JPH06315153A

JPH06315153A - 信号処理装置

Info

Publication number: JPH06315153A
Application number: JP12518393A
Authority: JP
Inventors: Toshio Amano; 敏夫天野; Toshiyuki Terajima; 敏之寺島; Kenichi Konuma; 健一小沼; Shunei Hayashi; 俊英林
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1993-04-27
Filing date: 1993-04-27
Publication date: 1994-11-08

Abstract

(57)【要約】【目的】必要に応じて字幕と音声の間に出力タイミン
グのずれを生じさせ、利用者の理解効率を上げ、使い勝
手を向上させることができる信号処理装置を提供する。【構成】映像、音声、及び、該音声に応じた字幕を出
力する映像機器において、音声遅延用のディレイ回路１
６や字幕遅延用のディレイ回路２４を用いて、音声及び
字幕のうち一方を他方に対して遅延させて出力させるよ
うにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、映像、音声、及び、該
音声に応じた字幕を出力する、例えば、文字多重放送
（クローズド・キャプション）受信機などの映像機器に
設けられる信号処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図１０は、クローズド・キャプション・
デコーダ（ＣＣＤ）内蔵テレビのブロック図である。ク
ローズド・キャプションは、映像信号にキャプション信
号（文字情報）を多重化し、字幕を表示する放送方式で
ある。図において、１はアンテナ、２はチューナ、３は
選局プロセッサ、４はＬＳＩで構成されるテレビ信号処
理回路、５は偏向回路、６はＣＣＤ、７はブラウン管で
ある。

【０００３】映像信号に付随して送られる、いわゆるキ
ャプション信号（文字情報）を解読するＣＣＤ６は、フ
ロントエンド部（前処理用チップ）６ａと、画面表示制
御部（画面表示制御用チップ）６ｂと、デコーダ部（デ
コード用チップ）６ｃとで構成される。

【０００４】フロントエンド部６ａで映像信号を受け、
多重化したキャプション情報を抜き取り、デコーダ部６
ｃに送る。デコーダ部６ｃでは、受け取った情報を解読
し、表示情報を画面表示部６ｂへ転送する。画面表示部
６ｂでは、テレビの偏向回路５から供給される水平同期
信号（Ｈ・ＳＹＮＣ）と垂直同期信号（Ｖ・ＳＹＮＣ）
にタイミングを合わせながら、文字情報に対応した赤
（Ｒ）、緑（Ｇ）、青（Ｂ）信号（いずれもディジタル
２値情報）、および文字表示タイミングの基準にするブ
ランキング信号（ＢＬ）をテレビ信号処理回路４へ送り
出す。テレビ信号処理回路４では、元の映像信号と文字
表示用のＲＧＢ信号を高速に切り換えている。これによ
って、テレビ画面とキャプション文字情報をスーパー・
インポーズさせ、ブラウン管７に表示する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】クローズド・キャプシ
ョンシステムは、上述したように、音声の内容を字幕で
ブラウン管などの表示画面に表示するようになっている
が、現行システムでは音声と字幕を同期させているた
め、字幕表示に不慣れな人は字幕を読むのに時間が掛か
り、クローズド・キャプションの利点、即ち、ヒアリン
グの内容を字幕でも確認するという利点が生かし切れな
いという欠点があった。また、ヒアリングの勉強のため
に、まず字幕で内容を確認した上で音声を聞き取りたい
という要望もある。

【０００６】本発明はこのような背景に基づいてなされ
たものであり、必要に応じて字幕と音声の間に出力タイ
ミングのずれを生じさせ、利用者の理解効率を上げ、使
い勝手を向上させることができる信号処理装置を提供す
ることを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、映像、音声、及び、該音声に応じた字
幕を出力する映像機器に設けられる信号処理装置であっ
て、前記音声及び字幕のうち一方を他方に対して遅延さ
せて出力させる出力遅延手段を備えることを特徴とする
ものである。また、本発明は、前記字幕が、テレビジョ
ン信号中の映像信号部分に多重化された字幕信号をクロ
ーズド・キャプション・デコーダにより解読することで
出力されるものであることを特徴とする。さらに、本発
明は、前記映像機器が、前記字幕信号が映像信号部分に
多重化されたテレビジョン信号を復調して前記映像、音
声、及び、該音声に応じた字幕を出力するＴＶ受像機で
あることを特徴とする。また、本発明は、前記映像機器
が、前記字幕信号が映像信号部分に多重化されたテレビ
ジョン信号を記録したＶＴＲ、ビデオディスクなどの映
像再生装置に接続されたモニタテレビであることを特徴
とする。

【０００８】

【作用】本発明においては、音声に応じた字幕が出力遅
延出力の動作により、音声より先行して或は遅れて出力
され、字幕をリンクさせての音声出力の理解が促進され
る。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は第１の実施例に係る、ＣＣＤ内蔵のＴＶシ
ステム構成図である。図において、６は前述したＣＣ
Ｄ、７は同じくブラウン管である。また、１０はＶＴ
Ｒ、１１はＣＣＤ対応ビデオテープ、１２はビデオ処理
部、１３はビデオ信号とＣＣＤ６のデコード信号をミッ
クスしてブラウン管７に送るミックス回路、１４は増幅
量調整機能付きの増幅器、１５は増幅器１４によって増
幅された音声信号を出力するスピーカである。

【００１０】本実施例では、スピーカ回路側に、ディレ
イ（アナログディレイ）回路１６（出力遅延手段に相
当）を設け、ＣＣＤ６の動作中は必要に応じて音声信号
を遅延させることができるようにしている。１７，１８
はディレイ回路１６の入力側と出力側に、オン、オフが
連動するようにして設けられた切り換えスイッチ、１９
はＣＣＤ６を動作させるか否かを選択する選択スイッチ
である。なお、切り換えスイッチ１７，１８と選択スイ
ッチ１９のオン、オフは連動させる必要はない。

【００１１】次に、図１に示すＴＶシステムの動作説明
を図２、図３を参照しながら説明する。図２は通常の字
幕タイミングの映像、音声、字幕を示す説明図、図３は
音声タイミングを字幕タイミングに対し遅らせた場合の
説明図である。

【００１２】クローズド・キャプションを利用する時
は、選択スイッチ１９をオンにしてＣＣＤ６を動作させ
る。この時、切り換えスイッチ１７，１８がオフであれ
ば、即ち、ディレイ回路１６を音声信号が通らなけれ
ば、図２のように、字幕２１と音声２２（形のないもの
であるが模式的に示してある）は、映像２０と共に同時
に出力される。

【００１３】この例は、字幕２１および音声２２が英語
であるが、英語の初心者にとっては字幕２１を読むのに
時間が掛かるため、クローズド・キャプションの利点が
生かされない。そのような時は、切り換えスイッチ１
７，１８をオンに切り換えて、音声信号をディレイ回路
１６により遅らせるようにする。

【００１４】すると、まず図３の（ａ）に示すように、
映像２０と共に字幕２１のみがブラウン管７の画面上に
表示され、次いで（ｂ）に示すように、音声２２が出力
される。従って、利用者は字幕２１の内容を読んでから
音を聞くことができ、理解し易いものとなる。

【００１５】図４は第１の実施例の要部構成図、図５は
同、タイミングチャートである。ディレイ回路１６に
は、遅延時間Ｔを０〜１．５秒程度の範囲で調整するた
めの可変抵抗器１６ａが設けてある。これによって音声
の遅延時間Ｔは調整される。

【００１６】図６は第２の実施例の要部構成図、図７は
同、タイミングチャートである。この実施例では、ＣＣ
Ｄ６とスライサ２３の間に字幕遅延用のディレイ（デー
タディレイ）回路２４（出力遅延手段に相当）を設け、
必要に応じて字幕２１を遅延時間Ｔの範囲で遅延させる
ようにしている。なお、遅延時間Ｔは複数の調整スイッ
チ（デイップスイッチ）２４ａで調整し得るようになっ
ている。この実施例はまず、音声２２を聞いてから字幕
２１を確認するものであるから、ヒアリングの勉強に適
している。

【００１７】図８は第３の実施例の要部構成図、図９は
同、タイミングチャートである。この実施例は、音声信
号の前述したディレイ回路１６の他にビデオ信号のディ
レイ回路２５を設け、各信号をこれらのディレイ回路に
通すことにより、映像２０と音声２２を同時に遅らせ
て、字幕２１を相対的に先行するようにしている。即
ち、音声２２と映像２０が一致したまま、字幕２１だけ
先行して表示されるようにしている。２６は両ディレイ
回路１６，２５の遅延時間Ｔを同時に調整する調整部で
ある。このようにすると、第１の実施例の効果をさらに
高めることができる。

【００１８】なお、上述の実施例では、字幕２１の信号
として、いわゆるキャプション信号を利用したが、本発
明はこれに限られるものではない。また、ＴＶシステム
としては、ＶＴＲの他に例えばビデオディスクなどが挙
げられ、これらに接続されたモニタテレビや、通常のＴ
Ｖ受像機などの全般に本発明の信号処理装置が適用可能
であることは言うまでもない。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１ないし４
記載の発明によれば、音声と字幕の出力タイミングを必
要に応じて異ならせることができるようにしたので、ま
ず字幕を見ながら、次いで出力される音声を聞いたり、
あるいはその逆に、まず音声を聞きながら、次いで出力
表示される字幕を読むことができるようになり、音声情
報、字幕情報を効率よく把握することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例に係るＣＣＤ内蔵のＴＶ
システム構成図である。

【図２】通常の字幕タイミングの映像、音声、字幕を示
す説明図である。

【図３】音声タイミングを遅らせた場合の説明図であ
る。

【図４】本発明の第１の実施例の要部構成図である。

【図５】図４に示す構成におけるタイミングチャートで
ある。

【図６】本発明の第２の実施例の要部構成図である。

【図７】図６に示す構成におけるタイミングチャートで
ある。

【図８】本発明の第３の実施例の要部構成図である。

【図９】図８に示す構成におけるタイミングチャートで
ある。

【図１０】クローズド・キャプション・デコーダ内蔵テ
レビのブロック図である。

【符号の説明】

６ＣＣＤ（クローズド・キャプション・デコーダ）７ブラウン管１５スピーカ１６ディレイ回路（出力遅延手段）２０映像２１字幕２２音声２４ディレイ回路（出力遅延手段）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者林俊英東京都品川区北品川６丁目７番35号ソニー株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】映像、音声、及び、該音声に応じた字幕
を出力する映像機器に設けられる信号処理装置であっ
て、前記音声及び字幕のうち一方を他方に対して遅延させて
出力させる出力遅延手段を備える、ことを特徴とする信号処理装置。
【請求項２】前記字幕は、テレビジョン信号中の映像
信号部分に多重化された字幕信号をクローズド・キャプ
ション・デコーダにより解読することで出力されること
を特徴とする請求項１記載の信号処理装置。
【請求項３】前記映像機器は、前記字幕信号が映像信
号部分に多重化されたテレビジョン信号を復調して前記
映像、音声、及び、該音声に応じた字幕を出力するＴＶ
受像機であることを特徴とする請求項２記載の信号処理
装置。
【請求項４】前記映像機器は、前記字幕信号が映像信
号部分に多重化されたテレビジョン信号を記録したＶＴ
Ｒ、ビデオディスクなどの映像再生装置に接続されたモ
ニタテレビであることを特徴とする請求項１記載の信号
処理装置。