JPH0631358Y2 - 押し引き両用型クラッカー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は本体胴部を指で押して鳴らすことも引玉引紐
を手で引張って鳴らすこともできるようにした押し引き
両用型のクラッカーに関するものである。

〔従来の技術〕

従来、前記のような押し引き両用型のクラッカーは存在
しなかった。

〔考案が解決しようとする課題〕

この考案の目的は、本体胴部を指で押して鳴らすことも
引玉引紐を手で引張って鳴らすこともできるようにし
た、従来には存在しない新規な構成で興趣性の高い押し
引き両用型のクラッカーを提供しようとするものであ
る。

〔課題を解決するための手段〕

前記の目的を達成するために、本考案の押し引き両用型
クラッカーは、後端部に紐出孔２を有し前端部に爆発力
によって開放する閉塞蓋３を設けた本体把持指で押圧変
形可能な筒状のクラッカー本体１と、内間座受容部及び
紐挿通孔５を有し前記本体１の胴部1a内側に嵌合保持さ
れる弾性的に押圧変形可能なプッシュ用の固定間座体６
と、この固定間座体６の内間座受容部４に収納され本体
胴部1aの押圧変形による固定間座体６の弾性変形押出作
用によって本体前端方向へ移動される硬質の可動間座体
７と、この可動間座体７に支持される火薬体８及び該火
薬体の被包火薬8aを摺動摩擦によって爆発させる引紐９
を有し該引紐９を固定間座体６の紐挿通孔５と本体１後
端部の紐出孔２を通して本体後方へ延出させ、この引紐
延出部9aを本体外側面に沿うように折曲し貼着シール11
で紐止めして本体１内に仕掛けられる引玉10と、前記本
体１内に引玉仕掛室12を閉塞するように嵌装される受圧
板13と、この受圧板13と本体前端閉塞蓋３との間の噴出
物収納室14に収納され引玉火薬体８の爆発力によって本
体前端の蓋開口部1bから空中へ噴出される小巻テープ等
の噴出物15とを具備する構成とした。

〔作用〕

前記構成の押し引き両用型クラッカーは、本体把持指で
本体胴部1aを第４図の如く押圧操作すると、この本体胴
部1aの押圧変形による固定間座体６の弾性変形押出作用
によって硬質の可動間座体７が本体前端方向へ第４図の
如く移動されるので、この間座体７の押出移動による火
薬扱き作用によって、可動間座体７に支持されている引
玉火薬体８が爆発されることになる。

また、本体胴部1aを押圧操作しなくても、紐止め貼着シ
ール11を剥がして引紐延出部9aを第１図想像線で示すよ
うに真直ぐに伸ばし、この状態で引紐延出部9aを一方の
手で持ち、他方の手でクラッカー本体１を把持して、引
紐延出部9aを本体１後方へ引張り操作すれば、この引紐
９の引張り操作による火薬扱き作用で可動間座体７に支
持されている引玉火薬体８を爆発させることができる。

〔実施例〕 以下、本考案の実施例を図面に従い具体的に説明する。
図中１は後端部に紐出孔２を有し前端部に爆発力によっ
て花びら型に開放する閉塞蓋３を設けたクラッカー本体
で、このクラッカー本体１は本体把持指で押圧変形でき
る厚紙製の円錘筒体であって、この円錘筒体の胴部すな
わち本体胴部1aの後述する間座体嵌装部位置には胴部周
壁を第３図の如くＵ形状に切欠して形成したリング係合
部1cが設けられている。６は前記本体１の胴部1aの内側
に嵌合保持されるプッシュ用の固定間座体で、この固定
間座体６は内間座受容部４及び紐挿通孔５を有する弾性
的に押圧変形可能な軟質合成樹脂の漏斗状体で形成され
ている。

７は固定間座体６の内間座受容部４に収納される可動間
座体で、この可動間座体７は本体胴部1aの押圧変形によ
る固定間座体６の弾性変形押出作用によって本体前端方
向へ第４図の如く移動される硬質合成樹脂の椀状体で形
成されている。

10は可動間座体７に支持される紙巻形の火薬体８と、こ
の火薬体８の巻紙被包火薬8aを摺動摩擦によって爆発さ
せる引紐９とからなる引玉で、この引玉10は引紐９を固
定間座体６の紐挿通孔５と本体１後端部の紐出孔２に通
して本体後方へ延出させ、この引紐延出部9aを本体外側
面に沿うように折曲し貼着シール11で紐止めして本体１
内に第１図，第２図の如く仕掛けられる。

13は前記本体１内に引玉仕掛室12を閉塞するように嵌装
される受圧板、14はこの受圧板13と本体前端閉塞蓋３と
の間に形成された噴出物収納室で、この噴出物収納室14
には引玉火薬体８の爆発力によって本体前端の蓋開口部
1bから空中へ噴出される小巻テープ等の噴出物15が収納
されている。

16は本体把持指で押圧しても潰れない硬質の合成樹脂で
形成された安全リングで、この安全リング16は本体胴部
1aのリング係合部1cに掛止めされる係止爪16aを有し、
本体胴部1aの外側に掛合離脱できるように第１図，第２
図の如く嵌合セットされる。

而して、前記構成の押し引き両用型クラッカーは、安全
リング16のセット状態で紐止め貼着シール11を剥がして
引紐延出部9aを第１図想像線で示すように真直ぐに伸ば
し、この状態で引紐延出部9aを一方の手で持ち、他方の
手でクラッカー本体１を把持して、引紐延出部9aを本体
１後方へ引張り操作すれば、この引紐９の引張り操作に
よる火薬扱き作用で、可動間座体７に支持されている引
玉火薬体８を爆発させることができる。

また、引紐延出部9aの紐止め状態（第１図及び第２図に
示す状態）で、本体胴部1aのリング係合部1cの下側部分
を手指で内方に押込んで安全リング16を下方に抜き外
し、この状態で本体胴部1aを本体把持指で第４図の如く
押圧操作すれば、本体胴部1aの押圧変形による固定間座
体６の弾性変形押出作用によって硬質の可動間座体７が
本体前端方向へ第４図の如く移動されるので、この間座
体７の押出移動による火薬扱き作用によって、可動間座
体７に支持されている引玉火薬体８を爆発させることが
できる。

そして、前記火薬体８の爆発力によって本体前端閉塞蓋
３が第４図に示すように開放し、小巻テープ等の噴出物
15が受圧板13と一緒に本体前端の蓋開口部1bから空中へ
噴出される。

〔考案の効果〕

この考案の押し引き両用型クラッカーは、前記のような
構成のものであるから、本体胴部1aを指で押して鳴らす
ことも引玉引紐９を手で引張って鳴らすこともできる効
果があり、従来には存在しない新規な構成で興趣性の高
い押し引き両用型のクラッカーを提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案の押し引き両用型クラッカーを示した中
央縦断面図、第２図は同クラッカーの要部切欠斜視図、
第３図は前記クラッカーを本体と安全リングの分解状態
で示した斜視図、第４図は前記クラッカーを本体胴部の
押圧操作によって爆発させた状態を示す作用説明図であ
る。 １…クラッカー本体、1a…本体胴部、1b…本体の蓋開口
部、1c…リング係合部、２…本体後端の紐出孔、３…本
体前端の閉塞蓋、４…内間座受容部、５…紐挿通孔、６
…プッシュ用の固定間座体、７…可動間座体、８…火薬
体、8a…被包火薬、９…引紐、9a…引紐延出部、10…引
玉、11…貼着シール、12…引玉仕掛室、13…受圧板、14
…噴出物収納室、15…小巻テープ等の噴出物、16…安全
リング、16a…安全リングの係止爪。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】本体胴部を指で押して鳴らすことも引玉引
   紐を手で引張って鳴らすこともできるようにした押し引
   き両用型のクラッカーであって、後端部に紐出孔を有し
   前端部に爆発力によって開放する閉塞蓋を設けた本体把
   持指で押圧変形可能な筒状のクラッカー本体と、内間座
   受容部及び紐挿通孔を有し前記本体の胴部内側に嵌合保
   持される弾性的に押圧変形可能なプッシュ用の固定間座
   体と、この固定間座体の内間座受容部に収納され本体胴
   部の押圧変形による固定間座体の弾性変形押出作用によ
   って本体前端方向へ移動される硬質の可動間座体と、こ
   の可動間座体に支持される火薬体及び該火薬体の被包火
   薬を摺動摩擦によって爆発させる引紐を有し該引紐を固
   定間座体の紐挿通孔と本体後端部の紐出孔を通して本体
   後方へ延出させこの引紐延出部を本体外側面に沿うよう
   に折曲し貼着シールで紐止めして本体内に仕掛けられる
   引玉と、前記本体内に引玉仕掛室を閉塞するように嵌装
   される受圧板と、この受圧板と本体前端閉塞蓋との間の
   噴出物収納室に収納され引玉火薬体の爆発力によって本
   体前端の蓋開口部から空中へ噴出される小巻テープ等の
   噴出物とを具備してなる押し引き両用型クラッカー。
2. 【請求項２】前記本体が本体把持指で押圧変形可能な厚
   紙製の円錘筒体で形成され、この本体胴部の間座体嵌装
   部位置に胴部周壁を切欠して形成されるリング係合部を
   設けたこと、このリング係合部に掛止めされる係止爪を
   有した本体把持指で押圧しても潰れない硬質の安全リン
   グを備え、この安全リングを本体胴部の外側に掛合離脱
   できるように嵌合セットしたことを特徴とする請求項１
   に記載の押し引き両用型クラッカー。