JPH0631290A - 活性汚泥による廃水の処理装置 - Google Patents

活性汚泥による廃水の処理装置

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JPH0631290A
JPH0631290A JP4194027A JP19402792A JPH0631290A JP H0631290 A JPH0631290 A JP H0631290A JP 4194027 A JP4194027 A JP 4194027A JP 19402792 A JP19402792 A JP 19402792A JP H0631290 A JPH0631290 A JP H0631290A
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JP
Japan
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pipe
closed tank
liquid
tank
activated sludge
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JP4194027A
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English (en)
Inventor
Takao Hashizume
隆夫 橋爪
Hidenori Miyahara
英紀 宮原
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 活性汚泥を利用する廃水の処理装置におい
て、反応槽の容積を小さくすると共にその全域で均一な
高い濃度として廃水の処理性能を高めるようにする。 【構成】 廃水1が供給され活性汚泥による廃水処理を
行う密閉タンク2に、上端に空気を吸込むエゼクタ5を
もつ第1のパイプ7、余剰空気の脱気用の第2のパイプ
9及び密閉タンク2内の廃水と活性汚泥の混合液を浮上
させる第3のパイプ11を立設し、密閉タンク2内の廃
水と活性汚泥の混合液を抜出してエゼクタ5内に揚液す
るポンプ3を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、し尿処理装置、下水処
理装置、産業廃水処理装置等の活性汚泥を利用した廃水
の処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の活性汚泥を利用した廃水の処理装
置の例を、図2に示す。廃水01は上部と下部の断面形
状がほぼ同じで上方に開放された深槽反応槽020内に
供給され、ここで活性汚泥によって処理される。廃水と
活性汚泥の混合液04は、循環ポンプ03によって深槽
反応槽020より抜き出されて揚液され、深槽反応槽0
20の液面上方のエゼクタ05内へ送られる。エゼクタ
05では、供給される混合液04が噴出されることによ
る負圧によって空気06が吸い込まれて混合液04と混
合し、このように空気が混合された混合液04は、上下
方向に配置されたパイプ07を通って深槽反応槽020
内の液中へ戻され、液中に空気(酸素)を溶解させて活
性汚泥による廃水の処理が行われる。深槽反応槽020
内においては、液中へ溶解した空気が槽内上部へ上昇す
る際に減圧されて気泡化し、これに活性汚泥が付着して
浮上分離現象が発生し、余剰空気016は、深槽反応槽
020の液面より大気中へ排出される。
【0003】また、深槽反応槽020の液面付近から、
浮上した活性汚泥と処理された廃水の一部が固液分離装
置017へ送られ、ここで処理水015と汚泥019に
分離される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来の廃水の処
理装置には、次の問題点があった。 (1)反応槽は、溶存酸素濃度を高くして活性汚泥によ
る廃水の処理を効果的に行うために、上下方向に高い深
槽構造とし、反応槽内の圧力を高くして液中の溶存酸素
濃度を維持しているために、反応槽の容積が増大して多
額の建設費を要する。 (2)深槽反応槽の下部と上部の圧力差により液中に溶
解した空気が気泡化することに活性汚泥を反応槽内の広
い範囲にわたって浮上分離させている。従って、反応槽
下部では活性汚泥の濃度の維持が難しく、反応槽全体を
有効利用することが困難である。
【0005】本発明は、以上の問題点を解決することが
できる廃水の処理装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の活性汚泥による廃水の処理装置は、廃水
が供給され活性汚泥によって廃水を処理する密閉タン
ク、上下方向に配置され前記密閉タンク内に下端が開口
し上端に空気を吸い込むエゼクタが連設された第1のパ
イプ、前記密閉タンクより廃水と汚泥の混合液を前記エ
ゼクタ内へ揚液するポンプ、上下方向に配置され下端が
前記密閉タンク内の上部に開口した第2のパイプ、及び
上下方向に配置され下端が前記密閉タンク内に開口し前
記密閉タンク内の廃水と活性汚泥の混合液を浮上させる
第3のパイプを備えたことを特徴とする。 (2)本発明の活性汚泥による廃水の処理装置は、前記
(1)の本発明において、前記第1のパイプの上端と同
上端に連設されたエゼクタが上部の液溜め部内に設けら
れ、前記第2のパイプの上端が前記液溜め部内に設けら
れた脱気部に接続され、前記第3のパイプの上端が前記
液溜め部内の浮上分離部に接続され、かつ、前記第1の
パイプの上端は液溜め部内の液が給液されるようになっ
ていることを特徴とする。
【0007】
【作用】前記(1)の本発明では、密閉タンク内より上
方へ向って第1のパイプを設け、このパイプによってエ
ゼクタを介して空気が混合した密閉タンクから抜き出さ
れた廃水と活性汚泥の混合液を戻すようにしているの
で、同第1のパイプの高さを適切に設定することによっ
て、従来の上下方向の高さが大きい深槽反応槽の下部と
同程度の圧力を密閉タンク内に維持することができる。
これによって同密閉タンク内の液に溶存する空気(酸
素)の濃度を確保することができるために、密閉タンク
の容量を小さくしても効果的な活性汚泥による廃水の処
理が可能になる。また、密閉タンク内の液に溶解せずに
浮上した余剰空気は第2のパイプによって密閉タンクか
ら排出される。
【0008】更に、密閉タンク内の廃水と活性汚泥の混
合液の一部は、第3のパイプ内を浮上し、この過程にお
いて減圧によって発生した気泡によって活性汚泥が浮上
分離される。密閉タンク内の圧力が高いために、密閉タ
ンク内では気泡が発生することがなく活性汚泥の浮上分
離は行われず、第3のパイプ内の限られた部分内でのみ
これが行われる。従って、従来の深槽反応槽におけるよ
うに槽内の広い範囲が活性汚泥の浮上分離が行われるこ
とがないために、密閉タンク内はほぼ均一の高い汚泥濃
度が維持され、密閉タンク内の全域にわたって安定して
効果的な廃水の処理が行われる。
【0009】前記(2)の本発明においては、前記
(1)の本発明の作用に加えて、第2パイプ内を余剰空
気と共に浮上した廃水と活性汚泥の混合液は、脱気部で
余剰空気と分離され、余剰空気は脱気部から排出され混
合液は液溜め部内に収容される。また第3のパイプ内を
浮上した廃水と活性汚泥の混合液は、浮上分離部におい
て浮上分離された活性汚泥と分離されて液溜め部内に収
容される。これらの液溜め部内に収容された混合液は、
密閉タンクから抜き出されエゼクタによって空気と混合
された混合液と共に密閉タンク内へ戻される。
【0010】
【実施例】本発明の一実施例を、図1によって説明す
る。2は、廃水1が供給されて活性汚泥によって廃水1
を処理する密閉タンクであり、同密閉タンク2には、そ
の中央部に第1のパイプ7、第2のパイプ9、及び同第
1のパイプ7のまわりに同心に間隔をおいて設けられた
第3のパイプ11が上下方向に立設されている。複数の
旋回羽根8が設けられた第1のパイプ7の下端は、密閉
タンク2内の上下方向の中間よりやや下方において密閉
タンク2内に開口しており、上方へ開放され拡大された
断面をもつその上端部7aは、密閉タンク2の上方に配
置された液溜め部20内の中央部に設けられた浮上分離
部12内に開口している。第3のパイプ11の下端は第
1のパイプ7の下端よりやや上方において密閉タンク2
内に開口しており、その上端は液溜め部20の底部の中
央に開口し、液溜め部20の中央部の浮上分離部12に
接続されている。第2のパイプ9の下端は密閉タンク2
の上部の壁に開口しており、その上端は液溜め部20内
に設けられた脱気部10の下部に開口している。前記脱
気部10の下側部は液溜め部20の浮上分離部12に連
通している。
【0011】3は、密閉タンク2の底部より廃水と活性
汚泥の混合液4を抜き出す循環ポンプであり、この混合
液4は、矢印に示すように、循環ポンプ3によって揚液
され、第1のパイプ7の上端部7a内にその下端が下方
へ向って開口し空気6を吸込むエゼクタ5の上端部内に
供給されるようになっている。エゼクタ5と第1のパイ
プ7の上端部7aとの間には間隔が設けられ、液溜め部
20内の液は後記するように第1のパイプ7内へ吸込ま
れるようになっている。
【0012】13は第1のパイプ7の上端部7a側部に
接続された汚泥引抜管であり、14は、液溜め部20内
の浮上分離部12の側方において同液溜め部20内の液
面付近に上端が開放する処理水流出管であり、同処理水
流出管14の他端は汚泥19と処理水18を分離する液
溜め20外の下方に設けられた固液分離装置17に接続
されている。
【0013】前記第1のパイプ7内では、後記するよう
に循環ポンプ3により揚液された廃水と活性汚泥の混合
液4等がエゼクタ5によって噴出されて空気の気泡と共
に下降するが、混合液4等の流速は空気の気泡が分離し
て上昇しない程度に設定される。
【0014】なお、8aは旋回羽根8の直下に設けられ
た整流板であり、図1(a)中の矢印は、混合液、空
気、汚泥、処理水等が流れる方向を示している。
【0015】以上のように構成された本実施例では、廃
水1は密閉タンク2内に送られ、活性汚泥によって処理
される。この廃水1は循環ポンプ3により活性汚泥との
混合液4として揚液され、エゼクタ5により空気6を混
入されて第1のパイプ7を通り密閉タンク2へ戻され
る。密閉タンク2内で発生する余剰空気16は、密閉タ
ンク1の上部に浮上し、第2のパイプ9を通って上昇
し、脱気部10で脱気される。密閉タンク2内の一部の
混合液は、第3のパイプ11を通って上昇し、この過程
において減圧によって空気の気泡が発生して、これに活
性汚泥が付着する浮上分離作用を受け、浮上分離部12
で汚泥19と処理水15に分離され、汚泥19は汚泥引
抜管13より排出され、処理水15は処理水流出管14
を経て固液分離装置17へ供給され、ここで汚泥19と
汚泥から分離された処理水18となる。
【0016】循環ポンプ9によって密閉タンク2から抜
出され揚液された廃水と活性汚泥の混合液4は、前記の
ように、エゼクタ5の下端から矢印に示すように下方へ
向って噴出され、矢印で示すように、その周囲の空気6
を吸込み、第1のパイプ7の上端部7aに入る。この際
に、第3のパイプ9内を余剰空気16と共に密閉タンク
2内から上昇し脱気室10内で余剰空気16から分離さ
れた液と第2のパイプ11内を密閉タンク2内から上昇
して浮上分離部12内で浮上分離した汚泥から分離され
た液も、第1のパイプ7の上端部7aに吸込まれる。こ
のようにして、空気16が混合された混合液4等は、第
1のパイプ7内を下降して同パイプ7から下端から密閉
タンク2内へ戻されるが、この際旋回羽根8によって旋
回され、密閉タンク2内で空気と混合液が促進される。
【0017】密閉タンク2内では、以上のように空気が
十分に混合され酸素濃度が高められた状態で、活性汚泥
によって効率の良い廃水1の処理が行われる。また、余
剰空気16は、密閉タンク2の上部へ集まり、前記のよ
うに第3のパイプ9によって密閉タンク2から排出さ
れ、かつ、第2のパイプ11内を上昇する密閉タンク2
内の混合液の一部は、前記のように、同パイプ11内を
上昇する過程で気泡によって活性汚泥の浮上分離作用を
受け、汚泥は液溜め部20内の浮上分離部12において
分離される。
【0018】本実施例においては、以上のように循環ポ
ンプ3によって密閉タンク2から抜出されて揚液された
廃水と活性汚泥の混合液4は、密閉タンク2の上方の液
溜め部20内のエゼクタ5によって空気16が混合され
た状態で第1のパイプ7内を下降して密閉タンク2内へ
戻されるために、密閉タンク2の高さを低くしても、密
閉タンク2内の圧力を高くすることができる。このよう
に密閉タンク2の高さを低く、即ち容積を小さくして
も、同密閉タンク2内の圧力を高くすることによって、
密閉タンク2内の液に溶解する空気量を多くし溶存酸素
濃度を高めることができ、同密閉タンク2内の活性汚泥
による廃水の処理を効果的に行うことができる。
【0019】また、減圧によって発生する気泡による活
性汚泥の浮上分離は第3のパイプ11内で行われ、従来
の深槽反応槽におけるように反応槽である密閉タンク2
内の広い範囲において汚泥の浮上分離が行われることが
ない。これによって、密閉タンク2内は、ほぼ均一な高
い汚泥濃度が維持され、密閉タンク2内の全域で安定し
て効果的な廃水の処理が行われ、密閉タンク2内におけ
る単位容積当りの廃水の処理量が増加し、密閉タンク2
の容積を縮小することができる。
【0020】なお、本実施例では、第3のパイプ11を
第1のパイプ7と同心にその周囲に設けているが、両パ
イプを離して別の位置に設置することもできる。
【0021】
【発明の効果】請求項1に記載された本発明は、次の効
果を奏することができる。 (1)従来の装置と異なり、反応槽として密閉タンクを
用い、かつ、同密閉タンク内の圧力を高くすることがで
き、その高さと容積を大きくする必要がないため建設費
を安価にすることができる。 (2)活性汚泥の浮上分離を第3のパイプ内のみで行う
ことによって、密閉タンク内の汚泥濃度を均一に高く維
持することができるため、廃水の活性汚泥処理を効率よ
く、かつ、安定的に行うことができる。
【0022】請求項2に記載された本発明は、前記の請
求項1に記載された本発明の効果に加えて、密閉タンク
の上方の液溜め部において余剰空気と活性汚泥とを密閉
タンクより上昇した廃水と活性汚泥の混合液より分離さ
せることによって、コンパクトで簡単な装置によって余
剰空気と活性汚泥の分離を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示し、図1(a)はその縦
断概略図、図1(b)は同実施例に用いられる旋回羽根
の部分の平面図である。
【図2】従来の活性汚泥を利用した廃水処理装置の縦断
概略図である。
【符号の説明】
1 廃水 2 密閉タンク 3 循環ポンプ 4 混合液 5 エゼクタ 6 空気 7 第1のパイプ 7a 第のパイプの上端部 9 第2のパイプ 10 脱気部 11 第3のパイプ 12 浮上分離部 13 汚泥引抜管 14 処理水流出管 15 処理水 16 余剰空気 17 固液分離装置 18 処理水 19 汚泥 20 液溜め部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、し尿処理装置、下水処
理装置、産業廃水処理装置等の活性汚泥を利用した廃水
の処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の活性汚泥を利用した廃水の処理装
置の例を、図2に示す。廃水01は上部と下部の断面形
状がほぼ同じで上方に開放された深槽反応槽020内に
供給され、ここで活性汚泥によって処理される。廃水と
活性汚泥の混合液04は、循環ポンプ03によって深槽
反応槽020より抜き出されて揚液され、深槽反応槽0
20の液面上方のエゼクタ05内へ送られる。エゼクタ
05では、供給される混合液04が噴出されることによ
る負圧によって空気06が吸い込まれて混合液04と混
合し、このように空気が混合された混合液04は、上下
方向に配置されたパイプ07を通って深槽反応槽020
内の液中へ戻され、液中に空気(酸素)を溶解させて活
性汚泥による廃水の処理が行われる。深槽反応槽020
内においては、液中へ溶解した空気が槽内上部へ上昇す
る際に減圧されて気泡化し、これに活性汚泥が付着して
浮上分離現象が発生し、余剰空気016は、深槽反応槽
020の液面より大気中へ排出される。
【0003】また、深槽反応槽020の液面付近から、
浮上した活性汚泥と処理された廃水の一部が固液分離装
置017へ送られ、ここで処理水015と汚泥019に
分離される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来の廃水の処
理装置には、次の問題点があった。 (1)反応槽は、溶存酸素濃度を高くして活性汚泥によ
る廃水の処理を効果的に行うために、上下方向に高い深
槽構造とし、反応槽内の圧力を高くして液中の溶存酸素
濃度を維持しているために、反応槽の容積が増大して多
額の建設費を要する。 (2)深槽反応槽の下部と上部の圧力差により液中に溶
解した空気が気泡化することに活性汚泥を反応槽内の広
い範囲にわたって浮上分離させている。従って、反応槽
下部では活性汚泥の濃度の維持が難しく、反応槽全体を
有効利用することが困難である。
【0005】本発明は、以上の問題点を解決することが
できる廃水の処理装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】 (1)本発明の活性汚泥による廃水の処理装置は、廃水
が供給され活性汚泥によって廃水を処理する密閉タン
ク、上下方向に配置され前記密閉タンク内に下端が開口
し上端に空気を吸い込むエゼクタが連設された第1のパ
イプ、前記密閉タンクより廃水と汚泥の混合液を前記エ
ゼクタ内へ揚液するポンプ、上下方向に配置され下端が
前記密閉タンク内の上部に開口した第2のパイプ、及び
上下方向に配置され下端が前記密閉タンク内に開口し前
記密閉タンク内の廃水と活性汚泥の混合液を浮上させる
第3のパイプを備えたことを特徴とする。 (2)本発明の活性汚泥による廃水の処理装置は、前記
(1)の本発明において、前記第1のパイプの上端と同
上端に連設されたエゼクタが上部の液溜め部内に設けら
れ、前記第2のパイプの上端が前記液溜め部内に設けら
れた脱気部に接続され、前記第3のパイプの上端が前記
液溜め部内の浮上分離部に接続され、かつ、前記第1の
パイプの上端は液溜め部内の液が給液されるようになっ
ていることを特徴とする。
【0007】
【作用】前記(1)の本発明では、密閉タンク内より上
方へ向って第1のパイプを設け、このパイプによってエ
ゼクタを介して空気が混合した密閉タンクから抜き出さ
れた廃水と活性汚泥の混合液を戻すようにしているの
で、同第1のパイプの高さを適切に設定することによっ
て、従来の上下方向の高さが大きい深槽反応槽の下部と
同程度の圧力を密閉タンク内に維持することができる。
これによって同密閉タンク内の液に溶存する空気(酸
素)の濃度を確保することができるために、密閉タンク
の容量を小さくしても効果的な活性汚泥による廃水の処
理が可能になる。また、密閉タンク内の液に溶解せずに
浮上した余剰空気は第2のパイプによって密閉タンクか
ら排出される。
【0008】更に、密閉タンク内の廃水と活性汚泥の混
合液の一部は、第3のパイプ内を浮上し、この過程にお
いて減圧によって発生した気泡によって活性汚泥が浮上
分離される。密閉タンク内の圧力が高いために、密閉タ
ンク内では気泡が発生することがなく活性汚泥の浮上分
離は行われず、第3のパイプ内の限られた部分内でのみ
これが行われる。従って、従来の深槽反応槽におけるよ
うに槽内の広い範囲が活性汚泥の浮上分離が行われるこ
とがないために、密閉タンク内はほぼ均一の高い汚泥濃
度が維持され、密閉タンク内の全域にわたって安定して
効果的な廃水の処理が行われる。
【0009】前記(2)の本発明においては、前記
(1)の本発明の作用に加えて、第2パイプ内を余剰空
気と共に浮上した廃水と活性汚泥の混合液は、脱気部で
余剰空気と分離され、余剰空気は脱気部から排出され混
合液は液溜め部内に収容される。また第3のパイプ内を
浮上した廃水と活性汚泥の混合液は、浮上分離部におい
て浮上分離された活性汚泥と分離されて液溜め部内に収
容される。これらの液溜め部内に収容された混合液は、
密閉タンクから抜き出されエゼクタによって空気と混合
された混合液と共に密閉タンク内へ戻される。
【0010】
【実施例】本発明の一実施例を、図1によって説明す
る。2は、廃水1が供給されて活性汚泥によって廃水1
を処理する密閉タンクであり、同密閉タンク2には、そ
の中央部に第1のパイプ7、第2のパイプ9、及び同第
1のパイプ7のまわりに同心に間隔をおいて設けられた
第3のパイプ11が上下方向に立設されている。複数の
旋回羽根8が設けられた第1のパイプ7の下端は、密閉
タンク2内の上下方向の中間よりやや下方において密閉
タンク2内に開口しており、上方へ開放され拡大された
断面をもつその上端部7aは、密閉タンク2の上方に配
置された液溜め部20内の中央部に設けられた浮上分離
部12内に開口している。第3のパイプ11の下端は第
1のパイプ7の下端よりやや上方において密閉タンク2
内に開口しており、その上端は液溜め部20の底部の中
央に開口し、液溜め部20の中央部の浮上分離部12に
接続されている。第2のパイプ9の下端は密閉タンク2
の上部の壁に開口しており、その上端は液溜め部20内
に設けられた脱気部10の下部に開口している。前記脱
気部10の下側部は液溜め部20の浮上分離部12に連
通している。
【0011】3は、密閉タンク2の底部より廃水と活性
汚泥の混合液4を抜き出す循環ポンプであり、この混合
液4は、矢印に示すように、循環ポンプ3によって揚液
され、第1のパイプ7の上端部7a内にその下端が下方
へ向って開口し空気6を吸込むエゼクタ5の上端部内に
供給されるようになっている。エゼクタ5と第1のパイ
プ7の上端部7aとの間には間隔が設けられ、液溜め部
20内の液は後記するように第1のパイプ7内へ吸込ま
れるようになっている。
【0012】13は第1のパイプ7の上端部7a側部に
接続された汚泥引抜管であり、14は、液溜め部20内
の浮上分離部12の側方において同液溜め部20内の液
面付近に上端が開放する処理水流出管であり、同処理水
流出管14の他端は汚泥19と処理水18を分離する液
溜め20外の下方に設けられた固液分離装置17に接続
されている。
【0013】前記第1のパイプ7内では、後記するよう
に循環ポンプ3により揚液された廃水と活性汚泥の混合
液4等がエゼクタ5によって噴出されて空気の気泡と共
に下降するが、混合液4等の流速は空気の気泡が分離し
て上昇しない程度に設定される。
【0014】なお、8aは旋回羽根8の直下に設けられ
た整流板であり、図1(a)中の矢印は、混合液、空
気、汚泥、処理水等が流れる方向を示している。
【0015】以上のように構成された本実施例では、廃
水1は密閉タンク2内に送られ、活性汚泥によって処理
される。この廃水1は循環ポンプ3により活性汚泥との
混合液4として揚液され、エゼクタ5により空気6を混
入されて第1のパイプ7を通り密閉タンク2へ戻され
る。密閉タンク2内で発生する余剰空気16は、密閉タ
ンク1の上部に浮上し、第2のパイプ9を通って上昇
し、脱気部10で脱気される。密閉タンク2内の一部の
混合液は、第3のパイプ11を通って上昇し、この過程
において減圧によって空気の気泡が発生して、これに活
性汚泥が付着する浮上分離作用を受け、浮上分離部12
で汚泥19と処理水15に分離され、汚泥19は汚泥引
抜管13より排出され、処理水15は処理水流出管14
を経て固液分離装置17へ供給され、ここで汚泥19と
汚泥から分離された処理水18となる。
【0016】循環ポンプ9によって密閉タンク2から抜
出され揚液された廃水と活性汚泥の混合液4は、前記の
ように、エゼクタ5の下端から矢印に示すように下方へ
向って噴出され、矢印で示すように、その周囲の空気6
を吸込み、第1のパイプ7の上端部7aに入る。この際
に、第3のパイプ9内を余剰空気16と共に密閉タンク
2内から上昇し脱気室10内で余剰空気16から分離さ
れた液と第2のパイプ11内を密閉タンク2内から上昇
して浮上分離部12内で浮上分離した汚泥から分離され
た液も、第1のパイプ7の上端部7aに吸込まれる。こ
のようにして、空気16が混合された混合液4等は、第
1のパイプ7内を下降して同パイプ7から下端から密閉
タンク2内へ戻されるが、この際旋回羽根8によって旋
回され、密閉タンク2内で空気と混合液が促進される。
【0017】密閉タンク2内では、以上のように空気が
十分に混合され酸素濃度が高められた状態で、活性汚泥
によって効率の良い廃水1の処理が行われる。また、余
剰空気16は、密閉タンク2の上部へ集まり、前記のよ
うに第3のパイプ9によって密閉タンク2から排出さ
れ、かつ、第2のパイプ11内を上昇する密閉タンク2
内の混合液の一部は、前記のように、同パイプ11内を
上昇する過程で気泡によって活性汚泥の浮上分離作用を
受け、汚泥は液溜め部20内の浮上分離部12において
分離される。
【0018】本実施例においては、以上のように循環ポ
ンプ3によって密閉タンク2から抜出されて揚液された
廃水と活性汚泥の混合液4は、密閉タンク2の上方の液
溜め部20内のエゼクタ5によって空気16が混合され
た状態で第1のパイプ7内を下降して密閉タンク2内へ
戻されるために、密閉タンク2の高さを低くしても、密
閉タンク2内の圧力を高くすることができる。このよう
に密閉タンク2の高さを低く、即ち容積を小さくして
も、同密閉タンク2内の圧力を高くすることによって、
密閉タンク2内の液に溶解する空気量を多くし溶存酸素
濃度を高めることができ、同密閉タンク2内の活性汚泥
による廃水の処理を効果的に行うことができる。
【0019】また、減圧によって発生する気泡による活
性汚泥の浮上分離は第3のパイプ11内で行われ、従来
の深槽反応槽におけるように反応槽である密閉タンク2
内の広い範囲において汚泥の浮上分離が行われることが
ない。これによって、密閉タンク2内は、ほぼ均一な高
い汚泥濃度が維持され、密閉タンク2内の全域で安定し
て効果的な廃水の処理が行われ、密閉タンク2内におけ
る単位容積当りの廃水の処理量が増加し、密閉タンク2
の容積を縮小することができる。
【0020】なお、本実施例では、第3のパイプ11を
第1のパイプ7と同心にその周囲に設けているが、両パ
イプを離して別の位置に設置することもできる。
【0021】
【発明の効果】請求項1に記載された本発明は、次の効
果を奏することができる。 (1)従来の装置と異なり、反応槽として密閉タンクを
用い、かつ、同密閉タンク内の圧力を高くすることがで
き、その高さと容積を大きくする必要がないため建設費
を安価にすることができる。 (2)活性汚泥の浮上分離を第3のパイプ内のみで行う
ことによって、密閉タンク内の汚泥濃度を均一に高く維
持することができるため、廃水の活性汚泥処理を効率よ
く、かつ、安定的に行うことができる。
【0022】請求項2に記載された本発明は、前記の請
求項1に記載された本発明の効果に加えて、密閉タンク
の上方の液溜め部において余剰空気と活性汚泥とを密閉
タンクより上昇した廃水と活性汚泥の混合液より分離さ
せることによって、コンパクトで簡単な装置によって余
剰空気と活性汚泥の分離を行うことができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃水が供給され活性汚泥によって廃水を
    処理する密閉タンク、上下方向に配置され前記密閉タン
    ク内に下端が開口し上端に空気を吸い込むエゼクタが連
    設された第1のパイプ、前記密閉タンクより廃水と汚泥
    の混合液を前記エゼクタ内へ揚液するポンプ、上下方向
    に配置され下端が前記密閉タンク内の上部に開口した第
    2のパイプ、及び上下方向に配置され下端が前記密閉タ
    ンク内に開口し前記密閉タンク内の廃水と活性汚泥の混
    合液を浮上させる第3のパイプを備えたことを特徴とす
    る活性汚泥による廃水の処理装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のパイプの上端と同上端に連設
    されたエゼクタが上部の液溜め部内に設けられ、前記第
    2のパイプの上端が前記液溜め部内に設けられた脱気部
    に接続され、前記第3のパイプの上端が前記液溜め部内
    の浮上分離部に接続され、かつ、前記第1のパイプの上
    端は液溜め部内の液が給液されるようになっていること
    を特徴とする請求項1に記載の活性汚泥による廃水の処
    理装置。
JP4194027A 1992-07-21 1992-07-21 活性汚泥による廃水の処理装置 Withdrawn JPH0631290A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008508095A (ja) * 2004-08-03 2008-03-21 エケロス,ラルス 増強されたエネルギー効率的な生物学的(廃)水処理のためのプロセスおよびリアクタ
US10313793B2 (en) 2014-06-03 2019-06-04 Dolby Laboratories Licensing Corporation Passive and active virtual height filter systems for upward firing drivers
US10375508B2 (en) 2014-06-03 2019-08-06 Dolby Laboratories Licensing Corporation Audio speakers having upward firing drivers for reflected sound rendering

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