JPH0631267B2 - ケイ素含有重合性単量体の製法 - Google Patents
ケイ素含有重合性単量体の製法Info
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- JPH0631267B2 JPH0631267B2 JP14382586A JP14382586A JPH0631267B2 JP H0631267 B2 JPH0631267 B2 JP H0631267B2 JP 14382586 A JP14382586 A JP 14382586A JP 14382586 A JP14382586 A JP 14382586A JP H0631267 B2 JPH0631267 B2 JP H0631267B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は新規なるケイ素含有重合性単量体ならびにその
製造方法に関するものである。
製造方法に関するものである。
従来の技術 耐水性、耐候性などシロキサン樹脂が有する特性をアク
リル樹脂などの他の樹脂に付与する方策として、ラジカ
ル重合可能な不飽和基を有する化合物にオルガノシロキ
サンを化学結合させる試みが種々なされている。例えば
特開昭54−61126号にはエポキシ含有オルガノポ
リシロキサンとメタクリル酸との付加反応によるメチル
ジ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロール
メタクリレートが酸素透過性と親水性を有し、コンタク
トレンズ材として有用な樹脂用のモノマーとして用いら
れること;特開昭54−63200号には光照射で短時
間に硬化する特性を有するアクリロイルオキシ含有オル
ガノポリシロキサンおよび該化合物をグリシジルアクリ
レートとアミノ基含有オルガノポリシロキサンの反応で
得るための方法が示され;特開昭56−22325号に
はエポキシ含有オルガノポリシロキサンとアクリレート
の反応での重合性オルガノポリシロキサンを得る方法が
示され;また特開昭57−180667号にはトリアル
キルクロロシランとヒドロキシアルキルアクリレートの
反応で重合性オルガノシロキサンを得る方法が示されて
いる。
リル樹脂などの他の樹脂に付与する方策として、ラジカ
ル重合可能な不飽和基を有する化合物にオルガノシロキ
サンを化学結合させる試みが種々なされている。例えば
特開昭54−61126号にはエポキシ含有オルガノポ
リシロキサンとメタクリル酸との付加反応によるメチル
ジ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロール
メタクリレートが酸素透過性と親水性を有し、コンタク
トレンズ材として有用な樹脂用のモノマーとして用いら
れること;特開昭54−63200号には光照射で短時
間に硬化する特性を有するアクリロイルオキシ含有オル
ガノポリシロキサンおよび該化合物をグリシジルアクリ
レートとアミノ基含有オルガノポリシロキサンの反応で
得るための方法が示され;特開昭56−22325号に
はエポキシ含有オルガノポリシロキサンとアクリレート
の反応での重合性オルガノポリシロキサンを得る方法が
示され;また特開昭57−180667号にはトリアル
キルクロロシランとヒドロキシアルキルアクリレートの
反応で重合性オルガノシロキサンを得る方法が示されて
いる。
しかしながら従来のシリコン変性単量体を得るための方
法では、反応速度、収率等の点で必ずしも十分なものと
はいえず、また分子中に疏水性のシロキサン結合を導入
することのみに主眼をおくもので、その用途もおのづか
ら制限せられるものでしかなかった。
法では、反応速度、収率等の点で必ずしも十分なものと
はいえず、また分子中に疏水性のシロキサン結合を導入
することのみに主眼をおくもので、その用途もおのづか
ら制限せられるものでしかなかった。
発明が解決しようとする問題点 そこで、シロキサン結合以外にも官能性基乃至は結合を
導入し、より広範な用途への適用が期待され、しかもそ
の製造に際しては反応速度、反応収率の点でも十分なレ
ベルに達し、工業的有利に製造が可能な新規ケイ素含有
単量体の製法を提供することが本発明目的である。
導入し、より広範な用途への適用が期待され、しかもそ
の製造に際しては反応速度、反応収率の点でも十分なレ
ベルに達し、工業的有利に製造が可能な新規ケイ素含有
単量体の製法を提供することが本発明目的である。
問題点を解決するための手段 本発明に従えば、上記目的が、 式 あるいは (式中ZはHOあるいはNH2基;R2は炭素数1〜6
のアルキレン基;Xは炭素数1〜6のアルキル基あるい
はフェニル基;aは0又は1〜3の整数;nは1〜3の
整数;mは1〜72の整数)のいずれかで表される官能
基含有有機ケイ素化合物と、 式 (式中R3は水素原子あるいはメチル基;Aは直接結
合、 あるいはアラルキレン基;但し官能基含有有機ケイ素化
合物が式(I)の化合物である場合、Aはさらに (ここにR4は低級アルキレン基)てあってもかまわな
い) で表されるα、β−エチレン性不飽和基を有するイソシ
アネート化合物を反応させるか、あるいは別法として、 式 あるいは (式中ZはHOあるいはNH2基;R2は炭素数1〜6
のアルキレン基;Xは炭素数1〜6のアルキル基あるい
はフェニル基;aは0又は1〜3の整数;nは1〜3の
整数;mは1〜72の整数)のいずれかで表される官能
基含有有機ケイ素化合物と、 式 (式中Yはハロゲン原子、R3は水素原子あるいはメチ
ル基;Aは直接接合、 あるいはアラルキレン基;但し官能基含有有機ケイ素化
合物が式(I)の化合物である場合、Aはさらに (ここにR4は低級アルキレン基)であってもかまわな
い) で表されるハロエチル基含有イソシアネート化合物を反
応させ、次いで脱ハロゲン化水素剤を反応させるかいづ
れかの方法により、 を有するケイ素含有重合性単量体 (式中R3は水素原子あるいはメチル基;Aは直接結
合、 あるいはアラルキレン基;但しケイ素含有重合性単量体
が環状シロキサンの場合Aはさらに であってもよく、R4は低級アルキレン基を表す;Bは
−O−あるいは−NH−基;R2は炭素数1〜6のアル
キレン基) を得ることにより達成せられる。
のアルキレン基;Xは炭素数1〜6のアルキル基あるい
はフェニル基;aは0又は1〜3の整数;nは1〜3の
整数;mは1〜72の整数)のいずれかで表される官能
基含有有機ケイ素化合物と、 式 (式中R3は水素原子あるいはメチル基;Aは直接結
合、 あるいはアラルキレン基;但し官能基含有有機ケイ素化
合物が式(I)の化合物である場合、Aはさらに (ここにR4は低級アルキレン基)てあってもかまわな
い) で表されるα、β−エチレン性不飽和基を有するイソシ
アネート化合物を反応させるか、あるいは別法として、 式 あるいは (式中ZはHOあるいはNH2基;R2は炭素数1〜6
のアルキレン基;Xは炭素数1〜6のアルキル基あるい
はフェニル基;aは0又は1〜3の整数;nは1〜3の
整数;mは1〜72の整数)のいずれかで表される官能
基含有有機ケイ素化合物と、 式 (式中Yはハロゲン原子、R3は水素原子あるいはメチ
ル基;Aは直接接合、 あるいはアラルキレン基;但し官能基含有有機ケイ素化
合物が式(I)の化合物である場合、Aはさらに (ここにR4は低級アルキレン基)であってもかまわな
い) で表されるハロエチル基含有イソシアネート化合物を反
応させ、次いで脱ハロゲン化水素剤を反応させるかいづ
れかの方法により、 を有するケイ素含有重合性単量体 (式中R3は水素原子あるいはメチル基;Aは直接結
合、 あるいはアラルキレン基;但しケイ素含有重合性単量体
が環状シロキサンの場合Aはさらに であってもよく、R4は低級アルキレン基を表す;Bは
−O−あるいは−NH−基;R2は炭素数1〜6のアル
キレン基) を得ることにより達成せられる。
本発明のこの新規ケイ素含有重合性単量体は疏水性の大
なるケイ素シロキサン結合以外に親水性の大なるウレタ
ン結合をあわせ持つ点に於いて従来のシリコン変性単量
体と非常に相違しており、疏水性と親水性の両者をバラ
ンスさせることにより、工業用樹脂、塗料用樹脂等の原
料モノマーとして広範囲の用途が期待せられる。しかも
ウレタン結合はイソシアネートと活性水素を有する。例
えばヒドロキシル基との間で極めて容易且つ収率よく得
られるので、工業的にも有利に製造が可能である。
なるケイ素シロキサン結合以外に親水性の大なるウレタ
ン結合をあわせ持つ点に於いて従来のシリコン変性単量
体と非常に相違しており、疏水性と親水性の両者をバラ
ンスさせることにより、工業用樹脂、塗料用樹脂等の原
料モノマーとして広範囲の用途が期待せられる。しかも
ウレタン結合はイソシアネートと活性水素を有する。例
えばヒドロキシル基との間で極めて容易且つ収率よく得
られるので、工業的にも有利に製造が可能である。
本発明方法で出発物質として用いられる官能基含有有機
ケイ素化合物は、 式 あるいは あるいは (式中ZはHOあるいはNH2基;R2は炭素数1〜6
のアルキレン基;Xは炭素数1〜6のアルキル基あるい
はフェニル基;aは0又は1〜3の整数;nは1〜3の
整数;mは1〜72の整数)で表される、鎖状あるいは
環状のケイ素原子を1以上含むシロキサンもしくはシラ
ンで且つケイ素原子に結合したヒドロキシアルキル基も
しくはアミノアルキル基を少なくとも1つ有する化合物
である。
ケイ素化合物は、 式 あるいは あるいは (式中ZはHOあるいはNH2基;R2は炭素数1〜6
のアルキレン基;Xは炭素数1〜6のアルキル基あるい
はフェニル基;aは0又は1〜3の整数;nは1〜3の
整数;mは1〜72の整数)で表される、鎖状あるいは
環状のケイ素原子を1以上含むシロキサンもしくはシラ
ンで且つケイ素原子に結合したヒドロキシアルキル基も
しくはアミノアルキル基を少なくとも1つ有する化合物
である。
特に好ましい化合物は、例えば式(I)の化合物とし
て、 1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリプロ
ピル−1−(γ−ヒドロキシプロピル)シクロテトラシ
ロキサン1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−
トリプロピル−1−γ−(β−ヒドロキシエトキシ)プ
ロピル−シクロテトラシロキサン等が; 式(II)の化合物として、1,1,3,3−テトラメチ
ル−1,3−ビス(γ−ヒドロキシプロピル)ジシロキ
サン; のmが11,41あるいは72で分子量がそれぞれ10
00,3200,5500の化合物 のmが20,49の化合物等、 式(III)の化合物して、ビス(トリメチルシロキシ)
メチル−3−ヒドロキシプロピルシラン;1,1,3,
3,3−ペンタメチル−1−(γ−ヒドロキシプロピ
ル)ジシロキサン;トリス(トリメチルシロキシ)−γ
−ヒドロキシプロピルシラン;ヒドロキシメチルフェニ
ルジメチルシラン;ヒドロキシメチルジフェニルメチル
シラン;ヒドロキシメチルトリメチルシラン等があげら
れる。
て、 1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリプロ
ピル−1−(γ−ヒドロキシプロピル)シクロテトラシ
ロキサン1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−
トリプロピル−1−γ−(β−ヒドロキシエトキシ)プ
ロピル−シクロテトラシロキサン等が; 式(II)の化合物として、1,1,3,3−テトラメチ
ル−1,3−ビス(γ−ヒドロキシプロピル)ジシロキ
サン; のmが11,41あるいは72で分子量がそれぞれ10
00,3200,5500の化合物 のmが20,49の化合物等、 式(III)の化合物して、ビス(トリメチルシロキシ)
メチル−3−ヒドロキシプロピルシラン;1,1,3,
3,3−ペンタメチル−1−(γ−ヒドロキシプロピ
ル)ジシロキサン;トリス(トリメチルシロキシ)−γ
−ヒドロキシプロピルシラン;ヒドロキシメチルフェニ
ルジメチルシラン;ヒドロキシメチルジフェニルメチル
シラン;ヒドロキシメチルトリメチルシラン等があげら
れる。
尚これら有機ケイ素化合物は、 (式中X、Z、R2はそれぞれ前述せる通り;pとqは
2≦p+q≦4の条件を満たす整数、但し後述のイソシ
アネート化合物のAが である場合にはp+q=2) の示性式により表すことも出来る。
2≦p+q≦4の条件を満たす整数、但し後述のイソシ
アネート化合物のAが である場合にはp+q=2) の示性式により表すことも出来る。
上記有機ケイ素化合物に対し、本発明の一方法に従え
ば、式(IV)で表されるα、β−エチレン性不飽和基を
有するイソシアネート化合物 (式中R3は水素原子あるいはメチル基;Aは直接接
合、 あるいはアラルキレン基;但し官能基含有有機ケイ素化
合物が式(I)の化合物である場合、Aはさらに (ここにR4は低級アルキレン基)であってもかまわな
い) が反応せしめられ、本発明目的の 基を有する新規なケイ素含有重合性単量体が製造せられ
る。
ば、式(IV)で表されるα、β−エチレン性不飽和基を
有するイソシアネート化合物 (式中R3は水素原子あるいはメチル基;Aは直接接
合、 あるいはアラルキレン基;但し官能基含有有機ケイ素化
合物が式(I)の化合物である場合、Aはさらに (ここにR4は低級アルキレン基)であってもかまわな
い) が反応せしめられ、本発明目的の 基を有する新規なケイ素含有重合性単量体が製造せられ
る。
(式中R3、A、R2はそれぞれ前述の通り;Bは−O
−あるいは−NH−基) 式(IV)で示される化合物の具体例としては、例えばメ
タクリロイルイソシアナート、2−イソシアナートエチ
ルメタクリレート、2−イソシアナートメチルメタクリ
レート、2−イソシアナートエチルアクリレート、2−
イソシアナートプロピルメタクリレート、2−イソシア
ナートオクチルアクリレート等があげられる。特に好ま
しい化合物は活性水素との高反応性の観点からメタクロ
イルイソシアネートである。
−あるいは−NH−基) 式(IV)で示される化合物の具体例としては、例えばメ
タクリロイルイソシアナート、2−イソシアナートエチ
ルメタクリレート、2−イソシアナートメチルメタクリ
レート、2−イソシアナートエチルアクリレート、2−
イソシアナートプロピルメタクリレート、2−イソシア
ナートオクチルアクリレート等があげられる。特に好ま
しい化合物は活性水素との高反応性の観点からメタクロ
イルイソシアネートである。
しかしながら、式(IV)の構造式で示される化合物とし
ては、上記以外にもp−イソプロペニル−α,α−ジメ
チルベンジルイソシアネート、m−イソプロペニル−
α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、p−エチレ
ニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、m−
エチレニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート
の如く、Aがアラルキレン基である化合物とか、ビニル
イソシアネートの如くAが直接結合である化合物も知ら
れており、官能基としてHOあるいはNH2基を有する
有機ケイ素化合物との反応に於いては、式(IV)のイソ
シアネート基が直接反応に関与するものであるから、A
としては直接結合、 およびアラルキレン基が任意に選択しうるものである。
ては、上記以外にもp−イソプロペニル−α,α−ジメ
チルベンジルイソシアネート、m−イソプロペニル−
α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、p−エチレ
ニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、m−
エチレニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート
の如く、Aがアラルキレン基である化合物とか、ビニル
イソシアネートの如くAが直接結合である化合物も知ら
れており、官能基としてHOあるいはNH2基を有する
有機ケイ素化合物との反応に於いては、式(IV)のイソ
シアネート基が直接反応に関与するものであるから、A
としては直接結合、 およびアラルキレン基が任意に選択しうるものである。
有機ケイ素化合物の官能基、すなわちヒドロキシル基あ
るいはアミノ基モル数と(IV)のイソシアネート基のモ
ル数は通常等モルで、反応せしめられ、反応性の特に高
いイソシアネートの場合には無触媒系で常温で極めてす
みやかにウレタン化反応あるいはウレア形成反応が進行
するし、また反応性があまり高くない化合物でもジブチ
ル錫ジラウレートなどの触媒の存在下、70〜110℃
程度の温度で2〜4時間で反応は終了し、極めて高収率
で目的物を得ることができる。
るいはアミノ基モル数と(IV)のイソシアネート基のモ
ル数は通常等モルで、反応せしめられ、反応性の特に高
いイソシアネートの場合には無触媒系で常温で極めてす
みやかにウレタン化反応あるいはウレア形成反応が進行
するし、また反応性があまり高くない化合物でもジブチ
ル錫ジラウレートなどの触媒の存在下、70〜110℃
程度の温度で2〜4時間で反応は終了し、極めて高収率
で目的物を得ることができる。
尚、本発明のケイ素含有重合性単量体は、前述の如く、
示性式により最も好都合に示されるが、 これらに包含せられるものの内、特に有用な化合物はま
た下記構造式により表すこともできる。
示性式により最も好都合に示されるが、 これらに包含せられるものの内、特に有用な化合物はま
た下記構造式により表すこともできる。
環状シロキサン単量体 鎖(非環)状シロキサン単量体 ケイ素含有単量体 本発明の別の態様に於いて、上記のケイ素含有重合性単
量体はまた、式(I)、(II)あるいは(III)で表さ
れる官能基含有有機ケイ素化合物に対して、 式(V) (式中Yはハロゲン原子、R3は水素原子あるいはメチ
ル基;Aは直接接合、 あるいはアラルキレン基;但し官能基含有有機ケイ素化
合物が式(I)の化合物である場合、Aはさらに (ここにR4は低級アルキレン基)であってもかまわな
い) で表されるハロエチル基含有イソシアネート化合物を反
応させ、次いでアミン等の脱ハロゲン化水素剤を反応さ
せることによっても工業的有利に製造せられる。
量体はまた、式(I)、(II)あるいは(III)で表さ
れる官能基含有有機ケイ素化合物に対して、 式(V) (式中Yはハロゲン原子、R3は水素原子あるいはメチ
ル基;Aは直接接合、 あるいはアラルキレン基;但し官能基含有有機ケイ素化
合物が式(I)の化合物である場合、Aはさらに (ここにR4は低級アルキレン基)であってもかまわな
い) で表されるハロエチル基含有イソシアネート化合物を反
応させ、次いでアミン等の脱ハロゲン化水素剤を反応さ
せることによっても工業的有利に製造せられる。
本発明に係わるケイ素含有重合性単量体は、ケイ素一炭
素結合、シロキサン結合以外にウレタン官能基あるいは
ウレア官能基を有する新規重合性単量体であって、工業
用樹脂、塗料用樹脂などの合成における新規なる原料モ
ノマーとして有用である。
素結合、シロキサン結合以外にウレタン官能基あるいは
ウレア官能基を有する新規重合性単量体であって、工業
用樹脂、塗料用樹脂などの合成における新規なる原料モ
ノマーとして有用である。
以下実施例により本発明を説明する。尚、ことわりなき
限り、部および%は重量による。
限り、部および%は重量による。
実施例1 攪拌機、還流冷却機、滴下ロートを備えた4つ口フラス
コに1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリ
プロピル−1−(γ−ヒドロキシプロピル)シクロテト
ラシロキシサン424部、酢酸ブチル60部を加え、2
0℃から25℃に保つ。
コに1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリ
プロピル−1−(γ−ヒドロキシプロピル)シクロテト
ラシロキシサン424部、酢酸ブチル60部を加え、2
0℃から25℃に保つ。
この溶液中にメタクロイルイソシアネート111部を3
0分間に渡り、等速滴下し、滴下後3時間保温した。こ
こで得た反応生成物を圧力5mmHg、温度50℃の条件で
1時間攪拌し、酢酸ブチルを除去濃縮した。
0分間に渡り、等速滴下し、滴下後3時間保温した。こ
こで得た反応生成物を圧力5mmHg、温度50℃の条件で
1時間攪拌し、酢酸ブチルを除去濃縮した。
この反応生成物は、赤外吸収スペクトル及び質量分析ス
ペクトルより構造式(A)のケイ素含有重合性単量体
[A]であることが確認された。
ペクトルより構造式(A)のケイ素含有重合性単量体
[A]であることが確認された。
得られた化合物はやや粘稠な透明液であり、ガスクロマ
トグラフィーにより定量分析を行い98.8%の純度で
あり、また屈折率はnD 25=1.4540であった。
粘度180cp。
トグラフィーにより定量分析を行い98.8%の純度で
あり、また屈折率はnD 25=1.4540であった。
粘度180cp。
構造式(A): 実施例2 実施例1と同様な反応容器に、ビス(トリメチルシロキ
シ)−メチル−3−ヒドロキシプロピルシラン280部
を加え、20℃から25℃に保つ。
シ)−メチル−3−ヒドロキシプロピルシラン280部
を加え、20℃から25℃に保つ。
この溶液中にメタクリロイルイソシアネート111部を
30分間に渡り、酸素導入下で等速滴下し、滴下後1時
間保温し、赤外吸収スペクトルにより反応率を追跡し、
反応生成物を得た。
30分間に渡り、酸素導入下で等速滴下し、滴下後1時
間保温し、赤外吸収スペクトルにより反応率を追跡し、
反応生成物を得た。
この反応生成物は、赤外吸収スペクトルより構造式
(B)のケイ素含有重合性単量体[B]であることが確
認された。
(B)のケイ素含有重合性単量体[B]であることが確
認された。
得られた化合物はやや粘稠な透明液であり、ガスクロマ
トグラフィーにより定量分析を行い98.5%の純度で
あった。粘度450cp。
トグラフィーにより定量分析を行い98.5%の純度で
あった。粘度450cp。
構造式(B): 実施例3 実施例1と同様な反応容器に1,3,5,7−テトラメ
チル−3,5,7−トリプロピル−1−(γ−ヒドロキ
シプロピル)シクロテトラシロキサン424部、ジブチ
ル錫ジラウリレート0.5部、キシロール100部を加
え80℃から85℃に保つ。
チル−3,5,7−トリプロピル−1−(γ−ヒドロキ
シプロピル)シクロテトラシロキサン424部、ジブチ
ル錫ジラウリレート0.5部、キシロール100部を加
え80℃から85℃に保つ。
この溶液中にメタクリル酸2−イソシアナートエチル1
55部、2,6−ジチメル−4−メチルフェノール0.
06部の混合溶液を30分間に渡り、酸素導入下で等速
滴下し、滴下後1時間保温し、赤外吸収スペクトルによ
り反応率を追跡し、反応生成物を得た。
55部、2,6−ジチメル−4−メチルフェノール0.
06部の混合溶液を30分間に渡り、酸素導入下で等速
滴下し、滴下後1時間保温し、赤外吸収スペクトルによ
り反応率を追跡し、反応生成物を得た。
ここで得た反応生成物を圧力5mmHg、温度50℃の条件
で、1時間攪拌し、キシロールを除去し、濃縮した。
で、1時間攪拌し、キシロールを除去し、濃縮した。
この反応生成物は、赤外吸収スペクトルにより構造式
(C)のケイ素含有重合性単量体[C]であることが確
認された。
(C)のケイ素含有重合性単量体[C]であることが確
認された。
得られた化合物は、やや粘稠な透明液であり、ガスクロ
マトグラフィーにより定量分析を行い、99.1%の純
度であり、また屈折率はnD 25=1.4424であっ
た。粘度200cp。
マトグラフィーにより定量分析を行い、99.1%の純
度であり、また屈折率はnD 25=1.4424であっ
た。粘度200cp。
構造式(C): 実施例4〜9 実施例1と同様の反応容器に、下記シリコーン化合物の
クロロホルム溶液を仕込み、次いで室温下にメタクリロ
イルイソシアネートを滴下した。滴下後、室温で約2時
間攪拌し、クロロホルムを減圧下に留去し、油状物とし
て下記ケイ素含有重合性単量体を得た。それらの粘度
(東京計器製EL型粘度計)および分子量を示す。Mn
は数平均分子量を表す。
クロロホルム溶液を仕込み、次いで室温下にメタクリロ
イルイソシアネートを滴下した。滴下後、室温で約2時
間攪拌し、クロロホルムを減圧下に留去し、油状物とし
て下記ケイ素含有重合性単量体を得た。それらの粘度
(東京計器製EL型粘度計)および分子量を示す。Mn
は数平均分子量を表す。
実施例10 ヒドロキシメチルトリメチルシラン2.15g(0.0
1mol)のクロロホルム80m溶液にβ−クロロメ
チルプロピオニルイソシアネート1.47g(0.01
mol)を室温下に滴下した。滴下後、約1時間攪拌し
たのち、トリエチルアミン1.01g(0.01mo
l)を滴下した。約2時間攪拌したのち、生成したトリ
エチルアミン塩酸塩をろ別し、ろ液よりクロロホルムを
減圧留去し、N−メタクリロイルカルバミン酸トリメチ
ルシリルメチルエステル3.45gを無色油状物として
得た。粘度100cp。
1mol)のクロロホルム80m溶液にβ−クロロメ
チルプロピオニルイソシアネート1.47g(0.01
mol)を室温下に滴下した。滴下後、約1時間攪拌し
たのち、トリエチルアミン1.01g(0.01mo
l)を滴下した。約2時間攪拌したのち、生成したトリ
エチルアミン塩酸塩をろ別し、ろ液よりクロロホルムを
減圧留去し、N−メタクリロイルカルバミン酸トリメチ
ルシリルメチルエステル3.45gを無色油状物として
得た。粘度100cp。
実施例11 ヒドロキシメチルトリメチルシラン2.15g(0.0
1mol)のクロロホルム80m溶液にβ−クロロプ
ロピオニルイソシアネート1.33g(0.01mo
l)を室温下に滴下した。滴下後、約1時間攪拌したの
ち、トリエチルアミン1.01g(0.01mol)を
滴下した。約2時間攪拌したのち、生成したトリエチル
アミン塩酸塩をろ別し、ろ液よりクロロホルムを減圧留
去し、N−アクリロイルカルバミン酸トリメチルシリル
メチルエステル3.32gを無色油状物として得た。粘
度90cp。
1mol)のクロロホルム80m溶液にβ−クロロプ
ロピオニルイソシアネート1.33g(0.01mo
l)を室温下に滴下した。滴下後、約1時間攪拌したの
ち、トリエチルアミン1.01g(0.01mol)を
滴下した。約2時間攪拌したのち、生成したトリエチル
アミン塩酸塩をろ別し、ろ液よりクロロホルムを減圧留
去し、N−アクリロイルカルバミン酸トリメチルシリル
メチルエステル3.32gを無色油状物として得た。粘
度90cp。
実施例12〜13 実施例11と同様にして下記のケイ素含有重合性単量体
を得た。
を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江口 芳雄 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 (72)発明者 浦野 哲 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 (72)発明者 水口 隆三 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 (72)発明者 宝田 充弘 群馬県安中市磁部2−13−1 信越化学工 業株式会社シリコーン−電子材料技術研究 所内
Claims (5)
- 【請求項1】式 あるいは (式中ZはHOあるいはNH2基;R2は炭素数1〜6
のアルキレン基;Xは炭素数1〜6のアルキル基あるい
はフェニル基;aは0又は1〜3の整数;nは1〜3の
整数;mは1〜72の整数)のいずれかで表される官能
基含有有機ケイ素化合物と、 式 (式中R3は水素原子あるいはメチル基;Aは直接結
合、 あるいはアラルキレン基;但し官能基含有有機ケイ素化
合物が式(I)の化合物である場合、Aはさらに (ここにR4は低級アルキレン基)であってもかまわな
い) で表されるα、β−エチレン性不飽和基を有するイソシ
アネート化合物を反応させることを特徴とする を有するケイ素含有重合性単量体の製法 (式中R3は水素原子あるいはメチル基;Aは直接結
合、 あるいはアラルキレン基;但しケイ素含有重合性単量体
が環状シロキサンの場合Aはさらに であってもよく、R4は低級アルキレン基を表す;Bは
−O−あるいは−NH−基;R2は炭素数1〜6のアル
キレン基) - 【請求項2】式(IV)で表される化合物がメタクリロイ
ルイソシアネートで、式(I)で表される化合物が1,
3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリプロピル
−1−(γ−ヒドロキシプロピル)シクロテトラシロキ
サンである特許請求の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項3】式(IV)で表される化合物が2−イソシア
ナートエチルメタクリレートで、式(I)で表される化
合物が1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−ト
リプロピル−1−(γ−ヒドロキシプロピル)シクロテ
トラシロキサンである特許請求の範囲第1項記載の方
法。 - 【請求項4】式(IV)で表される化合物がメタクリロイ
ルイソシアネートで、式(III)で表される化合物がビ
ス(トリメチルシロキシ)メチル−3−ヒドロキシプロ
ピルシランである特許請求の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項5】式 あるいは (式中ZはHOあるいはNH2基;R2は炭素数1〜6
のアルキレン基;Xは炭素数1〜6のアルキル基あるい
はフェニル基;aは0又は1〜3の整数;nは1〜3の
整数;mは1〜72の整数)のいずれかで表される官能
基含有有機ケイ素化合物と、 式 (式中Yはハロゲン原子、R3は水素原子あるいはメチ
ル基;Aは直接結合、 あるいはアラルキレン基;但し官能基含有有機ケイ素化
合物が式(I)の化合物である場合、Aはさらに (ここにR4は低級アルキレン基)であってもかまわな
い) で表されるハロエチル基含有イソシアネート化合物を反
応させ、次いで脱ハロゲン化水素剤を反応させることを
特徴とする を有するケイ素含有重合性単量体の製法 (式中R3は水素原子あるいはメチル基;Aは直接結
合、 あるいはアラルキレン基;但しケイ素含有重合性単量体
が環状シロキサンの場合Aはさらに であってもよく、R4は低級アルキレン基を表す;Bは
−O−あるいは−NH−基;R2は炭素数1〜6のアル
キレン基)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14382586A JPH0631267B2 (ja) | 1986-06-19 | 1986-06-19 | ケイ素含有重合性単量体の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14382586A JPH0631267B2 (ja) | 1986-06-19 | 1986-06-19 | ケイ素含有重合性単量体の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62298595A JPS62298595A (ja) | 1987-12-25 |
JPH0631267B2 true JPH0631267B2 (ja) | 1994-04-27 |
Family
ID=15347827
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14382586A Expired - Lifetime JPH0631267B2 (ja) | 1986-06-19 | 1986-06-19 | ケイ素含有重合性単量体の製法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0631267B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07104501B2 (ja) * | 1989-04-10 | 1995-11-13 | 呉羽化学工業株式会社 | コンタクトレンズ材料 |
JPH09132621A (ja) * | 1996-11-01 | 1997-05-20 | Kureha Chem Ind Co Ltd | コンタクトレンズ材料 |
JP6037454B2 (ja) * | 2013-11-15 | 2016-12-07 | 信越化学工業株式会社 | 眼科デバイス製造用モノマー |
JP6428677B2 (ja) * | 2016-02-23 | 2018-11-28 | 信越化学工業株式会社 | 有機ケイ素化合物およびそれを含む硬化性組成物 |
JP6977698B2 (ja) * | 2018-10-22 | 2021-12-08 | 信越化学工業株式会社 | (メタ)アクリレート化合物、それを含むコーティング組成物および被覆物品 |
-
1986
- 1986-06-19 JP JP14382586A patent/JPH0631267B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62298595A (ja) | 1987-12-25 |
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