JPH06312293A - 粉粒体充填管の製造方法 - Google Patents

粉粒体充填管の製造方法

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JPH06312293A
JPH06312293A JP5103273A JP10327393A JPH06312293A JP H06312293 A JPH06312293 A JP H06312293A JP 5103273 A JP5103273 A JP 5103273A JP 10327393 A JP10327393 A JP 10327393A JP H06312293 A JPH06312293 A JP H06312293A
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flux
welding
tube
granular material
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Toru Ono
徹 小野
Haruji Hashimoto
晴次 橋本
Iwao Yamada
巖 山田
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Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
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Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 健全な接合溶接部を得ることにより管外皮に
割れのない粉粒体充填管を製造する方法を提供する。 【構成】 金属帯板を管状体に成形する途中で管状体1
に粉粒体20を供給し、管状体1の両エッジ面17を高
周波溶接により接合し、粉粒体20が充填された溶接管
11を縮径する粉粒体充填管の製造方法において、前記
管状体1の両エッジ面17を高周波溶接するまでの過程
で、管状体1内の粉粒体表層部を形成する粉粒体20中
に混在する磁着磁性粒子を磁気吸引して除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は炭素鋼、ステンレス
鋼、銅合金、アルミニウム合金その他の金属管に粉粒体
を充填した粉粒体充填管の製造方法に関する。
【0002】ここで、粉粒体とは溶接用フラックス、酸
化物超電導材、溶鋼用添加剤等の粉粒体をいう。
【0003】
【従来の技術】粉粒体充填管の一つとして、溶接用フラ
ックス入りシームレスワイヤがある。このシームレスワ
イヤの製造では、帯鋼を所要の幅でスリッティングし、
スリット後の帯鋼を成形ロールによりU字形からO字形
に漸次成形する。この成形途中でU字形帯鋼の長手方向
に沿った開口からフィーダによりフラックスを帯鋼谷部
に供給する。ついで、O字形に成形すると同時に、開口
の相対するエッジ面を溶接により接合し、引き続いて縮
径する。さらに必要に応じて焼鈍したのちフラックスが
充填された管を所望の径に伸線、巻き取って製品とす
る。
【0004】上記粉粒体充填管の製造における溶接法と
して、高周波誘導溶接法、高周波抵抗溶接法等の高周波
溶接が広く用いられている。これらの溶接法は、いずれ
もほぼO字形に成形したところで、高周波電流により発
生するジュール熱により開口のエッジ面を溶融温度まで
加熱し、相対するエッジ面を一対のスクイズロールによ
り圧接する。
【0005】ところで、フラックスを充填し、溶接した
管を圧延、伸線等により縮径する際に、管外皮に割れが
発生することがある。そして、この割れの原因として、
次のように考えられている。溶接時に管状体の開口エッ
ジ面に酸化物やケイ酸物等のフラックスの一部が吸着す
る。すなわち溶接位置では溶接電流によって発生した磁
場により管状体の開口エッジ部は磁極となる。したがっ
てフラックスのうちの強磁性成分は、磁力により開口エ
ッジ部に吸着される。このとき弱磁性成分も強磁性成分
に伴われて開口エッジ部に吸着する。これら開口エッジ
部に吸着したフラックスは、接合溶接部の介在物とな
り、溶接欠陥となる。そして、この溶接欠陥により縮径
時に割れが発生する。縮径時の割れはそのまま製品すな
わち溶接用フラックス入りワイヤに持ち込まれ、溶接作
業性を劣化させる。
【0006】このような問題を解決する技術の一つに特
開昭60−234794号公報で開示された「溶接用複
合ワイヤ」があり、非透磁率が1.10以下の粉末原料
の実質的に非磁性の粉体を充填し、粉体が磁力により開
口エッジ部に吸着するのを防止する。特開昭63−58
97号公報で開示された「複合管の製造方法」があり、
粉体の供給時に48メッシュより細かい微粉末を除去
し、微粉末が開口エッジ部に付着するのを防止する。ま
た他の技術として、特開昭54−109040号公報で
開示された「粉末が充填された管を製造する方法」があ
る。この技術は、管状体いっぱいに充満されないように
して粉体を供給し、接合溶接部と供給された粉体層表面
との間に空隙すなわち距離を設け、粉体が舞い上って開
口エッジ部に至らないようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
によって接合溶接部の改善を図っても、開口エッジ面へ
の粉粒体粒子の吸着を回避することに限界があることか
ら管縮径時に依然として前述のような割れが発生し、製
品歩留りの低下を招いていた。割れは一度発生すると、
最初は微小な割れでも、管の縮径サイズが小さくなるに
従って管長手方向に延び、製品サイズではもはや無視で
きない程度の長さとなる。
【0008】そこで、この発明は、健全な接合溶接部を
得ることにより管外皮に割れのない粉粒体充填管を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】通常、管状体の開口部に
供給される粉粒体は、粉粒体充填管の使用目的に合せて
各種の原料粉末が選択され、そのままの状態であるいは
造粒して使用される。例えば溶接用フラックス入りワイ
ヤではスラグ生成剤としてルチールサンド、マグネシア
クリンカー等、アーク安定剤としてケイ酸ソーダ、チタ
ン酸カリ等、脱酸剤・合金剤として低C−Fe−Si,
Fe−Si−Mn,Al−Mg等が用いられ、また鉄
粉、酸化鉄等の強磁性成分が溶着速度の向上、フラック
ス充填率の調整、溶接作業性の改善のために配合される
こともある。いずれにしても充填されるフラックス中に
はトータルのFe成分として少なくとも5%以上含み、
しかもその粒度分布は32メッシュ(0.5mm)〜Dus
t の微細粒子群を少なくとも50%以上含むのが通例で
ある。造粒する場合にはすべてのフラックス粒子中に、
また非造粒の場合には原料粉末の鉄合金、鉄粉、酸化鉄
等の粒子中に強磁性成分のFe分が含まれている。また
原料粉末中に原料精製時にあるいは粉砕時に不可避的に
鉄粉、酸化鉄等が混入することもある。従って充填フラ
ックス中に鉄粉、酸化鉄等の強磁性成分を積極的に配合
する場合は勿論のこと、いわゆる弱磁性成分だけでフラ
ックスを構成する場合であっても磁極化した開口エッジ
面にフラックス粒子が吸引される危険性は充分存在す
る。特に粒子に作用する吸引力とこれに抗する重力がバ
ランスする平衡粒径に満たない微細粒子では吸引力支配
を直接的に受ける。これに加えて造粒フラックスではあ
る程度の成分偏析は避けえず、Fe分の偏析が微細粒子
に集中すると上記平衡粒径が引き上げられる結果、吸引
力支配を受ける微細粒子が増加するとともに[吸引力/
重力]比が増大するので極めて危険である。
【0010】これまでに磁化した開口エッジ面にフラッ
クス粒子を吸着させないための様々な工夫(特開昭60
−234794、特開昭63−5897、特開昭54−
109040等)が提案されてきたが、上記したように
磁場の影響を受けやすいというフラックス自身の特質か
ら依然として満足する成果は得られていないのが実情で
あった。
【0011】この発明の粉粒体充填管の製造方法は、金
属帯板を管状体に成形する途中で管状体に粉粒体を供給
し、管状体の両エッジ面を高周波溶接により接合し、粉
粒体が充填された溶接管を縮径する粉粒体充填管の製造
方法において、前記管状体の両エッジ面を高周波溶接す
るまでの過程で、管状体内の粉粒体表層部を形成する粉
粒体中に混在する磁着磁性粒子を磁気吸引して除去する
ことを特徴としている。
【0012】また、前記管状体に粉粒体を供給するまで
の過程で、磁着磁性粒子を磁気吸引して除去することを
特徴としている。
【0013】さらに、前記管状体に粉粒体を供給したの
ち、磁着磁性粒子を磁気吸引して除去することを特徴と
している。
【0014】磁着磁性粒子を磁気吸引するには永久磁石
あるいは電磁石を用いる。
【0015】この発明で磁着磁性粒子とは高周波溶接時
に磁化した開口エッジ面に磁着する程度の磁性を有する
粉粒体粒子をいい、充填粉粒体自身に起因するもの(強
磁性成分過多粒子、強磁性成分偏析粒子等)はもちろ
ん、充填粉粒体に混入した異材粉粒体に起因するもの
(粉粒体の製造過程で発生する器械類の磨耗粉、異種粉
粒体の混入粉等)も含む。
【0016】
【作用】この発明は、管状体内の粉粒体表層部を形成す
る粉粒体中に混在する磁着磁性粒子を、管状体が溶接位
置に到達する以前の適当な位置で磁気吸引して除去す
る。磁着磁性粒子を磁気吸引するには、粉粒体の通路に
溶接位置において管状体内に発生する磁場とほぼ同程度
の磁場を永久磁石あるいは電磁石により形成する。この
発明によれば、磁化した開口エッジ面に磁着する程度の
磁性を有する粉粒体粒子つまり磁着磁性粒子は粉粒体表
層部には存在しないので、つねにクリーンな開口エッジ
面を高周波溶接に供することができ、磁性粒子が管状体
のエッジ面に磁着することに起因する管の割れはなくな
る。
【0017】なお粉粒体層の中下層に存在する磁性粒子
については表層部の粉粒体で遮蔽されるのでエッジ面に
磁着する危険性がなく、従って特に考慮する必要はな
い。
【0018】
【実施例】以下、溶接用フラックス入りワイヤの製造を
実施例として説明する。図1は溶接用フラックス入りワ
イヤ製造装置の主要部の構成図である。図1に示すよう
に、オープン管(管状体)1の送り方向に沿って成形ロ
ール群2、サイドロール3およびフラックス供給装置4
が配置されている。フラックス供給装置4はフラックス
ホッパ40、シュート41および電磁フィーダ42を備
えている。成形ロール2の上流側には、予成形ロール
(図示しない)が設けられている。サイドロール3とサ
イドロール3との間5より成形途中のオープン管1にフ
ラックス20が供給される。フラックス20を供給され
たオープン管1は、フィンパスロール6、シームガイド
ロール7を通過し、溶接ゾーンに入る。高周波誘導溶接
装置8はワークコイル9およびスクイズロール10を備
えている。ワークコイル9には電源12から高周波溶接
電流が供給される。溶接された管11は切削バイト13
により外面側の余盛りビード14が切削され、圧延ロー
ル群16で圧延され、さらに焼鈍を施しながら圧延装置
および伸線装置(いずれも図示しない)により外径1.
0〜2.0 mm の製品サイズまで縮径される。なお内面
側の余盛りビード15はそのまま製品サイズまで残留す
る。
【0019】このような高周波誘導溶接により幅w=3
0〜150mm、厚さt=1〜5mm程度の鋼帯を外径D=
10〜50mm程度の管に造管する。このときの溶接条件
として 高周波電流の周波数 f=300〜800
kHz 入熱(電力量) P=100〜400
kVA ワークコイル〜V収束点間の距離 L=10〜100mm アペックス角(V収束角) θ=3〜15° 程度のものが採用され、溶接速度(造管速度)V=10
〜200m/min 程度の速度で造管が行われる。
【0020】本発明の方法を実施するための製造装置
は、このようなワイヤ製造装置において、さらにオープ
ン管1に供給する前、後のフラックス20内に混在する
磁着磁性粒子を磁気吸引して除去するための第一の磁気
吸引手段M1(供給前)、第二の磁気吸引手段M2(供
給後)の少なくとも一方を備えている。
【0021】第一の磁気吸引手段M1について図1およ
び図2a(図1のIIa−IIa線断面図)、b(図2aの
IIb−IIb線断面図)、図3により説明する。磁気吸引
手段M1はオープン管1内に供給する前のフラックス2
0に対して実施するもので、この例ではフラックスホッ
パ40(シュート41)とオープン管1の間に配設され
る電磁フィーダ42により搬送中のフラックス20に対
して実施する。この磁気吸引手段M1は二つのプーリ2
1、22(一方が駆動)とプーリ21、22間に掛け渡
したベルト23およびプーリ21、22間に配置されベ
ルト23を挟んで電磁フィーダ42のトラフ(振動搬送
面)43と所定の間隔をもって対峙する永久磁石24と
から構成される。プーリ21、22のうち一方のプーリ
21はトラフ43の上方位置に、また他方のプーリ22
はトラフ43、オープン管1を越えて配置され、ベルト
23がトラフ43の上方からオープン管1の開口部上方
を越える位置までトラフ43の搬送方向に移動するよう
にしている。そして永久磁石24はこのように配設され
たべルト23の下側裏面に接触した状態でトラフ43の
上方からオープン管1の開口部上方を越える位置まで延
設されている。
【0022】一方フラックス20はフラックスホッパ4
0から切り出されシュート41を経て電磁フィーダ42
のトラフ43に至り、以後トラフ43上でジャンピング
しながらオープン管1の開口部方向へと移動する。この
ときフラックス20に混在する磁着磁性粒子は磁気吸引
手段M1の永久磁石24の下側磁極面24N (この例で
はN極)に磁気吸引されてベルト23に吸着し、ベルト
23とともに移動し、そしてオープン管1の開口部を越
えかつ永久磁石24による吸引力圏外まできたとき容器
26に落下する。こうして磁着磁性粒子が除去されたフ
ラックス20はトラフ43端から落下しオープン管1の
開口部を経て管内へと供給される。
【0023】この磁気吸引手段M1ではトラフ43上で
ジャンピングしながら搬送中のフラックス20に対して
実施するので、フラックス20のほぼ全粒子を磁気吸引
圏内にさらすことができ、従ってフラックス20に混在
する磁着磁性粒子の除去漏れの虞が少ない。なお図2
a、bの例では図2bに示すように電磁フィーダ42の
トラフ43を単一にしてオープン管1に供給するフラッ
クス20全体を処理する方式としたが、前記したように
磁着磁性粒子の除去は少なくとも管内のフラックス表層
部を形成するフラックスに対して行えばよい。図3はこ
の実施例を示したものでトラフ43を仕切ることにより
フラックス表層部、中下層部を形成するそれぞれのフラ
ックス20u 、20d を別々のトラフ43u 、43d で
振動搬送し、このうちフラックス表層部形成するフラッ
クス20u だけに対して磁気吸引手段M1で磁着磁性粒
子の除去処理を実施する。
【0024】次に第二の磁気吸引手段M2について図1
および図4a(図1の要部拡大図)、b(図4aのIVb
−IVb線断面図)により説明する。磁気吸引手段M2は
オープン管1内に供給した後のフラックス20、つまり
フラックス表層部を形成するフラックス20u に対して
実施するもので、この例の磁気吸引手段M2は円盤状の
回転磁石30、プーリ33および回転磁石30とプーリ
33間に掛け渡したベルト35とから構成される。磁着
磁性粒子の磁気吸引する回転磁石30は正12角形状の
鉄製基盤32の外周面(12面)に矩形状の小磁石34
を外周側が同極、この場合はN極が現れるように取り付
けたもので、全体として外周面がN極の一つの円盤状永
久磁石を形成し回転軸31により回転する。回転磁石3
0はその下部の一部をオープン管1の開口エッジ面1
7、17の間隙から内部に挿入し、磁極となる外周面3
4N とフラックス表面との間に所定の空隙距離Lを設け
るようにしている。またプーリ33はオープン管1の外
にあってベルト35を回転磁石30から離し、ベルト3
5上の磁着磁性粒子を回転磁石30の磁気吸引圏外に位
置させて除去を容易にする。回転磁石30の両側面には
ベルト35の外れ防止用の側板36が設けられている。
【0025】このように構成された磁気吸引手段M2に
よれば、管内に供給されたフラックス20が回転磁石3
0の下方を通過するとき、フラックス表層部のフラック
ス20u 中に混在する磁着磁性粒子25は回転磁石30
に磁気吸引されてベルト35に吸着する。そしてベルト
35とともにオープン管1の外部に移動し、ベルト35
が回転磁石30から離れるとき真空吸引管36により吸
引除去される。磁着磁性粒子25の除去はベルト35が
プーリ33を回る位置で落下させ点線で示す容器37内
に収容するようにしてもよい。
【0026】第一の磁気吸引手段M1(供給前)、第二
の磁気吸引手段M2(供給後)においてフラックスの表
面と非接触状態で永久磁石あるいは電磁石を配置すると
磁石により発生する磁力線が吸引ターゲットの磁着磁性
粒子を捕らえて磁気吸引する。磁石の強さ(表面磁束密
度)および磁極とフラックス表面間の空隙距離は、フラ
ックス表層部での磁束密度、粒子の磁化率、強磁性成分
含有率、粒子質量等により定まる磁着磁性粒子の[吸引
力/重力]比が1を超え、かつ溶接位置でエッジ面に磁
着しない安全な粉粒体粒子の[吸引力/重力]比が1以
下の適当な値となるように供給する粉粒体の種類に合わ
せて適宜決定することが望ましい。すなわち第一、第二
の磁気吸引手段M1、M2の磁気吸引力の大きさは溶接
位置において管内に発生する開口エッジ面の磁気吸引力
の大きさとほぼ同程度に設定するのが良い。
【0027】つぎに、上記装置により製造した溶接用フ
ラックス入りワイヤの割れ発生結果について説明する。
板厚2.2mm、幅65.5mmの鋼帯を使用し、外径2
2.4mm、内径18.0mmの管に成形した。成形途中で
フラックスを充填率13%で充填し、オープン管を連続
的に突合せ接合した。このときワークコイルに供給した
高周波電流の周波数は520kHz 、入熱は150KVA 、
溶接速度Vは30m/min 、ワークコイル〜溶接点距離
は25mm、アペックス角は6°であった。溶接した外径
22.4mmの管を圧延ロール群により途中1回の焼鈍を
施して外径3.2mmまで縮径し、焼鈍、めっきを施して
コイルに巻き取った。ついで、仕上伸線し、管外径1.
2mm、内径0.6mmの製品サイズまで縮径して製品ワイ
ヤの割れ発生状況を調べた。上記の溶接条件で高周波誘
導溶接を行えば、突き合わされるオープン管の開口エッ
ジ面がクリーンである限り良好な溶接を実現できる。し
かしこの溶接では溶接位置で強力な磁場が発生するので
フラックス中の磁着磁性粒子が舞い上がってエッジ面に
磁着しやすく、従って必ずしもクリーンな状態ではな
い。この発明ではオープン管内でフラックス表層部を形
成するフラックス中の磁着磁性粒子を磁気吸引すること
により除去している。この実施例では上記した第一の磁
気吸引手段M1、第二の磁気吸引手段M2をそれぞれ単
独であるいは両者を併用して実施した。
【0028】供給したフラックスを表1に示す。原料粉
末を混合した後、固着剤(水ガラス)を添加して造粒、
乾燥、分級してフラックスを準備した。
【表1】
【0029】割れ発生結果を表2に示す。割れの評価は
伸線後の外径1.2mmφの製品ワイヤ100km(ワイヤ
20kg巻スプール×37)の全長にわたってワイヤ外皮
の渦流探傷試験(ECT)を実施して割れの有無と位置
を確認し、割れ信号が出たとき該当部分を拡大鏡で観察
してワイヤ長手方向の割れの存在を確認することにより
実施した。割れの存在が全く確認できないとき、これを
良好とした。また、割れがあるとその割れの開口から表
面処理中あるいは伸線中に処理液がワイヤ中に浸入して
製品の品質を劣化させる傾向にあることから、割れの発
生を1箇所でも確認した場合にはこれを不良とした。
【表2】
【0030】表2において、実験 No.1〜3は磁着磁性
粒子の磁気吸引手段を使用した本発明の実験例であり、
これらの実験例では管外皮の割れは確認されず、製品ワ
イヤとしての品質は良好で、この溶接用フラックス入り
ワイヤを用いて溶接を行ったところ、良好な溶接作業性
が実現できた。
【0031】これに対して、実験 No.4は比較例であっ
て、磁気吸引手段を使用していない。この比較例では高
周波溶接時にフラックス表層部の磁性粒子が磁場により
舞い上り管状体のエッジ部に磁着した結果、割れが発生
し、製品歩留りを下げた。
【0032】
【発明の効果】この発明によれば、上記のように管状体
の両エッジ面を高周波溶接するまでの過程で、管状体内
の粉粒体表層部を形成する粉粒体中に混在する磁着磁性
粒子を磁気吸引することにより除去するので、常にクリ
ーンなエッジ面の管状体を高周波溶接に供することがで
きる。従って粉粒体が管状体のエッジ面に磁着すること
に起因する管の割れは実質的になくなる。この結果、製
品歩留りの向上を図ることができ、しかも品質良好な粉
粒体充填管を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の粉粒体充填管を製造するための装置
例を示すもので、溶接用フラックス入りワイヤの製造装
置の主要部の構成図である。
【図2】(a)は第一の磁気吸引手段の装置例を示す断
面図であり、(b)は(a)のIIb−IIb線断面図であ
る。
【図3】第一の磁気吸引手段の他の装置例を示す断面図
である。
【図4】(a)は第二の磁気吸引手段の装置例を示す断
面図であり、(b)は(a)のIVb−IVb線断面図であ
る。
【符号の説明】
1 オープン管 2 成形ロール群 3 サイドロール 4 フラックス供給装置 6 フィンパスロール 7 シームガイドロール 8 高周波溶接装置 9 ワークコイル 10 スクイズロール 11 溶接された管 12 電源 16 圧延ロール群 17 開口エッジ面 20 フラックス 20u 表層部のフラックス 20d 中下層部のフラックス 21 プーリ 22 プーリ 23 ベルト 24 永久磁石 24N 磁極面 25 磁着磁性粒子 30 回転磁石 31 回転軸 32 非磁性体製の筒体 33 プーリ 34 永久磁石 34N 磁極面 35 ベルト 36 真空吸引管 40 フラックスホッパ 42 電磁フィーダ 43 トラフ 43u 表層部のフラックス用のトラフ 43d 中下層部のフラックス用のトラフ M1 第一の磁気吸引手段 M2 第二の磁気吸引手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属帯板を管状体に成形する途中で管状
    体に粉粒体を供給し、管状体の両エッジ面を高周波溶接
    により接合し、粉粒体が充填された溶接管を縮径する粉
    粒体充填管の製造方法において、前記管状体の両エッジ
    面を高周波溶接するまでの過程で、管状体内の粉粒体表
    層部を形成する粉粒体中に混在する磁着磁性粒子を磁気
    吸引して除去することを特徴とする粉粒体充填管の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記管状体に粉粒体を供給するまでの過
    程で、磁着磁性粒子を磁気吸引して除去する請求項1記
    載の粉粒体充填管の製造方法。
  3. 【請求項3】 さらに前記管状体に粉粒体を供給したの
    ち、磁着磁性粒子を磁気吸引して除去する請求項2記載
    の粉粒体充填管の製造方法。
JP5103273A 1992-09-25 1993-04-28 粉粒体充填管の製造方法 Pending JPH06312293A (ja)

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TW082107756A TW228488B (ja) 1992-09-25 1993-09-21
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