JPH05305489A - フラックスコアードワイヤの製造方法 - Google Patents

フラックスコアードワイヤの製造方法

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JPH05305489A
JPH05305489A JP11489592A JP11489592A JPH05305489A JP H05305489 A JPH05305489 A JP H05305489A JP 11489592 A JP11489592 A JP 11489592A JP 11489592 A JP11489592 A JP 11489592A JP H05305489 A JPH05305489 A JP H05305489A
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JP
Japan
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flux
welding
seam
electric resistance
pipe
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Application number
JP11489592A
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English (en)
Inventor
Toshiya Matsuyama
隼也 松山
Kazukuni Hase
和邦 長谷
Terumi Shibata
輝美 柴田
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 薄板鋼帯1を連続的に移送させつつ成形ロー
ルによって順次U形からO形へと形成し、該鋼帯の合わ
せ目をシーム溶接して電縫管4を成形する過程で、溶接
フラックス5をこのシーム溶接部8を通過させて該電縫
管4内に供給、充てんその際に、溶接フラックス5を上
記溶接部8では電縫管4内を充満させることなしに電縫
管4の移送速度よりも速く通過させ、その後にフラック
ス入り電縫管4を伸線する場合に、前記電縫管のシーム
溶接部8とその下流側のフラックス充てん部10との間
に、磁力を付与する。 【効果】 シーム溶接部に溶接フラックスが吸着される
ことはなく、溶接部の健全性が維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ガスシールドアーク
溶接に供して好適な、溶接フラックスを鋼管内に包含す
るフラックスコアードワイヤの製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】フラックスコアードワイヤは、薄板鋼帯
を鋼管に成形する過程でフラックスを供給して鋼管体へ
充てんし、その後工程で伸線して仕上げるものであり、
かかるフラックスコアードワイヤの製造方法としては、
例えば特開昭63-115697 号公報や特開昭56-148494 号に
開示がある。
【0003】前者の方法は、成形によりフラックスを巻
き込んで充てんする方法であり、後者の方法は、鋼管の
合わせ目をシーム溶接して充てんする方法である。後者
の方法は、鋼管として完全に閉じているため、前者の方
法に対比して外気中の水分による吸湿の悪影響を被るこ
とがなく、また伸線途中での湿式めっきが可能であるか
ら、ワイヤ送給性が良好でかつ防錆効果もある。かくし
て後者の方法は、優れたアーク特性が期待されるわけで
あるが、製造上、困難な課題を有するため実用化には至
っていない。
【0004】製造上の困難な課題とは、鋼管の合わせ目
をシーム溶接することから、高周波電縫溶接やTIG 溶接
等、溶接方法の如何を問わずシーム溶接部に高電流が流
れるために、その電流の回りに誘導磁界が発生して、供
給されたフラックスがこの磁界に吸引されて付着するこ
とである。実際、誘導磁界の強さは、電流が集中するシ
ーム部が最も強いために、供給されるフラックス中の磁
性をもつ成分がシーム部に強く吸引されている。
【0005】フラックス中の磁性を持つ成分は鉄粉、Fe
-Si などであり、かかる成分がシーム溶接部に吸引され
ると、これらの磁性成分の表面に物理吸着した酸化物成
分が同時に吸引されて非金属介在物として残留するため
にシーム溶接部の接合強度を劣化させる結果、フラック
ス充てん後の鋼管体を伸線する過程でシームの縦割れを
誘発する原因となっていた。
【0006】かかるフラックスの吸着を防止する方法と
して、特公昭63-21599号公報では、充てんするフラック
ス粉の安息角以上に傾斜させた供給管を造管中の電縫鋼
管内に挿入し、フラックス供給管を通してフラックスを
充てんする方法が開示されている。この方法は、フラッ
クスの流下速度を該鋼管の溶接速度よりも速くして、溶
接熱によるフラックスの変質を防止するものであり、併
せてシーム溶接部へのフラックスの磁気吸着も防止でき
るとされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら発明者ら
の検討によると、上述の方法は、熱変質防止の可能性は
有するものの、シーム溶接部へのフラックス磁気吸着に
関しては、かえって悪影響をもたらしてしまうことが判
明した。
【0008】すなわち安息角以上に傾斜させたフラック
ス供給管の出口端から溶接速度以上の流下速度で供給さ
れるフラックスは、該鋼管内で微粉が舞い上がり、鋼管
内で浮遊することになった。
【0009】ここに該鋼管体は、シーム溶接の後工程で
縮径、伸線を施し、この際フラックスの管長手方向の移
動を防ぐべくフラックスを堅固に締め込むわけである
が、同時に管内の空間に残存していた空気が絞り出さ
れ、上流工程に逆風となって戻ってくる。この逆流空気
で前述の舞立ったフラックスが運ばれて溶接部へ達し、
フラックスの著しい磁気吸着が発生したのである。
【0010】この発明は、上記の問題を有利に解決する
もので、磁気吸着現象を積極的に活用することで溶接部
におけるフラックスの磁気吸着を防止し、もってフラッ
クスコアードワイヤを安定して製造することのできる方
法を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】発明者らは、上述した問題を解決すべく鋭
意研究を重ねた結果、次の新規事実が判明した。 シーム溶接部とその下流側のフラックス充てん部との
間に、磁力を系外から付与することにより、前記伸線工
程に伴って飛散する溶接フラックスの磁性微粉を管内壁
で磁気吸着できること。 かかる磁力の付与を中断することにより、管内壁に吸
着したフラックスの磁性微粉は、自重により落下するこ
と。したがって適宜に脱磁することにより管内がこの吸
着したフラックスの磁性微粉により閉塞することがな
い。
【0012】この発明は、上記の知見に立脚するもので
ある。すなわちこの発明は、薄板鋼帯を連続的に移送さ
せつつ成形ロールによって順次U形からO形へと形成
し、該鋼帯の合わせ目をシーム溶接して電縫管を成形す
る過程で、溶接フラックスをこのシーム溶接部を通過さ
せて該電縫管内に供給、充てんするその際に、溶接フラ
ックスを上記溶接部では電縫管内を充満させることなし
に電縫管の移送速度よりも速く通過させ、その後にフラ
ックス入り電縫管を伸線するフラックスコアードワイヤ
の製造方法において、前記電縫管のシーム溶接部とその
下流側のフラックス充てん部との間に、磁力を付与する
ことによりシーム溶接部に向かって飛散する溶接フラッ
クスの磁性微粉を電縫管の内壁に磁気吸着することを特
徴とするフラックスコアードワイヤの製造方法である。
【0013】
【作用】図1にこの発明の製造方法を適用して好適な製
造装置の一例を示す。図中1は鋼帯であり、この鋼帯1
は図示しない成形ロールにより順次U形からO形へと成
形され、高周波誘導加熱用コイル2により加熱されると
ともに対向配置になるスクイズロール対3a,3b により
両側縁を加圧されて電縫管4とされ、その後、伸線工程
が施される。なお図1では、フラックス粉末の安息角以
上の30〜50°程度傾斜させた状態で電縫管を製造する例
を示す。
【0014】ここに溶接フラックス5はホッパー6から
供給されて、フラックス供給管7の出口端からシーム溶
接部8よりも上流側の鋼帯1上に流出し、溶接フラック
スの安息角よりも傾斜している電縫管内を滑り落ちて、
シーム溶接部8をシーム溶接速度すわなち電縫管の移動
速度より速く通過する。そのため溶接フラックス5は、
溶接部で被る熱影響が最小限に抑制される。このように
して供給される溶接フラックス粉が伸線部より手前に形
成される溶接フラックス粉の溜まり部(充てん部)10に
達すると、そこで微粉が舞立つ。溶接フラックス粉が充
満されたパイプは、引き続いて所定の径にまで伸線され
る。この時にパイプ内の残存空気は絞り出されて、舞立
った上記溶接フラックス微粉末を搬送してシーム溶接部
8に逆風(図中矢印11で示す)となって向かう。
【0015】この発明では、この逆風に搬送される溶接
フラックス磁性微粉13は、溶接部に到着する以前すなわ
ちシーム溶接部8とその下流側のフラックス充てん部と
の間で、系外から磁場発生装置9により付与された磁力
によりパイプ内壁に磁気吸着される。したがってシーム
溶接部8には溶接フラックス磁性微粉13が磁気吸着され
ることはない。そのため従来技術のように溶接フラック
ス磁性微粉13がシーム溶接部8に巻き込まれてこの溶接
部の欠陥となることはなく、溶接部の健全性が維持され
るのである。このような磁力は、例えば管内磁力100 〜
200 ガウス程度を付与すればよい。
【0016】この磁場発生装置9は、最低1個を配置す
れば所望の効果を発揮させることができるが、図2に示
す如く磁場発生装置9を電縫管に沿って複数個を設置す
ることにより更に好ましい効果が得られる。すなわち磁
場発生装置9aで励磁している間、他の磁場発生装置9
bの励磁を停止することにより、他の磁場発生装置9b
に対応する電縫管内壁に吸着していた溶接フラックス磁
性微粉13を落下させるものである。この結果、電縫管内
が磁場発生装置により吸着した溶接フラックス磁性微粉
13で閉塞されることがない。この複数個の磁場発生装置
において励磁のオン−オフ動作を交互に行うことによっ
て、長時間の連続運転が可能となり、一層効果的に溶接
フラックス5がシーム溶接部への磁気吸着することを防
止できる。
【0017】
【実施例】鋼管の移送速度30 m/min、鋼管移送方向の傾
きは、フラックス供給管の出口端付近の角度とほぼ同様
で水平から45°、フラックス供給管の入口端の傾きはほ
ぼ垂直にして、この鋼管のシーム溶接部よりも上流側か
らフラックスを供給しつつ鋼板の突き合わせ目をシーム
溶接して管径:16mmの電縫管内にフラックスを充てん
し、その後伸線して径1.2 mmのフラックスコアードワイ
ヤを製造した。この際、溶接部から下流側100 mmの位置
で150 ガウスの磁力を付与した。また用いたフラックス
は、鉄粉15%、Fe-Si 15%を含有するルチル系フラック
スの成分になるものであって、安息角は40°程度であ
る。
【0018】得られたフラックスコアードワイヤのビー
ド溶接部の健全性、フラックス包含の均一性及びこのワ
イヤを用いた際の溶接アークの安定性について調べた。
その評価方法としては、シーム溶接部の健全性は、へん
平試験により管外径の1/3までへん平して割れが生じ
なかった結果の得られたものを普通、管外径の2/3ま
でへん平して割れが生じなかった結果のものを特に良
い、管外径の1/3までへん平して割れが生じた結果の
ものを悪いと評価し、またフラックス包含の均一性は、
高速度カメラを用いた溶接現象観察によりフラックス突
き出し長さの変動が1〜2mmの結果が得られたものを普
通、1mm未満の結果のものを特に良い、2mmを超える結
果のものを悪いと評価し、さらに溶接アークの安定性
は、高速度カメラを用いた溶接現象観察によりアーク長
の変動が1〜2mmの結果が得られたものを普通、1mm未
満の結果のものを特に良い、2mmを超える結果のものを
悪いと評価した。かかる調査結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】表中、供試材1,2は、本発明例であり、
いずれも磁力を付与しない比較例よりもビード溶接部の
健全性、フラックス包含の均一性及びこのワイヤを用い
た際の溶接アークの安定性において良好な結果が得られ
た。供試材2は、磁場発生装置を電縫管に沿って15mm間
隔で2台配置し、1台の磁場発生装置を励磁している
間、もう一方の磁場発生装置の励磁を中止する動作を繰
り返し行ったもので、1台だけ使用した供試材1よりも
良好な結果が得られた。
【0021】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明によれば、
電縫管のシーム溶接部とその下流側のフラックス充てん
部との間に系外から磁力を作用させることにより、伸線
部から管内残存空気が逆風となって搬送される溶接フラ
ックスの磁性微粉を管内で吸着できるので、シーム溶接
部に溶接フラックスが吸着されることはなく、溶接部の
健全性が維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の製造方法を適用して好適な
製造装置の一例を示す説明図である。
【図2】図2は、この発明の作用を模式で示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 鋼帯 2 高周波誘導加熱用コイル 3 スクイズロール 4 電縫管 5 溶接フラックス 6 ホッパー 7 フラックス供給管 8 シーム溶接部 9 磁場発生装置 10 溶接フラックスの溜まり部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄板鋼帯を連続的に移送させつつ成形ロ
    ールによって順次U形からO形へと形成し、該鋼帯の合
    わせ目をシーム溶接して電縫管を成形する過程で、溶接
    フラックスをこのシーム溶接部を通過させて該電縫管内
    に供給、充てんするその際に、溶接フラックスを上記溶
    接部では電縫管内を充満させることなしに電縫管の移送
    速度よりも速く通過させ、その後にフラックス入り電縫
    管を伸線するフラックスコアードワイヤの製造方法にお
    いて、 前記電縫管のシーム溶接部とその下流側のフラックス充
    てん部との間に、磁力を付与することによりシーム溶接
    部に向かって飛散する溶接フラックスの磁性微粉を電縫
    管の内壁に磁気吸着することを特徴とするフラックスコ
    アードワイヤの製造方法。
JP11489592A 1992-05-07 1992-05-07 フラックスコアードワイヤの製造方法 Pending JPH05305489A (ja)

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JP (1) JPH05305489A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1299874C (zh) * 2004-06-23 2007-02-14 哈尔滨工业大学 自动化陶瓷管状丝材制丝设备

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1299874C (zh) * 2004-06-23 2007-02-14 哈尔滨工业大学 自动化陶瓷管状丝材制丝设备

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