JPH06312268A - プラズマトーチの高さ制御方法及び高さ制御装置 - Google Patents

プラズマトーチの高さ制御方法及び高さ制御装置

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JPH06312268A
JPH06312268A JP12316893A JP12316893A JPH06312268A JP H06312268 A JPH06312268 A JP H06312268A JP 12316893 A JP12316893 A JP 12316893A JP 12316893 A JP12316893 A JP 12316893A JP H06312268 A JPH06312268 A JP H06312268A
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JP
Japan
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torch
height
electrode
voltage
plasma torch
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Application number
JP12316893A
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English (en)
Inventor
Yasuo Koike
康雄 小池
Etsuo Nakano
悦男 中野
Akira Kojo
昭 古城
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Koike Sanso Kogyo Co Ltd
Koike Sanso Kogyo KK
Original Assignee
Koike Sanso Kogyo Co Ltd
Koike Sanso Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】プラズマトーチによって被加工材を加工する際
に、該トーチに装着された電極の消耗による影響を排除
してプラズマトーチの高さを予め設定された値に維持す
る。 【構成】非消耗状態の電極1aを装着したトーチ1を被
加工材2に垂直に配置して一定の速度で移動させてトー
チの高さに応じた極間電圧を測定して基準値を設定す
る。アークタイムの増加に応じた電極の消耗を計測する
と共に電極の消耗に応じた極間電圧の変化を測定して補
正値を設定する。測定部26によって実際の極間電圧を測
定し、測定値を電極によるアークの発生回数,アークタ
イムに応じた極間電圧の補正値で補正し、基準値と比較
して補正された極間電圧を基準値と一致させるように、
或いは前記補正値によって基準値を補正し、補正した基
準値と測定値を一致させるようにトーチ上下装置6を駆
動してトーチの高さを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被加工材を加工するプラ
ズマトーチの被加工材からの高さを制御する制御方法と
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼板やステンレス鋼板等の被加工材にプ
ラズマアークを噴射して切断するプラズマ切断或いは溶
接するプラズマ溶接等の加工が行われている。これ等の
加工を行う場合、切断面或いは溶接部位の品質を維持す
るにはプラズマトーチの被加工材からの高さを予め設定
された値に維持して加工することが必要である。
【0003】切断等の加工を行っている間プラズマトー
チの高さを維持するために種々の方法や装置が提案され
ている。このような装置として、例えばプラズマトーチ
の周囲にレーザーセンサーや磁気容量型センサー或いは
エアセンサー等のセンサーを配置して該センサーと被加
工材との間隔を検出し、検出値と予め設定された目標値
とを比較して異なる値になったとき、検出値を目標値に
一致させるようにプラズマトーチの高さを制御するもの
がある。
【0004】上記装置は、プラズマトーチの周囲に複数
のセンサーを配置して構成されるため、プラズマトーチ
が被加工材の端部に接近したとき安定した制御をするこ
とが困難であるという問題があり、実際に検出する位置
がプラズマトーチの周囲であるため、プラズマトーチの
中心の高さが正確に予め設定された値に制御されている
か否かを保証することが出来ないという問題がある。
【0005】またプラズマトーチが定電流制御されてい
ることに着目して極間電圧を測定してプラズマトーチの
高さを制御する方法がある。この方法は、プラズマアー
クを形成する二つの極の間に定電流が印加されるため、
プラズマトーチの高さが変化すると、この変化に応じて
極間電圧が変化するという現象に基づいている。
【0006】即ち、プラズマアークを形成して被加工材
に対し所定の加工を行っている間、極間電圧を測定して
測定された電圧値を予め設定された電圧値と一致させる
ようにプラズマトーチの高さを制御することで、該トー
チの高さを維持している。この方法では、プラズマトー
チの中心の高さを予め設定された値に維持することが出
来る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記極間電圧を利用し
てプラズマトーチの高さを制御する方法では、プラズマ
トーチの高さの変化以外の要因によって極間電圧が変化
した場合、この変化に起因してプラズマトーチの高さが
変化するという問題がある。
【0008】即ち、プラズマトーチに装着された電極の
消耗量の増加によって極間電圧に変化が生じた場合、こ
の極間電圧の変化がプラズマトーチの高さの変化である
として認識され、プラズマトーチが予め設定された高さ
に維持されている場合であっても、極間電圧の変化に応
じてプラズマトーチの高さを変化させるような制御が行
われるという問題がある。
【0009】本発明の目的は、電極の消耗量の増加に応
じた極間電圧の変化による影響を排除してプラズマトー
チの高さを制御する方法と装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本件発明者等が、プラズ
マトーチに装着した電極の破壊を予知することを目的と
した研究,プラズマトーチによる加工速度を向上させる
ことを目的とした研究,プラズマトーチによって被加工
材に開先切断を行うことを目的とした研究等を実施した
過程で、プラズマトーチ高さの変化以外に極間電圧を変
化させる要因が複数存在することが判明した。
【0011】これ等の要因は、電極の消耗量の変化,プ
ラズマトーチの移動速度の変化,プラズマトーチの被加
工材に対する傾斜角度の変化等であり、前記要因による
極間電圧に対する影響を排除することでプラズマトーチ
の高さを正確に制御し得ることを確認した。
【0012】従って、本発明に係るプラズマトーチの高
さ制御方法は、極間電圧を測定して該電圧が予め設定さ
れた値と等しくなるようにプラズマトーチの被加工材か
らの高さを制御する制御方法であって、予め非消耗状態
の電極を装着したプラズマトーチを被加工材に対し垂直
に配置して一定の速度で移動させたときのプラズマトー
チの高さに対応する極間電圧を基準値として設定すると
共に、プラズマアークの発生時間を積算して電極を消耗
量を推定し且つ該消耗量に応じた極間電圧の変化を計測
して補正値を設定し、被加工材を加工する際に、実際の
極間電圧を測定して該測定値又は基準値を補正値によっ
て補正してプラズマトーチの高さを制御することを特徴
とするものである。
【0013】また本発明に係るプラズマトーチの高さ制
御装置は、電極を装着したプラズマトーチと、プラズマ
トーチに装着された電極と被加工材との間の極間電圧を
測定する測定手段と、プラズマトーチを被加工材に対し
垂直方向に昇降させる昇降手段と、非消耗状態の電極を
装着したプラズマトーチを被加工材に対し垂直に配置し
て一定の速度で移動させたときのプラズマトーチの被加
工材からの高さに対応する極間電圧のデータからなる基
準データを記憶する基準値記憶部と、プラズマアークの
発生時間に応じた電極の消耗データを記憶すると共に消
耗量の増加に応じた極間電圧の変化データを補正データ
として記憶する補正値記憶部と、前記補正値記憶部に記
憶された消耗データに対応するプラズマアークの発生時
間を積算して検出する検出手段と、前記検出手段によっ
て検出された情報と補正データに基づいて前記測定手段
によって測定された極間電圧又は基準データを補正する
制御部と、前記制御部によって補正された値に応じて前
記昇降手段を駆動する駆動手段とを有して構成されるも
のである。
【0014】
【作用】上記プラズマトーチの高さ制御方法によれば、
プラズマトーチ(以下単に『トーチ』という)の被加工
材からの高さ(以下『トーチの高さ』という)の変化以
外に極間電圧を変化させる電極の消耗の影響を排除して
正確にトーチの高さを制御することが出来る。
【0015】即ち、予め非消耗状態の電極を装着したト
ーチを被加工材に対し垂直に配置して一定の速度で移動
させたときのトーチの高さに対応する極間電圧を基準値
とし、トーチの高さの変化以外の極間電圧を変化させる
要因である電極の消耗量の増加の影響による極間電圧の
変化を計測して補正値を設定し、加工に際し、トーチに
装着された電極によるプラズマアークの発生回数及び発
生時間(アークタイム)を積算して該電極の消耗量を想
定すると共に想定された消耗量に応じた極間電圧の変化
から補正値を決定し、且つ実際の極間電圧を測定して測
定された極間電圧又は基準値を補正値によって補正する
ことで、トーチの高さを正確に維持するように制御する
ことが出来る。
【0016】トーチに装着された電極(−極)と被加工
材(+極)との間に定電流を印加してプラズマアークを
形成し、トーチの高さを変化させると極間距離が変化し
て極間電圧が変化する。従って、非消耗状態の電極を装
着したトーチを被加工材に対し垂直に配置して一定の速
度で移動させたときのトーチの高さに対応する極間電圧
を計測することでトーチの高さの制御基準である基準値
を設定することが出来る。
【0017】トーチに装着された電極はプラズマアーク
の発生回数及びアークタイムの増加に伴って消耗し、こ
の消耗の進行に応じて極間電圧が増加する。このため、
プラズマアークの発生回数及びアークタイムの増加に応
じた電極の消耗の進行状態を計測し、この消耗の進行に
応じた極間電圧の変化を計測することで、電極の消耗を
要因とする補正値を設定することが出来る。
【0018】即ち、トーチに装着された電極のプラズマ
アーク発生回数及びアークタイムを積算することによっ
て、この積算値から電極の消耗量を想定すると共に想定
された消耗量に応じた補正値を決定し、加工に際し前記
補正値によって測定された実際の極間電圧又は基準値を
補正することで、電極の消耗を要因とする極間電圧の変
化の影響を排除することが出来る。
【0019】また上記トーチの高さ制御装置によれば、
上記制御方法を実施してトーチを予め設定された高さに
維持するように制御することが出来る。
【0020】即ち、基準値記憶部に非消耗状態の電極を
装着したトーチを被加工材に対し垂直に配置して一定の
速度で移動させたときのトーチの被加工材からの高さに
対応する極間電圧のデータからなる基準データを記憶さ
せると共に、補正値記憶部に補正データを記憶させ、検
出手段によって前記補正データに対応するアークタイム
の積算値を検出すると共に測定手段によって実際の極間
電圧を測定してこれ等の情報を制御部に伝達すると、制
御部では検出情報と補正データに基づいて実際に測定さ
れた極間電圧又は基準データを補正することが出来る。
そして補正された値に応じて昇降手段を駆動すること
で、電極を装着したトーチを被加工材に対し垂直方向に
昇降させて高さを制御することが出来る。
【0021】
【実施例】以下、トーチの高さ制御方法の一実施例につ
いて図を用いて説明し、合わせてトーチの高さ制御装置
について説明する。図1はプラズマ加工装置の一例であ
るプラズマ切断装置の斜視図、図2はトーチの高さを制
御する基準値を説明する図、図3は電極の消耗に応じて
変化する極間電圧を説明する図、図4はアークタイムの
増加に応じた電極の消耗量の増加を説明する図、図5は
制御系のブロック図である。
【0022】本発明に係るトーチの高さ制御方法は、ト
ーチと被加工材との間に形成されるプラズマアークは定
電流制御されるため、トーチの高さが変化するとこの変
化に伴って極間電圧が変化するという現象に基づいてい
る。
【0023】従って、被加工材に対する加工を実施して
いる間、電極と被加工材の間の極間電圧を測定し、測定
された極間電圧の値を補正値によって補正して基準値と
比較することで、又は測定された極間電圧の値を補正値
によって補正された基準値と比較することで、トーチの
高さを制御することが可能である。以下本発明に係るト
ーチの高さ制御方法を具体的に説明する。
【0024】本制御方法を実施するに当たり、予め図2
に示す制御の基準となるトーチの高さと極間電圧との関
係を求める。同図は、非消耗状態の電極をトーチに装着
し、且つトーチを被加工材に対し垂直に配置して定電流
に制御したプラズマアークを形成させて一定の速度で移
動させ、この移動過程でトーチを昇降させて得た線の一
例を示すものである。
【0025】従って、予め被加工材の厚さや加工条件等
に応じた種々の電流値に対応して複数の線(例えば、 1
00A, 150A等)が設定される。前記複数の線は夫々対
応する加工条件に応じた基準値としての機能を有するも
のであり、被加工材の厚さ,加工条件等が決定されたと
き、前記線の中から特定の線が選択されて加工条件等に
応じた特定の基準値が設定される。
【0026】そして加工に際して、測定された実際の極
間電圧を後述する電極の消耗量の増加に応じた補正値に
よって補正し、補正された極間電圧と基準値を比較する
ことで、或いは基準値を補正値によって補正し、補正さ
れた基準値と実際の極間電圧を比較することで、前記要
因に起因する影響を排除してトーチの高さを制御するこ
とが可能である。
【0027】トーチに装着した電極は、プラズマアーク
の発生回数及びアークタイムの増加に伴って表面の母材
が溶融,蒸発することで消耗する。そして電極の消耗に
応じて極間電圧が変化する。然し、電極の消耗量を加工
の都度計測することは不可能である。
【0028】然し、予め実験的に非消耗状態の電極を用
いてプラズマアークの発生回数とアークタイムの増加に
伴う消耗の進行状態(図4参照)を計測し、トーチに装
着された電極の使用状態(プラズマアークの発生回数,
アークタイム)を積算して予め計測したデータに適用す
ることで、該電極の消耗状態を想定することが可能であ
る。
【0029】従って、非消耗状態の電極の消耗の進行状
態を計測すると同時に、消耗の進行に伴う極間電圧の変
化を計測することで、図3に示す電極の消耗と極間電圧
との関係を示す線を得ることが可能である。同図の線は
電極が消耗したとき、この消耗によって影響される極間
電圧の値を示している。即ち、電極が消耗すると極間電
圧が上昇し、見掛け上トーチの高さが上昇したことを示
している。
【0030】従って、同図に示す線の情報を電極の消耗
を要因とする補正値とし、加工に際しては、トーチに装
着された電極のプラズマアークの発生回数とアークタイ
ムを計測して電極の消耗量を想定すると共に、想定され
た消耗量に対応する極間電圧の値を測定された実際の極
間電圧から差し引くことで、測定された極間電圧を補正
することが可能である。
【0031】また想定された電極の消耗量に対応する極
間電圧の値を基準値に加えることで、基準値を補正する
ことが可能である。
【0032】次に、被加工材を加工する装置の一例につ
いて図1により説明する。同図に示す加工装置はトーチ
1を用いて被加工材2を切断する切断装置として構成さ
れている。尚、以下説明するトーチの高さ制御方法は切
断装置,溶接装置或いは他の加工装置に共通して適用し
得るものであり、且つ高さ制御装置も同一に構成された
ものを使用することが可能である。
【0033】図1に於いて、平行に敷設された一対のレ
ール3には、走行サドル4aとレール3と直交方向に配
置されたクロスガーター4bからなるフレーム4が走行
可能に搭載されている。クロスガーター4bにはトーチ
1を有するキャリッジ5が横行可能に搭載されている。
【0034】キャリッジ5にはトーチ1の昇降手段とな
るトーチ上下装置6が設けられており、このトーチ上下
装置6の下方にトーチ1を傾斜させる傾斜装置7が設け
られている。そしてクロスガーター4bの下方であって
トーチ1の移動範囲に対応して被加工材2が配置されて
いる。
【0035】またフレーム4の所定位置にはトーチ1の
高さ及び移動軌跡を制御する制御装置8が設けられ、フ
ロア上にはプラズマ用の電源9が設けられている。前記
電源9とトーチ1及び被加工材2はは夫々ケーブル10
a,10bによって接続され、且つ制御装置8とケーブル
10cによって接続されている。
【0036】フレーム4の走行サドル4aには該フレー
ム4をレール3に沿って走行させる走行モーター11が設
けられており、このモーター11に該モーター11の回転を
検出するロータリーエンコーダー11aが取り付けられて
いる。またキャリッジ5には該キャリッジ5を横行させ
る横行モーター12が設けられており、横行モーター12に
該モーター12の回転を検出するロータリーエンコーダー
12aが取り付けられている。
【0037】従って、制御装置8によって走行モーター
11,横行モーター12の回転を制御することでフレーム
4,キャリッジ5を所望の方向に走行させ、これによ
り、トーチ1を被加工材2上で二次元的に移動させるこ
とが可能である。またトーチ1のレール3に沿った方向
の速度及びクロスガーター4bに沿った方向の速度はロ
ータリーエンコーダー11a,12aによって検出される。
【0038】トーチ上下装置6は制御装置8からの信号
に応じてトーチ1を昇降させるものであり、トーチ1を
昇降させる駆動手段となる昇降モーター13が取り付けら
れている。この昇降モーター13には該モーター13の回転
を検出するロータリーエンコーダー13aが取り付けられ
ている。
【0039】トーチ上下装置6の下方に設けた傾斜装置
7は、トーチ1を該トーチ1の軸心の延長上に設定され
た点を中心として所望の角度に傾斜させるものであり、
扇状のガイド7aと、ガイド7aに装着され且つトーチ
1を取り付けたホルダー7bと、ホルダー7bをガイド
7aに沿って移動させる傾斜モーター14とによって構成
されている。また傾斜モーター14には該モーター14の回
転を検出するロータリーエンコーダー14aが取り付けら
れている。
【0040】従って、トーチ1の昇降高さをエンコーダ
ー13aによって検出することが可能であり、且つトーチ
1の傾斜角度をエンコーダー14aによって検出すること
が可能である。
【0041】次に、図5によりトーチ1の高さを制御す
る制御系について説明する。図に於いて、21aは基準値
記憶部であり、図2に示す非消耗状態の電極を装着した
トーチ1を被加工材2に対し垂直に配置して一定の速度
で移動させたときのトーチ1高さに応じた極間電圧であ
る基準データを記憶している。
【0042】21bは補正値記憶部であり、図4に示すプ
ラズマトーチ1に装着した電極1aのプラズマアーク発
生回数及びアークタイムの増加に応じた消耗データ及び
図3に示す電極の消耗に応じた極間電圧の変化データを
記憶している。また補正値記憶部21bにはトーチ1の移
動速度の変化に応じた極間電圧の変化データやトーチ1
の被加工材2に対する傾斜角度の変化に応じた極間電圧
の変化データも記憶されている。
【0043】21cは一時記憶部であり、予め図示しない
入力手段によって入力された維持すべきトーチ1の高さ
情報,被加工材2の板厚情報,トーチ1の移動速度情
報,或いはトーチ1の軌跡情報等の情報を記憶する機能
を有するものである。
【0044】22は制御部であり、インターフェース23を
介して伝達された電極の使用状態の情報に応じて補正値
記憶部21bに記憶された該情報に対応する極間電圧の変
化データを読みだし、この変化データによって実際に測
定された極間電圧或いは基準データを補正する演算を行
うと共に、演算結果に基づいてトーチ上下装置6を駆動
する駆動信号を発生するものである。尚、上記記憶部21
a,21b、制御部22は制御装置8に組み込まれている。
【0045】24は電極1aのプラズマアークの発生回数
を積算する積算部であり、25は電極1aのアークタイム
を計測する計測部である。前記積算部24,計測部25は電
源9と接続され、被加工材2に対する加工の実施毎にプ
ラズマアークの発生回数及びアークタイムを計数し、こ
の計数値を制御部22に伝達する機能を有する。
【0046】26は電源9に内蔵された測定手段となる極
間電圧の測定部であり、制御部22と接続されてトーチ1
が被加工材2に対し所定の加工を実施している間、電極
1aと被加工材2の間の極間電圧を測定してこの情報を
制御部22に伝達する。
【0047】27は速度演算部であり、ロータリーエンコ
ーダ11a,12aから発生する信号に基づいてトーチ1の
移動速度を演算するものである。そして演算された移動
速度情報は制御部22に伝達される。尚、速度演算部27は
制御部22を用いることが可能である。
【0048】28は傾斜角度演算部であり、ロータリーエ
ンコーダ14aから発生する信号に基づいてトーチ1の傾
斜角度を演算するものである。この傾斜角度演算部28に
よって演算された傾斜角度情報は制御部22に伝達され
る。尚、傾斜角度演算部28は制御部22を用いることが可
能である。
【0049】29はトーチ上下装置6を作動させる昇降モ
ーター13のドライバであり、制御部22から伝達された駆
動信号に応じて昇降モーター13を駆動するものである。
また昇降モーター13に取り付けたロータリーエンコーダ
13aは制御部22と接続され、昇降モーター13の回転によ
るトーチ上下装置6の昇降情報を制御部22に伝達する。
【0050】上記構成に於いて、記憶部21a,21bに夫
々基準データ,補正データを記憶させると共に記憶部21
cにトーチ1を維持すべき高さ情報及び被加工材2の加
工情報を入力する。そしてトーチ1を被加工材2の上方
所定位置にセットしてプラズマアークを形成して加工を
開始させると、積算部24,計測部25からトーチ1に装着
された電極1aのプラズマアークの発生回数,アークタ
イム情報が制御部22に伝達され、該制御部22に於いて電
極1aの消耗量が想定されると共にこの消耗量に応じた
補正値が決定される。
【0051】測定部26では電極1aと被加工材2との間
の極間電圧を測定して制御部22に伝達する。制御部22で
は、測定された実際の極間電圧の値から上記の如くして
決定された電極の消耗に応じた極間電圧の値を差し引く
ことで補正すると共に、補正された極間電圧を基準値と
比較し、両者の値が異なるとき、補正された極間電圧を
基準値と一致させるような駆動信号が発生して昇降モー
ター13を駆動する。これにより、トーチ1は電極の消耗
を要因とする影響を排除して高さを制御される。また電
極の消耗に応じた極間電圧の値を基準値に加えることで
基準値を補正し、補正した値と実際に測定された極間電
圧を比較しても良い。
【0052】上記の如くして被加工材2に対する所定の
加工を実施している間、トーチ1は予め設定された高さ
に維持される。従って、トーチ1は被加工材2に対し常
に適正な間隔を維持して良好な加工を実施することが可
能である。
【0053】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係る
プラズマトーチの高さ制御方法では、プラズマトーチの
高さの変化以外の極間電圧を変化させる要因である電極
の消耗量の増加による補正値を設定し、加工中に測定さ
れた極間電圧又は予め設定された基準値を補正値によっ
て補正することで、前記要因による影響を排除してプラ
ズマトーチの高さを維持し得るように制御することが出
来る。このため、プラズマトーチを適正な高さに維持し
てプラズマ加工を実施することが可能となり、切断面の
品質或いは溶接部位の品質を安定させることが出来る。
【0054】また本発明に係るプラズマトーチの高さ制
御装置では、上記制御方法を実施して確実に且つ安定し
た状態でプラズマトーチを予め設定された高さに維持す
ることが出来る等の特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラズマ加工装置の一例であるプラズマ切断装
置の斜視図である。
【図2】トーチの高さを制御する基準値を説明する図で
ある。
【図3】電極の消耗に応じて変化する極間電圧を説明す
る図である。
【図4】アークタイムの増加に応じた電極の消耗量の増
加を説明する図である。
【図5】制御系のブロック図である。
【符号の説明】
1 トーチ 1a 電極 2 被加工材 6 トーチ上下装置 7 傾斜装置 8 制御装置 9 電源 11 走行モーター 11a,12a,13a,14aロータリーエンコーダー 12 横行モーター 13 昇降モーター 14 傾斜モーター 21a 基準値記憶部 21b 補正値記憶部 21c 一時記憶部 22 制御部 24 積算部 25 計測部 26 測定部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 極間電圧を測定して該電圧が予め設定さ
    れた値と等しくなるようにプラズマトーチの被加工材か
    らの高さを制御する制御方法であって、予め非消耗状態
    の電極を装着したプラズマトーチを被加工材に対し垂直
    に配置して一定の速度で移動させたときのプラズマトー
    チの高さに対応する極間電圧を基準値として設定すると
    共に、プラズマアークの発生時間を積算して電極を消耗
    量を推定し且つ該消耗量に応じた極間電圧の変化を計測
    して補正値を設定し、被加工材を加工する際に、実際の
    極間電圧を測定して該測定値又は基準値を補正値によっ
    て補正してプラズマトーチの高さを制御することを特徴
    としたプラズマトーチの高さ制御方法。
  2. 【請求項2】 電極を装着したプラズマトーチと、プラ
    ズマトーチに装着された電極と被加工材との間の極間電
    圧を測定する測定手段と、プラズマトーチを被加工材に
    対し垂直方向に昇降させる昇降手段と、非消耗状態の電
    極を装着したプラズマトーチを被加工材に対し垂直に配
    置して一定の速度で移動させたときのプラズマトーチの
    被加工材からの高さに対応する極間電圧のデータからな
    る基準データを記憶する基準値記憶部と、プラズマアー
    クの発生時間に応じた電極の消耗データを記憶すると共
    に消耗量の増加に応じた極間電圧の変化データを補正デ
    ータとして記憶する補正値記憶部と、前記補正値記憶部
    に記憶された消耗データに対応するプラズマアークの発
    生時間を積算して検出する検出手段と、前記検出手段に
    よって検出された情報と補正データに基づいて前記測定
    手段によって測定された極間電圧又は基準データを補正
    する制御部と、前記制御部によって補正された値に応じ
    て前記昇降手段を駆動する駆動手段と、を有することを
    特徴としたプラズマトーチの高さ制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011140055A (ja) * 2010-01-08 2011-07-21 Tec 8:Kk 母材加工装置における電極磨耗量計測装置、電極寿命計測装置およびトーチ高さ保持装置
JP2012110966A (ja) * 2012-01-23 2012-06-14 Kohtaki Seiki Kk 母材加工装置におけるトーチ高さ保持装置
JP2012110965A (ja) * 2012-01-23 2012-06-14 Kohtaki Seiki Kk 母材加工装置におけるトーチ高さ保持装置

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