JPH06311962A - 靴拭いマット - Google Patents

靴拭いマット

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JPH06311962A
JPH06311962A JP10462993A JP10462993A JPH06311962A JP H06311962 A JPH06311962 A JP H06311962A JP 10462993 A JP10462993 A JP 10462993A JP 10462993 A JP10462993 A JP 10462993A JP H06311962 A JPH06311962 A JP H06311962A
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JP
Japan
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mat
heat
pile yarn
shrinkable
shrinkable pile
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Pending
Application number
JP10462993A
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English (en)
Inventor
Mitsuo Onoki
三夫 小野木
Kazuto Shimizu
和人 清水
Akihito Takai
昭仁 高井
Yosuke Takagi
洋介 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Corp
Original Assignee
Tokai Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 浄化効率が良好で、かつ吸着した被浄化物質
を有効に保持でき、被浄化物質が屋内に持込まれること
を防止できるとともに、立体的なデザインが可能にな
り、接着布を接合するための別途手段が不要な靴拭いマ
ットを提供する。 【構成】 熱収縮性パイル糸11bと非熱収縮性パイル
糸11cをマット基布11aにタフト化して植込み、前
記パイル糸植込部分の反対側のマット基布11a面に裏
敷シート11dを真空、加熱下で加硫接着してマット本
体11を構成し、前記マット本体11をプレス加熱し、
熱収縮性パイル糸11bを収縮、陥没させることによ
り、各パイル糸の先端部分に凹凸状面部を形成する。ま
た、前記マット本体11の裏面に裏敷シート11dと同
時にマット側の接着布12を加硫接着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、玄関等の出入口に敷い
て通行人の靴の泥及び塵埃を除去する靴拭いマットの改
良に関するものであり、特に、マットベースに着脱自在
な靴拭いセパレートマット等に使用可能な靴拭いマット
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、玄関の出入口等に靴拭いマッ
トを敷いて靴に付着した泥及び塵埃が屋内に持込まれる
のを防止している。
【0003】近年、レンタル靴拭いマットが普及し、各
ユーザーで使用されたマットを定期的に回収し、洗浄
後、ダスト吸着性を高めるための含油処理を施して再生
し、再び、各ユーザーに配送することが行なわれてい
る。
【0004】ところで、靴拭いマットには、入退者が歩
行した時に移動しないように底部にゴム材よりなるマッ
トベースが一体に形成されているが、重量による運搬効
率の低下防止と洗浄作業効率向上等のために、靴拭いマ
ットをマット本体とマットベースとに、分割し、汚染さ
れやすいマット本体のみを搬送、洗浄している。
【0005】このように分割構造にした靴拭いマットに
おいては、マットベースの周縁部に額縁状の突縁を形成
し、この突縁によって形成された中央の凹部空間にマッ
ト本体を嵌込む構造となっている。しかし、マット本体
をマットベースの凹部空間に嵌込んだだけでは入退者が
歩行した時に、マットベースからはずれたり、マット本
体の端が捲れたりしやすい。このため、マット本体とマ
ットベースの接触面には、通常、脱離防止用の着脱自在
な係止機構を設けてマットが捲れたり、外れたりしない
ように工夫している。
【0006】従来のこの種の靴拭いマットに関する技術
として、例えば図5に示すような技術を挙げることがで
きる。
【0007】図5は従来の靴拭いマットのマット本体の
構成を示す縦断面図である。
【0008】図5において、51はマット本体であり、
一般的に木綿繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等の織
布等からなるマット基布51aに、木綿繊維、アクリル
繊維、ナイロン繊維等からなるパイル糸51bをタフト
化して植込み、マット基布51aの裏面にNBR(ブタ
ジエン・アクリロニトリル共重合物)等のラテックスを
塗布、乾燥して裏敷層51cを形成することにより固着
形成されている。なお、パイル糸51bには、マット本
体51を製造した後、泥、砂、塵埃等の吸着性を高める
ために含油処理を行なうことから、マットベース(図示
せず)及びマット本体51の裏敷層51cには耐油性の
優れたNBRを使用している。
【0009】こうして構成されたマット本体51は、全
体が矩形状に形成され、その裏面の四隅及び、それらに
対向してマットベース(図示せず)の四隅に縫合、加硫
接着等の別途手段により配設された、商品名『マジック
テープ』等と称せられる一対の接着布(図示せず)によ
り着脱自在に取付けられている。
【0010】歩行者は、含油処理を施され、タフト化し
て植込れたパイル糸51b面上を歩いて入退する。この
時、歩行者の靴に付着した泥や塵埃等が前記パイル糸5
1bにより吸着除去される。パイル糸51bに含油処理
を施すことは、パイル糸51bのもつ泥や塵等の吸着作
用を効率化させ、かつ捕捉した泥や塵等を保持する作用
を有する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た従来の靴拭いマットでは、タフト化して植込まれたパ
イル糸51bやそれらに含油処理を施すことによって得
られる吸着保持能力により、歩行者の靴に付着した泥や
塵埃等の被浄化物質を除去していた。しかし、浄化作用
部分、つまり、パイル糸の先端部分が平面である故に、
被浄化物質を十分に取除くことができなかった。また、
一度吸着した被浄化物質が再び歩行者の靴に付着する確
率が高く、被浄化物質の一部が屋内に持ち込まれてお
り、その浄化作用が十分ではなかった。しかも、パイル
糸の先端部分が単なる平面であり、平面的な模様にデザ
インが限定され、意匠的にも採り得るデザインの幅が少
なく物足りなかった。
【0012】また、マット本体とマットベースを脱着自
在に取付けるための接着布は、加硫接着や縫合等の別途
手段でマット本体及びマットベースに接合しなければな
らず、工数が掛かり、コストがかかっていた。
【0013】そこで、本発明は、浄化効率が良好で、か
つ吸着した被浄化物質を有効に保持でき、被浄化物質が
屋内に持込まれることを防止できるとともに、立体的な
デザインが可能となる靴拭いマットの提供を課題とし、
また、マット本体のマットベースへの取付時に必要な接
着布を、マット本体及びマットベースに接合するための
別途手段を必要としない靴拭いマットの提供を課題とす
るものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる靴拭いマ
ットは、マット基布に熱収縮性パイル糸をタフト化して
植込むとともに、前記熱収縮性パイル糸と混合して、前
記マット基布に非熱収縮性パイル糸をタフト化して植込
み、前記マット基布の裏面にゴム材からなる裏敷層を塗
布し、前記マット基布に植込まれた熱収縮性パイル糸及
び非熱収縮性パイル糸を加熱し、前記熱収縮性パイル糸
を収縮させることによって、前記熱収縮性パイル糸及び
非熱収縮性パイル糸の先端部分に凹凸状面部を形成した
ものである。
【0015】
【作用】本発明の靴拭いマットにおいては、マット基布
に熱収縮性アクリル繊維パイル糸及び非熱収縮性繊維パ
イル糸をタフト化して植込まれたマット本体を適宜加熱
すると、熱収縮性パイル糸は収縮するが、非熱収縮性パ
イル糸は収縮しない。これにより、パイル糸の先端部分
には熱収縮性パイル糸の収縮、陥没により凹凸状面部が
形成される。このパイル糸の先端部分に形成される凹凸
状面部に含油処理を施すことにより、歩行者の靴に付い
た泥や塵埃等は効果的に吸着、保持され、歩行者の靴に
再付着する確率が少なくなり、結果的に被浄化物質が屋
内に持込まれる確率も少なくなる。しかも、パイル糸の
先端部分の凹凸状面部により、立体的なデザインとな
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明の靴拭いマットの実施例につい
て説明する。
【0017】〈第一実施例〉本発明の第一実施例におけ
る靴拭いマットの縦断面図を図1(a)及び図1(b)
に示す。
【0018】図1(a)は加熱前のマット本体の縦断面
図を、図1(b)は加熱後のマット本体の縦断面図をそ
れぞれ示している。
【0019】図において、1はマット本体であり、一般
的な木綿繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等の織布或
いは不織布等からなるマット基布1aに、熱収縮性アク
リル繊維等からなる熱収縮性パイル糸1b及び非熱収縮
性のアクリル・レーヨン混紡繊維等からなる非熱収縮性
パイル糸1cをタフト化して植込み、パイル糸植込部分
の反対側のマット基布1a面である、マット基布1aの
裏面にNBRゴムのラテックスを塗布することにより裏
敷層1dを形成し、矩形状に構成されている。このよう
にして構成されたマット本体1の縦断面図を図1(a)
に示す。このときの、前記マット基布に植込まれた熱収
縮性パイル糸及び非熱収縮性パイル糸の先端部分は、図
1(a)の二点鎖線に示すように略平面状になってい
る。
【0020】こうして構成されたマット本体1を所定の
温度で加熱すると、その縦断面は図1(b)に示すよう
になる。
【0021】つまり、加熱することによりマット本体1
の熱収縮性アクリル繊維等からなる熱収縮性パイル糸1
bのみが収縮、陥没し、その結果、マット本体1のパイ
ル糸の先端部分には、図1(b)の二点鎖線に示すよう
な凹凸状面部が形成される。このときの加熱温度は摂氏
約120度とすることで熱収縮性アクリル繊維等からな
る熱収縮性パイル糸1bは、その収縮限界付近まで収縮
する。したがって、マット本体1の使用中、或いは、洗
浄中の外力、温度変化に伴う熱収縮性アクリル繊維等か
らなる熱収縮性パイル糸1bの収縮がなく、寸法の収縮
が少ない。なお、加熱する際の温度は、熱収縮性アクリ
ル繊維等の特性により、適宜設定変更される。
【0022】こうして、パイル糸の先端部分に凹凸状面
部が形成されたマット本体1の表面に含油処理を施し、
従来例と同様に、接着布(図示せず)をマット本体1及
びマットベース(図示せず)に縫合、加硫接着等の手段
で接合して、マットベースに嵌込固定し使用した場合に
は、従来例のような平面状のマット本体51に含油処理
を施し使用した場合よりも、その凹凸状面部の作用によ
り、歩行者の靴に付着した泥や塵埃等を効果的に吸着し
保持できる。また、ダスト保持能力が良好なことから、
一度吸着保持された泥や塵埃等の被浄化物質は、再び歩
行者の靴に付着する確率が少なくなる。
【0023】また、NBRラテックスから構成される裏
敷層1dも、熱収縮性パイル糸1b及び非熱収縮性パイ
ル糸1cの根本部分により平面全体に僅かな凹凸面が形
成されるので、マットベース(図示せず)の凹部空間と
の摩擦抵抗が増し、使用中の横方向のずれを防止できる
効果もある。
【0024】このように、本実施例の靴拭いマットは、
木綿繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等の織布或いは
不織布等からなるマット基布1aと、前記マット基布1
aにタフト化して植込まれた熱収縮性アクリル繊維等か
らなる熱収縮性パイル糸1bと、前記熱収縮性パイル糸
1bと混合して、前記マット基布1aにタフト化して植
込まれた非熱収縮性のアクリル・レーヨン混紡繊維等か
らなる非熱収縮性パイル糸1cと、前記マット基布1a
の裏面に塗布されたNBRゴムのラテックス等のゴム材
からなる裏敷層1dと、前記マット基布1aに植込まれ
た熱収縮性パイル糸1b及び非熱収縮性パイル糸1cを
加熱し、前記熱収縮性パイル糸1bを収縮させることに
よって、前記熱収縮性パイル糸1b及び非熱収縮性パイ
ル糸1cの先端部分に形成された図1の(b)の二点鎖
線に示すような凹凸状面部とを備えている。なお、前記
マット基布1aと、前記熱収縮性パイル糸1bと、前記
非熱収縮性パイル糸1cと、前記裏敷層1dとでマット
本体1が構成されている。また、前記マット基布1aに
植込まれた熱収縮性パイル糸1b及び非熱収縮性パイル
糸1cを加熱するには、前記マット本体1を適宜加熱す
ればよい。
【0025】即ち、本実施例の靴拭いマットは、マット
基布1aに熱収縮性パイル糸1bをタフト化して植込む
とともに、前記熱収縮性パイル糸1bと混合して、前記
マット基布1aに非熱収縮性パイル糸1cをタフト化し
て植込み、前記マット基布1aの裏面にゴム材からなる
裏敷層1dを塗布し、前記マット基布1aに植込まれた
熱収縮性パイル糸1b及び非熱収縮性パイル糸1cを加
熱し、前記熱収縮性パイル糸1bを収縮させることによ
って、前記熱収縮性パイル糸1b及び非熱収縮性パイル
糸1cの先端部分に凹凸状面部を形成したものである。
【0026】したがって、タフト化して植込まれた熱収
縮性パイル糸1bの収縮、陥没により形成された凹凸状
面部、及び熱収縮性パイル糸1bや非熱収縮性パイル糸
1cに含油処理を施すことにより、歩行者の靴に付いた
泥や塵埃等の被浄化物質は効果的に吸着、保持される。
また、これらの被浄化物質が歩行者の靴に再付着する確
率が減少し、結果的に被浄化物質が屋内に持込まれる確
率も少なくなるので、被浄化物質を十分に取除くことが
できる。しかも、パイル糸の先端部分の凹凸状面部によ
り、立体的なデザインとなるので、従来のように単なる
平面的な模様にデザインが限定されず、意匠的にも採り
得るデザインの幅が拡大する。
【0027】〈第二実施例〉本発明の第二実施例におけ
る靴拭いマットの構成を説明する説明図を図2(a)、
図2(b)、図3及び図4に示す。
【0028】図2(a)はマット本体のプレス加熱前の
縦断面図、図2(b)はマット本体のプレス加熱後の縦
断面図、図3はマット本体のマットベースへの取付構成
を説明する説明図、図4は図3のA−A切断線による断
面図をそれぞれ示している。
【0029】図において、11はマット本体であり、一
般的な木綿繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等の織布
或いは不織布等からなるマット基布11aに、熱収縮性
アクリル繊維等からなる熱収縮性パイル糸11b及び非
熱収縮性のアクリル・レーヨン混紡繊維等からなる非熱
収縮性パイル糸11cをタフト化して植込み、耐油性の
NBRゴム等からなる裏敷シート11dを真空加熱下で
裏打接合することにより、矩形状に形成されている。こ
の裏敷シート11dには板厚約0.5mmのNBRゴム板
を使用している。また、12はマット側の接着布であ
り、マット本体11の裏敷シート11dの裏面の所定の
箇所に貼着されており、木綿繊維等の織布等からなる基
布12aに、木綿繊維等の繊維をループ状にしたループ
係止片12bが植込まれたものである。マット本体11
は、マットベース13の周縁に突縁13aを設けること
により形成された凹部空間13b内に収納される。そし
て、マット本体11とマットベース13とは、マット本
体11の裏面の四隅に取付けられたマット側の接着布1
2と、これと対向してマットベース13の凹部空間13
bの底面の四隅に取付けられたベース側の接着布14と
によって構成された一対の接着布13,14により着脱
自在に取付けられている。
【0030】ここで、本実施例の靴拭いマットの裏打方
法について説明する。
【0031】マット本体11のマット基布11aに熱収
縮性パイル糸11b及び非熱収縮性11cの根本を植込
んだものを真空加熱炉内に収容し、裏側を上向にセット
して図2の白抜き矢印の方向に真空吸引し、所定温度
で、所定時間加熱する。このときの真空度は60mmHg以
下とし、摂氏約150度の加熱温度で10〜15分間加
熱する。なお、上記加熱温度は裏敷シート11dの溶融
温度以上で、かつ、マット基布11a及び熱収縮性パイ
ル糸11bの溶融温度以下とし、裏敷シート11dのゴ
ム材質、マット基布11a、熱収縮性パイル糸11b、
非熱収縮性パイル糸11cの材質により適宜設定変更さ
れる。
【0032】まず、減圧状態にした作業台の開口面の桟
等の載置台上に、マット本体11のマット基布11aが
下面になるように置き、マット本体11の熱収縮性パイ
ル糸11b及び非熱収縮性パイル糸11c側の面を吸引
状態にする。このようにして真空下で加熱を行なうと、
裏敷シート11dは熱収縮性パイル糸11b及び非熱収
縮性パイル糸11cを保持した状態でマット基布11a
の裏面に強力に吸引、押圧される。そして、加熱により
軟化、溶融し、境界層の溶融部分がマット基布11aの
織目の間に浸透し、真空加熱炉から取出して冷却固化後
には、ゴム材がマット基布11aの織目間に係止し、強
固にマット基布11aに接合した状態となる。更に、加
熱により裏敷シート11d内の加硫剤がゴム材中の分子
と化学結合して網目構造に架橋し、弾性、引張強度が向
上し、また、弾性の温度変化が小さくなる。
【0033】次に、マット側の接着布12のマット本体
11への接合について説明する。
【0034】このマット側の接着布12は、マット本体
11の裏敷シート11dを熱収縮性パイル糸11b及び
非熱収縮性11cがタフト化して植込まれたマット基布
11a上に載置した後、この裏敷シート11dの上面、
即ち、裏面の所定の箇所に載置し、上方から押圧または
吸引することにより、真空吸引下で加熱加硫接着して、
裏敷シート11dの接合と同時に接合する。
【0035】この接合においては、マット本体11の裏
敷シート11dが加熱により溶融し、マット側の接着布
12の基布12a及びループ係止片12b内に浸透する
ことにより強固に接合し、接着剤等による接着或いはミ
シンによる縫合等、別途手段を講じなくても裏敷シート
11dの接合と同時に接合ができる。したがって、接合
作業が容易になり、コスト低減が可能となる。また、ベ
ース側の接着布14のマットベース13への接合は、共
に素材がNBRゴムを使用しているため、上述したよう
な加硫接着、若くは溶着等の手段によって接合される。
【0036】なお、本実施例で使用している接着布1
2,14は一対の着脱自在な係止機構を構成する周知の
接着布である。
【0037】このように構成されたマット本体11に、
所定条件の下でプレス加熱すると、マット本体11の縦
断面は図2(b)に示すようになる。
【0038】つまり、プレス加熱することにより、マッ
ト本体11の熱収縮性アクリル繊維等の熱収縮性パイル
糸11bは収縮、陥没し、非熱収縮性のアクリル・レー
ヨン混紡繊維等の非熱収縮性パイル糸11cは圧縮され
る。こうしてパイル糸の先端部分には、第一実施例と類
似した図2の(b)の二点鎖線に示すような凹凸状面部
が形成される。この時の加熱温度は、約摂氏140〜1
50度とする。この時、熱収縮性アクリル繊維等の熱収
縮性パイル糸11bは、プレス加熱されることにより熱
が効果的に伝導されるから、その収縮能力の限界まで収
縮される。したがって、経時的に収縮してマット本体1
1に歪みを来たすことはない。勿論、本実施例の場合に
おいても、加熱する際の温度は、熱収縮性アクリル繊維
等の熱収縮性パイル糸11bの特性によって適宜設定変
更されることは言うまでもない。
【0039】こうして形成されたマット本体11の凹凸
状面部を有する熱収縮性パイル糸11b及び非熱収縮性
パイル糸1cに含油処理を施すことにより、第一実施例
と同様の効果が期待できる。
【0040】そして、本実施例においては、裏敷シート
11dにNBRゴムシートを用いているから、ラテック
ス塗布の時と比べて、裏敷部分を比較的肉厚に設定でき
る。
【0041】また、本実施例のマット側の接着布12に
は、ループ状のループ係止片12bを形成しているが、
本発明を実施する場合には、これに限定されるものでは
なく、マット側の接着布12としてナイロン繊維等の合
成繊維からなる基布に、剛性を高くするためにナイロン
等の合成繊維を使用した鉤状の係止片を一体形成したも
のとすることもできる。この場合は、特に、合成繊維か
らなるマット基布及び鉤状の係止片が溶融、軟化しない
ように加熱条件に注意を払う必要がある。
【0042】更に、本実施例の裏敷シート11dとして
板厚約0.5mmのゴム板を使用しているが、必しも、こ
れに限定される必要はなく、マット本体11、マット基
布11aの寸法、材質等に応じて最適な板厚を設定すれ
ばよい。また、本実施例で裏敷シート11dは均一の厚
さとしているが、必要に応じて適宜板厚を部分的に相違
させてもよい。
【0043】また、上記裏敷シート11dは、同一素材
または異材質を組合わせて二層或いは三層のサンドイッ
チ構造としてもよく、これによって、マット全体の剛性
を更に向上させることができる。
【0044】このように、本実施例の靴拭いマットは、
木綿繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等の織布或いは
不織布等からなるマット基布11aと、前記マット基布
11aにタフト化して植込まれた熱収縮性アクリル繊維
等からなる熱収縮性パイル糸11bと、前記熱収縮性パ
イル糸11bと混合して、前記マット基布11aにタフ
ト化して植込まれた非熱収縮性のアクリル・レーヨン混
紡繊維等からなる非熱収縮性パイル糸11cと、前記マ
ット基布11aの裏面に載置された後、真空吸引及び加
熱下で加硫接着された耐油性のNBRゴム等のゴム材か
らなる裏敷シート11d(裏敷層)と、前記裏敷シート
11d(裏敷層)裏面の所定の箇所に裏敷シート11d
(裏敷層)と同時に加硫接着された接着布12と、前記
マット基布11aに植込まれた熱収縮性パイル糸11b
及び非熱収縮性パイル糸11cを加熱し、前記熱収縮性
パイル糸11bを収縮させることによって、前記熱収縮
性パイル糸11b及び非熱収縮性パイル糸11cの先端
部分に形成された図2の(b)の二点鎖線に示すような
凹凸状面部とを有している。なお、前記マット基布11
aと、前記熱収縮性パイル糸11bと、前記非熱収縮性
パイル糸11cと、前記裏敷シート11dとでマット本
体11が構成されている。また、前記マット基布11a
に植込まれた熱収縮性パイル糸11b及び非熱収縮性パ
イル糸11cを加熱するには、前記マット本体11をプ
レス加熱等により適宜加熱する。
【0045】即ち、本実施例の靴拭いマットは、マット
基布11aに熱収縮性パイル糸11bをタフト化して植
込むとともに、前記熱収縮性パイル糸11bと混合し
て、前記マット基布11aに非熱収縮性パイル糸11c
をタフト化して植込み、前記マット基布11aの裏面に
ゴム材からなる裏敷シート11dを載置した後に、真空
吸引及び加熱下で加硫接着するとともに、前記裏敷シー
ト11d裏面の所定の箇所に裏敷シート11dと同時に
接着布12を加硫接着し、前記マット基布11aに植込
まれた熱収縮性パイル糸11b及び非熱収縮性パイル糸
11cを加熱し、前記熱収縮性パイル糸11cを収縮さ
せることによって、前記熱収縮性パイル糸11b及び非
熱収縮性パイル糸11cの先端部分に凹凸状面部を形成
したものである。
【0046】したがって、上記第一実施例と同様に、熱
収縮性パイル糸11bの収縮、陥没により形成された凹
凸状面部、及び熱収縮性パイル糸11bや非熱収縮性パ
イル糸11cに含油処理を施すことにより、歩行者の靴
に付いた泥や塵埃等の被浄化物質を十分に取除くことが
できるとともに、凹凸状面部により立体的なデザインと
なるので、意匠的にも採り得るデザインの幅が拡大す
る。しかも、マット基布11aの裏面に裏敷シート11
dを加硫接着するときに、更に、裏敷シート11dの裏
面の所定の箇所に接着布12を裏敷シート11dと同時
に加硫接着したものであるから、別途特別な手段を講じ
ることなく簡単に接着布12を裏敷シート11dに貼着
できる。特に、裏敷層としてゴムシートを用いることに
より、ラテックス塗布の場合と比べて、裏敷部の肉厚を
厚くできるので、マット本体11の全体の剛性が増して
平面形状を維持でき、洗浄後にマット本体11全体が内
側にカールすることを防止できる。この結果、マットベ
ース13に取付ける際において、わざわざ平面状態に引
き伸ばす作業が不要になり、かつ、マットベース13に
収納した後に縁部が反上がることがないので、通行の際
に躓く危険を回避できる。
【0047】ところで、上記各実施例において、各パイ
ル糸の先端部分に形成された凹凸状面部の大きさ、深さ
等の状態は、熱収縮性パイル糸と非熱収縮性パイル糸の
混合比率により決定されるものであり、この混合比率を
使用状況に合わせて適宜変更すれば、より効果的な浄化
が可能となる。
【0048】また、上記各実施例では、非熱収縮性パイ
ル糸としてアクリル・レーヨン混紡繊維を用いている
が、必ずしもアクリル・レーヨン混紡繊維を用いる必要
はなく、熱収縮性アクリル繊維を収縮させる際の熱で収
縮しない繊維であればよく、例えば、ビニロン繊維を用
いても上記各実施例と同様の効果が期待できる。
【0049】更に、上記実施例の裏敷シートとしてNB
Rゴムシートを使用したが、本発明を実施する場合に
は、これに限定されるものではなく、他のゴム材を使用
してもよい。但し、パイル糸に泥、砂、塵埃等の吸着効
果を高めるために含油処理を施しているので、耐油性に
優れたNBRゴム等が最適である。また、裏敷シートに
は、塩化ビニル樹脂を所定量混入してもよく、この場
合、裏敷シートとマット基布及びパイル糸との接合強度
を更に向上できる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の靴拭いマ
ットは、マット基布と、熱収縮性パイル糸と、非熱収縮
性パイル糸と、裏敷層と、凹凸状面部とを備え、熱収縮
性パイル糸と非熱収縮性パイル糸を混合して、マット基
布にタフト化して植込み、ラテックスで裏敷層を形成し
たマット本体を加熱して、マット基布上の各パイル糸の
先端部分に凹凸状面部を形成したことにより、そこに含
油処理を施せば、従来のように平面状のパイル糸の先端
部分に含油処理を施した場合よりも、歩行者の靴に付着
した泥、砂、塵埃等のダストを効果的に吸着保持でき、
再び歩行者の靴に付着することが減少するので、歩行者
の靴に付いた泥や塵埃等の被浄化物質を十分に取除くこ
とができるとともに、凹凸状面部により立体的なデザイ
ンとなるので、意匠的にも採り得るデザインの幅が拡大
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第一実施例における靴拭いマッ
トを示す縦断面図である。
【図2】図2は本発明の第二実施例における靴拭いマッ
トを示す縦断面図である。
【図3】図3は本発明の第二実施例の靴拭いマットを示
す分解斜視図である。
【図4】図4は図3の靴拭いマットのA−A切断線によ
る断面を示す断面図である。
【図5】図5は従来の靴拭いマットのマット本体の構成
を説明する縦断面図である。
【符号の説明】
1,11 マット本体 1a,11a マット基布 1b,11b 熱収縮性パイル糸 1c,11c 非熱収縮性パイル糸 1d 裏敷層 11d 裏敷シート 12 接着布 12a 基布 12b ループ係止片 13 マットベース 13a 突縁 13b 凹部空間 14 接着布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 洋介 岐阜県岐阜市若宮町9丁目16番地 株式会 社トーカイ内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マット基布と、 前記マット基布にタフト化して植込まれた熱収縮性パイ
    ル糸と、 前記熱収縮性パイル糸と混合して、前記マット基布にタ
    フト化して植込まれた非熱収縮性パイル糸と、 前記マット基布の裏面に塗布されたゴム材からなる裏敷
    層と、 前記マット基布に植込まれた熱収縮性パイル糸及び非熱
    収縮性パイル糸を加熱し、前記熱収縮性パイル糸を収縮
    させることによって、前記熱収縮性パイル糸及び非熱収
    縮性パイル糸の先端部分に形成された凹凸状面部とを具
    備することを特徴とする靴拭いマット。
JP10462993A 1993-04-30 1993-04-30 靴拭いマット Pending JPH06311962A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999037201A1 (fr) * 1998-01-27 1999-07-29 S.C. Johnson Commercial Markets, Inc. Tapis-brosse

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1999037201A1 (fr) * 1998-01-27 1999-07-29 S.C. Johnson Commercial Markets, Inc. Tapis-brosse

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