JPH06310439A - 薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置

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JPH06310439A
JPH06310439A JP5095918A JP9591893A JPH06310439A JP H06310439 A JPH06310439 A JP H06310439A JP 5095918 A JP5095918 A JP 5095918A JP 9591893 A JP9591893 A JP 9591893A JP H06310439 A JPH06310439 A JP H06310439A
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electrode
chamber
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frequency power
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Tomomi Murakami
智美 村上
Yoshitaka Morioka
善隆 森岡
Shinji Tano
眞志 田野
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】電極に使用周波数が高い25kHz以上3MH
z以下用の高周波電源が接続されている薄膜形成装置を
提供する。 【効果】使用周波数が高い13.56MHz用の高周波
電源が配設された従来の装置に比べ、誘電体33への堆
積膜の付着量を減少させることができ、従って誘電体3
3の交換や洗浄のために生ずる装置の稼働停止率を減少
させることができ、稼働率向上を図ることができる。ま
た、電極11とマッチングボックス14とを同軸ケーブ
ル15を用いて接続することができ、かつ従来用いられ
ていた高周波漏洩防止用のシールドカバーをなくすこと
ができるため、このマッチングボックス14及び電極1
1との接続構造を簡単にすることができ、また従来形成
されていたマッチングボックスの水冷構造をなくすこと
ができるため、全体的にメインテナンスを容易なものに
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄膜形成装置に関し、よ
り詳細には光、マイクロ波等の電磁波を透過させるとと
もにチャンバーを封止する誘電体を備えた薄膜形成装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】電磁波を透過させるとともにチャンバー
を封止する誘電体を備えた薄膜形成装置としては、電磁
波として光を用いる光CVD(Chemical Vapour Deposi
tion)装置、マイクロ波を用いるマイクロ波プラズマ処
理装置、ECR(Electron Cyclotron Resonance)プラズ
マ処理装置等がある。
【0003】従来これらの装置においては、生成される
薄膜が目的とする試料表面以外に前記誘電体にも堆積し
て光やマイクロ波等の電磁波が透過し難くなり、薄膜形
成が阻害されるという問題があった。
【0004】この薄膜の堆積を防止するために、前記誘
電体表面にフォンプリン油等の低蒸気圧物質を塗布する
方法(応用物理:vol.55、No.6、 P.606〜P.611)、前記誘
電体表面に近接してガス導入管が配設された装置を用
い、パージガスを前記誘電体表面に吹き付けて堆積膜を
払い落とす方法(固体物理:vol.20、No.8、 P.564〜P.56
6)等が行なわれている。しかしながらこれらの方法では
いずれも効果が少なく、また上記低蒸気圧物質を塗布す
る方法においては、該低蒸気圧物質が試料表面に形成さ
れた薄膜中に混入するという問題があった。
【0005】また、前記誘電体に近接して電極が配設さ
れ、この電極に高周波電源が接続された装置が提案され
ている(特開平1−159378号公報)。図5は、こ
の種薄膜形成装置を、ECRプラズマ処理装置に適用し
た場合を概略的に示した断面図である。このECRプラ
ズマ処理装置はプラズマを生成するチャンバー21と、
試料Sを配置する反応室22とからなる装置本体23
と、チャンバー21の周囲に配設されて直流電源(図示
せず)が接続された励磁コイル24と、マイクロ波発振
器(図示せず)から発振されたマイクロ波をチャンバー
21に導入する導波管25と、高周波電源35に接続さ
れた電極34等とから構成されている。
【0006】チャンバー21は略円筒形状に形成されて
おり、チャンバー周壁21aの内側には石英製のカバー
26が配設され、チャンバー21の上部壁21bには第
1のガス導入配管38が接続され、チャンバー上部壁2
1bの略中央部にはマイクロ波を導入するための開口部
27が形成されている。またチャンバー21及びこれに
接続された導波管25の一端部にわたる周囲には、これ
を囲繞する態様で同心状に励磁コイル24が配設されて
いる。またチャンバー21の下方には反応室22が一体
的に形成され、反応室22とチャンバー21とは仕切り
板28によって仕切られており、この仕切り板28の略
中央部にはプラズマ引き出し窓29が形成されている。
また反応室22の略中央部には試料Sが載置される試料
台30が配設されており、反応室22の側壁22aには
第2のガス導入管31が接続され、反応室22の底部2
2bには排気系(図示せず)に連通している排気配管3
2が接続されている。
【0007】チャンバー21における開口部27の上方
には石英等を用いて形成された誘電体33が配設され、
開口部27を封止するとともにマイクロ波を透過させる
ように構成されており、また誘電体33上面には電極3
4が配置され、電極34の中央部には導波管25の内周
形状と略同一形状を有する孔34aが開口されている。
また電極34と導波管接続フランジ部25bとの間に
は、電極34を絶縁するためにテフロン等の絶縁物47
が被覆するように配設されている。一方、装置本体23
の外方には使用周波数が13.56MHz用の高周波電
源35が配設されており、高周波電源35は高周波発生
器36と整合回路(図示せず)が内設されたマッチング
ボックス37とから構成されている。マッチングボック
ス37には冷却水配管39a、39bが接続され、水を
循環させてマッチングボックス37内を冷却するように
なっている。またマッチングボックス37の端子37a
が導電体40を介して電極34に電気的に接続され、導
電体40は銅等を用いて例えばパイプ形状に形成されて
おり、導電体40の周囲にはステンレス等を用いて形成
されたシールドカバー42が配設され、電磁波が外部に
漏洩するのを抑制するようになっている。また高周波発
生器36の一端はマッチングボックス37に接続され、
高周波発生器36の他端36a及び装置本体23の側壁
23aは接地されている。
【0008】図6はパイプ形状に形成された導電体40
が電極34に接続された部分を模式的に示した拡大断面
図であり、図中43は銅等を用いてパイプ形状に形成さ
れた接続部品を示しており、接続部品43の上下内外面
にはネジ部43a、43bが形成されている。また電極
34にはネジ孔34bが形成され、導電体40端部の外
面にはネジ部40aが形成されており、導電体40のネ
ジ部40aと電極34のネジ孔34bとを接続部品43
のネジ部43a、43bに螺合することにより、導電体
40が電極34に接続されるようになっている。また、
マッチングボックス端子37a側における導電体40の
接続構造も、図6に示したものと略同様に構成されてい
る。
【0009】図7は長方形状に形成された銅製の導電体
41を用いた場合における電極34への別の接続構造を
模式的に示した部分拡大断面図であり、図中44は略中
空直方体形状に形成された導電体接続部44aとパイプ
形状に形成された電極接続部44bとが一体成形された
銅製の接続部品を示しており、電極接続部44bの外面
にはネジ部44cが形成されている。また電極34には
ネジ孔34bが形成され、導電体41端部近傍には複数
個のボルト孔41aが開口されており、接続部品44の
ネジ部44cを電極34のネジ孔34bに螺合し、複数
個のボルト45a、ナット45bを用いて導電体41と
接続部品44を結合することにより、導電体41が電極
34に接続されるようになっている。この場合、マッチ
ングボックス端子37a側における導電体41の接続構
造も、図7に示したものと略同様に構成されている。
【0010】このように構成された装置を用いて例えば
試料にTiN薄膜を形成する場合、まず排気系を操作し
て装置本体23内を減圧した後、第1のガス導入配管3
8からチャンバー21内にAr、H2 、N2 を供給し、
第2のガス導入配管31から反応室22内にTiCl4
を供給する。この後、装置本体23内を所定圧力に設定
する。次にマイクロ波発振器から導波管25、誘電体3
3、開口部27を介してマイクロ波をチャンバー21に
導入するとともに、励磁コイル24に直流電源を接続し
てチャンバー21内に磁場を発生させる。そしてチャン
バー21内で供給したガスを高エネルギ電子により励起
し、分解してイオン化し、プラズマを生成させる。する
とこのプラズマはプラズマ引き出し窓29を通過し、発
散磁界により加速されて反応室22内に導かれ、試料台
30上に載置された試料Sの表面にTiN薄膜を形成す
る。一方、冷却水配管39a、39bに通水してマッチ
ングボックス37を冷却しながら、高周波電源35に通
電して13.56MHzの高周波を電極34に印加し、
誘電体33にセルフバイアスを発生させる。すると誘電
体33下面にArイオンが入射し、スパッタ効果により
TiN薄膜が誘電体33下面に付着するのが防止され
る。
【0011】また、図8は従来の光CVD装置を概略的
に示した断面図である。チャンバー51は略円筒形状に
形成されており、チャンバー51の上部壁51aの略中
央部には水銀ランプやレーザー発振器(共に図示せず)
により発生した赤外光、可視光、紫外光、X線またはレ
ーザー等の光を導入するための開口部53が形成され、
チャンバー51の略中央部には試料Sが載置される試料
台57が配設されている。またチャンバー51の側壁5
1bにはガス導入配管54が接続され、チャンバー51
の底部51cには排気系(図示せず)に連通している排
気配管55が接続されている。
【0012】チャンバー51の開口部53の上方には透
明な石英等を用いて形成された誘電体56が配設され、
開口部53を封止するとともに光を透過させるように構
成されており、また誘電体56の上面にはメッシュ状に
形成された電極52が配置されている。一方、チャンバ
ー51の外方には図5に示したのものと略同様に構成さ
れた使用周波数が13.56MHz用の高周波電源35
が配設されており、マッチングボックス37には図5に
示したものと同様に冷却水配管39a、39bが接続さ
れている。またマッチングボックス37の端子37aが
導電体41を介して電極52に電気的に接続され、導電
体41は銅等を用いて例えば長方形状に形成されてお
り、導電体41の周囲には図5に示したものと同様にス
テンレス等を用いて形成されたシールドカバー42が配
設されている。また高周波発生器36の一端はマッチン
グボックス37に接続され、高周波発生器36の他端3
6a及びチャンバー51の側壁51dは接地されてい
る。なお、電極52と導電体41とは複数個のボルト5
8等を用いて結合されている。
【0013】このように構成され、光源に低圧水銀ラン
プを用いた装置を用いてアモルファスSi薄膜を形成す
る場合、まず排気系を操作してチャンバー51内を減圧
し、ガス導入配管54からチャンバー51内にSi2
6 、Arを供給した後、チャンバー51内を所定圧力に
設定する。次に図中矢印Aで示したように、紫外光を誘
電体56、開口部53を透過させてチャンバー51に導
入すると、紫外光中のフォトンによりSi26 が励起
され、SiH2 ラジカルが発生する。この反応を開始点
として連鎖反応が誘起され、試料台57上に載置された
試料Sの表面にラジカルが導かれてアモルファスSi薄
膜が形成される。一方、図5に示したものと同様にして
マッチングボックス37を冷却し、高周波電源35に通
電して13.56MHzの高周波電圧を電極52に印加
し、誘電体56にセルフバイアスを発生させる。すると
誘電体56下面にArイオンが入射され、スパッタ効果
により薄膜が誘電体56下面に付着するのが防止され
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記した薄膜形成装置
における高周波電源35としては、工業的に利用し易い
13.56MHz用が主として使用されている。このよ
うに高い周波数の高周波電源35を用いた場合、マッチ
ングボックス37内の整合回路が発熱し易くなるため、
冷却水配管39a、39bを設け、冷却水を循環させて
マッチングボックス37を冷却する必要があるという課
題があった。
【0015】また一般的に、周波数が高いほど高周波が
導電体の表面を伝播し易く、導電体の内部は伝播し難い
ため、電極34、52とマッチングボックス端子37a
とを接続する前記導電体には、低抵抗の銅を用い、かつ
広い表面積を有するパイプ形状の導電体40あるいは長
方形状の導電体41が使用されている。したがって周波
数の高い高周波電源35を用いた場合、導電体40、4
1と電極34、52あるいはマッチングボックス端子3
7aとの接続構造が複雑になり、かつ装置のメンテナン
ス時において導電体40、41の取り付け、取り外しが
困難であるという課題があった。
【0016】また周波数の高い高周波電源35を用いた
場合、所定値以上の高周波パワーを印加すると電極3
4、52が高温になって誘電体33、56が加熱され、
また誘電体33、56に大きいセルフバイアスが掛かか
るためにこれらが破損するおそれがあるという問題があ
った。この破損を抑制するために高周波パワーを小さく
すると、誘電体33、56に堆積膜が付着し易くなり、
薄膜形成効率が低下するという問題があった。そのため
誘電体33、56を交換したり、洗浄する必要が生じ、
装置の稼働率が低下するという課題があった。
【0017】本発明はこのような課題に鑑みなされたも
のであり、誘電体における破損をなくすとともに堆積膜
の付着を防止することができ、したがって装置の稼働率
を向上させることができ、またマッチングボックスの冷
却構造及び導電体の接続構造を簡単にすることができ、
メンテナンスを容易なものにすることができる薄膜形成
装置を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る薄膜形成装置は、電磁波導入用の開口部
を有するチャンバーと、前記開口部を封止するとともに
電磁波を透過させる誘電体と、該誘電体近傍に配置され
る電極とを備えた薄膜形成装置において、前記電極に使
用周波数が25kHz以上3MHz以下用の高周波電源
が接続されていることを特徴としている。
【0019】
【作用】電極に高周波を印加すると、これに近接して配
設された誘電体がブロッキングコンデンサとなり、プラ
ズマが当たる前記誘電体表面にはマイナスのセルフバイ
アスが発生する。このセルフバイアスにより、チャンバ
ーに導入された活性ガス(Ar等)のプラスイオンが前
記誘電体表面に引き付けられて入射し、この入射エネル
ギーで該誘電体に付着した堆積膜がスパッタリングされ
る。
【0020】本発明者等の調査によれば、周波数が10
kHz未満の低周波数領域では高周波パワーが誘電体を
挟んでプラズマに供給され難くなるため、スパッタ効果
が少ないが、周波数が10kHz以上1MHz近傍まで
は周波数に比例してスパッタ効果が増大する。しかし周
波数が1MHzを超えるとイオンが高周波電界に追随す
るのが鈍化し、さらに3MHzを超えると急激にスパッ
タ効果が減少する。また数MHz以下の高周波を用いた
場合、周波数が低いために導電体の代わりに同軸ケーブ
ルの使用が可能となり、しかも放射損失が少なく、効率
よく高周波を伝送し得ることとなる。さらにこの場合に
は高周波の漏洩が少ないため、従来配設されていたシー
ルドカバーを省略し得る。また整合回路の発熱が少なく
なるため、マッチングボックスを水冷しなくてもよく、
冷却ファンで冷却が可能となる。
【0021】本発明に係る薄膜形成装置によれば、電極
に使用周波数が25kHz以上3MHz以下用の高周波
電源が接続されているので、使用周波数が高い高周波電
源が配設された従来の装置に比べ、誘電体への堆積膜の
付着量がより一層少なくなり、したがって前記誘電体の
交換や洗浄のために生じる装置の稼働停止が減少し、稼
働率の向上が図れることとなる。また前記電極と高周波
電源とを同軸ケーブルを用いて接続し得ることとなり、
かつ従来用いられていた高周波漏洩防止用のシールドカ
バーが不要になるため、高周波電源及び電極との接続構
造が簡単になり、またマッチングボックスの水冷構造が
不要になるため、全体的にメンテナンスが容易に行える
こととなる。
【0022】
【実施例及び比較例】以下、本発明に係る薄膜形成装置
の実施例を図面に基づいて説明する。なお、実施例に係
る装置の構成は図5に示した従来の薄膜形成装置の構成
と略同様であるため、ここでは同じ部分の説明は省略
し、従来のものと相違する箇所についてのみその構成を
説明する。また従来例と同一の構成部品には、同一の符
号を付すこととする。図1は本発明に係るECRプラズ
マ処理装置の実施例を概略的に示した断面図であり、図
中33は誘電体を示している。誘電体33上面には電極
11が配置され、電極11の中央部には導波管25の内
周形状と略同一形状を有する孔11aが開口されてい
る。また電極11と導波管接続フランジ部25bとの間
には、電極11を絶縁するためにテフロン等の絶縁物1
7が被覆するように配設されている。また装置本体23
の外方には使用周波数が25kHz以上3MHz以下用
の高周波電源12が配設されており、高周波電源12は
高周波発生器13と整合回路及び冷却用ファン(共に図
示せず)が内設されたマッチングボックス14とから構
成されている。またマッチングボックス14の端子14
aは同軸ケーブル(5D−2V)15とコネクタ16と
を介して電極11に電気的に接続され、高周波発生器1
3の一端はマッチングボックス14に接続され、高周波
発生器13の他端13a及び装置本体23の側壁23a
は接地されている。
【0023】図2は同軸ケーブル15が電極11に接続
される構造の一例を概略的に示した部分拡大断面図であ
る。同軸ケーブル15はケーブル状の中心導体15a
と、その周囲に形成された内部絶縁体15cと、この表
面に形成された外導体15bと、最外周に形成された被
覆部15dとで構成されており、高周波は中心導体15
aと外導体15bとの間を伝播し、外導体15b外方に
は漏洩し難いようになっている。また同軸ケーブル15
の先端にはねじ部15fが設けられたコネクタ部15e
が接続されている。また電極側コネクタ16は上部に孔
16dが形成された中心導体16aと、導波管接続フラ
ンジ部25bに設けられたねじ孔25aとから構成され
ており、電極側コネクタ16の中心導体16a下部は電
極11に形成された孔11b内に接続固定されている。
そしてねじ部15fをねじ孔25aに挿入することによ
り、同軸ケーブル15における中心導体15aの先端部
がコネクタ中心導体16aの孔16d内に嵌合して接続
され、同軸ケーブル15の外導体端部15bがねじ部1
5fを介して導波管接続フランジ部25bに電気的・機
械的に接続固定されるようになっている。
【0024】このように構成された装置を用いて例えば
試料にTiN膜を形成する場合、冷却用ファンを回転さ
せてマッチングボックス14を冷却し、高周波を電極1
1に印加すること以外は、図5の装置の場合と略同様の
方法で行う。
【0025】以下に、実施例に係る装置を用い、誘電体
33下面に付着したTiN堆積膜の厚みを測定した結
果、並びにチャンバー21のカバー26面に付着したT
iN堆積膜の分布を測定した結果について説明する。薄
膜形成条件は表1に示したとおりであり、また電極11
には25kHzから3MHzの高周波(高周波パワーは
100W)を印加した。なお比較例として、図5に示し
た装置を用いて電極34に10kHz、4MHzの高周
波(高周波パワーは100W)または13.56MHz
の高周波(高周波パワーは150W)を印加した。実験
は試料S上に1000ÅのTiNを成膜処理するのを繰
り返し行ない、試料Sが50枚ごとに誘電体33下面に
付着した堆積膜の厚みを測定した。
【0026】
【表1】
【0027】図3は実施例及び比較例の装置を用いた場
合における誘電体33下面に付着したTiN堆積膜の厚
みを示したグラフである。この図から明らかなように、
比較例の装置では試料表面にTiN薄膜が形成されるに
したがい、誘電体33下面にも堆積膜が付着していった
が、実施例に係る薄膜形成装置では付着量が少なかっ
た。
【0028】また図4は試料表面に10μmのTiN薄
膜を形成した際、カバー26面に付着したTiN堆積物
を示した分布図であり、(a)は実施例の装置(周波数
2MHz)を用いた場合、(b)は比較例の装置(周波
数13.56MHz)を用いた場合を示している。この
図から明らかなように、比較例のものではカバー26面
にTiN堆積物が付着したが、実施例に係る薄膜形成装
置では堆積物はほとんど付着しなかった。
【0029】上記したように本実施例に係る薄膜形成装
置では、電極11に使用周波数が25kHz以上3MH
z以下用の高周波電源が接続されているので、使用周波
数が高い13.56MHz用の高周波電源が配設された
従来の装置に比べ、誘電体33への堆積膜の付着量を減
少させることができ、したがって誘電体33の交換や洗
浄のために生じる装置の稼働停止率を減少させることが
でき、稼働率の向上を図ることができる。また電極11
とマッチングボックス14とを同軸ケーブル15を用い
て接続することができ、かつ従来用いられていた高周波
漏洩防止用のシールドカバー42(図5)をなくすこと
ができるため、マッチングボックス14及び電極11と
の接続構造を簡単にすることができ、また従来形成され
ていたマッチングボックス37(図5)の水冷構造をな
くすことができるため、全体的にメンテナンスを容易な
ものにすることができる。
【0030】本実施例ではECRプラズマ処理装置を用
いてTiN薄膜を形成する場合について説明したが、T
i、W等の薄膜を形成する場合も実施例の場合と略同様
の効果を得ることができる。
【0031】また別の実施例として、誘電体近傍に配置
された電極に使用周波数が25kHz以上3MHz以下
用の高周波電源が接続された光CVD装置の場合も、実
施例の場合と略同様の効果を得ることができる。
【0032】またエッチング装置においても、エッチン
グする際に誘電体33下面に反応生成物による膜付着が
生じる場合、上記の周波数領域を有効的に適用すること
ができる。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る薄膜形
成装置にあっては、電極に使用周波数が25kHz以上
3MHz以下用の高周波電源が接続されているので、使
用周波数が高い高周波電源が配設された従来の装置に比
べ、誘電体への堆積膜の付着量を減少させることがで
き、したがって前記誘電体の交換や洗浄のために生じる
装置の稼働停止率を減少させることができ、稼働率の向
上を図ることができる。また前記電極と前記高周波電源
のマッチングボックスとを同軸ケーブルを用いて接続す
ることができ、かつ従来用いられていた高周波漏洩防止
用のシールドカバーをなくすことができるため、前記マ
ッチングボックス及び電極との接続構造を簡単にするこ
とができ、また従来形成されていた前記マッチングボッ
クスの水冷構造をなくすことができるため、全体的にメ
ンテナンスを容易なものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るECRプラズマ処理装置の実施例
を概略的に示した断面図である。
【図2】同軸ケーブルが電極に接続される構造の一例を
概略的に示した部分拡大断面図である。
【図3】誘電体下面に付着したTiN堆積膜の厚みを示
したグラフである。
【図4】試料表面に10μmのTiN薄膜を形成した
際、カバー面に付着したTiN堆積物を示した分布図で
あり、(a)は実施例の装置を用いた場合、(b)は比
較例の装置を用いた場合を示している。
【図5】従来のECRプラズマ処理装置を概略的に示し
た断面図である。
【図6】従来のパイプ形状に形成された導電体が電極に
接続された部分を模式的に示した拡大断面図である。
【図7】従来の長方形状に形成された銅製の導電体を用
いた場合における電極への別の接続構造を模式的に示し
た部分拡大断面図である。
【図8】従来の光CVD装置を概略的に示した断面図で
ある。
【符号の説明】
11 電極 12 高周波電源 21 チャンバー 27 開口部 33 誘電体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁波導入用の開口部を有するチャンバ
    ーと、前記開口部を封止するとともに電磁波を透過させ
    る誘電体と、該誘電体近傍に配置される電極とを備えた
    薄膜形成装置において、前記電極に使用周波数が25k
    Hz以上3MHz以下用の高周波電源が接続されている
    ことを特徴とする薄膜形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007294159A (ja) * 2006-04-21 2007-11-08 Shibaura Mechatronics Corp マイクロ波導入器、プラズマ発生装置及びプラズマ処理装置
JP2008124497A (ja) * 2008-01-17 2008-05-29 Tokyo Electron Ltd プラズマ処理装置におけるマッチングボックスの取り付け方法

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