JPH06310346A

JPH06310346A - ノイズレストランス

Info

Publication number: JPH06310346A
Application number: JP12071693A
Authority: JP
Inventors: Yasuo Matsuzawa; 保夫松澤
Original assignee: I KIYUU FOR KK; Kiyuu For Kk I
Current assignee: I KIYUU FOR KK; Kiyuu For Kk I
Priority date: 1993-04-23
Filing date: 1993-04-23
Publication date: 1994-11-04

Abstract

(57)【要約】【目的】ノイズの出入りを十分に排し、入・出力コイル
間の静電遮蔽を排し、重い鉄カバーを無くし、製作を容
易にし、高耐圧のものをも作り易くし、コストを低減す
る等を目的とする。【構成】入力コイル１と出力コイル２とを、二分したコ
ア３の一半31と他半32に個別に装着して、相互に隣接さ
せた二個のシールド・ケース４，５にコア共々個別に収
容し、両シールド・ケースには、相互の隣接部41，51に
適宜窓孔42，43，52，53を穿設して、前記各コアの接合
端部を挿通させるとともに、相互に接合一体化させて成
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、各種半導体機器等の電
源に使用するノイズレストランスに係るものである。

【０００２】

【従来の技術】各種半導体機器等は、電源ライン、外部
機器等から入り込むノイズを極力嫌うため、電源に使用
するトランスには、ノイズを遮断するノイズレストラン
スが使われている。従来のノイズレストランスの主流
は、外鉄型で、かつ、全体を鉄カバーで包むか又はコイ
ルの外側を鉄カバーで覆っている。全体を鉄カバーで包
んだものは、内部のトランスにおいて、入・出力コイル
間に静電シールドを施して、電源ラインから侵入するノ
イズを防ぎ、その鉄カバーで外部機器等から侵入するノ
イズと入・出力コイルから外部へと放出する放射ノイズ
の発生を防止している。また、コイルの外側を鉄カバー
で覆ったものは、コアに入力コイルと出力コイルとを区
別して装着し、これらのコイルに、左右から一対の鉄カ
バーを被せ、両鉄カバーには、それぞれ内側の中間部分
に遮蔽板を一体に設けて前記入力コイルと出力コイルと
の間に介装させ、もって、各コイルを個別に磁気・静電
シールドし、電源ライン、外部機器等から侵入するノイ
ズを電気的に阻止し、また、入・出力コイルから外部へ
の放射ノイズの発生を防いでいる。なお、いずれの場合
も、通常、鉄カバーにはダイカスト又は鋳物製のものが
用いられる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、これらには、
次のような欠点がある。いずれの場合も、鉄カバーにより鉄量が多くなっ
て、重量が増大する。また、製作が容易でなく、コスト
高となり、更に、容量変更、設計的変更等が容易でな
い。全体を鉄カバーで包む場合には、トランスにおい
て、入・出力コイル間に静電遮蔽を施す必要があるた
め、トランスの作製に手間、時間がかかって、コスト高
の原因ともなり、また、高耐圧のものを作り難い。コイルの外側を鉄カバーで覆った場合には、その鉄
カバー及びコアを通じて未だ外部機器等からのノイズを
拾うことがあり、十分なものにはなし難い。本発明は、かかる問題点を解決しようとするものであ
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明は、入力コイルと出力コイルとを、二分したコアの
一半と他半に個別に装着して、相互に隣接させた二個の
シールド・ケースにコア共々個別に収容し、両シールド
・ケースには、相互の隣接部に適宜窓孔を穿設して、前
記各コアの接合端部を挿通させるとともに、相互に接合
一体化させたことを特徴とする。

【０００５】

【作用】如上の構成であるから、入力コイルとコアの一
半、出力コイルとコアの他半を個別に収容したシールド
・ケースは、入力コイルと出力コイルを個別に静電シー
ルドするとともに、コア全体をも静電シールドして、電
源ライン、外部機器等からのノイズの侵入及び外部への
放射ノイズの放出を阻止し、また、従来の鉄カバーを無
くして、軽量化を可能にし、更に、製作を容易にして、
作業性の改善、コストダウン等を可能にし、所期の目的
を達成せしめる。

【０００６】

【実施例】図１乃至図５は、本発明に係るノイズレスト
ランスの第１の実施例を示している。図示のノイズレス
トランスは、入力コイル１と出力コイル２とを、二個の
カットコアで外鉄型コアを構成する中央で二分したコア
３の一半31と他半32との所定箇所に個別に装着し、その
入力コイル１とコアの一半31、その出力コイル２とコア
の他半32を、相互に隣接させた二つのシールド・ケース
４，５に個別に収容し、両シールド・ケースの相互の隣
接部41，51には、それぞれ中央に一つの大きな窓孔42，
52を、また、左右に二つの小さな窓孔43，53を、それぞ
れ相互に連通させて穿設し、これらの窓孔に前記カット
コア３の一半31、他半32の各接合端部を各々挿通させ
て、相互の各端面を突き合わせるとともに、コア外側に
かけた金属バンド６で締め付け、接合一体化させてい
る。

【０００７】各シールド・ケース４，５は、図５に示す
ように、金属片を平面形状コ字状に折曲したベース部材
4a，5aと側面形状コ字状に折曲したカバー部材4b，5bと
の組み合わせにより箱型に形成して成る。各ベース部材
4a，5aは、銅板、アルミニウム板等の非鉄金属板により
前記窓孔42，43，52，53を備えた隣接部41，51を形成
し、該隣接部41，51には、中央と左右の窓孔42，43，5
2，53相互間に切込み48，58を入れて（図５）、各窓孔
に挿通させたコア３の周りに生ずる電気的ショート回路
を破断し、また、隣接部の両側に直角に折曲した一対の
側壁44，54を連設して、平面形状コ字状に形成し、各縁
部にねじ孔付きの取付け縁45，55を備え、両側壁44，54
には、適宜切込み線による破断開孔可能な配線孔46，56
を設けている。各カバー部材4b，5bは、適宜金属板（鋼
板を含む）により、前記各ベース部材4a，5aに適合させ
て側面形状コ字状に形成し、各縁部にて前記各取付け縁
45，55へビス止め47，57するようにしている。なお、各
ベース部材4a，5aを銅板、アルミニウム板等の非鉄金属
板により形成し、各カバー部材4b，5bを鋼板で形成する
と、該カバー部材による伝播ノイズの磁気遮蔽をも可能
にすることができる。

【０００８】図６は、本発明に係る第２の実施例を示し
ている。この場合は、前例のものにおいて、各シールド
・ケース４，５のベース部材4a，5aを、図で正面と背面
にて開口する箱型に形成し、その開口部をそれぞれ蓋板
たるカバー部材4b，5bで閉じて成る。この場合のベース
部材4a，5a及びカバー部材4b，5bは、いずれも銅板、ア
ルミニウム板等の非鉄金属であることが望ましい。その
他は、前例と同じであり、前例をもって説明を省略す
る。

【０００９】なお、各シールド・ケース４，５を形成す
るベース部材4a，5aとカバー部材4b，5bの相互の形態
は、以上のものに限らず、適宜な設計的変更が可能であ
る。

【００１０】

【発明の効果】本発明によれば、次の効果を奏する。 (a) 入力コイルと出力コイルとを、二分したコアの一
半と他半に個別に装着して、相互に隣接させた二個のシ
ールド・ケースにコア共々個別に収容するので、入力コ
イルと出力コイルを個別に静電シールドすることができ
るだけでなく、コア全体をも静電シールドでき、したが
って、電源ライン、外部機器等からのノイズの侵入及び
外部への放射ノイズの放出を的確に阻止でき、また、従
来の入力コイル、出力コイル自体に対する静電遮蔽を無
くすことができて、トランス本体の製作を容易にするこ
とができ、かつ、従来の鉄カバー部材を無くすことがで
きて、軽量化を図ることができる。 (b) 入力コイルと出力コイルとをコア共々個別に収容
した相互に隣接させた二個のシールド・ケースには、相
互の隣接部に適宜窓孔を穿設して、前記各コアの接合端
部を挿通させ、相互に接合一体化させているので、入力
側と出力側を個別に容易に組み立てることができ、ま
た、両者の接合も簡単に行え、したがって、製作を容易
にでき、高耐圧のものも容易に作製でき、容量変更、設
計的変更にも容易に適合でき、我が国のみならず諸外国
の製品規格にも広く対応することができ、しかも、上述
のように、入力コイル、出力コイル自体に対する静電遮
蔽を要しないから、コイルの作製にさほどの手間、時間
がかからず、作業性を改善でき、コストダウンを図るこ
とができる。 (c) そのような二個のシールド・ケースであるから、
外周壁を鋼板にて簡単に作製でき、これにより、ノイズ
の磁気遮蔽をも可能にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るノイズレストランスの第１の実施
例を示す斜視図である。

【図２】同例の截断平面図である。

【図３】同例の截断正面図である。

【図４】同例の截断側面図である。

【図５】同例のシールド・ケースの分解斜視図である。

【図６】本発明に係るノイズレストランスの第２の実施
例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１…入力コイル２…出力コイル３…コア 31…一半 32…他半４，５…シールド・ケース 4a，5a…ベース部材 4b，5b…カバー部
材 41，51…隣接部 42，52…大きな窓
孔 43，53…小さな窓孔 44，54…側壁 45，55…取付け縁 46，56…配線孔 47，57…ビス止め 48，58…切込み６…金属バンド

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】入力コイルと出力コイルとを、二分した
コアの一半と他半に個別に装着して、相互に隣接させた
二個のシールド・ケースにコア共々個別に収容し、両シ
ールド・ケースには、相互の隣接部に適宜窓孔を穿設し
て、前記各コアの接合端部を挿通させるとともに、相互
に接合一体化させたことを特徴とするノイズレストラン
ス。