JPH06310182A - 電気化学的発電装置 - Google Patents

電気化学的発電装置

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JPH06310182A
JPH06310182A JP5100665A JP10066593A JPH06310182A JP H06310182 A JPH06310182 A JP H06310182A JP 5100665 A JP5100665 A JP 5100665A JP 10066593 A JP10066593 A JP 10066593A JP H06310182 A JPH06310182 A JP H06310182A
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polyethylene glycol
glycol solution
negative electrode
oxygen
power generation
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Shigeyuki Yasuda
繁之 安田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸素を有効に利用して低温度の熱エネルギー
を効率良く電気エネルギーに変換する。 【構成】 液溜器11内にポリエチレングリコール溶液
12を貯溜し、このポリエチレングリコール溶液12に
イオン導電性を与える塩類(塩化リチウム)を加える。
このポリエチレングリコール溶液12中に、グラファイ
ト製の平板状の正極13と平板状の負極14(例えば亜
鉛電極)とを所定間隔で配置すると共に、コンプレッサ
23に接続したエアーホース22をポリエチレングリコ
ール溶液12中に入れる。そして、コンプレッサ23を
運転して空気をポリエチレングリコール溶液12中に連
続的に吹き込みながら、外部から熱をポリエチレングリ
コール溶液12に加えると、空気中の酸素で負極14の
金属を燃焼させて電気を発生する一種の燃料電池として
機能し、自然界に炭酸ガスを放出することなく、クリー
ンな電気エネルギを取り出すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外部から酸素を電池活
物質として補給して発電する電気化学的発電装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、エネルギー資源の多様化・地球環
境保護等の要請から、小規模発電に、ゼーベック効果を
利用した熱電発電素子による熱電発電を利用することが
考えられている。この熱電発電は、例えば、プロパン等
の化石燃料をバーナーで燃焼させて得られた〜820K
の熱源によりPbTe系の熱電発電素子を加熱して、ゼ
ーベック効果により熱起電力を発生させたり、或は、化
石燃料を白金触媒によって徐燃させて得られた〜600
Kの熱源によりBiTe系の熱電発電素子を加熱するよ
うにしたものもある。その他、化石燃料の補給が困難な
場合には、原子炉や放射性同位元素を熱源としてSiG
e系の熱電発電素子により熱電発電することが考えられ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の熱電発電素
子を用いた熱電発電では、高温度の熱源を必要として、
熱電変換効率が低いという欠点がある。しかも、高温度
の熱源を得るために、化石燃料や原子炉、放射性同位元
素を必要とするため、装置全体が大掛かりとなって、コ
ンパクト化・低コスト化の要請に反するばかりか、ラン
ニングコストも高くつき、省エネ効果もあまり期待でき
ない。
【0004】この他、太陽光エネルギーを光起電力効果
により電気エネルギーに変換する太陽電池もあるが、こ
の太陽電池は高価であると共に、太陽光線の当たるとこ
ろでしか使用できず、光以外の熱エネルギーを電気エネ
ルギーに変換できない致命的な欠点がある。しかも、太
陽光線を受けるために広い面積を必要とし、コンパクト
化・低コスト化の要請にも反する。
【0005】また、近年、外部から電池活物質を連続的
に補給して発電する燃料電池(例えばリン酸型燃料電
池,アルカリ型燃料電池,陽イオン交換膜燃料電池,溶
融炭酸塩型燃料電池等)も開発されているが、これら
は、いずれも構造が複雑であったり、組成物の原材料コ
ストが高価であったりする欠点がある。
【0006】本発明はこの様な事情を考慮してなされた
もので、その目的は、熱源として排熱等の低温度の熱エ
ネルギーを利用できて、その低温度の熱エネルギーを効
率良く電気エネルギーに変換でき、発電を経済的なもの
にして、十分な省エネ効果を得ることができると共に、
地球環境保護にも貢献でき、しかも、装置全体のコンパ
クト化・低コスト化も実現することができる電気化学的
発電装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電気化学的発電装置は、グラファイトによ
り形成された正極と、金属により形成された負極と、こ
れら正負両極を浸すポリエチレングリコールと、このポ
リエチレングリコール中に酸素又は酸素含有ガスを送る
送気手段とから構成されている。
【0008】この場合、前記ポリエチレングリコール中
に、イオン導電性を与える塩類を添加したり、前記負極
を、イオン化傾向が銅と同等かそれよりも大きい金属で
形成することが好ましい。
【0009】
【作用】本発明者は、自己温度調節面状発熱体としての
ポリエチレングリコール−グラファイト系(以下「PG
−GC系」と略称する)の研究を続け、その研究成果が
特許第1647696号(特公平3−10203号)等
として特許されている。その後、このPG−GC系の導
電機構を解明する過程で、グラファイト(GC)からポ
リエチレングリコール(PG)への電子移動の存在を仮
定すると、この系のスイッチングや電流−電圧の関係を
説明することができた。この事から、PG−GC系は、
発電装置として機能するかもしれないとの発想が生ま
れ、実験を行ったところ、予想以上の起電力・短絡電流
を発生する発電装置を発明するに至った(特願平4−2
01281号,特願平4−278623号,特願平4−
334201号等) この発電装置の構成は、液溜器に貯溜したポリエチレン
グリコール中に正負両極を浸し、前記液溜器を通して熱
エネルギーをポリエチレングリコールに伝えることによ
り、電極反応を起こさせて発電するようにしたものであ
り、正極をグラファイトで形成している。
【0010】従来の化学電池においては、正極側で還元
反応が起こり、負極側で酸化反応が起こる。これに対
し、この発電装置によれば、負極側では電極が酸化さ
れ、金属イオンとなってポリエチレングリコール中に溶
出するが、正極側では、グラファイトからポリエチレン
グリコールへの電子移動が起こるのみである(この原理
については特願平4−201281号の明細書に詳述さ
れている)。正極のグラファイトには、この電子移動に
伴いホールが形成されるが、負極側で発生した電子が外
部回路を流れて正極に到達してホールを埋めるようにな
るので、正極のグラファイトは、見掛上、何の変化も見
られない。この点が従来の化学電池と大きく異なってい
る。
【0011】この発電装置の原理を究明する過程で、本
発明者は、空気中の酸素がポリエチレングリコール中に
溶け込んで金属イオンの溶出に一役買っているのではな
いかと推測し、酸素を電池活物質とする一種の燃料電池
が構成できるのではないかと考えた。これを実証するた
めに、ポリエチレングリコール中に酸素又は酸素含有ガ
スを供給しながら実験を行ったところ、予想以上の起電
力・電流を発生する電気化学的発電装置(一種の燃料電
池)を発明するに至った。
【0012】本発明の電気化学的発電装置は、グラファ
イトにより形成された正極と、金属により形成された負
極と、これら正負両極を浸すポリエチレングリコール
と、このポリエチレングリコール中に酸素又は酸素含有
ガスを送る送気手段とから構成され、ポリエチレングリ
コール中に供給された酸素で負極の金属を燃焼させて電
気を発生する一種の燃料電池である。これにより、自然
界に炭酸ガスを放出することなく、クリーンな電気エネ
ルギを取り出すことができる。
【0013】また、後述する実施例で詳細に説明する
が、ポリエチレングリコール溶液に、イオン導電性を与
える塩類を加えたり、負極をイオン化傾向が銅と同等か
それよりも大きい金属で形成すれば、電極反応を促進し
て、起電力を効率良く高めることができる。
【0014】
【実施例】
[第1実施例]以下、本発明の第1実施例を説明する。
液溜器11は外部の熱を吸収しやすい熱良導性材料で形
成され、その内部にポリエチレングリコール溶液12
(第一工業製薬#200)が貯溜されている。このポリ
エチレングリコール溶液12には、イオン導電性を与え
る塩類として、例えば塩化リチウムが4〜10重量%程
度の割合で添加されている。
【0015】このポリエチレングリコール溶液12中に
は、グラファイトにより形成された平板状の正極13と
例えば亜鉛板により形成された平板状の負極14とを浸
し、正極13を上方に、負極14を下方に位置させて、
両者を上下の位置関係で平行に対向させるように配置し
ている。そして、下方に位置する負極14と液溜器11
との間には、例えばブチルゴムにより形成された絶縁ス
ペーサ15a,15bが介在され、負極14と正極13
との間にも、例えばブチルゴムにより形成された絶縁ス
ペーサ16a,16bが介在され、負極14と正極13
との間に、例えば2mm〜5mmの間隔が保たれてい
る。
【0016】また、グラファイト製の正極13は、欠損
しやすいので、例えばクラフト紙17で包み込んで保護
している。この正極13と負極14の形状は、同一大き
さの長方形に形成され、図4に示すように、一辺部に端
子部13a,14aが形成され、各端子部13a,14
aにリード線18,19が接続されている。これら各リ
ード線18,19は、少なくともポリエチレングリコー
ル溶液12中に浸されている部分がブチルゴム製の絶縁
被覆20,21で覆われている。
【0017】一方の絶縁スペーサ16bには、エアーホ
ース22の先端が固定されている。このエアーホース2
2は、送気手段たる小型のコンプレッサ23に接続さ
れ、このコンプレッサ23からエアーホース22を通し
て空気がポリエチレングリコール溶液12中に連続的に
吹き出されるようになっている。
【0018】以上のように構成された電気化学的発電装
置によれば、コンプレッサ23を運転して空気をエアー
ホース22を通してポリエチレングリコール溶液12中
に連続的に吹き込みながら、外部から熱を液溜器11内
のポリエチレングリコール溶液12に加えると、酸素と
熱エネルギーにより負極14の亜鉛原子や正極13のグ
ラファイトが活性化され、負極14側では、亜鉛が酸化
されて、亜鉛イオンとなってポリエチレングリコール溶
液12中に溶出するが、正極13側ではグラファイトか
らポリエチレングリコール溶液12への電子移動が起こ
るのみである。正極13のグラファイトには、この電子
移動に伴いホールが形成されるが、負極14側で発生し
た電子が外部回路を流れて正極13に到達してホールを
埋めるので、正極13のグラファイトは、見掛上、何の
変化も見られない。この点が従来の化学電池と大きく異
なっている。
【0019】以上の電極反応を式で示すと次のようにな
る。
【0020】 負極: Zn → Zn2+ + 2e ……(1) 正極: GC →GC +e(sol) ……(2) (GC:グラファイト) 従来、この様な反応は知られていなかったが、ポリエチ
レングリコール溶液12への電荷移動を示す実験結果が
得られている。上記(2)式で、グラファイト(正極1
3)からポリエチレングリコール溶液12へ移動した電
子は溶媒和されて、ポリエチレングリコール溶液12中
を拡散する。一方、(1)式で発生したZn2+は、最
終的には、2eとポリエチレングリコール溶液12中
で中和するようになる。
【0021】 Zn2+ + 2e → Zn ……(3)
【0022】この発電機構の原理を究明する過程で、本
発明者は、空気中の酸素がポリエチレングリコール溶液
12中に溶け込んで金属イオンの溶出に一役買っている
のではないかと推測し、酸素を電池活物質とする一種の
燃料電池が構成できるのではないかと考えた。
【0023】そこで、この実施例では、発電中に、コン
プレッサ23を運転して、このコンプレッサ23からエ
アーホース22を通してポリエチレングリコール溶液1
2中に空気を連続的に供給するようにした。これによ
り、多量の酸素がポリエチレングリコール溶液12中に
溶け込んで、負極14の金属のイオン化を促進する一種
の燃料電池として機能するようになり、大きな電流・起
電力が得られる。
【0024】本発明者は、このような燃料電池としての
機能を実証するために、コンプレッサ23を運転して空
気を供給する場合と、コンプレッサ23を停止して空気
の供給を停止した場合とを比較する試験を行ったので、
その結果を図5及び図6に示す。この実験に用いた電気
化学的発電装置のサイズは、正極13と負極14の大き
さが縦6cm×横15cmの長方形で、正極13と負極
14の間隔が3mmであり、ポリエチレングリコール溶
液12中の塩化リチウムの濃度が4重量%である。ま
た、コンプレッサ23として、日本水槽工業株式会社製
の「NISSOCHKARA α1000」を用いた。
この電気化学的発電装置のポリエチレングリコール溶液
12の温度を80〜90℃程度まで上昇させるように熱
を加えて、電流・起電圧を測定したところ、図5及び図
6に示すような結果が得られた。
【0025】図5のグラフから明らかなように、ポリエ
チレングリコール溶液12の温度上昇に伴って電流も増
加するが、本実施例のように空気を供給すると、空気を
供給しない場合と比較して、約1.5〜1.7倍の電流
を確保できる。一方、起電力については、図6のグラフ
から明らかなように、本実施例のように空気を供給する
と、空気を供給しない場合と比較して、起電圧を約20
0〜300mV程度増加させることができる。尚、空気
の供給を行わない場合でも、ポリエチレングリコール溶
液12中には大気中の酸素が自然に溶け込んでいるの
で、この大気中の酸素が金属イオンの溶出に一役買って
いるものと思われる。
【0026】また、本実施例では、ポリエチレングリコ
ール溶液12にイオン導電性を与える塩類として、塩化
リチウムを加えているので、電極反応を促進して起電力
を効率良く高めることができる。但し、イオン導電性を
与える塩類としては、塩化リチウムに限られず、NaC
l等の他の金属ハロゲン化物や、無機酸の金属塩(Na
2 SO4 ,K3 PO4 ,NaNO3 )や過塩素酸金属塩
(LiClO4 ,NaClO4 )、或はシュウ酸塩、ギ
酸塩、カルボン酸塩等の有機酸塩類であっても良い。最
近、本発明者が行った実験によれば、イオン導電性を与
える塩類として過塩素酸リチウム(LiClO4 )を用
いると、電流が増加することが確かめられている。
【0027】[第2実施例]以下、本発明の第2実施例
を図7乃至図9に基づいて説明する。この第2実施例で
は、ポリエチレングリコール溶液12にイオン導電性を
与える塩類として、過塩素酸リチウム(三水和物)を用
いている。また、図7に示すように、ポリエチレングリ
コール溶液12を貯溜する液溜器24として、ガラス製
サンプル瓶を用いると共に、グラファイト製の正極25
と亜鉛製の負極26を液溜器24の蓋27に吊り下げ、
この正極25と負極26との間隔を例えば2mmに設定
している。更に、コンプレッサ23のエアーホース22
を蓋27を通してポリエチレングリコール溶液12中に
入れて、このエアーホース22の先端を負極26の側方
に位置させ、負極26の側方に空気を吹き込むようにな
っている。
【0028】この第2実施例においては、図8及び図9
に示すような電流・起電力を発生する。これら図8及び
図9から明らかなように、空気供給中に、空気の供給を
停止すると、電流・起電力が共に半分程度に低下し、そ
の後、空気の供給を開始すると、電流・起電力が大幅に
増加する。
【0029】尚、図8及び図9のデータは、ポリエチレ
ングリコール溶液12にイオン導電性を与える塩類とし
て過塩素酸リチウム(三水和物)を用いたものである
が、この三水和物に代えて無水の過塩素酸リチウムを用
いると、酸素供給中の起電力が700mV前後に低下
し、電流が半分程度に低下してしまった。この原因は、
無水の過塩素酸リチウムの溶解度が三水和物よりも低い
ためと考えられる。従って、イオン導電性を与える塩類
は、溶解度の大きな塩類ほど好ましい結果が得られるも
のと思われる。
【0030】[その他の実施例]上述した第1及び第2
の各実施例では、負極14を亜鉛により形成したが、こ
れに限定されず、負極14をイオン化傾向が銅と同等か
それよりも大きい金属(例えば銅,アルミ,リチウム
等)で形成すれば、起電力・電流を効率良く高めること
ができる。
【0031】また、第1及び第2の各実施例では、ポリ
エチレングリコール溶液12中に空気を吹き込むように
したが、空気に代えて他の酸素含有ガスや酸素ガスを供
給するようにしても良いことは言うまでもない。また、
送気手段も、コンプレッサに限定されず、ブロワ等、他
の送気手段を用いるようにしても良い。
【0032】更に、ポリエチレングリコール溶液12に
二酸化マンガン等の賦活剤を添加するようにしても良
い。この賦活剤は、電極反応を促進して起電力・電流を
高める効果を期待できる。
【0033】その他、本発明は、上記各実施例に限定さ
れず、液溜器11,24の形状や電極13,14,2
5,26の形状を適宜変更しても良い等、種々変更して
実施できることは言うまでもない。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の電気化学的発電装置は、ポリエチレングリコール中に
酸素又は酸素含有ガスを供給し、この酸素で負極の金属
を燃焼させて電気を発生する一種の燃料電池であるか
ら、自然界に炭酸ガスを放出することなく、クリーンな
電気エネルギを取り出すことができる。しかも、ゼーベ
ック効果を利用した熱電発電素子と比較して、低温度の
熱エネルギーを効率良く電気エネルギーに変換できると
共に、太陽電池とは異なり、光の無い場所でも発電可能
である。このため、熱源として排熱や、太陽熱、地熱、
温泉熱等の低温度の熱エネルギーを有効に利用できて、
発電を経済的なものにして、十分な省エネ効果を得るこ
とができると共に、地球環境保護にも貢献できる。更
に、本発明の電気化学的発電装置は組成物の原材料コス
トが安価であり、熱電発電素子や太陽電池と比較して、
大幅な低コスト化が可能であると共に、組成物も人体に
無害の有機化合物であり、従来の化学電池と比較して、
人体に対する安全性も高い。
【0035】また、ポリエチレングリコールにイオン導
電性を与える塩類を加えたり、負極をイオン化傾向が銅
と同等かそれよりも大きい金属で形成すれば、電極反応
を促進して起電力・電流を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す電気化学的発電装置
の縦断正面図
【図2】電気化学的発電装置の縦断側面図
【図3】電気化学的発電装置の平面図
【図4】電極の斜視図
【図5】電気化学的発電装置のポリエチレングリコール
溶液の温度変化(a)と発生電流の変化(b)を示すグ
ラフ
【図6】電気化学的発電装置の起電圧の経時的変化を示
すグラフ
【図7】本発明の第2実施例を示す電気化学的発電装置
の縦断正面図
【図8】電気化学的発電装置の発生電流の変化を示すグ
ラフ
【図9】電気化学的発電装置の起電圧の変化を示すグラ
【符号の説明】
11…液溜器、12…ポリエチレングリコール溶液、1
3…正極(グラファイト電極)、14…負極(金属;亜
鉛)、15a,15b,16a,16b…絶縁スペー
サ、22…エアーホース、23…コンプレッサ(送気手
段)、24…液溜器、25…正極(グラファイト電
極)、26…負極(金属;亜鉛)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グラファイトにより形成された正極と、
    金属により形成された負極と、これら正負両極を浸すポ
    リエチレングリコールと、このポリエチレングリコール
    中に酸素又は酸素含有ガスを送る送気手段とを備えてい
    ることを特徴とする電気化学的発電装置。
  2. 【請求項2】 前記ポリエチレングリコール中には、イ
    オン導電性を与える塩類が含まれていることを特徴とす
    る請求項1記載の電気化学的発電装置。
  3. 【請求項3】 前記負極は、イオン化傾向が銅と同等か
    それよりも大きい金属で形成されていることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の電気化学的発電装置。
JP5100665A 1993-04-27 1993-04-27 電気化学的発電装置 Pending JPH06310182A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015022858A1 (ja) * 2013-08-15 2015-02-19 国立大学法人 東京大学 リチウム-空気電池用電解液
CN105186069A (zh) * 2015-09-24 2015-12-23 江苏帕维电动科技有限公司 用于锂空气电池的醚类电解液及锂空气电池

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WO2015022858A1 (ja) * 2013-08-15 2015-02-19 国立大学法人 東京大学 リチウム-空気電池用電解液
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