JPH0630931A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JPH0630931A
JPH0630931A JP4187934A JP18793492A JPH0630931A JP H0630931 A JPH0630931 A JP H0630931A JP 4187934 A JP4187934 A JP 4187934A JP 18793492 A JP18793492 A JP 18793492A JP H0630931 A JPH0630931 A JP H0630931A
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JP
Japan
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delay
ultrasonic
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subject
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JP4187934A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Matsushima
哲也 松島
Atsuo Iida
安津夫 飯田
Keiichi Murakami
敬一 村上
Takuya Noda
拓也 野田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、超音波による被検体内の断層像を
表示する超音波診断装置に関し、音速不均一性や遅延線
等による誤差を高速、容易に吸収する 【構成】 本発明においては、遅延時間を定める制御デ
ータを第1の記憶手段に記憶し、その制御データを補正
する補正データを第2の記憶手段に記憶して、それら第
1および第2の記憶手段から読み出した制御データおよ
び補正データを加算し、この加算したデータに基づいて
送信ないし受信の遅延時間を定めるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波による被検体内
の断層像を表示する超音波診断装置に関し、特に遅延制
御に改良を加えた超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】被検体内に超音波を送信し被検体内の組
織で反射して戻ってきた超音波を受信して受信信号を
得、この受信信号に基づいて被検体内の断層像を表示す
ることにより内臓等の疾患の診断に供する超音波診断装
置が従来より用いられている。図4は、特開昭53−2
8989号公報等により従来公知の一般的な超音波診断
装置のブロック図、図5は、超音波振動子の配列と被検
体内の焦点位置との関係を表わした焦点位置の説明図、
図6は各超音波振動子で得られた各受信信号に与える遅
延時間の説明図である。
【0003】図4に示す送信記憶手段13には、図5に
示す各焦点位置に対応する、例えば図6に示すような、
各超音波振動子に対する送信の遅延時間データが記憶さ
れている。制御手段8は、送信記憶手段13に記憶され
た所定の焦点位置に対応する送信遅延データを読み出し
て送信遅延回路群17にセットする。送信遅延回路群1
7からは、セットされた送信遅延データに基づいて、対
応する各振動子1_1,1_2,…,1_128から送
信された超音波が所定の焦点位置に到達するまでの間の
到達時間差に応じた各タイミングで駆動パルスが出力さ
れる。この駆動パルスは送信回路群2で高電圧パルスに
変換され、振動子群1中の対応する振動子1_1,1_
2,…1_128を駆動しこれによりこれらの各振動子
1_1,1_2,…,1_128から被検体(図示せ
ず)内部に向けて超音波が発せられる。これら各振動子
1_1,1_2,…,1_128から送信された超音波
は、合成されて被検体内の所定の焦点位置に焦点を結ぶ
超音波ビームを形成し、この超音波ビームが被検体内に
送信される。
【0004】この被検体内部に送信された超音波は、被
検体内部の組織境界面等で反射し、この反射して戻って
きた超音波は再び振動子群1を構成する各振動子1_
1,1_2,…,1_128で受信される。この各受信
信号は、前置増幅器群3を構成する各前置増幅器でそれ
ぞれ増幅され、遅延加算手段7へ入力される。ここで、
受信記憶手段9には、図5に示す各焦点に対応する、送
信の場合と同様な図6に示すような受信の遅延データが
記憶されており、制御手段8により所定の焦点に対応す
る受信遅延データが受信記憶手段9から読み出されて遅
延加算手段7にセットされ、この遅延加算手段7に入力
した各受信信号は、受信遅延データに基づいて、遅延線
6により、被検体内に所定の焦点を結ぶようにそれぞれ
遅延され、加算器7により互いに加算される。これによ
り焦点付近からの受信信号のみが強調され、それ以外の
位置からの受信信号は打ち消される。この加算器7から
出力された互いに加算された受信信号は、図示しない表
示装置に伝達され、この表示装置ではこの加算された受
信信号に基づいて被検体内部の断層像が表示される。
【0005】ここで被検体内部の音速が均一であれば、
図7の計算された遅延時間により焦点が形成されること
になる。ところが、実際の人体は脂肪、筋肉、肝臓等、
種々に異なった組織で構成されており、特に脂肪の音速
は1480m/sであり、他の筋肉、肝臓等の組織の音
速1570m/sに比較してかなり小さいことが知られ
ている。
【0006】つまり、音速一定として遅延時間を設定し
た場合振動子から人体内に送信された超音波もしくは人
体内で反射されて振動子に達する超音波は、経路中の脂
肪層と筋肉層の境界において波面がずれて揃わなくな
り、焦点におけるビームが拡がり分解能が劣化するとい
う問題があった。しかもこの脂肪層の厚さは男性と女
性、個々の被検体等により異なるため、前もって一律に
計算に組み込んでおくわけにはいかない。
【0007】この波面のずれを検出、補正して焦点を理
想的な状態に戻そうとする考えはUSP4817614
などで既に提案されている。図7は、この波面ずれを補
正する構成を備えた超音波診断装置の基本構成図であ
る。重複説明は避け、図4に示した超音波診断装置との
相違点について説明する。
【0008】まず、振動子1_1,1_2,…,1_1
28を送信回路群2によって駆動するとこれらの振動子
1_1,1_2,…,1_128から被検体内に超音波
が送信される。送信された超音波は被検体中から反射し
て体表付近の脂肪層により波面が乱れ受信される。この
受信信号は前置増幅器群3でそれぞれ増幅された後遅延
線6で例えば音速を一定と仮定した場合の遅延を受け、
所定の時間間隔でサンプリングされA/D変換された
後、時間ずれ検出器21に入力される。時間ずれ検出器
21では、隣接する振動子で得られた2つの受信信号の
相互相関を計算し、相関関数の極大値の時刻から2つの
受信信号の時間ずれ、すなわち波面の乱れが求められ
る。この時間ずれ検出のアルゴリズム自体は本発明の主
題ではなく、また公知例USP4817614に詳しく
述べられているのでここでは省略する。
【0009】尚、ここでは受信信号をデジタル信号に変
換した後時間ずれ検出器21に入力すると説明したが、
アナログ信号のまま相関演算を行なう時間ずれ検出器を
備えてもよく、この場合各受信信号はサンプルホールド
回路でサンプリングし、アナログメモリに蓄積してお
き、この信号が時間ずれ検出器に入力される。このよう
にして時間ずれ検出器21で時間ずれが検出されると、
この時間ずれを補正して正しく焦点が結ばれるように送
信記憶手段13、受信記憶手段9に記憶された送信遅延
時間データ、受信遅延時間データが書き換えられる。こ
れにより、次の超音波の送受信の際、送受信の遅延時間
が補正され、音速不均一にも拘らず細く絞られた焦点が
形成される。
【0010】図7に示した構成では、従来音速均一のも
とに計算した焦点形成用の遅延時間データ格納用のメモ
リ(送信記憶手段13、受信記憶手段9)をそのまま補
正後の遅延時間データ格納用のメモリとして使用するた
めに、補正のために新たにメモリを追加しなくて済む利
点がある。しかしこの構成では、反面、全ての焦点に対
してRAMの内容の書換えを行う必要がある。焦点は、
送信は16点、受信は64点程度設定されており、各焦
点に対して振動子数128素子分のデータ数全て、即ち
厖大な量のデータを書き換える必要があるため電気的ノ
イズが多く発生し、このため超音波受信中は書換えを行
なうことはできない。したがって一度送受信を止めてデ
ータの書換えを行う必要があり、その分フレームレート
が低下し、使用上問題となっていた。
【0011】次に他の従来例およびその問題点について
説明する。図8は、従来の他の超音波診断装置の基本構
成図である。これは受信時に位相制御を行なうように構
成された従来例である。また、図9は受信信号の時間波
形の一例を示した図である。図4、図7に示した超音波
診断装置との相違点について説明する。
【0012】各受信信号の時間波形は通常図9に示され
る波形である。この波形は振動子の固有振動周波数をキ
ャリアとする凸上の包絡線を持った波形である。例え
ば、実線で示される受信信号と、この受信信号とは約1
00nsecずれた破線で示される受信信号とを加算す
ることを考えると、時間ずれは約100nsecである
ので、この時間中に進む音波の往復距離は高々0.08
mm程度であり、一般的な超音波診断装置の分解能1m
mに比較して充分小さい。通常、キャリアの±1周期程
度の時間ずれは分解能にはほとんど影響はないと思われ
る。ところが各受信信号に位相差が存在する場合、単な
る時間ずれだけでなくこの位相差も補正する必要があ
る。ここで、キャリアの周波数を3.5MHzとすれ
ば、受信信号の位相は100nsecで3/8周期異な
ってしまい、このまま加算したのでは両者打ち消し合う
方が大きく、加算後の信号の方が小さくなってしまうこ
ととなる。したがって加算効果を得るためには±1周期
程度よりもさらに微小な遅延をかけ位相を合わせること
が必要となるが、これを遅延線のみで行おうとすれば遅
延線のタップ間を極めて細かくする必要があり、遅延線
のコスト、選択スイッチの規模とコスト、制御量の増加
がおこる。そこで特開昭54−96286に見られるよ
うに各振動子1_1,1_2,…,1_128の信号線
に位相可変器群4(図9参照)を通し、その出力を選択
スイッチ5により遅延線6の各タップに選択接続する。
このような構成とすることにより上記の位相合わせは位
相可変器群4で行い、大まかな時間ずれは遅延線6で行
うことができ、適性規模の遅延線6で済むこととなる。
【0013】例えば、図6に示すような各点a1,a
2,…,a5,b0,b1,…,c5に焦点を合わせた
受信を行う場合、ゾーンAの領域内にある焦点a1〜a
5は点a3の遅延時間差と適合するように選択スイッチ
5を制御して遅延線6の入力タップを選択しておき、各
焦点に適合するように各位相可変器4でそれぞれ微調整
する。同様にゾーンBの領域内にある点b0〜b5に焦
点を合わせる場合は点b3、ゾーンCの領域内にある点
c0〜c5に焦点を合わせる場合は点c3の遅延時間差
と適合するように選択スイッチ5を制御して遅延線6の
入力タップを選択しておき、各焦点に適合するように各
位相可変器群4でそれぞれ微調整する。
【0014】遅延線6として電磁遅延線等が広く用いら
れている。このような遅延線は必ずしも理想的な遅延時
間が得られる訳ではなく誤差を含んでいる。セクタ走査
のように超音波ビームに偏向をかける場合や高分解能を
得るために大口径化を行う場合には、遅延線の遅延時間
が増大し、最大10数μsec等の遅延時間に達するも
のも珍しくない。このような場合、各入力タップから出
力までの遅延時間の誤差が1%であっても、最終的には
各受信信号の時間ずれは100数十nsecとなり、上
述した通り位相を大きく狂わせる結果となる。このため
従来は各装置に実装されている遅延線の各入力タップか
ら出力までに得られる遅延時間を実測し、その実測デー
タに基づいて位相制御データを作成し、受信記憶手段9
にそのデータを記憶させていた。実際の装置ではゾーン
の数は通常8ゾーン程度であるために遅延線のタップ選
択は8通りであるが、設定可能な焦点の数は通常64
点、あるいはそれ以上の数存在するため、8ゾーンのお
のおのに対して64点の焦点の位相制御データを修正し
なければならないわけである。またこれらのデータは装
置が異なれば当然実装されている遅延線も異なるので装
置間の互換性はない。すなわち、各装置毎に上記の位相
制御データ全てを修正し、記憶手段に記憶する必要があ
り、製造者に大きな負担を与えていた。
【0015】このように、従来送信遅延時間データ、受
信遅延時間データの記憶、書換え等に関し数多くの問題
が存在していた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み、音速不均一性や遅延線等による誤差を高速、容易
に吸収することのできる超音波診断装置を提供すること
を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の超音波診断装置
は、 (1)被検体内に超音波を送信するとともに該被検体内
で反射された超音波を受信して各受信信号を得る、所定
の方向に配列された多数の超音波振動子 (2)これらの超音波振動子から送信された超音波が被
検体内の所定点に焦点を結ぶように、各超音波振動子に
各駆動パルスを送ってこれらの超音波振動子を駆動する
送信部 (3)各超音波振動子で得られた各受信信号をそれぞれ
遅延して互いに加算する遅延加算部 (4)遅延加算部から出力された互いに加算された受信
信号に基づいて被検体内部の断層像を表示する表示部 を備えた超音波診断装置に関するものである。
【0018】ここで、本発明の第1の超音波振診断装置
は、受信側にその特徴を有するものである。即ち本発明
の第1の超音波診断装置は、上記(1)〜(4)を備え
た超音波診断装置において、 (5)各受信信号の遅延時間を定める制御データを記憶
する第1の記憶手段 (6)上記制御データを補正する補正データを記憶する
第2の記憶手段 (7)第1の記憶手段から読出された制御データと第2
の記憶手段から読出された補正データとを加算する加算
手段 を備え、この加算されたデータに基づいて各受信信号の
遅延時間を制御するものである。
【0019】上記本発明の第1の超音波診断装置におい
て、 (8)受信信号に基づいて被検体内の音速の不均一性に
起因する受信信号どうしの時間ずれを検出する時間ずれ
検出手段を備え、 (9)第1の記憶手段に被検体が所定の音速を有するも
のとした場合の各受信信号の遅延時間を定める制御デー
タを記憶し、 (10)第2の記憶手段に、時間ずれ検出手段により検
出された受信信号どうしの時間ずれを補正する補正デー
タを記憶する構成としてもよい。
【0020】または、上記(1)〜(7)の構成要件を
備えた本発明の超音波診断装置において、 (11)上記遅延加算部が、各受信信号の位相を調整す
る位相調整手段と、多数のタップを有する遅延線とを備
え、 (12)第1の記憶手段に、遅延線の遅延誤差を考慮か
ら外した場合の各受信信号の遅延時間を定める制御デー
タを記憶し、 (13)第2の記憶手段に、遅延線の遅延誤差を補正す
るための補正データを記憶する構成としてもよい。
【0021】またこの(1)〜(4)及び(11)〜
(13)の構成要件を備えた本発明の第1の超音波診断
装置において、さらに上記(5)〜(7)の要件を備え
てもよい。即ちこのように構成された本発明の超音波診
断装置は、上記(1)〜(4)及び(11)〜(13)
の構成要件に加え、 (14)受信信号に基づいて被検体内の音速の不均一性
に起因する受信信号どうしの時間ずれを検出する時間ず
れ検出手段 (15)時間ずれ検出手段により検出された受信信号ど
うしの時間ずれを補正する第2の補正データを記憶する
第3の記憶手段を備え、 (16)上記加算手段により、上記制御データと上記補
正データと上記第2の補正データとを加算することを特
徴とするものである。
【0022】また、本発明においては送信側についても
同様の構成を備えることができる。即ちこのような構成
を備えた本発明の第2の超音波診断装置は、上記(1)
〜(4)の構成要件を備えた超音波診断装置において、
上記(2)の送信部が、 (17)上記各駆動パルスの送信タイミングを定める制
御データを記憶する第1の記憶手段 (18)上記制御データを補正する補正データを記憶す
る第2の記憶手段 (19)第1の記憶手段から読出された制御データと第
2の記憶手段から読出された補正データとを加算する加
算手段 を備え、この加算されたデータに基づいて各超音波振動
子からの超音波の送信タイミングを制御することを特徴
とするものである。
【0023】尚、本発明においては、受信側に特徴を有
する第1の超音波診断装置と送信側に特徴を有する第2
の超音波診断装置とを組み合わせ、送信側と受信側との
双方に特徴を有する超音波診断装置として構成してもよ
いことはもちろんである。
【0024】
【作用】本発明においては、遅延時間を定める制御デー
タを第1の記憶手段に記憶し、その制御データを補正す
る補正データを第2の記憶手段に記憶し、それら第1お
よび第2の記憶手段から読み出した制御データおよび補
正データを加算し、この加算したデータに基づいて送信
ないし受信の遅延時間を定めるようにしたものである。
【0025】本発明においては、従来例と同様な記憶手
段、即ち本発明にいう第1の記憶手段には時間ずれがな
い時の理想値を記憶しておき、一方、新たに第2の記憶
手段を設け、人体内の音速不均一性による、または遅延
線6の各入力タップから出力までの遅延時間誤差による
時間ずれを例えば信号のキャリア周波数での位相値とし
てこの第2の記憶手段に記憶しておき、両者から読みだ
されたデータを加算して遅延時間の制御データとする。
この場合、第2の記憶手段5には、人体内の音速不均一
性の補正を行う場合には走査線の本数分、遅延線の誤差
を補正する場合には各ゾーンに対する遅延時間の補正量
を記憶するだけでよいため、第1の記憶手段より大幅に
記憶容量の小さいものを用いることができる。また第2
の記憶手段に記憶された補正データのみを書換えればよ
く、従来必要であった全ての遅延時間の制御データの書
換えは不要となる。
【0026】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。図1
は、本発明の一実施例に係る超音波診断装置の基本構成
ブロック図である。前述した対応する従来例(図7参
照)と同一の要素には同一の番号を付し、相違点のみ説
明する。
【0027】この超音波診断装置には、従来の送信記憶
手段13、受信記憶手段9に相当する、それぞれ送信遅
延時間データ、受信遅延時間データ(本発明にいう制御
データ)を記憶する送信第1記憶手段13′、受信第1
記憶手段9′のほか、補正データを記憶する送信第2記
憶手段14、受信第2記憶手段10が備えられており、
実際の遅延時間の制御にあたっては、送信側では送信第
1記憶手段13′と送信第2記憶手段14からそれぞれ
読み出された制御データと補正データとが加算器群15
で加算されて遅延回路17に送り込まれ、受信側では受
信第1記憶手段9′と受信第2記憶手段10からそれぞ
れ読み出された制御データと補正データとが加算器群1
1で加算されて遅延加算手段7に送り込まれる。
【0028】ここで、この図1に示す超音波診断装置に
は、図7に示す従来例と同様な時間ずれ検出器21が備
えられており、送信第2記憶手段14、受信第2記憶手
段10にはこの時間ずれ検出器21で検出された時間ず
れを補正するための補正データが書き込まれる。本実施
例では、このような構成を備えたことにより、厖大な記
憶容量を必要とする送信第1記憶手段13′、受信第1
記憶手段9′は被検体内の音速が均一であるとして計算
された制御データを記憶し、これを書換える必要がな
く、音速不均一に伴う補正データは記憶容量が少なくて
済む送信第2記憶手段14、受信第2記憶手段10に書
き込まれ、したがってデータの書換えの時間が削減さ
れ、フレームレートの高い断層像表示が可能となる。
【0029】尚、この図1に示す実施例では、送信側と
受信側との双方について、時間ずれ検出器21で検出さ
れた時間ずれを補正する構成としたが、送信側ないし受
信側の一方のみ補正するように構成してもよく、したが
って送信側、受信側の一方は、従来と同様な構成とし、
他方についてのみ第1の記憶手段、第2の記憶手段およ
び加算器を備えた構成としてもよい。
【0030】図2は、図1に示す実施例の変形例を示し
た構成ブロック図である。図1に示す実施例との相違点
について説明する。この図2に示す実施例では各加算器
群11、15は、図1に示す各加算器群11、15を構
成する加算器の数よりも少ない数の加算器で構成されて
おり、その代わりに、各加算器群11、15を構成する
各加算器には、ラッチ群12、16を構成する、それぞ
れ複数個のラッチが接続されている。この構成は送信
側、受信側とも同様であるため、ここでは以下送信側に
ついてのみ説明する。
【0031】送信第1記憶手段13′から読み出された
制御データと送信第2記憶手段14から読み出された補
正データは加算器群15で加算されるが、上述したよう
に、この加算器群15を構成する各加算器には、複数の
ラッチが接続されており、各ラッチは一対一に送信遅延
回路17と接続されている。制御回路8は焦点を設定す
るにあたり、送信第1記憶手段13′、送信第2記憶手
段14から制御データ、補正データをそれぞれ加算器群
11の1つの加算器に接続されているラッチの数に等し
い回数だけ順次読みだし、各ラッチに順番にデータを格
納する。この場合、焦点の設定に要する手間は図1に示
す実施例の場合と比べ増加するが、送信第1記憶手段1
3′、送信第2記憶手段14の出力端子数、および加算
器の数を減らすことが可能となる。設定に要する時間が
延びることを補償するには、送信第1記憶手段13′、
送信第2記憶手段14として高速メモリを用いれば良
い。
【0032】図3は、本発明の他の実施例に係る超音波
診断装置の基本構成ブロック図である。前述した対応す
る従来例(図8参照)と同一の要素には同一の番号を付
し、相違点のみ説明する。この実施例には、本発明に特
徴的な構成は受信側にのみ備えられている。受信第1記
憶手段9′には、遅延線6に遅延誤差がなく理想的な遅
延線を備えたとした場合の、位相可変器群4に入力され
る位相制御データが格納されており、受信第2記憶手段
10には各遅延線6毎の製造バラつき等に伴う遅延誤差
を補正するための補正データが格納されている。位相可
変器群4による実際の位相補正動作は、受信第1記憶手
段9′から読み出された位相制御データと受信第2記憶
手段10から読み出された補正データとが加算され、こ
の加算されたデータに基づいて行なわれる。したがって
個々の遅延線6のバラつきが補正され正しい遅延加算が
行なわれることとなる。この場合、個々の遅延線6のバ
ラつきによる書換えが必要となるのは記憶容量の小さい
受信第2記憶手段10のみであり、したがって従来と比
べ装置製造の手間が削減される。
【0033】ここで、この図3に示す実施例では遅延手
段として位相可変器群4を用いており、この場合、位相
値のデータの一例として、4ビットで表現し、表1に示
すようにコード化することができる。このようにしてお
けば、位相値の量子化誤差は±1/16÷2周期(=±
11.25°)以内に収まり、加算には悪影響は及ぼさ
ない。また負の位相値を2進コードの補数表現で表現す
ると、表1の値に矛盾せず、したがって加算した際のキ
ャリーを無視することができ、遅延時間の制御データ量
を必要最小限に止めることができる。
【0034】
【表1】 ───────────────────────────── 制御データ 位相(周期) MSB LSB 0000 0 0001 1/16 0010 2/16 0011 3/16 0100 4/16 0101 5/16 0110 6/16 0111 7/16 1000 8/16(−8/16) 1001 9/16(−7/16) 1010 10/16(−6/16) 1011 11/16(−5/16) 1100 12/16(−4/16) 1101 13/16(−3/16) 1110 14/16(−2/16) 1111 15/16(−1/16) ───────────────────────────── 尚、上記図3に示す実施例では、遅延線の遅延誤差を補
正する補正データを受信第2記憶手段10に記憶すると
して説明したが、受信第1記憶手段9´には図6に示す
焦点位置a3,b3,c3に焦点を合わせるための遅延
データ(選択スイッチ5の切換えによる遅延線6のタッ
プ位置を選択するためのデータ)のみを格納し、a1,
a2,…,c5の各焦点位置に焦点を合わせるための位
相制御データは、遅延線6による誤差分も含めて受信第
2記憶手段10に格納するようにしてもよい。この場合
も受信第2記憶手段10は比較的小さな容量のメモリで
済み、遅延線6のバラつきに起因する製造上の負担も軽
減される。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の超音波診
断装置は、遅延時間を定める制御データを第1の記憶手
段に記憶し、その制御データを補正する補正データを第
2の記憶手段に記憶し、それら第1および第2の記憶手
段から読み出した制御データおよび補正データを加算
し、この加算したデータに基づいて送信ないし受信の遅
延時間を定めるようにしたため、音速不均一性や遅延線
等による誤差を高速、容易に吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る超音波診断装置の基本
構成ブロック図
【図2】図1に示す実施例の変形例を示した構成ブロッ
ク図
【図3】本発明の他の実施例に係る超音波診断装置の基
本構成ブロック図
【図4】従来公知の一般的な超音診断装置のブロック図
【図5】超音波振動子の配列と被検体内の焦点位置との
関係を表わした焦点位置の説明図
【図6】各超音波振動子で得られた各受信信号に与える
遅延時間の説明図
【図7】波面ずれを補正する構成を備えた超音波診断装
置の基本構成図
【図8】従来の他の超音波診断装置の基本構成図
【図9】受信信号の時間波形の一例を示した図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野田 拓也 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体内に超音波を送信するとともに該
    被検体内で反射された超音波を受信して各受信信号を得
    る、所定の方向に配列された多数の超音波振動子と、こ
    れらの超音波振動子から送信された超音波が被検体内の
    所定点に焦点を結ぶように各超音波振動子に各駆動パル
    スを送ってこれらの超音波振動子を駆動する送信部と、
    前記各受信信号をそれぞれ遅延して互いに加算する遅延
    加算部と、前記遅延加算部から出力された互いに加算さ
    れた受信信号に基づいて被検体内部の断層像を表示する
    表示部とを備えた超音波診断装置において、 前記遅延加算部が、前記各受信信号の遅延時間を定める
    制御データを記憶する第1の記憶手段と、前記制御デー
    タを補正する補正データを記憶する第2の記憶手段と、
    前記第1の記憶手段から読出された制御データと前記第
    2の記憶手段から読出された補正データとを加算する加
    算手段とを備え、この加算されたデータに基づいて各受
    信信号の遅延時間を制御するものであることを特徴とす
    る超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 前記受信信号に基づいて被検体内の音速
    の不均一性に起因する前記受信信号どうしの時間ずれを
    検出する時間ずれ検出手段を備え、 前記第1の記憶手段が、被検体が所定の音速を有するも
    のとした場合の前記各受信信号の遅延時間を定める制御
    データを記憶し、 前記第2の記憶手段が、前記時間ずれ検出手段により検
    出された前記受信信号どうしの時間ずれを補正する補正
    データを記憶するものであることを特徴とする請求項1
    記載の超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 前記遅延加算部が、前記各受信信号の位
    相を調整する位相調整手段と、多数のタップを有する遅
    延線とを備え、 前記第1の記憶手段が、前記遅延線の遅延誤差を考慮か
    ら外した場合の前記各受信信号の遅延時間を定める制御
    データを記憶し、 前記第2の記憶手段が、前記遅延線の遅延誤差を補正す
    るための補正データを記憶するものであることを特徴と
    する請求項1記載の超音波診断装置。
  4. 【請求項4】 前記受信信号に基づいて、被検体内の音
    速の不均一性に起因する前記受信信号どうしの時間ずれ
    を検出する時間ずれ検出手段と、前記時間ずれ検出手段
    により検出された前記受信信号どうしの時間ずれを補正
    する第2の補正データを記憶する第3の記憶手段とを備
    え、 前記加算手段が、前記制御データと前記補正データと前
    記第2の補正データとを加算するものであることを特徴
    とする請求項3記載の超音波診断装置。
  5. 【請求項5】 被検体内に超音波を送信するとともに該
    被検体内で反射された超音波を受信して各受信信号を得
    る、所定の方向に配列された多数の超音波振動子と、こ
    れらの超音波振動子から送信された超音波が被検体内の
    所定点に焦点を結ぶように各超音波振動子に各駆動パル
    スを送信してこれらの超音波振動子を駆動する送信部
    と、前記各受信信号をそれぞれ遅延して互いに加算する
    遅延加算部と、前記遅延加算部から出力された互いに加
    算された受信信号に基づいて被検体内部の断層像を表示
    する表示部とを備えた超音波診断装置において、 前記送信部が、前記各駆動パルスの送信タイミングを定
    める制御データを記憶する第1の記憶手段と、前記制御
    データを補正する補正データを記憶する第2の記憶手段
    と、前記第1の記憶手段から読出された制御データと前
    記第2の記憶手段から読出された補正データとを加算す
    る加算手段とを備え、この加算されたデータに基づいて
    各超音波振動子からの超音波の送信タイミングを制御す
    るものであることを特徴とする超音波診断装置。
JP4187934A 1992-07-15 1992-07-15 超音波診断装置 Pending JPH0630931A (ja)

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JP4187934A JPH0630931A (ja) 1992-07-15 1992-07-15 超音波診断装置
US08/088,057 US5353797A (en) 1992-07-15 1993-07-08 Ultrasonic diagnostic apparatus
DE4345308A DE4345308C2 (de) 1992-07-15 1993-07-12 Ultraschalldiagnosevorrichtung
DE19934323313 DE4323313C2 (de) 1992-07-15 1993-07-12 Ultraschalldiagnosevorrichtung

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009545905A (ja) * 2006-08-01 2009-12-24 インサイテック・リミテッド 多素子トランスデューサの表面マッピング

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009545905A (ja) * 2006-08-01 2009-12-24 インサイテック・リミテッド 多素子トランスデューサの表面マッピング

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