JPH06308735A - 平版印刷版 - Google Patents

平版印刷版

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JPH06308735A
JPH06308735A JP9283993A JP9283993A JPH06308735A JP H06308735 A JPH06308735 A JP H06308735A JP 9283993 A JP9283993 A JP 9283993A JP 9283993 A JP9283993 A JP 9283993A JP H06308735 A JPH06308735 A JP H06308735A
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英明 馬場
Takeshi Umezome
毅 梅染
Akio Yoshida
章男 吉田
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、耐汚れ性に優れ、且つ経時依
存性、処理温度依存性に優れた、銀錯塩拡散転写法を用
いた平版印刷版を提供することである。 【構成】支持体上に少なくとも一つの下塗層及びハロゲ
ン化銀乳剤層及び物理現像核層を順次塗布されてなり、
銀塩拡散転写法を応用した平版印刷版に於て、前記構成
層中にメルカプトトリアゾ−ル類を含有せしめ、該ハロ
ゲン化銀乳剤層に於いてはベンゾトリアゾ−ル類を含有
せしめることを特徴とする平版印刷版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐刷性能及び経時保存
性が改良された、銀錯塩拡散転写法を応用した平版印刷
版に関するものである。
【0002】
【従来の技術】平版印刷版は、油脂性のインキを受理す
る親油性の画線部分と、インキを受理しない撥油性の非
画線部分とからなり、一般に該非画線部は水を受け付け
る親水性部分から構成されている。通常の平版印刷で
は、水とインキの両方を版面に供給し、画線部は着色性
のインキを、非画線部は水を選択的に受け入れ、該画線
上のインキを、例えば紙等の被印刷体に転写させること
によって印刷がなされている。
【0003】従って、良い印刷物を得るためには、画線
部と非画線部の親油性及び親水性の差が十分に大きく
て、水及びインキを版面に供給した時に、画線部は十分
量のインキを受け付け、非画線部は全くインキを受付け
ないことが必要である。
【0004】銀錯塩拡散転写法(DTR法)を用いた平
版印刷版、特にハロゲン化銀乳剤層の上に物理現像核層
を有する平版印刷版は、例えば、米国特許第3,72
8,114号、同第4,134,769号、同第4,1
60,670号、同第4,336,321号、同第4,
501,811号、同第4,510,228号、同第
4,621,041号明細書等に記載されており、露光
されたハロゲン化銀結晶は、DTR現像により化学現像
を生起し黒色の銀となり親水性の非画線部を形成し、一
方、未露光のハロゲン化銀結晶は現像液中の銀塩錯化剤
により銀塩錯体となって表面の物理現像核層まで拡散
し、核の存在により物理現像を生起してインキ受容性の
物理現像銀を主体とする画線部を形成する。
【0005】このように、該平版印刷版ではゼラチン−
ハロゲン化銀乳剤層の上にある物理現像核層上に析出し
た銀像をインキ受容性の画線部として利用するため、一
般の平版印刷版(例えばPS版等)に比して、画線部の
機械的摩耗に対する抵抗性が不十分であり、特に耐汚れ
性向上を目的にした平版印刷版は表面を滑面化している
ため画線部が欠落したり、画線部のインキ受容性が徐々
に失われ易く、耐刷性が低いという欠点を有しており、
更には平版印刷版を製造してから製版するまで長期に亘
って保存することによって該平版印刷版の耐刷力が著し
く低下し、改良が望まれている。
【0006】この欠点を克服するために、化学現像によ
るカブリの抑制により特に印刷に必要とされる物理現像
銀量を維持する事で耐刷性能を改良する事が知られてお
り、例えば特願昭59−102815などがある。また
ゼラチンの硬膜度を高くしたり、物理現像核の量を多く
すれば、地汚れが発生して該平版印刷版の耐刷力が著し
く低下する。通常画線部の機械的強度と地汚れは相対立
する性質となり該平版印刷版の耐刷力には限界があり、
特に長期に亘って保存したサンプルの耐刷力低下は著し
く、この限界を越えた新技術の開発が待ち望まれてい
る。
【0007】平版印刷版の表面凹凸が印刷性に与える影
響は、PS版の分野でも公知であるが、本発明の銀錯塩
拡散転写法を用いた平版印刷版でも、重要な因子である
ことが明らかになった。特に、銀錯塩拡散転写法を用い
た平版印刷版では、非画像部は主としてゼラチン皮膜よ
りなっており、本来は親水性は高いものの、画像部の耐
刷性を向上させるために用いる、マット化剤により表面
のマット性が大きく(表面の凹凸が大きく)設計される
ことが一般的であった。特願平3−259655、同平
3−268764、同平3−268765、同平3−2
68767、同平3ー268766、同平3ー2856
23において、表面のマット性と印刷汚れの相関性のあ
ることが開示され、表面を滑面化することにより、非画
像部の印刷汚れを大幅に減少させうることが開示され
た。
【0008】耐汚れ性能を改良した銀錯塩拡散転写法を
用いた平版印刷版は、その表面マット性を小さくし、非
画像部の表面の凹部にインキが蓄積されるのを防ぐ設計
の為に、従来、行われていた耐刷性向上の設計とは相反
した条件になっている。従って特にこのような設計下で
も耐刷性能の満足できる平版印刷版は望まれていた。
又、該平版印刷版は製造してから製版するまでに長期に
亘って保存することで、写真特性の軟調化による画質の
低下とそれに伴う耐刷性能の劣化が生じる欠点が特に著
しく、改良が要望されていた。即ちこの銀錯塩拡散転写
法を用いた平版印刷版はカメラプロセッサ−や自動現像
機で処理されるが、特に高湿下であるこれらの機器の内
部に装てんしたままの状態や、比較的湿度の高い場所で
の保管は顕著に印刷版の写真特性に影響を与え、印刷性
能の低下につながる。この様に保存条件に特に影響を受
ける為に印刷性能のフレが生じ易くなった。こうして経
時保存性の改良された平版印刷版が要望されることとな
った。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐汚
れ性に優れ、耐刷性能、経時保存性に優れた、銀錯塩拡
散転写法を用いた平版印刷版を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、支
持体上に少なくとも一つの下塗層及びハロゲン化銀乳剤
層及び物理現像核層を順次塗布されてなり、銀塩拡散転
写法を応用した平版印刷版に於て、前記構成層中に化1
にて表される一般式の化合物を含有せしめ、該ハロゲン
化銀乳剤層に於いては化2にて表される一般式の化合物
を含有せしめることで達成された。
【0011】化1中、R1及びR2は、それぞれ水素原
子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニ
ル基、アミノ基、アシルアミド基、スルホンアミド基を
表わす。
【0012】化2中、M+ は、水素イオン、アルカリ金
属イオン、アンモニウムイオンを示す。R3、R4、R
5及びR6は、各々、水素原子、アルキル基、アルケニ
ル基、アラルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アル
コキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基、ス
ルホン基、アルコキシカルボニル基、アシルアミド基、
スルホンアミド基を示す。又、R3、R4、R5及びR
6は繋がって環を形成してもよい。
【0013】本発明に用いられる化1にて表わされる一
般式の化合物の具体例として、化3〜化16を例示する
が、本発明はもちろんこれらのみに限定されるものでは
ない。
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】
【化10】
【0022】
【化11】
【0023】
【化12】
【0024】
【化13】
【0025】
【化14】
【0026】
【化15】
【0027】
【化16】
【0028】本発明に用いられる化1にて表わされる一
般式の化合物は、ハロゲン化銀乳剤層及び下塗層などの
任意の層へ添加する事が可能であるが、好ましくは下塗
層へ添加する。尚添加量は化合物や層構成にも依存する
が、1×10-4ミリモル/m2 〜1.6ミリモル/m2
であり、好ましくは、1.0×10-3ミリモル/m2
0.2ミリモル/m2 の範囲である。
【0029】本発明に用いられる化2にて表わされる一
般式の化合物の具体例として、化17〜化30を例示す
るが、本発明はもちろんこれらのみに限定されるもので
はない。
【0030】
【化17】
【0031】
【化18】
【0032】
【化19】
【0033】
【化20】
【0034】
【化21】
【0035】
【化22】
【0036】
【化23】
【0037】
【化24】
【0038】
【化25】
【0039】
【化26】
【0040】
【化27】
【0041】
【化28】
【0042】
【化29】
【0043】
【化30】
【0044】本発明に用いられる化2にて表わされる一
般式の化合物の添加量は、化合物や層構成にも依存する
が、ハロゲン化銀1モルあたり1×10-2ミリモル/m
2 〜1.0ミリモル/m2 であり、好ましくは、0.1
ミリモル/m2 〜10ミリモル/m2 の範囲である。
【0045】耐汚れ性向上を目的とする平版印刷版は表
面を滑面化し非画像部の表面にインキが蓄積されること
を防ぎ、印刷中、版面の水ーインキ応答性を改良するた
め該平版印刷版の吸液量を低下させている。この該平版
印刷版の吸液量の低下はDTR現像を促進するため銀の
析出量はむしろ増大する傾向を持つが、物理現像銀の接
着強度の低下にともない耐刷性は著しく低下する。特に
現像時40℃処理のような高温条件ではDTR現像促進
状態であり更に耐刷性能の低下は顕著である。又、この
ような平版印刷版の表面の滑面化は、マット性が低いた
めに印刷時に画像銀へ与えるダメージも大きく、更に物
理現像銀の接着強度は低下する。この様に該平版印刷版
の吸液量の低下や表面の滑面化による耐刷性能の低下は
カブリレベルの抑制のみでは十分ではないという問題を
生じる。本発明の化1にて代表される一般式の化合物及
び化2にて代表される一般式の化合物は、化学現像およ
び特にDTR現像に作用し、現像バランスの最適化並び
に長期保存時の写真特性の変化も抑えることにより、物
理現像銀の形状及び充填状態の最適条件の維持が可能と
なり、広範囲の処理温度や長期保存又は高湿条件下での
保存に於いて耐刷性を確保せしむることが判明した。
【0046】本発明の対象たる平版印刷版はゼラチンを
含有しており、その含有層は下塗り層であり、乳剤層で
あり、また物理現像核層でもありうる。これらのゼラチ
ン含有層は、ゼラチン硬膜剤で硬化することができる。
ゼラチン硬膜剤としては、例えば、クロム明ばんのよう
な無機化合物、ホルマリン、グリオキサール、マレアル
デヒド、グルタルアルデヒドのようなアルデヒド類、尿
素やエチレン尿素等のN−メチロール化合物、ムコクロ
ル酸、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサンの様
なアルデヒド類、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−
S−トリアジン塩や、2,4−ジヒドロキシ−6−クロ
ロ−S−トリアジン塩のような活性ハロゲンを有する化
合物、ジビニルスルホン、ジビニルケトンやN、N、N
−トリアクロイルヘキサヒドロトリアジン、活性な三員
環であるエチレンイミノ基やエポキシ基を分子中に二個
以上有する化合物類、高分子硬膜剤としてのジアルデヒ
ド澱粉等の種々の化合物の一種もしくは二種以上を用い
ることができる。
【0047】硬膜剤はすべての層に添加することも出
来、幾つか又は一層にのみ添加することも可能である。
勿論、拡散性の硬膜剤は二層同時塗布の場合、何れか一
層にのみ添加することが可能である。添加方法は乳剤製
造時に添加したり、塗布時にインラインで添加すること
もできる。
【0048】本発明のゼラチン含有層におけるゼラチン
は、その一部を、水溶性ゼラチン、澱粉、デキストリ
ン、アルブミン、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシエ
チルセルロース、アラビアゴム、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリアクリルアミド、スチレン−無水マレイン酸共
重合体、ポリビニルメチルエーテル−無水マレイン酸共
重合体等の親水性高分子の一種又は二種以上で置換する
ことも出来る。さらにビニル重合体水性分散物(ラテッ
クス)をゼラチン層に添加することも出来る。
【0049】下塗り層の高分子結合剤は、一般に0.5
〜10g/m2より好ましくは1〜6g/m2である。下
塗り層にはハレーション防止の目的でカーボンブラック
等の顔料、染料等を含み得る。さらに現像主薬等の写真
用添加物も含むことが出来る。また下塗り層は特開昭4
8−5503、同昭48−100203、同昭49−1
6507に記載のようなものであってもよい。
【0050】本発明に用いるマット化剤は平均粒径1〜
10ミクロンの固形粉末であり、例えば、シリカ粒子、
等がある。本発明においては、平均粒径1〜5ミクロン
のシリカ粒子が好ましい。特に、フッ化水素にて表面処
理したシリカ粒子は分散安定性に優れており好ましい。
シリカ粒子の具体例としては、富士ディヴィソン化学株
式会社製サイロイド等がある。本発明においては、マッ
ト化剤は該ハロゲン化銀乳剤層を含む面側のどの塗布層
中に含有させてもよいが、好ましくは、支持体とハロゲ
ン化銀乳剤層の間の下塗層、及び/または、ハロゲン化
銀乳剤層に含有させることができる。マット化剤の添加
量は、種々の条件により異なるが、1m2当り0.1g
〜3.0gの範囲である。
【0051】ハロゲン化銀乳剤層は、例えば、塩化銀、
臭化銀、塩臭化銀、及びこれらにヨウ化銀を含むものか
らなる。ハロゲン化銀結晶は、ロジウム塩、イリジウム
塩、パラジウム塩、ルテニウム塩、ニッケル塩、白金塩
等の重金属塩を含んでいてもよく、添加量はハロゲン化
銀1モル当り10-8〜10-3モルである。ハロゲン化銀
の結晶形態に特に制限はなく、立方体ないし14面体粒
子、さらにはコアシェル型、平板状粒子でもよい。ハロ
ゲン化銀結晶は、単分散、多分散結晶であってもよく、
その平均粒径は0.2〜0.8μmの範囲である。好ま
しい例の一つとしては、ロジウム塩もしくはイリジウム
塩を含む、塩化銀が80モル%以上の単分散もしくは多
分散結晶がある。
【0052】ハロゲン化銀乳剤は、それが製造される時
又は塗布される時に種々な方法で増感することが出来
る。例えば、チオ硫酸ナトリウム、アルキルチオ尿素に
よって、又は金化合物、たとえばロダン金、塩化金によ
って、又はこれらの両者の併用など当該技術分野におい
て良く知られた方法で化学的に増感することが好まし
い。ハロゲン化銀乳剤は又、例えばシアニン、メロシア
ニン等の色素によってポジティブにもネガティブにも増
感又は減感され得る。その増感又は減感され得る波長域
に特に制限はない。従って、オルソ増感、パンクロ増
感、ヘリウム−ネオンレーザー用増感、アルゴンレーザ
ー用増感、LED用増感、半導体レーザー用増感もなし
得るし、明室用にUV増感、可視光減感もなし得る。
【0053】乳剤層の上部に存在する表面層には物理現
像核を含む。物理現像核としては銀、アンチモン、ビス
マス、カドミウム、コバルト、鉛、ニッケル、パラジウ
ム、ロジウム、金、白金等の金属コロイド微粒子や、こ
れらの金属の硫化物、多硫化物、セレン化物、又はそれ
らの混合物、混晶であっても良い。物理現像核には、親
水性バインダーを含んでいてもいなくても良いが、ゼラ
チン、澱粉、ジアルデヒド澱粉、カルボキシメチルセル
ロース、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、ヒドロ
キシエチルセルロース、ポリスチレンスルホン酸、ポリ
アクリル酸ソーダ、ビニルイミダゾールとアクリルアミ
ドの共重合体、アクリル酸とアクリルアミドの共重合
体、ポリビニルアルコール等の親水性高分子又はそのオ
リゴマーを含むことが出来、その含有量は0.5g/m
2以下であることが好ましい。さらに物理現像核層に
は、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、カテコー
ル等の現像主薬や、ホルマリン、ジクロロ−s−トリア
ジン等の公知の硬膜剤を含んでいてもよい。
【0054】下塗り層、ハロゲン化銀乳剤層、物理現像
核層等の各塗布層には、塗布助剤として、陰イオン、陽
イオンもしくは中性界面活性剤のいくつかを含んでいて
もよいし、カブリ防止剤、増粘剤、帯電防止剤等を含む
ことが出来る。
【0055】本発明の平版印刷版の支持体としては、
紙、又は合成もしくは半合成高分子フィルム、アルミニ
ウム、鉄等の金属板等で平版印刷に耐えるものであれば
使用することが出来る。支持体の表面を一層又はそれ以
上の高分子フィルム、又は金属薄膜で、片面もしくは両
面を被覆することも出来る。これらの支持体の表面を塗
布層との接着を良くする為に表面処理することも可能で
ある。
【0056】特に好ましく用いられる支持体は、両面も
しくは片面をポリオレフィン重合体で被覆した紙、ポリ
エステルフィルム、表面を親水化処理したポリエステル
フィルム、表面処理を行ったアルミニウム板等である。
これらの支持体にはハレーション防止のための顔料や表
面物性改良の為に固形微粒子を含んでいてもよい。又支
持体は裏面露光が可能なように光透過性あっても良い。
【0057】本発明で使用する現像処理液には、アルカ
リ性物質、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化リチウム、第三リン酸ナトリウム等、保恒剤とし
ての亜硫酸塩、ハロゲン化銀溶剤、例えばチオ硫酸塩、
チオシアン酸塩、環状イミド、2−メルカプト安息香
酸、アミン等、粘稠剤、例えばヒドロキシエチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース等、カブリ防止剤、
例えば臭化カリウム、特開昭47−26201に記載の
化合物等、現像剤、例えばハイドロキノン類、カテコー
ル、1−フェニル−3−ピラゾリドン等、現像変性剤、
例えばポリオキシアルキレン化合物、オニウム化合物等
を含むことが出来る。さらに現像処理液には、米国特許
第3,776,728号に記載の如き表面銀層のインキ
乗りを良くする化合物等を使用することが出来る。
【0058】本発明の平版印刷版の現像後の表面銀層
は、任意の公知の表面処理剤でインキ受容性に変換ない
しは受容性を増強せしめ得る。このような処理液として
は、例えば特公昭48−29723、米国特許第3,7
21,559号等に記載されている。印刷方法、あるい
は使用する不感脂化液、給湿液等は普通に良く知られた
方法によることが出来る。以下に本発明を実施例により
説明するが勿論本発明はこれだけに限定されるものでは
ない。
【0059】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが勿論
本発明はこれだけに限定されるものではない。
【0060】実施例1 親水化の目的で特開昭60−213942号に示される
エポキシ化合物を含有した下引組成物で水性下引加工さ
れたポリエステルフィルム支持体上に下記の如く下塗層
及び乳剤層を塗布する。
【0061】 <下塗塗液> ゼラチン 35g 水 200g 富士ディヴィソン社製サイロイド(グレード308) 3g 三井東圧化学株式会社製ポリラック 50g カーボンブラック分散液(固形分32%) 8g ホルムアルデヒド(30%水溶液) 2g グリオギザール(30%水溶液) 4g 化6の化合物 Ag 化19の化合物 Bg 界面活性剤 6ml 水を加え全量を500gにする。
【0062】 <乳剤塗液> オルソ増感された高コントラスト塩化銀乳剤 80g 界面活性剤 1.2ml ホルムアルデヒド(30%水溶液) 0.05g 化4の化合物 Cg 化21の化合物 Dg 水を加え全量を125gにする。
【0063】下塗塗液並びに乳剤塗液中に含まれる各化
合物の添加量A〜Dを表1に示す。
【0064】
【表1】
【0065】塗布量は湿分塗布量で下塗層は50g/m
2 、その上の乳剤層は12.5g/m2で硝酸銀に換算
して1.5g/m2塗布した。(試料1、2)。富士デ
ィヴィソン社製サイロイド(グレード308)の平均粒
子サイズはコールター・カウンター法により測定され、
3.5μであった。比較として、上記の表1に示す各化
合物の添加量に基ずいて比較1から4までを調製し、こ
れを同様に塗布した。乾燥後、50℃2日加温して、特
開昭58−21602の実施例2に記載の核塗布液(ポ
リマーとしてはNo.3のアクリルアミドとイミダゾールと
の共重合体を含み現像主薬としてハイドロキノンを0.
8g/m2 の割合で含む)にポリアクリル酸ソーダ(平
均分子量260000)を0.04g/m2 となるよう
に加えた液を同様にして調整し、塗布した。(試料1、
2、比較1、2、3、4)
【0066】一方、経時保存性を見るために強制テスト
として50゜C80%の条件下で3日ないしは9日保存
したサンプルを加え、上記各平版印刷版を三菱製紙社製
製版カメラプロセッサCP−550IIを用いて、画像露
光を行い、現像処理を行った。現像は下記の拡散転写現
像液で30℃にて、20杪間現像した。安定化は、下記
の組成の安定化液でそれぞれ25℃、20杪間処理し、
乾燥させた。
【0067】 <拡散転写現像液> 水 700g 水酸化ナトリウム 18g 水酸化カリウム 7g 無水亜硫酸ナトリウム 50g 2−メルカプト安息香酸 1g ウラシル 10g 2−メチルアミノエタノール 30g 5−フェニル−2−メルカプト−1,3,4−オキサ ジアゾール 0.1g 臭化カリウム 1g 水を加えて全量を1,000mlとする。
【0068】 <安定化液> 水 600g クエン酸 10g クエン酸ナトリウム 35g コロイダルシリカ(20%) 5g エチレングリコール 5g 水を加えて全量を1,000mlとする。
【0069】印刷評価は、エー・ビー・ディック350
CD(A・B・Dick社製オフセット印刷機の商標)
を使用した。耐刷性については、各々の平版印刷版を下
記の不感脂化液で処理した後、下記の給湿液を用い、大
日本インキ社製ニューチャンピオン墨Nを用いて印刷し
刷機の商標)を使用し、インキとして大日本インキ製F
グロス墨を使用し、銀画像部の欠落による画像飛びが生
じて印刷に供せなくなった時の印刷枚数で、次の評価基
準により判定した。 (A) 20,000枚以上 (B) 10,000〜20,000枚 (C) 5,000〜10,000枚 (D) 2,000〜 5,000枚 (E) 2,000枚未満 印刷結果を表2に示す。
【0070】 <不感脂化液> 水 600g イソプロピルアルコール 400g エチレングリコール 50g 3−メルカプト−4−アセトアミド−5−n−ヘプチル− 1,2,4−トリアゾール 1g
【0071】 <給湿液> O−リン酸 10g 硝酸ニッケル 5g 亜硝酸ナトリウム 5g エチレングリコール 100g コロイダルシリカ(20%液) 28g 水を加えて2,000mlする。
【0072】一方、非画像部の保水性(地汚れ)を見る
ために、インキとして大日本インキ製Fグロス紫68S
を使用し、給湿液としてローソス社製KPS#500の
2.5%水溶液を使いAB Dick350CDで地汚
れが発生し印刷に供せなくなった時の印刷枚数で、次の
評価基準により判定した。 (A) 3000枚以上 (B) 1000〜3000枚 (C) 500〜1000枚 (D) 100〜 500枚 (E) 100枚未満 印刷結果を表2に示す。
【0073】
【表2】
【0074】表2より明かなように、本発明の試料は耐
汚れ性能を変える事なく、比較1、2、3に比べ耐刷性
の優れていることが判明した。又、比較1、2、3、4
は耐刷のレベルに差はあるものの、強制経時保存日数が
増えるにつれ耐刷性能の低下が見られる。一方、本発明
の試料は比較に比べ耐刷性能の向上はもとより耐刷の経
時依存性は見られず、耐刷安定性に優れており、広範囲
の強制経時保存日数でも耐刷性に優れていることが判明
した。尚、汚れの経時依存性は見られなかった。
【0075】各平版印刷版の相対感度、調子(L2)に
ついてフレッシュサンプル(0日)、強制経時サンプル
(3日、9日)の結果を表3に示す。
【0076】
【表3】
【0077】又、表3より明らかなように、比較1、
2、3、4は強制経時後の写真特性にレベルの差はある
ものの、本発明の試料は相対感度の変化はみられず、広
範囲の強制経時日数で写真特性の維持する事に優れてい
ることが判明した。
【0078】実施例2 実施例1の試料1、2の作成条件と同様にして、下塗層
には化7を添加し、乳剤層には化17、化19、化2
4、化26を変更し組み合わせた系をそれぞれ試料3か
ら試料6とする。
【0079】試料3から6までの本発明の試料は試料
1、2と同様に耐汚れ性能を変える事なく、耐刷性能は
表2に於ける試料1、2と同レベルであり、特に強制経
時保存日数が増えても耐刷性能の低下は見られなかっ
た。従って本発明の試料は耐刷性能の向上はもとより耐
刷の経時依存性は見られず、耐刷安定性に優れており、
広範囲の強制経時保存日数でも耐刷性に優れていること
が判明した。尚、汚れの経時依存性は見られなかった。
【0080】試料3から6までの本発明の試料は試料
1、2と同様に相対感度の変化は無く、写真特性も表3
の試料1、2と同レベルあり、広範囲の強制経時日数で
写真特性の維持する事に優れていることが判明した。
【0081】実施例3 実施例1の試料1、2の作成条件と同様にして、乳剤層
には化17を添加し、下塗層には化3、化7、化9、化
14までを変更して組み合わせた系をそれぞれ試料7か
ら試料10とする。
【0082】試料7から10までの本発明の試料は試料
1、2と同様に耐汚れ性能を変える事なく、耐刷性能は
表2に於ける試料1、2と同レベルであり、特に強制経
時保存日数が増えても耐刷性能の低下は見られなかっ
た。従って本発明の試料は耐刷性能の向上はもとより耐
刷の経時依存性は見られず、耐刷安定性に優れており、
広範囲の強制経時保存日数でも耐刷性に優れていること
が判明した。尚、汚れの経時依存性は見られなかった。
【0083】試料7から10までの本発明の試料は試料
1と同様に相対感度の変化は無く、写真特性も表3の試
料1、2と同レベルあり、広範囲の強制経時日数で写真
特性の維持する事に優れていることが判明した。
【0084】実施例4 実施例1の試料1、2の作成条件と同様にして、乳剤層
には化17と化3、化17と化7、化17と化10、化
17と化15の2種類の化合物をそれぞれ組み合わせ、
また下塗層には化7を添加した即ち乳剤層には2種類の
下塗層には1種類の各化合物を組み合わせた系をそれぞ
れ試料11から試料14とする。
【0085】試料11から14までの本発明の試料は試
料1、2と同様に耐汚れ性能を変える事なく、耐刷性能
は表2に於ける試料1、2と同レベルであり、特に強制
経時保存日数が増えても耐刷性能の低下は見られなかっ
た。従って本発明の試料は耐刷性能の向上はもとより耐
刷の経時依存性は見られず、耐刷安定性に優れており、
広範囲の強制経時保存日数でも耐刷性に優れていること
が判明した。尚、汚れの経時依存性は見られなかった。
【0086】試料11から14までの本発明の試料は試
料1、2と同様に相対感度の変化は無く、写真特性も表
3の試料1、2と同レベルあり、広範囲の強制経時日数
で写真特性の維持する事に優れていることが判明した。
【0087】実施例5 実施例1の試料1、2の作成条件と同様にして、下塗層
には化17と化3、化17と化7、化17と化10、化
17と化13の2種類の化合物をそれぞれ組み合わせ、
また乳剤層には化17を添加した即ち下塗層には2種類
の乳剤層には1種類の各化合物を組み合わせた系をそれ
ぞれ試料15から試料18とする。
【0088】試料15から18までの本発明の試料は試
料1と同様に耐汚れ性能を変える事なく、耐刷性能は表
2に於ける試料1、2と同レベルであり、特に強制経時
保存日数が増えても耐刷性能の低下は見られなかった。
従って本発明の試料は耐刷性能の向上はもとより耐刷の
経時依存性は見られず、耐刷安定性に優れており、広範
囲の強制経時保存日数でも耐刷性に優れていることが判
明した。尚、汚れの経時依存性は見られなかった。
【0089】試料15から18までの本発明の試料は試
料1、2と同様に相対感度の変化は無く、写真特性も表
3の試料1、2と同レベルあり、広範囲の強制経時日数
で写真特性の維持する事に優れていることが判明した。
【0090】
【発明の効果】本発明を用いることにより、耐汚れ性に
優れ、耐刷性能、経時依存性に優れた、銀錯塩拡散転写
法を用いた平版印刷版を提供することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも一つの下塗層及び
    ハロゲン化銀乳剤層及び物理現像核層を順次塗布されて
    なり、銀塩拡散転写法を応用した平版印刷版に於て、前
    記構成層中に化1にて表される一般式の化合物を含有せ
    しめ、該ハロゲン化銀乳剤層に於いては化2にて表され
    る一般式の化合物を含有せしめることを特徴とする平版
    印刷版。 【化1】 (式中、R1及びR2は、それぞれ水素原子、アルキル
    基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アミノ
    基、アシルアミド基、スルホンアミド基を表わす。) 【化2】 (式中、M+ は、水素イオン、アルカリ金属イオン、ア
    ンモニウムイオンを示す。R3、R4、R5及びR6
    は、各々、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アラ
    ルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基、
    ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基、スルホン基、
    アルコキシカルボニル基、アシルアミド基、スルホンア
    ミド基を示す。又、R3、R4、R5及びR6は繋がっ
    て環を形成してもよい。)
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