JPH0630658U - 油焚きボイラの燃料漏れ安全装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電磁弁からの燃料漏れが起こっているかを調
べ、漏れていた場合にはボイラの運転を停止させること
で炉内爆発を起こすことを防ぐ安全装置を提供すること
である。 【構成】 電磁弁とノズルの間の圧力を調べることで燃
料が漏れていることを検知しボイラの運転を停止させ
る。また、燃焼停止中に給油配管で燃料の流れがあった
ことを検知すると燃料漏れと判断しボイラの運転を停止
させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は油焚き小型貫流ボイラにおける燃焼停止中の電磁弁からの燃料漏れを 検知し、ボイラの運転を開始させないための燃焼制御装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ボイラは炉内に未燃ガスが残ったまま点火をすると、炉内爆発を起こす可能性 があるため、燃焼を開始する前に残留未燃ガスの換気が必要である。

【０００３】 タンクの油面が電磁弁よりも低い場合はオイルポンプが稼働していなければ電 磁弁が開いていても燃料が漏れることはなく、オイルポンプの稼働タイミングを ずらすことで燃料漏れを防ぐことが出来る。しかし、タンクの油面が電磁弁より 高い場合は、ボイラ停止中にも電磁弁に圧力がかかり、燃料が漏れる可能性があ る。また、プレパージ中にオイルポンプが稼働するシステムの場合、もし、ゴミ 噛み等によって電磁弁が開いていると燃料が漏れ、炉内に燃料が溜まる。その後 換気しきれないまま点火が行われると、炉内爆発を起こす。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、燃焼停止中に電磁弁から燃料漏れが起きた時、燃料漏れを検知し、 そのまま点火して炉内爆発を起こすということを防ぐ安全装置を提供する事にあ る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

プレパージ中にオイルポンプを稼働させるシステムにしておき、電磁弁とノズ ルの間に圧力検出装置を取り付け、ボイラの運転開始時から燃焼開始直前までの プレパージ中の圧力を調べ、圧力が上昇していた場合、ボイラの運転を停止する 。

【０００６】 また、給油配管に流量検出装置を取り付け、ボイラ燃焼停止中にも燃料の流れ を監視しておき、ボイラ停止中、もし燃料の流れが検知されていた場合には、ボ イラの運転を開始させない。

【０００７】

【作用】

ノズルは燃料を噴射させるために口を小さくしているため燃料がノズルの口か ら出にくい。燃料が漏れていると、燃料は電磁弁とノズルの間に充満し、圧力検 出装置が圧力を検出し、燃料漏れが起こっていると判断して安全装置が働き、点 火させないようにすることで炉内爆発を防ぐ。

【０００８】 燃焼停止中に燃料の流れがあった時は燃料漏れが起こっていると判断して安全 装置が働き、点火させないようにすることで炉内爆発を防ぐ。

【０００９】

【実施例】

本考案の一実施例を図面を用いて説明する。図１・図２は請求項１の一実施例 の概要図である。タンクを出た燃料はオイルストレーナ（１３）、ポンプ（５） 、電磁弁（３）、を通りノズル（７）より噴射され、送風機（４）からの空気と 混合され燃焼する。燃焼停止時には電磁弁（３）が閉まり、燃料の流れを止める 。この時、電磁弁の弁体に異物が付着するなどして電磁弁が開いていると、電磁 弁を出た燃料はノズルを通って炉内へ流れる。しかしノズルの口が小さく流れに くいため燃料はまず電磁弁とノズル間で充満する。ボイラの運転を開始すると同 時にオイルポンプを稼働させると、燃料漏れ検知装置（２）が稼働を始め、電磁 弁とノズルの間に設置した圧力センサー（１０）が働き始める。電磁弁とノズル の間に燃料があることを圧力によって検知すると、燃料漏れ検知装置は異常を表 示器（１２）に表示してボイラの運転を停止する。圧力センサーはプレパージの 間稼働し、圧力を検出した時異常を表示してボイラを停止する。

【００１０】 図３・図４は請求項２の一実施例の概要図である。燃焼停止中電磁弁が開いて いると、燃料は電磁弁を通り炉内へ流れる。ボイラ停止中も含め燃焼停止中に燃 料管の流れを流量計（１１）で計測する。ボイラの運転を開始すると燃料漏れ検 知装置によって、流量計が前回燃焼停止後、燃料の流れを検出したかどうかを調 べる。流れがあった場合、異常を表示器に表示してボイラの運転を停止する。停 止中に燃料が漏れていなければ運転は続けられる。

【００１１】 なお、圧力を検出できるものなら圧力センサーでなくても良く、流れを検出で きるのなら流量計でなくても良い。燃料の流れを検出する場合は油焚き・ガス焚 きどちらでも利用可能である。

【００１２】

【考案の効果】

本考案の実施により、燃料漏れが起きてもそのまま点火し、炉内爆発を起こす ということが無くなり安全性の向上をはかることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 請求項１の一実施例の概要図

【図２】 請求項１の他の実施例の概要図

【図３】 請求項２の一実施例の概要図

【図４】 請求項２の他の実施例の概要図

【符号の説明】

１ ボイラ本体 ２ 燃料漏れ安全装置 ３ 電磁弁 ４ 送風機 ５ オイルポンプ ６ 燃焼制御装置 ７ ノズル ８ 高燃焼電磁弁 ９ 低燃焼電磁弁 １０ 圧力センサー １１ 流量計 １２ 異常表示器 １３ オイルストレーナ １４ ガスストレーナ １５ パイロットガスコック １６ ユニットバルブ １７ メーンガスコック １８ パイロットガス電磁弁

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】油焚き小型貫流ボイラにおいて、給油配管
   の電磁弁とノズルの間に圧力検出装置を取り付け、燃焼
   開始前のプレパージ中電磁弁とノズルの間で圧力が検出
   された時、ボイラの運転を停止させる油焚きボイラの燃
   料漏れ安全装置。
2. 【請求項２】油焚き小型貫流ボイラにおいて、給油配管
   に流量検出装置を取り付け、燃焼停止中に燃料の流れが
   検出されていた時、ボイラの運転を停止させる油焚きボ
   イラの燃料漏れ安全装置。