JPH06306160A - ポリカーボネート樹脂粉粒体の製造法 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂粉粒体の製造法

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JPH06306160A
JPH06306160A JP9601293A JP9601293A JPH06306160A JP H06306160 A JPH06306160 A JP H06306160A JP 9601293 A JP9601293 A JP 9601293A JP 9601293 A JP9601293 A JP 9601293A JP H06306160 A JPH06306160 A JP H06306160A
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JP
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polycarbonate resin
organic solvent
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granules
powder
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JP9601293A
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Tatsumi Horie
辰見 堀江
Akiyoshi Manabe
昭良 真鍋
Toshinori Kitachi
敏範 北地
Hideki Isshiki
英樹 一色
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Teijin Ltd
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Teijin Chemicals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機溶媒を含有するポリカーボネート樹脂か
ら嵩密度が高く、融点が低く且つ残留溶媒量の少ない取
扱い性及び押出し性に優れたポリカーボネート樹脂粉粒
体を効率よく製造する方法を提供する。 【構成】 常温、常圧下では結晶化する量の有機溶媒を
含有するポリカーボネート樹脂を加熱又は加圧、加熱し
て液状になし、該液状物を乾式造粒機に供給して粉粒体
にするポリカーボネート樹脂粉粒体の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカーボネート樹脂
粉粒体の製造法に関する。更に詳しくは、有機溶媒を含
有するポリカーボネート樹脂から嵩密度が高く、融点が
低く且つ残留溶媒量の少ない取扱い性及び押出し性に優
れたポリカーボネート樹脂粉粒体を効率よく製造する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は、通常二価フェ
ノールのアルカリ水溶液とホスゲンを塩化メチレン等の
有機溶媒の存在下反応させる所謂溶液法により製造さ
れ、得られるポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液から
有機溶媒を除去して粉粒体にする粉粒化工程を経た後乾
燥工程に供される。ポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶
液から有機溶媒を除去して粉粒体を得る方法として、例
えば有機溶媒含有量が25重量%以下のポリカーボネー
ト樹脂を、二軸の回転スクリューを内蔵する加熱された
ベント付シリンダーに供給し、有機溶媒を蒸発させて粉
粒体を得る方法(特開昭51−41048号公報、特開
昭54−3897号公報)、ポリカーボネート樹脂の有
機溶媒溶液を熱水中に供給してゲル化物を形成させ、こ
れを粉砕する方法等が知られている。
【0003】しかしながら、前者の方法では、伝熱面積
が小さいために生産効率が悪く、しかも得られる粉粒体
の嵩密度が低くその取扱性が悪い。また、シリンダーの
内壁に樹脂被膜が形成し、この滞留により樹脂の着色や
分子量の低下等重大な問題が生じ易い。後者の方法で
は、固液を分離する煩雑な工程が必要であり、得られる
粉粒体には多量の有機溶媒や水が含有されるため、その
後の乾燥に多大のエネルギーと時間を要する欠点があ
り、また高温で水や有機溶媒を除去するため、酸性ガス
の発生による機器の腐食が増大し、多量の異物が粉粒体
に混入するという欠点もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、有機溶媒を
含有するポリカーボネート樹脂から嵩密度が高く、融点
が低く且つ残留溶媒量の少ない取扱い性及び押出し性に
優れたポリカーボネート樹脂粉粒体を効率よく製造する
方法を提供することを目的とする。
【0005】本発明者は、上記目的を達成せんとして鋭
意検討した結果、常温、常圧下では結晶化する量の有機
溶媒を含有するポリカーボネート樹脂を加熱又は加圧、
加熱して液状になし、この液状物を乾式造粒機に供給し
て得られる粉粒体を乾燥すると、乾燥効率が著しく改善
されるばかりでなく、粉粒体は嵩密度が高くて取扱い性
に優れ且つ融点が低くて押出し性に優れ、更に機器の腐
食が殆ど生じないことを見出し、本発明を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、常温、常圧下
では結晶化する量の有機溶媒を含有するポリカーボネー
ト樹脂を加熱又は加圧、加熱して液状になし、該液状物
を乾式造粒機に供給して粉粒体にすることを特徴とする
ポリカーボネート樹脂粉粒体の製造法である。
【0007】本発明でいうポリカーボネート樹脂は、下
記一般式
【0008】
【化1】
【0009】[式中、Rは炭素数1〜9の置換若しくは
非置換のアルキレン基、シクロアルキレン基、アルキリ
デン基、−S−、−SO−、−SO2 −、−O−又は−
CO−であり、X1 、X2 は炭素数1〜3のアルキル基
又はハロゲン原子であり、m及びnは0、1又は2であ
る。]で表される二価フェノール及び4,4′−ジヒド
ロキシジフェニルより選ばれる一種又は二種以上の二価
フェノールとホスゲンやジアリールカーボネート等のカ
ーボネート前駆体とを反応させて得られるポリカーボネ
ート樹脂又はジカルボン酸を共重合したポリエステルカ
ーボネート樹脂であり、その有機溶媒溶液から一部又は
全部が結晶化して固体として得ることのできるポリカー
ボネート樹脂である。特に2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)から得
られるポリカーボネート樹脂が好ましい。ポリカーボネ
ート樹脂の分子量については特に制限する必要はなく、
粘度平均分子量で表して通常10,000〜150,0
00のものであり、12,000〜100,000のも
のが好ましい。
【0010】本発明で対象とする有機溶媒を含有するポ
リカーボネート樹脂は、任意の方法によって得られるも
のでよいが、特に二価フェノールのアルカリ水溶液とホ
スゲンとを有機溶媒の存在下反応させて得られる溶液を
水洗して得られるものが好ましい。ここでいう有機溶媒
はポリカーボネート樹脂の良溶媒であり、例えば塩化メ
チレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエ
タン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン等の脂肪族
又は芳香族の炭化水素があげられ、これらの混合物であ
っても、アセトン、ヘプタン、ヘキサン、トルエン、ベ
ンゼン等の非又は貧溶媒が加熱、加圧下で結晶化しない
範囲で混合されていてもよい。なかでも塩化メチレンが
好ましい。また、有機溶媒を含有するポリカーボネート
樹脂には必要に応じて任意の添加剤例えば熱安定剤、離
型剤、染顔料等が配合されていてもよい。
【0011】有機溶媒の含有量は常温、常圧下でポリカ
ーボネート樹脂が結晶化する量であり、ここでいう常温
とは10〜35℃程度の温度、常圧とは特に加圧や減圧
しない状態である。従って、有機溶媒の含有量はポリカ
ーボネート樹脂の溶解度によって異なり一概に特定でき
ない。例えば有機溶媒が塩化メチレンでビスフェノール
Aから得られるポリカーボネート樹脂の場合、30〜7
5重量%の範囲が好ましい。塩化メチレンの量が75重
量%より多いと、常温、常圧下で結晶化し難くなり、ま
た、回収する溶媒量が多くなるので効率的でなく、また
30重量%より少いとポリカーボネート樹脂有機溶媒溶
液を液状化するために高温、高圧が必要になるので好ま
しくない。本願でいう加熱とは液状化温度以上150℃
以下であり、加圧とは16kg/cm2 以下となるような加
圧状態を示す。これ以上の加圧は設備面や安全面から好
ましくない。有機溶媒の含有量が少いときは適当な量加
えればよく、多過ぎるときは加熱等適当な手段によって
所定量になるように有機溶媒量を減らせばよい。なお、
水分の含有量は何等制限されないが、後に行う乾燥工程
における効率を考慮すれば約10重量%以下が好まし
い。
【0012】乾式造粒機としては破砕機構を有する装置
が用いられる。例えば二軸押出機、ニーダー、パドルミ
キサー、攪拌槽等を用いることができ、回分式でも連続
式であってもよく、また、造粒機出口にダイスを設けて
押出し、カットして直接ペレットにすることもできる。
造粒中は加熱しても加熱しなくてもよいが、あまり高温
に加熱すると得られる粉粒体の嵩密度が低くなり易いの
で、加熱するとしても液状化温度以下にするのが好まし
く、加熱しないのが特に好ましい。
【0013】加熱又は加熱、加圧により液状になって造
粒機に供給された所定量の有機溶媒を含有するポリカー
ボネート樹脂は、造粒機内で容易に結晶化し粉粒状に破
砕される。造粒機として例えば二軸押出機を用いたとき
は、加熱する必要がないので極めて効率よく押出すこと
ができる。造粒機での破砕が不充分なときは、造粒機か
ら取出した後適当な粉砕機によって破砕すればよい。造
粒機のベントの有無は特に制限しない。
【0014】造粒機から取出された粉粒体は乾燥工程に
供給され乾燥される。乾燥には任意の装置が用いられ、
例えば流動乾燥機、パドル式乾燥機、熱風循環乾燥機、
ドラム式乾燥機等があげられる。乾燥温度は120〜1
60℃の範囲が好ましい。
【0015】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を更に説明す
る。なお、実施例中における部及び%は重量部及び重量
%であり、評価は下記の方法による。 (a) 嵩密度:140℃で24時間常圧乾燥した粉粒体を
JIS K−6721に準じて測定した。 (b) 融点:示差走査熱量計[デュポン社製910 DSC]
により測定した。 (c) 残留塩化メチレン量:全有機ハロゲン分析装置[三
菱化成(株)製 TOX]により塩素量を分析し、塩化メチ
レン量に換算した。 (d) 残留n-ヘプタン量:ガスクロマトグラフィー[(株)
日立製作所製263型]にて、カラム充填剤にジオクチ
ルセバケートを使用し、250℃でヘッドスペース法に
より測定した。
【0016】
【実施例1】ビスフェノールAとホスゲンから常法によ
って得た粘度平均分子量23,500のポリカーボネー
ト樹脂の15%塩化メチレン溶液260部を、上部にガ
ス抜口、窒素ガス吹込口、ガス抜口の出口に圧力調整弁
及びガス凝縮器を備え、側面に液温検出器を備え、下部
に抜取口を備えたジャケット付攪拌濃縮槽に攪拌下供給
し、窒素ガス吹込口より窒素ガスを吹込み、内圧3kg/
cm2 、液温45℃で塩化メチレンを蒸発させ、塩化メチ
レンの蒸発量が130部(塩化メチレン濃度70%)に
なったところでガス抜きを停止し、窒素加圧した後、4
5℃で液状を維持した状態で下部の抜取口より、直径1
mmのダイ孔を有するダイスを出口に設置した加熱してい
ない二軸押出機に供給し、ダイ孔から押出されたストラ
ンド状のポリカーボネート樹脂をカッターで切断して直
径1mm、長さ3mmのペレット状のポリカーボネート樹脂
粒状体を得た。この粒状体を熱風循環乾燥機により15
0℃で4時間乾燥して嵩密度、融点、残留溶媒量を測定
し、結果を表1に示した。
【0017】
【実施例2】二軸押出機の出口にダイスを設置しない以
外は実施例1と同様にして押出し、得られたポリカーボ
ネート樹脂塊を粉砕して平均粒径1mmの粉粒体を得、以
下実施例1と同様に乾燥した。乾燥後の粉粒体の評価結
果を表1に示した。
【0018】
【実施例3】濃縮槽における液温を65℃、塩化メチレ
ンの蒸発液量を160部(塩化メチレン濃度61%)に
する以外は実施例1と同様にし、乾燥後の粒状体の評価
結果を表1に示した。
【0019】
【実施例4】濃縮槽における液温を85℃、塩化メチレ
ンの蒸発液量を180部(塩化メチレン濃度52%)に
する以外は実施例2と同様にし、乾燥後の粉粒体の評価
結果を表1に示した。
【0020】
【実施例5】ポリカーボネート樹脂の15%塩化メチレ
ン溶液260部に n−ヘプタンを5部添加混合する以外
は実施例2と同様にし、乾燥後の粉粒体の評価結果を表
1に示した。
【0021】
【比較例1】実施例1で使用した粘度平均分子量23,
500のポリカーボネート樹脂の15%塩化メチレン溶
液200部を、40〜42℃の温水10部を入れたニー
ダーに攪拌下で餅状状態を維持する速度で蒸気圧3kg/
cm2 の水蒸気と共に90分を要して投入した。水蒸気の
投入を停止してゲル化させた後粗粉砕し、更に目開き4
mmのスクリーン付きハンマーミルで粉砕して粉粒体を得
た。この粒状体を熱風循環乾燥機により150℃で4時
間乾燥し、乾燥後の粉粒体の評価結果を表1に示した。
表より明らかなように嵩密度は高く取扱い性はよいが、
融点が高く押出し性に劣り且つ残留溶媒量は多かった。
【0022】
【比較例2】実施例1で使用した粘度平均分子量23,
500のポリカーボネート樹脂の15%塩化メチレン溶
液200部を75℃の熱水10部を入れたニーダーに、
攪拌下で75℃を維持する速度で蒸気圧3kg/cm2 の水
蒸気と共に90分を要して投入した。水蒸気の投入を停
止して得られた塊状物を比較例1と同様に粗粉砕、粉
砕、乾燥し、乾燥後の粉粒体の評価結果を表1に示し
た。表より明らかなように押出し性はよく、残留溶媒量
も少なかったが、嵩密度が低く取扱い性の悪いものであ
った。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明の方法によれば、簡単な熱処理に
より残留溶媒の極めて少ない芳香族ポリカーボネート樹
脂粉粒体が得られ、しかも得られる芳香族ポリカーボネ
ート樹脂粉粒体は嵩密度の低下、分子量の低下、色相の
悪化が殆どなく、異物の混入は少なく、その上粒度特性
に優れており、その奏する工業的効果は格別なものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 一色 英樹 東京都港区西新橋1丁目6番21号 帝人化 成株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温、常圧下では結晶化する量の有機溶
    媒を含有するポリカーボネート樹脂を加熱又は加圧、加
    熱して液状になし、該液状物を乾式造粒機に供給して粉
    粒体にすることを特徴とするポリカーボネート樹脂粉粒
    体の製造法。
JP9601293A 1993-04-22 1993-04-22 ポリカーボネート樹脂粉粒体の製造法 Pending JPH06306160A (ja)

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