JPH06306129A - プロピレンブロック共重合体の製造法 - Google Patents

プロピレンブロック共重合体の製造法

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JPH06306129A
JPH06306129A JP9622393A JP9622393A JPH06306129A JP H06306129 A JPH06306129 A JP H06306129A JP 9622393 A JP9622393 A JP 9622393A JP 9622393 A JP9622393 A JP 9622393A JP H06306129 A JPH06306129 A JP H06306129A
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橋 英 樹 高
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合 重 信 河
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高剛性、高耐衝撃性を有する塗装性に優れる
プロピレン共重合体を、溶媒可溶分の副生を抑えながら
良好なパウダー性状で提供する。 【構成】 Mg、Ti、ハロゲン及び電子供与体を含有
する固体触媒成分、および有機Al化合物成分からなる
触媒の存在下に、下記工程を実施することからなるプロ
ピレンブロック共重合体の製造法。 工程(1):ホモポリプロピレン又はプロピレン・エチ
レンコポリマーを60〜94wt%形成させる工程 工程(2):プロピレン/エチレン反応比=90/10
〜70/10のプロピレン・エチレンコポリマーを3〜
20wt%形成させる工程 工程(3):プロピレン/エチレン反応比=10/90
〜30/70のプロピレン・エチレンコポリマーを3〜
20wt%形成させる工程 【効果】 上記目的が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の背景〕
【産業上の利用分野】本発明は、高剛性、高衝撃強度で
しかも塗装性に優れるプロピレンブロック共重合体を、
溶媒可溶副生物の副生量を減少させて良好なパウダー性
状で得ることのできる重合方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】結晶性ポリプロピレンは、剛性および耐
熱性に優れた特性を有する反面、耐衝撃強度、特に低温
における耐衝撃強度、が弱いという問題があった。
【0003】この点を改良する方法として、プロピレン
とエチレンまたはその他のオレフィンを段階的に重合さ
せてブロック共重合体を生成させる方法はすでに公知で
ある(特公昭43−11230号、特公昭44−166
68号、特公昭44−20621号、特公昭49−24
593号、特公昭49−30264号、特開昭48−2
5781号、特開昭50−115296号、特開昭53
−35789号、特開昭54−110072号公報な
ど)。
【0004】さらに、衝撃白化性や低温耐衝撃性等を改
良する目的で三段階重合法も種々提案されている(特公
昭61−38927号、特公昭61−50084号、特
公昭61−50087号、特公昭61−50088号各
公報)。
【0005】一方、プロピレンブロック共重合体は極性
基を持たないところからその成形品は塗装性が本質的に
良好ではないけれども、ポリプロピレン結晶性ブロック
よりもポリ(エチレン・プロピレン)ゴム状ブロックの
方が塗装性は良好であるから、その含量を高めれば当該
プロピレンブロック共重合体の成形体の塗装性は向上す
る筈である。もっとも、ポリ(エチレン・プロピレン)
ゴム状ブロック含量の増加は相対的にポリプロピレン結
晶性ブロック含量の低下につながるので、当該ブロック
共重合体は剛性が低下する傾向となる。
【0006】しかしながら、本発明者らが知る限りで
は、剛性と耐衝撃性を高いレベルに維持しながら塗装性
の改善された成形品を与える重合体を得ようという試み
は従来なされていなかった。
【0007】さらに、ブロック共重合体のパウダー性状
を改良して生産性を向上させることが従来からの課題と
なっていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
〔発明の概要〕 <要旨>本発明者らは、前述の課題を解決すべく鋭意研
究の結果、特定の固体触媒成分と有機アルミニウム化合
物成分との組合せからなる触媒を用いて特定の三段階重
合を行なうことにより、前述の課題を解決できることを
見出して本発明に到達した。
【0009】すなわち、本発明によるプロピレンブロッ
ク共重合体の製造法は、マグネシウム、チタン、ハロゲ
ンおよび電子供与体を必須成分として含有する固体触媒
成分と有機アルミニウム化合物成分との組合せからなる
触媒の存在下に、下記重合工程(1)〜(3)を実施す
ること、を特徴とするものである。重合工程(1) プロピレン単独またはプロピレンとエチレンとの混合物
を重合させて、プロピレン単独重合体またはエチレン含
量3重量%以下のプロピレン・エチレン共重合体を全重
合量の60〜94重量%形成させる工程重合工程(2) プロピレンとエチレンとの混合物をプロピレン/エチレ
ン反応比(重量比)で90/10〜70/30の割合で
重合させて、プロピレン・エチレン共重合体を全重合量
の3〜20重量%形成させる工程重合工程(3) プロピレンとエチレンとの混合物をプロピレン/エチレ
ン反応比(重量比)で10/90〜30/70の割合で
重合させて、プロピレン・エチレン共重合体を全重合量
の3〜20重量%形成させる工程。 <効果>本発明によれば、高剛性で高耐衝撃強度を有す
る塗装性に優れるプロピレンブロック共重合体を、溶媒
可溶分の副生量を低く抑えながら良好なパウダー性状で
得ることができる。 〔発明の具体的説明〕 I.触 媒 本発明において使用される触媒は、特定の固体触媒成分
と有機アルミニウム化合物成分との組合せからなる。こ
こで「組合せからなる」ということは、挙示の成分のみ
の組合せ物の外に、合目的的な補助成分との組合せ物を
も意味するものである。 <固体触媒成分>本発明の固体触媒成分は、チタン、マ
グネシウム、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分とし
て含有する成分である。ここで「必須成分として含有す
る」ということは、挙示の四成分の外に合目的的な他元
素を含んでいてもよいこと、これらの元素はそれぞれ合
目的的な任意の化合物として存在してもよいこと、なら
びにこれら元素は相互に結合したものとして存在しても
よいこと、を示すものである。
【0010】本発明において使用されるマグネシウム源
となるマグネシウム化合物としては、マグネシウムジハ
ライド、ジアルコキシマグネシウム、アルコキシマグネ
シウムハライド、マグネシウムオキシハライド、ジアル
キルマグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシ
ウム、マグネシウムのカルボン酸塩等があげられる。こ
れらのマグネシウム化合物の中でもマグネシウムジハラ
イドが好ましい。
【0011】また、チタン源となるチタン化合物は、一
般式Ti(OR4-n (ここで、Rは炭化水素
残基であり、好ましくは炭素数1〜10程度のものであ
り、Xはハロゲンを示し、nは0≦n≦4の数を示す)
で表わされる化合物があげられる。具体例としては、T
iCl、TiBr、Ti(OC)Cl、T
i(OCCl、Ti(OC
l、Ti(O−iC)Cl、Ti(O−nC
)Cl、Ti(O−nCCl、Ti
(OC)Br、Ti(OC)(OC
Cl、Ti(O−nCCl、Ti(O
−C)Cl、Ti(O−iC
、Ti(OC11)Cl、Ti(OC13
Cl、Ti(OC、Ti(O−nC
、Ti(O−nC、Ti(O−i
、Ti(O−nC13、Ti(O−
nC17、Ti〔OCHCH(C)C
等がある。
【0012】また、TiX′(ここで、X′はハロゲ
ンを示す)に後述する電子供与体を反応させた分子化合
物を用いることもできる。そのような分子化合物の具体
例としては、TiCl・CHCOC、TiC
・CHCO、TiCl・C
、TiCl・CHCOCl、TiCl・C
COCl、TiCl・CCO
TiCl・ClCOC、TiCl・C
O等がある。
【0013】これらのチタン化合物の中でも好ましいも
のは、TiCl、Ti(OC、Ti(OC
、Ti(OC)Cl等である。
【0014】また、一般式Ti(OR3-m (こ
こで、Rは炭化水素残基であり、好ましくは炭素数1
〜10程度のものであり、Xはハロゲンを示し、mは0
<m≦3の数を示す)で表わされる化合物をあげられ
る。具体例としては、TiCl、TiBr、Ti
(OCH)Cl、Ti(OC)Cl等があ
げられる。
【0015】さらに、ジシクロペンタジエニルジクロロ
チタニウム、ジシクロペンタジエニルジメチルチタニウ
ム、ビスインデニルジクロロチタニウム等のチタノセン
化合物の使用も可能である。
【0016】ハロゲン源としては、上述のマグネシウム
および(または)チタンのハロゲン化合物から供給され
るのが普通であるが、他のハロゲン源、たとえばアルミ
ニウムのハロゲン化物やケイ素のハロゲン化物、リンの
ハロゲン化物といった公知のハロゲン化剤、から供給す
ることもできる。
【0017】触媒成分中に含まれるハロゲンはフッ素、
塩素、臭素、ヨウ素またはこれらの混合物であってよ
く、特に塩素が好ましい。
【0018】電子供与体(内部ドナー)としては、アル
コール類、フェノール類、ケトン類、アルデヒド類、カ
ルボン酸類、有機酸または無機酸類のエステル類、エー
テル類、酸アミド類、酸無水物類のような含酸素電子供
与体、アンモニア、アミン、ニトリル、イソシアネート
のような含窒素電子供与体などを例示することができ
る。
【0019】より具体的には、(イ)メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ペンタノール、ヘキサノール、
オクタノール、ドデカノール、オクタデシルアルコー
ル、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、
クミルアルコール、イソプロピルベンジルアルコールな
どの炭素数1ないし18のアルコール類、(ロ)フェノ
ール、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、
プロピルフェノール、クミルフェノール、ノニルフェノ
ール、ナフトールなどのアルキル基を有してもよい炭素
数6ないし25のフェノール類、(ハ)アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェ
ノン、ベンゾフェノンなどの炭素数3ないし15のケト
ン類、(ニ)アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒ
ド、オクチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、トルアル
デヒド、ナフトアルデヒドなどの炭素数2ないし15の
アルデヒド類、(ホ)ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸
シクロヘキシル、酢酸セロソルブ、プロピオン酸エチ
ル、酪酸メチル、吉草酸エチル、ステアリン酸エチル、
クロル酢酸メチル、ジクロル酢酸エチル、メタクリル酸
メチル、クロトン酸エチル、シクロヘキサンカルボン酸
エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プ
ロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸
シクロヘキシル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジ
ル、安息香酸セロソルブ、トルイル酸メチル、トルイル
酸エチル、トルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、
アニス酸メチル、アニス酸エチル、エトキシ安息香酸エ
チル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸
ジヘプチル、γ‐ブチロラクトン、α‐バレロラクト
ン、クマリン、フタリド、炭酸エチレンなどの炭素数2
ないし20の有機酸エステル類、(ヘ)ケイ酸エチル、
ケイ酸ブチル、フェニルトリエトキシシランなどのケイ
酸エステルのような無機酸エステル類、(ト)アセチル
クロリド、ベンゾイルクロリド、トルイル酸クロリド、
アニス酸クロリド、塩化フタロイル、イソ酸化フタロイ
ルなどの炭素数2ないし15の酸ハライド類、(チ)メ
チルエーテル、エチルエーテル、イソプロピルエーテ
ル、ブチルエーテル、アミルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、アニソール、ジフェニルエーテルなどの炭素数2
ないし20のエーテル類、(リ)酢酸アミド、安息香酸
アミド、トルイル酸アミドなどの酸アミド類、(ヌ)メ
チルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリブチ
ルアミン、ピペリジン、トリベンジルアミン、アニリ
ン、ピリジン、ピコリン、テトラメチルエチレンジアミ
ンなどのアミン類、(ル)アセトニトリル、ベンゾニト
リル、トルニトリルなどのニトリル類、などを挙げるこ
とができる。これら電子供与体は、二種以上用いること
ができる。これらの中で好ましいのは有機酸エステルお
よび酸ハライドであり、特に好ましいのはフタル酸エス
テル、酢酸セロソルブエステルおよびフタル酸ハライド
である。
【0020】上記各成分の使用量は、本発明の効果が認
められるかぎり任意のものでありうるが、一般的には、
次の範囲内が好ましい。
【0021】チタン化合物の使用量は、使用するマグネ
シウム化合物の使用量に対してモル比で1×10-4〜1
000の範囲内がよく、好ましくは0.01〜10の範
囲内である。ハロゲン源としてそのための化合物を使用
する場合は、その使用量はチタン化合物および(また
は)マグネシウム化合物がハロゲンを含む、含まないに
かかわらず、使用するマグネシウムの使用量に対してモ
ル比で1×10-2〜1000の範囲内がよく、好ましく
は0.1〜100の範囲内である。
【0022】電子供与体の量は、上記のマグネシウム化
合物の使用量に対してモル比で1×10-3〜10の範囲
内がよく、好ましくは0.01〜5の範囲内である。
【0023】本発明で使用されるチタン成分は、上述の
チタン源、マグネシウム源およびハロゲン源、更には電
子供与体および他成分を用いて、例えば以下の様な製造
法により製造することができる。 (イ) ハロゲン化マグネシウムと電子供与体とチタン
含有化合物とを接触させる方法。 (ロ) アルミナまたはマグネシアをハロゲン化リン化
合物で処理し、それにハロゲン化マグシネウム、電子供
与体、チタンハロゲン含有化合物を接触させる方法。 (ハ) ハロゲン化マグネシウムとチタンテトラアルコ
キシドおよび特定のポリマーケイ素化合物を接触させて
得られる固体成分に、チタンハロゲン化合物および(ま
たは)ケイ素のハロゲン化合物および電子供与体を接触
させる方法。 このポリマーケイ素化合物としては、下式で示されるも
のが適当である。
【0024】
【化1】 (ここで、Rは炭素数1〜10程度の炭化水素残基、
pはこのポリマーケイ素化合物の粘度が1〜100セン
チストークス程度となるような重合度を示す) これらのうちでは、メチルハイドロジェンポリシロキサ
ン、エチルハイドロジェンポリシロキサン、フェニルハ
イドロジェンポリシロキサン、シクロヘキシルハイドロ
ジェンポリシロキサン、1,3,5,7‐テトラメチル
シクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9‐ペンタ
メチルシクロペンタシロキサン、等が好ましい。 (ニ) マグネシウム化合物をチタンテトラアルコキシ
ドおよび電子供与体で溶解させて、ハロゲン化剤または
チタンハロゲン化合物で析出させた固体成分に、チタン
化合物を接触させる方法。 (ホ) グリニャール試薬等の有機マグネシウム化合物
をハロゲン化剤、還元剤等と作用させた後、これに電子
供与体とチタン化合物とを接触させる方法。 (ヘ) アルコキシマグネシウム化合物にハロゲン化剤
および(または)チタン化合物を電子供与体の存在下に
接触させる方法。
【0025】このようにして、チタン、マグネシウム、
ハロゲンおよび電子供与体を含有するチタン成分を製造
することができる。
【0026】また、本発明では、必要に応じて、下記の
ケイ素化合物および周期律表第I〜III 族金属の有機金
属化合物を固体触媒成分製造の際に用いることができ
る。
【0027】本発明で使用できるケイ素化合物として
は、 一般式 R 3-q Si(OR (ただし、Rは分岐鎖状炭化水素残基または環状脂肪
族炭化水素残基を、RはRと同一もしくは異なる炭
化水素残基を、Rは炭化水素残基を、qは1≦q≦3
の数を、それぞれ示す)で表わされるケイ素化合物であ
る。このケイ素化合物が本式の化合物の複数種の混合物
であってもよいことはいうまでもない。
【0028】ここで、Rはケイ素原子に隣接する炭素
原子から分岐しているものが好ましい。その場合の分岐
基は、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基
(たとえば、フェニル基またはメチル置換フェニル基)
であることが好ましい。さらに好ましいRは、ケイ素
原子に隣接する炭素原子、すなわちα‐位炭素原子、が
2級または3級の炭素原子であるものである。とりわ
け、ケイ素原子に結合している炭素原子が3級のものが
好ましい。Rの炭素数は分岐鎖状炭化水素残基の場合
は通常3〜20、好ましくは4〜10、また、Rが環
状脂肪族炭化水素残基の場合は通常5〜20、好ましく
は6〜10、である。
【0029】Rは、炭素数1〜20、好ましくは1〜
10、の分岐または直鎖状の脂肪族炭化水素残基である
ことがふつうである。Rは脂肪族炭化水素残基、好ま
しくは炭素数1〜4の鎖状脂肪族炭化水素残基、である
ことがふつうである。
【0030】本発明で使用できるケイ素化合物の具体例
は、下記の通りである。 (CHCSi(CH)(OCH、(CH
CSi(CH(CH)(OCH
(CHCSi(CH)(OC、(C
CSi(CH)(OCH、(C
)(C)CHSi(CH)(OC
、((CHCHCHSi(OCH
、(C)(CHCSi(CH
(OCH、(C)(CHCSi(C
)(OC、(CHCSi(OCH
、(iCSi(OCH、(iC
Si(OC、(iC)(C
)Si(OCH、(CHCSi(OC
、(CCSi(OC
(CH)(C)CHSi(OCH、(C
)(CHCSi(OCH、(C
)(CHCSi(OC
【0031】
【化2】
【0032】
【化3】 これらの中で好ましいのは、Rのα位の炭素が2級ま
たは3級で炭素数3〜20の分岐鎖状炭化水素残基およ
び炭素数5〜12の環状脂肪族炭化水素残基であって、
特にRのα位の炭素が3級であって炭素数4〜10の
分岐鎖状炭化水素残基を有するケイ素化合物である。
【0033】ケイ素化合物の使用量は、本発明の効果が
認められるかぎり任意のものでありうるが、一般的に
は、チタンとケイ素の原子比(ケイ素/チタン)で0.
01〜1000の範囲内がよく、好ましくは0.1〜1
00の範囲である。
【0034】本発明において必要に応じて使用される周
期律表第I〜III 族金属の有機金属化合物は、少なくと
も一つの有機基‐金属結合を持つ。その場合の有機基と
しては、炭素数1〜10程度、好ましくは1〜6程度、
のヒドロカルビル基が代表的である。
【0035】原子価の少なくとも一つが有機基で充足さ
れている有機金属化合物の金属の残りの原子価(もしそ
れがあれば)は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロカル
ビルオキシ基(ヒドロカルビル基は、炭素数1〜10程
度、好ましくは1〜6程度)、あるいは酸素原子を介し
た当該金属(具体的にはメチルアルモキサンの場合の
【0036】
【化4】 その他で充足される。
【0037】このような有機金属化合物の具体例を挙げ
れば、(イ)メチルリチウム、n‐ブチルリチウム、第
三ブチルリチウム等の有機リチウム化合物、(ロ)ブチ
ルエチルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、ヘキシ
ルエチルマグネシウム、ブチルマグネシウムクロリド、
第三ブチルマグネシウムブロミド等の有機マグネシウム
化合物、(ハ)ジエチル亜鉛、ジブチル亜鉛等の有機亜
鉛化合物、(ニ)トリメチルアルミニウム、トリエチル
アルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリn‐
ヘキシルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリ
ド、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニ
ウムエトキシド、エチルアルミニウムセスキクロリド、
エチルアルミニウムジクロリド、メチルアルモキサン等
の有機アルミニウム化合物があげられる。このうちで
は、特に有機アルミニウム化合物が好ましい。
【0038】有機金属化合物を使用する場合の使用量
は、本発明の効果が認められるかぎり任意のものであり
うるが、一般的には、((有機金属化合物)/(チタ
ン))の原子比で0.01〜100、好ましくは0.1
〜30、の範囲である。 <有機アルミニウム化合物成分>本発明で用いられる有
機アルミニウム化合物の具体例としては、R 3-r Al
またはR 3-s Al(OR(ここで、R
よびRは同一または異なってもよい炭素数1〜20程
度の炭化水素残基または水素原子、Rは炭素数1〜2
0程度の炭化水素残基、Xはハロゲン、rおよびsはそ
れぞれ0≦r<3、0<s<3の数である)で表わされ
るものがある。具体的には、(イ)トリメチルアルミニ
ウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミ
ニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアル
ミニウム、トリデシルアルミニウムなどのトリアルキル
アルミニウム、(ロ)ジエチルアルミニウムモノクロラ
イド、ジイソブチルアルミニウムモノクロライド、エチ
ルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウム
ジクロライドなどのアルキルアルミニウムハライド、
(ハ)ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチ
ルアルミニウムハイドライドなどのアルキルアルミニウ
ムハイドライド、(ニ)ジエチルアルミニウムエトキシ
ド、ジエチルアルミニウムフェノキシドなどのアルミニ
ウムアルコキシド、などがあげられる。
【0039】上記(イ)〜(ロ)の有機アルミニウム化
合物は、上記(ニ)のアルミニウムアルコキシドを併用
することもできる。たとえば、トリエチルアルミニウム
とジエチルアルミニウムエトキシドの併用、ジエチルア
ルミニウムモノクロライドとジエチルアルミニウムエト
キシドの併用、エチルアルミニウムジクロライドとエチ
ルアルミニウムジエトキシドの併用、トリエチルアルミ
ニウムとジエチルアルミニウムエトキシドとジエチルア
ルミニウムクロライドの併用等があげられる。
【0040】有機アルミニウム化合物の使用量は、重量
比で(有機アルミニウム化合物)/(チタン成分)の比
が0.1〜1000、好ましくは1〜100、の範囲で
ある。 <任意成分>また、本発明の重合に際して固体触媒成分
と有機アルミニウム化合物成分の他に第三成分を共存さ
せることができることは前記した通りである。そのよう
な第三成分の代表例としては、例えば有機ケイ素化合物
がある。そのような有機ケイ素化合物としては、固体触
媒成分についての記載の中で例示された 一般式 R 3-a Si(OR (ただし、Rは分岐鎖状炭化水素残基または環状脂肪
族炭化水素残基を、RはRと同一もしくは異なる炭
化水素残基を、Rは炭化水素残基を、aは1≦a≦3
の数を、それぞれ示す)の化合物を好ましく用いること
ができる。第三成分として用いられるこのケイ素化合物
は、固体触媒成分中の成分として用いられたケイ素化合
物と同一であっても、異なっていてもよいことはいうま
でもない。この有機ケイ素化合物の使用量は、有機アル
ミニウム化合物に対するモル比で0.01〜1.0が通
常の範囲であり、好ましくは0.05〜0.4の範囲で
用いられる。 <触媒の形成>本発明で使用される触媒は、前記の必須
触媒成分ならびに任意成分を、一時にあるいは段階的
に、重合系内であるいは重合系外で接触させることによ
って、形成させることができる。 II.重合工程 前記触媒の存在下に行なう本発明の重合工程は、少なく
とも重合工程(1)〜(3)の三段階よりなる。各工程
はいずれの順序で実施してもよいが、(1)→(2)→
(3)の順序で実施することが工業的に有利である。本
発明の重合は、回分式でも連続式でも実施可能であり、
また、溶媒を用いるスラリー重合、液体プロピレン中で
重合を行なう液相塊状重合、気相中で行なう気相重合等
でも実施し得る。いずれにしても、各工程は、ブロック
共重合体製造の常法に従って、その第一番の重合工程の
産物の少なくとも一部の存在下に次の工程を実施する。重合工程(1) 重合工程(1)は、プロピレン単独またはプロピレンと
エチレンとの混合物を重合させて、プロピレン単独重合
体またはエチレン含量3重量%以下のプロピレン・エチ
レン共重合体を全重合量の60〜94重量%形成させる
工程である。
【0041】エチレン含量が3重量%を越えると最終共
重合体のパウダー性状が悪化し、低結晶性重合体の副生
量が大幅に増加する。また、重合割合が全重合量の60
重量%未満では最終共重合体のパウダー性状が悪化し、
製品の剛性も低下する。一方、重合割合が全重合量の9
4重量%を越えると、製品の耐衝撃性と塗装性が悪化す
る。
【0042】重合温度は60〜90℃、好ましくは65
〜85℃、であり、重合圧力は通常1〜50Kg/cm2
の範囲である。重合工程(1)においては、水素などの
分子量調節剤を用いてMFRを制御して、最終共重合体
の溶融時流動性を高めておくのが好ましい。
【0043】また、本発明においては、重合工程(1)
でのプロピレンまたはプロピレンとエチレンとの混合物
の重合量を、固体触媒成分1g当り5000g以上のポ
リマーが重合するように重合工程(1)を実施するのが
好ましい。重合工程(2) 重合工程(2)は、プロピレンとエチレンとの混合物を
プロピレン/エチレン反応比(重量比)で90/10〜
70/30の割合で重合させて、プロピレン・エチレン
共重合体を全重合量の3〜20重量%形成させる工程で
ある。
【0044】プロピレン反応割合が90重量%を越える
と、製品の耐衝撃性と塗装性が低下する。一方、プロピ
レン反応割合が70重量%未満では、最終共重合体のパ
ウダー性状が悪化し、製品の塗装性が低下する。
【0045】重合割合が全重合量の3重量%未満では、
製品の耐衝撃性と塗装性が低下し、20重量%を越える
と最終共重合体のパウダー性状が悪化して製品の剛性が
低下する。
【0046】重合温度は50〜80℃、好ましくは55
〜75℃、であり、重合工程(1)よりも5℃以上低い
温度で重合を行なうのが好ましい。重合圧力は通常1〜
50Kg/cm2 Gの範囲である。重合工程(2)では、実
質的に無水素状態で重合を進行させ、高分子量共重合体
を生成させるのが普通である。重合工程(3) 重合工程(3)は、プロピレンとエチレンとの混合物を
プロピレン/エチレン反応比(重量比)で10/90〜
30/70の割合で重合させて、プロピレン・エチレン
共重合体を全重合量の3〜20重量%形成させる工程で
ある。
【0047】プロピレン反応割合が10重量%未満で
は、製品の耐衝撃性と塗装性が低下する。一方、プロピ
レン反応割合が30重量%を越えると、最終共重合体の
パウダー性状が悪化し、製品の塗装性が低下する。
【0048】重合割合が全重合量の3重量%未満では、
製品の耐衝撃性と塗装性が低下し、20重量%を越える
と最終共重合体のパウダー性状が悪化して製品の剛性が
低下する。
【0049】重合温度は50〜80℃、好ましくは55
〜75℃、であり、重合工程(1)よりも5℃以上低い
温度で重合を行なうのが好ましい。重合圧力は通常1〜
50Kg/cm2 Gの範囲である。重合工程(3)では、重
合工程(2)と同じく実質的に無水素状態で重合を進行
させ、高分子量共重合体を生成させるのが普通である。
【0050】上記のような重合工程を実施することから
なる本発明の製造法によって得られるプロピレンブロッ
ク共重合体は、MFRが通常1〜100g/10分の範
囲のものである。
【0051】以下の実験例は、本発明をさらに具体的に
説明するものである。以下の各実験例で採用された評価
法は次の通りである。 〔ブロック共重合体の品質評価〕各実験例で得られたブ
ロック共重合体パウダーに、安定剤として2,6‐ジ‐
t‐ブチル‐p‐クレゾール0.1重量部およびステア
リン酸カルシウム0.05重量部を導入し、ヘンシェル
ミキサーで混合した後、240℃に設定された50mm径
押出機で押し出してペレットにした。このペレットを2
40℃に設定された40mm径射出成形機で所定の試験片
を成形し、評価した。 (1) 曲げ弾性率 JIS−K7203に準拠(測定温度23℃) (2) アイゾット衝撃強度 JIS−K7110に準拠してノッチ付アイゾット衝撃
強度を測定(測定温度23℃) (3) 光沢 JIS−Z8741に準拠(2mm厚のシート) 〔塗装性試験〕 (1) 混練造粒・成形 各実験例で得られたプロピレンブロック共重合体パウダ
ー50重量%、エチレンプロピレンゴム(日本合成ゴム
(株)製“EP02P”)40重量%及び線状低密度ポ
リエチレン(三菱油化(株)製“UJ580”)10重
量%の組成で配合したもの100重量部に酸化防止剤
0.1重量部を添加し、高速ミキサーで充分に混合した
ものを、二軸押出機を用いて200℃の温度条件にて混
練造粒して得られたペレットを、スクリューインライン
式射出成形機へ供給して塗装性評価用シート(100mm
×100mm×3mm)を210℃で成形した。 (2) 塗装 1)塗装方法 上記の様にして得られた成形体の表面に、塗料をエアー
スプレーガンを用いて塗布した。塗膜厚みは約30μm
になるよう調節した。焼き付け乾燥を終了した後、48
時間室温で放置し、塗装性試験を行なった。 2)塗料 市販のポリエステルウレタン系塗料を用いて塗装を行な
った。 3)塗料付着性の評価(碁盤目剥離試験) 片刃カミソリを用い約30μm厚に塗装した試験片の表
面に直交する縦横11本ずつの平行線を1mm間隔で引い
て碁盤目を100個作る。その上にセロハン粘着テープ
(JIS−Z1522)を充分圧着させ、塗膜面と約3
0度に保ちながら手前に一気に引き剥した。この動作を
同じ碁盤目で最大10回行ない、碁盤目が1個でも剥離
した回数を記録した。
【0052】
【実施例】実施例1 〔固体触媒成分の製造〕充分に窒素置換したフラスコに
脱水および脱酸素したn‐ヘプタン200mlを導入し、
次いでMgClを0.1モルおよびTi(O−nC
を0.2モル導入し、95℃で2時間反応させ
た。反応終了後、40℃に温度を下げ、次いでメチルヒ
ドロポリシロキサン(20センチストークスのもの)を
12ml導入し、3時間反応させた。生成した固体成分を
n‐ヘプタンで洗浄した。
【0053】ついで、充分に窒素置換したフラスコに前
記と同様に精製したn‐ヘプタンを50ml導入し、上記
で合成した固体成分をMg原子換算で0.03モル導入
した。ついでn‐ヘプタン25mlにSiCl0.05
モルを混合して30℃、30分間でフラスコへ導入し、
90℃で3時間反応させた。反応終了後、n‐ヘプタン
で洗浄した。
【0054】ついで、n‐ヘプタン25mlにフタル酸ク
ロライド0.003モルを混合して、90℃、30分間
でフラスコ導入し、95℃で1時間反応させた。反応終
了後、n‐ヘプタンで洗浄した。次いで、WCl
0.7gおよびヘプタン80mlを導入して、90℃で2
時間反応させた。反応終了後、n‐ヘプタンで充分に洗
浄した。生成固体中のチタン含量は、0.72重量%で
あった。
【0055】次に、充分に窒素置換したフラスコに、充
分に精製したn‐ヘプタンを80ml導入し、これに上記
固体成分を4g、tert‐ブチルメチルジメトキシシ
ラン5.56mmolおよびトリエチルアルミニウム1.7
gを導入して、30℃で2時間接触させた。接触終了
後、n‐ヘプタンで充分に洗浄して固体触媒成分とし
た。 〔重合〕内容積200リットルの攪拌式オートクレーブ
をプロピレンで充分置換した後、充分に脱水および脱酸
素したn‐ヘプタン63リットルを導入し、トリエチル
アルミニウム6.5gおよび上記固体触媒3.2gを7
0℃でプロピレン雰囲気下で導入した。
【0056】重合工程(1)は、オートクレーブを75
℃に昇温した後、水素濃度を9.5vol %に保ちながら
プロピレンを8.4Kg/時間の流量で導入することによ
り開始した。237分後、プロピレンの導入を停止し、
さらに90分間継続重合させた後、気相部を0.2Kg/
cm2 Gとなるまでパージした。
【0057】重合工程(2)は、オートクレーブを65
℃に降温した後、プロピレンを3.7Kg/時間の流量
で、エチレンを0.92Kg/時間の流量で24分間導入
して共重合を行なった。
【0058】重合工程(3)は、オートクレーブを65
℃に保ったまま、プロピレンを0.69Kg/時間の流量
で、エチレンを2.8Kg/時間の流量で32分間導入し
て共重合を行なった。
【0059】このようにして得られたスラリーを、濾過
および乾燥して35.9Kgのプロピレンブロック共重合
体パウダーを得た。嵩密度は0.51g/cm3 、安息角
は36.5度であった。重合結果を表1に、品質評価結
果と塗装性試験結果を表2に各々示す。比較例1 実施例1の重合に於いて、固体触媒として丸紅ソルベイ
社製三塩化チタン触媒「TCE−26」12g、有機ア
ルミニウム化合物としてジエチルアルミニウムクロライ
ド48gを用いること以外は実施例1と同様に重合を行
なった。結果を表1と表2に示す。実施例2 〔固体触媒成分の製造〕実施例1と同様に行なった。 〔重合〕内容積200リットルの攪拌式オートクレーブ
をプロピレンで充分置換した後、充分に脱水および脱酸
素したn‐ヘプタン63リットルを導入し、トリエチル
アルミニウム6.5gおよび上記固体触媒3.2gを7
0℃でプロピレン雰囲気下で導入した。
【0060】重合工程(1)は、オートクレーブを75
℃に昇温した後、水素濃度を13.5vol %に保ちなが
らプロピレンを8.4Kg/時間の流量で導入することに
より開始した。210分後、プロピレンの導入を停止
し、さらに90分間継続重合させた後、気相部を0.2
Kg/cm2 Gとなるまでパージした。
【0061】重合工程(2)は、オートクレーブを65
℃に降温した後、プロピレンを3.7Kg/時間の流量
で、エチレンを0.92Kg/時間の流量で48分間導入
し、共重合を行なった。
【0062】重合工程(3)は、オートクレーブを65
℃に保ったまま、プロピレンを0.69Kg/時間でエチ
レンを2.8Kg/時間の流量で63分間導入し、共重合
を行なった。結果を表1と表2に示す。実施例3、4 実施例2の重合に於いて、重合工程(1)の水素濃度を
変化させること以外は、実施例2と同様に重合を行なっ
た。結果を表1と表2に示す。比較例2 実施例2の重合に於いて、固体触媒として丸紅ソルベイ
社製三塩化チタン触媒「TCE−26」12gを、そし
て有機アルミニウム化合物としてジエチルアルミニウム
クロライド48gを用いること以外は、実施例2と同様
に重合を行なった。結果を表1と表2に示す。比較例3 〔固体触媒成分の製造〕実施例1と同様に行なった。 〔重合〕内容積200リットルの攪拌式オートクレーブ
をプロピレンで充分置換した後、充分に脱水および脱酸
素したn‐ヘプタン63リットルを導入し、トリエチル
アルミニウム6.5gおよび上記固体触媒3.2gを7
0℃でプロピレン雰囲気下で導入した。
【0063】重合工程(1)は、オートクレーブを75
℃に昇温した後、水素濃度を13.5vol %に保ちなが
らプロピレンを8.4Kg/時間の流量で導入することに
より開始した。210分後、プロピレンの導入を停止
し、さらに90分間継続重合させた後、気相部を0.2
Kg/cm2 Gとなるまでパージした。
【0064】重合工程(2)は、オートクレーブを65
℃に降温した後、プロピレンを0.69Kg/時間の流量
で、エチレンを2.8Kg/時間の流量で126分間導入
し、共重合を行なった。結果を表1と表2に示す。比較例4、5 比較例3に於いて、重合工程(2)のプロピレンとエチ
レンの流量を変えること以外は比較例3と同様に重合を
行なった。結果を表1と表2に示す。比較例6、7 実施例2に於いて、重合工程(2)と重合工程(3)の
プロピレンおよびエチレン流量を変えること以外は実施
例2と同様に重合を行なった。結果を表1と表2に示
す。比較例8 実施例1に於いて、各重合工程でのモノマー供給時間を
変えること以外は実施例1と同様に重合を行なった。結
果を表1と表2に示す。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、高剛性で高耐衝撃強度
を有する塗装性に優れるプロピレンブロック共重合体
を、溶媒可溶分の副生量を低く抑えながら、良好なパウ
ダー性状で得ることができることは、「発明の概要」の
項において前記したところである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河 合 重 信 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電
    子供与体を必須成分として含有する固体触媒成分と有機
    アルミニウム化合物成分との組合せからなる触媒の存在
    下に、下記重合工程(1)〜(3)を実施することを特
    徴とする、プロピレンブロック共重合体の製造法。重合工程(1) プロピレン単独またはプロピレンとエチレンとの混合物
    を重合させて、プロピレン単独重合体またはエチレン含
    量3重量%以下のプロピレン・エチレン共重合体を全重
    合量の60〜94重量%形成させる工程重合工程(2) プロピレンとエチレンとの混合物をプロピレン/エチレ
    ン反応比(重量比)で90/10〜70/30の割合で
    重合させて、プロピレン・エチレン共重合体を全重合量
    の3〜20重量%形成させる工程重合工程(3) プロピレンとエチレンとの混合物をプロピレン/エチレ
    ン反応比(重量比)で10/90〜30/70の割合で
    重合させて、プロピレン・エチレン共重合体を全重合量
    の3〜20重量%形成させる工程。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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