JPH06304603A - ストリップの冷間圧延方法 - Google Patents

ストリップの冷間圧延方法

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JPH06304603A
JPH06304603A JP9984993A JP9984993A JPH06304603A JP H06304603 A JPH06304603 A JP H06304603A JP 9984993 A JP9984993 A JP 9984993A JP 9984993 A JP9984993 A JP 9984993A JP H06304603 A JPH06304603 A JP H06304603A
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JP
Japan
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rolling
work roll
strip
cold rolling
angle
Prior art date
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Pending
Application number
JP9984993A
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English (en)
Inventor
Masaaki Doi
公明 土井
Fumio Taki
文男 瀧
Eiji Orihashi
英治 折橋
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、薄手硬質材圧延時のチャタリン
グ、加減速時の板厚精度の悪化、潤滑不足による圧延速
度の低下、上下ワークロールの不均一な磨耗等の問題を
解消し能率良く高品質のストリップを冷間圧延する技術
を提供する。 【構成】 冷間圧延機のワークロール入側のストリップ
進入角度を上ワークロール側かみ込み角α1 と下ワーク
ロール側のかみ込み角α2 の比を 0.67≦α1 /α2 ≦1.50 として圧延する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はストリップの冷間圧延方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、タンデム冷間圧延機における圧延
方法において、圧延パスラインは図1に例示するよう
に、ワークロール手前のロール、即ち図1の例では、テ
ンションメーターロール8によって決定され、一般に板
先端通板作業性を良くする等の目的で、下り勾配となっ
ていた。一方、タンデム冷間圧延機は、能率的に安定し
た品質のストリップを生産する設備として時代の要請す
るニーズの変化に応じて技術的な種々な改善が加えられ
て来たが、近年ストリップの薄手化、硬質化、表面性
状、形状、板厚精度の厳格化、次工程の高速化と共に更
に、新たな対応を求められている。
【0003】稼働中の高速タンデム冷間圧延機の操業デ
ータを詳細に調査したところ、 1)上下ワークロールの圧延による磨耗の速度に差があ
り、ワークロール組替えを頻繁に行わないと圧延が不安
定になり板厚精度も悪化する。 2)加減速時に形状制御条件を変更していないにもかか
わらず、従来の理論では説明のつかないストリップの形
状異常現象が発生することがある。 3)薄手硬質材圧延時にチャタリングと呼ばれる板厚変
動を伴う圧延機の異常振動が発生することがある。 等が、次第に解決すべき課題としてクローズアップされ
てきた。
【0004】尚、先行特許としては例えば特公平4−4
5243号公報の如く、上下ワークロールのモータ電流
値を検出し、圧延油の流量を制御し、鋼帯の潤滑状態を
良好にする方法等が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、最近の近代
的な冷間圧延機においても完全には解決していない、薄
手硬質材圧延時のチャタリング、加減速時の板厚精度の
悪化、加減速時の形状悪化、潤滑不足による圧延速度の
低下、上下ワークロールの不均一な磨耗等の問題を解決
し、能率良く高品質のストリップを冷間圧延するための
方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、冷間圧
延機のワークロール入側のストリップ進入角度を、上ワ
ークロール側のかみ込み角α1 と下ワークロール側のか
み込み角α2 の比を0.67≦α1 /α2 ≦1.50と
して圧延することを特徴とするストリップの冷間圧延方
法にある。
【0007】即ち、パスライン、上下圧延油噴射量、上
下ワークロールの負荷バランス、圧延速度を変えて、冷
間圧延時の上下ワークロールの負荷動力、上下ワークロ
ールの速度比、上ワークロール側の先進率、下ワークロ
ール側の先進率、ストリップの形状、板厚変動、板表裏
面の潤滑状態の指標としての板表裏面の顕微鏡写真を調
査した結果、 1)上ワークロール側のかみ込み角α1 と下ワークロー
ル側のかみ込み角α2の比が1から遠ざかるにつれて、
表裏の潤滑差が顕著になる傾向がある。 2)0.67≦α1 /α2 ≦1.50を、満たさない場
合、板厚0.3mm以下のストリップ圧延の加速時に、上
ワークロールの速度V1 と下ワークロールの速度V2
比V1 /V2 が例えば1.04以上と、異常に1から遠
ざかることがあり、α1 >α2 の場合は、V1 >V2
なる。 3)上記の速度比V1 /V2 が例えば1.04以上と、
異常に1から遠ざかった時、形状制御条件を変更しなく
ても、急激にストリップの形状が乱れることがある。
又、板厚精度も悪化する傾向がある。 4)チャタリング発生時には、少なくとも高速ワークロ
ール側の先進率<0となっている(上下ワークロールの
周速が等しい時は、上下の先進率も等しくなる。)。 ことが判明した。
【0008】表1および表2に大量試験結果の要約を示
すが、パスライン傾斜角が小さい条件程、形状異常の発
生率が低いことが判った。また、板厚劣化は全ての条件
で認められたが、パスライン傾斜角が小さい程、板厚劣
化の程度が軽度であることが認められた。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】
【0011】また、従来より、理論的にロールバイト部
へ導入される油膜厚さは、例えば、
【数1】
【0012】の式からも、かみ込み角が影響すること
は、明らかだったが、かみ込み角がロールバイト入口で
の油の粘度に影響する等の理由で、
【数2】 の関係とはならず、この式も主として、上下の平均的な
潤滑状態を定性的に論ずる場合に使われていた。即ち、
冷間圧延時のパスラインを意図的に変えて、圧延特性を
詳細に解析し、工業的に特定の目的を持ってパスライン
を設定する考えは、少なくとも今回発明者らが明らかに
したようには、明解に確立されていなかった。それ故
に、最近新設された、冷間圧延機のパスラインは従来と
同様に、図1に例示するようになっている。
【0013】また、当初、上記の加速時の形状異常はこ
れまで理論的に説明されていなかったが、今回新たに以
下に記すように理論的にも形状異常が発生し易くなるこ
とを明らかにできた。以下に、上下対称圧延と異周速圧
延の形状悪化抑制効果に関する理論的考察の要点を説明
する。 1)図3より、形状不良要因の代表例として、幅方向に
板厚差ΔH=H′−Hが、ロールバイト入側で存在した
場合、伸びの大きくなるH′部とそれ以外の部分で比較
すると、中立点移動量Δlは、上下対称の場合が小さ
い。即ち図3では、 ΔlA <ΔlB 2)これは、圧力分布でフリクションヒル出側勾配A
が、上下中立点同位置の場合の方が、大きくなることに
よる。 3)図4に示すように、H′部で中立点がシフトしてい
る場合、中立点での板速度はワークロール周速Vであり
一定である。出口板速度は中立点速度より先進率分だけ
速くなり、破線のような分布となる。 4)このため、形状不良要因、例えば板厚差のあるH′
部が伸びた形状となる。 5)従って、片側の先進率<0となっている図3ではB
の方が、形状が悪化し易い。
【0014】以上のように本発明は、新規な実験解析と
理論的検討の結果なされたものである。次にロールバイ
ト部の幾何学的関係について、補足説明する。図2にお
いて、1は上ワークロール、2は下ワークロール、9は
ストリップ、Lは接触長、θ1は上ワークロールの接触
角、θ2 は下ワークロールの接触角、α1 は上ワークロ
ール接線とストリップの夾角で上側のかみ込み角、α2
は下ワークロール接線とストリップの夾角で下側のかみ
込み角である。θ=tan-1(L/ワークロール半径)
であり、上下ワークロール軸心を通る線に直交する線と
パスラインとの夾角をパスライン傾斜角としβとすれ
ば、 α1 =θ1 −β α2 =θ2 +β の関係がある。
【0015】
【実施例】次に本発明を具体的事例に基づき説明する。
上ワークロール径が440mm〜410mm、下ワークロー
ル径が440mm〜410mmで、鋼帯の冷間圧延時の最小
接触長Lが5mmとなるタンデム冷間圧延機において、ワ
ークロールの上流側3mの位置にあって、最もワークロ
ールに近いテンションメーターロールの高さを、ストリ
ップが上下ワークロールの接点を通る水平線に対して±
5mm以下となる位置に固定して冷間圧延を実施した。こ
の場合、θは1.30〜1.40度以上、βは0.20
未満であり、α1 /α2 の最小値は、0.69とした。
本条件にパスラインを設定して、冷間圧延を実施し、従
来にない安定した圧延結果を得た。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明の方法でパス
ラインを設定することにより、特に加減速時の形状異
常、チャタリング、板厚精度の劣化を効果的に抑制する
ことができ、更には、磨耗によるワークロール組替周期
の延長、潤滑不足による圧延速度の上限規制の緩和によ
る生産能率の向上等、多大な効果が得られる。本発明の
方法だけでは、異常減少を完全に零にはできないが、非
線型な圧延現象の発生が減少するので、形状自動制御
や、板厚自動制御の効果が改善する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の冷間圧延機圧延ロールの配置例を示す
図。
【図2】ロールバイト部の幾何学的関係の説明図。
【図3】上下対称圧延と異周速圧延の形状悪化抑制効果
に関する説明図。
【図4】上下対称圧延と異周速圧延の形状悪化抑制効果
に関する説明図。
【符号の説明】
1,2 ワークロール 3,4 中間ロール 5,6 バックアップロール 7 水切りロール 8 テンションメーターロール 9 ストリップ α1 上側のかみ込み角 α2 下側のかみ込み角 θ1 上ワークロールの接触角 θ2 下ワークロールの接触角 β パスライン傾斜角 τ1 上ワークロール側の摩擦応力 τ2 下ワークロール側の摩擦応力 μ1 上ワークロール側の摩擦係数 μ2 下ワークロール側の摩擦係数 p 圧延圧力 fx 先進率 x 幅方向の位置を表すsuffix

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷間圧延機のワークロール入側のストリ
    ップ進入角度を上ワークロール側のかみ込み角α1 と下
    ワークロール側のかみ込み角α2 の比を 0.67≦α1 /α2 ≦1.50 として圧延することを特徴とするストリップの冷間圧延
    方法。
JP9984993A 1993-04-26 1993-04-26 ストリップの冷間圧延方法 Pending JPH06304603A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9984993A JPH06304603A (ja) 1993-04-26 1993-04-26 ストリップの冷間圧延方法

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JP9984993A JPH06304603A (ja) 1993-04-26 1993-04-26 ストリップの冷間圧延方法

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JPH06304603A true JPH06304603A (ja) 1994-11-01

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JP9984993A Pending JPH06304603A (ja) 1993-04-26 1993-04-26 ストリップの冷間圧延方法

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Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19990608