JP3675395B2 - 鋼板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、9〜20%の低圧下率ダブルリデュース圧延におけるゲージ変動(鋼板板厚変動)を防止する鋼板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
缶用素材であるブリキやクロムめっき鋼板などの下地となる薄鋼板の製造法の一つにダブルリデュース圧延(以下、DR圧延という)法がある。この方法は、熱間圧延―冷間圧延―焼鈍という通常の工程を経て製造された冷延鋼板にさらに9〜35%程度の圧下率の冷間圧延を施し、硬質で板厚の薄い鋼板を製造する方法である。
【0003】
この方法は、圧下率を変化させることにより、鋼板の加工硬化度を調整でき、焼鈍された軟質鋼板に所望の強度を供与することが可能である。しかしながら、優れた材質調整機能(鋼板強度)を有するものの、DR圧延では圧下率2〜9%レベルの低圧下域では、従来よりジャンピング現象とよばれる板厚変動が発生していた。ここで、ジャンピング現象とは連続的な圧延圧力の変更に対して圧下率(または伸び率)が突然ステップ状に変化する現象である。
【0004】
特開平6−328103号には、焼鈍後のC含有量0.1%以下(中炭素材以下)の鋼板から、圧延液を併用する湿式圧延により高表面品位缶用めっき原板を製造するに際し、一般的には全スタンドにスクラッチロール(ブライトロール)を用いるところ、所要の圧延スタンドのワークロールに低粗度のダルロールを適用する方法が示されている。
【0005】
湿式圧延を用いる理由は、乾式の調質圧延(以下調圧という)材の場合は、圧下率は2%まで可能であるのに対し、湿式調圧材は圧延液を使用して圧延するため、圧下率約4〜9%の範囲の圧延が可能となり、乾式調圧に対して鋼板の材質設計上有利となるからである。
【0006】
ダルロールを用いた湿式圧延では、ダル山の影響でロールバイトへの圧延液の取り込みが多くなって潤滑過多になるという現象と、ダル山による摩擦係数アップという潤滑過多の現象とは正反対の現象の両者が発生し、これらを一度に制御できないためにジャンピング現象を引き起こす懸念があるから、一般的には全スタンドにスクラッチロールを用いる。
【0007】
しかしながら、湿式圧延においても使用するロールの粗度を小さくすれば(中心線平均粗さRaが1.5μm以下、好ましくは0.8μm以下)、ダルロールを用いてもジャンピング現象を回避できることが示されている。
【0008】
また、特開昭55−144304号には、素材の降伏点挙動に起因した伸び率のジャンピング現象を防止するために、鋼中にTiを添加することにより、鋼中のCとNをTiC、TiNの形で固定する方法が示されている。
【0009】
さらに、特開昭55−144305号には、素材の降伏点挙動に起因した伸び率のジャンピング現象を防止するために、鋼中のC含有量を0.01%以下とする方法が示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
一方、近年、製缶コストを削減するため、製缶母材の薄肉化、高成形性化が加速的に進んできた。なかでも、炭酸飲料缶等は薄肉で且つ高成形性であることに加え、高い耐圧強度も兼ね備える必要があり、そのため、材料強度決定の一因を担うDR圧延工程の操業条件も大きく変化してきた。すなわち、DR圧延は20〜35%程度の圧下率から10%台の低圧下域での操業頻度が増加し、この低圧下条件おける鋼板の品質安定化が歩留向上の重要課題となっていた。なかでも低圧下率操業に伴い、極端に増加した板厚不良は深刻な課題であった。本板厚不良(以下ゲージ変動と称す)現象は、上記した従来技術で示されたものと類似するものの、発生圧下率領域が、従来技術の圧下率2〜3%のものや、圧下率4〜9%のものと異なり、圧下率9〜20%で発生するため、その原因は、圧下率2〜3%での圧延材の降伏点挙動、また圧下率4〜9%での湿式圧延におけるダルロール使用では説明できず、十分な対策をとれずにいた。
【0011】
したがって本発明の目的は、DR圧下率9〜20%での低圧下DR化操業に伴い、極端に増加したゲージ変動を防止して、高成形性高強度の薄肉鋼板の製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上述した低圧下DR圧延でのゲージ変動を生じる原因と、その防止対策について検討を行った。その結果、ワークロールの偏平状態の不安定性が圧下率9〜20%の低圧下DR圧延でのゲージ変動の原因であること、したがって、ゲージ変動は特定の偏平を避けるように圧延することにより防止できることを見出した。
【0013】
以下にその詳細について述べる。図2は圧下率が9%と16%の2つの低圧下DR圧延の際に、ゲージ変動の発生の有無と、圧延速度(mpm)および圧延荷重(ton)との関係の一例を示したグラフである。
【0014】
図2によれば、▲1▼圧下率が9%の場合、圧延荷重が約370ton未満ではゲージ変動は発生せず、圧延荷重が約370ton〜約450tonの間でゲージ変動が発生し、圧延荷重が約450ton超えではゲージ変動は発生しない。
▲2▼圧下率が16%の場合、圧延荷重が約510ton未満ではゲージ変動は発生せず、圧延荷重が約510ton〜約750tonの間でゲージ変動が発生し、圧延荷重が約750ton超えではゲージ変動は発生しないことが判る。
【0015】
つまり、図2はゲージ変動の発生が荷重と相関関係にあり、その荷重は圧下率により異なること。ゲージ変動には1つの不安定領域を挟んで、上下に2つの安定領域(荷重)が存在することを示している。
【0016】
一方、従来よりロールの偏平に関しては下記のヒッチコックの偏平式が知られており、この下式(1)により上記の図2の現象を再度検討した。
R’=R(1+C0P/(h0−h1))…(1)
ただし、C0=16(1−ν2)/(π・E)
ここで、R:偏平前のロール半径(mm)、R’:偏平した状態での最大曲率半径(mm)、P:圧延荷重(tonf/mm)、h0:ロール入側板厚(mm)、h1:ロール出側板厚(mm)、ν:ポアソン比(=0.3)、E:ヤング率(21000kgf/mm2)
つまり、図2のデータを上式(1)式に代入して圧延速度に対するロール偏平半径比(R’/R)を求めて図3を得た。
【0017】
図3によれば、▲1▼圧下率が9%の場合、ロール偏平半径比(R’/R)が約5.4未満ではゲージ変動は発生せず、ロール偏平半径比(R’/R)が約5.4〜約6.2の間でゲージ変動が発生し、ロール偏平半径比(R’/R)が約6.2超えではゲージ変動は発生しない。▲2▼圧下率が16%の場合、ロール偏平半径比(R’/R)が約4.4未満ではゲージ変動は発生せず、ロール偏平半径比(R’/R)が約4.4〜約6.0の間でゲージ変動が発生し、ロール偏平半径比(R’/R)が約6.0超えではゲージ変動は発生しないことが判る。
【0018】
つまり、図3はある任意の圧下率においてロール偏平の大きい、すなわち高荷重域およびロール偏平の小さい低荷重域でゲージ変動の発生がない2つの安定領域が存在し、その中間にゲージ変動を発生しやすい不安定領域が存在することを示している。
【0019】
次に図4に圧下率を同一としたときのロールの偏平状態を表した説明図を示す。図4(a)はロール偏平半径比(R’/R)が大きくロール偏平大の状態を示す。このとき圧延時のワークロールは楕円に近似できない形に偏平し、不均一偏平状態にある。図4(b)はロール偏平半径比(R’/R)が小さくロール偏平小の状態を示す。このとき圧延時のワークロールは楕円に近似可能に偏平し、均一偏平状態にある。
【0020】
ロール偏平状態が(a)、(b)の状態にあるときはゲージ変動は発生せず、(a)、(b)の中間域に存在する場合に発生することになる。つまり、このゲージ変動は、圧延条件によって決まるロール偏平状態が(a)とも(b)とも区別できない中間の非常に不安定な状態に位置し、種々の外乱により(a)または(b)へロール偏平が移行することによって発生するゲージ変動である。
【0021】
したがって、このゲージ変動の抑制にはロール偏平状態を常にモニタリングして、ロール偏平状態を不安定領域の外に移行させればよい。
【0022】
しかしながら、このワークロールの偏平状態を計測することは非常に困難である。現状では当ロール偏平状態を正確に把握するには、オンラインでのFEM解析に頼らざるをなく、コスト面、解析速度面等実操業での適用は莫大な負荷が発生する。そこで、さらに簡易的にロール偏平を計測できないか検討した結果、先進率fを用いることで必要最低限の推測対応可能であることを見出した。ここで、先進率fとは下式(2)で表される。
【0023】
f=(圧延後の鋼板速度―ロール周速度)/ロール周速度…(2)
図4において、(a)および(b)の特徴は、そのロール偏平形状以外に中立点(ロール周速度=板速度となる位置)の位置が大きく異なる点である。中立点位置は(a)ではミル入側寄り、(b)ではミル出側寄りに位置することになり、これにより先進率fに差異が発生する。これは、(a)の状態では中立点位置がミル入側にあり、この位置での被圧延材の速度がワークロール周速度に一致するから、圧延後の被圧延材の速度は更に板厚が小さくなってワークロール周速度を上回ることになる。これに対して(b)の状態では中立点位置がミル出側寄りにあり、この位置での被圧延材の速度がワークロール周速度に一致するから、圧延後の被圧延材の速度は板厚がそれほど小さくならずロール周速度にほぼ等しい。その結果、図4の(a)および(b)においては(a)の方が先進率が大きくなる。
【0024】
つまり(a)の場合や(b)の場合およびゲージ変動が発生する場合の先進率fを実測しておけば、このゲージ変動の回避は容易である。しかも先進率fの測定には設備コスト等の負荷や測定速度の問題もない。
【0025】
以上の結果より、圧延後の板厚tが0.15〜0.20mm、圧下率rが9〜20%の低圧下率DR時のワークロール偏平状態の移行によるゲージ変動が発生する先進率f(%)は、圧下率が9%のときは0.6≦f≦1.0であり、圧下率が16%のときは0.8≦f≦1.3であり、圧下率を連続的に変化させれば、ゲージ変動が発生する先進率fと圧下率rとの関係は1次関数として下式(3)のように表される。
0.029r+0.34≦f≦0.043r+0.61…(3)
つまり、上式(3)に示した先進率fの領域外で圧延すれば、ゲージ変動の発生がなく、安定した鋼板の製造ができることが判った。
【0026】
本発明はこのような知見に基づきなされたもので、その特徴は以下の通りである
(1)鋼板を圧下率9〜20%でダブルリデュース圧延する際に、ワークロールの偏平状態を計算上で推定し、該ワークロールの偏平状態が安定領域となるように圧延を行うことを特徴とする鋼板の製造方法。
【0027】
(2)鋼板を圧下率9〜20%でダブルリデュース圧延する際に、ワークロールの偏平状態を計算上で推定し、該ワークロールの偏平状態が不安定領域にあるときは、該ワークロールの偏平状態が安定領域に移行するように圧延を行うことを特徴とする鋼板の製造方法。
【0028】
(3)ワークロールの偏平状態を先進率((圧延後の鋼板速度―ロール周速度)/ロール周速度)により計算上で推定し、該ワークロールの偏平状態が安定領域となるように先進率を制御することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の鋼板の製造方法。
【0029】
(4)鋼板を圧下率rが9〜20%で板厚0.15〜0.20mmの鋼板にダブルリデュース圧延する際に、ワークロールの偏平状態を先進率f(%)により計算上で推定し、前記先進率fがf<0.029r+0.34またはf>0.043r+0.61となるように圧延を行うことを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の鋼板の製造方法。
【0030】
(5)先進率f(%)が0.029r+0.34≦f≦0.043r+0.61(r:圧下率)の際には、ワークロールの偏平状態を偏平が大きい状態または偏平が小さい状態となるようにダブルリデュース圧延することを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の鋼板の製造方法。
【0031】
(6)先進率f(%)が0.036r+0.48≦f≦0.043r+0.61(r:圧下率)の際には、圧延荷重を増加させ、ワークロールの偏平が大きい状態とし、先進率fが0.029r+0.34≦f≦0.036r+0.48の際には、圧延荷重を低下させ、ワークロールの偏平が小さい状態とすることを特徴とする上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の鋼板の製造方法。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の鋼板の製造方法は、鋼板を圧下率9〜20%でDR圧延する際に、ワークロールの偏平状態を計算上で推定し、このワークロールの偏平状態が安定領域となるように圧延を行う。また、ワークロールの偏平状態が不安定領域にあるときは、このワークロールの偏平状態が安定領域に移行するように圧延を行う。
【0033】
ここで、ワークロールの偏平状態を先進率((圧延後の鋼板速度―ロール周速度)/ロール周速度)により計算上で推定して、このワークロールの偏平状態が安定領域となるように先進率を制御することが好ましい。
【0034】
図1は、本発明の鋼板の製造方法の先進率f(%)と圧下率r(%)との関係を示すグラフである。図1においては、鋼板を圧下率rが9〜20%で板厚0.15〜0.20mmの鋼板にDR圧延する際に、先進率f(%)が1次関数f2より下側の安定領域(領域(b))、または1次関数f1より上側の安定領域(領域(a))で圧延すれば、ゲージ変動を発生することなく圧延ができる。つまり、先進率fがf<f2=0.029r+0.34またはf>f1=0.043r+0.61となるように圧延を行う。
【0035】
逆に、先進率fが領域(a)と領域(b)の間に位置する不安定領域に入ろうとする際には、このロール偏平状態を安定領域に移行させてやればよい。すなわち、先進率fがf2=0.029r+0.34≦f≦f1=0.043r+0.61(r:圧下率)の際には、ワークロールの偏平状態を偏平が大きい状態(領域(a))または偏平が小さい状態(領域(b))となるようにDR圧延することが好ましい。
【0036】
具体的には、この不安定領域の中間線を示す1次関数fmを境に、先進率fがfm≦f≦f1の領域(c)ときは領域(a)に移行させるし、先進率fがf2≦f≦fmのときの領域(d)のときは領域(b)に移行させればよい。
【0037】
ゲージ変動を発生しやすい不安定領域を領域(c)と領域(d)に2分する中間線の1次関数fmは下式(4)のように表される。
fm=0.036r+0.48…(4)
すなわち、先進率fがfm=0.036r+0.48≦f≦f1=0.043r+0.61(r:圧下率)の際には、圧延荷重を増加させ、ワークロールの偏平が大きい状態とするし、先進率fがf2=0.029r+0.34≦f≦fm=0.036r+0.48(r:圧下率)の際には、圧延荷重を低下させ、ワークロールの偏平が小さい状態とすればよい。
【0038】
圧延荷重を増加させるには、鋼板張力の低減、圧延油流量および濃度の低減、ミルの特性に従って圧延速度を増減速するか、またはワークロールの粗さを上げることにより実現する。反対に圧延荷重を低下させるには、鋼板張力の増加、圧延油流量および濃度の増加、ミルの特性に従って圧延速度の増減速、またはワークロールの粗さを下げることにより実現すればよい。
【0039】
【実施例】
ブリキ用原板を焼鈍後、圧下率が9%で板厚0.15〜0.20mmの鋼板にDR圧延を行った場合の本発明例の結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
表1のケース▲1▼は、圧延速度700mpmにおける荷重が320tonであり、このときの先進率fは0.55%であった。この場合は、先進率fが図1の安定領域(b)にあるためゲージ変動は発生せず、高品質の鋼板を製造することが可能であった。
【0042】
次に、表1のケース▲2▼の場合は、圧延初期、圧延速度650mpmにおける圧延荷重が400tonであり、このときの先進率fは0.63%を示し、先進率fが図1の不安定領域(d)にあってゲージ変動が多発した。そこで、圧延油濃度を2倍と増加して圧延荷重を340tonに低下させたところ、先進率fは0.58%へ減少し、先進率fが図1の安定領域(b)に移行してゲージ変動は全く発生しなくなり、本発明法により鋼板のゲージ変動の発生を適切に防止できることが判る。
【0043】
さらに表1のケース▲3▼では、圧延初期、圧延速度600mpmにおける圧延荷重が440tonであり、このときの先進率fは0.95%を示し、先進率fが図1の不安定領域(c)にあってゲージ変動が発生した。そこで、圧延速度を100mpm増加して、圧延油濃度を0.7倍と低減して圧延荷重を470tonに増加させたところ、先進率fは1.12%となり、先進率fが図1の安定領域(a)に移行してゲージ変動は全く発生しなくなり、高品質の鋼板を製造することが可能となった。このケースでも、本発明法により鋼板のゲージ変動の発生を適切に防止できることが判る。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、DR圧下率9〜20%での低圧下DR化操業に伴い極端に増加したゲージ変動の発生を防止することができ、高成形性高強度の薄肉鋼板を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鋼板の製造方法の先進率f(%)と圧下率r(%)との関係を示すグラフ
【図2】圧下率が9%と16%の2つの低圧下DR圧延の際に、ゲージ変動の発生の有無と、圧延速度(mpm)および圧延荷重(ton)との関係の一例を示したグラフ
【図3】圧下率が9%と16%の2つの低圧下DR圧延の際に、ゲージ変動の発生の有無と、圧延速度(mpm)およびロール偏平半径比(R’/R)との関係の一例を示したグラフ
【図4】圧下率を同一としたときのロールの偏平状態を表した説明図で、(a)はロール偏平半径比(R’/R)が大きくロール偏平大の状態を示し、(b)はロール偏平半径比(R’/R)が小さくロール偏平小の状態を示す。
Claims (6)
- 鋼板を圧下率9〜20%でダブルリデュース圧延する際に、ワークロールの偏平状態を計算上で推定し、該ワークロールの偏平状態が安定領域となるように圧延を行うことを特徴とする鋼板の製造方法。
- 鋼板を圧下率9〜20%でダブルリデュース圧延する際に、ワークロールの偏平状態を計算上で推定し、該ワークロールの偏平状態が不安定領域にあるときは、該ワークロールの偏平状態が安定領域に移行するように圧延を行うことを特徴とする鋼板の製造方法。
- ワークロールの偏平状態を先進率((圧延後の鋼板速度―ロール周速度)/ロール周速度)により計算上で推定し、該ワークロールの偏平状態が安定領域となるように先進率を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の鋼板の製造方法。
- 鋼板を圧下率rが9〜20%で板厚0.15〜0.20mmの鋼板にダブルリデュース圧延する際に、ワークロールの偏平状態を先進率f(%)により計算上で推定し、前記先進率fがf<0.029r+0.34またはf>0.043r+0.61となるように圧延を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の鋼板の製造方法。
- 先進率f(%)が0.029r+0.34≦f≦0.043r+0.61(r:圧下率)の際には、ワークロールの偏平状態を偏平が大きい状態または偏平が小さい状態となるようにダブルリデュース圧延することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の鋼板の製造方法。
- 先進率f(%)が0.036r+0.48≦f≦0.043r+0.61(r:圧下率)の際には、圧延荷重を増加させ、ワークロールの偏平が大きい状態とし、先進率fが0.029r+0.34≦f≦0.036r+0.48の際には、圧延荷重を低下させ、ワークロールの偏平が小さい状態とすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の鋼板の製造方法。
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