JPH06304362A - 刺繍ミシンの押え足切換え装置 - Google Patents

刺繍ミシンの押え足切換え装置

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Publication number
JPH06304362A
JPH06304362A JP12359893A JP12359893A JPH06304362A JP H06304362 A JPH06304362 A JP H06304362A JP 12359893 A JP12359893 A JP 12359893A JP 12359893 A JP12359893 A JP 12359893A JP H06304362 A JPH06304362 A JP H06304362A
Authority
JP
Japan
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shaft
presser
lock
presser foot
actuator
Prior art date
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Pending
Application number
JP12359893A
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English (en)
Inventor
Taiichi Noguchi
泰一 野口
Akio Takahashi
章郎 高橋
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 押え足を適宜自由に退避位置と使用位置とに
切換え可能であってその構成が簡単であり、しかも、電
源OFF時や電気系統の故障時等に対する安全対策を講
じた刺繍ミシンの押え足切換え装置を提供することであ
る。 【構成】 刺繍ミシンの頭部に設けられたアクチュエー
タと押え足とが伝達機構を介して連動連結され、アクチ
ュエータをONとOFFとに切換えることにより、押え
軸を、上方へ退避させた退避位置と下方の使用位置とに
切換えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、刺繍ミシンの押え足切
換え装置に関し、特に押え足を使用位置とそれよりも上
方の退避位置とに切換え可能にした装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数色の刺繍糸で刺繍したカラフ
ルな刺繍模様を縫製する為に、複数の針棒を備えた針棒
ケースをミシンアーム部の前端部に針棒の列方向に水平
に移動可能に支持した多針式刺繍ミシンが実用に供され
ている。一般に、多針式刺繍ミシンにおいては、加工布
を押える押え足と、その押え足を上軸に連動連結して、
ミシン上軸の駆動力により、針棒の上下動と同期させて
上下動させる押え足駆動機構とが設けられている。そし
て、刺繍を施す加工布は、刺繍枠にセットされ、その刺
繍枠をX方向とY方向とに独立に駆動される可動枠に取
付けた状態で、刺繍縫製が実行される。
【0003】ここで、加工布の交換時や、隣の刺繍枠の
加工布の刺繍に切換える際には、押え足を上方へ退避さ
せる必要があるが、その押え足を退避位置へ切換える技
術として、複数の並設された刺繍ミシンに共通の押え足
切換え装置を設けたもの、各刺繍ミシンの押え足の上下
動ストロークを大きくした押え足駆動機構を設けたもの
とが、実用に供されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記複数の刺繍ミシン
に共通の押え足切換え装置は、その構成が複雑で、大型
のものとなり、駆動機としてエアシリンダとエア発生用
コンプレッサ等も必要となることから、設置スペース的
にも不利であり、かつ製作費も高価になる等の問題があ
る。
【0005】これに対して、刺繍ミシンの押え足の上下
動ストロークを大きくした押え足駆動機構では、ミシン
上軸から押え足に駆動力を伝達するカム機構のカム溝の
湾曲度合いが大きくなるため、振動や騒音が大きくな
り、ミシン上軸の負荷も大きくなるだけでなく、押え足
を針棒とは独立に適宜切換えることができないという問
題がある。また、電動アクチュエータ等により、押え足
を使用位置と退避位置に切換える装置を実用化しようと
する場合、電源OFFや電気系の故障時にも、押え足が
不意に切換えられるのを防止する何らかの安全機構も必
要となる。
【0006】本発明の目的は、押え足を適宜自由に退避
位置と使用位置とに切換え可能な押え足切換え装置、電
源OFF時や電気系の故障時に対する安全機構を組み込
んだ押え足切換え装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の刺繍ミシンの
押え足切換え装置は、下端部に押え足を固定した押え軸
であって、機枠に昇降自在に支持され、かつ上方へ退避
させた退避位置と退避させない使用位置とに切り換え可
能に構成してなる押え軸を備えた刺繍ミシンにおいて、
前記刺繍ミシンの頭部に設けられたアクチュエータと、
前記アクチュエータの出力軸と押え軸とを連動連結する
伝達機構とを備え、前記アクチュエータのONとOFF
との切換えにより、押え軸を退避位置と使用位置とに切
り換え可能に構成したものである。
【0008】ここで、前記伝達機構は、基端部がアクチ
ュエータの出力軸に連結され、先端部が押え軸に連結可
能とされ、途中部が前記頭部に枢着されたレバー部材で
あって、押え軸の退避位置に対応する上動位置と押え軸
の使用位置に対応する下動位置とに揺動可能なレバー部
材を備え、前記レバー部材に、レバー部材を上動位置へ
切換え操作する為の手動操作部を設けた構成(請求項
2)、前記伝達機構をロックするロック状態と、ロック
しないロック解除状態とに切換え可能なロック装置を設
けた構成(請求項3)、
【0009】前記ロック装置は、レバー部材が下動位置
のときに、ロック解除位置に退避してレバー部材の側面
に当接し、また、レバー部材が上動位置のときに、ロッ
ク位置に進出してレバー部材の下面を係止するロック部
材と、前記ロック部材をロック位置の方へ付勢する弾性
部材と、前記ロック部材をロック解除位置の方へ駆動す
る駆動体とを備えた構成(請求項4)、前記ロック部材
に、そのロック部材を手動にて操作する為の操作部を形
成した構成(請求項5)、等の種々の態様に構成するこ
とができる。
【0010】
【作用】請求項1の刺繍ミシンの押え足切換え装置にお
いては、刺繍ミシンの頭部に設けられたアクチュエータ
と押え足とが伝達機構を介して連動連結され、アクチュ
エータをONとOFFとに切換えることにより、押え軸
を上方へ退避させた退避位置と使用位置とに切り換える
ことができる。
【0011】請求項2の押え足切換え装置では、伝達機
構に設けられたレバー部材の基端部がアクチュエータの
出力軸に連結され、レバー部材の先端部が押え軸に連結
可能とされ、レバー部材の途中部が前記頭部に枢着され
ており、アクチュエータにより、伝達機構を介して、レ
バー部材を上動位置に切換えると、押え足が退避位置に
切換えられ、また、レバー部材を下動位置に切換える
と、押え足が使用位置に切換えられる。そして、レバー
部材の手動操作部を操作してレバー部材を上動位置へ切
換えると、押え足が退避位置に切換えられる。
【0012】請求項3の押え足切換え装置では、ロック
装置により、前記伝達機構をロックするロック状態と、
ロックしないロック解除状態とに切換え可能である。請
求項4の押え足切換え装置では、前記ロック装置のロッ
ク部材は、レバー部材が下動位置のときに、ロック解除
位置に退避してレバー部材の側面に当接し、また、レバ
ー部材が上動位置のときに、ロック位置に進出してレバ
ー部材の下面を係止する。ロック装置の弾性部材によ
り、ロック部材がロック位置の方へ付勢されてロック位
置に保持されるが、ロック装置の駆動体を駆動すると、
前記ロック部材をロック解除位置の方へ駆動される。請
求項5の押え足切換え装置では、ロック部材に形成した
操作部を手動操作することで、そのロック部材の位置を
切換えることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基いて
説明する。本実施例は、多頭式刺繍機に設けられた多針
式刺繍ミシンに本発明を適用した場合のものである。こ
の多頭式刺繍機Mについて説明すると、図1、図2に示
すように、左右方向(X方)に延びるベースフレーム1
の上面の後部側には、左右方向に延びる略矩形状のミシ
ン支持板2が配設され、このミシン支持板2上に3台の
同一構造の多針式刺繍ミシンMH1〜MH3が左右に並
べて並設されている。
【0014】これら刺繍ミシンMH1〜MH3の各々に
おいて、そのアーム部3の前端部には、左右方向に1列
状に配列された12本の針棒12をを上下動可能に支持
し、且つ12個の天秤9を揺動可能に支持する針棒ケー
ス7が、水平に左右方向移動可能に夫々支持されてい
る。一方、アーム部3には脚柱部4が連なり、脚柱部4
の下端部に連なるベッド本体部5は、ミシン支持板2上
に固定され、このベッド本体部5の前端部からシリンダ
ベッド6が前方に延び、このシリンダベッド6の先端部
には、糸輪捕捉器(図示略)が設けられている。
【0015】図1〜図3に示すように、各針棒12の下
端部には縫針8が取付けられ、12本の縫針8には、糸
立台20の12個の糸立て21から12色の刺繍糸が夫
々供給され、針棒ケース7を左右方向に移動させて、所
望の1つの縫針8をシリンダベッド6の先端部の針穴に
対向する縫製位置に位置させることで、針棒12の1つ
が選択されると、その針棒12とそれに対応する天秤9
のみが上下に駆動され、その針棒12の縫針8と糸輪捕
捉器との協働により選択された色の刺繍糸で加工布に刺
繍縫目が形成される。ここで、針棒12や天秤9を上下
動させる上軸18及び糸輪捕捉器を回転させる下軸(図
示略)は、ミシンモータ(図示略)に連結されたVベル
ト10により回転駆動される駆動軸11により駆動され
る。
【0016】前記ミシン支持板2の前側には、シリンダ
ベッド6の上面と同一高さになる作業用テーブル13が
配設され、この作業用テーブル13と、作業用テーブル
13の左右両側に設けられた1対の補助テーブル14・
15とに亙って、左右方向に延びる可動枠16が載置さ
れている。この可動枠16の右端部の駆動枠部16aが
X軸駆動機構(図示略)によりX方向に移動駆動され、
その左端部の駆動枠部16bと駆動枠部16aとがY軸
駆動機構(図示略)により同時にY方向に移動駆動され
る。つまり、可動枠16はX軸駆動機構とY軸駆動機構
によりテーブル13〜15上をX方向とY方向とに独立
に移動駆動される。
【0017】次に、針棒ケース7の頭部7aは、アーム
部3の頭部3aの上側に位置し、この針棒ケース7の頭
部7aは、上部スライド機構22により、アーム部3の
頭部3aに左右方向に移動自在に支持され、また、針棒
ケース7の下端部は、頭部3aの下端部に、下部スライ
ド機構23を介して左右方向に移動自在に支持されてい
る。
【0018】次に、針棒上下駆動機構について説明す
る。図3に示すように、アーム部3の頭部3a内には基
針棒24が配設され、基針棒24は、その上端部と下端
部において頭部3aの機枠に支持されている。基針棒2
4には、昇降部材25が上下動可能に外嵌され、この昇
降部材25に連結され且つ基針棒24に上下動可能に外
嵌された針棒抱き26に、アーム部3内の上軸18で駆
動される針棒クランク27の一端部が回転可能に枢支さ
れている。前記上軸18の前端部には、カム軸部17が
一体的に且つ同芯状に固定され、このカム軸部17に
は、天秤駆動機構の為のカム溝28と、押え足駆動機構
の為のカム溝29とが形成されている。そして、前記針
棒クランク27の他端部は、カム軸部材17の前端部に
枢着されている。
【0019】更に、12本の針棒12には、その高さ方
向中段部に連結ピン30が夫々固着され、昇降部材25
に前側から対向する1つの連結ピン30と昇降部材25
とが係合される。従って、上軸18とカム軸部17の回
転により、針棒クランク27を介して針棒抱き26が上
下動すると、昇降部材25と連結ピン30を介して針棒
12の1つが上下に往復駆動される。
【0020】次に、前記刺繍ミシンMH1〜MH3の針
棒ケース7を同期して左右方向に移動駆動して、所望の
針棒12を選択する針棒選択機構について説明する。図
2に示すように、中央の刺繍ミシンMH2のアーム部3
には、ステッピングモータ34により、1対の傘歯車3
5,36を介してカム体37を回転駆動する駆動機構が
設けられ、針棒ケース7側の複数のボルト38がカム体
37の螺旋溝に係合され、カム体37の1回転毎にカム
体37とボルト38との係合を介して、針棒12間ピッ
チの1ピッチ分針棒ケース7が左方または右方へ移動駆
動される。そして、刺繍ミシンMH1〜MH3の針棒ケ
ース7は、連結軸39を介して連結されているため、3
つの針棒ケース7は、同期して左右に駆動される。
【0021】次に、押え足駆動機構40について説明す
る。図4に示すように、アーム部3の頭部3aに内に
は、押え軸41が立向きに配設され、押え軸41の下端
部には押え足42が装着されている。押え軸41は、機
枠の上部案内穴43と下部案内穴44とで上下動自在に
案内され、押え軸41の中段高さ部位には押え軸抱き4
5が固定され、押え軸41と押え軸抱き45は、押え軸
41に外装したスプリング47により下方へ弾性付勢さ
れている。前記押え軸抱き45の下側において、押え軸
41には押え作動体46が上下動自在に外嵌され、この
押え作動体46を上軸18に同期して上下駆動する為の
押え足駆動機構40が次のように設けられている。
【0022】前記上軸18の前端に連結されたカム軸部
17には、緩やかに湾曲した環状のカム溝29が形成さ
れ、ミシンの機枠にはL形レバー48が左右方向向きの
ピン部材49にて枢着され、L形レバー48の立向きの
短腕部48aの上端に枢着されたローラ50がカム溝2
9に係合され、また、L形レバー48のほぼ水平な長腕
部48bの前端部は、リンク部材51により押え作動体
46に連結されている。従って、上軸18が回転する
と、カム溝29に案内されるローラ50が前後に往復運
動し、L形レバー48を介して、リンク部材51が上下
に往復運動するため、押え作動体46が上下に往復運動
する。前記押え軸抱き45は押え作動体46の上面に当
接しているため、押え作動体46が上下に往復運動する
と、押え軸抱き46と押え軸41とは、上下に往復運動
する。通常の刺繍縫製時における押え軸41の上死点か
ら下死点までの上下動ストロークは、例えば約7mmで
ある。尚、押え軸抱き45に固定されたピン52が頭部
3aの前壁31のスリットで上下に案内され、押え軸4
1が鉛直軸回りに回動しないように規制されている。
【0023】次に、押え足切換え装置60について説明
する。この押え軸切換え装置60は、押え軸41を上方
へ移動させた退避位置(図6参照)と、押え軸41を下
方へ下げた刺繍縫製時の使用位置(図5参照)とに切換
える為の装置であり、この押え軸切換え装置60は、ソ
レノイド式アクチュエータ61と、このアクチュエータ
61の出力軸62を押え軸抱き45に作動的に連結可能
とするレバー部材63と、このレバー部材63を上動位
置にロック解除可能にロックするロック装置70等で構
成されている。
【0024】図5〜図9に示すように、頭部3aの前壁
31には、ソレノイド式アクチュエータ61が、その出
力軸62を前方へ向けた状態で、ブラケット64により
固定されている。前記前壁31の背面側に配設されたレ
バー部材63は、前壁31に前後方向向きの段ネジ65
にて回動自在に枢着され、レバー部材63には、枢着部
63aと、この枢着部63aから押え軸41の方へ延び
るレバー部63bと、枢着部63aの上側に連なる二股
状の入力腕部63cと、枢着部63aからレバー部63
bと反対側へ延びる操作腕部63dと、この操作腕部6
3dの右端部の操作部63eとが形成されている。
【0025】前記アクチュエータ61の出力軸62に
は、回動リンク66がその上端部において固定され、回
動リンク66の下端部に枢着されたローラ67は、入力
腕部63cの切欠係合部68に係合されている。アクチ
ュエータ61をONにすると、回動リンク66は図5の
矢印B方向へ回動駆動され、また、アクチュエータ61
をOFFにすると、回動リンク66はアクチュエータ6
1内の捩じりバネにより図6の矢印A方向へ弾性付勢さ
れている。
【0026】前記アクチュエータ61をOFFにした状
態においては、レバー部材63は、図5に示すように、
下方へ回動した下動位置を保持し、この下動位置のと
き、レバー部材63のレバー部63bは、押え軸抱き4
5から突出されたピン部材69の下側に当接している。
前記アクチュエータ61をONに切換えると、回動リン
ク66が矢印B方向へ回動するため、レバー部材63
は、図6に示すように上方へ回動した上動位置に切換え
られ、押え軸41の押え軸抱き45がレバー部63bに
より上方へ所定ストローク押動されるため、押え軸41
はスプリング47の弾性力に抗して退避位置に切換えら
れ、その退避位置に保持される。前記のようにアクチュ
エータ61をONに保持すれば、押え軸41を退避位置
に保持できるが、アクチュエータ61の熱負荷の低減と
節電を図り、電源が不意に遮断された場合の対策とし
て、レバー部材63を退避位置にロック解除可能にロッ
クするロック装置70が設けられている。
【0027】次に、前記ロック装置70について説明す
る。図8、図9に示すように、ロック装置70は、アク
チュエータ61を固定支持するブラケット64に固定さ
れたケース71と、このケース71内に小ストロークだ
け前後移動自在に設けられ、前方へ進出したロック位置
と後退したロック解除位置とに切換え可能なロック部材
72と、このロック部材72を前方へ(ロック位置の方
へ)弾性付勢するスプリング73と、このスプリング7
3に抗してロック部材72を後方へ(ロック解除位置の
方へ)駆動する小型のソレノイド式アクチュエータ74
(これが、駆動体に相当する)等で構成されている。
【0028】前記アクチュエータ61を固定するブラケ
ット64には、前壁64aと、底壁64bと、この底壁
64bの左端から下方へ延びる立壁64cとが設けられ
ている。前記ケース71には、立壁64cに固定された
立壁部71aと、立壁部71aの下端から左方へ延びる
底壁部71bと、底壁部71bの後端から立ち上がる後
壁部71cとが設けられ、更に、底壁部71b上には、
アクチュエータ61を固定する為の側面視U形のU形部
材75が固定されている。前記ロック部材72は、U形
部材75の前端壁と立壁部71a間に位置して左右方向
の位置を規制され、また、立壁部71aに固定された1
対のビス77が、ロック部材72に形成された1対の前
後方向向きのスリット78に挿通されて、ロック部材7
2の前後移動ストロークが規制されるとともに、ロック
部材72は、その1対のビス77の頭部により左側から
左右方向移動を規制されている。
【0029】前記ロック部材72には、立て向き壁状の
本体部72aと、その後端部から左方へ折曲形成された
バネ受け部72bと、本体部72aの前端に形成された
ロック部72cと、本体部72aの途中部から立壁部7
1aのスリット76を挿通して右側に突出する手動操作
部72dとが設けられている。前記U形部材75内に
は、アクチュエータ74が前後方向向きに配置されてU
形部材75に固定され、アクチュエータ74の出力軸7
4aは、バネ受け部72bの挿通穴を挿通し、1対のナ
ット79でバネ受け部72bに固着されている。前記ケ
ース71の後壁部71cと、ロック部材72のバネ受け
部72b間には、圧縮スプリング73が装着され、この
スプリング73は、アクチュエータ74の出力軸74a
に外装状に設けられている。
【0030】このように、ロック部材72は、スプリン
グ73で前方へ弾性付勢され、前記レバー部材63が下
動位置にあるときには、ロック部材72のロック部72
cが、レバー部材63の操作腕部63dの後面に当接状
態に保持され、レバー部材63が上動位置に切換えられ
て操作腕部63bが下方へ揺動すると、ロック部材72
はスプリング73の付勢力で前方へ、操作腕部63bの
上側へ進出して操作腕部63bの上面を係止すること
で、レバー部材63を退避位置にロックするように構成
されている。
【0031】このように、ロック装置70のロック部材
72をロック位置に保持し、レバー部材63を上動位置
に保持した状態において、アクチュエータ74をONに
切換えて、その出力軸74aを後方へ進出駆動すると、
ロック部材72は後方へ移動駆動され、ロック部72c
がレバー部材63の操作腕部63bの後面よりも後方へ
外れるので、レバー部材63は、押え軸41を下方へ付
勢するスプリング47の付勢力とアクチュエータ61に
内蔵された捩じりバネの付勢力で、上動位置から下動位
置へ切換えられ、押え軸41及び押え足42は、退避位
置から使用位置に切換えられる。
【0032】次に、以上説明した押え足切換え装置の作
用について補足的に説明する。刺繍縫製する際には、ア
クチュエータ61がOFFに保持され、押え軸41は、
スプリング47の付勢力で下降した使用位置において、
押え足駆動機構40により針棒12の上下動と同期して
約7mmの移動ストロークにて上下に往復運動する。刺
繍縫製を停止した状態において、、加工布を交換した
り、或いは可動枠16及び刺繍枠を移動させたりする場
合には、アクチュエータ61をONに切換えると、レバ
ー部材63が上動位置に切換えられ、レバー部材63に
より押え軸41が上方へ退避した退避位置に切換えられ
る。
【0033】このレバー部材63の上動位置への切換え
により、ロック装置70のロック部材72がロック位置
に自動的に切換わり、レバー部材63は上動位置に保持
され、押え軸41と押え足42は退避位置に保持され
る。従って、必要に応じてアクチュエータ61をOFF
に切換えてもよいし、停電等により電源がOFFとなっ
ても、ロック装置70により、レバー部材63は上動位
置に保持され、押え軸41と押え足42は退避位置に保
持される。
【0034】一方、アクチュエータ61が故障したよう
な場合や、アクチュエータ61を介さずに一時的に押え
足42を退避位置に切換えたい場合など、必要に応じ
て、レバー部材63の手動操作部63eを手動にて下方
へ押動すると、その手動操作力により、レバー部材63
を上動位置に切換え、押え軸41と押え足42を退避位
置に切換えることができる。そして、前記同様に、ロッ
ク装置70により、レバー部材63は上動位置に保持さ
れ、押え軸41と押え足42は退避位置に保持される。
【0035】次に、刺繍縫製を開始する際には、アクチ
ュエータ74をONに切換えると、ロック装置70のロ
ック部材72がロック解除位置に移動し、レバー部材6
3が下動位置に揺動し、押え軸41と押え足42が使用
位置へ下降する。但し、アクチュエータ74は一時的に
ONにするだけでよい。更に、ロック解除の際、アクチ
ュエータ74が仮に故障したような場合、ロック部材7
2の手動操作部72dを後方へ手動にて移動させると、
ロック部材72がロック解除位置に移動し、レバー部材
63が下動位置へ切換えられ、押え軸41と押え足42
が使用位置へ下降する。
【0036】このように、前記押え足切換え装置60に
よれば、ソレノイド式アクチュエータ61と、レバー部
材63と、ロック装置70とを主体とする簡単な構成の
装置でもって、押え軸41を、制御装置による自動制御
を介して、又は手動操作で、退避位置と使用位置とに適
宜切換えることができる。また、ロック装置70を設け
たので、不意の電源遮断時や、アクチュエータ61の故
障時にも、押え軸41を退避位置にロックできるから、
フェールセーフ対策も十分である。
【0037】ここで、前記実施例の一部を変更した変形
例について説明する。 1〕 前記アクチュエータ61の代わりに、小型の減速
機付き電動モータを適用できるし、エアシリンダ等を適
用することも可能である。 2〕 前記ロック装置70の構成は、一例を示すものに
過ぎず、アクチュエータ74の代わりに、小型の減速機
付き電動モータを適用できるし、エアシリンダ等を適用
することも可能であり、また、ロック部材72は、レバ
ー部材63のレバー部63bの下面を係止するように構
成することも可能である。 3〕針棒ケース7としては、複数の針棒12を円弧状に
配列し、アーム部3の前端部に回動可能に枢支した構成
ものであってもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次のような効果が得られる。請求項1の刺繍ミシンの押
え足切換え装置によれば、刺繍ミシンの頭部に設けられ
たアクチュエータと、このアクチュエータの出力軸と押
え足とを連動連結する伝達機構とを設け、アクチュエー
タのONとOFFとの切換えにより、押え足を上方へ退
避させた退避位置と使用位置とに切換え可能に構成した
ので、押え足切換え装置の構成が簡単化し、刺繍ミシン
の頭部に付設できる小型の装置となり、製作コストを低
減できるうえ、押え足を針棒と独立に切換えることがで
きるため使用上種々便利である。
【0039】請求項2の刺繍ミシンの押え足切換え装置
によれば、前記伝達機構に設けられたレバー部材にその
レバー部材を上動位置へ切換え操作する為の手動操作部
を設けたので、アクチュエータの故障時等必要に応じて
適宜、手動操作により、押え足を退避位置へ切換えるこ
とができる。請求項3の刺繍ミシンの押え足切換え装置
によれば、前記伝達機構をロック/ロック解除可能なロ
ック装置を設けたので、ロック装置により伝達機構を介
して押え足を退避位置にロックできるから、アクチュエ
ータをOFFにしても押え足を退避位置に保持できる
し、アクチュエータの故障時等における安全対策にもな
る。
【0040】請求項4の刺繍ミシンの押え足切換え装置
によれば、前記ロック装置のロック部材が、レバー部材
が下動位置のとき、ロック解除位置に位置して弾性部材
で付勢されてレバー部材の側面に当接状態を保持し、レ
バー部材が上動位置のとき、ロック位置になるので、押
え足を退避位置に切換えてロック装置を自動的にロック
状態にすることができるし、また、ロック装置の駆動体
を駆動してロック解除できる。従って、請求項3と同様
の効果を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る3台の刺繍ミシンを備えた多頭式
刺繍機の概略斜視図である。
【図2】図1の多頭式刺繍機の概略平面図である。
【図3】図1の刺繍ミシンの針棒駆動機構を示す縦断側
面図である。
【図4】図1の刺繍ミシンの押え足駆動機構を示す縦断
側面図である。
【図5】図1の刺繍ミシンの押え足を使用位置にした状
態における押え足切換え装置を示すミシン頭部の正面図
である。
【図6】図1の刺繍ミシンの押え足を退避位置にした状
態における押え足切換え装置を示すミシン頭部の正面図
である。
【図7】図1の刺繍ミシンの押え足切換え装置等を示す
ミシン頭部の要部平面図である。
【図8】図1の刺繍ミシンの押え足切換え装置の側面図
である。
【図9】図1の刺繍ミシンの押え足切換え装置の概略斜
視図である。
【符号の説明】
MH1〜MH3 多針式刺繍ミシン 3a 刺繍ミシンの頭部 41 押え軸 42 押え足 60 押え足切換え装置 61 ソレノイド式アクチュエータ 63 レバー部材 63e 手動操作部 66 回動リンク 70 ロック装置 72 ロック部材 72d 手動操作部 73 圧縮スプリング 74 ソレノイド式アクチュエータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下端部に押え足を固定した押え軸であっ
    て、機枠に昇降自在に支持され、かつ上方へ退避させた
    退避位置と退避させない使用位置とに切り換え可能に構
    成してなる押え軸を備えた刺繍ミシンにおいて、 前記刺繍ミシンの頭部に設けられたアクチュエータと、 前記アクチュエータの出力軸と押え軸とを連動連結する
    伝達機構とを備え、 前記アクチュエータのONとOFFとの切換えにより、
    押え軸を退避位置と使用位置とに切り換え可能に構成し
    たことを特徴とする刺繍ミシンの押え足切換え装置。
  2. 【請求項2】 前記伝達機構は、基端部がアクチュエー
    タの出力軸に連結され、先端部が押え軸に連結可能とさ
    れ、途中部が前記頭部に枢着されたレバー部材であっ
    て、押え軸の退避位置に対応する上動位置と押え軸の使
    用位置に対応する下動位置とに揺動可能なレバー部材を
    備え、 前記レバー部材に、レバー部材を上動位置へ切換え操作
    する為の手動操作部を設けたことを特徴とする請求項1
    に記載の刺繍ミシンの押え足切換え装置。
  3. 【請求項3】 前記伝達機構をロックするロック状態
    と、ロックしないロック解除状態とに切換え可能なロッ
    ク装置を設けたことを特徴とする請求項2に記載の刺繍
    ミシンの押え足切換え装置。
  4. 【請求項4】 前記ロック装置は、レバー部材が下動位
    置のときに、ロック解除位置に退避してレバー部材の側
    面に当接し、また、レバー部材が上動位置のときに、ロ
    ック位置に進出してレバー部材の下面を係止するロック
    部材と、 前記ロック部材を、ロック位置の方へ付勢する弾性部材
    と、 前記ロック部材を、ロック解除位置の方へ駆動する駆動
    体と、 を備えたことを特徴とする請求項3に記載の刺繍ミシン
    の押え足切換え装置。
  5. 【請求項5】 前記ロック部材に、そのロック部材を手
    動にて操作する為の操作部を形成したことを特徴とする
    請求項4に記載の刺繍ミシンの押え足切換え装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100463091B1 (ko) * 1997-05-09 2005-06-22 가부시끼가이샤 바루단 재봉틀의천누름장치

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