JPH06303063A - 車載用音響再生装置 - Google Patents

車載用音響再生装置

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JPH06303063A
JPH06303063A JP11395293A JP11395293A JPH06303063A JP H06303063 A JPH06303063 A JP H06303063A JP 11395293 A JP11395293 A JP 11395293A JP 11395293 A JP11395293 A JP 11395293A JP H06303063 A JPH06303063 A JP H06303063A
Authority
JP
Japan
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signal
vehicle speed
vehicle
coefficient
dsp
Prior art date
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Pending
Application number
JP11395293A
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English (en)
Inventor
Kazumi Enami
一三 江並
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Faurecia Clarion Electronics Co Ltd
Original Assignee
Clarion Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 車室内のように周囲の騒音の大きい場所で音
楽信号を再生しようとする場合に騒音走行による影響を
受けることなく安定したオーディオ再生ができ、しかも
比較的小規模のハードウエアで構成できる、車載用音響
再生装置の提供。 【構成】 車速センサ9、A/D変換器11、DSP1
4、入力端子15a,15b、D/A変換器16を有
し、CDなどの媒体から読み出されたデジタル信号(音
楽信号)13をDSP14の一方の入力端子15aに入
力し、次に、車速センサ9からのパルス信号10をA/
D変換器11でデジタル信号12に変換しDSP14の
もう一方の入力端子15bに入力する。その後、DSP
14内部の処理によって車速を算出し、その結果に基づ
いてレベル係数を更新し、音楽信号13にフィルタ処理
で騒音による影響を抑制し、レベル変換処理を施した後
にD/A変換器16に出力しアナログ信号に戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオーディオ再生装置に関
し、特に、車載用音響再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車室内のように周囲の騒音の大きい場所
で音楽信号を再生しようとすると、周囲の騒音によって
マスキング(走行騒音等周囲の騒音による影響をいう;
以下同じ)を受け、微小レベルの信号が聞き取りにくく
なる。従来、この問題を解消するためのものとして図8
に示すような車載用音響再生装置がある。図8の装置で
は、騒音をマイク1で収音してそれを増幅器2で増幅し
た後、LPF3、レベル検出部4等によって騒音のレベ
ルを検出しそれに基づいて音楽信号の再生レベルを電圧
制御増幅器6によって変化させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】マスキングを受けるの
は図9に示す周波数分布図において曲線aで示されてい
る騒音よりもレベルの小さな信号だけであり、図8の曲
線bのような比較的レベルの大きい信号はマスキングを
受けない。そこで、図7の装置の電圧制御増幅器6で音
楽信号の再生レベルを変えて図9の曲線cのように全体
のレベルを持ち上げることによりマスキングを受けなく
することができる。しかし、この場合、図9の曲線aの
部分はマスキングを受けなくなるが、その代りに曲線b
の部分が大きくなり過ぎて耳障りな音になってしまうと
いう不都合があった。また、騒音をマイクロフォンで検
出する場合、騒音だけでなくスピーカから再生される音
楽信号や人の声等も収音してしまい、誤動作する場合が
あるという欠点があった。
【0004】本発明は上記不都合及び欠点に鑑みてなさ
れたものであり、車室内のように周囲の騒音の大きい場
所で音楽信号を再生しようとする場合に、騒音走行によ
る影響を受けることなく安定したオーディオ再生がで
き、しかも比較的小規模のハードウエアで構成できる、
車載用音響再生装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1の車室内
の騒音のスペクトラムの例に示すように、車室内の騒音
は、大きく分けてエンジン回転による振動が引き起こす
エンジン騒音と走行時の騒音(路面から伝わってくる振
動によって起こるロードノイズや風切り音)に分けら
れ、停車時、走行時共に低減(特に、100Hz以下)に
集中しており、走行時には走行速度の上昇に準じて全体
的なレベルも上昇するという現象に着眼して再生するオ
ーディオ信号の処理の簡素化を図る。
【0006】そして、前記の目的を達成するため第1の
発明による車載用音響再生装置は、音響信号を再生する
車載用音響再生系において、車速から車速信号を得る車
速信号検出手段と、車速信号に基づいて車速を算出し、
その算出結果によりレベル変換係数を得る変換係数更新
手段と、入力信号から所定周波数領域の信号を抽出し所
与の補正係数により該抽出された信号を補正すると共に
入力信号と該補正された抽出信号とを加算して補正信号
を得る騒音補正手段と、レベル変換係数により補正信号
の音響信号への再生信号レベルを決定する信号レベル変
換手段と、を有することを特徴とする。
【0007】第2の発明は上記第1の発明の車載用音響
再生装置において、騒音補正手段が入力信号から所定周
波数領域の信号を抽出する信号抽出手段としてIIRフ
ィルタからなるバンドパスフィルタを含むことを特徴と
する。
【0008】第3の発明は上記第1の発明の車載用音響
再生装置において、信号レベル変換手段によるレベル変
換を下記正弦関数の近似計算により行うことを特徴とす
る。 L0=Li+αSIN(π・Li) 但し、Liは入力信号、L0は出力信号、αはレベル変換
係数である。
【0009】
【作用】上記構成により第1の発明による車載用音響再
生装置は、車速信号検出手段により車速から車速信号を
得て、変換係数更新手段によりその車速信号に基づいて
車速を算出し、その算出結果によりレベル変換係数を得
る。一方、騒音補正手段により入力信号から所定周波数
領域の信号を抽出し所与の補正係数により該抽出された
信号を補正すると共に入力信号と補正された抽出信号と
を加算して補正信号を得て、レベル変換係数により補正
信号の音響信号への再生信号レベルを決定する。
【0010】第2の発明は上記第1の発明の車載用音響
再生装置において、騒音補正手段がIIRフィルタから
なるバンドパスフィルタにより入力信号から所定周波数
領域の信号を抽出する。
【0011】第3の発明は上記第1の発明の車載用音響
再生装置において、信号レベル変換手段によるレベル変
換を正弦関数の近似計算により行う。
【0012】
【実施例】図2は本発明の車載用音響再生装置の一実施
例としてDSP(Digital SignalProcessor)を用いた
例を示す。図1で、9は車速センサ、11はA/D変換
器、14はDSP、15a,15bは入力端子、16は
D/A変換器であり、10はパルス信号、12,13は
デジタル信号であり、車速センサ9及びA/D変換器1
1は車速信号検出手段を構成する。なお、DSP14は
車速の算出及び係数更新処理、エンジン騒音補正用フィ
ルタ処理、及び信号レベル変換処理の計算及び制御を行
う。
【0013】図2において、まず、CD(Compact Dis
k)などの媒体から読み出されたデジタル信号(音楽信
号)13をDSP14の一方の入力端子15aに入力
し、次に、車速センサ9からのパルス信号10をA/D
変換器11でデジタル信号12に変換しDSP14のも
う一方の入力端子15bに入力する。
【0014】次に、DSP14内部の処理によって車速
を算出し、その結果に基づいてレベル変換係数を更新
(後述;図2)する。次に、エンジン騒音補正のため音
楽信号13にフィルタ処理(後述;図3)を行ってその
結果に重み付けを行い更に入力信号と加算してベル型の
分布をなすフィルタ(イコライザ)を作る。
【0015】更に、イコライザの出力に対し音響信号と
して再生する際の再生信号レベル変換処理(後述;図
4)を施した後にD/A変換器16に出力しアナログ信
号に戻す。
【0016】以下、車速の算出及び係数更新処理、エン
ジン騒音補正用フィルタ処理、及び信号レベル変換処理
について述べる。
【0017】〈車速の算出及び係数更新処理〉図3はD
SP14における車速の算出及び信号レベル変換処理に
用いる変換係数αの更新処理の手順を示すフローチャー
トである。図2で、車速センサ9から送出されるパルス
10がA/D変換器11でデジタル信号12に変換さ
れ、DSP14内部に取り込まれた信号をSiとする。
【0018】[31] 信号Siの絶対値Aiを求め
る。 [32] 絶対値Aiに重み付け係数βを掛けてβ・A
とした後に、前値Ii-1と加算(積分)する(Ii=I
i-1+β・A)。 [33] 所定の時間内に積分が完了したか否かを判定
し、積分が完了している場合は積分値をJjとし[3
4]を実行する。完了していない場合は[31]に戻
る。 [34] 過去数回(所定回数)の積分値の移動平均値
kを求める。 [35] 今回得た移動平均値Ekと前回の移動平均値
k-1とを比較し、今回得た移動平均値Ekの方が前回の
移動平均値Ek-1より大きい場合は係数αの値をδEだ
けアップさせ[38]、小さい場合は係数αの値を|δ
E|だけダウンさせる。なお、δE(Ek-1−Ek) [36]係数αを係数用メモリに格納する。
【0019】〈エンジン騒音補正用フィルタ処理〉図4
はDSP14におけるエンジン騒音補正用フィルタ処理
のブロック図であり、20は1サンプル遅延回路、21
は乗算回路、22は加算回路を示し、17は入力信号、
19はエンジン補正用フィルタ(イコライザ)の出力信
号を示す。また、乗算回路21a、1サンプル遅延回路
20a,20b、乗算回路21b、1サンプル遅延回路
20c,20d、遅延回路21c,21d、及び加算回
路22aは2次のIIRフィルタ18を構成する。
【0020】図4で、入力信号17は乗算回路21a、
1サンプル遅延回路20a、及び加算回路22bに分岐
入力する。乗算回路21aに入力した信号(Xn)は重
み係数a0を掛け合わされ加算回路22aに加えられ
る。一方、1サンプル遅延回路20aに入力された遅延
信号Xn-1は更に1サンプル遅延回路20bで遅延され
て遅延信号Xn-2とされ乗算回路21bで重み係数a2
を掛け合わされ加算回路22aに加えられる。
【0021】加算回路22aの出力(Yn)は1サンプ
ル遅延回路20c及び乗算回路21eに分岐入力する。
1サンプル遅延回路20cに入力された遅延信号Yn-1
は更に1サンプル遅延回路20cで遅延されて遅延信号
n-1となり乗算回路21c及び1サンプル遅延回路2
0dに分岐入力する。乗算回路21cでは重み係数b1
を掛け合わされ、加算回路22aに加えられる。また、
1サンプル遅延回路20dに入力した信号は更に遅延さ
れて遅延信号Yn-2とされ乗算回路21dで重み係数b
2を掛け合わされ、加算回路22aに加えられ出力Y
n-1を得る。
【0022】エンジン騒音補正用フィルタは、上述した
2次のIIRフィルタ18でエンジン騒音を補正するた
めに低域ブースト用のフィルタとしてのバンドパスフィ
ルタを構成し、その出力Ynに乗算回路21eで重み係
数bgを掛け合わせ、加算回路22bで入力信号17と
加え合わせることにより図5に示すようなベル型の分布
をなすフィルタ(イコライザ)をつくることにより構成
する。次に示す計算式は2次のIIRフィルタ18にお
ける処理の基となる式である。
【数1】 Yn=a0・Xn+a1・Xn-1+a2・Xn-2+b1・Yn-1+b2・Xn-2 (1) 但し、2次のIIRフィルタ18がバンドパスフィルタ
の場合はa1=0となる。
【0023】〈信号レベル変換処理〉ここで、信号レベ
ルの変換処理の基本となる変換式を次に示す。
【数2】 L0=Li+αSIN(π・Li) (2) 但し、Liは入力信号、L0は出力信号、αはレベル変換
係数である。DSPによる信号レベル変換処理の場合、
正弦関数はこのままではDSPで計算できないので、下
記数式(3)に示すような近似式によって計算する。
【数3】 SIN(X)=X−X3/3!+X5/5!−X7/7!+…… (3)
【数4】 L0=Li+αSIN(π・Li−(π3/3!)・Li 3 +(π5/5!)・Li 5+…… (4)
【0024】信号レベル変換処理では、上記数式(4)
においてαの値を騒音レベル(実際には車速)に応じて
変化(更新する)させる(前述の“車速の算出及び係数
更新処理”の項参照)。また、図7はαの値を変化させ
た場合の信号レベルの特性図を示す。信号レベル変換処
理にあたっては上記数式(4)における、係数(π3
3!)及び(π5/5!)の値を得て予めメモリに格納
しておく。また、図6はDSP14における信号レベル
変換処理ま手順を示すフローチャートであり、次により
説明する。
【0025】[61] 信号のサンプル値Li(デジタ
ル値)をDSPに入力する。 [62] Li 3,Li 5を算出しメモリに格納する。 [63] 係数π,π3/3!,及びπ5/5!をメモリ
から読み出してLi 3,Li 5と掛け合わせたうえそれぞれ
の結果を合成する。 [64] 係数αをメモリから読み出して上記合成結果
に掛け合わせて出力する。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明の車載用音響
再生装置によれば、 信号レベルの変換により走行騒音にマスキングされ
ることなく、明瞭な音を再生し得る。 センサとしてマイクロフォンを用いていないので、
マイクロフォンを使った場合のように突発的な外乱(車
外からの衝撃音等)によって誤動作することがない。 DSPを用いることにより車速の算出及び係数更新
処理、エンジン騒音補正用フィルタ処理、及び信号レベ
ル変換処理の計算及び制御処理をソフト化できるので、
ハードウエア構成を簡単にし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】車室内の騒音のスペクトラムの例を示す図であ
る。
【図2】本発明の車載用音響再生装置の一実施例であ
る。
【図3】車速の算出及び係数更新処理の手順を示すフロ
ーチャートである。
【図4】エンジン騒音補正用フィルタ処理のブロック図
である。
【図5】エンジン騒音補正用フィルタのベル型フィルタ
の分布特性を示す図である。
【図6】信号レベル変換処理の手順を示すフローチャー
トである。
【図7】変換係数αを変化させた場合の信号レベルの特
性図である。
【図8】従来の車載用音響再生装置の例である。
【図9】音楽信号及び騒音の周波数分布図である。
【符号の説明】
9 車速センサ 10 パルス信号 11 A/D変換器 13 デジタル信号 14 DSP 15a,15b 入力端子 16 D/A変換器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響信号を再生する車載用音響再生系に
    おいて、 車速から車速信号を得る車速信号検出手段と、 前記車速信号に基づいて車速を算出し、その算出結果に
    よりレベル変換係数を得る変換係数更新手段と、 前記入力信号から所定周波数領域の信号を抽出し所与の
    補正係数により該抽出された信号を補正すると共に前記
    入力信号と該補正された抽出信号とを加算して補正信号
    を得る騒音補正手段と、 前記レベル変換係数により前記補正信号の音響信号への
    再生信号レベルを決定する信号レベル変換手段と、 を有することを特徴とする車載用音響再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車載用音響再生装置にお
    いて、信号補正手段が入力信号から所定周波数領域の信
    号を抽出する信号抽出手段としてIIRフィルタからな
    るバンドパスフィルタを含むことを特徴とする車載用音
    響再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の車載用音響再生装置にお
    いて、信号レベル変換手段によるレベル変換を下記正弦
    関数の近似計算により行うことを特徴とする車載用音響
    再生装置。 L0=Li+αSIN(π・Li) 但し、Liは入力信号、L0は出力信号、αはレベル変換
    係数である。
JP11395293A 1993-04-16 1993-04-16 車載用音響再生装置 Pending JPH06303063A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5892834A (en) * 1997-06-30 1999-04-06 Ford Motor Company Audio level dynamic range compression
JP2006173840A (ja) * 2004-12-14 2006-06-29 Alpine Electronics Inc 音声出力装置
JP2008042390A (ja) * 2006-08-03 2008-02-21 National Univ Corp Shizuoka Univ 車内会話支援システム

Cited By (4)

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