JPH06302904A - 半導体レーザ励起固体レーザ装置 - Google Patents

半導体レーザ励起固体レーザ装置

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JPH06302904A
JPH06302904A JP8856993A JP8856993A JPH06302904A JP H06302904 A JPH06302904 A JP H06302904A JP 8856993 A JP8856993 A JP 8856993A JP 8856993 A JP8856993 A JP 8856993A JP H06302904 A JPH06302904 A JP H06302904A
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秀男 永井
Akira Ueno
明 上野
Hideyuki Nakanishi
秀行 中西
Akio Yoshikawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定なグリーンレーザの出力を得る。 【構成】 波長変換結晶110,111にπの整数倍の
位相差を与える波長板の機能を持たせる。さらに、温度
が変化してもその位相差が変化しないよう、位相差が互
いに逆相の温度依存性を持たせる。 【効果】 出力が安定な小型グリーンレーザ、特に光デ
ィスク用光源としてその効果を発する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光ディスクの記録再
生、レーザプリンタ、もしくはレーザ応用計測などに用
いられる、超小型の半導体レーザ励起固体レーザ装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】固体レーザ媒質の励起には、従来アーク
ランプやフラッシュランプが用いられてきたが、励起効
率が良くないために、レーザ全体の効率は悪く、ランプ
やレーザ媒質の放熱の点から、装置は大型にならざるを
得なかった。ところが近年、半導体レーザの高出力化に
伴い、半導体レーザを固体レーザ装置の励起光源として
用いる試みがなされるようになってきた。半導体レーザ
を光源に用いると、固体レーザ装置の吸収帯に励起波長
を合わせることができるので、励起効率は非常によくな
る。しかも余分なスペクトルの吸収による発熱がないた
めに、放熱も容易になり、小型で高効率の固体レーザ装
置が実現できる。
【0003】一方、KTiOPO4 (KTP)結晶など
の非線形光学結晶を用いて、固体レーザ装置による赤外
光を高調波に変換して、緑色や青色の可視光レーザ光を
得る方法も従来から知られており、前述の半導体レーザ
励起による固体レーザ装置の光の高調波を利用する試み
もなされている。図7に半導体レーザ励起固体レーザ装
置の構造図を示す。同一パッケージ内に固体レーザ媒質
であるNd:YVO4 マイクロチップ200(2×2×
1mm)、非線形光学結晶であるKTP結晶100(2
×2×5mm)、反射ミラー300(φ2×t2mm、
曲率40mm)、励起光源となる半導体レーザチップ4
00が収められている。そして、これらはベース600
をもつパッケージ700内に収納されている。
【0004】Nd:YVO4 レーザの共振器は、Nd:
YVO4 マイクロチップ200の励起側端面と反射ミラ
ー300との間で形成されている。半導体レーザチップ
400は、Nd:YVO4 マイクロチップ200の端面
に密着させてあり、半導体レーザチップ400からの出
射光が広がる前に十分Nd:YVO4 マイクロチップ2
00を励起できるようになっている。励起されたNd:
YVO4 マイクロチップ200からは、波長 1.064μm
のレーザ光が生じるが、そのレーザ光をKTP結晶10
0により第2高調波である波長 0.532μmのグリーン光
に変換している。KTP結晶100はタイプ2の位相整
合条件を満たすようにカットしてある。
【0005】一般にKTP結晶は、複屈折材料であるた
めに、結晶内を通過する光に位相差を与える。図3に示
すようにKTP結晶101を共振器内に置く内挿型の波
長変換方式では、Nd:YVO4 マイクロチップ201
から照射された基本波E1は、KTP結晶101に入射
し、KTP結晶内101である位相差δを与えられ、反
射ミラー301で折り返され、再びKTP結晶101を
通過する際に位相差δが与えられ、戻って来た基本波E
2との間に位相差2δが生じる。
【0006】図3(a)に示すように、この位相差2δ
がちょうどπの偶数倍であれば損失は生じない。しかし
ながら、通常、位相差2δはπの偶数倍にならないた
め、基本波に損失を与えることになる。特に、図3
(b)に示すように位相差2δがπの奇数倍になった状
態では、その損失は最大になる。一般に位相差δは波長
変換結晶の常光線と異常光線方向の屈折率Δn差および
結晶長Lで決まる。すなわち、位相差は、
【0007】
【数1】δ=2πΔnL/λ で与えられる。ただし、λは基本波の波長である。屈折
率Δnおよび結晶長Lは温度依存性を持っており、波長
変換結晶の温度が変わるとその位相差も変化し、光出力
が変化する。
【0008】図5は、KTP結晶が位相差板として働く
様子を調べるために、図4に示す系で、Nd:YVO4
結晶202のC軸方向に直線偏光で発振しているレーザ
光を共振器外に置いたKTP結晶102に照射し、透過
後のC軸方向の強度について、KTP結晶102の温度
を温度コントローラ900で変えて調べたものである。
この結果は21℃,35.5℃,50℃でλ/4板として
働き、28.5℃,43℃,57.5℃でλ/2板として働
いていることを示している。位相差が2π変化する温度
差は、29℃である。
【0009】このKTP結晶102をNd:YVO4
ーザの共振器内に置き、KTP結晶の温度を変えたとき
のグリーンレーザ光出力を図6に示す。グリーンレーザ
光は温度に対して正弦波的関数で変化を示している。正
弦波のピークではKTP結晶102が与える位相差はπ
の偶数倍になっており、ちょうどλ/2板として働いて
いるために、KTP結晶102を一往復してきた基本波
はYVO4 結晶202から発せられた直線偏光と同じ方
向に振動する直線偏光になっている(図3(a))。
【0010】一方、正弦波のボトムでは位相差はπの奇
数倍になっており、ちょうどλ/4として働いているた
めに、KTP結晶102を一往復してきた基本波はYV
4結晶202から発せれらた直線偏光と90゜で交わ
る方向に振動している(図3(b))。そのために、基
本波に対する損失が大きくなり、グリーンレーザ光の出
力が低下している。
【0011】この発明は、固体レーザ光を効率良く第2
高調波に変換することができる半導体レーザ励起固体レ
ーザ装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の半導体レ
ーザ励起固体レーザ装置は、πの整数倍の位相差を与え
る波長板機能を有する波長変換結晶を共振器内に備えて
いる。請求項2記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置
は、請求項1記載のものにおいて、波長変換結晶が光軸
方向に直列配置した第1および第2の波長変換結晶で構
成され、第1および第2の波長変換結晶は位相差が互い
に逆相の温度依存性をもっている。
【0013】請求項3記載の半導体レーザ励起固体レー
ザ装置は、請求項2記載のものにおいて、第1および第
2の波長変換結晶の対向端面が光軸に対して傾斜してい
る。請求項4記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置
は、請求項3記載のものにおいて、第1および第2の波
長変換結晶は、各光路長が増減する方向に移動可能とな
っている。
【0014】
【作用】この発明によれば、固体レーザ光を効率良く第
2高調波に変換することができる。しかも、波長変換結
晶そのものに位相安定化機能を有しているため、波長変
換結晶の屈折率変化により生じる位相差変化を抑制し、
変換効率の高い状態に保持することができる。
【0015】
【実施例】図1(a)に、この発明の半導体レーザ励起
固体レーザ装置に用いるKTP結晶の構造を示す。KT
P結晶110とKTP結晶111が基本波に与える位相
差を、それぞれ、δ1(T)とδ2(T)とする。ただし、Tは
KTP結晶の温度である。そのとき下記の(数2)を満
たすようになっている。
【0016】
【数2】δ1(T)+δ2(T)=mπ mは整数 すなわち、KTP結晶110とKTP結晶111を透過
する光に対して、温度に関わらず常にπの整数倍の位相
差を与え、往復することにより、πの偶数倍の位相差を
与えることを示している。このような結晶は、KTP結
晶110に図5の実線が示すような特性を与え、KTP
結晶111に図5の破線が示すような特性を与えること
により、実現することができる。位相差は、結晶長およ
びカッティング角を微調整することにより、変えること
ができる。
【0017】図2に、図1(a)に示すKTP結晶11
0,111を用いたときのグリーンレーザ光出力のKT
P結晶温度依存性を示す。励起入力を100mW、波長
を0.809μm一定の状態で実験を行った。KTP結晶
の温度が20〜60℃の範囲において安定なグリーンレ
ーザ光出力が得られている。図6に示す従来の温度依存
性と比較すると、安定度が良くなっていることがわか
る。
【0018】図1(a)の実施例では、2つのKTP結
晶110,111が与える位相差が温度に対して逆相に
なるように、それぞれをカッティング・研磨加工時に調
整しなければない。実際に、一組ずつ調整するのは困難
である。そこで、組み合わせるだけで簡単に位相差がπ
の偶数倍になるようにする構成について説明する。図1
(b)に示すようにKTP結晶120とKTP結晶12
1は互いに向かい合う端面が傾斜面となっており、とも
に傾斜面の傾斜角度は0.5°である。そして、KTP結
晶120,121は、それぞれ通過するレーザ光の光路
長が増減する方向(矢印で示す)に移動可能としてい
る。
【0019】KTP結晶120とKTP結晶121の重
なり具合を、矢印で示す方向にスライドさせて変化させ
ると、KTP結晶120,121を通過するレーザ光の
光路長が増減するため、そのレーザ光の位相差を変化さ
せることができる。各結晶120,121は同じ温度周
期で位相が変化するので、互いに逆相になるように調整
すれば、位相差が(数2)を満足することができる。
【0020】このように、KTP結晶120,121を
通過するレーザ光の光路長が増減する方向にKTP結晶
120,121を移動可能とすることにより、図1
(a)で示したものより、容易に位相差を調整すること
ができる。図1(b)に示す構造においても、図1
(a)の構造と同様に、図2に示すような温度特性が得
られる。
【0021】これらの実施例に示したKTP結晶を図7
に示すような装置に組み込むことより、装置外部の温度
変化の影響、およびレーザ光の損失によって共振器内で
生じる熱の影響を抑えることができる。これらの実施例
に示したKTP結晶は、サイズが2×2×3mmで、全
て両端面に基本波1.06μmおよび第2高調波0.53μ
mにおいて反射率が0.1%以下の無反射コーティングが
施してある。
【0022】図7に示すような小型化を目的とする場合
は、反射ミラー300の代わりに、KTP結晶の出射側
端面に加工することにより反射ミラーの働きを持たせ、
反射ミラー300を省くこともできる。なお、この実施
例では、2組のKTP結晶を組合わせた例を示したが、
2組以上の結晶においても(数2)を満たせば、同様の
効果が期待できる。
【0023】
【発明の効果】この発明の半導体レーザ励起固体レーザ
装置によれば、固体レーザ光を効率良く第2高調波に変
換することができる。しかも、波長変換結晶そのものに
位相安定化機能を有しているために、他の光学部品が不
要となり、固体レーザの小型化・高効率化に適してい
る。特に光ディスク用光源としてその効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はこの発明の半導体レーザ励起固体レー
ザ装置に用いることができる波長変換結晶の一例の斜視
図、(b)は同じく他の例の斜視図である。
【図2】図1(a)の波長変換結晶を用いたときのグリ
ーンレーザ光出力の温度特性図である。
【図3】(a),(b)は共振器の位相差変化を説明す
る図である。
【図4】KTP結晶の位相差の温度依存性を調べる実験
系を説明する図である。
【図5】従来の波長変換結晶の温度に対する位相差変化
を示す図である。
【図6】従来の波長変換結晶を用いたときのグリーンレ
ーザ光出力の温度特性図である。
【図7】半導体レーザ励起固体レーザ装置の構造図であ
る。
【符号の説明】
110,111 位相差が互いに逆相の温度依存性を持
つKTP結晶 120,121 傾斜端面を持つKTP結晶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 昭男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電子 工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 πの整数倍の位相差を与える波長板機能
    を有する波長変換結晶を共振器内に備えた半導体レーザ
    励起固体レーザ装置。
  2. 【請求項2】 波長変換結晶が光軸方向に直列配置した
    第1および第2の波長変換結晶で構成され、前記第1お
    よび第2の波長変換結晶は位相差が互いに逆相の温度依
    存性をもつ請求項1記載の半導体レーザ励起固体レーザ
    装置。
  3. 【請求項3】 第1および第2の波長変換結晶の対向端
    面が光軸に対して傾斜している請求項2記載の半導体レ
    ーザ励起固体レーザ装置。
  4. 【請求項4】 第1および第2の波長変換結晶は、各光
    路長が増減する方向に移動可能となっている請求項3記
    載の半導体レーザ励起固体レーザ装置。
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