JPH06302234A - ワイヤーハーネス組立用コンベア装置およびその装置を用いたワイヤーハーネス組立方法 - Google Patents

ワイヤーハーネス組立用コンベア装置およびその装置を用いたワイヤーハーネス組立方法

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JPH06302234A
JPH06302234A JP5091632A JP9163293A JPH06302234A JP H06302234 A JPH06302234 A JP H06302234A JP 5091632 A JP5091632 A JP 5091632A JP 9163293 A JP9163293 A JP 9163293A JP H06302234 A JPH06302234 A JP H06302234A
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slats
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assembling
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進一 亀本
Kazuyoshi Isoga
一良 磯賀
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ワイヤーハーネス組立用ラインを形成するこ
と。 【構成】ワイヤーハーネス組立用ラインをスラットコン
ベア20を用いて形成する。スラットコンベア20の所
定のスラット22の表面にワイヤーハーネス組立用治具
25を取り付ける。また、各スラット22の裏面には係
止具40を設ける。そして表面が上方を向いたすべての
スラット22の係止具40と係止するように、スラット
22の移動方向に延びる長手の固定用棒材41を設け
る。固定用棒材41をシリンダ42で降下させることに
より、スラット22は下方へ付勢され、所定の基準水平
面に沿って固定される。 【効果】ワイヤーハーネスの組立時に、複数のスラット
22とその上に設けた組立治具25よりなるスラットコ
ンベア20を用いて組立ラインを形成することで、従来
のような布線図板を用いる必要がなくなり、組立ライン
をコンパクトにすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ワイヤーハーネスと
呼ばれる電気機器内配線用または自動車内配線用等の組
電線の組立作業ラインを構成するコンベア装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ワイヤーハーネスは、所定の寸法に切断
された多数の電線が組合わされた構成であり、柔軟性が
あって形態を特定しにくい等の特徴がある。このため、
従来よりワイヤーハーネスの組立においては、布線板が
用いられている。布線板は、その表面に電線の布線位置
が表示されており、布線位置の表示に合わせて電線等を
受け止めるための多数の組立用治具が植立されている。
【0003】一般的なワイヤーハーネス組立ラインは、
上述のような布線板が複数配列され、複数の布線板が一
定速度で連続して循環移動されるようになっている。具
体的な例としては、図9に示すように、たとえば8つの
布線板1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g,1
hが循環ベルト2に取り付けられ、矢印3方向に循環さ
れる。このとき、両端の布線板1aおよび1eは、布線
板を回転させるための回転エリアに存在し、この回転エ
リアにある間は布線作業ができない。したがって、図示
の組立ラインでは、8つの布線板のうち、作業エリアに
ある6つの布線板1b,1c,1d,1f,1g,1h
が布線作業が可能な布線板である。
【0004】このような複数の布線板を用いた従来のワ
イヤーハーネス組立ラインは、布線板の数を増減するこ
とで、ワイヤーハーネスの複雑さに対応できることや、
布線板の長さを延長・短縮することで、ワイヤーハーネ
スの長短に対応できるという特徴を持っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
な従来のワイヤーハーネス組立ラインをそのまま小形ま
たは比較的回路数が少ないワイヤーハーネスの組立に適
用すると、組立ライン自体が相対的に大型となり、製造
スペースの無駄が発生する。また、作業のために必要な
布線板の数が減少して、5〜3枚となった場合、組立ラ
イン上の布線板の移動の軌跡が図10(a)に示すペン
タ方式または図10(b)に示すトライアングル方式の
ように円形に近くなることで、布線板1が作業時に常に
回転する状態となり組立作業性が低下する等の欠点があ
った。
【0006】そこで、主として小形のワイヤーハーネス
の組立に適したワイヤーハーネス組立ラインが望まれて
いた。この発明は、このような点に着目してなされたも
ので、主として小形のワイヤーハーネスの製造ラインに
好適なワイヤーハーネス組立用コンベア装置を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ワイヤーハーネスの組立用ラインとして用いられる装置
であって、平行に配置され、それぞれが環状に巡回し得
る少なくとも2条のチェーンおよびこの2条のチェーン
に取り付けられた多数のスラットを含むスラットコンベ
ア、ならびに前記多数のスラットのうちの予め定める複
数のスラットの表面に取り付けられた複数のワイヤーハ
ーネス組立用治具、を含むことを特徴とするワイヤーハ
ーネス組立用コンベア装置である。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載のワ
イヤーハーネス組立用コンベア装置において、少なくと
も前記ワイヤーハーネス組立用治具が取り付けられた各
スラットの裏面に設けられた係止具、および前記スラッ
トの移動方向に長手に延び、組立作業時に各スラットの
係止具に係合して当該複数のスラットを固定するスラッ
ト固定手段、をさらに含むことを特徴とするものであ
る。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項2記載のワ
イヤーハーネス組立用コンベア装置において、前記スラ
ット固定手段は、スラットの移動方向に長手に延び、各
スラットの係止具と係合可能な固定用棒材と、前記固定
用棒材が各スラットの係止具と係合しない状態と、前記
固定用棒材を下方へ引っ張って各スラットの係止具と係
合する状態とに切換える切換装置とを含むことを特徴と
するものである。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項2または3
記載のワイヤーハーネス組立用コンベア装置において、
前記スラットコンベアは複数の区画に区分され、各区画
ごとに前記スラット固定手段が備えられていることを特
徴とするものである。請求項5記載の発明は、請求項1
ないし4のいずれかに記載のワイヤーハーネス組立用コ
ンベア装置において、前記スラットコンベアの移動方向
下流端近傍に備えられ、前記ワイヤーハーネス組立用治
具に保持されたワイヤーハーネスの有無を判別するワイ
ヤーハーネス取り外し確認手段と、前記取り外し確認手
段がワイヤーハーネス有りを確認したことに応答して、
前記スラットコンベアを停止させる停止手段とをさらに
含むことを特徴とするものである。
【0011】請求項6記載の発明は、請求項1ないし5
のいずれかに記載のワイヤーハーネス組立用コンベア装
置を用いてワイヤーハーネスを組立てる方法であって、
前記スラットコンベアを間欠的に稼働させ、スラットコ
ンベアが停止中に、各組立作業グループにおいてワイヤ
ーハーネスの組立を行うことを特徴とするワイヤーハー
ネスの組立方法。
【0012】請求項7記載の発明は、請求項1記載のス
ラットの表面に取り付けられるワイヤーハーネス組立用
治具であって、電線、コネクタ等のワイヤーハーネス構
成要素を保持するための保持部材と、保持部材を前記ス
ラットに配置するためのものであって、前記スラットに
取り付けられるスラット取付部と、前記保持部材を取り
付ける保持部材取付部とを有し、スラット取付部には取
付用の長孔が形成されており、保持部材取付部にも取付
用の長孔が形成されており、かつ、スラット取付部に形
成された長孔と保持部材取付部に形成された長孔とは、
互いに直交方向に伸びるように形成されていることを特
徴とするワイヤーハーネス組立用治具。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明によれば、ワイヤーハーネ
ス組立のために、複数のスラットと、その上に設けたワ
イヤーハーネス組立治具よりなるスラットコンベアを用
いてワイヤーハーネス組立ラインを形成することで、従
来の布線板を用いる必要がなくなった。
【0014】請求項2記載の発明によれば、ワイヤーハ
ーネス組立用治具は、スラットの表面に取り付けられて
スラットとともに循環移動される。スラット間の寸法
は、スラットが水平に平行移動されるときは一定してい
る。したがって、予め定める複数のスラットに取り付け
られた複数のワイヤーハーネス組立用治具によって電線
等を保持できる。
【0015】また、ワイヤーハーネス組立用治具が取り
付けられたスラットは、スラット固定手段によって固定
可能であるから、組立作業時にスラットを固定すれば、
ワイヤーハーネス組立用治具が動かず、また治具間寸法
等に狂いが生じない。ワイヤーハーネス組立用治具で保
持された電線は、スラットコンベアが移動されることに
より次の組立ステーションに送ることができる。そして
次の組立ステーションでもスラットを固定してワイヤー
ハーネスの組立作業を行える。
【0016】請求項3記載の発明によれば、スラット固
定手段は、長手の固定棒材とたとえばシリンダ等の駆動
手段とで簡易に構成することができる。請求項4記載の
発明によれば、スラット固定手段はワイヤーハーネス組
立のステーションごとに備えられているから、ステーシ
ョン毎に複数のスラットを固定することができる。よっ
て、各ステーション毎に、スラットに取り付けられた組
立用治具間の寸法を精度良く保てる。
【0017】請求項5記載の発明によれば、スラットコ
ンベア上に取り忘れたワイヤーハーネスが存在する場
合、自動的にスラットコンベアが停止されるので、取り
忘れたワイヤーハーネスをコンベアに巻き込んだり、ワ
イヤーハーネスを損傷したりすることのない装置とする
ことができる。請求項6記載の発明によれば、スラット
コンベアは間欠的に稼働される。それゆえ、スラットコ
ンベアが停止している間に、ワイヤーハーネス組立作業
が行われ、その組立作業終了後、スラットコンベアが稼
働される。このような稼働方法を採用することにより、
布線板を用いずにワイヤーハーネスの組立作業を効率良
く行える。
【0018】請求項7記載の発明によれば、スラットに
配置するワイヤーハーネス組立用治具は、互いに直交方
向に伸びる長手の長孔が形成された取付部材を備えてい
る。それゆえ一方の長孔を用いて取付部材をスラットに
取り付ける際に、長孔に沿って取付ねじを調整すること
により、たとえばスラットの移動方向(X方向)の取付
位置を調整できる。また、取付部材の他方の長孔にワイ
ヤーハーネス構成要素を保持するための保持部材を取り
付ける際に、長孔に沿って取付位置を調整することによ
り、スラットの長さ方向(Y方向)に保持部材の位置を
調整できる。したがって、スラットに取り付けた保持部
材は、スラットに対してX方向およびY方向に位置の調
整が可能であり、製造時に保持部材の配置位置を微調整
できる。
【0019】
【実施例】以下には、図面を参照して、この発明の好ま
しい実施例について詳細に説明をする。図1は、この発
明の一実施例に係るワイヤーハーネス組立用コンベア装
置の全体構成を示す正面図であり、その長手方向(図に
おいて左右方向)の一部が省略された図である。また、
図2は、図1に示すワイヤーハーネス組立用コンベア装
置の右側面図であり、説明の便宜上、部材が一部省略さ
れた図である。
【0020】図1および図2を参照して説明すると、こ
のコンベア装置は、駆動用ギヤ装置1および従動用ギヤ
装置2が所定の間隔を隔てて左右に配置されている。駆
動用ギヤ装置1および従動用ギヤ装置2間には、後述す
るスラットコンベアが張り渡されている。また、駆動用
ギヤ装置1および従動用ギヤ装置2間は、複数のステー
ション3に区画されている。図示では全体が示されてい
るのは2つのステーション3だけであるが、実際にはた
とえば5つのステーション3に区画されている。各ステ
ーション3では、それぞれ定められた組立作業が行われ
る。
【0021】各ステーション3は、それぞれ、ベースフ
レーム10およびベースフレーム10上に取り付けられ
たアッパーフレーム11を有している。各ステーション
3のベースフレーム10は横方向に連結されており、後
述するように、スラットコンベアを保持している。ま
た、左右両端のステーション3のベースフレーム10
は、それぞれ、駆動用ギヤ装置1および従動用ギヤ装置
2に連結されている。
【0022】各ステーション3には、それぞれ、コンベ
ア停止用操作機構4が備えられている。各コンベア停止
用操作機構4には、ステーション3の幅Lの方向(スラ
ットコンベア移動方向)にほぼ水平に張り渡された操作
ロープ5と、操作ロープ5の一端にぶら下げられた重り
6と、重り6の下面に当接されたスイッチ7とが含まれ
ている。作業者は、各ステーション3の正面に立ってワ
イヤーハーネス組立作業を行う。そして異常等が生じた
ときや、何らかの理由でスラットコンベアを停止させた
い時、操作ロープ5を引っ張る。すると操作ロープ5の
一端にぶら下げられた重り6が上昇してスイッチ7から
離れる。これによりスイッチ7が作動してスラットコン
ベアは停止する。操作ロープ5は、上述のように各ステ
ーション3ごとに、ステーション3の幅L方向にほぼ水
平に張り渡されている。よって作業者はどのような作業
をしていても、手を延ばせば操作ロープ5に届く。それ
ゆえコンベア装置を緊急停止させたい場合等に、操作性
が良く、安全である。
【0023】各ステーション3の上方部には視認しやす
い状態で、コンベア装置が異常で停止した場合やその他
の緊急の状態を知らせるための報知ランプ8が備えられ
ている。なお、図において、9は、各ステーション3の
作業場所を照らすための照明ランプである。図3は、こ
の実施例におけるスラットコンベア20およびスラット
コンベア20に取り付けられたワイヤーハーネス組立用
治具の構成を説明するための斜視図である。
【0024】図3を参照して説明すると、スラットコン
ベア20は、2条のチェーン21と、2条のチェーン2
1に取り付けられた多数のスラット22とを有してい
る。2条のチェーン21は、それぞれ垂直面内を環状に
循環するもので、環状のうちの長手方向上部が水平面上
に平行に配置されている。2条のチェーン21は、図1
で説明した駆動用ギヤ装置および従動用ギヤ装置2に架
け渡されており、ベースフレーム10によって保持され
ている。また、2条のチェーン21は、それぞれ2点鎖
線で示すようにチェーンカバー28で覆われており、作
業者がチェーン21に指等を挟まれないように配慮され
ている。なお図3では、ベースフレーム10の図示は省
略されている。
【0025】多数のスラット22は、それぞれ、両端が
2条のチェーン21に固定されている。各スラット22
は、相互の間隔が所定の間隔になるようにチェーン21
に取り付けられている。各スラット22間の間隔は全て
等しくてもよいし、各スラット22間ごとに異なってい
てもよい。各スラット22には、スラット22の長さ方
向にたとえば等間隔に多数の取付孔23が形成されてい
る。この実施例では、取付孔23は、スラット22の長
さ方向に等間隔に1列に形成されているが、これに限ら
ず、等間隔に複数列に形成されていてもよいし、不等間
隔に形成されていてもよい。
【0026】多数のスラット22の全て、または多数の
スラット22のうちの予め定める複数のスラット22の
表面には、ワイヤーハーネスの組立用治具25,26,
27が取り付けられている。図3では、一例として、3
種類の組立用治具25,26,27が示されている。こ
れら組立用治具25,26,27は、組立てるべきワイ
ヤーハーネスの種類に応じた構造および種類のものが用
いられる。また、組立てるべきワイヤーハーネスの種類
に応じて、所定の間隔で必要数だけ取り付けられてい
る。
【0027】この実施例では、スラット22に取り付け
る組立用治具25,26,27の少なくともいくつかに
は、次のような構成が採用されている。図4を参照し
て、たとえば組立用治具25を例にとって説明する。組
立用治具25は、取付部材251と、取付部材251に
取り付けられた電線保持部材252とを有している。取
付部材251は、たとえば金属板が折り曲げて形成され
ている。取付部材251は、スラット22(図3参照)
の表面に当接される1対のスラット接触面部253とス
ラット接触面部253と平行に、スラット接触面部25
3よりも上部に位置する保持部材取付面部254とを有
している。スラット接触面部253にはたとえばX方向
に延びる長孔255が形成されている。保持部材取付面
部254にはX方向と直交するY方向に延びる長孔25
6が形成されている。一方のスラット接触面部253に
形成された長孔255と他方のスラット接触面部253
に形成された長孔255との間隔は、図3に示すスラッ
ト22に形成された取付孔23の間隔と等しい間隔また
はその整数倍にされている。よって、この組立用治具2
5をスラット22に取り付けた状態において、長孔25
5と取付孔23との係合位置を調整することにより、長
孔255の長さ範囲内において、スラット22に対し
て、取付部材251をX方向に調整することができる。
また、長孔256に対する電線保持部材252の固定位
置を調整することにより、長孔256の長さ範囲におい
て電線保持部材252をY方向に調整できる。よって、
スラット22を基準に見ると、電線保持部材252によ
る電線の保持位置をX方向およびY方向に調整できる。
つまり組立てるべきワイヤーハーネスに合わせて、スラ
ット22上で組立用治具25の取付位置を調整すること
ができる。
【0028】図5は、この実施例に係るワイヤーハーネ
ス組立用コンベア装置の部分正面図であり、駆動用ギヤ
装置1とスラットコンベア20との関係が示されてい
る。図6は、図5の平面図であり、図7は、図5の右側
面図である。なお、図5、図6および図7においては、
説明の便宜上、部材の一部が省略されたり透かして描か
れている。
【0029】次に、図5、6および7を参照して説明す
る。駆動用ギヤ装置1には、ベースフレーム30が備え
られている。ベースフレーム30はステーション3のベ
ースフレーム10と連結されている。ベースフレーム3
0の上段には回転自在にシャフト34が取り付けられて
いる。シャフト34には所定の間隔を隔てて1対の駆動
ギヤ31が固定されている。ベースフレーム30の下段
には駆動モータ32が取り付けられている。駆動モータ
32はその内部に減速歯車機構を有している。シャフト
34と駆動モータ32との間にはベルト33が張設され
ている。よって、駆動モータ32の回転力はベルト33
を介して駆動ギヤ31へ与えられ、駆動ギヤ31が所定
の速度で回転される。1対の駆動ギヤ31にはそれぞれ
チェーン21が嵌められており、駆動ギヤ31により2
条のチェーン21が矢印A1方向へ環状に循環される。
また、駆動用ギヤ装置1には、安全のためにほぼ全体を
覆うカバー35が備えられている。
【0030】この実施例の特徴の1つは、チェーン21
に取り付けられた各スラット22の裏面中央に係止具4
0が備えられていること、ならびに、これら係止具40
に係合し得る固定用棒材41および固定用棒材41を上
下動させるシリンダ42が備えられていることである。
図8は、係止具40、固定用棒材41およびシリンダ4
2の配置関係を示す斜視図である。この図8、図5およ
び図7を参照して説明すると、スラット22の裏面に取
り付けられた係止具40は、略L字形をした1対の部材
(図7参照)からなり、固定用棒材41は断面形状が略
T字状をしている(図7参照)。そして1対の係止具4
0によって固定用棒材41が挟まれている。固定用棒材
41は、スラットコンベア20の移動方向に長手に延
び、スラットコンベア20のほぼ端から端までの長さに
なっている。よって、表面が上を向いた複数のスラット
22(図5において矢印A1方向へ移動されるすべての
スラット22)は、係止具40を介して固定用棒材41
と係合し得るようにされている。
【0031】シリンダ42のロッド43が降下される
と、ロッド43に連結された固定用棒材41も降下す
る。すると、固定用棒材41の上辺から張り出した係合
レール43と各係止具40とが係合する。そして係止具
40を介して各スラット22は下方へ付勢され、固定さ
れる。なお、固定用棒材41の降下を規制するためにス
トッパ部材44がベースフレーム10に固着されてい
る。
【0032】ワイヤーハーネスの組立作業時には、駆動
モータ32は間欠的に停止され、スラットコンベア20
が間欠的に一定時間ずつ停止される。この場合におい
て、スラットコンベア20に備えられた多数のスラット
22(図3参照)は、一定区間内の複数枚のスラット2
2が1つの組立作業グループとして設定されている。そ
れゆえスラットコンベア20に取り付けられた多数のス
ラット22は、複数の組立作業グループに区分されてい
る。そしてスラット22は、組立作業グループ単位で間
欠的にステーションからステーションへと移動され、各
ステーションにおいて組立作業グループ単位のスラット
22が停止される。なお、1つの組立作業グループに属
するスラット22の数は組立てるワイヤーハーネスに応
じて適宜変更すればよい。そしてスラット22の枚数変
更等に対応して、スラットコンベア20の間欠送りピッ
チも変更すればよい。
【0033】スラットコンベア20が停止期間中は、シ
リンダ42により固定用棒材41が降下される。固定用
棒材41の降下により、表面が上を向いた複数のスラッ
ト22は、すべて、係止具40を介して下方へ付勢され
る。このため、複数のスラット22の表面は、一定の基
準平面に配列固定される。よって、複数のスラット22
に取り付けられた組立用治具25,26,27の高さに
ばらつきが生じない。したがって、各組立用治具25,
26,27の配置寸法精度が向上して、良好にワイヤー
ハーネスの組立が行える。
【0034】スラットコンベア20が一定時間停止され
ている間に、各ステーション3において、電線が布線さ
れたり、またはテープ巻き作業やプロテクタ取付作業等
の予め定められた作業が行われる。次いで、駆動モータ
32によりスラットコンベア20がステーション3の幅
寸法L(図1参照)移動されて再び一定時間停止され
る。スラットコンベア20が停止されると、上述と同様
に、シリンダ42で固定用棒材41が降下され、スラッ
トコンベア20の上面に並んだすべてのスラット22が
固定される。そして各ステーション3で所定の組立作業
が行われる。
【0035】そして、予め定められた一定時間停止後、
シリンダ42で固定用部材41が上昇され、スラットコ
ンベア20の上面に並んだ全てのスラット22の固定が
解除されて、複数のスラット22は、上述した組立作業
グループ単位で次のステーションへの移動が開始され
る。このようにして、右から左へスラットコンベア20
が移動し、左端のステーション3での作業が終了するこ
とにより、完成されたワイヤーハーネスを得る。
【0036】図5および図8では、シリンダ42は1つ
しか図示されていないが、固定用棒材41の長さ方向
に、適当な間隔をあけて複数個備えられているのが好ま
しい。また上述の実施例では、固定用棒材41は、スラ
ットコンベア20の長さ方向にほぼ端から端まで延びた
1本の棒材であると説明した。しかしこれに代え、たと
えばステーション3(図1参照)ごとに、そのステーシ
ョン3の幅Lとほぼ等しい長さの固定用棒材41が、ス
テーション3ごとに備えられていてもよい。この場合、
各ステーション3において、そのステーション3に位置
するスラット22は1本の固定用棒材で固定されるか
ら、スラットコンベア20が停止したとき、ステーショ
ンごとの各スラットの高さは均一に固定される。
【0037】さらにこの実施例では、駆動用ギヤ装置1
に関連してハーネス取り外し確認装置50が備えられて
いる。ハーネス取り外し確認装置50は、スラットコン
ベア20の移動方向下流端(スラット22の沈み込む
側)付近に配置されている。ハーネス取り外し確認装置
50は、たとえばモニタカメラとそのモニタカメラで捉
えた画像を処理する画像処理回路と、処理された画像に
基づいてワイヤーハーネスの有無を判別する判別回路と
で構成されている。あるいは、ハーネス取り外し確認装
置50は、投光素子と受光素子の対を有し、ワイヤーハ
ーネスを取り外すのを忘れたため、投光素子から照射さ
れた光を受光する受光素子の出力が一定時間以上ワイヤ
ーハーネスで遮られたときに、ワイヤーハーネスの取り
忘れを判定するような回路で構成することもできる。
【0038】この実施例では、ハーネス取り外し確認装
置50がハーネスが存在することを判定したことに基づ
き、駆動モータ32を停止してスラットコンベア20を
停止させる。よって、スラットコンベア20上に取り外
しを忘れたワイヤーハーネスがある場合はスラットコン
ベア20は自動的に停止される。よって、ワイヤーハー
ネスが駆動用ギヤ装置1内に入り、下側へ巻き込まれる
ことがない。
【0039】この発明は以上説明した実施例に限定され
るものではなく、請求の範囲に記載の事項内において種
々の変更が可能である。
【0040】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、スラット
コンベアにより組立ラインを形成することにより、製造
スペースをコンパクトにできる。また、直線的にスラッ
トが配列された時に作業が可能となり、作業性の低下も
なくなる。さらに、布線板を用いる必要がなくなった。
【0041】請求項2記載の発明によれば、組立作業時
に、各スラットはスラット固定手段により所定の基準水
平面に精度良く揃えられる。よって、各スラットに取り
付けられた組立治具の高さや間隔が正確で、精度の良い
ワイヤーハーネスの組立ラインを提供できる。請求項3
記載の発明によれば、作業に必要なスラットをスラット
固定手段によりすべて基準水平面に揃えることができ、
ワイヤーハーネス組立時の組立用治具の取付位置間の精
度向上を一層図ることができる。
【0042】請求項4記載の発明によれば、ステーショ
ンごとに複数のスラットを固定することができるので、
各ステーションごとに、スラットに取り付けられた組立
治具間の寸法を精度良く保てる。請求項5記載の発明に
よれば、スラットコンベア上に取り外し忘れたワイヤー
ハーネスが存在する場合、自動的にスラットコンベアが
停止するので、ワイヤーハーネスの巻き込み等がなく、
安全性の高いコンベア装置とすることができる。
【0043】請求項6記載の発明によれば、スラットコ
ンベアは間欠的に稼働され、その停止中にワイヤーハー
ネスが組立てられ、組立が終了した後、スラットコンベ
アが移動される。よって、布線板がなくても全く支障な
くワイヤーハーネスを順次組立てていくことができる。
請求項7記載の発明によれば、スラットに取り付けた保
持部材の取付位置の微調整が可能で、実用的で汎用性の
あるワイヤーハーネス組立用治具を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るワイヤーハーネス組
立用コンベア装置の全体構成を示す正面図であり、その
長手方向の一部が省略された図である。
【図2】図1に示すワイヤーハーネス組立用コンベア装
置の右側面図であり、一部省略された図である。
【図3】この発明の一実施例におけるスラットコンベア
20およびスラットコンベア20に取り付けられたワイ
ヤーハーネス組立用治具の構成を説明するための斜視図
である。
【図4】組立治具25の構成を示す斜視図である。
【図5】この発明の一実施例に係るワイヤーハーネス組
立用コンベア装置の部分正面図である。
【図6】図5の平面図であり、部材の一部が省略された
り透かして描かれた図である。
【図7】図5の右側面図であり、部材の一部が省略され
たり透かして描かれた図である。
【図8】係止具40、固定用棒材41およびシリンダ4
2の配置関係を示す斜視図である。
【図9】布線板を用いた一般的なワイヤーハーネス組立
ラインの構成例を示す図解図である。
【図10】布線板を用いたワイヤーハーネス組立ライン
の他の構成例を示す図解図である。
【符号の説明】
1 駆動用ギヤ装置 2 従動用ギヤ装置 3 ステーション 4 コンベア停止用操作機構 10 ベースフレーム 20 スラットコンベア 21 チェーン 22 スラット 25,26,27 組立用治具 40 係止具 41 固定用棒材 42 シリンダ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワイヤーハーネスの組立用ラインとして用
    いられる装置であって、 平行に配置され、それぞれが環状に巡回し得る少なくと
    も2条のチェーンおよびこの2条のチェーンに取り付け
    られた多数のスラットを含むスラットコンベア、ならび
    に前記多数のスラットのうちの予め定める複数のスラッ
    トの表面に取り付けられた複数のワイヤーハーネス組立
    用治具、を含むことを特徴とするワイヤーハーネス組立
    用コンベア装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のワイヤーハーネス組立用コ
    ンベア装置において、 少なくとも前記ワイヤーハーネス組立用治具が取り付け
    られた各スラットの裏面に設けられた係止具、および前
    記スラットの移動方向に長手に延び、組立作業時に各ス
    ラットの係止具に係合して当該複数のスラットを固定す
    るスラット固定手段、をさらに含むことを特徴とするも
    のである。
  3. 【請求項3】請求項2記載のワイヤーハーネス組立用コ
    ンベア装置において、 前記スラット固定手段は、 スラットの移動方向に長手に延び、各スラットの係止具
    と係合可能な固定用棒材と、 前記固定用棒材が各スラットの係止具と係合しない状態
    と、前記固定用棒材を下方へ引っ張って各スラットの係
    止具と係合する状態とに切換える切換装置とを含むこと
    を特徴とするものである。
  4. 【請求項4】請求項2または3記載のワイヤーハーネス
    組立用コンベア装置において、 前記スラットコンベアは複数の区画に区分され、各区画
    ごとに前記スラット固定手段が備えられていることを特
    徴とするものである。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載のワイ
    ヤーハーネス組立用コンベア装置において、 前記スラットコンベアの移動方向下流端近傍に備えら
    れ、前記ワイヤーハーネス組立用治具に保持されたワイ
    ヤーハーネスの有無を判別するワイヤーハーネス取り外
    し確認手段と、 前記取り外し確認手段がワイヤーハーネス有りを確認し
    たことに応答して、前記スラットコンベアを停止させる
    停止手段とをさらに含むことを特徴とするものである。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5のいずれかに記載のワイ
    ヤーハーネス組立用コンベア装置を用いてワイヤーハー
    ネスを組立てる方法であって、 前記スラットコンベアを間欠的に稼働させ、スラットコ
    ンベアが停止中に、各組立作業グループにおいてワイヤ
    ーハーネスの組立を行うことを特徴とするワイヤーハー
    ネスの組立方法。
  7. 【請求項7】請求項1記載のスラットの表面に取り付け
    られるワイヤーハーネス組立用治具であって、 電線、コネクタ等のワイヤーハーネス構成要素を保持す
    るための保持部材と、 保持部材を前記スラットに配置するためのものであっ
    て、前記スラットに取り付けられるスラット取付部と、
    前記保持部材を取り付ける保持部材取付部とを有し、ス
    ラット取付部には取付用の長孔が形成されており、保持
    部材取付部にも取付用の長孔が形成されており、かつ、
    スラット取付部に形成された長孔と保持部材取付部に形
    成された長孔とは、互いに直交方向に伸びるように形成
    されていることを特徴とするワイヤーハーネス組立用治
    具。
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