JPH06302118A - デジタルデータ復号方法 - Google Patents

デジタルデータ復号方法

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JPH06302118A
JPH06302118A JP8591093A JP8591093A JPH06302118A JP H06302118 A JPH06302118 A JP H06302118A JP 8591093 A JP8591093 A JP 8591093A JP 8591093 A JP8591093 A JP 8591093A JP H06302118 A JPH06302118 A JP H06302118A
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JP8591093A
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Sadanari Okamura
完成 岡村
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 デジタルデータを迅速かつ正確に復号するこ
とができるようにする。 【構成】 光ディスクの情報ピットのエッジを基準位置
からステップ状に8個の位置のいずれかの位置にシフト
させてデジタルデータを記録する。教育ピットに、この
情報ピットのエッジの取り得る位置に対応するデータを
記録しておく。教育ピットの1対のエッジの再生信号に
より規定されるRAMの記憶点(基準点)に、その教育
ピットの教育データを二次元的に記憶させる。RAMの
他の記憶点には、最も近い基準点と同一のデータを記憶
させる。最も近い基準点を検索するとき、現在サーチ中
の点A(p,q)より1つ前の点A(p−1,q)の対
応する基準点S(M,N)と、それに隣接する8個の基
準点S((M−1) mod8,(N−1) mod
8)乃至S((M+1) mod 8,(N+1)mo
d 8)との距離を演算し、そのうち最も小さい距離の
基準点を選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば光ディスクある
いは光磁気ディスクに記録されたデジタルデータを復号
する場合に用いて好適なデジタルデータ復号方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、特願平5−20876号と
して、図13に示すようなフォーマットでデジタルデー
タを記録することを先に提案した。即ち、光ディスクの
トラックは、複数のサーボ領域とデータ領域とに区分さ
れ、サーボ領域には、教育ピットP1,P2と、基準ピ
ットP3乃至P5の5つのサーボ用のピットが形成され
ている。また、データ領域には、44個の情報ピットが
形成されている。
【0003】各ピットには、そのピット列の前後方向
(図中、左右方向)のエッジ位置を、基準位置(図中、
0で示される位置)から幅Δ(=0.05μm)で、ス
テップ状に8個のシフト位置のいずれかの位置にシフト
することにより、デジタルデータを記録するようになさ
れている。即ち、ピットの左右のエッジの位置を、0乃
至7の8個のシフト位置のいずれかの位置にシフトする
ことにより、それぞれの位置において、3ビットのデー
タを記録することができるようになされている。
【0004】ピットの長さは、左右のエッジ位置が基準
位置であるとき0.5μmとなり、左右のエッジ位置が
それぞれ7のシフト位置にあるとき1.2μmとなる。
また、ピットのピット列方向(トラック方向)のピッチ
は1.67μmとされている。
【0005】教育ピットP2の左右の1対のエッジに
は、教育データ(M,N)が記録されている。この教育
データ(M,N)は、(0,0),(0,1),(0,
2),・・・(7,6),(7,7)と64(=8×
8)種類の組み合わせが用意され、各サーボ領域には、
このうちの1つのデータが記録される。従って、64個
のサーボ領域の教育データを集めることにより、情報ピ
ットが取り得るエッジの位置のすべての組み合わせが判
ることになる。
【0006】一方、基準ピットP3とP4の対向するエ
ッジ、並びに基準ピットP4とP5の対向するエッジに
は、基準位置データ(0,0)と(7,7)がそれぞれ
記録されている。
【0007】図14は、このようにして記録されたデジ
タルデータを再生する原理を表している。光ディスクに
記録されたピットのエッジの位置は、そのピットの基準
位置(0)から、記録すべきデジタル情報に応じてステ
ップ状にシフトしているが、そのシフト期間Ts(=Δ
×7)は、光ディスクから情報を再生する光学検出系の
伝達特性に応じて決まるRF信号(再生信号)の過渡期
間(0レベルまたは飽和レベルとなる定常状態以外の期
間)である立上り期間trまたは立下り期間tfよりも
小なる期間に相当する範囲内に設定されている。
【0008】このように、記録されたピットの中心の基
準位置(例えば、シフト位置3の位置)に、理想的に同
期したサンプリングクロックSPを生成し、これを基準
としてRF信号をA/D変換することにより、ピットの
エッジ位置のシフト量0乃至7に対応する再生レベルL
0乃至L7を得ることができる。このようにRF信号の
過渡期間において、1回のサンプリングで、その再生レ
ベルL0乃至L7を検出することができる条件は、次の
ようになる。 シフト期間Ts≦過渡期間(立上り期間trまたは立下
り期間tf) 但し、例えばRF信号のゼロクロスを検出して、エッジ
のシフト位置を検出する場合は、このような条件は不要
となる。
【0009】先の出願においてはまた、情報ピットのエ
ッジの位置を、二次元空間上におけるパターン認識によ
り検出することを提案した。即ち、所定の情報ピットの
1対のエッジ(例えば、前端のエッジと後端のエッジ)
のサンプルクロックの立上りエッジのタイミングにおけ
るレベルを、それぞれVa(n),Vb(n)とすると
き、レベルをA/D変換するA/D変換器の1サンプル
当りのビット数を8ビットとすると、Va(n),Vb
(n)は、0から255までのいずれかの値となる。
【0010】0乃至255の値を有するVa(n)とV
b(n)をそれぞれアドレスとする、マトリックス状に
記憶点が配置されたメモリ空間を用意し、上述した
(0,0)乃至(7,7)の64種類のエッジの組み合
わせを有する教育ピットを再生して得られる信号のレベ
ルをA/D変換して得たデータをマトリックス上にマッ
ピングすると、図15に黒丸印で示す点が得られる。図
において、横軸はVa(n)のレベル(0乃至255)
に対応しており、縦軸はVb(n)のレベル(0乃至2
55)に対応している。但し、図15は、各ピットのエ
ッジの符号間干渉が存在しない理想的な状態を表してい
る。
【0011】この教育ピットの1対の再生レベルに対応
するアドレスで規定される記憶点(図中、黒丸印で示す
点)を基準点Sとして、この基準点に、その教育ピット
のエッジ位置に関するデータ(0,0)乃至(7,7)
を記憶させる。
【0012】そして、65536(=256×256)
個の記憶点のうち、教育ピットに対応するデータが記憶
された64個の基準点S(0,0)乃至S(7,7)を
除く記憶点には、最も近い基準点を対応させ、その対応
する基準点と同一のデータを記憶させる。このようにす
ると、図15に示すように、64個の基準点S(0,
0)乃至S(7,7)をそれぞれ1個ずつ含み、それと
同一のデータが記憶された64個の領域が形成される。
【0013】このように、メモリをマッピングした後、
情報ピットの1対のエッジのレベルをA/D変換して得
られるデータにより規定されるアドレスの記憶点のデー
タを読み出すと、これがその情報ピットの1対のエッジ
のデータとなる。
【0014】図15は、符号間干渉が存在しない理想的
な状態を示したのであるが、実際には符号間干渉が発生
するため、教育ピットによる基準点の配置形状は、図1
6に示すように、矩形から菱形状に歪むことになる。そ
の歪の程度は、符号間干渉の程度に対応する。従って、
各基準点に対応する記憶点の領域も、同図に示すよう
に、特殊な形状となる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、先の出願に
おいては、256×256個の記憶点のデータのマッピ
ングに際し、各記憶点から64個の各基準点までの距離
を演算し、その距離が最も短い基準点を対応する基準点
として選択するようにしていた。その結果、演算に時間
がかかり、迅速かつ正確なデジタルデータの復号が困難
になる課題があった。
【0016】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、より迅速かつ正確にデジタルデータを復号
することができるようにするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明のデジタルデータ
復号方法は、エッジの位置を記録すべきデジタルデータ
に対応して基準位置(0,0)からステップ状に変化さ
せた情報ピットと、情報ピットのエッジの取り得る位置
を示すエッジを有する教育ピットP1,P2とが形成さ
れた記録媒体としての光ディスク1から、教育ピットを
再生して得られる再生信号のレベルをA/D変換し、A
/D変換して得られるデータVa(n),Vb(n)の
うち、ピットの列方向に隣接する教育ピットP1,P2
の1対のエッジに対応するデータにより規定されるメモ
リとしてのRAM23の記憶点を基準点とし、基準点
に、その教育ピットの1対のエッジの位置に関するデー
タ(M,N)を記憶させ、基準点以外のRAM23の記
憶点に、最も近い基準点に記憶されているデータ(M,
N)と同一のデータを記憶させるとともに、情報ピット
を再生して得られる再生信号のレベルをA/D変換し、
情報ピットの再生信号のレベルをA/D変換して得られ
る信号から規定されるRAM23の記憶点を求め、そこ
に記憶されているデータ(M,N)を、その情報ピット
のエッジに対応するデータとして復号するデジタルデー
タ復号方法において、RAM23の基準点以外の記憶点
にデータ(M,N)を記憶させるに際し、RAM23の
記憶点を順次スキャンし、現在スキャンされている記憶
点Abと、それより例えば1つ前にスキャンされ、既に
所定のデータ(M,N)が記憶されている記憶点Aaと
同一のデータ(M,N)が記憶されている基準点Saと
の距離(Ab−Sa)、および、スキャンされている記
憶点Abと、基準点Saに隣接する基準点Sbとの距離
(Ab−Sb)、をそれぞれ演算し、基準点Sa,Sb
のうち、記憶点Abとの距離が最も短い基準点を、記憶
点Abに対応する基準点とし、その基準点に記憶されて
いるデータと同一のデータ(M,N)を、記憶点Abに
記憶させることを特徴とする。
【0018】記憶点のスキャンは、複数の所定の数置き
に行なうようにすることができる。また、RAM23の
記憶点をマトリックス状に配置し、基準点Sa,Sbの
位置を剰余系を用いて特定するようにすることができ
る。
【0019】さらに、記憶点のスキャンは、データが既
に記憶されている基準点の次の記憶点から開始させるこ
とができる。また、記憶点のスキャンが、その前に、デ
ータがまだ記憶されていない記憶点から開始されるとき
は、その記憶点と、他のすべての基準点との距離を演算
し、そのうちの距離が最も短い基準点を、その記憶点と
対応する基準点とすることができる。
【0020】
【作用】上記構成のデジタルデータ復号方法において
は、現在スキャンされている記憶点Abと、それより1
つ前にスキャンされ、既に所定のデータ(M,N)が記
憶されている記憶点Aaに対応する基準点Saとの距離
(Ab−Sa)、および記憶点Abと、基準点Saに隣
接する基準点Sbとの距離(Ab−Sb)が演算され、
そのうちの最も距離の短い基準点が記憶点Abに対応す
る基準点とされる。従って、距離を演算する対象とされ
る基準点の数を減らすことができ、迅速な処理が可能と
なる。
【0021】
【実施例】図1は、本発明のデジタルデータ復号方法を
応用した光ディスク装置の一実施例の構成を示すブロッ
ク図である。光ディスク1は、スピンドルモータ2によ
り回転されるようになされている。この光ディスク1に
は、図13に示したフォーマットに基づいて情報が記録
されている。即ち、情報ピットの前端と後端エッジの少
なくとも一方の位置を所定の基準位置からステップ状に
シフトすることにより、デジタル情報が記録されてい
る。そして、この光ディスク1には、一定の周期でサー
ボ領域とデータ領域が形成されている。サーボ領域に
は、教育ピットP1,P2と、基準ピットP3乃至P5
が形成されており、データ領域には、データピット(情
報ピット)が形成されている。
【0022】ピックアップ3は、光ディスク1に対して
レーザビームを照射し、その反射光から光ディスク1に
記録されている信号を再生する。ピックアップ3が出力
する再生RF信号は、ヘッドアンプ4により増幅され、
フォーカストラッキングサーボ回路5、APC回路6お
よびPLL回路7に供給されるようになされている。フ
ォーカストラッキングサーボ回路5は、入力された信号
からフォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信
号を生成し、これらのエラー信号に対応して、フォーカ
ス制御およびトラッキング制御を実行する。また、AP
C回路6は、光ディスク1に対して照射されるレーザ光
のパワーが一定になるようにサーボをかける。
【0023】PLL回路7は、入力信号からクロック成
分を抽出するものである。通常のCDシステムは、いわ
ゆるセルフクロックシステムとされているため、そこで
使用されるPLL回路は、全てのデータを使ってクロッ
ク再生を行うが、本実施例の場合は、サーボ領域の一部
分のデータのみを使ってクロック再生を行う。即ち、サ
ーボ領域のピットは記録データで変調されていないの
で、記録データの影響を一切受けずに、安定なクロック
再生を行うことが可能となる。
【0024】図2は、このような機能を実現するPLL
回路7の構成例を示すブロック図である。この図におい
て、まずサーボエリアパターン判定回路171は、ヘッ
ドアンプ4が出力するRF信号からサーボ領域と思われ
るパターンを検出すると、サーボ領域検出パルスを発生
する。ここで、サーボ領域と同じパターンは、データ領
域中にも現れる可能性があり、この検出パルスは必ずし
も正しいとは限らないが、とりあえずこれが正しいもの
と仮定して、ロック検出回路172はこの信号を検出し
たとき、カウンタ173にリセットパルスを供給し、カ
ウンタ173をリセットさせる。
【0025】もしも検出したのが正しいサーボ領域であ
れば、その後も必ず同じタイミングでサーボエリアパタ
ーン判定回路171より検出パルスが出力されるはずで
ある。ロック検出回路172は、このことを検出して、
PLL回路7がロック状態にあるかどうかを判定する。
【0026】もしも検出したのが正しいサーボ領域でな
かった場合には、一定の周期で検出パルスが出力されな
いので、ロック状態になるまで上述の動作を繰り返す。
【0027】サーボ領域が正しく検出された後は、カウ
ンタ173が正しいタイミングでリセットされているの
で、このカウンタ173のカウント値をデコーダ181
においてデコードすることで、サーボ領域が次に現れる
タイミングをおおよそ予想することができる。この原理
を使って、カウンタ173のカウント値からサーボ領域
内に存在する特定のピットが出現するタイミング信号を
デコーダ181で生成し、これをゲート信号としてアン
ドゲート176へ供給する。
【0028】サーボ領域の両側に記録されているデータ
領域からの影響を抑制するために、可能な限りサーボ領
域の中央部にあるピットのエッジ(例えば、図13の基
準ピットP3の基準ピットP4と対向するエッジ)が選
ばれるように、ゲート信号のタイミングが調整される。
【0029】RF信号を微分回路174で微分して、ゼ
ロクロス検出回路175でゼロクロス点を検出した信号
のうち、このアンドゲート176を通過したものが位相
比較パルスとなり、サンプルホールド回路177へ供給
される。
【0030】サンプルホールド回路177は、カウンタ
173の出力に基づいてデコーダ181により制御され
る鋸波発生回路178で発生された鋸波を、特定のピッ
トのエッジが出現したタイミングで瞬間的にサンプルホ
ールドすることにより、カウンタ173がカウントアッ
プしているクロック(VCO(電圧制御発振器)180
の出力)と、光ディスク1上のサーボ領域に存在する特
定のピットのエッジとの時間差(位相誤差)を検出す
る。この位相誤差信号は、フィルタ179を通過した
後、VCO180に、そのドライブ電圧としてフィード
バックされ、光ディスク1上のサーボ領域に存在する特
定ピットのエッジと、VCO180が生成するクロック
が常に正しい位相関係を保つように、PLLが形成され
る。
【0031】上述したカウンタ173の出力(カウント
値)をデコーダ181でデコードすることにより、所定
の位相関係のサンプルクロックSP、クロックA、クロ
ックB、クロックRA、クロックRB、クロックTA、
クロックTB、クロックKA、クロックKBが生成され
る。これらのクロックは、図3に示すように、各回路に
供給される。
【0032】図1におけるスピンドルサーボ回路8は、
図2におけるVCO180のドライブ電圧が常に一定値
になるようにスピンドルモータ2を制御し、光ディスク
1を一定の角速度で回転させる。
【0033】一方、ヘッドアンプ4が出力するRF信号
は、A/D変換回路9に入力され、サンプルクロックS
P(図2のデコーダ181が出力する)の立上りのタイ
ミングで、8ビットの256段階のレベルを示すデジタ
ルデータ(再生レベル)にA/D変換される。この8ビ
ットのデータがバイアス除去回路10に供給され、この
バイアス除去回路10によりバイアス成分が除去された
後(その動作の詳細は、図3を参照して後述する)、二
次元デコーダ11とコントローラ15に供給される。コ
ントローラ15は、各種演算を行うCPU15Aと、こ
のCPU15Aで実行するプログラムが格納されたプロ
グラムROM15Bを有しており、後述するマッピング
処理等を実行する。
【0034】二次元デコーダ11は、バイアス除去回路
10より供給された8ビットのデータVa(n),Vb
(n)を組み合わせてデコードし、エッジ位置(M,
N)に対応する合計6ビットのデータを出力する。その
出力は、6→8ビット変換回路12に供給される。6→
8ビット変換回路12は、入力された6ビットのデータ
を4組分だけ蓄積した後、処理し易い8ビットの3組の
データに変換し、誤り訂正回路13に出力する。誤り訂
正回路13は、入力されたデータの誤りを訂正した後、
D/A変換回路14に出力する。D/A変換回路14
は、入力されたデータをアナログ信号に変換して、それ
が例えばオーディオデータであれば、それを図示せぬア
ナログオーディオアンプ等に出力する。
【0035】次に、バイアス除去回路10と二次元デコ
ーダ11の構成とその動作について、図3と図4を参照
して説明する。尚、図4の実施例においては、図13に
示した場合と異なり、教育ピットP1とP2のそれぞれ
対向する1対のエッジに教育データが配置されているが
(図4(A))、図13における場合と同様に、教育ピ
ットP2の前後のエッジに教育データ(M,N)を記録
するようにすることもできる。
【0036】この図4(A)に示す教育ピットP1,P
2と、基準ピットP3乃至P5に対応して、図4(B)
に示すRF信号が得られる。このRF信号を、サンプル
クロックSP(図4(C))の立上りエッジのタイミン
グでA/D変換回路9においてA/D変換し、このデー
タをクロックA(図4(D))の立上りエッジのタイミ
ングでラッチ回路31においてラッチするとともに、ク
ロックB(図4(E))のタイミングでラッチ回路32
においてラッチする。さらに、クロックRA(図4
(F))の立上りエッジのタイミングでラッチ回路41
においてラッチし、またクロックRB(図4(G))の
立上りエッジのタイミングでラッチ回路43においてラ
ッチする。
【0037】そして、減算回路42において、ラッチ回
路31の出力からラッチ回路41の出力を減算するとと
もに、減算回路44において、ラッチ回路32の出力か
らラッチ回路43の出力を減算する。このようにして、
DC成分に影響されないデータを得ることができる(図
5において、基準点S(0,0)を、破線で示す直線が
交差する格子点(記憶点)の位置に配置することができ
る)。
【0038】即ち、図4に示すクロックA,B,RA,
RB,TA,TB,KA,KBは、PLL回路7のデコ
ーダ181(図2)で生成されたクロックであるが、図
4を参照して明らかなように、クロックAとクロックB
は、それぞれ各ピットの後端エッジと前端エッジをサン
プリングするタイミングの直後に発生される。また、ク
ロックRAとRBは、それぞれサーボ領域の基準ピット
P3とP4の基準位置データ(0,0)をラッチするタ
イミングで発生される。
【0039】従って、ラッチ回路41とラッチ回路43
には、前回のサーボ領域における基準ピットP3の後方
エッジと、基準ピットP4の前方エッジの基準位置デー
タ(0,0)がラッチされている。これに対して、ラッ
チ回路31と32により、教育ピットP1の後端エッジ
とP2の前端エッジの教育データがラッチされる。
【0040】その結果、減算回路42は、教育ピットP
1のシフト位置M(Mは0乃至7のいずれかの値)の再
生レベルと、基準ピットP3の後端の基準位置0におけ
る再生レベルとの差を出力することになる。また、減算
回路44は、教育ピットP2のシフト位置N(Nは0乃
至7のいずれかの値)の再生レベルと、基準ピットP4
の前端の基準位置0の再生レベルとの差を出力すること
になる。このように、基準位置0におけるレベルを減算
することにより、再生信号のDC成分(バイアス成分)
が除去されることになる。
【0041】本実施例においては、バイアス除去回路1
0の後段にゲイン調整回路60が接続されており、その
ラッチ回路61において、減算回路42の出力がクロッ
クKA(図4(H))のタイミングでラッチされる。即
ち、ラッチ回路61には、基準ピットP4の後端エッジ
に記録されている基準位置7のデータがラッチされる。
【0042】このラッチ回路61の出力から、減算回路
62において予め設定された目標振幅が減算される。そ
して、その差がゲイン可変アンプ63に供給される。ゲ
イン可変アンプ63は、減算回路62より供給される信
号に対応して、減算回路42より供給される信号のゲイ
ンを調整する。即ち、これにより、ゲイン可変アンプ6
3より出力される信号の、図5において、基準点(7,
7)で示される横軸方向の位置が目標振幅になるように
調整される。
【0043】同様にして、ラッチ回路64において、ク
ロックKB(図4(I))のタイミングで減算回路44
の出力がラッチされる。即ち、このラッチ回路64に
は、基準ピットP5の前端エッジに記録されている基準
位置7に対応するデータがラッチされる。このラッチ回
路64によりラッチされたデータは、減算回路65にお
いて目標振幅が減算された後、ゲイン可変アンプ66に
供給される。ゲイン可変アンプ66は、減算回路65よ
り供給される信号に対応して、減算回路44より供給さ
れる信号のゲインを調整する。これにより、ゲイン可変
アンプ66より出力される信号の、図5において、基準
点(7,7)で示す縦軸方向の位置が、予め設定した目
標振幅位置になるように調整される。
【0044】このように、ゲイン調整回路60により利
得を調整することにより、図5に示す基準点(7,7)
の位置を所定の位置に常に配置することができる。これ
により、光ディスク1に局部的に特性のバラツキがあっ
たような場合においても、データを正確に読み取る(復
号する)ことが可能となる。
【0045】図6は、ゲイン可変アンプ63(または6
6)の出力を表している。同図(A)は、減算回路62
の出力をゲイン可変アンプ63に供給しない場合のもの
であり、同図(B)は、供給した場合のものである。減
算回路62の出力によりゲインを調整した方が、レベル
変動が抑制されていることが判る。
【0046】このようにDC成分が除去され、ゲインが
調整されたデータは、ラッチ回路33と34にそれぞれ
供給される。ラッチ回路33と34は、クロックTA
(図4(J))とTB(図4(K))が入力されたタイ
ミングにおいて、このデータをラッチし、コントローラ
15に出力する。即ち、ラッチ回路33と34は、DC
成分が除去され、かつ、利得が調整された教育データを
ラッチし、コントローラ15に出力することになる。
【0047】コントローラ15は、ラッチ回路33と3
4より入力される教育データを読み取り、その位置デー
タ(M,N)を所定のシーケンスに従って復号する。即
ち、教育ピットの教育データ(M,N)は、所定のシー
ケンスに従って順次記録されており、そのシーケンスか
ら教育データ(M,N)を復号する。そして、この復号
した教育データ(M,N)を、RAM23の所定の記憶
点に次のように記憶させる。
【0048】即ち、RAM23においては、図5に示す
ように、256×256個の記憶点が、マトリックス状
に配置されている。そして、ゲイン可変アンプ63より
出力される8ビット(256段階)のデータを下位アド
レス(図5における横軸方向のアドレス)とし、ゲイン
可変アンプ66より出力される8ビット(256段階)
のデータを上位アドレス(図5における縦軸方向のアド
レス)として、これらのアドレスにより規定される記憶
点に基準位置データ(M,N)を記憶させる。即ち、上
述したように、教育データは64種類存在するため、2
56×256個の記憶点のうち、所定の64個の記憶点
が基準点として選択され、そこに64種類の教育データ
に対応するデータ(M,N)がマッピングされる。図5
においては、黒丸印で、この基準点を表している。
【0049】尚、上述したように、減算回路42,44
によりDC成分を除去するようにしているため、基準点
S(0,0)を通る線がX軸またはY軸となる。
【0050】以上のRAM23に対する基準点の書き込
み動作は、光ディスク1より教育ピットが再生される
と、その都度行われる。即ち、基準点は、光ディスク1
より再生されるデータに対応して、順次更新されてい
く。
【0051】一方、コントローラ15は、基準点以外の
各記憶点が対応する基準点(最も近い基準点)を選択
し、その選択した基準点と同一のデータを、その記憶点
に記憶させる処理を実行する。図7は、この処理の実施
例を表している。
【0052】最初にステップS1において、変数iとk
が0に初期設定される。次にステップS2において、R
AM23の256×256個の記憶点のうち、スキャン
対象とされる記憶点のX軸方向の座標pと、Y軸方向の
座標qが、次式に従って演算される。次式において、/
は整数除算を意味する。即ち、演算値の商の整数部がq
とされる。 p=i mod 256 q=(i−p)/256
【0053】即ち、変数iは、後述するステップS11
において、1ずつインクリメントされ、65536(=
256×256)まで増加するのであるが、この変数i
は、256×256個の記憶点の、いわば連続したアド
レスとなる。記憶点のX軸方向の座標pは、この変数i
を256で割算したとき得られる余りとされる。即ち、
X軸方向の座標pは、256の剰余系とされている。そ
の結果、座標pは0から255までのいずれかの値を取
ることになる。
【0054】また、Y軸方向の座標qも、0から255
までのいずれかの値を取ることになる。
【0055】いまの場合、変数iが0であるため、p=
0となり、q=0となる。
【0056】次にステップS3に進み、変数kが0であ
るか否かが判定される。この変数kは、記憶点をスキャ
ンする初めての処理であるか否かを表すものであり、初
めてのとき、ステップS1において0に設定されてい
る。このため、いまの場合、ステップS3からステップ
S4に進み、記憶点のX座標pが0であるか否かが判定
される。いまの場合、変数pが0であるため、ステップ
S4からステップS5に進み、Y座標qが0であるか否
かが判定される。いまの場合、変数qも0であるため、
ステップS5からステップS6に進む。
【0057】ステップS6においては、スキャン対象と
されている記憶点A(p,q)(いまの場合、A(0,
0))と、図5において最も下の行の8個の基準点S
(0,0),S(1,0),S(2,0),・・・,S
(7,0)との距離が演算されるとともに、点A(0,
0)と、図5において最も左側の8個の基準点S(0,
0)乃至S(0,7)との距離が演算される。即ち、合
計15個(=8×2−1)(S(0,0)は共通)の距
離が演算される。
【0058】次にステップS10に進み、ステップS6
で演算した15個の距離のうち、最も短い距離に対応す
る基準点を求め、それをSmin(M,N)とする。そし
て、記憶点A(0,0)を基準点Smin(M,N)に対
応するものとして、記憶点A(0,0)に基準点Smin
(M,N)と同一の位置データ(M,N)を記憶させ
る。また、CPU15A上の一時的な記憶領域にも
(M,N)を記憶させる。このように、データ(M,
N)が記憶されている記憶点により形成されるRAM2
3上の領域を、D(M,N)と表す。
【0059】そしてステップS11に進み、変数iを1
だけインクリメントするとともに、変数kを1にセット
する。そしてステップS12において、変数iが最大値
である65536(=256×256)に達したか否か
が判定される。いまの場合、変数iは、ステップS11
において0から1にインクリメントされたため、ステッ
プS12からステップS2に戻る。
【0060】そしてステップS2においては、記憶点の
X座標pが1となり、Y座標が0となる。ステップS3
において、変数kが0であるか否かが判定されるが、い
まの場合、ステップS11においてk=1にセットされ
ている(第1回目のスキャンではない)ため、ステップ
S3からステップS8に進む。ステップS8において
は、現在スキャンされている記憶点A(p,q)(いま
の場合、A(1,0))の1つ前の記憶点A(p−1,
q)(いまの場合、A(0,0))の領域D(m,n)
がCPU15Aの一時的な記憶領域から読み込まれる。
【0061】そしてステップS9に進み、現在スキャン
中の記憶点A(p,q)(いまの場合、A(1,0))
と基準点S(r mod 8, s mod 8)の間
の距離が演算される。ここにおいて、rは、m−1、m
またはm+1とされ、sは、n−1、nまたはn+1と
される。換言すれば、現在スキャン中の記憶点より1つ
前の記憶点が対応する基準点と、その基準点の上下、左
右、または左斜め上方または下方、あるいは右斜め上方
または下方の8個の基準点との距離が演算される。即
ち、現在サーチ中の記憶点より1つ前の記憶点が対応す
る基準点と、これに隣接する8個の基準点の合計9個の
基準点と、現在サーチ中の記憶点との距離が演算され
る。
【0062】そしてステップS10に進み、ステップS
9で演算した9つの距離のうち、最も短い距離の基準点
を基準点Smin(M,N)とし、この基準点に記憶され
ている位置データ(M,N)を、現在サーチ中の記憶点
A(p,q)(いまの場合、A(1,0))の対応する
基準点とし、RAM23のこの記憶点A(p,q)、お
よびCPU15Aの一時的記憶領域に、その基準点と同
一のデータ(M,N)を記憶させる。
【0063】次にステップS11に進み、変数iを1だ
けインクリメントし、ステップS12から再びステップ
S2に戻り、同様の処理を繰り返す。
【0064】図8は、現在サーチ中の点A(p,q)、
既にサーチが行われ、対応する基準点が判明している点
A(p−1,q)、並びに基準点との関係を示してい
る。即ち、この例においては、点A(p−1,q)に基
準点S(M,N)(この実施例の場合、S(3,3))
が対応している。従って、点A(p−1,q)とCPU
15Aの一時的記憶領域には、位置データ(M,N)
(いまの場合、(3,3))が記憶されている。
【0065】この基準点S(M,N)の上下に隣接する
基準点は、S(M,N+1)(S(3,4))と、S
(M,N−1)(S(3,2))である。また、左右に
は、基準点S(M−1,N)(S(2,3))とS(M
+1,N)(S(4,3))が隣接している。また、斜
め左上方と下方には、基準点S(M−1,N+1)(S
(2,4))とS(M−1,N−1)(S(2,2))
が隣接している。さらに、斜め右上方と下方には、基準
点S(M+1,N+1)(S(4,4))と基準点S
(M+1,N−1)(S(4,2))が隣接している。
【0066】現在サーチ中の点A(p,q)が対応する
基準点としては、この9つの基準点のうち、最も距離が
短いものを選択するのである。このようにすれば、従
来、64個の基準点との距離を演算していたものが、9
個の基準点との距離を演算するだけで済むことになるた
め、演算の回数を9/64に減少することができる。
【0067】図9には、記憶点をスキャンする方向が示
されている。同図に示すように、256×256個の記
憶点は、(0,0)から右方向に水平にスキャンが開始
され、最下行の右端部(255,0)に達したとき、1
行上の行の左端部の記憶点(0,1)に戻る。このよう
なスキャンが順次繰り返されて、次第に上の行に移動
し、最も上の行をスキャンして、その右端の記憶点(2
55,255)に達したとき、最初の記憶点(0,0)
に戻る。このようなスキャン動作が順次繰り返される。
【0068】このようにマトリックス状に配置されてい
る記憶点を、連続的にスキャンするとき、隣接する基準
点を特定するのに、ステップS9において説明したよう
に、8の剰余系を用いることで、スキャンする記憶点が
右端から左端に移動したような場合、あるいは右上の点
から左下の点に移動するような場合にも、特別の演算を
施すことなく、連続的に処理を実行することができる。
【0069】図7の処理において、ステップS4で、ス
キャンする記憶点のX座標pが0でないと判定されたと
き、即ち、左端の記憶点でないとき、ステップS4から
ステップS8に進み、それ以降の処理が実行される。ま
た、サーチ中の記憶点のY座標qが0でないと、ステッ
プS5において判定されたとき、即ち、最下行以外の行
の左端の記憶点であるとき、ステップS5からステップ
S7に進み、その記憶点A(p,q)(この場合、A
(0,q))と最も左側の8個の基準点S(0,0)乃
至S(0,7)との間の距離が演算される。そしてステ
ップS10において、8個の基準点のうち、最も距離の
短い基準点が、対応する基準点として選択される。
【0070】また、ステップS12で変数iが6553
6と等しいと判定されたとき、ステップS13に進み、
i=0にリセットし、ステップS2以降の処理を繰り返
す。即ち、スキャン中の記憶点A(p,q)がA(25
5,255)に達したとき、A(0,0)に戻り、同様
の動作が繰り返される。
【0071】このようにして、スキャン中の記憶点A
(p,q)が、左端の点でなければ(p≠0であれ
ば)、周囲の9個の基準点Sとの距離が演算され(ステ
ップS9)、左端の点であれば(p=0かつq≠0であ
れば)、最も左側の8個の基準点との距離が演算され
(ステップS7)、A(0,0)であれば、最も左側と
最も下の15個の基準点との距離が演算される(ステッ
プS6)。いずれの場合も、64個の基準点との距離を
演算する場合に較べて、演算回数を少なくすることがで
きる。
【0072】尚、上述したように、基準点(領域)の隣
接状態は、符号間干渉の状態によって大きく変化する。
符号間干渉が所定値以上より大きい場合(歪が大きい場
合)においては、ステップS3,S4,S5,S7の経
路の処理を実行させるようにすることもできる。このよ
うにすれば、歪が大きくても、確実にマッピングが可能
となる。
【0073】図7においては、記憶点を1個ずつずらし
てスキャンを行うようにしたが、複数個置きにスキップ
してスキャンすることも可能である。図10および図1
1に示すフローチャートは、この場合の処理を示してい
る。ステップS21乃至S30の処理は、図7における
ステップS1乃至S10における処理と基本的に同様で
ある。
【0074】但し、ステップS28においては、現在サ
ーチ中の記憶点A(p,q)の1個前の記憶点A(p−
1,q)の属する領域を読み込むのではなく、t個前の
記憶点A(p−t,q)の属する領域が読み込まれるよ
うになされている。そして、このt個だけ前の記憶点A
(p−t,q)の領域D(m,n)を基準として、ステ
ップS29において隣接する基準点が選択される。さら
に、ステップS30において、距離の最も短い基準点の
データが、現在サーチ中の記憶点A(p,q)に対応さ
れ、その位置データ(m,n)がそこに記憶される。
【0075】ステップS30の次にステップS31に進
み、ステップS28において求めたt個前の位置データ
(m,n)と、ステップS30で求めたt個後の(現
在、サーチ中の)記憶点A(p,q)の位置データ
(M,N)が等しいか否かが判定される。両者が等しい
場合、t個前の記憶点A(p−t,q)と現在サーチ中
の記憶点A(p,q)の間の記憶点も、同一の基準点が
対応するものと考えられる。そこで、この場合において
は、ステップS32において、変数jにt−1をセット
し、ステップS33において、記憶点A(p−j,q)
(記憶点A(p−(t−1),q))の位置データを
(m,n)に設定する。即ち、t−1個だけ前の記憶点
にも同一の位置データを記憶させる。
【0076】次にステップS34に進み、変数jを1だ
けデクリメントし、ステップS35において、変数jが
0であるか否かを判定し、0でない場合、ステップS3
3に戻り、同様の処理を実行する。即ち、記憶点A(p
−t,q)と記憶点A(p,q)の間のt個の記憶点を
順次サーチし、それぞれの位置データとして(m,n)
を記憶させる。
【0077】一方、ステップS31において、位置デー
タ(m,n)と(M,N)とが等しくないと判定された
場合、t個前の記憶点A(p−t,q)と現在サーチ中
の記憶点A(p,q)の間に、同一のデータを記憶する
領域の境界が存在することになる。そこで、この場合に
おいては、ステップS31からステップS41に進み、
変数jにt−1をセットする。そしてステップS42に
おいて、記憶点A(p−j,q)の1個前の記憶点A
(p−j−1,q)(いまの場合、A(p−t,q))
が対応する基準点S(m,n)が属する領域D(m,
n)のデータ(m,n)を、CPU15Aの一時的記憶
領域から読み込む。次にステップS43において、基準
点S(m,n)と、その周囲の8個の基準点の合計9個
の基準点と、記憶点A(p−j,q)との距離を演算す
る。
【0078】そしてステップS44に進み、ステップS
43で求めた距離のうち、最も短い距離に対応する基準
点を求め、この基準点をSmin(M,N)とし、記憶点
A(p−j,q)に対応させる。即ち、この記憶点A
(p−j,q)とCPU15Aの一時的記憶領域に、最
小の距離の基準点に記憶されている位置データ(m,
n)と同一のデータを、データ(M,N)として記憶さ
せる。
【0079】ステップS45において、変数jを1だけ
デクリメントし、ステップS46において変数jが0と
判定されるまで、ステップS42以降の処理が繰り返し
実行される。即ち、これにより、記憶点A(p−t,
q)から記憶点A(p,q)までのt個の各記憶点の対
応する基準点が順次求められ、対応する基準点と同一の
位置データが各記憶点に記憶される。
【0080】以上の処理が完了した後、ステップS35
またはS46において、変数jが0であると判定された
とき、ステップS36に進み、変数iがtだけインクリ
メントされる。インクリメントされた変数iが、ステッ
プS37において、65536と等しくないと判定され
たとき、ステップS22に戻り、それ以降の処理が繰り
返し実行される。ステップS37において、変数iが6
5536に達したと判定されたとき、ステップS38に
進み、変数iが0にリセットされ(サーチ中の記憶点が
A(255,255)に達したとき、記憶点A(0,
0)に戻り)、ステップS22に戻り、それ以降の処理
が繰り返し実行される。
【0081】図12は、図11におけるステップS32
乃至S35における処理(図12(A))と、ステップ
S41乃至S46における処理(図12(B))の違い
を模式的に示している。即ち、図12(A)に示す場合
においては、記憶点A(p,q)と、そのt個前の記憶
点A(p−t,q)が両方とも同一の基準点に対応して
いるため、その間の記憶点には、全て同一の位置データ
(m,n)が記憶される。
【0082】これに対して、図12(B)に示す場合に
おいては、現在サーチ中の記憶点A(p,q)と、t個
前の記憶点A(p−t,q)の対応する基準点が異なる
ため、両者の間の記憶点は、個々に所定の基準点との距
離が演算されて、対応する基準点が求められる。
【0083】尚、図10と図11の処理において、スキ
ップする幅tは、これをあまり小さくすると、各記憶点
を1個ずつスキャンする場合(図7の場合)と同様に、
処理時間がそれだけ長くなってしまう。しかしながら、
その値をあまり大きくし過ぎると、2つ以上の領域の境
界を越えてしまい、正確に領域を検出することが困難に
なる。そこで、実験等を予め行うことにより、この変数
tを所定の値に設定するようにするのが好ましい。
【0084】以上の実施例においては、記憶点のスキャ
ンを記憶点A(0,0)から開始するようにしたが、ス
キャンの始点は任意の位置とすることができる。例え
ば、教育データが予め記憶されている基準点の次の記憶
点から開始するようにすれば、その前の記憶点(基準
点)は既に対応する基準点が特定されているため、始点
において特別な距離演算を行う必要がなくなり、より迅
速な処理が可能となる。
【0085】また、記憶点A(0,0)以外の記憶点を
始点とする場合においては、その始点と64個の各基準
点との距離を演算するようにすれば、その分だけ基準点
の次の記憶点からスキャンを開始する場合、あるいは、
記憶点A(0,0)を始点とする場合(上述したよう
に、この場合は演算する必要がある基準点の数は15個
となる)に較べて時間はかかるが、任意の記憶点からス
キャンを開始することが可能となる。
【0086】尚、本発明は光ディスク以外の記録媒体に
デジタルデータを記録再生する場合にも応用が可能であ
る。
【0087】
【発明の効果】以上の如く請求項1に記載のデジタルデ
ータ復号方法によれば、既に所定のデータが記憶されて
いる記憶点Aaと同一のデータが記憶されている基準点
Sa、並びにこの基準点Saに隣接する基準点Sbと、
現在スキャンされている記憶点Abとの距離を演算し、
そのうち最も短い距離の基準点を記憶点Abに対応させ
るようにしたので、演算回数を少なくし、迅速な処理が
可能となる。その結果、より迅速な復号が可能となる。
【0088】請求項2に記載のデジタルデータ復号方法
によれば、所定の数置きに記憶点をスキャンするように
したので、処理速度をより迅速にすることが可能とな
る。
【0089】請求項3に記載のデジタルデータ復号方法
によれば、基準点の位置を剰余系を用いて特定するよう
にしたので、基準点の位置がマトリックス状に配置され
ている場合においても、その位置を同一の関数で容易に
特定することが可能となる。
【0090】請求項4に記載のデジタルデータ復号方法
によれば、記憶点のスキャンを、データが既に記憶され
ている基準点の次の記憶点から開始するようにしたの
で、迅速な処理が可能となる。
【0091】また、請求項5に記載のデジタルデータ復
号方法によれば、スキャンを開始する記憶点の始点に対
応する基準点は、他の全ての基準点との距離を演算して
求めるようにしたので、いずれの点からもスキャンを開
始することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデジタルデータ復号方法を応用した光
ディスク装置の一実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】図1のPLL回路7の構成例を示すブロック図
である。
【図3】図1のバイアス除去回路10と二次元デコーダ
11の構成例を示すブロック図である。
【図4】図3の実施例の動作を説明するタイミングチャ
ートである。
【図5】図3のRAM23のマッピングを説明する図で
ある。
【図6】図3のゲイン調整回路60の動作を説明する図
である。
【図7】図3のコントローラ15の動作を説明するフロ
ーチャートである。
【図8】図7のステップS9における処理を説明する図
である。
【図9】図7のフローチャートに示す処理により、RA
M23上の記憶点をスキャンする様子を模式的に表す図
である。
【図10】図3のコントローラ15の他の動作例を説明
するフローチャートである。
【図11】図10に続くフローチャートである。
【図12】図11におけるステップS32乃至S35に
おける処理と、ステップS41乃至S45における処理
を説明する図である。
【図13】従来の光ディスクにおける記録フォーマット
を説明する図である。
【図14】図13に記録されているデータを再生する原
理を説明する図である。
【図15】図13に示すフォーマットで記録されている
データを二次元的に復号する原理を説明する図である。
【図16】符号間干渉の影響を説明する図である。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 スピンドルモータ 3 ピックアップ 4 ヘッドアンプ 5 フォーカストラッキングサーボ回路 6 APC回路 7 PLL回路 8 スピンドルサーボ回路 9 A/D変換回路 10 バイアス除去回路 11 二次元デコーダ 12 6→8ビット変換回路 13 誤り訂正回路 14 D/A変換回路 15 コントローラ 23 RAM 31乃至34 ラッチ回路 41,43 ラッチ回路 42,44 減算回路 63,66 ゲイン可変アンプ 171 サーボエリアパターン判定回路 172 ロック検出回路 173 カウンタ 174 微分回路 175 ゼロクロス検出回路 177 サンプルホールド回路 178 鋸波発生回路 179 フィルタ 180 VCO 181 デコーダ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エッジの位置を記録すべきデジタルデー
    タに対応して基準位置からステップ状に変化させた情報
    ピットと、前記情報ピットのエッジの取り得る位置を示
    すエッジを有する教育ピットとが形成された記録媒体か
    ら、前記教育ピットを再生して得られる再生信号のレベ
    ルをA/D変換し、 前記A/D変換して得られるデータのうち、前記ピット
    の列方向に隣接する前記教育ピットの1対のエッジに対
    応するデータにより規定されるメモリの記憶点を基準点
    とし、前記基準点に、その教育ピットの1対のエッジの
    位置に関するデータを記憶させ、 前記基準点以外の前記メモリの前記記憶点に、最も近い
    前記基準点に記憶されているデータと同一のデータを記
    憶させるとともに、 前記情報ピットを再生して得られる再生信号のレベルを
    A/D変換し、 前記情報ピットの再生信号のレベルをA/D変換して得
    られる信号から規定される前記メモリの記憶点を求め、
    そこに記憶されているデータを、その情報ピットのエッ
    ジに対応するデータとして復号するデジタルデータ復号
    方法において、 前記メモリの前記基準点以外の前記記憶点にデータを記
    憶させるに際し、 前記メモリの前記記憶点を順次スキャンし、 現在スキャンされている記憶点Abと、それより前にス
    キャンされ、既に所定のデータが記憶されている記憶点
    Aaと同一のデータが記憶されている基準点Saとの距
    離、および、スキャンされている前記記憶点Abと、前
    記基準点Saに隣接する基準点Sbとの距離、をそれぞ
    れ演算し、 前記基準点Sa,Sbのうち、前記記憶点Abとの距離
    が最も短い基準点を、前記記憶点Abに対応する基準点
    とし、その基準点に記憶されているデータと同一のデー
    タを、前記記憶点Abに記憶させることを特徴とするデ
    ジタルデータ復号方法。
  2. 【請求項2】 前記記憶点のスキャンは、複数の所定の
    数置きに行なわれることを特徴とする請求項1に記載の
    デジタルデータ復号方法。
  3. 【請求項3】 前記メモリの記憶点は、マトリックス状
    に配置されており、前記基準点Sa,Sbの位置は、剰
    余系を用いて特定されることを特徴とする請求項1また
    は2に記載のデジタルデータ復号方法。
  4. 【請求項4】 前記記憶点のスキャンは、データが既に
    記憶されている前記基準点の次の記憶点から開始される
    ことを特徴とする請求項1,2または3に記載のデジタ
    ルデータ復号方法。
  5. 【請求項5】 前記記憶点のスキャンが、その前に、デ
    ータがまだ記憶されていない前記記憶点から開始される
    とき、その記憶点と、他のすべての前記基準点との距離
    を演算し、 そのうちの距離が最も短い前記基準点を、前記記憶点と
    対応する基準点とすることを特徴とする請求項1,2ま
    たは3に記載のデジタルデータ復号方法。
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