JPH06302085A - デジタル信号記録媒体再生装置 - Google Patents

デジタル信号記録媒体再生装置

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JPH06302085A
JPH06302085A JP5088731A JP8873193A JPH06302085A JP H06302085 A JPH06302085 A JP H06302085A JP 5088731 A JP5088731 A JP 5088731A JP 8873193 A JP8873193 A JP 8873193A JP H06302085 A JPH06302085 A JP H06302085A
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Akira Tsukihashi
章 月橋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 メモリを利用して耐震性能の向上を計った上
で、消費電力の削減を達成したデジタル信号記録媒体再
生装置を提供する。 【構成】 メモリ26のデータ備蓄量が該メモリ26の
記憶容量の満杯に達したとき、メモリ26からのデータ
の読み出し、出力の為に用いられない各回路の少なくと
も一部への給電を遮断手段23により遮断できるように
するとともに、備蓄量検出回路29から発生可能な数種
の検出出力の中の1つを検出点切換手段30で選択的に
電源制御手段24に供給することにより給電の遮断を解
除する条件をメモリ26のデータ備蓄量が異なる数段階
で切換可能に成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、デジタル信号が記録さ
れた信号記録媒体を再生するデジタル信号記録媒体再生
装置に係り、特に、デジタル信号の読み取り損じにおけ
る再生の途切れを防止したデジタル信号記録媒体再生装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル信号が記録された信号記録媒体
においては、CDに代表される如く、メインデータ(音
楽情報)の他に経過時間等の再生位置を示す位置指標デ
ータ(サブコーディング信号のQチャンネルデータ等)
が記録されているものがある。このような信号記録媒体
を再生する再生装置は、通常、前記位置指標データを用
いて入力操作等により設定される目標位置の検索を行う
アクセス動作が出来るように成されている。その為、こ
のような再生装置においては、従来、例えば特開平4−
188472号公報に示される如く、アクセス動作を利
用して耐震性能を向上させて再生の途切れを防止したも
のが知られている。前記再生装置は、信号記録媒体を定
格速度より高速で駆動することにより信号記録媒体に記
録されたデジタル信号をピックアップで高速読み取ると
ともに、その読み取られたデジタル信号を復調して得ら
れるデータをメモリに一旦記憶して該メモリから定格速
度に合わせて読み出すことにより前記メモリから読み出
されるデータの伝送速度に比べて該メモリに書き込まれ
るデータの伝送速度を高速にし、ピックアップによる読
み取り位置を戻す時間を確保してそれによりデータの読
み直しを可能にし、読み取り損じに起因して再生が途切
れるのを防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した再
生装置は、耐震性能の向上が計れるので、ヘッドホンタ
イプ等の携帯可能なものに特に有効である。携帯可能な
再生装置においては、電源として乾電池や充電電池を使
用するので、消費電力が重要項目となるが、この種の再
生装置は前述した如く、信号記録媒体の駆動速度を高速
にしたり、あるいはアクセス動作の為にピックアップの
駆動を頻繁に行う為に電力消費が多くなり、電池の持続
時間に課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題に
鑑みて成されたもので、電源を少なくとも2系統の電源
供給路に分けて各回路に供給する電源回路と、前記メモ
リに書き込まれたデータを読み出し、出力するのに使用
されない各回路の少なくとも一部に電源供給を行う為の
電源供給路に挿入された遮断手段と、前記メモリのデー
タ備蓄量が該メモリの記憶容量の満杯になったときにそ
の旨を示す第1検出出力を発生するとともに、前記メモ
リのデータ備蓄量が該メモリの記憶容量の中間で数段階
に分けられて設定された数種の所定量になったときにそ
の旨をそれぞれ示す第2検出出力の発生が可能な備蓄量
検出手段と、該備蓄量検出手段からの第1及び第2検出
出力が供給されることにより前記遮断手段を制御する電
源制御手段と、該電源制御手段に供給する前記備蓄量検
出手段からの第2検出出力を選択的に切換える検出点切
換手段とを備え、前記遮断手段を作動させる条件を前記
メモリのデータ備蓄量が該メモリの記憶容量の満杯に達
したときに設定するとともに、前記遮断手段の作動を解
除させる条件を前記メモリのデータ備蓄量が該メモリの
記憶容量の中間の異なる数段階で切換え可能にしてい
る。
【0005】
【作用】本発明は、メモリのデータ備蓄量が該メモリの
記憶容量の満杯に達したとき、メモリからデータを読み
出し、またそのデータを出力するのに用いられない各回
路の少なくとも一部への電源供給が遮断できるようにす
るとともに、その遮断の解除を行う条件をメモリのデー
タ備蓄量が異なる数段階で切換可能にし、それによりメ
モリの一部の記憶容量領域を電力消費の抑制の為に活用
できるようにするとともに、信号の読み取り損じの発生
状況に応じて耐震性能の向上の為に用いられるメモリの
記憶容量領域を適切に切換え、耐震性能の劣化を招くこ
となく、電力消費の抑制の為に用いられるメモリの記憶
容量領域をなるべく確保せんとするものである。
【0006】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示し、携帯用CD
プレーヤの回路ブロック図であり、図示のCDプレーヤ
は、通常再生時において、CD方式のディスク1の定格
の線速度より高速(例えば2倍速)でディスクが回転さ
れるべくスピンドルモータ2が高速回転するようにディ
スクサーボ回路3が設定されており、通常のCDプレー
ヤより高速でディスク1がピックアップ4によりトレー
スされるように成されている。
【0007】また、前記ディスクサーボ回路3は、スピ
ンドルモータ2を線速度一定(CLV)の他に角速度一
定(CAV)の回転方式にも対応して制御が行えるよう
に成されている。
【0008】5はピックアップ4によりトレースされて
得られるディスクに記録されたデジタル信号のRF信号
(高周波信号)を増幅し、波形整形するRFアンプ、6
は該RFアンプ5を介して得られるRF信号により前記
ピックアップ4を駆動し、ディスク1をトレースする光
ビームをディスク1の信号面に合焦させるフォーカシン
グ制御及び前記光ビームをディスク1の信号トラックに
追従させるトラッキング制御を行うとともに、前記ピッ
クアップ4をディスク1の径方向に送る制御を行うピッ
クアップサーボ回路である。
【0009】7はピックアップサーボ回路6を介して得
られる光ビームの焦点とディスク1の信号面との誤差量
を示すフォーカスエラー信号からその直流電圧成分を抽
出し、抽出した直流電圧成分に対応する直流バイアス電
圧をピックアップサーボ回路6のフォーカスサーボ系に
帰還するフォーカスバイアス帰還回路である。前記フォ
ーカスバイアス帰還回路7は、抽出した直流電圧成分を
データ化して記憶する機能を有しており、フォーカシン
グ制御のサーボが外れたときに記憶したデータを元にサ
ーボが外れる直前まで得られていた直流電圧成分に対応
した直流バイアス電圧をピックアップサーボ回路6に帰
還することによりピックアップ4からの光ビームの焦点
をディスク1の信号面付近に固定しておき、ディスクの
回転により生ずる面振れを利用して前記光ビームの焦点
を自動的にフォーカスサーボ領域に引き込むのに用いら
れる。
【0010】8はRFアンプ5により波形整形されてデ
ジタル信号として出力されるディスク1のEFM変調さ
れた記録信号からフレームの先頭を示すフレーム同期信
号を検出するとともに、EFM復調を行う同期検出・E
FM復調回路、9は該同期検出・EFM復調回路8によ
りEFM復調されたデジタル信号の中からサブコード信
号を分離し、該サブコード信号に含まれるQコード(Q
チャンネルデータ)を復調するサブコード分離・Qコー
ド復調回路・10はEFM復調後のデジタル信号から抽
出されるメインデータの誤り検出・訂正を行う誤り検出
・訂正回路、11はデジタル信号の並び替えを行う為、
及びメインデータの誤り訂正用バッファとしてデジタル
信号データを一旦記憶する第1RAM、12は該第1R
AM11にデジタル信号データを書き込むタイミング及
びデジタル信号データを読み出すタイミングをそれぞれ
制御する書き込みアドレス及び読み出しアドレスを発生
する第1アドレス発生回路、13は前記誤り検出・訂正
回路10により誤り訂正が不可能なメインデータをその
前後に得られたメインデータに応じて補間する補間回路
である。
【0011】ここで、図中、実線により囲まれている同
期検出・EFM復調回路8、サブコード分離・Qコード
復調回路9、誤り検出・訂正回路10、第1アドレス発
生回路12及び補間回路13は、ディスク1から読み取
られたデジタル信号をデジタル信号処理して各種データ
を検出・復調するデジタル信号処理回路14を構成して
おり、前記デジタル信号処理回路14は、ディスク1か
らの信号読み取り速度に合わせて一般のCDプレーヤよ
り高速に各信号処理が行われる。また、前記デジタル信
号処理回路14は、誤り検出・訂正回路10によりメイ
ンデータの訂正が不可能な場合、その旨を示す訂正不可
信号を出力する出力端子14aを備えている。
【0012】15はディスクの再生方法、各種サーチ方
法及びピックアップ4のフォーカシング導入方法等、基
本的動作のプログラムが書き込まれており、種々の基本
的な動作制御を行うとともに、入力キー16により入力
された命令を命令解読手段17により解読し、それに応
じた動作制御を行うマイクロコンピュータで構成された
システム制御回路である。
【0013】前記システム制御回路15は、前記命令解
読手段17により解読された命令に応じてアクセス動作
の必要性及びアクセス動作の仕方を判断するアクセス動
作判断手段18と、サブコード分離・Qコード復調回路
9により復調されるとともに、前記アクセス動作判断手
段18における判断の為の情報となるQコードを記憶
し、監視するQコード監視手段19と、ピックアップ4
によるトレース位置をディスク1の径方向に変位させる
トラックジャンプ信号を前記アクセス動作判断手段18
の判断に応じてピックアップサーボ回路6に供給するト
ラックジャンプ制御手段20と、ディスクサーボ回路3
の回転方式の制御を切換える回転方式切換制御手段21
とを備えている。
【0014】22は各回路に供給する電源を発生し、そ
の電源を2系統の電源供給路により供給する電源回路、
23は所定の1系統の電源供給路に挿入されたリレーで
ある。
【0015】24はシステム制御回路15内に備えら
れ、前記リレー23の制御を行う電源制御手段である。
【0016】25はデジタル信号処理回路14により復
調されたシリアルデジタル信号のメインデータをパラレ
ルデジタル信号に変換するシリアル・パラレル変換回
路、26は該シリアル・パラレル変換回路25から出力
されるメインデータを一旦記憶させる第2RAM、27
は該第2RAM26へのメインデータの書き込みを制御
する書き込みアドレスを発生するとともに、前記第2R
AM26からのメインデータの読み出しアドレスを発生
する第2アドレス発生回路である。
【0017】前記第2アドレス発生回路27は、書き込
みアドレスの発生タイミングをデジタル信号処理回路1
4からメインデータが出力されるタイミングに合わせて
おり、一方、読み出しアドレスの発生タイミングをディ
スク1にメインデータを記録する際のサンプリング周波
数に対応させており、書き込みアドレスの発生タイミン
グが読み出しアドレスの発生タイミングに比べて高速に
成されている。
【0018】28は第2アドレス発生回路27の書き込
みアドレス及び読み出しアドレスを監視し、第2RAM
26のオーバーフローを監視するとともに、デジタル信
号処理回路14の出力端子14aからのメインデータの
訂正不可を示す訂正不可信号の発生状況を検出し、その
発生状況で補間回路13の補間能力を超えることを判断
することにより第2RAM26へのメインデータの書き
込み中止及び再開を行うタイミングを検出し、その検出
出力に応じて第2アドレス発生回路27を制御して第2
RAM26へのメインデータの書き込みを制御するRA
M制御回路である。また、前記RAM制御回路28は、
補間回路13の補間能力を超えたときにその旨を示す補
間不可信号をアクセス動作判断手段18に出力し、Qコ
ード監視手段19により記憶されたQコードを目標にし
てピックアップ4によるディスク1の読み取り位置(ト
レース位置)を戻すトラックジャンプ信号をトラックジ
ャンプ制御手段20から発生させる。
【0019】29は第2アドレス発生回路27から書き
込みアドレスが発生される度にカウントアップされると
ともに、読み出しアドレスが発生される度にカウントダ
ウンされるアップダウンカウンタから構成され、そのカ
ウント値が所定値になったときにその旨を示す検出出力
を発生することにより第2RAM26のデータの備蓄量
が所定量になったことを検出する備蓄量検出回路であ
る。前記備蓄量検出回路29は、データの備蓄量が第2
RAM26の記憶容量の満杯である第1の所定量の10
0%及び記憶容量の中間に数段階に分けられて設定され
る数種の所定量である第2の所定量、例えば20%,4
0%,60%になったことを検出するように設定されお
り、検出されるデータ備蓄量の違いに応じてそれぞれ異
なる出力端子から検出出力が発生されるように成されて
いる。前記備蓄量検出回路29が第1の所定量になった
ことを示す第1検出出力を発生すると、RAM制御回路
28から第2RAM26の満杯を示すオーバーフロー信
号がシステム制御回路15に発生されるとともに、電源
制御手段24が作動し、リレー23が遮断され、一方、
第2RAM26のデータの備蓄量が減少している状況で
ある場合に、前記備蓄量検出回路29が第2の所定量に
なったことを示す第2検出出力を発生し、その第2検出
出力が電源制御手段24に供給されると、それに応じて
該電源制御手段24が作動し、リレー23が閉結される
ように成されている。
【0020】また、前記備蓄量検出回路29からの検出
出力は、回転方式切換制御手段21に供給され、該回転
方式切換制御手段21は第1検出出力が供給されたとき
にディスクサーボ回路3によるサーボをCAVに切換
え、第2検出出力が供給されたときに前記ディスクサー
ボ回路3によるサーボをCLVに切換える。
【0021】30は電源制御手段24に供給する前記備
蓄量検出回路29からの第2検出出力を選択的に切換え
る検出点切換回路である。該検出点切換回路30は、例
えば、検出されるデータ備蓄量の違いに応じて発生され
る数種の第2検出出力に対応した各出力端子にそれぞれ
接続されるゲートがデジタル信号処理回路14の出力端
子14aから出力される訂正不可信号の発生頻度に応じ
て制御されるように成されており、その発生頻度があら
かじめ設定された基準範囲内である場合に第2RAM2
6のデータ備蓄量が該第2RAM26の記憶容量の40
%のときに発生される第2検出出力のみが導出されるよ
うに、また、その発生頻度が前記基準範囲を超えた場合
に第2RAM26のデータ備蓄量が記憶容量の60%の
ときに発生される第2検出出力のみが導出されるよう
に、また、その発生頻度が前記基準範囲を下回った場合
に第2RAM26のデータ備蓄量が記憶容量の20%の
ときに発生される第2検出出力のみが導出されるように
成されている。
【0022】31はシステム制御回路15内に備えら
れ、第2RAM26へのメインデータの書き込みが可能
であることを示す書き込み可能信号(WOK信号)を発
生するWOK信号発生手段である。前記WOK信号発生
手段31は、RAM制御回路28からのオーバーフロー
信号及び補間不可信号の発生に応じて、かつQコード監
視手段19によるQコード監視状況及びトラックジャン
プ制御手段20の動作状況に応じてWOK信号を発生
し、具体的にはオーバーフロー信号、あるいは補間不可
信号が発生されると、WOK信号が発生されなくなり、
また、トラックジャンプ制御手段20からのトラックジ
ャンプ信号の発生と同時にWOK信号が発生されなくな
り、そして、トラックジャンプが終了し、ディスクの目
標とする範囲内(目標のフレームの前後3フレーム以
内)であることを示すQコードが検出されるとWOK信
号を発生する。
【0023】32は第2RAM26へのメインデータの
書き込みタイミングと同期してシリアル・パラレル変換
回路25から出力されるメインデータが書き込まれるシ
フトレジスタ(図示せず)と、第2RAM26への書き
込みが中止されたときに前記シフトレジスタに書き込ま
れているメインデータをラッチするラッチ回路(図示せ
ず)とを備え、前記シフトレジスタに書き込まれている
メインデータと前記ラッチ回路にラッチされたメインデ
ータとが一致しているか否かを判定し、第2RAM26
へのメインデータの書き込みを再開させるタイミングを
設定するデータ一致判定回路である。
【0024】33は第2RAM26から読み出されるパ
ラレルデジタル信号のメインデータをシリアルデジタル
信号に変換するパラレル・シリアル変換回路、34は該
パラレル・シリアル変換回路33から出力されるメイン
データをアナログ信号に変換するD/Aコンバータであ
る。
【0025】次に動作に付いて説明する。
【0026】ディスクサーボ回路3には、RFアンプ5
を介して得られるデジタル信号と該デジタル信号から得
られる再生クロック及び水晶発振精度の基準クロックと
が供給され、前記ディスクサーボ回路3はデジタル信号
中の最短パルスのパルス幅を検出して、そのパルス幅が
所定の長さになるようにスピンドルモータ2を速度制御
し、その上で再生クロックと基準クロックとを各々分周
した信号を位相比較して前記スピンドルモータ2に位相
サーボをかける。このようにしてディスク1は、所定の
高速線速度一定で回転駆動される。
【0027】一方、ピックアップ4から投射される光ビ
ームによりディスク1がトレースされると、ディスク1
に記録された信号は、前記ピックアップ4により読み取
られ、RF信号(高周波信号)としてRFアンプ5に供
給される。前記RF信号は、前記RFアンプ5により増
幅され、波形整形されてデジタル信号としてデジタル信
号処理回路14に供給される。前記デジタル信号処理回
路14は、前記デジタル信号を復調し、該デジタル信号
に含まれている種々のデータを抽出する。ここで、前記
デジタル信号処理回路14によりデジタル信号を信号処
理する際に、第1RAM11を用いてデータの並び替え
が行われるが、図1において、ディスク1は通常のCD
プレーヤにおける定格の線速度より高速で回転されてい
るので、前記デジタル信号処理回路14には従来より単
位時間当りに入力されるデジタル信号の量が多く、その
為に第1RAM11の書き込み及び読み出しタイミング
は前記デジタル信号の入力速度に合わせて高速にしてあ
る。
【0028】デジタル信号処理回路14により抽出され
たメインデータ(オーディオデータ)は、誤り検出及び
誤り訂正処理が行われ、かつ欠落したメインデータの補
間が行われる。そして、前記デジタル信号処理回路14
から出力されるメインデータは、シリアル・パラレル変
換回路25によりシリアルのデジタル信号からパラレル
のデジタル信号に変換された後、第2アドレス発生回路
27からの書き込みアドレスに応じて第2RAM26に
書き込まれる。また、前記第2RAM26に書き込まれ
たメインデータは、前記第2アドレス発生回路27から
の読み出しアドレスに応じて読み出され、そのメインデ
ータは、パラレル・シリアル変換回路33によりパラレ
ルのデジタル信号からシリアルのデジタル信号に変換さ
れる。そして、前記パラレル・シリアル変換回路33か
ら出力されるメインデータは、D/Aコンバータ34に
よりアナログ信号に変換されるとともに、ステレオの左
及び右チャンネル成分に分離され、それぞれ後段のオー
ディオ回路(図示せず)に供給される。
【0029】ところで、外部からの衝撃や揺動、あるい
はディスクの傷や汚れ等によりピックアップ4によるデ
ィスクの信号読み取りが正しく行われなくなると、誤り
検出・訂正回路10によりメインデータの誤り訂正が出
来ず、該誤り検出・訂正回路10から訂正不可信号が発
生する。そして、RAM制御回路28により前記訂正不
可信号が補間回路13の補間能力以上連続して発生した
ことが検出されると、前記RAM制御回路28から補間
不可信号が発生され、WOK信号発生手段31からWO
K信号の発生が停止される。その為、前記RAM制御回
路28を介して第2アドレス発生回路27が制御され、
第2RAM26にメインデータが書き込まれるのが中止
されるとともに、アクセス動作判断手段18による判断
に応じてトラックジャンプ制御手段20によりディスク
のトレース位置を戻すようにピックアップ4をトラック
ジャンプさせるトラックジャンプ信号が発生され、誤り
訂正が出来ないメインデータを含むデジタル信号ブロッ
クの読み取りが行われる直前に読み取られたデジタル信
号ブロックのQコードを検索するべく、Qコード監視手
段19に記憶されたQコードを目標としてピックアップ
4によるディスクのトレース位置が戻される。
【0030】ここで、外部からの衝撃や揺動により誤っ
たメインデータが発生した場合は、ピックアップ4によ
りディスクの同一部分を再びトレースすることにより誤
ったメインデータを読み直すことが出来、正しいメイン
データを得ることが出来るので、データ一致判定回路3
2に、誤る直前のメインデータと同一のメインデータが
入力され、前記データ一致判定回路32により一致信号
が発生される。
【0031】前記データ一致判定回路32により一致信
号が発生されると、RAM制御回路28からは開始信号
が発生され、誤ったメインデータの直前のメインデータ
に連続して読み直された正しいメインデータが書き込ま
れるようになる。
【0032】ところで、第2RAM26へのメインデー
タの書き込みタイミングは、デジタル信号処理回路14
からのメインデータの出力タイミングに合わせて高速に
してあるが、前記第2RAM26からのメインデータの
読み出しタイミングは、ディスクにメインデータを記憶
する際のサンプリング周波数に合わせてあり、前記第2
RAM26ヘの書き込みタイミングに比べて低速にして
ある。その為、信号読み取りが正しく行われていない場
合におけるメインデータの読み直し動作を行う時間を確
保することが出来る。
【0033】したがって、外部からの衝撃や揺動により
誤ったメインデータが発生した場合は、メインデータを
途切れさせることなく、連続して正しく再生を行うこと
が出来る。
【0034】一方、ディスクの傷や汚れ等により誤った
メインデータが発生した場合は、ピックアップ4により
ディスクの同一部分を再びトレースしても誤ったメイン
データを読み直すことが出来ず、正しいメインデータを
得ることが出来ない。その為、データ一致判定回路32
からは一致信号が得られず、第2RAM26内のメイン
データは消費されていくのみであり、RAM制御回路2
8によりやがて第2RAM26内のメインデータが空に
なることが検出される。その検出が行われると、ディス
クの同一部分を再びトレースすることを中止し、次の部
分をトレースするべくトラックジャンプ制御手段20を
作動させるとともに、前記RAM制御回路28から開始
信号が発生され、第2RAM26へのメインデータの書
き込みが再開される。
【0035】したがって、この場合は、ディスク1上の
読み取れない箇所を飛ばして再生が継続される。
【0036】ところで、第2RAM26のデータの書き
込みタイミング及び読み出しタイミングの関係から前記
第2RAM26はやがてオーバーフローになる。このと
き、第2アドレス発生回路24から発生された書き込み
パルス及び読み出しパルスの関係から備蓄量検出回路2
9により第2RAM26の満杯を示す第1の所定量が検
出される。その為、前記備蓄量検出回路29からは、第
1検出出力が発生され、RAM制御回路28を介して第
2アドレス発生回路27から書き込みパルスが発生され
るのが禁止されるとともに、電源制御手段24によりリ
レー23が遮断される。
【0037】したがって、第2RAM26からのデータ
の読み出しのみが行われるようになるとともに、リレー
23を介して電源供給が行われていた、図中一点鎖線で
囲まれた各回路の動作が停止される状態(スリープ状
態)になる。
【0038】このスリープ状態において、第2RAM2
6からのデータの読み出しは継続されるので、D/Aコ
ンバータ34から出力される再生アナログ信号が途切れ
ることはない。
【0039】また、スリープ状態において、リレー23
を介して電源供給が行われていた各回路の動作が停止さ
れるので、それらの回路における電力消費が停止され
る。
【0040】ところで、スリープ状態において、第2R
AM26からのデータの読み出しのみが行われるので、
備蓄量検出回路29から第2検出出力が発生される状態
まで第2RAM26のデータ備蓄量が減少する。ここ
で、検出点切換回路30は、データ備蓄量が第2RAM
26の記憶容量の40%のときに備蓄量検出回路29か
ら発生される第2検出出力のみが導出されるように初期
設定されているので、その状態において、データ備蓄量
が第2RAM26の記憶容量の40%になると、その旨
を示す第2検出出力が検出点切換回路30を介して電源
制御手段24に供給され、該電源制御手段24によりリ
レー23の閉結が行われる。
【0041】したがって、図中一点鎖線で囲まれた各回
路への電源供給が再開され、スリープ状態が解除され、
それらの各回路の動作が再開される。
【0042】リレー23を介して電源供給が行われる各
回路の動作が再開されると、再び第2RAM26へのデ
ータの書き込みが行われるようになるとともに、信号読
み取りが正しく行われていない場合におけるデータの読
み直し動作が行われるようになる。この場合、第2RA
M26にデータがある程度備蓄された状態で前記各回路
の動作が再開されるので、ディスクからのデータの読み
直しによりD/Aコンバータ34から出力される再生ア
ナログ信号が途切れることはない。
【0043】ここで、スリープ状態になると、備蓄量検
出回路29から発生される第1検出出力により回転方式
切換制御手段21が作動され、該回転方式切換制御手段
21によりディスクサーボ回路3による回転方式の制御
がCLVからCAVに切換えられ、スピンドルモータ2
がスリープ状態になる直前の回転数、あるいはあらかじ
め設定された適切な回転数に保持されて回転されるよう
に制御される。そして、前記回転方式切換制御手段21
は、備蓄量検出回路29から第2検出出力が供給される
と、再びディスクサーボ回路3による回転方式の制御を
CAVからCLVに戻すが、スリープ状態であってもデ
ィスクの回転がCAVにより一定角速度に保持されてい
るので、スリープ状態が解除されてからCLVに復帰す
るまでの時間の短縮化が計れる。
【0044】また、スリープ状態になると、備蓄量検出
回路29から発生される第1検出出力によりフォーカス
バイアス帰還回路7の動作が休止される。前記フォーカ
スバイアス帰還回路7は、フォーカスエラー信号の直流
電圧成分を抽出し、ディスクの最大の回転周期より少許
長い間隔ごとにその直流電圧成分に応じて算出されたデ
ータを記憶しているが、前記フォーカスバイアス帰還回
路7は備蓄量検出回路29から発生された第1検出出力
が供給されると、フォーカスエラー信号の直流電圧成分
の抽出が停止され、スリープ状態になる直前のデータを
記憶した状態で待機される。そして、前記フォーカスバ
イアス帰還回路7は、備蓄量検出回路29から発生され
た第2検出出力が供給されると、スリープ状態になる直
前のデータに応じた直流バイアス電圧をピックアップサ
ーボ回路6のフォーカスサーボ系に帰還するようになる
ので、ピックアップ4の焦点がディスクの信号面付近に
強制的に変位される。その為、ディスクの回転の際に生
じる面振れによりディスクの信号面がピックアップ4の
焦点に近づく状態が生じ、そのピックアップ4の焦点が
自動的にフォーカスサーボ領域に引き込まれるようにな
る。この結果、スリープ状態が解除されてからピックア
ップサーボ回路6により再びフォーカスサーボに復帰す
るまでの時間の短縮化が計れる。
【0045】したがって、スリープ状態が解除される
と、速やかにディスクの回転がCLVサーボ状態になる
とともに、ピックアップ4がフォーカスサーボ状態にな
り、ディスクからのデータの読み出しが行われる状態へ
の復帰が高速化出来、スリープ状態からその状態が解除
されるまでの切換え時間が短縮化され、この間にデータ
の読み直し動作に備えて第2RAM26に備蓄されてい
るデータの浪費が抑えられる。
【0046】ところで、検出点切換回路30は、デジタ
ル信号処理回路14の出力端子14aから出力される訂
正不可信号の発生頻度に応じて備蓄量検出回路29から
発生される第2検出出力の任意のものを選択するように
切換えられる。その為、前記検出点切換回路30は、初
期設定状態において、データ備蓄量が第2RAM26の
記憶容量の40%のときに備蓄量検出回路29から発生
される第2検出出力を選択する状態に切換えられている
が、出力端子14aから出力される訂正不可信号の発生
頻度が初期設定状態を保持する条件となる基準範囲を超
えると、データ備蓄量が第2RAM26の記憶容量の6
0%のときに発生される第2検出出力を選択する状態に
切換えられ、また、前記訂正不可信号の発生頻度が前記
基準範囲を下回ると、データ備蓄量が第2RAM26の
記憶容量の20%のときに発生される第2検出出力を選
択する状態に切換えられる。
【0047】すなわち、誤り訂正が行えないデータの発
生頻度が基準範囲を超えると、データ備蓄量が標準より
所定量多く残っている状態でスリープ状態が解除され、
誤り訂正が行えないデータの発生頻度が基準範囲を下回
ると、データ備蓄量が標準より所定量少なくなった状態
でスリープ状態が解除されるという具合に、誤り訂正が
行えないデータの発生頻度に応じてスリープ状態が解除
されるタイミングが変化する。
【0048】したがって、誤り訂正が行えないデータの
発生頻度が上昇し、データの読み直し動作が頻繁に必要
な状況下にあっては、データ備蓄量が多く残っている状
態でスリープ状態から解除されることになり、消費電力
の削減の点を抑え、データの読み直しが行える機会を増
加させ、一方、誤り訂正が行えないデータの発生頻度が
下降し、データの読み直し動作があまり必要でない状況
下にあっては、データ備蓄量が少なくなった状態でスリ
ープ状態から解除されることになり、データの読み直し
が行える機会を抑え、消費電力の削減を大幅にしてい
る。
【0049】尚、前述の実施例においては、第2RAM
26に書き込むデータの誤り訂正が出来ない回数の発生
頻度に応じて検出点切換回路30による切換えを行うよ
うに成しているが、これに限定されることはなく、前記
切換えを手動操作により行うようにしても良い。
【0050】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明に依れば、デー
タの読み直しを行う時間が十分に確保されている状態に
おいて、メモリに書き込まれたデータを読み出し、出力
するのに使用されない各回路の少なくとも一部への給電
を停止するようにしているので、耐震性能を確保した上
で消費電力の削減を達成したデジタル信号記録媒体再生
装置が提供出来、特に、所定の回路への給電を停止する
時点のデータ備蓄量を変更可能にしているので、データ
の読み直し動作が頻繁に必要な状況下にあっては消費電
力の削減を抑え、データの読み直しが行える機会を増加
させることが出来、一方、データの読み直し動作があま
り必要でない状況下にあってはデータの読み直しが行え
る機会を抑え、大幅に消費電力の削減を増加させること
が出来、メモリの記憶容量を効率的に利用することが出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す回路ブロック図であ
る。
【符号の説明】
2 スピンドルモータ 3 ディスクサーボ回路 4 ピックアップ 6 ピックアップサーボ回路 7 フォーカスバイアス帰還回路 14 デジタル信号処理回路 15 システム制御回路 18 アクセス動作判断手段 19 Qコード監視手段 20 トラックジャンプ制御手段 21 回転方式切換制御手段 22 電源回路 23 リレー 24 電源制御手段 26 第2RAM 27 第2アドレス発生回路 28 RAM制御回路 29 備蓄量検出回路 30 検出点切換回路 31 WOK信号発生手段 32 データ一致判定回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再生するデータをメモリに一旦記憶して
    該メモリから定格速度に合わせて読み出すとともに、信
    号記録媒体に記録されたデジタル信号の高速読み取りや
    信号圧縮等により前記メモリから読み出されるデータの
    伝送速度に比べ該メモリに書き込むデータの伝送速度を
    高速にすることにより誤ったデータの読み直しが可能に
    成されたデジタル信号記録媒体再生装置であって、電源
    を少なくとも2系統の電源供給路に分けて各回路に供給
    する電源回路と、前記メモリに書き込まれたデータを読
    み出し、出力するのに使用されない各回路の少なくとも
    一部に電源供給を行う為の電源供給路に挿入された遮断
    手段と、前記メモリのデータ備蓄量が該メモリの記憶容
    量の満杯になったときにその旨を示す第1検出出力を発
    生するとともに、前記メモリのデータ備蓄量が該メモリ
    の記憶容量の中間で数段階に分けられて設定された数種
    の所定量になったときにその旨をそれぞれ示す第2検出
    出力の発生が可能な備蓄量検出手段と、該備蓄量検出手
    段からの第1及び第2検出出力が供給されることにより
    前記遮断手段を制御する電源制御手段と、該電源制御手
    段に供給する前記備蓄量検出手段からの第2検出出力を
    選択的に切換える検出点切換手段とを備え、前記遮断手
    段を作動させる条件を前記メモリのデータ備蓄量が該メ
    モリの記憶容量の満杯に達したときに設定するととも
    に、前記遮断手段の作動を解除させる条件を前記メモリ
    のデータ備蓄量が該メモリの記憶容量の中間の異なる数
    段階で切換可能にしたことを特徴とするデジタル信号記
    録媒体再生装置。
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