JPH06301757A - 画像処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 拡大縮小処理を行なった領域とその画像デー
タを拡大率に応じて記憶しておくことにより冗長な処理
を無くした画像処理装置を提供する。 【構成】 原画像データ記憶部１０１と拡大率入力部１
０２と拡大領域入力部１０３と拡大処理制御部１０４と
拡大画像領域記憶部１０５と拡大画像データ記憶部１０
６と画像データ管理部１０７と拡大画像データ生成部１
０８と表示制御部１０９と表示部１１０の構成を有し、
画像データ管理部１０７において、拡大率と拡大画像領
域記憶部１０５に記憶される拡大画像領域と拡大画像デ
ータ記憶部１０６に記憶される拡大画像データとを対応
づけて管理し、拡大処理制御部１０４において拡大処理
を行なう領域を制御することにより、効率良く処理が行
なえ、画像を表示するまでにかかる時間を短縮すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、静止画画像データの拡
大および縮小を扱う画像処理装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の画像処理装置において、画像を拡
大縮小し表示する場合には、拡大縮小の要求毎に、指定
された領域の画像に対して指定された拡大率で拡大処理
を行ないディスプレイなどの表示装置に表示する方法
や、拡大縮小の要求があると、画像全体を指定された拡
大率で拡大し、対応する領域だけを表示するなどの方法
が行なわれていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな方法を用いて拡大縮小処理を行なう場合、同じ拡大
率で複数回画像を表示する場合には、前者においては、
拡大領域の中に過去に拡大した領域が存在しても、拡大
領域すべてに対して拡大処理を行なうため、過去に拡大
した領域においては、同じ拡大処理が複数回行なわれる
ことになり、後者においては、拡大対象ではない領域に
対しても拡大処理を行なってしまうため処理の無駄が生
じ、表示を行なうまでに時間がかかるという課題を有し
ていた。

【０００４】本発明は上記従来技術の課題を解決するも
ので、一度拡大した画像データを領域に対応して記憶し
ておくことで、効率的な処理を行なうことが可能とな
り、高速に表示が行なえる画像処理装置を提供すること
を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の画像処理装置は、過去に拡大された領域を記
憶する拡大画像領域記憶部と、過去に生成された拡大画
像データを記憶する拡大画像データ記憶部と、拡大率と
拡大画像領域と拡大画像データを対応づけて管理する画
像データ管理部と、拡大処理の制御を行なう拡大処理制
御部と、指定された拡大率で拡大処理を行なう拡大画像
データ生成部と、拡大画像データを表示するための制御
を行なう表示制御部の構成を有している。

【０００６】

【作用】本発明は上記構成によって、拡大画像領域記憶
部および拡大画像データ記憶部において過去に拡大した
画像の領域と画像データを記憶しておき、画像データ管
理部により拡大率と拡大画像領域と拡大画像データを対
応づけて管理することにより、指定された拡大率で過去
に拡大処理が行なわれている場合には、拡大処理を行な
わず直接拡大画像データ記憶部に記憶されている拡大画
像データを出力するため高速に表示を行なうことができ
る。

【０００７】さらに、拡大処理制御部により、拡大され
ていない領域のみを抽出し、その領域のみに対して拡大
処理を行なうため拡大領域以外を拡大処理することな
く、また、領域を少しずつずらしながら表示する時な
ど、拡大する領域に重なりが生じる場合には、効率的に
処理が行なえ、高速に拡大画像を表示することができ
る。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。図１は本実施例における画像処理
装置のブロック構成図である。図１において、１０１は
拡大縮小する原画像データを保持する原画像データ記憶
部、１０２は画像の拡大縮小率を入力する拡大率入力
部、１０３は拡大領域を入力する拡大領域入力部、１０
４は原画像データ記憶部１０１および拡大率入力部１０
２および拡大領域入力部１０３から入力された情報に応
じて拡大処理の制御を行なう拡大処理制御部、１０５は
拡大画像領域を記憶する拡大画像領域記憶部、１０６は
拡大画像データを記憶する拡大画像データ記憶部、１０
７は拡大率に応じて、拡大画像領域記憶部１０５で記憶
する拡大画像領域と拡大画像データ記憶部１０６で記憶
する拡大画像データを対応づけて管理する画像データ管
理部、１０８は拡大処理制御部からの指示を受け、拡大
率に応じて画像を拡大する拡大画像データ生成部、１０
９は拡大処理制御部１０４からの表示指示に従い拡大画
像データ記憶部１０５から拡大画像データを入力し表示
を制御する表示制御部、１１０は表示制御部１０９の制
御のもと表示を行なう表示部である。

【０００９】図２は本実施例における画像処理装置の一
画面例である。図２において、２０１は画面の大きさを
表す表示領域、２０２は拡大率を設定する拡大率指定
部、２０３は拡大領域を設定する拡大領域指定部、２０
４は拡大した画像を表示する画像表示領域である。

【００１０】上記のように構成された画像処理装置につ
いて、以下拡大処理制御部１０４に着目して、図３の流
れ図に基づいてその動作を説明する。

【００１１】まず、拡大処理制御部１０４は、拡大率入
力部１０２から拡大率が入力されるのを待つ（図３の３
０１）。ここで拡大率は任意の実数値をとることが可能
であるが、本実施例では、画像の拡大率が１倍、０.５
倍、２倍、３倍の４種類に設定されている場合について
説明する。

【００１２】今、拡大率指定部２０２を用いて前記拡大
率入力部１０２へ拡大率３倍が入力されたとする。前記
拡大率は、前記拡大率入力部から前記拡大処理制御部へ
入力される。

【００１３】次に、前記拡大処理制御部１０４は、入力
された前記拡大率を保持し、拡大領域入力部１０３から
拡大領域が入力されるのを待つ（図３の３０２）。ここ
で拡大領域とは、原画像内の拡大表示を行なう領域であ
る。今、拡大領域指定部２０３を用いて図４のに示され
る領域が前記拡大領域入力部１０３に入力されたとす
る。ここで、図４中の点線は入力された拡大領域を示し
ている。前記拡大領域は、前記拡大領域入力部から前記
拡大処理制御部１０４に入力され、前記拡大処理制御部
において保持される。

【００１４】拡大処理制御部１０４は、次に、入力され
た前記拡大率を画像データ管理部１０７に伝達し、拡大
画像領域記憶部１０５で記憶されている前記拡大率に対
応する拡大画像領域を前記画像データ管理部から入力
し、保持している前記拡大領域と前記画像データ管理部
から入力した拡大画像領域を比較する（図３の３０
３）。

【００１５】ここで、拡大画像領域とは拡大画像領域記
憶部１０５で記憶する、画像内の拡大処理がすでになさ
れた領域である。図５に、拡大画像領域記憶部１０５お
よび拡大画像データ記憶部１０６で記憶する情報の一例
を示す。

【００１６】図５において、５０１１、５０２１、５０
３１、５０４１は、それぞれ、拡大率１倍、０.５倍、
２倍、３倍における拡大画像領域を記憶している状態を
表しており、５０１２、５０２２、５０３２、５０４２
は、それぞれ、拡大率１倍、０.５倍、２倍、３倍にお
ける拡大画像データを記憶している状態を表している。

【００１７】ここで拡大画像データとは拡大した画像の
画像データを画素単位で論理的に表現したものである。
画像データの表現方法には、一画素に対し１ビット、８
ビット、２４ビットで表すなどがあるが、ここでは表現
方法については言及しない。画像データ管理部１０７で
は、拡大画像領域記憶部１０５で記憶する拡大画像領域
と拡大画像データ記憶部１０６で記憶する拡大画像デー
タを拡大率に対応して管理している。

【００１８】さらに前記拡大処理制御部１０４では、前
記拡大領域のうち前記拡大画像領域と重ならない部分が
存在するかどうかを判断し（図３の３０４）、存在すれ
ば、その領域すなわち拡大処理対象領域を抽出し、抽出
した前記拡大処理対象領域と原画像データ記憶部１０１
に記憶している原画像データと前記拡大率を拡大画像デ
ータ生成部１０８へ出力する（図３の３０５）。ここで
拡大処理対象領域とは画像中の拡大処理を行なう領域と
する。

【００１９】図６に、拡大率３倍および図４に示される
拡大領域が入力され、拡大率３倍に対応する拡大画像領
域が図５の５０４ａに示される状態である時に抽出され
る拡大処理対象領域の状態を示す。６０１が拡大すべき
領域である。

【００２０】前記拡大画像データ生成部１０８では前記
拡大処理制御部１０４からの入力を受け、前記拡大処理
対象領域に対応する原画像データに対して前記拡大率に
応じて拡大処理を行ない、生成した拡大画像データを前
記拡大処理制御部へ出力する（図３の３０６）。

【００２１】次に前記拡大処理制御部１０４は、前記拡
大画像データを画像データ管理部１０７へ送り、前記拡
大画像領域記憶部１０５に記憶されている拡大画像領域
と前記拡大画像データ記憶部１０６に記憶されている拡
大画像データを更新させる（図３の３０７、３０８）。

【００２２】図７に本実施例における、拡大画像領域お
よび拡大画像データ更新後の拡大画像領域および拡大画
像データを示す。７０１１、７０２１、７０３１、７０
４１は、それぞれ、拡大率１倍、０.５倍、２倍、３倍
における拡大画像領域を記憶している状態を表してお
り、７０１２、７０２２、７０３２、７０４２は、それ
ぞれ、拡大率１倍、０.５倍、２倍、３倍における拡大
画像データを記憶している状態を表している。

【００２３】図４に比べて、拡大率３倍に対応する拡大
画像領域７０４１および拡大画像データ７０４１が更新
されている。

【００２４】表示制御部１０９では、前記拡大処理制御
部１０４から前記拡大率と前記拡大領域を入力し、さら
に前記拡大画像データ記憶部１０６から前記拡大領域に
対応する領域の拡大画像データを入力することにより表
示部１１０の表示を制御する（図３の３０９）。さらに
前記表示部では、前記表示制御部１０８の制御のもとに
拡大画像データを表示する（図３の３１０）。

【００２５】以上のように、本実施例によれば、画像の
拡大縮小処理に関して、指定された拡大領域が過去に拡
大された領域と重なる領域がある時には、重ならない領
域のみに処理を行なうため、画像の表示を高速に行なう
ことができる。

【００２６】

【発明の効果】以上のように本発明は拡大率に対応した
拡大画像領域および拡大画像データを記憶しておくこと
により、再度同じ拡大率で拡大する場合、拡大処理を行
なわずに済むため高速に表示が行なえ、さらに、拡大領
域のうち過去に拡大していない領域についてのみ拡大処
理を行なうことにより、効率的に拡大処理が行なえ、高
速に拡大した画像の表示が行なえる優れた画像処理装置
を実現できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における画像処理装置のブロ
ック図

【図２】同実施例における画像処理装置の一画面図

【図３】同実施例における画像処理装置の処理の流れを
示すフローチャート

【図４】本実施例における画像処理装置の拡大領域入力
の状態図

【図５】同実施例における拡大画像領域記憶部と拡大画
像データ記憶部の記憶状態図

【図６】同実施例における画像処理装置の拡大処理対象
領域の状態を示す領域図

【図７】同実施例における画像処理装置の拡大処理後の
拡大画像領域記憶部と拡大画像データ記憶部の記憶状態
図

【符号の説明】

１０１ 原画像データ記憶部 １０２ 拡大率入力部 １０３ 拡大領域入力部 １０４ 拡大処理制御部 １０５ 拡大画像領域記憶部 １０６ 拡大画像データ記憶部 １０７ 画像データ管理部 １０８ 拡大画像データ生成部 １０９ 表示制御部 １１０ 表示部 ２０１ 表示領域 ２０２ 拡大率指定部 ２０３ 拡大指定領域指定部 ２０４ 画像表示領域 ４０１ 拡大領域 ６０１ 拡大処理対象領域 ５０１１ 拡大画像領域記憶状態 ５０１２ 拡大画像データ記憶状態 ５０２１ 拡大画像領域記憶状態 ５０２２ 拡大画像データ記憶状態 ５０３１ 拡大画像領域記憶状態 ５０３２ 拡大画像データ記憶状態 ５０４１ 拡大画像領域記憶状態 ５０４２ 拡大画像データ記憶状態 ７０１１ 拡大画像領域記憶状態 ７０２１ 拡大画像領域記憶状態 ７０３１ 拡大画像領域記憶状態 ７０４１ 拡大画像領域記憶状態 ７０１２ 拡大画像データ記憶状態 ７０２２ 拡大画像データ記憶状態 ７０３２ 拡大画像データ記憶状態 ７０４２ 拡大画像データ記憶状態

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 原画像を記憶する原画像記憶部と、画像
   の拡大率を入力する拡大率入力部と、画像上の拡大する
   領域を入力する拡大領域入力部と、前記拡大率入力部が
   出力する拡大率と前記拡大領域入力部が出力する拡大領
   域を入力し拡大処理の制御を行なう拡大処理制御部と、
   前記拡大率に対応する拡大画像領域と拡大画像データを
   管理する画像データ管理部と、前記画像データ管理部か
   ら前記拡大率を入力し前記画像データ管理部に拡大画像
   領域を出力する拡大画像領域記憶部と、前記画像データ
   管理部から前記拡大率を入力し前記画像データ管理部に
   拡大画像データを出力する拡大画像データ記憶部と、前
   記拡大処理制御部から前記拡大率と拡大処理対象領域を
   入力し前記拡大処理制御部に拡大画像データを出力する
   拡大画像データ生成部と、前記拡大処理制御部から前記
   拡大率と前記拡大領域を入力し、かつ、前記拡大画像デ
   ータ記憶部から拡大画像データを入力することで表示の
   制御を行なう表示制御部と、前記表示制御部が出力する
   拡大画像データを表示する表示部を備えた画像処理装
   置。