JPH06301019A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JPH06301019A
JPH06301019A JP5084822A JP8482293A JPH06301019A JP H06301019 A JPH06301019 A JP H06301019A JP 5084822 A JP5084822 A JP 5084822A JP 8482293 A JP8482293 A JP 8482293A JP H06301019 A JPH06301019 A JP H06301019A
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JP
Japan
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shielding film
light
display device
display element
liquid crystal
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Application number
JP5084822A
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English (en)
Inventor
Satoshi Takashimizu
聡 高清水
Toshihiro Yamaguchi
俊博 山口
Nobuaki Kabuto
展明 甲
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】自動車のインスツルメンツパネルに搭載して好
適な表示装置に関し、1枚のフィルタに視野角制限機能
と加熱機能を併せ持たせて、表示素子の輝度の低下を最
小限とする表示装置を実現する。 【構成】透明基板1上に導電性遮光膜2が複数のウィン
グを有するルーバ構造で構成されている。この導電性遮
光膜2は液晶パネル6を透過したバックライト7からの
光のうち、上方への出射を制限し、正面付近のみ出射す
るように視野角を制限するため、表示画像がフロントガ
ラスに反射しないようにすることができる。また、スイ
ッチ制御回路9は温度検出センサ8の検出温度が所定値
以下のとき、スイッチ5をオンとして導電性遮光膜2を
発熱させ、これにより液晶パネル6を加熱し、低温環境
における応答特性を改善する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表示装置に関し、特
に、自動車のインスツルメンツパネルに搭載して好適な
表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のいわゆるナビゲーションシステ
ムでは,インスツルメンツパネルに搭載した表示装置に
道路地図や案内情報等を表示し、現在位置や目的地まで
の最適な経路案内をドライバに指示する。この車載用表
示装置には、薄型で搭載し易く、また、画面の寸法を拡
大し易いという特徴のある液晶表示装置が一般に用いら
れる。
【0003】しかし、自動車のインスツルメンツパネル
に液晶表示装置を搭載すると、特に、夜間においては、
図10の例に示すように、液晶表示装置100の画面1
01に表示された画像が自動車のフロントガラス102
に反射して映り込み、画像103としてドライバ104
から映って見え、前方視界を妨げることがある。
【0004】さらに、自動車は、周囲環境の変化が大き
く、特に、冬に使用する場合は、気温が0℃以下にまで
下がる場合が多々ある。液晶パネルは、温度が下がると
表示の応答速度が遅くなり、動画を表示した場合、画像
が動いた後に尾を引く、いわゆる残像が見える。
【0005】そこで、従来は、液晶表示装置の視野角を
制限するためのライトコントロール・フィルタ(以下L
CFと略す)を液晶パネルの前方に設けることで、フロ
ントガラス102への表示画像映り込みを防ぎ、運転中
の安全に支障をきたさないようにすると共に、液晶パネ
ルの低温特性を補償するためのパネルヒータを設けるこ
とで、低温環境における液晶パネルの応答特性を改善す
るようにした表示装置が知られている(「フラットパネ
ル・ディスプレイ ’93」,日経BP社,1992年
12月10日,pp.107〜109)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の表
示装置においては、LCFとパネルヒータを別個に設け
ているため、LCFとパネルヒータのそれぞれで光の損
失が生じ、これによって輝度が低下するという問題があ
った。
【0007】本発明は、上記の点に鑑みなされたもの
で、1枚のフィルタに視野角を制限する機能と、加熱機
能とを併せ持たせることにより、上記の課題を解決した
表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明では、任意の画像を画面上に表示する表示素子
と、表示素子の画面前方に配置され、少なくとも可視光
に対する遮光性を有して視野角を制限し、かつ、導電性
の材質からなるルーバ構造の遮光膜と、周囲温度に応じ
て遮光膜への通電を制御することにより、遮光膜の発熱
を制御する制御手段とを有する構成としたものである。
【0009】また、本発明は、上記の遮光膜を透明導電
体に埋設し、その透明導電体の両面に絶縁膜を形成する
構成とする。さらに、遮光膜の中央部分の抵抗値を周辺
の抵抗値よりも相対的に小とするものである。またさら
に、本発明は、透明導電体への通電を制御することによ
り、透明導電体の発熱を制御するものである。また、本
発明は上記の遮光膜を正の温度係数を持つ材質により構
成する。
【0010】なお、通電の制御は、例えば、電圧の印加
/遮断により行なうことができる。
【0011】
【作用】本発明では、前記遮光膜によって視野角を制限
すると共に、前記導電性の遮光膜あるいは透明導電体へ
の通電量、例えば、流す電流を、周囲温度に応じて制御
することで、遮光膜あるいは透明導電体を周囲温度に応
じて発熱させるようにしているため、低温時には前記表
示素子を間接的に加熱して、表示素子の低温時の応答特
性を改善できる。
【0012】また、本発明では、遮光膜の中央部分の抵
抗値を周辺の抵抗値よりも小とすることにより、表示素
子に対する加熱量を中央部よりも周辺部で大とすること
ができ、このことから、表示素子の全面に亘って均一な
温度上昇になるように加熱することができる。また、本
発明では、前記遮光膜を正の温度係数を持つ材質で構成
することにより、周囲温度に応じて遮光膜に流れる電流
値が変化するため、周囲温度に応じて遮光膜の発熱量が
変化し、表示素子の加熱量も変化するようにできる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0014】図1は本発明になる表示装置の第1実施例
の構成図を示す。同図において、1は、例えば、ポリエ
ステルなどの透明基板で、その上に導電性遮光膜2が複
数のウィングからなるルーバ構造で形成されており、こ
れらの透明基板1と導電性の遮光膜2とで視野角制限フ
ィルタが形成されている。導電性遮光膜2は、例えば、
金属の表面に黒色のカーボンを混ぜた材料を付着して構
成されており、また、その複数のウィングは、配線3を
介して直流電源4およびスイッチ5に直列に接続されて
閉回路を構成している。
【0015】6は、表示素子の一例としての液晶パネル
で、その表示画面の前方に視野角制限フィルタが配置さ
れ、表示画面の後方に照明用バックライト7が配置され
ている。温度検出センサ8は、例えば、液晶パネル6の
表示画面を避けた位置に設けられ、液晶パネル6の温度
(または周囲温度)を検出する。スイッチ制御回路9は
温度検出センサ8の検出温度が所定の閾値以下であるか
否か比較し、検出温度が閾値より大のときはスイッチ5
をオフとし、検出温度が閾値以下のときはスイッチ5を
オンとする。
【0016】次に、本実施例の動作について説明する。
【0017】液晶パネル6には、信号処理回路(図示せ
ず)から印加される信号に従って、任意の画像が表示さ
れる。液晶パネル6の表示画像は、バックライト7を用
いて液晶パネル6の後方から照明することで、導電性遮
光膜2の前方から見ることができる。
【0018】このとき、視野角制限フィルタは、図2の
断面構造図に示すように、液晶パネル6を透過したバッ
クライト7からの光のうち、aで示す範囲の角度よりも
角度が大きい方向に出射される成分の光を複数の導電性
遮光膜2によって透過させないようにする。すなわち、
液晶パネル6からの光は、表示装置に相対する狭い角度
aの範囲内でのみ見ることができ、この角度aの範囲外
の上方向への出射が阻止される。
【0019】これにより、この表示装置を自動車のイン
スツルメンツパネルに搭載した場合、特に、夜間におい
て画面に表示された画像が、自動車のインスツルメンツ
パネル上方のフロントガラスに反射しないようにするこ
とができるため、フロントガラスの映り込み画像による
前方視界妨げを防止することができると共に、ドライバ
は表示画像を問題なく見ることができる。
【0020】また、図1において、スイッチ制御回路9
は、温度検出センサ8によって検出された液晶パネル6
の温度を監視しており、この検出温度があらかじめ設定
した閾値、例えば、−20℃以下であることを検出する
と、スイッチ5をオンにする。スイッチ5がオンになる
と、導電性遮光膜2には、直流電源4から直流電圧が印
加されるため、導電性遮光膜2が発熱し、この発熱によ
り液晶パネル6が間接的に加熱されることとなる。
【0021】ここで、液晶パネル6を、例えば、−20
℃から0℃まで上昇させるのに必要な導電性遮光膜2抵
抗値の例について説明する。液晶パネル6は、サイズが
縦90mm×横120mm(対角約6インチ)×厚さ2
mmであり、ガラスに液晶をはさんだ構成であるものと
する。また、液晶パネル6の液晶層は、数μm程度と、
ごく薄いため、液晶パネル6の材質は実質ガラスだけと
みなすものとする。一方、視野角制限フィルタの透明基
板1は、サイズを縦90mm×横120mm×厚さ0.
5mmとし、材質はポリエステルで構成するものとす
る。
【0022】ここで、液晶パネル6を構成するガラス
は、比熱が670J/kg・K、密度が 2.5g/c
3であり、透明基板1を構成するポリエステルは、比
熱が2200J/kg・K、密度が0.9g/cm3
あるものとする。
【0023】上記条件より、液晶パネル6の温度を−2
0℃から0℃まで上昇させるために必要な熱量Qgを求
めると、熱量は、次式 熱量=比熱×体積×密度×温度上昇 で求められるので、Qgは724Jである。また、同様
にして、視野角制限フィルタ(透明基板1)の温度を−
20℃から0℃まで上昇させるために必要な熱量Qpを
求めると、上式から、Qpは214Jである。従って、
必要なトータルの熱量をQaとすると Qa=Qg+Qp=938(J) である。
【0024】この熱量Qaを、例えば、1分で発生させ
るために必要な電力を次に計算する。電力1Wは、熱量
に換算すると、 1(W)=1(J/s) である。従って、938Jの熱量を1分間に発生させる
ために必要な電力は、15.6W(=938/60)と
なる。
【0025】上記により、導電性遮光膜2の抵抗を求め
ると、次のようになる。導電性遮光膜2の各ウィングが
0.1mm間隔で配置されているものとすると、ウィン
グの本数は、900本(=90÷0.1)である。投入
する電力は15.6Wであるから、ウィング1本あたり
では、17mW(=15.6÷900)となる。
【0026】従って、直流電源4の電源電圧を12Vと
すると、導電性遮光膜2のウィング1本あたりの抵抗R
は、 R=V2/W =122/(17×10~3)≒8470(Ω) となる。すなわち、導電性遮光膜2のウィング1本あた
りの抵抗値Rは、およそ8.5kΩに設定すれば良い。
【0027】導電性遮光膜2の抵抗Rは、材料の比抵抗
(体積抵抗率)ρと、導電性遮光膜2の長さLと、導電
性遮光膜2の厚さ(断面積)Sによって、次式 R=ρL/S(Ω) で決まる。ここで、長さLは、液晶パネル6の画面の大
きさによって制限されるので、抵抗値Rを決める要素
は、材料の比抵抗ρと、導電性遮光膜2の厚さ(断面
積)Sである。従って、上記の如く、導電性遮光膜2の
ウィング1本あたりの抵抗値Rを約8.5kΩに設定す
るためには、所定の比抵抗ρを有する材料を用いるか、
厚さ(断面積)Sを設定することで実現することができ
る。
【0028】このように、本実施例によれば、液晶パネ
ル6付近の温度が−20℃以下となると、複数のウィン
グからなるルーバ構造の導電性遮光膜2に電流を流すこ
とで発熱させ、これによって液晶パネル6を0℃付近ま
で加熱することができるので、低温環境における液晶パ
ネル6の応答特性を短時間で改善することができ、その
結果前述の残像が生じないようにすることができる。
【0029】しかも、本実施例では、1枚の視野角制限
フィルタの導電性遮光膜2に電圧を印加して加熱するこ
とで、フロントガラスへの映り込みを防ぐと共に低温環
境における液晶パネルの応答特性を改善することができ
るので、視野角制限フィルタとヒータを別個に設ける従
来装置より光の損失を少なくでき、表示画像の輝度低下
を必要最小限に抑えることができる。
【0030】次に、図1、図2に示した表示装置の視野
角制限フィルタの各例について説明する。図1の導電性
遮光膜2は、ウィングが複数本あるルーバ構造である
が、図3に示す例では、導電性遮光膜2の各ウィング
を、それぞれ別々の導電性遮光膜21で構成したもので
ある。すなわち、本例では、図3(A)の平面図、同図
(B)の正面図、同図(C)の側面図に示すように、導
電性遮光膜21がそれぞれウィングを構成し、それらを
配線3で接続することで視野角制限フィルタを構成した
ものである。
【0031】図3に示す構成の視野角制限フィルタによ
って液晶パネル6の視野角を制限して、自動車のフロン
トガラスに表示画像が映り込まないようにできると共
に、低温環境で使用する場合には、導電性遮光膜21に
電圧をかけて電流を流して発熱させることで、液晶パネ
ル6を加熱することができ、短時間で残像を見えなくす
ることができる。図3に示した構成例における導電性遮
光膜21の各抵抗値は、前述の計算結果のように約8.
5kΩである。
【0032】図4(A)、(B)、(C)は、図1、図
2中の視野角制限フィルタの他の例の構成の平面図、正
面図、側面図を示す。図4の視野角制限フィルタが図3
と異なるのは、導電性遮光膜2の各ウィングを単一の遮
光膜22を折り曲げた構造により実現している点であ
る。図4の視野角制限フィルタを用いた場合でも、図3
に示した構成の場合と同様な効果を得ることができる。
【0033】ここで、液晶パネル6と視野角制限フィル
タの体積、比熱、密度、温度上昇が図3の構成例と同じ
であるとすると、導電性遮光膜22の抵抗値Rは、 R=V2/W =122/15.6≒9.23(Ω) である。すなわち、本例では、所定の比抵抗ρを有する
材料を用いるか、厚さ(断面積)Sを設定することで、
約9.2Ωとした導電性遮光膜22を使用することによ
り、視野角制限フィルタを構成することができる。
【0034】図5は、本発明の第2実施例の構成図を示
す。同図中、図1と同一構成部分には同一番号を付し、
その説明を省略する。図5において、導電性遮光膜2
は、透明導電体12に埋設されている。この透明導電体
12に埋設されている導電性遮光膜2は、例えば、各々
ウィングを形成する複数本の板状遮光膜からなり、その
うち奇数番目の遮光膜の一端が直流電源4の負電極に接
続され、偶数番目の遮光膜の一端がスイッチ5を介して
直流電源4の正電極に接続されている。
【0035】本実施例は、温度センサ8の検出温度が所
定値以下のときは、スイッチ制御回路9によりスイッチ
5がオンとされ、これにより、電源4の直流電圧を導電
性遮光膜2に印加して透明導電体12を発熱させる構成
としている。この透明導電体12の加熱により液晶パネ
ル6を加熱することができるので、本実施例においても
図1の実施例と同様な効果を得ることができる。
【0036】図6(A)、(B)、(C)は、本発明の
第3実施例の要部の構成の平面図、正面図を示す。図6
(A)、(B)、(C)中、図1と同一構成部分には同
一番号を付し、その説明を省略する。図6において、視
野角制限フィルタの一部を構成する透明基板1の視野方
向の両面に、絶縁膜13が被覆形成されている。
【0037】本実施例では、絶縁膜13を設けることに
よって導電性遮光膜2が露出することはないので、腐食
などによる導電性遮光膜2の劣化が起きないようにでき
ると共に、視野角制限フィルタに使用者が触れても感電
などの事故が起きないようにすることができる。
【0038】図7(A)、(B)、(C)は、本発明の
第4実施例の要部の構成の平面図、正面図を示す。図7
(A)、(B)、(C)中、図1と同一構成部分には同
一番号を付し、その説明を省略する。図7において、視
野角制限フィルタの一部を構成する導電性遮光膜2は、
部分的に抵抗率を変えた遮光膜部23と24とで構成さ
れている。
【0039】すなわち、本実施例では、液晶パネル6の
表示画面の中央部に対向する透明基板1の中央付近の導
電性遮光膜部23は、抵抗が小さく、周辺付近の導電性
遮光膜部24は、前記中央付近の導電性遮光膜21より
相対的に抵抗が大きく設定されている。例えば、導電性
遮光膜部23および24を金属に黒色のカーボンを混ぜ
た材料を付着して作る場合、中央の導電性遮光膜部23
の厚さは、周辺の導電性遮光膜部24の厚さよりも相対
的に薄くなるように、付着量が制御されて製造される。
【0040】液晶パネル6は、表示画面の周辺付近は、
比較的放熱しやすく温度が緩やかにしか上昇しないが、
表示画面の中央付近は、バックライト7の熱などで、比
較的温度上昇が速い。これに対し、図7に示した構成の
視野角制限フィルタを用いることで、周辺付近の導電性
遮光膜部24は、同じ時間あたりの発熱量を中央付近の
導電性遮光膜部23より大きくできる。
【0041】従って、本実施例によれば、液晶パネル6
を、表示画面全面がほぼ均一な温度上昇になるように加
熱することができ、このため、液晶パネル6の面内応答
速度にむらが生じないようにできると共に、表示画像に
色むら等が生じないようにすることができる。
【0042】図8は、本発明の第5実施例の構成図を示
す。同図中、図1と同一構成部分には同一番号を付し、
その説明を省略する。本実施例は、導電性遮光膜2が透
明導電体12に埋設されている点は、図5の第2実施例
と同様であるが、本実施例は、直流電源4を導電性遮光
膜2ではなく、透明導電体12に接続した点が、図5の
第2実施例と異なる。これにより、本実施例では、所定
温度以下では透明導電体12が直接に発熱されるため、
液晶パネル6が間接的に加熱されることとなる。
【0043】従って、本実施例では、導電性遮光膜2を
発熱させる必要はなく、従って遮光膜2は、必ずしも導
電性の材料で構成する必要はない。本実施例も、導電性
遮光膜2により視野角を制限することができ、また、同
じ1枚の視野角制限フィルタを構成する透明導電体12
が発熱されることで、液晶パネル6を加熱することがで
きるため、低温環境における液晶パネル6の応答特性を
改善することができる。また、視野角制限フィルタとヒ
ータとを別個に設ける場合より、光の損失を少なくで
き、表示画像の輝度低下を必要最小限に抑えることがで
きる。
【0044】図9は本発明の第6実施例の構成図を示
す。図9において、導電性遮光膜25は、少なくとも可
視光に対する遮光性を有して視野角を制限し、かつ、導
電性で正の温度係数をもつ材質からなるルーバ構造の遮
光膜で、正の温度係数を有する材料、例えば、正の温度
係数を有するサ−ミスタで構成されている。この導電性
遮光膜25は、直流電源4に接続されている。
【0045】ルーバ構造の導電性遮光膜25は、前記し
た各実施例と同様に、複数本のウィングにより、少なく
とも可視光に対する遮光性を有して視野角を制限し、か
つ、導電性で正の温度係数をもつサ−ミスタで構成され
ている。このため、温度が低くなるほど抵抗が小さくな
って、電流が多く流れて発熱が大きくなり、温度が高く
なると抵抗が大きくなって、流れる電流が少なくなって
発熱が小さくなり、低温時には液晶パネル6を加熱し
て、低温時の液晶パネルの応答特性の低下を補正するこ
とができる。
【0046】また、本実施例も1枚の視野角制限フィル
タの導電性遮光膜25に電圧を印加して加熱すること
で、フロントガラスへの映り込みを防ぐと共に、低温環
境における応答特性を改善することができるので、視野
角制限フィルタとヒータを別個に設ける場合より、光の
損失を少なくでき、表示画像の輝度低下を必要最小限に
抑えることができる。
【0047】さらに、本実施例によれば、導電性遮光膜
25は、抵抗値が周辺の温度に比例して自動的に可変
し、かつ、自動的に発熱量が変化するため、前記した各
実施例のような、導電性遮光膜2への電圧印加を制御す
るスイッチ5と、スイッチ5のオン/オフを制御するス
イッチ制御回路9と、温度センサ8とを使用する必要は
無く、よって、前記した各実施例に比し回路を簡略化す
ることができる。
【0048】なお、本発明は、上記の実施例に限定され
るものではなく、例えば、表示素子としては、エレクト
ロルミネッセンス、プラズマディスプレイ、陰極線管
(CRT)などの液晶パネル以外の表示素子にも適用す
ることができる。
【0049】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、1枚のフ
ィルタで視野角を制限して、フロントガラスに表示画像
が映り込まないようにし、運転に支障をきたさないよう
にできると共に、ルーバを構成する導電性遮光膜または
この遮光膜が埋設された透明導電体に電流を流して発熱
させることで、表示素子を加熱し、低温環境における表
示素子の応答特性を改善することができるため、単独の
パネルヒータを省略でき、従って、視野角制限フィルタ
とヒータを別個に設ける従来の表示装置より、光の損失
を少なくでき、明るい表示装置が実現でき、輝度の低下
を必要最小限に抑えることができる。
【0050】また、本発明によれば、遮光膜を埋設した
透明導電体の両面に絶縁膜を被覆形成したため、導電性
遮光膜が露出することはないので、腐食などによる導電
性遮光膜の劣化が起きないようにできると共に、視野角
制限フィルタに使用者が触れても感電などの事故が起き
ないようにする事ができる。
【0051】また、本発明によれば、遮光膜の中央部分
の抵抗値を周辺の抵抗値よりも小として、表示素子に対
する加熱量を中央部よりも周辺部で大とすることによ
り、表示素子の全面に亘って均一な温度上昇になるよう
に加熱することができるため、表示素子の面内応答速度
にむらが生じないようにできると共に、表示画像に色む
ら等が生じないようにすることができる。
【0052】さらに、本発明によれば、前記遮光膜を正
の温度係数を持つ材質で構成することにより、周囲温度
に応じて遮光膜に流れる電流値変化させて、表示素子の
加熱量も変化させるようにしたため、温度検出センサや
導電性遮光膜または透明導電体に電圧を周囲温度に応じ
て印加する切換制御手段を不要にすることができ、回路
構成を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成図である。
【図2】図1の断面図である。
【図3】図1の視野角制限フィルタの一例の構成図であ
る。
【図4】図1の視野角制限フィルタの他の例の構成図で
ある。
【図5】本発明の第2実施例の構成図である。
【図6】本発明の第3実施例の要部の構成図である。
【図7】本発明の第4実施例の要部の構成図である。
【図8】本発明の第5実施例の構成図である。
【図9】本発明の第6実施例の構成図である。
【図10】自動車のフロントガラスへの表示画像映り込
みの例を示す図
【符号の説明】
1 透明基板 2 導電性遮光膜 3 配線 4 直流電源 5 スイッチ 6 液晶パネル 7 バックライト 8 温度検出センサ 9 スイッチ制御回路 12 透明導電体 13 絶縁膜 21 ウィングを構成する導電性遮光膜 22 単一の導電性遮光膜 23 抵抗値が小の遮光膜部 24 抵抗値が大の遮光膜部 25 正の温度係数を持つ導電性遮光膜

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】任意の画像を画面上に表示する表示素子
    と、 該表示素子の画面前方に配置され、少なくとも可視光に
    対する遮光性を有して視野角を制限し、かつ、導電性の
    材質からなるルーバ構造の遮光膜と、 周囲温度に応じて該遮光膜への通電を制御することによ
    り、該遮光膜の発熱を制御する制御手段とを有すること
    を特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】前記遮光膜は、透明導電体に埋設されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  3. 【請求項3】前記表示素子の視野方向における前記透明
    導電体の両面に、絶縁膜を形成してなることを特徴とす
    る請求項2記載の表示装置。
  4. 【請求項4】前記ルーバ構造の遮光膜は、前記表示素子
    の画面中央前方に位置する中央部付近の抵抗値が、周辺
    の抵抗値に比し相対的に小となるよう構成されているこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の表示装置。
  5. 【請求項5】任意の画像を画面上に表示する表示素子
    と、 該表示素子の画面前方に配置され、少なくとも可視光に
    対する遮光性を有して視野角を制限するルーバ構造の遮
    光膜と、 該遮光膜を埋設する透明導電体と、 周囲温度に応じて該透明導電体へ電圧を印加または遮断
    することにより、該透明導電体の発熱を制御する発熱制
    御手段とを有することを特徴とする表示装置。
  6. 【請求項6】任意の画像を画面上に表示する表示素子
    と、 該表示素子の画面前方に配置され、少なくとも可視光に
    対する遮光性を有して視野角を制限し、かつ、導電性で
    正の温度係数をもつ材質からなるルーバ構造の遮光膜
    と、 該遮光膜に接続され、該遮光膜に周囲温度に応じた電流
    を流す電源とを有することを特徴とする表示装置。
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