JPH0630053B2 - 遅延バッファ回路 - Google Patents

遅延バッファ回路

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JPH0630053B2
JPH0630053B2 JP1031018A JP3101889A JPH0630053B2 JP H0630053 B2 JPH0630053 B2 JP H0630053B2 JP 1031018 A JP1031018 A JP 1031018A JP 3101889 A JP3101889 A JP 3101889A JP H0630053 B2 JPH0630053 B2 JP H0630053B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) この発明は、通信データを遅延させて出力する遅延バッ
ファ回路に関し、特に周波数変動を含む異なる周波数の
クロック信号に同期してデータを入出力動作を行なう遅
延バッファ回路に関する。
(従来の技術) デジタル通信装置において、通信データの入出力経路に
挿入して通信データの遅延制御を行なう遅延バッファ回
路としては、例えば第6図に示すように構成されたもの
がある。
第6図において、遅延バッファ回路は、入力データを取
り込んで格納し、格納したデータを出力する記憶部1
と、記憶部1への入力データの書き込みを制御する書き
込みポインタ3と、記憶部1から入力データの読み出し
を制御する読み出しポインタ5と、書き込み及び読み出
し動作のエラーを検出するエラー検出回路7を備えてい
る。
記憶部1は、取り込んだ入力データをn個の記憶要素
(#0〜#n−1)の中からデコード回路9によって選
択された記憶要素に順次格納し、格納したデータを選択
回路11により選択して出力データとして出力する。す
なわち、入力データは、入力クロックに同期して書き込
みポインタ3から出力される記憶要素の番号を示す
“0”〜“n−1”の2進数値(m桁,n≦2,以下
「書き込みポジションコード」と呼ぶ)をデコード回路
9でデーコドした結果によって選択された記憶要素に順
次格納される。
記憶要素に格納されたデータは、出力クロックに同期し
て読み出しポインタ5から出力される記憶要素の番号を
示すを“0”〜“n−1”の2進数値(以下「読み出し
ポジションコード」と呼ぶ)にしたがって選択回路11
により選択され、出力データとして選択回路11を介し
て出力される。
このような入力データの遅延動作において、動作開始時
にあっては、書き込みポインタ3の書き込み初期値とし
ては、読み出しポインタ5の初期値に対してn/2の間
隔を有した値が設定される。これにより、例えば、記憶
要素が12個である場合(n=12)の場合には、第7
図に示すように、入力データが書き込みポジションコー
ドにしたがって記憶要素#0から順次格納されるとする
と、出力データは読み出しポジションコードにしたがっ
て記憶要素#6から順次読み出されることになる。この
ようにすることにより、周波数変動を含む出力クロック
及び入力クロックにおいて、出力クロックに対する入力
クロックの変動を吸収するようにしている。
しかしながら、上述した構成にあっては、入力クロック
及び出力クロックの変動により、記憶要素に格納される
データ数が“0”になるアンダーライン、あるいはデー
タ数が“n”に達するオーバーライン等のエラー状態が
発生する。
例えば、入力クロックの周波数が出力クロックに比べて
若干低い場合には、格納データ数が徐々に減少して
“0”となる。この時に、書き込みポインタ3及び読み
出しポインタ5が同一の記憶要素を指定していると、第
8図に示すように、出力クロックの周波数が高いため、
データの記憶要素への書き込みが完了する前に読み出し
てしまうというエラーが生じる。あるいは、第9図に示
すように書き込みが完了した直後に読み出しを行なうこ
とになり、安定してデータを出力することが困難とな
る。
一方、入力クロックの周波数が出力クロックに比べて若
干高い場合には、格納データ数が徐々に増加して、
“n”となる。この時に、書き込みポインタ3及び読み
出しポインタ5が同一の記憶要素を指定していると、第
10図に示すように、データの読み出しが完了する前に
同じ記憶要素に次のデータが書き込まれるというエラー
が発生する。
このようなエラーの検出はエラー検出回路7によって行
なわれる。エラー検出回路7は、書き込みポインタ3が
指示する記憶要素のポジションをkとし、読み出しポイ
ンタ5が指定する記憶要素のポジシヨンをとすると、 k=(k−=0)あるいはk=−1 (k−=1)のいずれか一方が成立した時にエラーを
検出して、エラー検出信号を出力する。
(発明が解決しようとする課題) このように、従来の遅延バッファ回路では、それぞれ異
なるタイミングすなわち入力クロック及び出力クロック
にしたがって、通信データの遅延を行なっていた。この
ため、入力クロックと出力クロックに周波数変動が生じ
ると、前述したようなエラーが発生することになる。し
たがって、エラーを検出してエラーが発生した場合に
は、初期化して正常動作に復帰させなければならない。
エラーを検出するためには、前述したように、“0”か
ら“n−1”を循環する書き込みポジションコード及び
読み出しポジションコードの差を求め、この差が“0”
あるいは“1”であるかを判定しなければならない。こ
のように、“0”から“n−1”を循環する数値の差を
算出するためには、複雑な構成の回路を必要としてい
た。
また、書き込みポジションコード及び読み出しポジショ
ンコードは複数ビットからなり、これらの差も複数ビッ
トとなる。したがって、データの入出力動作が完了し、
各ポジションコードが確定した後で始めて差を示す複数
ビットの値が安定して確定する。エラー検出信号はこの
時点で出力するわけであるが、入出力動作が異なるタイ
ミングで行なわれるため、結果が安定して確定したこと
を示すタイミングを得ることが極めて困難となる。この
ため、差が“0”あるいは“1”であるか否かを明確に
判定することができず、エラー状態を確実に検出するこ
とができなくなるという不具合が生じる。
また、初期化は動作開始時だけでなく、エラー検出後及
び遅延時間の正常化のために動作中であっても適宜行な
う必要がある。しかしながら、有効な格納データを破壊
することなく、両ポジションコードの差を初期化するこ
とは、格納されたデータ数が一定していないために極め
て困難となる。例えば、有効データ数がn/2より多い
場合に、両ポジションの差をn/2に設定したならば、
有効データの一部が失なわれてしまう。
さらに、動作中に初期化が行なわれて、書き込みポイン
タ3の書き込み初期値として、読み出しポインタ5の読
み出し初期値にn/2を加えた値をセットするために
は、上記値を算出する加算回路を必要とする。このた
め、回路規模の大型化を招くことになる。また、加算結
果は複数のビットが変化するため同じタイミングで確定
するわけではなく、さらに、入力クロックに同期してい
ないため、初期値が正確に書込み初期値として設定され
ず、初期化後に正常動作を行なうことができなくなる。
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、簡単な回路構成でエラー
検出を安定して行なうことができるとともに、最適な初
期化を確実に行なうことができる遅延バッファ回路を提
供することにある。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、この第1の発明は、データ
を順次格納して出力する複数の記憶手段と、隣接する前
記記憶手段を指定するコードのハミング距離を1とする
コードにより第1のクロックに同期してデータを格納す
る前記記憶手段を順次循環指定する書き込み指定手段
と、前記コードにより第2のクロックに同期してデータ
を読み出す前記記憶手段を順次循環指定する読み出し指
定手段と、隣接する前記コードの共通ビットを共通コー
ドとしてそれぞれの隣接する前記記憶手段に対して前記
共通コードを設定し、前記読み出し指定手段が指定する
コードと前記書き込み指定手段が指定するコードとが同
一の共通コードに対応した場合にエラーを検出するエラ
ー検出手段とから構成される。
また、この第2の発明は、データを順次格納して出力す
る複数の記憶手段と、隣接する前記記憶手段を指定する
コードのハミング距離を1とするコードにより第1のク
ロックに同期してデータを格納する前記記憶手段を順次
循環指定する書き込み指定手段と、前記コードにより第
2のクロックに同期してデータを読み出す前記記憶手段
を順次循環指定する読み出し指定手段と、隣接する前記
コードの共通ビットを共通コードとしてそれぞれの隣接
する前記記憶手段に対して前記共通コードを設定し、前
記読み出し指定手段が指定するコードと前記書き込み指
定手段が指定するコードとが同一の共通コードに対応し
た場合にエラーを検出するエラー検出手段と、終了信号
が与えられた時にデータが格納された前記記憶手段を指
定するコードを格納し、このコードと前記読み出し指定
手段が指定するコードが同一の前記共通コードに対応し
た場合に初期化を行なう初期化手段と、初期化する直前
に前記読み出し指定手段が指定したコードと所定コード
との論理演算結果を初期値として前記書き込み指定手段
に設定する初期値設定手段とから構成される。
(作用) 上記構成において、この第1の発明は、隣接した記憶手
段を指定するコード間の異なるビットが1ビットとなる
共通コードを用いて、書き込みが指定された記憶手段
が、読み出しが指定された記憶手段と同一かあるいは1
つ前の記憶手段である場合にエラーを検出するようにし
ている。また、この第2の発明は、初期化される直前に
データが格納された記憶手段を指定するコードと読み出
しを指定するコードが同一の共通コードに対応した場合
に初期化を行なうようにし、さらに、初期化する際に読
み出しを指定するコードを用いて初期値を生成するよう
にしている。
(実施例) 以下、図面を用いてこの発明の実施例を説明する。
第1図はこの発明の一実施例に係る遅延バッファ回路の
構成を示すブロック図である。この一実施例に示す遅延
バッファ回路は、12個の記憶要素を備えたものであ
る。なお、第1図において、第6図と同符号のものは同
一機能を有するものであり、その説明は省略する。
第1図において、遅延バッファ回路は、第6図に示した
記憶部1に加えて、書き込みポインタ21、読み出しポ
インタ23、エラー検出回路25、終了記憶回路27、
終了検出回路29、初期値発生回路31を備えて構成さ
れている。
書き込みポインタ21は、書き込みポジションコードを
入力クロックの立ち上りに同期してカウントアップ出力
し、この書き込みポジションコードのデコード結果によ
り入力データを格納する記憶要素を指定する。書き込み
ポジションコードは、隣接した2つの記憶要素を選択す
るそれぞれのコードのハミング距離が“1”となるよう
に、第2図に示すように、それぞれの記憶要素に対応し
て設定されている。また、書き込みポジションコード
は、記憶要素の個数の1/2だけ離れた任意の2つの記
憶要素を指定するそれぞれのコードの排他的論理和が常
に所定値(この実施例では“1010”)となるように
設定されている。
書き込みポインタ21は、動作開始時の初期化を指令す
るリセット信号あるいは終了検出回路29から出力され
る初期化信号がORゲート33に与えられると、読み出
しポインタ23の現在値に応じ第2図に示すような書き
込み初期コードが初期値発生回路31から与えられ設定
される。
読み出しポインタ23は、読み出しポジションコードを
出力クロックの立ち上りに同期してカウントアップ出力
し、この読み出しポジションコードの選択回路11によ
るデコード結果により出力しようとする記憶要素に格納
されたデータを指定する。読み出しポジションコード
は、書き込みポジションコードと同様に設定されてい
る。読み出しポインタ21は、外部からリセット信号が
与えられると、読み出し初期コードとして例えば“00
00”がセットされる。
エラー検出回路25は、前述したオーバランあるいはア
ンダーランを検出するものであり、書き込みポインタ2
1が指示する記憶要素のポジション=読み出しポインタ
23が指定する記憶要素のポジション、あるいは(読み
出しポインタ25が指定する記憶要素のポジション)−
1のいずれか一方が成立した時にエラーが発生したもの
として、入力クロックに同期したエラー検出信号を出力
する。
上記した条件が成立したか否かの判定は、両隣接ポジシ
ヨンコードのハミング距離が“1”であるため、4ビッ
トのコードのうち異なる1ビットを除いた3ビットのコ
ード(以下「エラー検出コード」と呼ぶ)で判定するこ
とができる。このようなエラー検出コードは、第2図に
示すように、それぞれ隣接するポジションコードに対応
して設定されている。第2図において、エラー検出コー
ドの“X”印は除外した1ビットを示している。
例えば、書き込みポインタ21が記憶要素#0を指定し
ているとすると、読み出しポインタ23が記憶要素#0
あるいは記憶要素#1を指定した場合にエラーが発生
し、この時のエラー検出コードは“000X”となる。
したがって、このような場合には、エラー検出回路25
は、読み出しポジションコードの上位3ビットが、“0
00”であるか否かを検出して、エラーの検出を行な
う。
エラー検出回路25は、それぞれの読み出しポジション
コードに対応したそれぞれのエラー検出コード毎にエラ
ーチェック信号を生成する。それぞれのエラーチェック
信号は、読み出しポジションコードが対応するエラー検
出コードになるとハイレベル状態となり出力される。
例えばエラー検出コード“000X”に対応したエラー
チェック信号は、第3図に示すように、読み出しポイン
タ23が出力する読み出しポジションコードが“000
0”及び“0001”になった時にハイレベル状態とな
り出力される。エラー検出回路25は、このような複数
のエラーチェック信号を書き込みポジションコードに対
応したエラー検出コードにしたがって選択し、選択した
エラーチェック信号を入力クロックに同期してエラー検
出信号として出力する。
終了記憶回路27は、データの入出力動作中の初期化に
おいて、有効なデータが最後に格納された記憶要素を示
すポジションコードを格納するものである。すなわち、
終了記憶回路27は、初期化時に外部から終了信号が与
えられた時点で書き込みポインタ21から出力されてい
る書き込みポジションコードを取り込み格納する。格納
されたコードは終了検出回路29に与えられる 終了検出回路29は、最後に格納された有効なデータが
読出された後に初期化を行なうものである。終了検出回
路29は、有効なデータが最後に格納された記憶要素の
ポジション=読み出しポインタ23が指定する記憶要素
のポジション、あるいは(読み出しポインタ23が指定
する記憶要素のポジション)−1のいずれか一方が成立
した場合に、初期化信号をORゲート33に与える。こ
のような判定動作は、第2図に示すようなエラー検出コ
ードと同一の終了検出コードによって行なわれる。すな
わち、終了検出回路29は、終了記憶回路29に格納さ
れたコード対応した終了検出コードと読み出しポインタ
23が出力する読み出しポジションコードの3ビットの
一致を検出して初期化信号を出力する。
初期値発生回路31は、リセット信号あるいは初期化信
号が出力された時に、第2図に示す書き込み初期コード
を読み出しポインタ23の現在値に応じて書き込みポイ
ンタ21にセットする。書き込み初期値は、(読み出し
ポインタが指定する記憶要素のポジション)+6のポジ
ションの記憶要素に対応したコードとなる。初期値発生
回路31は、このような書き込み初期コードを、読み出
しポインタ23から与えられる読み出しポジションコー
ドと、前述したポジションコードを規定する際の所定値
(“1010”)との排他的論理和をとることにより生
成する。
次に、この実施例の作用を初期化動作及びエラー検出動
作に着目して説明する。
まず、入出力動作が開始される前に、リセット信号が読
み出しポインタ23に与えられる。これにより、読み出
し初期コードとして、“0000”が読み出しポインタ
23にセットされる。読み出しポインタ23にセットさ
れた読み出し初期コードは初期値発生回路31に与えら
れ、所定値“1010”と排他的論理和がとられる。排
他的論理和の結果は読み出しポジションコード“000
0”で指定される記憶要素#0から6番目のポジション
の記憶要素#6を指定する“1010”であり、書き込
み初期コードとして書き込みポインタ21にセットされ
る。これにより、読み出しポインタ23と書き込みポイ
ンタ25がそれぞれ指定する記憶要素の間隔は6とな
る。
このような状態にあって、入力クロックが書き込みポイ
ンタ21に与えられると、書き込みポジションコードが
アップカウント出力され、出力されたコードに対応した
記憶要素に順次入力データが入力クロックに同期して格
納される。さらに、出力クロックが読み出しポインタ2
3に与えられると、読み出しポジションコードがアップ
カウント出力され、出力されたコードに対応した記憶要
素に格納されているデータが出力クロックに同期して選
択回路11を介して出力される。このようにして、入力
データが順次記憶要素に取り込まれて格納され、格納さ
れたデータは遅延されて格納された順に出力される。
このような入出力動作にあって、入力クロックあるいは
出力クロックに周波数変動が発生すると、書き込みポイ
ンタ21が指定する記憶要素のポジションと読み出しポ
インタ23が指定する記憶要素のポジションが接近す
る。そして、両ポジションの差が“1”あるいは一致す
ると、この時の読み出しポジションコードに対応したエ
ラーチェック信号が選択され、入力クロックに同期して
エラー検出信号として出力され、エラーが検出される。
例えば、書き込みポインタ21が出力する書き込みポジ
ションコードと読み出しポインタ23が出力する読み出
しポジションコードが、第4図に示すように変化するよ
うな場合には、エラー検出コード“0X00”,“00
0X”,“00X1”にそれぞれ対応したエラーチェッ
ク信号(a),(b),(c)は第4図に示すようにな
る。このようなエラーチェック信号のうち、書き込みポ
インタ21が出力する書き込みポジションコードにより
エラーチェック信号(b)及びエラーチェック信号
(c)が選択され、第4図に示すようなエラー検出信号
が出力される。
このように、1ビットだけしか変化しない書き込みポジ
ションコードによりエラーチェック信号を選択すること
によりエラーを検出しているので、エラー検出動作にお
いてハザードが生じないことになる。これにより、従来
複数ビットの演算結果が安定するまでエラーの判定がで
きなかったのに比べて、安定して確実にエラーの検出を
行なうことが可能となる。
次に、動作中に終了信号が終了記憶回路27に与えられ
ると、有効データが最後に格納された記憶要素を指定す
る書き込みポジションコードが終了記憶回路27に格納
される。そして、読み出しポジションコードが指定する
ポジションが、終了記憶回路27に格納されたコードが
指定するポジションと一致するか、あるいはこの(コー
ド)−1の場合には、初期化信号が出力されて、初期化
が行なわれる。
具体的には、例えば出力クロックが入力クロックより周
波数が高い場合、第5図に示すように、“0011”の
書き込みポジションコードが終了記憶回路27に格納さ
れているとすると、終了検出コードは、このコード及び
このコードの次のポジションを示すコードに対応した
“001X”となる。したがって、読み出しポジション
コードが“0011”及び“0010”になると、第5
図に示すように一致検出信号が出力される。これによ
り、初期化信号が終了検出回路29からORゲート33
に与えられ、初期化が行なわれる。
このように、エラー検出と同様に動作中のリセット動作
にあっても、1ビットの変化による読み出しポジション
コードにより行なっているので、リセットタイミングの
決定にハザードが生じないことになる。これにより、リ
セット前に格納されていたデータ数を考慮することな
く、データが出力された時点において安定した最適なリ
セットタイミングでリセット動作を行なうことができ
る。
また、リセット信号が読み出しポインタ23に与えられ
ると、読み出しポジションコードが初期値発生回路31
に与えられる。初期値発生回路31に与えられたコード
は所定値“1010”と排他的論理和がとられ、この結
果が書き込み初期コードとして書き込みポインタ21に
セットされる。この時に、読み出しポインタ23の出力
する読み出しポジションコードが変化する時に書き込み
ポインタ21に初期コードをセットする場合であって
も、読み出しポジションコードの変化は1ビットとな
る。このため初期コードの不安定ビットも1ビットとな
り、該コードの特徴から目的のポジションと隣接したポ
ジションが確実に設定される。したがって、動作中にリ
セット動作を行なっても、従来に比べて最適な書き込み
初期コードを得ることが可能となる。
このように、格納されたデータ数や入力クロック及び出
力クロックの周波数の違いにかかわらず、最適なタイミ
ングでリセット動作が行なわれ、その後の入出力動作も
最適なポジションから開始することができるようにな
る。
なお、この発明は上記実施例に限定されることはなく、
例えばポジションコードは第2図に示したコード列だけ
でなく、隣接するコード間のハミング距離が“1”でな
るならば、どのようなコード列であっても、同様な効果
を得ることができる。
また、記憶要素の個数には制限されず、記憶要素の個数
に応じて適切なポジションコードを設定すればよい。さ
らに、書き込み初期コードを求める際に読み出しポジシ
ョンコードと排他的論理和をとる所定値はこの実施例で
示した“1010”に限ることはない。
またさらに、終了ポジションと読み出しポジションとの
一致によりリセットタイミングの判定を行なっている
が、終了ポジションから所定距離のポジションに読み出
しポジションが達した時にリセットを行なうようにして
もよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明によれば、隣接する記憶
手段を指定するコード間のハミング距離を1とするコー
ドを用いてエラーの検出を行なうようにしたので、簡単
な回路構成で安定して確実にエラー検出を行なうことが
できる。また、有効データが書き込まれた記憶手段を記
憶して、この記憶手段に格納されたデータが読み出され
た後初期化を行なうとともに、読み出しを指定するコー
ドにしたがって初期値を設定するようにしたので、最適
な初期化を確実に行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例に係る遅延バッファ回路の
構成を示すブロック図、第2図は第1図に示す回路で用
いられるコードを示す図、第3図乃至第5図は第1図に
示す回路の動作説明図、第6図は従来の遅延バッファ回
路の一構成を示すブロック図、第7図乃至第10図は第
6図に示す回路の動作説明図である。 1…記憶部 21…書き込みポインタ 23…読み出しポインタ 25…エラー検出回路 27…終了記憶回路 29…終了検出回路 31…初期化発生回路 #0〜#11…記憶要素

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】データを順次格納して出力する複数の記憶
    手段と、 隣接する前記記憶手段を指定するコードのハミング距離
    を1とするコードにより第1のクロックに同期してデー
    タを格納する前記記憶手段を順次循環指定する書き込み
    指定手段と、 前記コードにより第2のクロックに同期してデータを読
    み出す前記記憶手段を順次循環指定する読み出し指定手
    段と、 隣接する前記コードの共通ビットを共通コードとしてそ
    れぞれの隣接する前記記憶手段に対して前記共通コード
    を設定し、前記読み出し指定手段が指定するコードと前
    記書き込み指定手段が指定するコードとが同一の共通コ
    ードに対応した場合にエラーを検出するエラー検出手段
    と を有することを特徴とする遅延バッファ回路。
  2. 【請求項2】データを順次格納して出力する複数の記憶
    手段と、 隣接する前記記憶手段を指定するコードのハミング距離
    を1とするコードにより第1のクロックに同期してデー
    タを格納する前記記憶手段を順次循環指定する書き込み
    指定手段と、 前記コードにより第2のクロックに同期してデータを読
    み出す前記記憶手段を順次循環指定する読み出し指定手
    段と、 隣接する前記コードの共通ビットを共通コードとしてそ
    れぞれの隣接する前記記憶手段に対して前記共通コード
    を設定し、前記読み出し指定手段が指定するコードと前
    記書き込み指定手段が指定するコードとが同一の共通コ
    ードに対応した場合にエラーを検出するエラー検出手段
    と、 終了信号が与えられた時にデータが格納された前記記憶
    手段を指定するコードを格納し、このコードと前記読み
    出し指定手段が指定するコードが同一の前記共通コード
    に対応した場合に初期化を行なう初期化手段と、 初期化する直前に前記読み出し指定手段が指定したコー
    ドと所定コードとの論理演算結果を初期値として前記書
    き込み指定手段に設定する初期値設定手段と を有することを特徴とする遅延バッファ回路。
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