JPH06300377A - 極低温発生装置 - Google Patents

極低温発生装置

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JPH06300377A
JPH06300377A JP5090298A JP9029893A JPH06300377A JP H06300377 A JPH06300377 A JP H06300377A JP 5090298 A JP5090298 A JP 5090298A JP 9029893 A JP9029893 A JP 9029893A JP H06300377 A JPH06300377 A JP H06300377A
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JP
Japan
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refrigerator
gas
compressor
cylinder
joule
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JP5090298A
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Naoki Fukui
直樹 福井
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 膨張機がバルブモータアッセンブリとシリン
ダアッセンブリとに分離されてなるGM冷凍機によりJ
T冷凍機の冷媒を予冷する極低温発生装置において、シ
リンダアッセンブリの常温端の圧縮熱の滞留を低減す
る。 【構成】 JT冷凍機Bの低圧側冷媒配管72bをシリ
ンダアッセンブリ3の常温端側所定位置に熱結合させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は極低温発生装置に関
し、さらに詳細にいえば、膨張機のシリンダ内でディス
プレーサをガス圧により往復動させて、ディスプレーサ
の往復動に伴なう冷媒ガスの断熱膨張により予冷用の寒
冷を発生させる予冷用冷凍機と、ジュールトムソン冷凍
機との組合せにより極低温レベルの寒冷を発生させる極
低温発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の予冷用冷凍機とし
て、GM(ギフォード・マクマホン)サイクルの冷媒サ
イクルを有するガス圧駆動式のGM冷凍機が知られてい
る。この冷凍機の膨張機はシリンダと、該シリンダ内に
往復動可能に配置されたディスプレーサおよびスラック
ピストンとを備えてなり、ディスプレーサによりシリン
ダ内の先端に膨張室が区画され、この膨張室はディスプ
レーサ内のリジェネレータを介してシリンダ基端側の空
間に連通している。スラックピストンは、シリンダの基
端側に該基端側空間をガス給排室と中間圧室とに区画す
るように配置され、かつディスプレーサに対し所定スト
ロークの間隔をあけて係合している。上記中間圧室はサ
ージボリュームに連通されている一方、ガス給排室は圧
縮機の吐出側および吸込側にそれぞれ接続される高圧ガ
ス入口及び低圧ガス出口に連通されている。そして、ガ
ス給排室ないし膨張室に対する冷媒ガスの給排を周期的
に切り換えることで、ガス給排室と中間圧室との差圧に
よりスラックピストンを移動させてディスプレーサを往
復動させ、このディスプレーサの往復動に伴なう冷媒ガ
スの膨張室での膨張により膨張室周りのシリンダに寒冷
を発生させるようになされている。
【0003】そして、予冷冷凍機の冷却ステージによっ
てJT(ジュールトムソン)冷凍機の冷媒を予冷するこ
とにより約4Kの寒冷を発生させる。この約4Kの寒冷
により、超伝導量子干渉素子(Superconductive Quantu
m Interference Device :以下、SQUIDと略称す
る)を主要部とするSQUID磁束計を冷却すれば、生
体磁場等の極めて微弱な磁束を測定することが可能にな
る。
【0004】しかし、上記ガスの給排を切り代えるため
にバルブモータ、電磁弁等の電気的アクチュエータを用
いるガス圧駆動式のGM冷凍機を採用する場合には、電
気的アクチュエータから発生する磁束がノイズ磁束とし
てSQUID磁束計に作用し、SQUID磁束計の磁束
測定精度を低下させてしまうという不都合がある。そこ
で、従来、上記バルブモータの影響を低減するために、
膨張機におけるバルブ及びバルブモータをシリンダ部分
と分離し、バルブモータアッセンブリとシリンダアッセ
ンブリとを配管で接続することにより、バルブモータを
SQUIDつまりシリンダ先端から離して、バルブモー
タからの磁束による有害なノイズを低減するようにした
別体型のものが提案されている(例えば、1988.8.18 〜
8.19に開催された会議“5th International Cryocooler
Conference ”での米国論文“Development of A Hybri
d Gifford-Mcmahon Joule-Thompson Based Neuromagnet
ometer, Cryosquid ”参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、バルブモー
タがシリンダ部分と一体化されている一体型の膨張機で
は、高低圧ガスが圧縮機との間で循環しており、シリン
ダの低温端(先端)でガスが奪った圧縮熱はガスが圧縮
機に戻る間に放出されるので問題は生じないが、上述し
たような別体型の膨張機では、圧縮機との間を循環する
冷媒ガス量が減少し、このためシリンダの低温端(先
端)でガスが奪った圧縮熱は十分には放出されず、シリ
ンダの常温部(基端部)に溜まることになる。この熱の
滞留によりシリンダ基端側に配置されているサージボリ
ュームが加熱され、その内部のガス圧が高くなり、ガス
の中間圧と高圧との差圧が小さくなってスラックピスト
ンおよびディスプレーサのスムーズな移動に支障をきた
し、クールダウン時間が長くなったり、クールダウン後
の定常運転時の冷凍能力が低下したりするという不都合
がある。
【0006】このような不都合を解消するために、シリ
ンダ基端側に冷却フィンを設けること、水冷配管を設け
ること、バルブモータからの低圧ガスをシリンダ部分に
設けられた熱交換器に導いた後に圧縮機に戻すこと等が
考えられる。しかし、何れの構成を採用した場合にも構
成がかなり複雑化するとともに、第1番目、第3番目の
構成を採用した場合には十分な冷却効率を達成できない
という不都合がある。
【0007】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、簡単な構成でありながら、予冷冷凍機の
シリンダアッセンブリの常温部の昇温を大幅に抑制でき
る極低温発生装置を提供することを第1の目的とし、予
冷冷凍機のシリンダアッセンブリの常温部の昇温を大幅
に抑制しつつクールダウン所要時間の長時間化を抑制で
きる極低温発生装置を提供することを第2の目的として
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るための、請求項1の極低温発生装置は、ジュールトム
ソン冷凍機の低圧側冷媒配管が、膨張機がシリンダアッ
センブリとバルブモータアッセンブリとに分離されてな
る予冷冷凍機のシリンダアッセンブリの常温端側の所定
位置に熱結合されたものである。
【0009】請求項2の極低温発生装置は、ジュールト
ムソン冷凍機の高圧側冷媒配管が、膨張機がシリンダア
ッセンブリとバルブモータアッセンブリとに分離されて
なる予冷冷凍機のシリンダアッセンブリの常温端側の所
定位置に熱結合されたものである。請求項3の極低温発
生装置は、膨張機がシリンダアッセンブリとバルブモー
タアッセンブリとに分離されてなる予冷冷凍機の冷却ス
テージが所定温度にまで冷却されたことを検出してジュ
ールトムソン冷凍機の動作を許容する制御手段を有して
いる。
【0010】請求項4の極低温発生装置は、膨張機がシ
リンダアッセンブリとバルブモータアッセンブリとに分
離されてなる予冷冷凍機の運転開始から所定時間が経過
したことを検出してジュールトムソン冷凍機の動作を許
容する制御手段を有している。上記第2の目的を達成す
るための、請求項5の極低温発生装置は、膨張機がシリ
ンダアッセンブリとバルブモータアッセンブリとに分離
されてなる予冷冷凍機のクールダウンを検出するクール
ダウン検出手段と、クールダウン検出手段によりクール
ダウンが検出されるまではジュールトムソン冷凍機の冷
媒流量を少なくし、クールダウンが検出された後はジュ
ールトムソン冷凍機の冷媒流量を規定量にすべく、ジュ
ールトムソン冷凍機の圧縮機を制御する圧縮機制御手段
とを有している。
【0011】請求項6の極低温発生装置は、ジュールト
ムソン冷凍機の圧縮機の高圧側と低圧側との間をバイパ
スさせるバイパスバルブと、膨張機がシリンダアッセン
ブリとバルブモータアッセンブリとに分離されてなる予
冷冷凍機のクールダウンを検出するクールダウン検出手
段と、クールダウン検出手段によりクールダウンが検出
されるまではバイパス流量を多くし、クールダウンが検
出された後はバイパス流量を少なくすべく、ジュールト
ムソン冷凍機のバイパスバルブを制御するバイパスバル
ブ制御手段とを有している。
【0012】
【作用】請求項1の極低温発生装置であれば、ジュール
トムソン冷凍機を動作させている状態において、予冷冷
凍機のバルブモータアッセンブリのバルブモータにより
切換バルブを駆動して、ガス給排口を介してシリンダ内
へガスを給排してディスプレーサを往復動させる場合に
おいて、ジュールトムソン冷凍機の低圧側冷媒配管が予
冷冷凍機のシリンダアッセンブリの常温端側の所定位置
に熱結合され、熱交換されるので、シリンダアッセンブ
リの常温端における圧縮熱の滞留を大幅に抑制できる。
この結果、予熱冷凍機の冷媒配管でのガスの圧力損失に
より冷凍能力が低下し或は圧縮機の負荷が増大したり、
シリンダアッセンブリの常温端での圧縮熱の滞留により
ディスプレーサの往復運動が悪影響を受けたりするのを
回避することができる。また、シリンダアッセンブリに
収容される樹脂材料への悪影響を未然に防止できる。さ
らに、ジュールトムソン冷凍機の低圧側冷媒配管をシリ
ンダアッセンブリの常温端側の所定位置に熱結合するだ
けでよいから構成の複雑化を大幅に抑制できる。
【0013】請求項2の極低温発生装置であれば、ジュ
ールトムソン冷凍機の高圧側冷媒配管により予冷冷凍機
のシリンダアッセンブリの常温端側での熱交換を行なっ
て、シリンダアッセンブリの常温端における圧縮熱の滞
留を大幅に抑制できる。また、低圧側冷媒配管ではな
く、高圧側冷媒配管によりシリンダアッセンブリの常温
端側での熱交換を行なうのであるから、ジュールトムソ
ン冷凍機の圧縮機の負荷の増大を低減できる。
【0014】請求項3の極低温発生装置であれば、膨張
機がシリンダアッセンブリとバルブモータアッセンブリ
とに分離されてなる予冷冷凍機のクールダウンが達成で
きた後にのみジュールトムソン冷凍機の動作を行なわせ
るのであるから、予冷冷凍機のクールダウン動作中にお
ける熱負荷を十分に低減でき、シリンダアッセンブリの
常温端における圧縮熱の滞留を大幅に抑制できる。
【0015】請求項4の極低温発生装置であれば、膨張
機がシリンダアッセンブリとバルブモータアッセンブリ
とに分離されてなる予冷冷凍機の運転開始から所定時間
が経過してクールダウンが達成できた後にのみジュール
トムソン冷凍機の動作を行なわせるのであるから、予冷
冷凍機のクールダウン動作中における熱負荷を十分に低
減でき、シリンダアッセンブリの常温端における圧縮熱
の滞留を大幅に抑制できる。また、温度検出等を行なう
必要がなく、単に時間を検出するだけでよいから、構成
の複雑化を大幅に抑制できる。
【0016】請求項5の極低温発生装置であれば、膨張
機がシリンダアッセンブリとバルブモータアッセンブリ
とに分離されてなる予冷冷凍機のクールダウンが達成さ
れるまでの間はジュールトムソン冷凍機の冷媒流量を少
なくして、予冷冷凍機のクールダウン動作中における熱
負荷を低減し、しかもジュールトムソン冷凍機によるあ
る程度の冷却を行なうのであるから、シリンダアッセン
ブリの常温端における圧縮熱の滞留を抑制できるととも
に、ジュールトムソン冷凍機によるある程度の冷却動作
が並行して行なわれていることに起因して、極低温発生
装置全体としてのクールダウン所要時間の長時間化を抑
制できる。
【0017】請求項6の極低温発生装置であれば、膨張
機がシリンダアッセンブリとバルブモータアッセンブリ
とに分離されてなる予冷冷凍機のクールダウンが達成さ
れるまでの間はジュールトムソン冷凍機のバイパスバル
ブを開くことによりクールダウンに寄与する冷媒流量を
少なくして、予冷冷凍機のクールダウン動作中における
熱負荷を低減し、しかもジュールトムソン冷凍機による
ある程度の冷却を行なうのであるから、シリンダアッセ
ンブリの常温端における圧縮熱の滞留を抑制できるとと
もに、ジュールトムソン冷凍機によるある程度の冷却動
作が並行して行なわれていることに起因して、極低温発
生装置全体としてのクールダウン所要時間の長時間化を
抑制できる。さらに、圧縮機の制御に代えてバイパスバ
ルブの制御を行なうのであるから、極低温発生装置全体
としての構成の簡素化およびコストダウンを達成できる
【0018】
【実施例】以下、実施例を示す添付図面によって詳細に
説明する。図1はこの発明の極低温発生装置の一実施例
を示す概略図であり、予冷冷凍機としてのGM冷凍機A
とJT冷凍機Bとを有している。上記GM冷凍機Aは、
冷媒ガスとしてのヘリウムガスを圧縮して高圧ガスを発
生させる圧縮機1と、圧縮機1から供給された高圧ガス
を断熱膨張させて予冷に十分な温度レベルの寒冷を発生
させる膨張機2とを有している。そして、膨張機2は、
バルブモータアッセンブリ40とシリンダアッセンブリ
3とに分離されているとともに、両アッセンブリ間を冷
媒配管61により連通している。また、上記シリンダア
ッセンブリ3は第1段ヒートステーション11および第
2段ヒートステーション12を有しており、第2段ヒー
トステーション12がより低い温度レベルに保持される
よう構成されている。
【0019】上記JT冷凍機Bは、冷媒ガスとしてのヘ
リウムガスを圧縮して高圧ガスを発生させる圧縮機71
と、圧縮機71の高圧側と低圧側とを連通する冷媒配管
72と、冷媒配管72に介在されたJT弁73とを有し
ている。そして、高圧側の冷媒配管72aの所定位置を
上記第1段ヒートステーション11、第2段ヒートステ
ーション12に熱結合させることにより高圧ガスの予冷
を達成しているとともに、ヒートステーション11,1
2に熱結合されている部分の前後において高圧側の冷媒
配管72aと低圧側の冷媒配管72bとの間で熱交換を
行なわせる熱交換器74a,74b,74cを設けるこ
とにより、高圧ガスの予冷効果を向上させている。さら
に、低圧側の冷媒配管72bのうち、圧縮機71に近い
側の所定位置がシリンダアッセンブリ3の常温端側所定
位置(例えば、後述するバルブステム4)と熱結合され
ている。
【0020】したがって、GM冷凍機Aを動作させて予
冷に十分な温度レベルにまで第1段、第2段ヒートステ
ーション11,12を冷却すると同時に、JT冷凍機B
を動作させて第2段ヒートステーション12よりも低い
温度レベルの寒冷を発生させる場合に、シリンダアッセ
ンブリ3の常温端側に圧縮熱が滞留するのであるが、J
T冷凍機Bの低圧側の冷媒配管72bにより上記常温端
側との間で熱交換を行なうのであるから、圧縮熱の滞留
を大幅に低減できる。この結果、シリンダアッセンブリ
3のディスプレーサ16(図2参照)の往復運動が悪影
響を受けるという不都合の発生を未然に防止できる。ま
た、以上の説明から明らかなように、圧縮熱の滞留を抑
制するための特別の配管を設ける必要がないので、極低
温発生装置全体としての構成の複雑化を防止できる。
【0021】尚、この実施例においては、シリンダアッ
センブリ3の常温端側の圧縮熱を奪うことにより昇温さ
れた低圧ガスが圧縮機71に導入され、圧縮機71の負
荷が大きくなる。したがって、最も圧縮機71側の熱交
換器74aよりも少し圧縮機71側において高圧側の冷
媒配管72aと低圧側の冷媒配管72bとの間をバイパ
スさせるバイパスバルブ75を設けておくことが好まし
い。
【0022】図2は上記GM冷凍機Aの全体構成を示す
縦断面図であり、この冷凍機は、ヘリウムガス(冷媒ガ
ス)のジュールトムソン膨張を利用したJT冷凍機Bの
予冷用冷凍機として用いられ、このJT冷凍機Bにより
SQUID(図示せず)を極低温レベルに冷却するよう
になっている。図2において、1は冷媒ガスとしてのヘ
リウムガスを圧縮して高圧ガスを発生させる圧縮機、2
は該圧縮機1から供給された高圧ガスを断熱膨張させて
極低温レベルの寒冷を発生させる膨張機である。そし
て、膨張機2はシリンダアッセンブリ3とバルブモータ
アッセンブリ40とから構成されている。
【0023】上記シリンダアッセンブリ3は、上方に開
放された有底円筒状のシリンダ10と、シリンダ10の
上端側(基端側)の開口を気密状に閉塞するバルブステ
ム4とを有する。このバルブステム4はシリンダ10内
にその内壁と所定の間隔をあけて同心状に突出する円柱
状の突出部4aを有する。また、バルブステム4には、
その上面のシリンダ中心線上に開口するガス給排口5
と、比較的小さい容量のサージボリューム7と、ガス給
排口5をシリンダ10内に連通するガス流路8とが形成
されている。さらに、ガス流路8は通路断面積の小さい
連通路9を介してサージボリューム7に常時連通してお
り、連通路9によりサージボリューム7での中間圧を適
正値に設定するようにしている。
【0024】上記シリンダ10は、上端側(基端側)の
大径部10aと該大径部10aの下端(先端)に連続す
る小径部10bとで2段構造に形成され、上記大径部1
0aの下端部には例えば55〜60Kの温度レベルに保
持される第1段ヒートステーション11が、また小径部
10bの下端には上記第1段ヒートステーション11よ
りも低い例えば15〜20Kの温度レベルに保持される
第2段ヒートステーション12がそれぞれ設けられてお
り、この両段ヒートステーション11,12から伝熱さ
れて図外のJT冷凍機のヘリウムガスが予冷されるよう
になっている。
【0025】シリンダ10の大径部10a上端の内部に
は該大径部10a内部に中間圧室13を区画形成するス
ラックピストン15が配設され、中間圧室13はバルブ
ステム4内のサージボリューム7にオリフィス14を介
して常時連通している。スラックピストン15は底壁を
有する略カップ形状のもので、その内周上端がバルブス
テム4の突出部4a外周に、また外周下端がシリンダ1
0の大径部10a内周にそれぞれ気密状に摺接してい
る。また、スラックピストン15の底壁中心部には中心
孔15aが、また底壁の隅角部にはピストン15内外を
連通する複数の連通孔15b,15b,・・・がそれぞ
れ貫通形成されている。
【0026】また、シリンダ10内にはディスプレーサ
16が往復動可能に嵌挿されている。このディスプレー
サ16は、シリンダ10の大径部10aにて気密摺動可
能に配置された大径部16aと、該大径部16aの下端
(先端)に連続し、シリンダ10の小径部10bに気密
摺動可能に配置された小径部16bとからなる2段構造
のもので、大径部16a及び小径部16bの内部にはそ
れぞれ密閉空間が形成されており、このディスプレーサ
16により、シリンダ10内の空間が、ディスプレーサ
16の上端及びスラックピストン15で囲まれるガス給
排室17と、ディスプレーサ16の大径部16aおよび
シリンダ10の大径部10aで囲まれ、上記第1段ヒー
トステーション11に対応する第1段膨張室18と、デ
ィスプレーサ16の小径部16bおよびシリンダ10の
小径部10bで囲まれ、上記第2段ヒートステーション
12に対応する第2段膨張室19とに区画されている。
【0027】また、ディスプレーサ16の大径部16a
下端には大径部16a内の密閉空間を上記第1段膨張室
18に常時連通する連通孔20,20が形成されてい
る。また、小径部16b上端には小径部16b内の空間
を第1段膨張室18に常時連通する連通孔21,21
が、同下端には密閉空間を上記第2段膨張室19に常時
連通する連通孔22,22がそれぞれ形成されている。
【0028】さらに、上記ディスプレーサ16の大径部
16a上端には大径部16a内の空間を上記ガス給排室
17に連通する管状の係止片23が一体に突設され、係
止片23は上記スラックピストン15底壁の中心孔15
aを貫通してピストン15内に所定寸法だけ延び、その
上端部にはピストン15底壁に係合するフランジ状の係
止部23aが一体に形成されており、スラックピストン
15の上昇移動時、ピストン15が所定ストロークだけ
上昇した時点でその底壁と係止片23の係止部23aと
の係合により、ディスプレーサ16をピストン15によ
って駆動して上昇開始させるように、つまりディスプレ
ーサ16を所定ストロークの遅れをもってピストン15
に追従移動させるようになされている。
【0029】そして、上記ディスプレーサ16の大径部
16a内の密閉空間には第1段リジェネレータ24(蓄
冷器)が、また、小径部16b内の密閉空間には第2段
リジェネレータ25がそれぞれ嵌挿されている。これら
リジェネレータ24,25はいずれも蓄冷型の熱交換器
からなる。具体的には、上記第1段リジェネレータ24
は、密閉空間内に蓄冷材として円板状の多数の銅メッシ
ュを積層したものであり、一方、第2段リジェネレータ
25では空間内に蓄冷材として所定の直径を有する多数
の鉛球(鉛のショット)が充填封入され、これらメッシ
ュの網目及び鉛球間の間隙がガス通路とされており、こ
のガス通路を流れるヘリウムガスの冷熱をメッシュ及び
各鉛球に蓄えるようにしている。すなわち、ディスプレ
ーサ16がシリンダ10内を上昇する吸気行程にあると
きには、前の排気行程で極低温レベルに温度降下したメ
ッシュ及び鉛球をガス給排室17から第1及び第2膨張
室18,19に向かう常温のヘリウムガスと接触させ
て、両者の熱交換によりそのガスを極低温レベル近くま
で冷却する。一方、ディスプレーサ16が下降する排気
行程にあるときには、各膨張室18,19での膨張によ
り極低温レベルに温度降下したヘリウムガスをシリンダ
10外に排出する途中でメッシュ及び鉛球と接触させ
て、両者の熱交換によりメッシュ及び鉛球を極低温レベ
ル近くまで再度冷却するように構成されている。
【0030】これに対し、上記バルブモータアッセンブ
リ40は、上端が閉塞された有底円筒状のバルブハウジ
ング41と、ハウジング41の下端開口を機密状に閉塞
するバルブステム42とで構成された密閉円筒状のもの
で、バルブハウジング41の側壁には圧縮機1の吐出側
に接続される高圧ガス入口43と、同吸込側に接続され
る低圧ガス出口44とが開口されている。また、バルブ
ステム42の下端には上記シリンダアッセンブリ3のガ
ス給排口5と同径のガス給排口45が開口されている。
バルブハウジング41の内部には、高圧ガス入口43に
連通するバルブ室46が形成され、バルブ室46にはバ
ルブステム42の上面が臨んでいる。
【0031】バルブステム42には、上半分が2つに分
岐されかつバルブ室46をガス給排口45に連通する第
1ガス流路48と、一端が該第1ガス流路48に後述の
バルブディスク51の低圧ポート53を介して連通する
とともに、他端が上記低圧ガス出口44にバルブハウジ
ング41に形成した連通路50を介して連通する第2ガ
ス流路49とが貫通形成されている。両ガス流路48,
49は、図3に示すように、バルブステム42上面にお
いてバルブ室46に対し、第2ガス流路49にあっては
バルブステム42中心部に、第1ガス流路48の2つの
分岐部分にあっては第2ガス流路49の開口部に対して
対称な位置にそれぞれ開口されている。
【0032】また、バルブ室46内にはバルブモータ5
4によって所定周期で回転駆動される切換バルブとして
のバルブディスク51が配設され該バルブディスク51
の切換動作により、高圧ガス入口43に連通するバルブ
室46と低圧ガス出口44に連通する連通路50とをガ
ス給排口45に対し交互に連通するようになされてい
る。
【0033】詳しくは、上記バルブディスク51はバル
ブモータ54の出力軸54aに摺動可能に連結されてい
る。また、バルブディスク51上面とモータ54との間
にはスプリング55が縮装されており、このスプリング
55のばね力及びバルブ室46に導入された高圧ヘリウ
ムガスの圧力によりバルブディスク51下面をバルブス
テム42上面に対し一定の押圧力で押し付けている。ま
た、図4に示すように、バルブディスク51の下面に
は、その半径方向に対向する外周縁から中心方向に所定
長さだけ切り込んでなる1対の高圧ポート52,52
と、高圧ポート52,52に対しバルブディスク51の
回転方向にほぼ90°の角度間隔をあけて配置され、バ
ルブディスク51下面の中心から外周縁近傍に向かって
直径方向に切り欠いてなる低圧ポート53とが形成され
ている。そして、バルブモータ54の駆動によりバルブ
ディスク51がその下面をバルブステム42上面に圧接
させながら回転して切換動作する際、このバルブディス
ク51の切換動作に応じて高圧ガス入口43又は低圧ガ
ス出口44を交互にガス給排口45に所定のタイミング
で連通させるようにしている。
【0034】さらに、シリンダアッセンブリ3のガス給
排口5とバルブモータアッセンブリ40のガス給排口4
5とが長さが長いフレキシブル冷媒配管61により連通
されている。上記の構成のGM型極低温冷凍機の作用は
次のとおりである。圧縮機1により発生された高圧ガス
をシリンダアッセンブリ3に供給し得るようにバルブモ
ータアッセンブリ40を動作させれば、高低圧ガス配管
61を通してシリンダアッセンブリ3に高圧ガスを供給
できる。
【0035】そして、バルブモータアッセンブリ40で
のバルブディスク51の切換えにより、シリンダアッセ
ンブリ3のガス給排口5に高圧ガス入口43からの高圧
ガスまたは低圧ガス出口44からの低圧ガスを交互に作
用させてスラックピストン15およびディスプレーサ1
6をシリンダ10内で往復動させ、図3(A)に示すよ
うに、バルブディスク51下面の高圧ポート52,52
の内端がそれぞれバルブステム42上面の第1ガス流路
48に合致したときには、バルブ室46を高圧ポート5
2,52、第1ガス流路48およびフレキシブル冷媒配
管61を介してシリンダ10内のガス給排室17、第1
および第2段膨張室18,19に連通させて、これら各
室17〜19に高圧ヘリウムガスを導入充填することに
より、スラックピストン15およびこのピストン15に
よって駆動されるディスプレーサ16を上昇させる。
【0036】他方、図3(B)に示すように、バルブス
テム42上面に開口する第2ガス流路49に中央部にて
常時連通する低圧ポート53の外端が第1ガス流路48
に合致した場合には、シリンダ10内の各室17〜19
をフレキシブル冷媒配管61、第1ガス流路48,4
8、低圧ポート53、第2ガス流路49および連通路5
0を介して低圧ガス出口44に連通させて、各室17〜
19に充填されているヘリウムガスを低圧ガス出口44
に排出することにより、スラックピストン15およびデ
ィスプレーサ16を下降させ、このディスプレーサ16
の下降移動に伴なう膨張室18,19内のヘリウムガス
の膨張によって各ヒートステーション11,12に寒冷
を発生するように構成されている。そして、両段ヒート
ステーション11,12からの寒冷を受けたJT冷凍機
Bのヘリウムガスが予冷され、このJT冷凍機Bにより
SQUIDが極低温レベルに冷却される。
【0037】
【実施例2】図5はこの発明の極低温発生装置の他の実
施例を示す概略図であり、図1の実施例と異なる点は、
JT冷凍機71の高圧側の冷媒配管72aをシリンダア
ッセンブリ3の常温端側所定位置と熱結合させた点のみ
である。したがって、この実施例の場合にも、GM冷凍
機Aのシリンダアッセンブリ3の常温端側における圧縮
熱の滞留を大幅に低減させることができる。また、この
実施例においては、圧縮熱を奪ったヘリウムガスはジュ
ールトムソン膨張した後にJT冷凍機Bの圧縮機71に
導入されるので、圧縮機71の負荷が増大するおそれは
ない。したがって、図1の実施例のようにバイパスバル
ブ75を設ける必要がなくなる。
【0038】
【実施例3】図6はこの発明の極低温発生装置のさらに
他の実施例を示す概略図であり、上記実施例と異なる点
は、JT冷凍機Bの冷媒配管72をシリンダアッセンブ
リ3の常温端側の所定位置と熱結合させる代わりに、G
M冷凍機Aの第2段ヒートステーション12の温度を検
出する温度センサ81と、温度センサ81により検出さ
れた温度が所定の基準温度以下になったことに応答して
JT冷凍機Bの圧縮機71を動作させる制御部82を設
けた点のみである。
【0039】したがって、この実施例の場合には、GM
冷凍機Aのクールダウン動作中にJT冷凍機Bを停止さ
せておくことにより、GM冷凍機Aの熱負荷を大幅に低
減できる。この結果、シリンダアッセンブリ3の常温端
側における圧縮熱の滞留を大幅に抑制できる。GM冷凍
機Aのクールダウンが完了した後は、シリンダアッセン
ブリ3の常温端側が昇温することはなく、定常温度にま
で低下するのであるから、この状態においてJT冷凍機
Bを動作させることにより極低温レベルの寒冷を発生さ
せることができる。
【0040】
【実施例4】図7はこの発明の極低温発生装置のさらに
他の実施例を示す概略図であり、図6の実施例と異なる
点は、温度センサ81及び制御部82に代えて遅延タイ
マスイッチ83を設けた点のみである。上記遅延タイマ
スイッチ83は、GM冷凍機Aの運転開始と同時に計時
動作を開始し、GM冷凍機Aのクールダウン所要時間を
計時した時点でJT冷凍機Bの圧縮機71に運転開始信
号を供給するものである。
【0041】したがって、この実施例の場合には、GM
冷凍機Aのクールダウン動作中にJT冷凍機Bを停止さ
せておくことにより、GM冷凍機Aの熱負荷を大幅に低
減できる。この結果、シリンダアッセンブリ3の常温端
側における圧縮熱の滞留を大幅に抑制できる。GM冷凍
機Aのクールダウンが完了した後は、シリンダアッセン
ブリ3の常温端側が昇温することはなく、定常温度にま
で低下するのであるから、この状態においてJT冷凍機
Bを動作させることにより極低温レベルの寒冷を発生さ
せることができる。尚、上記クールダウン所要時間は、
GM冷凍機Aの熱負荷等により予め予測できるので、遅
延タイマスイッチ83に正確なクールダウン所要時間を
設定しておくことが可能である。
【0042】
【実施例5】図8はこの発明の極低温発生装置のさらに
他の実施例を示す概略図であり、図6の実施例と異なる
点は、温度センサ81及び制御部82に代えてGM冷凍
機Aの状態を検出するセンサ84と、センサ84からの
信号に基づいてクールダウン完了か否かを判別し、判別
結果に対応して動作指令信号を出力する制御装置85
と、制御装置85からの動作指令信号に基づいてJT冷
凍機Bの圧縮機71を制御するインバータ装置86とを
設けた点のみである。
【0043】上記センサ84は、GM冷凍機Aのシリン
ダアッセンブリ3の第2段ヒートステーション12の温
度、JT冷凍機BのJT回路の冷媒ガス圧力、冷媒ガス
流量等に基づいてGM冷凍機Aの状態を検出するもので
ある。上記制御装置85は、クールダウンが完了してい
ない場合に、JT回路の冷媒ガス流量を少なくすべきこ
とを指示する動作指令信号を出力し、クールダウンが完
了した場合に、JT回路の冷媒ガス流量を多くすべきこ
とを指示する動作指令信号を出力するものである。 こ
の実施例の場合には、GM冷凍機Aがクールダウン動作
を行なっている間、JT冷凍機Bの圧縮機71に供給す
る電源電圧の周波数をインバータ装置86により低く設
定してJT回路における冷媒ガス流量を少なくする。し
たがって、GM冷凍機Aの熱負荷を低減してシリンダア
ッセンブリ3の常温端における圧縮熱の滞留を大幅に低
減できるとともに、流量が少なく設定された冷媒ガスが
JT回路に流れることによりJT冷凍機Bによるある程
度の冷却を行なわせることができる。そして、GM冷凍
機Aのクールダウンが完了した後は、シリンダアッセン
ブリ3の常温端の昇温が発生しなくなるので、JT冷凍
機BのJT回路を流れる冷媒ガス流量を増加させてJT
冷凍機Bによるクールダウンを迅速に行なうことができ
る。この結果、極低温発生装置全体としてのクールダウ
ン所要時間を図6の実施例の場合と比較して短縮でき
る。
【0044】
【実施例6】図9はこの発明の極低温発生装置のさらに
他の実施例を示す概略図であり、図8の実施例と異なる
点は、インバータ装置86によりJT冷凍機Bの圧縮機
71を制御する代わりに、圧縮機71の高圧側と低圧側
とをバイパスさせる流量制御可能なバイパスバルブ87
を設け、制御装置85からの動作指令信号に基づいてバ
イパスバルブ87の開度を制御するようにした点のみで
ある。
【0045】したがって、この実施例の場合にも、極低
温発生装置全体としてのクールダウン所要時間を図6の
実施例の場合と比較して短縮できる。また、この実施例
では、インバータ装置86に代えて流量制御可能なバイ
パスバルブ87を設けるだけでよいから、極低温発生装
置全体として構成を簡素化できるとともに、コストダウ
ンを達成できる。
【0046】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明は、ジュー
ルトムソン冷凍機の低圧側冷媒配管が予冷冷凍機のシリ
ンダアッセンブリの常温端側の所定位置に熱結合され、
熱交換されるので、シリンダアッセンブリの常温端にお
ける圧縮熱の滞留を大幅に抑制でき、予熱冷凍機の冷媒
配管でのガスの圧力損失により冷凍能力が低下し或は圧
縮機の負荷が増大したり、シリンダアッセンブリの常温
端での圧縮熱の滞留によりディスプレーサの往復運動が
悪影響を受けたりするのを回避することができるととも
に、シリンダアッセンブリに収容される樹脂材料への悪
影響を未然に防止でき、しかも、ジュールトムソン冷凍
機の低圧側冷媒配管をシリンダアッセンブリの常温端側
の所定位置に熱結合するだけでよいから構成の複雑化を
大幅に抑制できるという特有の効果を奏する。
【0047】請求項2の発明は、請求項1の効果に加
え、低圧側冷媒配管ではなく、高圧側冷媒配管によりシ
リンダアッセンブリの常温端側での熱交換を行なうので
あるから、ジュールトムソン冷凍機の圧縮機の負荷の増
大を低減できるという特有の効果を奏する。請求項3の
発明は、膨張機がシリンダアッセンブリとバルブモータ
アッセンブリとに分離されてなる予冷冷凍機のクールダ
ウンが達成できた後にのみジュールトムソン冷凍機の動
作を行なわせるのであるから、予冷冷凍機のクールダウ
ン動作中における熱負荷を十分に低減して、シリンダア
ッセンブリの常温端における圧縮熱の滞留を大幅に抑制
でき、予熱冷凍機の冷媒配管でのガスの圧力損失により
冷凍能力が低下し或は圧縮機の負荷が増大したり、シリ
ンダアッセンブリの常温端での圧縮熱の滞留によりディ
スプレーサの往復運動が悪影響を受けたりするのを回避
することができるとともに、シリンダアッセンブリに収
容される樹脂材料への悪影響を未然に防止でき、しか
も、予冷冷凍機のクールダウン後にジュールトムソン冷
凍機のクールダウン動作を行なわせるだけでよいから構
成の複雑化を大幅に抑制できるという特有の効果を奏す
る。
【0048】請求項4の発明は、請求項3の効果に加
え、温度検出等を行なう必要がなく、単に時間を検出す
るだけでよいから、構成の複雑化を大幅に抑制できると
いう特有の効果を奏する。請求項5の発明は、膨張機が
シリンダアッセンブリとバルブモータアッセンブリとに
分離されてなる予冷冷凍機のクールダウンが達成される
までの間はジュールトムソン冷凍機の冷媒流量を少なく
して、予冷冷凍機のクールダウン動作中における熱負荷
を低減し、しかもジュールトムソン冷凍機によるある程
度の冷却を行なうのであるから、シリンダアッセンブリ
の常温端における圧縮熱の滞留を抑制できるとともに、
ジュールトムソン冷凍機によるある程度の冷却動作が並
行して行なわれていることに起因して、極低温発生装置
全体としてのクールダウン所要時間の長時間化を抑制で
きるという特有の効果を奏する。
【0049】請求項6の発明は、請求項5の効果に加
え、圧縮機の制御に代えてバイパスバルブの制御を行な
うのであるから、極低温発生装置全体としての構成の簡
素化およびコストダウンを達成できるという特有の効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の極低温発生装置の一実施例を示す概
略図である。
【図2】GM冷凍機の全体構成を示す縦断面図である。
【図3】バルブ室に臨むバルブステム上面の平面図であ
る。
【図4】バルブディスク下面の平面図である。
【図5】この発明の極低温発生装置の他の実施例を示す
概略図である。
【図6】この発明の極低温発生装置のさらに他の実施例
を示す概略図である。
【図7】この発明の極低温発生装置のさらに他の実施例
を示す概略図である。
【図8】この発明の極低温発生装置のさらに他の実施例
を示す概略図である。
【図9】この発明の極低温発生装置のさらに他の実施例
を示す概略図である。
【符号の説明】
A GM冷凍機 B JT冷凍機 1 圧縮機 2 膨張機 3 シリンダアッセンブリ 5 ガス給排口 10 シリンダ 11 第1段ヒートステーション 12 第2段ヒートステーション 16 ディスプレ
ーサ 18,19 膨張室 40 バルブモータアッセンブ
リ 43 高圧ガス入口 44 低圧ガス出口 45 ガス給排口 51 バルブディスク 54 バルブモータ 71 圧縮機 72a 高圧側冷媒配管 72b 低圧側冷媒配管 81 温度センサ 82 制御部 83 遅延タイマスイッチ 84 センサ 85 制御装置 86 インバータ装置 87 バイパスバルブ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒ガスを圧縮して高圧ガスを発生させ
    る圧縮機(1)と、圧縮機(1)から供給された高圧ガ
    スを断熱膨脹させて予冷用の寒冷を発生させる膨張機
    (2)とで構成された予冷冷凍機(A)の冷却ステージ
    (11)(12)によってジュールトムソン冷凍機
    (B)の冷媒を予冷する極低温発生装置であって、上記
    膨張機(2)が、ガス給排口(5)を介してシリンダ
    (10)内へガスを給排してディスプレーサ(16)を
    往復動させ、シリンダ(10)内の膨張室(18)(1
    9)でガスを膨張させるシリンダアッセンブリ(3)
    と、バルブモータ(54)により切換バルブ(51)を
    駆動して、上記圧縮機(1)の吐出側および吸入側にそ
    れぞれ連通される高圧ガス入口(43)および低圧ガス
    出口(44)とガス給排口(45)とを選択的に連通す
    るバルブモータアッセンブリ(40)とに分離され、上
    記ジュールトムソン冷凍機(B)の低圧側冷媒配管(7
    2b)が上記シリンダアッセンブリ(3)の常温端側の
    所定位置に熱結合されてあることを特徴とする極低温発
    生装置。
  2. 【請求項2】 冷媒ガスを圧縮して高圧ガスを発生させ
    る圧縮機(1)と、圧縮機(1)から供給された高圧ガ
    スを断熱膨張させて予冷用の寒冷を発生させる膨張機
    (2)とで構成された予冷冷凍機(A)の冷却ステージ
    (11)(12)によってジュールトムソン冷凍機
    (B)の冷媒を予冷する極低温発生装置であって、上記
    膨張機(2)が、ガス給排口(5)を介してシリンダ
    (10)内へガスを給排してディスプレーサ(16)を
    往復動させ、シリンダ(10)内の膨張室(18)(1
    9)でガスを膨張させるシリンダアッセンブリ(3)
    と、バルブモータ(54)により切換バルブ(51)を
    駆動して、上記圧縮機(1)の吐出側および吸入側にそ
    れぞれ連通される高圧ガス入口(43)および低圧ガス
    出口(44)とガス給排口(45)とを選択的に連通す
    るバルブモータアッセンブリ(40)とに分離され、上
    記ジュールトムソン冷凍機(B)の高圧側冷媒配管(7
    2a)が上記シリンダアッセンブリ(3)の常温端側の
    所定位置に熱結合されてあることを特徴とする極低温発
    生装置。
  3. 【請求項3】 冷媒ガスを圧縮して高圧ガスを発生させ
    る圧縮機(1)と、圧縮機(1)から供給された高圧ガ
    スを断熱膨張させて予冷用の寒冷を発生させる膨張機
    (2)とで構成された予冷冷凍機(A)の冷却ステージ
    (11)(12)によってジュールトムソン冷凍機
    (B)の冷媒を予冷する極低温発生装置であって、上記
    膨張機(2)が、ガス給排口(5)を介してシリンダ
    (10)内へガスを給排してディスプレーサ(16)を
    往復動させ、シリンダ(10)内の膨張室(18)(1
    9)でガスを膨張させるシリンダアッセンブリ(3)
    と、バルブモータ(54)により切換バルブ(51)を
    駆動して、上記圧縮機(1)の吐出側および吸入側にそ
    れぞれ連通される高圧ガス入口(43)および低圧ガス
    出口(44)とガス給排口(45)とを選択的に連通す
    るバルブモータアッセンブリ(40)とに分離され、上
    記シリンダアッセンブリ(3)の冷却ステージ(11)
    (12)が所定温度にまで冷却されたことを検出してジ
    ュールトムソン冷凍機(B)の動作を許容する制御手段
    (81)(82)をさらに有していることを特徴とする
    極低温発生装置。
  4. 【請求項4】 冷媒ガスを圧縮して高圧ガスを発生させ
    る圧縮機(1)と、圧縮機(1)から供給された高圧ガ
    スを断熱膨張させて予冷用の寒冷を発生させる膨張機
    (2)とで構成された予冷冷凍機(A)の冷却ステージ
    (11)(12)によってジュールトムソン冷凍機
    (B)の冷媒を予冷する極低温発生装置であって、上記
    膨張機(2)が、ガス給排口(5)を介してシリンダ
    (10)内へガスを給排してディスプレーサ(16)を
    往復動させ、シリンダ(10)内の膨張室(18)(1
    9)でガスを膨張させるシリンダアッセンブリ(3)
    と、バルブモータ(54)により切換バルブ(51)を
    駆動して、上記圧縮機(1)の吐出側および吸入側にそ
    れぞれ連通される高圧ガス入口(43)および低圧ガス
    出口(44)とガス給排口(45)とを選択的に連通す
    るバルブモータアッセンブリ(40)とに分離され、上
    記予冷冷凍機(A)の運転開始から所定時間が経過した
    ことを検出してジュールトムソン冷凍機(B)の動作を
    許容する制御手段(83)をさらに有していることを特
    徴とする極低温発生装置。
  5. 【請求項5】 冷媒ガスを圧縮して高圧ガスを発生させ
    る圧縮機(1)と、圧縮機(1)から供給された高圧ガ
    スを断熱膨張させて予冷用の寒冷を発生させる膨張機
    (2)とで構成された予冷冷凍機(A)の冷却ステージ
    (11)(12)によってジュールトムソン冷凍機
    (B)の冷媒を予冷する極低温発生装置であって、上記
    膨張機(2)が、ガス給排口(5)を介してシリンダ
    (10)内へガスを給排してディスプレーサ(16)を
    往復動させ、シリンダ(10)内の膨張室(18)(1
    9)でガスを膨張させるシリンダアッセンブリ(3)
    と、バルブモータ(54)により切換バルブ(51)を
    駆動して、上記圧縮機(1)の吐出側および吸入側にそ
    れぞれ連通される高圧ガス入口(43)および低圧ガス
    出口(44)とガス給排口(45)とを選択的に連通す
    るバルブモータアッセンブリ(40)とに分離され、上
    記予冷冷凍機(A)のクールダウンを検出するクールダ
    ウン検出手段(84)(85)と、クールダウン検出手
    段(84)(85)によりクールダウンが検出されるま
    ではジュールトムソン冷凍機(B)の冷媒流量を少なく
    し、クールダウンが検出された後はジュールトムソン冷
    凍機(B)の冷媒流量を規定量にすべく、ジュールトム
    ソン冷凍機(B)の圧縮機(71)を制御する圧縮機制
    御手段(86)とをさらに有していることを特徴とする
    極低温発生装置。
  6. 【請求項6】 冷媒ガスを圧縮して高圧ガスを発生させ
    る圧縮機(1)と、圧縮機(1)から供給された高圧ガ
    スを断熱膨張させて予冷用の寒冷を発生させる膨張機
    (2)とで構成された予冷冷凍機(A)の冷却ステージ
    (11)(12)によってジュールトムソン冷凍機
    (B)の冷媒を予冷する極低温発生装置であって、上記
    膨張機(2)が、ガス給排口(5)を介してシリンダ
    (10)内へガスを給排してディスプレーサ(16)を
    往復動させ、シリンダ(10)内の膨張室(18)(1
    9)でガスを膨張させるシリンダアッセンブリ(3)
    と、バルブモータ(54)により切換バルブ(51)を
    駆動して、上記圧縮機(1)の吐出側および吸入側にそ
    れぞれ連通される高圧ガス入口(43)および低圧ガス
    出口(44)とガス給排口(45)とを選択的に連通す
    るバルブモータアッセンブリ(40)とに分離され、上
    記ジュールトムソン冷凍機(B)の圧縮機(71)の高
    圧側と低圧側との間をバイパスさせるバイパスバルブ
    (87)と、上記予冷冷凍機(A)のクールダウンが検
    出するクールダウン検出手段(84)(85)と、クー
    ルダウン検出手段(84)(85)によりクールダウン
    が検出されるまではバイパス流量を多くし、クールダウ
    ンが検出された後はバイパス流量を少なくすべく、ジュ
    ールトムソン冷凍機(B)のバイパスバルブ(87)を
    制御するバイパスバルブ制御手段(85)とをさらに有
    していることを特徴とする極低温発生装置。
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