JPH0545015A - 極低温冷凍機 - Google Patents

極低温冷凍機

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JPH0545015A
JPH0545015A JP22517291A JP22517291A JPH0545015A JP H0545015 A JPH0545015 A JP H0545015A JP 22517291 A JP22517291 A JP 22517291A JP 22517291 A JP22517291 A JP 22517291A JP H0545015 A JPH0545015 A JP H0545015A
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JP
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gas
refrigerant pipe
cylinder
valve
gas supply
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JP22517291A
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Inventor
Naoki Fukui
直樹 福井
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被冷却物とバルブモータアッセンブリとを可
能な限り離し、しかもクールダウン所要時間の短縮およ
びシリンダアッセンブリの常温端の昇温を抑制する。 【構成】 シリンダアッセンブリ3とバルブモータアッ
センブリ40とのガス給排口5,45同士を連通するた
めの、長さが短い第1冷媒配管60と長さが長いフレキ
シブル冷媒配管61を並列に設けるとともに、2方向切
換弁62,63を設け、クールダウン運転時には第1冷
媒配管60で両ガス給排口5,45を連通し、定常運転
時にはフレキシブル冷媒配管61で両ガス給排口5,4
5を連通するとともに、第1冷媒配管60をカプリング
60a部において分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は極低温冷凍機に関し、
さらに詳細にいえば,膨張機のシリンダ内でディスプレ
ーサをガス圧により往復動させて、ディスプレーサの往
復動に伴う冷媒ガスの断熱膨張により極低温レベルの寒
冷を発生させる極低温冷凍機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の極低温冷凍機とし
て、GM(ギフォード・マクマホン)サイクルの冷媒サ
イクルを有するガス圧駆動式のGM冷凍機が知られてい
る。この冷凍機の膨張機はシリンダと、該シリンダ内に
往復動可能に配置されたディスプレーサおよびスラック
ピストンとを備えてなり、ディスプレーサによりシリン
ダ内の先端に膨張室が区画され、この膨張室はディスプ
レーサ内のリジェネレータを介してシリンダ基端側の空
間に連通している。スラックピストンは、シリンダの基
端側に該基端側空間をガス給排室と中間圧室とに区画す
るように配置され、かつディスプレーサに対し所定スト
ロークの間隔をあけて係合している。上記中間圧室はサ
ージボリュームに連通されている一方、ガス給排室は圧
縮機の吐出側及び吸込側にそれぞれ接続される高圧ガス
入口及び低圧ガス出口に連通している。そして、ガス給
排室ないし膨張室に対する冷媒ガスの給排を周期的に切
り換えることで、ガス給排室と中間圧室との差圧により
スラックピストンを移動させてディスプレーサを往復動
させ、このディスプレーサの往復動に伴う冷媒ガスの膨
張室での膨張により膨張室周りのシリンダに寒冷を発生
させるようになされている。
【0003】そして、上記ガスの給排を切り換える場
合、大別してモータや電磁弁等、電気的アクチュエータ
を用いるものと、特開昭58−190665号公報に示
されるように膨張機でのガス圧の変動を利用するように
したものとに分れる。ところで、近年、超電導デバイス
の1つとして、ジョセフソン効果を利用した超電導量子
干渉素子(Superconductive Quantum Interference Dev
ice:以下、SQUIDと略称する)が注目されている。
このSQUIDに超電導コイルからなる磁束入力回路を
接続することにより、例えば生体内に流れる微小電流に
伴う磁界や体内の微小磁石からの磁界等、極めて微弱な
磁束を測定するようにしたグラジオメータを得ることが
できる。
【0004】しかし、このSQUIDを作動温度レベル
に冷却するために、上記した電気アクチュエータを有す
るガス圧駆動式のGM冷凍機を利用する場合、冷凍機に
はモータや電磁弁等、磁束を発生するアクチュエータが
設けられているため、このアクチュエータからの磁束が
有害なノイズとなって検出され、その測定精度が低下す
るという不都合がある。
【0005】そこで、従来、上記バルブモータの影響を
低減するために、膨張機におけるバルブ及びバルブモー
タをシリンダ部分と分離し、バルブモータアッセンブリ
とシリンダアッセンブリとを配管で接続することによ
り、バルブモータをSQUIDつまりシリンダ先端から
離して、バルブモータからの磁束による有害なノイズを
低減するようにした別体型のものが提案されている(例
えば“NASA ConferencePublication 2287”に発表され
た論文“Gifford-Mcmahon Refrigerator With Split Co
ld Head ”および1988.8.18〜 8.19 に開催された会議
“5th International Cryocooler Conference ”での米
国論文“Development of A Hybrid Gifford-Mcmahon Jo
ule-Thompson Based Neuromagnetometer,Cryosquid”参
照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、バルブモー
タがシリンダ部分と一体化されている一体型の膨張機で
は、高低圧ガスが圧縮機との間で循環しており、シリン
ダの低温端(先端)でガスが奪った圧縮熱はガスが圧縮
機に戻る間に放出されるので問題は生じないが、上述し
たような別体型の膨張機では、圧縮機との間を循環する
冷媒ガス量が減少し、このためシリンダの低温端(先
端)でガスが奪った圧縮熱は十分には放出されず、シリ
ンダの常温部(基端部)に溜まることになる。この熱の
滞留によりシリンダ基端側に配置されているサージボリ
ュームが加熱され、その内部のガス圧が高くなり、ガス
の中間圧と高圧との差圧が小さくなってスラックピスト
ンおよびディスプレーサのスムーズな移動に支障をきた
し、クールダウン時間が長くなったり、クールダウン後
の定常運停時の冷凍能力が低下したりするという不都合
がある。
【0007】例えば、図5〜図7は本件発明者らが行な
った実験結果を示す図であり、図5は一体型の膨張機と
別体型の膨張機(シリンダアッセンブリとバルブモータ
アッセンブリとを長さ5m、配管径3/8インチの冷媒
配管で接続したもの)とのPV線図を示す。この図から
明らかなように、別体型膨張機ではディスプレーサの動
きが阻害され、冷凍機の冷凍能力が低下していることが
分る。また、図6は冷媒配管の配管径および配管長さと
PV面積比との関係を、図7は冷媒配管の配管径および
配管長とシリンダの常温端(ヘッド)の温度との関係を
それぞれ示しており、配管長が短くなるほど、また配管
径が小さくなるほどシリンダ常温端の温度が低くなり、
配管長が短くなるほど、また配管径が大きくなるほどP
V面積比が大きくなることが分る。
【0008】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、クールダウン時間を短縮でき、しかもシ
リンダの常温部の昇温を大巾に抑制できる極低温冷凍機
を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの、請求項1の極低温冷凍機は、冷媒ガスを圧縮して
高圧ガスを発生させる圧縮機と、圧縮機から供給された
高圧ガスを断熱膨張させて極低温レベルの寒冷を発生さ
せる膨張機とで構成された極低温冷凍機であって、上記
膨張機が、ガス給排口を介してシリンダ内へガスを給排
してディスプレーサを往復動させ、シリンダ内の膨張室
でガスを膨張させるシリンダアッセンブリと、バルブモ
ータにより切換バルブを駆動して、上記圧縮機の吐出側
および吸入側に夫々連通される高圧ガス入口および低圧
ガス出口とガス給排口とを選択的に連通するバルブモー
タアッセンブリとに分離され、上記シリンダアッセンブ
リのガス給排口とバルブモータアッセンブリのガス給排
口とが第1冷媒配管と、第1冷媒配管と並列に配置され
かつ第1冷媒配管よりも長い可撓性冷媒配管とで連通さ
れ、両ガス給排口を選択的に第1冷媒配管または可撓性
冷媒配管に連通させる切換手段が設けられている。
【0010】請求項2の極低温冷凍機は、第1冷媒配管
が、中央部所定位置にカップリングを有している。
【0011】
【作用】請求項1の極低温冷凍機であれば、クールダウ
ン運転時には、切換手段によりシリンダアッセンブリお
よびバルブモータアッセンブリの各ガス給排口を長さが
短い第1冷媒配管を介して連通するのであるから、全体
として冷媒流路の長さを短くでき、圧縮機との間を循環
する冷媒ガス量の減少を抑制してクールダウンの所要時
間を短縮できる。また、この場合にはシリンダの低温端
の温度が高いのでその常温端への圧縮熱滞留の影響がク
ールダウン後よりも大きいが、シリンダアッセンブリと
バルブモータとを長さが短い第1冷媒配管により連通し
ているいるため、冷媒配管でのガスの圧力損失により冷
凍能力が低下し或は圧縮機の負荷が増大したり、シリン
ダ常温端での圧縮熱の滞留によりディスプレーサの往復
運動が悪影響を受けたりするのを回避することができ
る。さらに、シリンダアッセンブリの常温端の異常昇温
を防止できる関係上、水冷等の異常昇温対策を施す必要
がなくなるとともに、シリンダアッセンブリに収容され
る樹脂材料への悪影響を未然に防止できる。
【0012】そして、クールダウン運転が終了して定常
運転を行なう場合には、切換手段によりシリンダアッセ
ンブリおよびバルブモータアッセンブリの各ガス給排口
を長さが長い可撓性冷媒配管を介して連通し、シリンダ
アッセンブリとバルブモータアッセンブリとを十分に離
すことができる。即ち、バルブモータを用いて高低圧を
切り換えているが、この高低圧により切り換えているの
は膨張機内の切換バルブであるから、バルブモータをシ
リンダ低温端,つまりSQUID等から十分離して設置
でき、SQUID等に対する磁気ノイズを低減すること
ができる。
【0013】請求項2の極低温冷凍機であれば、第1冷
媒配管が所定位置にカプリングを有しているのであるか
ら、クールダウン運転終了後に第1冷媒配管を取外すこ
となくカプリングによる第1冷媒配管の部分同士の接続
を外すだけでシリンダアッセンブリとバルブモータアッ
センブリとの間隔を大きくできる。
【0014】
【実施例】以下、実施例を示す添付図面によって詳細に
説明する。図1はこの発明の一実施例としてのガス圧駆
動式のGM型極低温冷凍機の全体構成を示す縦断面図で
あり、この冷凍機は、ヘリウムガス(冷媒ガス)のジュ
ールトムソン膨張を利用したJT冷凍機の予冷用冷凍機
として用いられ、このJT冷凍機によりSQUID(図
示せず)を極低温レベルに冷却するようになっている。
図1において、1は冷媒ガスとしてのヘリウムガスを圧
縮して高圧ガスを発生させる圧縮機、2は該圧縮機1か
ら供給された高圧ガスを断熱膨張させて極低温レベルの
寒冷を発生させる膨張機である。そして、望郷機2はシ
リンダアッセンブリ3とバルブモータアッセンブリ40
とから構成されている。
【0015】上記シリンダアッセンブリ3は、上方に解
放された有底円筒状のシリンダ10と、シリンダ10の
上端側(基端側)の開口を気密状に閉塞するバルブステ
ム4とを有する。このバルブステム4はシリンダ10内
にその内壁と所定の間隔をあけて同心状に突出する円柱
状の突出部4aを有する。また、バルブステム4には、
その上面のシリンダ中心線上に開口するガス給排口5
と、比較的小さい容量のサージボリューム7と、ガス給
排口5をシリンダ10内に連通するガス流路8とが形成
されている。さらに、ガス流路8は通路断面積の小さい
連通路9を介してサージボリューム7に常時連通してお
り、連通路9によりサージボリューム7での中間圧を適
正値に設定するようにしている。
【0016】上記シリンダ10は、上端側(基端側)の
大径部10aと該大径部10aの下端(先端)に連続す
る小径部10bとで2段構造に形成され、上記大径部1
0aの下端部には例えば55〜60Kの温度レベルに保
持される第1段ヒートステーション11が、また小径部
10bの下端には上記第1段ヒートステーション11よ
りも低い例えば15〜20Kの温度レベルに保持される
第2段ヒートステーション12がそれぞれ設けられてお
り、この両段ヒートステーション11,12から伝熱さ
れて図外のJT冷凍機のヘリウムガスが予冷されるよう
になっている。
【0017】シリンダ10の大径部10a上端の内部に
は該大径部10a内部に中間圧室13を区画形成するス
ラックピストン15が配設され、中間圧室13はバルブ
ステム4内のサージボリューム7にオリフィス14を介
して常時連通している。スラックピストン15は底壁を
有する略カップ形状のもので、その内周上端がバルブス
テム4の突出部4a外周に、また外周下端がシリンダ1
0の大径部10a内周にそれぞれ気密状に摺接してい
る。また、スラックピストン15の底壁中心部には中心
孔15aが、また底壁の隅角部にはピストン15内外を
連通する複数の連通孔15b,15b,…がそれぞれ貫
通形成されている。
【0018】また、シリンダ10内にはディスプレーサ
16が往復動可能に嵌挿されている。このディスプレー
サ16は、シリンダ10の大径部10aにて気密摺動可
能に配置された大径部16aと、該大径部16aの下端
(先端)に連続し、シリンダ10の小径部10bに気密
摺動可能に配置された小径部16bとからなる2段構造
のもので、大径部16a及び小径部16bの内部にはそ
れぞれ密閉空間が形成されており、このディスプレーサ
16により、シリンダ10内の空間が、ディスプレーサ
16の上端及びスラックピストン15で囲まれるガス給
排室17と、ディスプレーサ16の大径部16aおよび
シリンダ10の大径部10aで囲まれ、上記第1段ヒー
トステーション11に対応する第1段膨張室18と、デ
ィスプレーサ16の小径部16bおよびシリンダ10の
小径部10bで囲まれ、上記第2段ヒートステーション
12に対応する第2段膨張室19とに区画されている。
また、ディスプレーサ16の大径部16a下端には大径
部16a内の密閉空間を上記第1段膨張室18に常時連
通する連通孔20,20が形成されている。また、小径
部16b上端には小径部16b内の空間を第1段膨張室
18に常時連通する連通孔21,21が、同下端には密
閉空間を上記第2段膨張室19に常時連通する連通孔2
2,22がそれぞれ形成されている。
【0019】さらに、上記ディスプレーサ16の大径部
16a上端には大径部16a内の空間を上記ガス給排室
17に連通する管状の係止片23が一体に突設され、係
止片23は上記スラックピストン15底壁の中心孔15
aを貫通してピストン15内に所定寸法だけ延び、その
上端部にはピストン15底壁に係合するフランジ状の係
止部23aが一体に形成されており、スラックピストン
15の上昇移動時、ピストン15が所定ストロークだけ
上昇した時点でその底壁と係止片23の係止部23aと
の係合により、ディスプレーサ16をピストン15によ
って駆動して上昇開始させるように、つまりディスプレ
ーサ16を所定ストロークの遅れをもってピストン15
に追従移動させるようになされている。
【0020】そして、上記ディスプレーサ16の大径部
16a内の密閉空間には第1段リジェネレータ24(蓄
冷器)が、また、小径部16b内の密閉空間には第2段
リジェネレータ25がそれぞれ嵌挿されている。これら
リジェネレータ24,25はいずれも蓄冷型の熱交換器
からなる。具体的には、上記第1段リジェネレータ24
は、密閉空間内に蓄冷材として円板状の多数の銅メッシ
ュを積層したものであり、一方、第2段リジェネレータ
25では空間内に蓄冷材として所定の直径を有する多数
の鉛球(鉛のショット)が充填封入され、これらメッシ
ュの網目及び鉛球間の間隙がガス通路とされており、こ
のガス通路を流れるヘリウムガスの冷熱をメッシュ及び
各鉛球に蓄えるようにしている。すなわち、ディスプレ
ーサ16がシリンダ10内を上昇する吸気行程にあると
きには、前の排気行程で極低温レベルに温度降下したメ
ッシュ及び鉛球をガ給排室17から第1及び第2膨張室
18,19に向かう常温のヘリウムガスと接触させて、
両者の熱交換によりそのガスを極低温レベル近くまで冷
却する。一方、ディスプレーサ16が下降する排気行程
にあるときには、各膨張室18,19での膨張により極
低温レベルに温度降下したヘリウムガスをシリンダ10
外に排出する途中でメッシュ及び鉛球と接触させて、両
者の熱交換によりメッシュ及び鉛球を極低温レベル近く
まで再度冷却するように構成されている。
【0021】これに対し、上記バルブモータアッセンブ
リ40は、上端が閉塞された有底円筒状のバルブハウジ
ング41と、ハウジング41の下端開口を機密状に閉塞
するバルブステム42とで構成された密閉円筒状のもの
で、バルブハウジング41の側壁には圧縮機1の吐出側
に接続される高圧ガス入口43と、同吸込側に接続され
る低圧ガス出口44とが開口されている。また、バルブ
ステム42の下端には上記シリンダアッセンブリ3のガ
ス給排口5と同径のガス給排口45が開口されている。
バルブハウジング41の内部には、高圧ガス入口43に
連通するバルブ室46が形成され、バルブ室46にはバ
ルブステム42の上面が臨んでいる。
【0022】バルブステム42には、上半分が2つに分
岐されかつバルブ室46をガス給排口45に連通する第
1ガス流路48と、一端が該第1ガス流路48に後述の
バルブディスク51の低圧ポート53を介して連通する
とともに、他端が上記低圧ガス出口44にバルブハウジ
ング41に形成した連通路50を介して連通する第2ガ
ス流路49とが貫通形成されている。両ガス流路48,
49は、図2に示すように、バルブステム42上面にお
いてバルブ室46に対し、第2ガス流路49にあっては
バルブステム42中心部に、第1ガス流路48の2つの
分岐部分にあっては第2ガス流路49の開口部に対して
対称な位置にそれぞれ開口されている。
【0023】また、バルブ室46内にはバルブモータ5
4によって所定周期で回転駆動される切換バルブとして
のバルブディスク51が配設され該バルブディスク51
の切換動作により、高圧ガス入口43に連通するバルブ
室46と低圧ガス出口44に連通する連通路50とをガ
ス給排口45に対し交互に連通するようになされてい
る。
【0024】詳しくは、上記バルブディスク51はバル
ブモータ54の出力軸54aにかつ摺動可能に連結され
ている。また、バルブディスク51上面とモータ54と
の間にはスプリング55が縮装されており、このスプリ
ング55のばね力及びバルブ室46に導入された高圧ヘ
リウムガスの圧力によりバルブディスク51下面をバル
ブステム42上面に対し一定の押圧力で押し付けてい
る。また、図3に示すように、バルブディスク51の下
面には、その半径方向に対向する外周縁から中心方向に
所定長さだけ切り込んでなる1対の高圧ポート52,5
2と、高圧ポート52,52に対しバルブディスク51
の回転方向にほぼ90°の角度間隔をあけて配置され、
バルブディスク51下面の中心から外周縁近傍に向かっ
て直径方向に切り欠いてなる低圧ポート53とが形成さ
れている。そして、バルブモータ54の駆動によりバル
ブディスク51がその下面をバルブステム42上面に圧
接させながら回転して切換動作する際、このバルブディ
スク51の切換動作に応じて高圧ガス入口43又は低圧
ガス出口44を交互にガス給排口45に所定のタイミン
グで連通させるようにしている。
【0025】さらに、この発明の特徴として、シリンダ
アッセンブリ3のガス給排口5とバルブモータアッセン
ブリ40のガス給排口45とは、長さが短い第1冷媒配
管60と長さが長いフレキシブル冷媒配管61とにより
並列的に連通されている。そして、両ガス給排口5,4
5を2方向切換弁62,63により第1冷媒配管60ま
たはフレキシブル冷媒配管61と選択的に連通させるよ
うにしている。さらに、第1冷媒配管60は、途中部に
カップリング60aを有しており、カップリング60a
を操作することにより第1冷媒配管60の全範囲の連通
状態と切離し状態とを簡単に選択できるようにしてい
る。
【0026】そして、バルブモータアッセンブリ40で
のバルブディスク51の切換えにより、シリンダアッセ
ンブリ3のガス給排口5に高圧ガス入口43からの高圧
ガスまたは低圧ガス出口44からの低圧ガスを交互に作
用させてスラックピストン15およびディスプレーサ1
6をシリンダ10内で往復動させ、図2(A)に示すよ
うに、バルブディスク51下面の高圧ポート52,52
の内端がそれぞれバルブステム42上面の第1ガス流路
48に合致したときには、バルブ室46を高圧ポート5
2,52、第1ガス流路48および冷媒配管60(また
は61)を介してシリンダ10内のガス給排室17、第
1および第2段膨張室18,19に連通させて、これら
各室17〜19に高圧ヘリウムガスを導入充填すること
により、スラックピストン15およびこのピストン15
によって駆動されるディスプレーサ16を上昇させる。
【0027】他方、図2(B)に示すように、バルブス
テム42上面に開口する第2ガス流路49に中央部にて
常時連通する低圧ポート53の外端が第1ガス流路48
に合致した場合には、シリンダ10内の各室17〜19
を冷媒配管60(または61)、第1ガス流路48,4
8、低圧ポート53、第2ガス流路49および連通路5
0を介して低圧ガス出口44に連通させて、各室17〜
19に充填されているヘリウムガスを低圧ガス出口44
に排出することにより、スラックピストン15およびデ
ィスプレーサ16を下降させ、このディスプレーサ16
の下降移動に伴なう膨張室18,19内のヘリウムガス
の膨張によって各ヒートステーション11,12に寒冷
を発生するように構成されている。
【0028】上記構成の極低温冷凍機の作用は次のとお
りである。クールダウン時には、GM冷凍機及びJT冷
凍機の運転に伴ってSQUIDが徐々に低温度レベルに
冷却され、そのSQUIDの温度が極低温レベル(約4
K)まで降下した後に冷凍機は定常運転状態に移り、そ
の状態でSQUIDが作動する。
【0029】すなわち、上記GM冷凍機の運転を詳しく
説明すると、先ず、クールダウン運転時には、2方向切
換弁62,63を第1冷媒配管60側に切換えるので、
シリンダアッセンブリ3のガス給排口5とバルブモータ
アッセンブリ40のガス給排口45とは長さが短い第1
冷媒配管60によって連通される。膨張機2のシリンダ
アッセンブリ3におけるシリンダ10内の圧力が低圧で
あって、スラックピストン15とディスプレーサ16と
が下降端位置にある状態で、バルブモータアッセンブリ
40のバルブモータ54の駆動によりバルブディスク5
1が回転し、図2(A)に示すように、高圧ポート5
2,52がバルブステム42上面の第1ガス流路48,
48に合致してバルブディスク51が高圧側に開く。こ
れに伴なって、圧縮機1から高圧ガス入口43を介して
バルブモータアッセンブリ40のバルブ室46に供給さ
れている常温の高圧ヘリウムガスがバルブディスク51
の高圧ポート52,52および第1ガス流路48を介し
てガス給排口45に供給され、このガス給排口45から
第1冷媒配管60、シリンダアッセンブリ3のガス給排
口5およびガス流路8を介してスラックピストン15下
方のガス給排室17に導入される。さらに、このガスは
ガス給排室17からディスプレーサ16の各リジェネレ
ータ24,25を通って純に各膨張室18,19に充填
され、これらリジェネレータ24,25を通る間に前の
排気行程で冷却されている銅メッシュおよび鉛球との熱
交換によって冷却される。
【0030】また、スラックピストン15上側の中間圧
室13はオリフィス14を介してサージボリューム7に
連通しているので、その圧力は一定の適正値に保たれて
いる。このため、ガス給排室17へ高圧ヘリウムガスが
導入されると、その内部の圧力が上記中間圧室13より
も高くなり、両室13,17間の圧力差によってピスト
ン15が上昇する。そして、このピストン15が所定ス
トロークだけ上昇すると、ピストン15の底壁とディス
プレーサ16上端の係止片23とが係合して、ディスプ
レーサ16は圧力変化に対し遅れを持ってピストン15
により引き上げられ、このディスプレーサ16の上昇移
動によりその下方の膨張室18,19にさらに高圧ガス
が充填される(吸気行程)。
【0031】この後、バルブディスク51が90°回転
して閉じるが、その後もディスプレーサ16は閑静力に
よって上昇し、これに伴なってディスプレーサ16上方
のガス給排室17内のヘリウムガスが第1および第2段
膨張室18,19に移動する。そして、ディスプレーサ
16が上昇端位置に達した後、バルブディスク51が9
0°回転し、図2(B)に示すように、低圧ポート53
が第1ガス流路48に合致してバルブディスク51が低
圧側に開き、この開弁に伴なってディスプレーサ16下
方の各膨張室18,19内のヘリウムガスがサイモン膨
張し、このヘリウムガスの膨張によって寒冷が発生する
(膨張行程)。
【0032】この極低温状態となったヘリウムガスは、
上記ガス導入時とは逆に、ディスプレーサ16内のリジ
ェネレータ24,25を通ってガス給排室17内に戻
り、その間にリジェネレータ24,25内の銅メッシュ
及び鉛球を冷却しながら自身が常温まで暖められる。そ
して、この常温のヘリウムガスは、ガス給排室17内の
ガスと共に、上記とは逆に、ガス流路8、ガス給排口
5、第1冷媒配管60、バルブモータアッセンブリ40
のガス給排口45、第1ガス流路48、バルブディスク
514の低圧ポート53及び連通路50を介して低圧ガ
ス出口44に流れ、そこから圧縮機1に吸入される。こ
のガス圧が低下して中間圧室13よりも低くなり、この
両室13,17での圧力差によりスラックピストン15
が下降し、このピストン15の底壁がディスプレーサ1
6の上面に当接した後はディスプレーサ16が押圧され
て下降し、このディスプレーサ16の下降移動により膨
張室18,19内のガスが膨張機2外にさらに排出され
る(排気行程)。
【0033】次いで、バルブディスク51が90°回転
して閉じ、この後もディスプレーサ16は下降端位置ま
で下降し、膨張室18,19内のガスが排出されて最初
の状態に戻る。以上により膨張機2の動作の1サイクル
が終了し、以後は上記と同様な動作が繰り返される。こ
の繰り返しによりシリンダ10の両段ヒートステーショ
ン11,12が徐々に冷却され、両段ヒートステーショ
ン11,12からの寒冷を受けたJT冷凍機のヘリウム
ガスが予冷され、このJT冷凍機によりSQUIDが極
低温レベルに冷却される。
【0034】このクールダウン運転時、シリンダ10の
低温端の温度が高いので、その常温端への圧縮熱滞留の
影響がクールダウン後よりも大きいが、このとき、シリ
ンダアッセンブリ3及びバルブモータアッセンブリ40
の各ガス給排口5,45同士は長さが短い冷媒配管60
を通して連通しているので、第1冷媒配管60で往来す
る冷媒ガスの量が多くなり、シリンダ10の低温端で奪
われた圧縮熱が冷媒ガスとの熱交換により良好に放熱さ
れる。このため、膨張機2がシリンダアッセンブリ3と
バルブモータアッセンブリ40とに分離されていても、
シリンダ10常温端の温度上昇を効果的に抑え得、サー
ジボリューム7による中間圧を適正範囲に維持でき、よ
ってディスプレーサ16の往復運動を正常に保って、冷
凍機によるクールダウンを短時間で達成することができ
る。
【0035】そして、このようにして冷凍機の始動から
所定時間の経過後、又はSQUIDの温度が所定温度に
低下した後、クールダウン運転が終了し、冷凍機は定常
運転状態になる。この状態では、図4に示すように、2
方向切換弁62,63がクールダウン動作時と逆の状態
に切換えられ、シリンダアッセンブリ3のガス給排口5
とバルブモータアッセンブリ40のガス給排口45とは
長さが長いフレキシブル冷媒配管61によって連通され
る。そして、第1冷媒配管60は、カプリング60aを
操作することにより中央部が切離される。その他は上記
クールダウン運転時と同様である。
【0036】この定運転状態では、シリンダアッセンブ
リ3及びバルブモータアッセンブリ40の各ガス給排口
5,45同士が長さが長いフレキシブル冷媒配管61を
通して連通しているので、このフレキシブル冷媒配管6
1の許容範囲内においてシリンダアッセンブリ3とバル
ブモータアッセンブリ40とを離した状態で定常運転を
行ない、SQUIDに対するバルブモータアッセンブリ
40に起因するノイズ磁束の影響を大巾に低減できる。
【0037】尚、この発明は上記の実施例に限定される
ものではなく、例えば、フレキシブル冷媒配管61によ
りシリンダアッセンブリ3とバルブモータアッセンブリ
40とを連通する定常運転状態において両2方向切換弁
62,63と第1冷媒配管60とを切離すことが可能で
あるほか、各冷媒配管60,61にそれぞれ開閉弁を設
けることが可能であり、その他、この発明の要旨を変更
しない範囲において種々の設計変更を施すことが可能で
ある。
【0038】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明は、シリン
ダアッセンブリとバルブモータアッセンブリとを長さが
短い第1冷媒配管で連通した状態でクールダウンを行な
うので、クールダウン所要時間を短縮できるとともに、
シリンダアッセンブリの常温端の昇温を抑制でき、しか
もクールダウン後の定常運転時にはシリンダアッセンブ
リとバルブモータアッセンブリとを長さが長い可撓性冷
媒配管で連通した状態で運転を行なうので、バルブモー
タアッセンブリに起因するノイズ磁束が被冷却物に与え
る影響を大巾に低減できるという特有の効果を奏する。
【0039】請求項2の発明は、請求項1の効果に加
え、シリンダアッセンブリとバルブモータアッセンブリ
との間隔に対応して第1冷媒配管の分離、連通を簡単に
達成できるという特有の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例としてのガス圧駆動式のG
M型極低温冷凍機のクールダウン運転状態の全体構成を
示す縦断面図である。
【図2】バルブ室に臨むバルブステム上面の平面図であ
る。
【図3】バルブディスク下面の平面図である。
【図4】この発明の一実施例としてのガス圧駆動式のG
M型極低温冷凍機の定常運転状態の全体構成を示す縦断
面図である。
【図5】一体型および別体型膨張機によるPV線図であ
る。
【図6】冷媒配管の配管径および配管長さとPV面積比
との関係を示す特製図である。
【図7】冷媒配管の配管径および配管長とシリンダアッ
センブリ常温端部の温度との関係を示す特製図である。
【符号の説明】
1 圧縮機 2 膨張機 3 シリンダアッセンブ
リ 5 ガス給排口 10 シリンダ 16 ディスプ
レーサ 18,19 膨張室 40 バルブモータアッセンブ
リ 43 高圧ガス入口 44 低圧ガス出口 45
ガス給排口 60 第1冷媒配管 60a カプリング 61
フレキシブル冷媒配管 62,63 2方向切換弁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒ガスを圧縮して高圧ガスを発生させ
    る圧縮機(1)と、圧縮機(1)から供給された高圧ガ
    スを断熱膨張させて極低温レベルの寒冷を発生させる膨
    張機(2)とで構成された極低温冷凍機であって、上記
    膨張機(2)が、ガス給排口(5)を介してシリンダ
    (10)内へガスを給排してディスプレーサ(16)を
    往復動させ、シリンダ(10)内の膨張室(18,1
    9)でガスを膨張させるシリンダアッセンブリ(3)
    と、バルブモータ(54)により切換バルブ(51)を
    駆動して、上記圧縮機(1)の吐出側および吸入側に夫
    々連通される高圧ガス入口(43)および低圧ガス出口
    (44)とガス給排口(45)とを選択的に連通するバ
    ルブモータアッセンブリ(40)とに分離され、上記シ
    リンダアッセンブリ(3)のガス給排口(5)とバルブ
    モータアッセンブリ(40)のガス給排口(45)とが
    第1冷媒配管(60)と、第1冷媒配管(60)と並列
    に配置されかつ第1冷媒配管(60)よりも長い可撓性
    冷媒配管(61)とで連通され、両ガス給排口(5,4
    5)を選択的に第1冷媒配管(60)または可撓性冷媒
    配管(61)に連通させる切換手段(62,63)が設
    けられていることを特徴とする極低温冷凍機。
  2. 【請求項2】 第1冷媒配管(60)が、中央部所定位
    置にカップリング(60a)を有している請求項1に記
    載の極低温冷凍機。
JP22517291A 1991-08-10 1991-08-10 極低温冷凍機 Pending JPH0545015A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7701212B2 (en) 2005-01-20 2010-04-20 Hitachi, Ltd. Low temperature probe and nuclear magnetic resonance analysis apparatus using the same
JP2021521404A (ja) * 2018-04-09 2021-08-26 エドワーズ バキューム リミテッド ライアビリティ カンパニー 空圧駆動低温冷却器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11732931B2 (en) 2018-04-09 2023-08-22 Edwards Vacuum Llc Pneumatic drive cryocooler

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