JPH06300163A - パイロット電磁弁の駆動方法 - Google Patents

パイロット電磁弁の駆動方法

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JPH06300163A
JPH06300163A JP11108993A JP11108993A JPH06300163A JP H06300163 A JPH06300163 A JP H06300163A JP 11108993 A JP11108993 A JP 11108993A JP 11108993 A JP11108993 A JP 11108993A JP H06300163 A JPH06300163 A JP H06300163A
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solenoid valve
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Osamu Araki
修 荒木
Tomoaki Ando
智明 安藤
Kentaro Masuoka
兼太郎 増岡
Shuichi Kataoka
修一 片岡
Etsushi Yamada
悦史 山田
Masanori Miyata
雅則 宮田
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 永久磁石による磁束に基づいてプランジャ弁
体を開弁位置に保持するラッチング式の電磁弁を自動水
栓の主弁操作用パイロット弁として用いた場合におい
て、閉弁動作後のシール不足に基づく微小洩れを防止す
る。 【構成】 ラッチング式パイロット電磁弁12に対して
オフ通電を行って閉弁動作させた後、これに続く主弁3
4の閉弁後において再度短時間オフ通電を行い、これに
基づく押圧力をプランジャ弁体14に対して改めて作用
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は水栓の主弁の開閉操作
用等として用いられるパイロット電磁弁の駆動方法に関
し、詳しくはラッチング式パイロット電磁弁の駆動方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、水栓として使用者が手を差し出す
とこれを検知して自動吐水する自動水栓が広く使用され
るようになってきている。乾電池等を電源として作動す
るこの種自動水栓においては、省電力のために主通水路
を開閉する主弁の操作用パイロット弁としてラッチング
式電磁弁を用いることが多い。図6はそのラッチング式
パイロット電磁弁の例を示している。
【0003】図において10はパイロット通水回路で、
このうち通水回路10aは主通水路を開閉する主弁の背
面側の背圧室に連通し、また通水回路10bは主通水路
の主弁よりも下流側に連通している。通水回路10が遮
断、つまり閉じられると、主通水路における主弁よりも
上流側と連通状態にある背圧室の水圧が増大して主弁が
閉じられ、また通水回路10が開かれると背圧室の水圧
が減少して主弁が開かれ、主通水路が連通状態となる。
【0004】14はプランジャ弁体であってスリーブ
(案内筒)16の内周面に摺動可能に嵌合されており、
このプランジャ弁体14の弁座15への着座により通水
回路10が遮断され、また弁座15からの離間により回
路10が連通状態となる。
【0005】スリーブ16の内部には、プランジャ弁体
14と所定の間隔をおいて固定コア18が位置固定に設
けられている。これらプランジャ弁体14と固定コア1
8との間にはスプリング20が介装されており、プラン
ジャ弁体14がこのスプリング20によって常時上向き
(図中上向き)に弾発されている。
【0006】スリーブ16の外側にはリング状の永久磁
石22と、これを軸方向にサンドイッチ状に挟む状態で
磁性材から成るリング状プレート24,26が配設され
ており、またそれらの下側(図中下側)にはコイル28
が固定コア18を取り巻くように設けられている。これ
らはヨーク30を介して水栓本体32に固定されてい
る。
【0007】尚永久磁石22は板厚方向に着磁されてお
り、その磁束はプレート24,プランジャ弁体14,固
定コア18,ヨーク30,プレート26を通って永久磁
石22へと戻っている。
【0008】このラッチング式パイロット電磁弁12に
おいては、図6に示す閉弁状態においても永久磁石22
の磁束によりプランジャ弁体14に対して固定コア18
側への吸引力が働いているが、この吸引力は、プランジ
ャ弁体14と固定コア18との間のギャップにより弱
く、スプリング20の弾発力がこの吸引力に打ち勝って
プランジャ弁体14を弁座15に押圧した状態にある。
【0009】この状態で図7(イ)に示しているように
コイル28に対して永久磁石22による磁束と同方向の
磁束を発生させるような電流を通ずると(オン通電する
と)、固定コア18による吸引力がスプリング20によ
る弾発力に打ち勝ってプランジャ弁体14が固定コア1
8側に吸い寄せられる。
【0010】而して一旦プランジャ弁体14が移動し始
めると、プランジャ弁体14と固定コア18との間のギ
ャップが減少するため吸引力はますます増大し、プラン
ジャ弁体14が固定コア18に当接して固定コア18に
より強く吸着保持される。
【0011】ここにおいてパイロット電磁弁12は開弁
状態となり、パイロット通水回路10が連通状態となっ
て主弁が開かれ、主通水路が連通状態となって吐水口か
らの吐水が行われる。
【0012】上述したようにプランジャ弁体14と固定
コア18との間には永久磁石22の磁束に基づく吸引力
が働いており、この吸引力はそれらの間にギャップのわ
ずかしか存在しない開弁状態ではスプリング20の弾発
力に打ち勝つ強いものであるから(そのように設定され
ている)、開弁後にコイル28への通電を停止してもプ
ランジャ弁体14は固定コア18により吸着状態に保持
される。即ちパイロット電磁弁12は開弁状態に保持さ
れ、図7(ロ)に示しているように主通水路の水流は流
れ続ける。
【0013】次にパイロット通水回路10を閉じるべ
く、図7(イ)に示しているようにコイル28に対して
前記とは逆方向の通電(オフ通電)を行うと、永久磁石
22による磁束が打ち消され、これによりプランジャ弁
体14がスプリング20の弾発力によって固定コア18
から離間させられた上、弁座15に押し付けられ、パイ
ロット通水回路10が閉じられる。
【0014】通水回路10が閉じられると通水回路10
a及びこれに連通する背圧室の水圧が次第に上昇し、パ
イロット電磁弁12の閉弁後所定時間経過後(例えば1
〜2秒程度後)に主弁が閉じられて主通水路の水流が停
まる(図7(ロ)中(a)のポイント)。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】この形態のパイロット
電磁弁12を備えた水栓においては、パイロット電磁弁
12の閉弁後にその上流側の圧力が上昇すると(図7
(ハ)参照)、その上昇した圧力によってパイロット電
磁弁12を構成する各部品が弾性変形を起こす問題があ
る。
【0016】この弾性変形はプランジャ弁体14と弁座
15とを遠ざける方向に生ずるが、プランジャ弁体14
はスプリング20によって常時上向き、つまり弁座15
側に弾発された状態にあり、従って通常はプランジャ弁
体14は離間方向への弁座15の変位に追従してスリー
ブ16内を摺動し、弁座15に着座し続ける。従って弁
座15でのシールは確実に行われる。
【0017】しかしながら場合によってパイロット電磁
弁12における弾性変形時にプランジャ弁体14の追従
運動が円滑になされないことがあり、弁座15でのシー
ルが不十分となることがある。その原因を調べたところ
以下の理由によるものであることが判明した。
【0018】水栓を長時間使用すると、プランジャ弁体
14の摺動運動を案内するスリーブ16やプランジャ弁
体14自身に水道水中に含まれるゴミや水垢、更にはプ
ランジャ弁体14やスリーブ16の摺動摩耗粉が付着・
堆積する。
【0019】而してプランジャ弁体14とスリーブ16
との摺動面が常に同一であれば良いが、これらの摺動面
は常に同一ではなく徐々に変化していくため、上記異物
の堆積した面が新たな摺動面となることがあり、この場
合摺動面における摩擦係数μが増大する。
【0020】しかも上記ラッチング式のパイロット電磁
弁12の場合、永久磁石22の磁束に基づいて常にプラ
ンジャ弁体14とその周りにあるプレート24との間に
磁気的吸引力(Nとする)が働いている。この磁気的吸
引力に基づいてプランジャ弁体14の摺動に対する静摩
擦力(摩擦抵抗力)F=μNは異物堆積面が新たな摺動
面となったとき増大し、これがプランジャ弁体14の上
記弁座15への追従運動を阻害することがある。
【0021】上記弁座15へのプランジャ弁体14の押
圧力(シール力)は、スプリング20による弾発力から
永久磁石22に基づくプランジャ弁体14の開弁方向の
吸引力を差し引いた値(f1とする)となるが、スリー
ブ16とプランジャ弁体14との間に上記静摩擦力が存
在すると、シール力は更にこの静摩擦力Fを差し引いた
力となる。
【0022】そしてこのFは異物の堆積度合によっては
F>f1となることがあり、この場合プランジャ弁体1
4が上記パイロット電磁弁12の弾性変形に基づく弁座
15の微小変位に追従出来なくなり、結果的にパイロッ
ト電磁弁12のシール機能が損なわれてシール力不足に
よる微小漏れにつながり、閉弁状態においても吐水口か
ら水滴がぽたぽたと滴下する現象を起こすことがあるの
である。
【0023】これを防止する手段として、スプリング2
0の弾発力を大きくしたり、電磁弁12の部品肉厚を大
きくして電磁弁12の剛性を高め、弾性変形抵抗力を高
めることが考えられる。しかしながら前者の場合にはオ
ン通電時に大きな吸引力が必要となってコイル28の大
型化,消費電力の増大をもたらし、また後者の場合には
電磁弁の大型化を招く問題がある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決するためになされたものであり、その要旨は、パ
イロット通水回路の開閉により主弁の背面側に形成した
背圧室の水圧を増大若しくは低下させて該主弁を閉弁若
しくは開弁動作させるためのパイロット弁であって、案
内筒内に摺動可能に嵌合したプランジャ弁体をコイルへ
の通電に基づくコアとの電磁的吸引力にて開弁方向に移
動させ且つ永久磁石の作用により該プランジャ弁体を開
弁位置に保持するように成したラッチング式パイロット
電磁弁の駆動方法にして、前記コイルに該パイロット電
磁弁を閉弁動作させるためのオフ通電を行った後、該パ
イロット電磁弁の閉弁に続く前記主弁の閉弁後において
再度オフ通電を行うことにある。
【0025】
【作用及び発明の効果】以上のように本発明は、パイロ
ット電磁弁の閉弁動作に続く主弁の閉弁後において再度
パイロット電磁弁の閉弁動作時と同じ向きのパルス状電
流をコイルに通電(オフ通電)するものである。
【0026】前述したようにラッチング式電磁弁におい
ては、閉弁状態においてもプランジャ弁体に対して永久
磁石の磁束に基づく力が開弁方向、つまりプランジャ弁
体を弁座から引き離す方向に働いており、その分プラン
ジャ弁体の弁座への押圧力は弱まっている。
【0027】このような閉弁状態で再度コイルにオフ通
電を行うと、永久磁石によるプランジャ弁体の弁座から
の引離し方向の力が打ち消され(又は弱められ)、プラ
ンジャ弁体に対して新たな押圧力(弁座側への)が加わ
る。これによりプランジャ弁体を確実に弁座に着座させ
ることができ、弁座における確実なシール力を確保する
ことができる。
【0028】本発明によれば、パイロット電磁弁の閉弁
動作後において再びパルス状通電を行うだけでシール性
を確保でき、消費電力を特に増加させるといったことも
ないし、また電磁弁を大型化してしまう不都合も生じな
い。
【0029】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図1は自動水栓の要部を示したもので、図中
12はラッチング式パイロット電磁弁である。この電磁
弁12は図6に示すものと同様の構成であるので符号の
みを示して詳しい説明を省略する。
【0030】34は主通水路36上に配設されたダイヤ
フラム弁から成る主弁であって、この主弁34の弁座3
8への着座又は離間により上流側の通水路36a,下流
側の通水路36bが遮断又は連通する。
【0031】主弁34の背面側には背圧室40が形成さ
れている。背圧室40はパイロット通水回路10aに連
通しており、またその内部にはスプリング42が配設さ
れている。スプリング42は主弁34に対して弾発力を
図中右向き、つまり閉弁方向に及ぼしている。
【0032】この背圧室40は、主弁34に設けられた
連通路44を介して主通水路36における上流側通水路
36aと連通している。尚、下流側通水路36bに流れ
た水は、通水路36c,36dを経て流出口46から流
出する。
【0033】通水路36bから流出口46に到る通水路
上には発電機48が設けられている。発電機48は水流
によって軸50とともに回転する水車52を備えてい
る。水車52には永久磁石54(周方向にN,S極が交
互となるように着磁されている)が固設されている。一
方水車52の永久磁石54の外側にはコイル56,ヨー
ク58がこれを取り巻くように設けられている。
【0034】発電機48は水流によって水車52を回転
させ、このとき永久磁石54の回転による磁束の変化を
妨げる方向にコイル56に電流を惹起させる。この発電
機48に発生した電力は端子60を通じて外部に取り出
される。
【0035】図2は上記パイロット電磁弁12を含む水
栓の制御器の回路構成を示したもので、図に示している
ように発電機48の出力は全波整流器62にて全波整流
された上、ニッケルカドミウム蓄電池64に充電され
る。66はバックアップ用の乾電池である。これらは電
源としてマイクロコンピュータ84及びPNP型トラン
ジスタ68,70、NPN型トランジスタ72,74を
含む電磁弁12駆動のための回路に接続されている。
【0036】ここでトランジスタ68,74は電磁弁1
2を開弁動作させるように働き、またトランジスタ7
0,72は閉弁動作させるように働く。これらトランジ
スタ68,70,72,74のコレクタ端子には電磁弁
12の前記コイル28が接続されており、またコイル2
8に対して還流回路78が並列に接続されている。
【0037】一方各トランジスタ68,72及び70,
74のベース端子にはドライバ回路80,82が接続さ
れている。これらドライバ回路80,82は各トランジ
スタを働かせるもので、それぞれマイクロコンピュータ
84のOポートに接続されている。
【0038】尚86は手動による吐水,止水のためのス
イッチ、88は差し出された手を検知する検知器で、そ
れぞれマイクロコンピュータ84に接続されている。こ
こで検知器88は超音波送波器90,受波器92を含ん
でおり、送波器90より送波した超音波の手による反射
波を受波器92で受波し、手の存在を検知する。
【0039】次にパイロット電磁弁12の動作を図3,
図4に基づいて具体的に説明する。尚、図3は電磁弁1
2におけるプランジャ弁体14の位置(ストローク)
と、固定コア18による吸引力及びスプリング20によ
る弾発力との関係を示したもので、図中Aは永久磁石2
2による吸引力とプランジャ弁体14の位置との関係
を、Bはコイル28へのオン通電に基づく吸引力とプラ
ンジャ弁体14の位置との関係を、Cはオフ通電時の吸
引力とプランジャ弁体14の位置との関係を、Dはスプ
リング20の弾発力とプランジャ弁体14の位置との関
係をそれぞれ表している。尚、図ではプランジャ弁体1
4が固定コア18から離れるに従ってストロークが大と
なるように表してある。
【0040】電磁弁12は通常時はプランジャ弁体14
がスプリング20の弾発力によって弁座15に押し付け
られた状態にあり、パイロット通水回路10,主通水路
36ともに閉鎖された状態にある。このときプランジャ
弁体14には永久磁石22による固定コア18方向への
吸引力(図3中アの吸引力)が働いているが、この吸引
力はスプリング20の弾発力に比べて小さいため、プラ
ンジャ弁体14は閉弁状態に保たれる。
【0041】この状態で水栓使用者の手が差し出される
と検知器88がこれを検知し、マイクロコンピュータ8
4からの信号によってドライバ回路80,82(図2)
が働いてトランジスタ68,74をオン動作させる。
【0042】すると電磁弁12のコイル28に図2中左
向きの電流が通電(オン通電)され、プランジャ弁体1
4に大きな吸引力が働く(図3中イのポイント)。この
吸引力は主にスプリング20による押圧力(プランジャ
弁体14には水圧の差圧に基づく押圧力も働くがこの押
圧力は小さいため以下これを省略して説明する)よりも
大きいから、プランジャ弁体14はこの吸引力によって
固定コア18側に吸い寄せられる。
【0043】プランジャ弁体14が固定コア18側に移
動すると、永久磁石22の磁束に基づく吸引力はますま
す増大するため、プランジャ弁体14はより強い力で吸
引されるようになり、最終的に固定コア18に強い力で
吸着される(図中ウのポイント)。尚このオン通電時の
通電時間は、プランジャ弁体14の移動時間10mse
cを考慮してここでは10msec+αの短い時間に設
定されている。
【0044】さてコイル28へのオン通電は上記設定時
間後に停止されるが、プランジャ弁体14には永久磁石
22による磁束に基づく吸引力が作用し続けるため、プ
ランジャ弁体14は依然として開弁状態に保持される
(図3中エのポイント)。
【0045】次に水栓使用者の手が引かれると、マイク
ロコンピュータ84からの信号によって今度はトランジ
スタ70,72がオン動作され、コイル28に対して上
記とは逆向きの通電(オフ通電)が行われる。
【0046】このオフ通電により永久磁石22による磁
束が打ち消されてプランジャ弁体14に対する吸引力は
ほぼ0に近い値となる(図3中オのポイント)。この状
態ではプランジャ弁体14に対して実質上スプリング2
0の弾発力のみが作用することとなって、プランジャ弁
体14は図中上向きに押し出され、弁座15に着座させ
られる(図中カのポイント)。
【0047】このときプランジャ弁体14は、図3及び
図4に示しているようにスプリング22の弾発力に基づ
く力f0で弁座15に押圧される。尚このオフ通電の時
間は、プランジャ弁体14の移動時間を見込んでこの例
では30msecに設定されている(図4(イ)参
照)。
【0048】上記設定時間後にコイル28へのオフ通電
を停止すると、プランジャ弁体14に対して再び永久磁
石22による固定コア18側への吸引力が働くようにな
り、プランジャ弁体14はf0より弱い力f1で弁座15
に押圧される。
【0049】さてこのようにしてプランジャ弁体14が
閉弁すると、これより上流側の圧力が上昇し、そして主
弁34の背面側の背圧室40とスプリング42とによる
主弁34への図中右向きの力がこれを左向きの力(押し
開く方向の力)に打ち勝つようになると、主弁34が閉
弁して主通水路36が遮断される。これとともにパイロ
ット電磁弁12の上流側の圧力は一定圧力となる(図4
(ハ)参照)。
【0050】ところでパイロット電磁弁12が閉弁され
た後その上流側の圧力が上昇すると、前述したようにこ
の上昇した圧力によって電磁弁12が弾性変形を起こ
す。このときスリーブ16とプランジャ弁体14との摩
擦力が十分小さければ、プランジャ弁体14は弁座15
の微小相対変位に対して追従し得、図4(ロ)中破線で
示しているように依然としてほぼf1の力で弁座15に
押圧され続ける。
【0051】しかしながら摩擦力が大きい場合には、こ
の摩擦力がプランジャ弁体14に対してこれを弁座15
から引離す方向に作用するため、図4(ロ)中実線で示
しているようにプランジャ弁体14の弁座15への押圧
力は小さくなり、シール力が低下する。
【0052】そこで本例では、図4(イ)に示している
ように主弁34の閉弁後において、マイクロコンピュー
タ84からの信号により再びコイル28にオフ通電を行
う。オフ通電が行われるとプランジャ弁体14に対する
押圧力がf1(若しくはこれより小さい力)からf0へと
大きくなり、これによってプランジャ弁体14は弁座1
5側に積極的に押し出されて弁座15に隙間なく着座さ
せられる。
【0053】このオフ通電は上記のように主弁34の閉
弁後に行う必要があり、そのタイミングについては1回
目のオフ通電後予め設定した一定時間後(例えば1回目
のオフ通電後3秒経過後)にマイクロコンピュータ84
からの指令信号によって行っても良いし、また上流圧力
の変化,発電機の発電信号等から主弁34の閉弁を検出
し、その検出信号に基づくマイクロコンピュータ84か
ら指令信号により主弁34の閉弁後に直ちに行うように
しても良い。
【0054】前者の場合、図4(ロ)中時間T1だけパ
イロット電磁弁12からの微小洩れを確実に防止できな
いことになるが、止水動作後の1〜2秒程度の短い時間
の微小洩れは、通常の閉弁・止水時に起こる水滴の滴下
と区別し得ない目立たないものであり、実用上さしさわ
りはない。
【0055】本例において、2回目のオフ通電はプラン
ジャ弁体14の移動時間まで考慮する必要はなく、一瞬
プランジャ弁体14に力が加わるようにすれば良いか
ら、その通電時間は1回目のそれに比べて短い時間で良
い。
【0056】一般には図5に示しているようにコイル2
8に流れる電流の立上りの遅れも考慮して、電流の立上
りの時定数τの2倍(2τ)程度の時間で良い。例えば
この時間は時定数4msecの場合に、2τ=8mse
c強の10msec程度で足りる。
【0057】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない範
囲において、当業者の知識に基づき様々な変更を加えた
態様で実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】パイロット電磁弁を含む自動水栓の要部の断面
図である。
【図2】その自動水栓の制御器の回路構成図である。
【図3】図1のパイロット電磁弁におけるプランジャ弁
体の位置と電磁吸引力との関係を示す図である。
【図4】同電磁弁へのオフ通電のタイミングとプランジ
ャ弁体の押付力及び上流圧の変化の関係を示すタイムチ
ャートである。
【図5】同電磁弁のコイルへの通電時の時間と電流量と
の関係を示す図である。
【図6】本発明の適用対象であるパイロット電磁弁の例
を示す図である。
【図7】図6に示すパイロット電磁弁におけるオン又は
オフ通電のタイミングと主通水路の水流及び上流圧の変
化との関係を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
10 パイロット通水回路 12 パイロット電磁弁 14 プランジャ弁体 15 弁座 16 スリーブ 22 永久磁石 24,26 プレート 28 コイル 34 主弁 36 主通水路 40 背圧室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増岡 兼太郎 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 片岡 修一 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 山田 悦史 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 宮田 雅則 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パイロット通水回路の開閉により主弁の
    背面側に形成した背圧室の水圧を増大若しくは低下させ
    て該主弁を閉弁若しくは開弁動作させるためのパイロッ
    ト弁であって、案内筒内に摺動可能に嵌合したプランジ
    ャ弁体をコイルへの通電に基づくコアとの電磁的吸引力
    にて開弁方向に移動させ且つ永久磁石の作用により該プ
    ランジャ弁体を開弁位置に保持するように成したラッチ
    ング式パイロット電磁弁の駆動方法にして前記コイルに
    該パイロット電磁弁を閉弁動作させるためのオフ通電を
    行った後、該パイロット電磁弁の閉弁に続く前記主弁の
    閉弁後において再度オフ通電を行うことを特徴とするラ
    ッチング式パイロット電磁弁の駆動方法。
JP11108993A 1993-04-13 1993-04-13 パイロット電磁弁の駆動方法 Expired - Lifetime JP2757327B2 (ja)

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