JPH06300027A - スプリングワッシャー付座金 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶接工程を施さずにプレス加工のみで固着で
きるため、製作後にスプリングワッシャーａに材質変化
が生じず予め設定した良好なバネ性を有し、耐久性にも
秀れたスプリングワッシャー付座金を提供すること。 【構成】 スプリングワッシャーａの内径に略等しい挿
孔１を穿設した座板ｂの挿孔１の周りに、挿孔１の内縁
上部から放射外方向にスプリングワッシャーａの幅に略
等しい若しくは幅より少し幅広の長さを有する複数の押
付溝２を形成し、この押付溝２の外側端にこの溝形成の
ための押し付けにより押付突出部３を盛り出し形成し、
この押付突出部３内にスプリングワッシャーａを収納
し、押付突出部３の上端３'を内側に押し潰してスプリ
ングワッシャーａを座板ｂに固定したスプリングワッシ
ャー付座金。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、スプリングワッシャー
付座金に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】例え
ば、ボルト締めに際して弾性を与えて強固なボルト締め
を行うようにするスプリングワッシャー付座金が多用さ
れているが、従来この座板とスプリングワッシャーとの
固着は、単にボルト挿孔を穿孔した座板上にスプリング
ワッシャーを載せ、スプリングワッシャーの外縁数箇所
に肉盛りして溶接固定している。

【０００３】そのため、溶接作業が非常に厄介で、コス
ト高となってしまうばかりでなく、溶接時の熱によりス
プリングワッシャーに材質変化が生じ、適正なバネ性が
得られず、またスプリングワッシャーが折れ易くなり、
耐久性も劣化するという問題があった。

【０００４】本発明は、このような問題点を見い出し、
この問題点を解決するスプリングワッシャー付座金を提
供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。

【０００６】スプリングワッシャーａの内径に略等しい
挿孔１を穿設した座板ｂの挿孔１の周りに、挿孔１の内
縁よりスプリングワッシャーａの幅に略等しいか若しく
は幅より少し幅広の間隔を置いて複数個の押付溝２を形
成し、この押付溝２の押付端にこの溝形成のための押し
付けにより押付突出部３を突設し、この押付突出部３内
にスプリングワッシャーａを収納し、押付突出部３の上
端３'を内側に押し潰してスプリングワッシャーａを座
板ｂに固定したことを特徴とするスプリングワッシャー
付座金に係るものである。

【０００７】また、スプリングワッシャーａの内径に略
等しい挿孔１を穿設した座板ｂの挿孔１の周りに、挿孔
１の内縁上部から放射外方向にスプリングワッシャーａ
の幅に略等しい若しくは幅より少し幅広の長さを有する
複数の押付溝２を形成し、この押付溝２の外側端にこの
溝形成のための押し付けにより押付突出部３を盛り出し
形成し、この押付突出部３内にスプリングワッシャーａ
を収納し、押付突出部３の上端３'を内側に押し潰して
スプリングワッシャーａを座板ｂに固定したことを特徴
とするスプリングワッシャー付座金に係るものである。

【０００８】

【作用】請求項１記載の発明に属する請求項２記載の発
明に基づいて説明する。

【０００９】挿孔１を穿設した座板ｂにスプリングワッ
シャーａを次のように固着する。

【００１０】挿孔１の内縁上部から放射外方向に押し付
け可動ロッドなどにより押し付けて所定長さの押付溝２
を形成する。

【００１１】この際、この押付溝２の外側端に押付突出
部３が盛り出し形成される。

【００１２】このようにして挿孔１の内縁上部に放射外
方向に向けて複数箇所にこの押付溝２を形成して押付突
出部３を形成する。

【００１３】この押付突出部３内にスプリングワッシャ
ーａが収納されるように座板ｂ上にスプリングワッシャ
ーａを載せ、押付突出部３の上端３'を内側のスプリン
グワッシャーａへ押し潰し、座板ｂ上にスプリングワッ
シャーａを固着する。

【００１４】

【実施例】本実施例は、図１〜図３に示すように方形状
の座板ｂの中心に円形のボルト挿孔１を穿設し、この座
板ｂ上に内径がボルト挿孔１の外径と略合致するスプリ
ングワッシャーａを固着するスプリングワッシャー付座
金ａに本発明を適用している。

【００１５】本実施例では、この挿孔１の内縁上部に放
射外方向（挿孔１の中心から外方向）に向けて等角度間
隔を置いた三箇所に押付溝２を形成している。この押付
溝２はプレス機などにより押し付け可動ロッドを可動
し、断面湾曲凹状の押付溝２を形成し、この押付溝２の
押し付け形成により押付溝２の外側端に爪状の押付突出
部３を盛り出し形成している。

【００１６】この各押付突出部３の位置が丁度スプリン
グワッシャーａの外周縁部に近接するように押付溝２の
長さを調整し、この押付突出部３内にスプリングワッシ
ャーａを係合して座金ｂ上に載置した上で、各押付突出
部３の上端３'を上方より押し潰し、スプリングワッシ
ャーａ上に係止させ、更に余分な押付突出部３を下方へ
押し潰し、座金ｂ上にスプリングワッシャーａを固着し
ている。

【００１７】図４は円形の座板ｂを採用した第二実施例
を示している。

【００１８】尚、請求項１記載の発明においては、本実
施例のように押付溝２を挿孔１の内縁上部から押し出し
形成しても良いし、内縁上部には何ら形成しないで途中
から押付溝２が掘り出し形成されるようにしても良い。
この場合、押付溝２を挿孔１の中心に対して、本実施例
のように外方向に向かって押付形成しても良いし、逆に
外方向から中心方向に向かって押付形成しても良い。
（いずれにしても、押付溝２の押付端に形成される押付
突出部３はスプリングワッシャーａの外周縁に近接形成
されるようにする。）

【００１９】

【発明の効果】本発明は上述のように構成したから、溶
接工程を施さずにプレス加工のみで固着できるため、従
来のように製作後にスプリングワッシャーに材質変化が
生じず予め設定した良好なバネ性を有し、耐久性にも秀
れたスプリングワッシャー付座金となる。

【００２０】また、固着用の係爪となる押付突出部もプ
レス加工により形成でき、また、この押付突出部を挿孔
の内縁ではなくスプリングワッシャーの外側に立設形成
する構成のため、挿孔の径をこの係爪形成によって狭め
てしまうような不具合も全く生じない。

【００２１】また、請求項２記載の発明にあっては押付
突出部形成のための押付溝の形成の押し付けも挿孔の内
縁上部を利用するため容易に形成でき、従って極めて製
作作業性に秀れ、それだけ量産性に秀れたスプリングワ
ッシャー付座金となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例の座板の斜視図である。

【図２】本実施例の固着前の分解斜視図である。

【図３】本実施例の固着後の分解斜視図である。

【図４】第二実施例の固着後の分解斜視図である。

【符号の説明】

１ 挿孔 ２ 押付溝 ３ 押付突出部 ３' 上端 ａ スプリングワッシャー ｂ 座板

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 スプリングワッシャーの内径に略等しい
   挿孔を穿設した座板の挿孔の周りに、挿孔の内縁よりス
   プリングワッシャーの幅に略等しいか若しくは幅より少
   し幅広の間隔を置いて複数個の押付溝を形成し、この押
   付溝の押付端にこの溝形成のための押し付けにより押付
   突出部を突設し、この押付突出部内にスプリングワッシ
   ャーを収納し、押付突出部の上端を内側に押し潰してス
   プリングワッシャーを座板に固定したことを特徴とする
   スプリングワッシャー付座金。
2. 【請求項２】 スプリングワッシャーの内径に略等しい
   挿孔を穿設した座板の挿孔の周りに、挿孔の内縁上部か
   ら放射外方向にスプリングワッシャーの幅に略等しい若
   しくは幅より少し幅広の長さを有する複数の押付溝を形
   成し、この押付溝の外側端にこの溝形成のための押し付
   けにより押付突出部を盛り出し形成し、この押付突出部
   内にスプリングワッシャーを収納し、押付突出部の上端
   を内側に押し潰してスプリングワッシャーを座板に固定
   したことを特徴とするスプリングワッシャー付座金。