JPH06299653A - 複合梁 - Google Patents

複合梁

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JPH06299653A
JPH06299653A JP8650493A JP8650493A JPH06299653A JP H06299653 A JPH06299653 A JP H06299653A JP 8650493 A JP8650493 A JP 8650493A JP 8650493 A JP8650493 A JP 8650493A JP H06299653 A JPH06299653 A JP H06299653A
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JP
Japan
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composite beam
reinforcing
wood
reinforcing material
thickness
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JP8650493A
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English (en)
Inventor
Masahiro Minoura
正広 箕浦
Etsuya Yasui
悦也 安井
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Sumitomo Forestry Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Forestry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 釘打ち、ほぞ穴加工等に支障を来すことがな
く、補強材による強度増強作用が充分に発揮され、しか
も耐久性に優れている複合梁を提供すること。 【構成】 木質材と、剛性のある補強材とを積層してな
る複合梁において、上記積層方向の全体の厚みが150
〜360mmであり、上記補強材は厚みが1mm以上で少な
くとも2以上配せられ、且つ該積層の厚み方向の外壁面
から内部に向けて少なくとも一方が50〜60mmの位置
に配せられていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複合梁に関するもので
あり、より詳しくは、木質材と金属或いは強化繊維等の
補強材とを積層した住宅用の梁材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般の建築材料において、木質材を積層
した建築用集成材は種々提案されており、このような集
成材はその断面積をできる限り小さくする一方、その曲
げ性能(強度・剛性)を向上させる要請が強い。かかる
要請から断面曲げ剛性を高める目的で異種の補強材料を
片面又は両面に加圧接着した集成材等が既に提案されて
いる(日本建築学会大会 学術講演集 1981年9
月、2235〜2236頁)。また、補強ラミナ(乾燥
薄板)面に平板が積層できる程度の溝条部等を溝加工
し、この溝条部に補強板を埋設し接着した補強ラミナを
外層とした集成材が提案されている(実公平4─729
24号公報)。更に、小角材同士を接着剤で組合せた集
成材においては、その小角材の間に鋼板を挟み、小角材
同士を鋼板を介して間接的に固着した梁用材料が提案さ
れている(実開昭57─89716号公報)。これらの
鋼板としては、断面がI字状、L字状、コ字状、T字
状、およびH字状のものが挿入されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
集成材は、その補強材の作用効果を高めるために、補強
材を外層面又は外層の近くに積層しており、このような
集成材を複合梁として用いた場合には、ほぞ穴加工や釘
打ち加工が不可能となり現場での施工上の不具合となっ
ている。特に、釘等を斜にして打ち込む場合は、補強材
を貫通することが全くできなくなり、釘の打込み不良が
頻発する。
【0004】また、従来の集成材では、補強材と木質材
との間の接着剤の耐久性に改善の余地があり、例えば補
強材が鉄或いはアルミニウム等で、一部又は全部が露出
している場合は、長期間に錆が発生しその接着層の耐久
性を低下させるおそれがある。また、結露、或いは寒暖
差により金属板の伸縮等で接着層に疲労を生じさせ、建
築物の危険性を高め、更に美観を低下させる。また最
近、大規模な建築物等で耐火性が必要な梁材では、熱伝
導性の高い金属等の露出が防火上の問題となっている。
従って、本発明の目的は、釘打ち、ほぞ穴加工等に支障
を来すことがなく、補強材による強度増強作用が充分に
発揮され、しかも耐久性に優れている複合梁を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、木質材と、剛
性のある補強材とを積層してなる複合梁において、上記
積層方向の全体の厚みが150〜360mmであり、上記
補強材は厚みが1mm以上で少なくとも2以上配せられ、
且つ該積層の厚み方向の外壁面から内部に向けて少なく
とも一方が50〜60mmの位置に配せられていることを
特徴とする複合梁を提供することにより上記目的を達成
したものである。
【0006】
【作用】150〜360mmの厚さ程度の複合梁にあって
は、建築用の梁として根太等がその上面に取り付けられ
釘打ちされ、或いはほぞ等が設けられるが、補強材は外
壁面或いは外層付近に存在せず、根太等の取り付けに支
障とならない。一方、補強材は外壁面から60mm以内と
極めて制限された範囲に埋設され、補強材の補強作用が
充分に発揮され、複合梁自体はその曲げ剛性・強度が充
分に維持される。更に、補強材を木質材より小幅に形成
してその周縁外方に断熱性のある充填物を設ける場合に
は、その補強材は上記外壁面或いは外側壁面に全く露出
せず、木質材及び充填物の断熱作用で、温度差による伸
縮が少なくなり接着層に悪影響を与えない。このため、
長期間にわたって接着性が保たれ、複合梁の耐久性が向
上する。
【0007】
【実施例】以下、本発明に係る複合梁の実施例を図面を
参照しながら説明する。図1は本実施例に係る複合梁の
断面図、図2は本実施例に係る複合梁の側断面図であ
る。図1及び図2に示す如く、本実施例に係る複合梁1
は、木質材2と、剛性のある補強材3とを積層してなる
点において、従来と同様である。しかして、本実施例の
複合梁1は、上記積層方向の全体の厚み(H)が150
〜360mmであり、上記補強材3は厚みが1mm以上で少
なくとも2以上配せられ、且つ該積層の厚み方向の外壁
面1A から内部に向けて少なくとも一方が50〜60mm
の位置に配せられていることである。
【0008】本実施例の複合梁1を更に説明すると、図
1に示す如く、複合梁1は、上層から木質材2、補強材
3、木質材2、木質材2、補強材3、及び木質材2から
なり、それぞれの境目には接着剤層4が設けられてい
る。木質材2の素材は特にその使用に制限はなく、例え
ば安価な無垢材、低比重パーティクルランバー、配向ス
トランドランバー、単板積層材等を挙げることができ
る。図1の本実施例では、木質材2に安価な無垢材が使
用されている。
【0009】図1に示す如く、補強材3は2個配せら
れ、少なくとも一方の補強材3は複合梁1の厚み方向の
外壁面1Aから内部に向けて50〜60mmの位置にある。
補強材3を挟んでいる外壁側の木質材2は1又は2以上
のものが配せられていてもよいが、補強材3が外壁面1A
から50〜60mmの位置になるように積層されているこ
とが重要である。外壁面1Aから内部へ向かう補強材3の
位置(h1 )が50mm未満では、ほぞ穴加工や釘等の打
付に支障を来すおそれがあり、また60mmを超えると、
補強材3の作用効果が低下し、複合梁1の曲げ強度・剛
性に問題が生じることがある。また、補強材3はその厚
みが少なくとも1mm以上であり、補強材3の厚みが1mm
未満では複合梁1に充分な強度を持たせることができな
い。更に、上記構造の場合の複合梁1の厚み、即ち木質
材2及び補強材3の全体の積層厚み(H)は150〜3
60mmであり、特に240〜360mmであることが望ま
しい。図1の本実施例では、補強材3は、外壁面1Aから
内部に向けて60mmの位置に配せられ、その厚みが3mm
であり、また複合梁1の厚み(H)は240mmとなって
いる。
【0010】また、補強材3は、長手方向の端部の少な
くとも20mm以内に埋設されていないことが望ましく、
このような構成では、複合梁1同士の継手が容易にでき
る。更に、補強材3の巾(w3 )は木質材2の巾
(w2 )より5〜30mm小幅に形成されていることが望
ましい。補強材3を小幅に形成した場合、補強材3の両
側周端31、32が上下の木質材2で覆われ、補強材3
の側周端31、32外方であって木質材間2、2による
間隙5が形成され、この隙間5には、接着剤、木質片、
耐防火性材等を充填することが望ましい。充填物は、補
強材3に比べて極めて断熱性が高く、寒暖差による補強
材3の伸縮を軽減すものが望ましく、充填物が接着剤で
あれば、上下の木質材2面に強力に固着し、木質材2と
補強材3との接着面の強度を補うことができると共に、
これらの両者の接着疲労を防止することができる。更に
耐防火性材等を含有させた場合、複合梁1は大規模な建
築物等での耐火性が必要とされる梁材として用いること
ができる。
【0011】補強材3は、木質材に比べて剛性があり、
製造した複合梁1に充分な曲げ剛性を付与するものであ
れば特にその使用に制限はないが、特に補強材の曲げ剛
性値が150×103 Kg/cm2 以上であることが望
ましい。このような補強材3としては、例えば鉄、アル
ミニウム等の金属板、カーボン、アラミド等の剛性繊維
等を挙げることができる。図1の本実施例では、補強材
3に、曲げ剛性値2100×103 Kg/cm2 の鋼板が
用いられている。補強材3に鋼板等の金属を用いた場合
は、表面にブラスト処理(例えば、亜鉛−鉄合金粒によ
るブラスト処理)、サンディング処理或いは化成処理
(例えば燐酸系、クロム酸系の被膜形成)を行い、接着
剤との接着性を高めることが望ましい。このような処理
により、引張剪断力が約20%向上し、破断の際には木
質材破壊率(木破率)が高くなる。尚、図1の本実施例
の補強材3は表面サンディング処理及びブラスト処理が
なされている。
【0012】各積層間に設けられる接着剤4には、それ
自体公知の接着剤を用いることができ、例えば、エポキ
シ系樹脂、イソシアネート系樹脂等である。複合梁1の
製造に際しては、先ず、補強材3に接着剤樹脂(エポキ
シ系樹脂)を10%程度過剰に塗布した状態で補強材3
を木質材2、2の間に挟み、接合圧力5〜10Kg/cm2
で、接合加圧時間を7〜8時間行い、次に補強材3と木
質材2との接合物同士を接着樹脂(上記イソシアネート
系樹脂等)を介して、接合圧力8〜12Kg/cm2 で、接
合加圧時間を8〜12時間行う。また、同時成形におい
て、異なる接着剤をラミナ等(木質材)と鉄板又はその
他の金属板(補強材)に各々スプレッダーで塗布し、こ
の際、ラミナ同士はレゾルシノール樹脂で、金属はイソ
シアネート系又はエポキシ系樹脂を使用することができ
る。また、ラミナ同士及び金属とラミナはエポキシ系又
はイソシアネート系樹脂単独で接着してもよい。
【0013】以上の如く構成された本実施例の複合梁1
は、図3に示す如く、複合梁面1Aにほぞ穴6を形成す
る場合でも、補強材3が邪魔することなく容易に形成す
ることができ、柱7等を立設することができる。また図
4(a) に示す如く、複合梁面1A に根太8、8・・を、
釘9の打設によって取り付けることができる。従来から
図4(a) に示す如く、根太8の取付けでは、釘9を傾け
て設けることが多く、この場合でも釘9を支障なく打ち
付けることができる。更に、図4(b) 及び(c) に示す如
く、筋交い10や梁受け金具11等も釘等により支障な
く取り付けることができる。また複合梁1は寒暖差によ
る補強材3の伸縮のおそれが少なく、木質材2と補強材
3間の接着性に対する耐久性が充分に保たれる。
【0014】複合梁材1の曲げ剛性は、木質材2と補強
材3との断面積と各材料固有の曲げ剛性からある程度理
論的に求めることができ、予めその設計も自由に行うこ
とができる。例えば、図1に示す本実施例の2つの補強
材3を配設したものの曲げ剛性を以下に示す数式によっ
て容易に求めることができる。 (MOE)=〔(ES S +EW W )/I〕×α・・・・数式 (MOE):複合梁材の曲げヤング係数 ES S :補強材の曲げ剛性×断面二次モーメント EW W :木質材の曲げ剛性×断面二次モーメント I:複合梁材の断面二次モーメント α:実測値との理論値との比(0.9〜1.1) 図1に示す実施例では、木質材の曲げ剛性が65×10
3 Kg/cm2 で、補強材の曲げ剛性2100×103
Kg/cm2 で、木質材の断面積が240×105mm
で、補強材の断面積が95×3mm×2(個)であること
より、複合梁全体の(MOE)は100×103 Kg/c
2 となる。従って、複合梁1は充分な剛性を有してい
る。
【0015】
【発明の効果】本発明に係る複合梁材は、釘打ち、ほぞ
穴加工等に支障を来すことがなく、補強材による強度増
強作用が充分に発揮され、しかも耐久性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る複合梁の断面図である。
【図2】本実施例に係る複合梁の側断面図である。
【図3】本実施例の複合梁にほぞ穴加工したときの斜視
図である。
【図4】(a) 乃至(c) は複合梁に根太、筋交い、及び梁
受け金具を取り付けた時の斜視図である。
【符号の説明】
1 複合梁材 2 木質材 3 補強材 31、32 補強材の側周端 4 接着剤層 5 間隙 6 ほぞ穴 8 根太 9 釘 10 筋交い 11 梁受け金具

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木質材と、剛性のある補強材とを積層し
    てなる複合梁において、上記積層方向の全体の厚みが1
    50〜360mmであり、上記補強材は厚みが1mm以上で
    少なくとも2以上配せられ、且つ該積層の厚み方向の外
    壁面から内部に向けて少なくとも一方が50〜60mmの
    位置に配せられていることを特徴とする複合梁。
  2. 【請求項2】 上記補強材が長手方向の端部の少なくと
    も20mm以内に埋設されていないことを特徴とする請求
    項1記載の複合梁。
  3. 【請求項3】 上記補強材が金属板或いは強化繊維から
    なる高剛性材であることを特徴とする請求項1記載の複
    合梁。
  4. 【請求項4】 上記補強材の巾を上記木質材の巾より5
    〜30mm小幅に形成し、該補強材の両側周端を木質材で
    覆い、上記補強材と木質材とを接着剤で固着すると共
    に、上記補強材の該側周端外方であって上記木質材間に
    よって形成される間隙を接着性樹脂、或いは接着性樹脂
    及び木質材片で充填してあることを特徴とする請求項1
    乃至3の複合梁。
  5. 【請求項5】 上記充填物の樹脂及び木質材片の代わり
    に、またはこれらと共に耐防火性材を充填することを特
    徴とする請求項4記載の複合梁。
JP8650493A 1993-04-13 1993-04-13 複合梁 Pending JPH06299653A (ja)

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