JPH06298717A - カルバメートの製造法 - Google Patents
カルバメートの製造法Info
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- JPH06298717A JPH06298717A JP8585493A JP8585493A JPH06298717A JP H06298717 A JPH06298717 A JP H06298717A JP 8585493 A JP8585493 A JP 8585493A JP 8585493 A JP8585493 A JP 8585493A JP H06298717 A JPH06298717 A JP H06298717A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 本発明は、アルキルアミンやアルカノールア
ミン等のアミンと炭酸エステルとを、炭酸エステルに対
し過剰量のアミンの存在下反応させてカルバメートを製
造する方法である。 【効果】 触媒や水を用いることなく反応原料のみか
ら、高収率でかつ短時間でカルバメートが製造できる。
連続流通式反応も可能である。
ミン等のアミンと炭酸エステルとを、炭酸エステルに対
し過剰量のアミンの存在下反応させてカルバメートを製
造する方法である。 【効果】 触媒や水を用いることなく反応原料のみか
ら、高収率でかつ短時間でカルバメートが製造できる。
連続流通式反応も可能である。
Description
【産業上の利用分野】本発明は一般式(III)で表され
るカルバメートの製造法に関する。 R1−NHCOOR2 (III) (式中R1は炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数2〜
6のアルケニル基であり、該アルキル基及びアルケニル
基は置換基を有しても良い。R2は メチル基またはエチ
ル基である。) 該カルバメートは農薬、イソシアナートあるいはポリウ
レタンの原料および中間体として非常に有用な化合物で
ある。さらには、置換基、特に水酸基を有する該カルバ
メートは、エステル、酸及びアルコール等との反応によ
り各種カルバメートを与える。これにより合成されるカ
ルバメート類は加熱により容易にイソシアナート基を発
生するイソシアナート前駆体(ブロックイソシアナー
ト)であり、各種化学品原料及びポリウレタン原料とし
て非常に有用な化合物である。すなわち、該カルバメー
トは各種ブロックイソシアナートの合成原料となる重要
な化合物である。
るカルバメートの製造法に関する。 R1−NHCOOR2 (III) (式中R1は炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数2〜
6のアルケニル基であり、該アルキル基及びアルケニル
基は置換基を有しても良い。R2は メチル基またはエチ
ル基である。) 該カルバメートは農薬、イソシアナートあるいはポリウ
レタンの原料および中間体として非常に有用な化合物で
ある。さらには、置換基、特に水酸基を有する該カルバ
メートは、エステル、酸及びアルコール等との反応によ
り各種カルバメートを与える。これにより合成されるカ
ルバメート類は加熱により容易にイソシアナート基を発
生するイソシアナート前駆体(ブロックイソシアナー
ト)であり、各種化学品原料及びポリウレタン原料とし
て非常に有用な化合物である。すなわち、該カルバメー
トは各種ブロックイソシアナートの合成原料となる重要
な化合物である。
【従来の技術】カルバメート類はイソシアナート類と含
水酸基化合物との反応により製造できる周知の化合物で
ある。イソシアナート類はアミンとホスゲンとの反応に
より製造されているが、猛毒性のホスゲンを使用してい
ること、塩化水素が大量に副生すること、更にはイソシ
アナート自身の毒性も高いことなどからイソシアナート
を使用しないカルバメートの新規な製造法が望まれてい
る。イソシアナートを用いないカルバメート類の製造方
法としてはニトロ化合物または第1級アミンと一酸化炭
素及びアルコールを触媒の存在下、高温高圧で反応させ
る方法がある。該反応用触媒としてはセレン化合物、硫
黄化合物と共に塩基と水を存在させて反応する方法(特
公昭52−43822号公報)、パラジウム、パラジウ
ム化合物及び遷移金属化合物を触媒とする方法(特開昭
54−145601号公報)、パラジウム、ルテニウ
ム、ロジウムとルイス酸及び第3級アミンを触媒とする
方法(特開昭51−98240号公報)などが開示され
ている。しかしながら、これらの方法は高温高圧反応の
上、触媒活性が低く、尿素化合物やアミン類などを多く
生成し、種々の問題を有する。また水酸基を有するカル
バメートの製造方法としては、アルカノールアミンとク
ロロギ酸エステルを反応させる方法(米国特許第2,7
18,516号)が公知であるが、この方法も原料のク
ロロギ酸エステルを合成するために猛毒性のホスゲンを
使用していること及び大量に副生する塩酸の処理及び装
置の腐食等多くの問題がある。これらの問題点を解決す
る方法としてアミンと炭酸エステルとを比較的温和な条
件下で反応させる方法が提案されている。たとえば、硝
酸ウラニル、三塩化アンチモンなどのルイス酸触媒を用
いる方法(特公昭51−33095号公報)、鉛、チタ
ン、またはジルコニウムの中性または塩基性化合物を触
媒とする方法(特開昭57−82361号公報)、塩化
アルミニウム、塩化すず、塩化亜鉛、塩化ロジウムなど
を触媒とする方法[Gazz.Chim.Ital.1
15,275(1985)]、アルカリ金属、アルカリ
土類金属のアルコラートを触媒とする方法(特開平2−
311452号公報)、有機塩基のアミジン類を触媒と
して用いる方法(特表平1−503627号公報)、炭
酸エステルに対し1モル%以上の水を添加し反応させる
方法(特開平3−275662号公報)等が開示されて
いる。しかしながら、これらの方法は触媒が非常に高価
であったり、触媒の分離、除去に多大な労力を要する上
に目的とするカルバメートの精製費用及び労力が増大す
る等の多くの問題がある。また水を添加する方法におい
ても生成物からの水の分離、除去を要し、目的カルバメ
ートの精製行程が煩雑になる。触媒を使用せずにカルバ
メートを製造する方法としては、特開昭62−1953
54号公報にアミンに対して炭酸エステルを過剰に用い
る方法が開示されており、ジメチルカーボネート/モノ
エタノールアミン=1.44/1のモル比で室温に3日
間放置しカルバメート収率約90%を得ている。しかし
ながら、この方法は高収率に達するまでの時間が非常に
長く工業的生産に満足しうるものでない。また本発明者
らの検討によれば、この方法において反応時間を短縮さ
せるために反応温度を上昇させると、N−アルキル化物
やオキサゾリドン類等の副生割合が増し、目的とするカ
ルバメートの収率が著しく低下した。以上の理由から反
応系に触媒、水及び溶媒など反応基質以外のものを加え
ることなく目的カルバメートを高収率で得られれば理想
的方法となるが、現在まで反応系に余分な物質を加える
ことなく反応原料のみを使用し短時間で目的カルバメー
トを得る工業的に満足できる製造方法は開発されていな
い。
水酸基化合物との反応により製造できる周知の化合物で
ある。イソシアナート類はアミンとホスゲンとの反応に
より製造されているが、猛毒性のホスゲンを使用してい
ること、塩化水素が大量に副生すること、更にはイソシ
アナート自身の毒性も高いことなどからイソシアナート
を使用しないカルバメートの新規な製造法が望まれてい
る。イソシアナートを用いないカルバメート類の製造方
法としてはニトロ化合物または第1級アミンと一酸化炭
素及びアルコールを触媒の存在下、高温高圧で反応させ
る方法がある。該反応用触媒としてはセレン化合物、硫
黄化合物と共に塩基と水を存在させて反応する方法(特
公昭52−43822号公報)、パラジウム、パラジウ
ム化合物及び遷移金属化合物を触媒とする方法(特開昭
54−145601号公報)、パラジウム、ルテニウ
ム、ロジウムとルイス酸及び第3級アミンを触媒とする
方法(特開昭51−98240号公報)などが開示され
ている。しかしながら、これらの方法は高温高圧反応の
上、触媒活性が低く、尿素化合物やアミン類などを多く
生成し、種々の問題を有する。また水酸基を有するカル
バメートの製造方法としては、アルカノールアミンとク
ロロギ酸エステルを反応させる方法(米国特許第2,7
18,516号)が公知であるが、この方法も原料のク
ロロギ酸エステルを合成するために猛毒性のホスゲンを
使用していること及び大量に副生する塩酸の処理及び装
置の腐食等多くの問題がある。これらの問題点を解決す
る方法としてアミンと炭酸エステルとを比較的温和な条
件下で反応させる方法が提案されている。たとえば、硝
酸ウラニル、三塩化アンチモンなどのルイス酸触媒を用
いる方法(特公昭51−33095号公報)、鉛、チタ
ン、またはジルコニウムの中性または塩基性化合物を触
媒とする方法(特開昭57−82361号公報)、塩化
アルミニウム、塩化すず、塩化亜鉛、塩化ロジウムなど
を触媒とする方法[Gazz.Chim.Ital.1
15,275(1985)]、アルカリ金属、アルカリ
土類金属のアルコラートを触媒とする方法(特開平2−
311452号公報)、有機塩基のアミジン類を触媒と
して用いる方法(特表平1−503627号公報)、炭
酸エステルに対し1モル%以上の水を添加し反応させる
方法(特開平3−275662号公報)等が開示されて
いる。しかしながら、これらの方法は触媒が非常に高価
であったり、触媒の分離、除去に多大な労力を要する上
に目的とするカルバメートの精製費用及び労力が増大す
る等の多くの問題がある。また水を添加する方法におい
ても生成物からの水の分離、除去を要し、目的カルバメ
ートの精製行程が煩雑になる。触媒を使用せずにカルバ
メートを製造する方法としては、特開昭62−1953
54号公報にアミンに対して炭酸エステルを過剰に用い
る方法が開示されており、ジメチルカーボネート/モノ
エタノールアミン=1.44/1のモル比で室温に3日
間放置しカルバメート収率約90%を得ている。しかし
ながら、この方法は高収率に達するまでの時間が非常に
長く工業的生産に満足しうるものでない。また本発明者
らの検討によれば、この方法において反応時間を短縮さ
せるために反応温度を上昇させると、N−アルキル化物
やオキサゾリドン類等の副生割合が増し、目的とするカ
ルバメートの収率が著しく低下した。以上の理由から反
応系に触媒、水及び溶媒など反応基質以外のものを加え
ることなく目的カルバメートを高収率で得られれば理想
的方法となるが、現在まで反応系に余分な物質を加える
ことなく反応原料のみを使用し短時間で目的カルバメー
トを得る工業的に満足できる製造方法は開発されていな
い。
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は前述し
た問題点を解決し、反応原料のアミンと炭酸エステルの
みから高選択的かつ高収率で短時間にカルバメートを製
造する新規な方法を提供することである。
た問題点を解決し、反応原料のアミンと炭酸エステルの
みから高選択的かつ高収率で短時間にカルバメートを製
造する新規な方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】本発明者は前記目的を達
成するために鋭意検討した結果、アミンを炭酸エステル
に対し過剰に用いることにより従来技術からは全く予想
もできない程優れた反応成績が得られることを見いだし
た。すなわち本発明はアミンを炭酸エステルに対し過剰
に用いることにより反応系に反応基質以外の物質を加え
ることなく従来技術に比べ著しく短時間かつ高収率で目
的カルバメートが得られること、更には過剰分のアミン
は蒸留により簡単に分離回収でき、目的カルバメートが
非常に簡便に製造できるという知見に基づき完成するに
至った。本発明は、一般式(I) R1−NH2 (I) (式中R1は炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数2〜
6のアルケニル基であり、該アルキル基及びアルケニル
基は置換基を有しても良い。)で表されるアミンと一般
式(II) (R2O)2CO (II) (R2は メチル基またはエチル基である。)で表される
炭酸エステルとの反応を炭酸エステルに対し過剰量のア
ミン存在下に行うことを特徴とする一般式(III)で表
されるカルバメートの製造法を提供するものである。 R1−NHCOOR2 (III) (式中R1、R2は前記一般式(I)、(II)と同じ基で
ある。) 本発明に用いる前記一般式(I)で表されるアミンとし
ては、アルキル基及びアルケニル基に、置換基を有して
いないもの及び置換基を有しているもののどちらでも良
く、置換基としては、アルコキシ基、2級及び3級アミ
ノ基、アジリジニル基、水酸基などが挙げられる。具体
的な化合物としては、メチルアミン、エチルアミン、n
−プロピルアミン、iso−プロピルアミン、n−ブチ
ルアミン、iso−ブチルアミン、tert−ブチルア
ミン、n−アミルアミン、iso−アミルアミン、te
rt−アミルアミン、n−ヘキシルアミン、2−ジメチ
ルアミノエチルアミン、3−ジメチルアミノ−n−プロ
ピルアミン、2−メトキシエチルアミン、3−メトキシ
ブチルアミン、1−メトキシ−sec−ブチルアミン、
アリルアミン、2−ジエチルアミノエチルアミン、2−
ジプロピルアミノエチルアミン、2−ジブチルアミノエ
チルアミン、3−ジブチルアミノプロピルアミン、3−
エトキシプロピルアミン、アミノエチルアジリジン、モ
ノエタノールアミン、3−アミノ−プロパノール、2−
アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−ブタノール、
5−アミノ−1−ペンタノール、2−アミノ−1−ブタ
ノールなどが挙げられるが、本発明はこれらに限られる
ものでない。本発明で用いられる前記一般式(II)で表
される炭酸エステルとしてはジメチルカーボネート、ジ
エチルカーボネートなどが挙げられる。本発明において
アミンは炭酸エステル1当量当たり1.1〜3当量の範
囲で用いるのが好ましく、1.1〜2当量の範囲で用い
るのがより好ましい。この比が1以下の場合、反応速度
が著しく低下し、高収率を得るのに長時間を要する上
に、N−アルキル化物やオキサリドン類などを多く副生
するので好ましくない。逆にこの比が3より大きくなる
と反応速度が著しく増加する反面、生成物からアミンを
除去する費用が増すので好ましくない。反応は30〜1
50℃の温度範囲で、原料組成比に応じて適宜選択す
る。アミン/炭酸エステルのモル比の小さい場合、30
℃より低温では反応速度の低下が著しく実用的でなく、
反応速度を増加させるために高温にしすぎると副生成物
の生成割合が多くなる。従って反応温度は30〜150
℃の範囲、好ましくは60〜130℃の範囲である。但
し置換基に水酸基を有する化合物を用いる場合の反応温
度は、30〜130℃の範囲がより好ましい。反応圧力
は反応原料及び反応温度により減圧又は加圧の何れでも
実施できるが通常は常圧である。これらの方法を前記一
般式(I)のアミンと前記一般式(II)の炭酸エステル
に用いた場合、カルバメートを非常に高い選択率で効率
良く製造することができる。しかも反応後蒸留により過
剰アミンは簡便に分離回収され目的カルバメートが高純
度で得られる。この様に本発明によれば触媒を用いるこ
となく温和な条件で非常に高い収率でかつ短時間にカル
バメートが得られ、工業的生産が可能となる。本発明に
おける非常に高い収率の原因について詳細は明かでない
が、アミンの塩基触媒としての作用及びアミンの溶媒と
しての効果等が考えられる。本発明の方法によると反応
速度が著しく増加することから連続流通式反応器の使用
が可能となる。この場合、伝熱及び混合に効果のある公
知の充填物(ガラス玉、シリカボール、ステンレス金
網)を反応器に充填してもよい。反応器内容積基準での
液空間速度(LHSV)は原料組成及び反応温度により
異なり通常0.1〜6(/hr)、好ましくは0.3〜
4(/hr)である。また本発明の方法は当然回分式あ
るいは半回分式でも実施できる。回分式における反応原
料は一度に仕込むこともできるが発熱を制御するために
アミン中へ炭酸エステルを逐次滴下する方が好ましい。
回分式の反応時間は仕込組成及び反応温度により異なり
通常0.5〜20時間好ましくは1〜10時間である。
成するために鋭意検討した結果、アミンを炭酸エステル
に対し過剰に用いることにより従来技術からは全く予想
もできない程優れた反応成績が得られることを見いだし
た。すなわち本発明はアミンを炭酸エステルに対し過剰
に用いることにより反応系に反応基質以外の物質を加え
ることなく従来技術に比べ著しく短時間かつ高収率で目
的カルバメートが得られること、更には過剰分のアミン
は蒸留により簡単に分離回収でき、目的カルバメートが
非常に簡便に製造できるという知見に基づき完成するに
至った。本発明は、一般式(I) R1−NH2 (I) (式中R1は炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数2〜
6のアルケニル基であり、該アルキル基及びアルケニル
基は置換基を有しても良い。)で表されるアミンと一般
式(II) (R2O)2CO (II) (R2は メチル基またはエチル基である。)で表される
炭酸エステルとの反応を炭酸エステルに対し過剰量のア
ミン存在下に行うことを特徴とする一般式(III)で表
されるカルバメートの製造法を提供するものである。 R1−NHCOOR2 (III) (式中R1、R2は前記一般式(I)、(II)と同じ基で
ある。) 本発明に用いる前記一般式(I)で表されるアミンとし
ては、アルキル基及びアルケニル基に、置換基を有して
いないもの及び置換基を有しているもののどちらでも良
く、置換基としては、アルコキシ基、2級及び3級アミ
ノ基、アジリジニル基、水酸基などが挙げられる。具体
的な化合物としては、メチルアミン、エチルアミン、n
−プロピルアミン、iso−プロピルアミン、n−ブチ
ルアミン、iso−ブチルアミン、tert−ブチルア
ミン、n−アミルアミン、iso−アミルアミン、te
rt−アミルアミン、n−ヘキシルアミン、2−ジメチ
ルアミノエチルアミン、3−ジメチルアミノ−n−プロ
ピルアミン、2−メトキシエチルアミン、3−メトキシ
ブチルアミン、1−メトキシ−sec−ブチルアミン、
アリルアミン、2−ジエチルアミノエチルアミン、2−
ジプロピルアミノエチルアミン、2−ジブチルアミノエ
チルアミン、3−ジブチルアミノプロピルアミン、3−
エトキシプロピルアミン、アミノエチルアジリジン、モ
ノエタノールアミン、3−アミノ−プロパノール、2−
アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−ブタノール、
5−アミノ−1−ペンタノール、2−アミノ−1−ブタ
ノールなどが挙げられるが、本発明はこれらに限られる
ものでない。本発明で用いられる前記一般式(II)で表
される炭酸エステルとしてはジメチルカーボネート、ジ
エチルカーボネートなどが挙げられる。本発明において
アミンは炭酸エステル1当量当たり1.1〜3当量の範
囲で用いるのが好ましく、1.1〜2当量の範囲で用い
るのがより好ましい。この比が1以下の場合、反応速度
が著しく低下し、高収率を得るのに長時間を要する上
に、N−アルキル化物やオキサリドン類などを多く副生
するので好ましくない。逆にこの比が3より大きくなる
と反応速度が著しく増加する反面、生成物からアミンを
除去する費用が増すので好ましくない。反応は30〜1
50℃の温度範囲で、原料組成比に応じて適宜選択す
る。アミン/炭酸エステルのモル比の小さい場合、30
℃より低温では反応速度の低下が著しく実用的でなく、
反応速度を増加させるために高温にしすぎると副生成物
の生成割合が多くなる。従って反応温度は30〜150
℃の範囲、好ましくは60〜130℃の範囲である。但
し置換基に水酸基を有する化合物を用いる場合の反応温
度は、30〜130℃の範囲がより好ましい。反応圧力
は反応原料及び反応温度により減圧又は加圧の何れでも
実施できるが通常は常圧である。これらの方法を前記一
般式(I)のアミンと前記一般式(II)の炭酸エステル
に用いた場合、カルバメートを非常に高い選択率で効率
良く製造することができる。しかも反応後蒸留により過
剰アミンは簡便に分離回収され目的カルバメートが高純
度で得られる。この様に本発明によれば触媒を用いるこ
となく温和な条件で非常に高い収率でかつ短時間にカル
バメートが得られ、工業的生産が可能となる。本発明に
おける非常に高い収率の原因について詳細は明かでない
が、アミンの塩基触媒としての作用及びアミンの溶媒と
しての効果等が考えられる。本発明の方法によると反応
速度が著しく増加することから連続流通式反応器の使用
が可能となる。この場合、伝熱及び混合に効果のある公
知の充填物(ガラス玉、シリカボール、ステンレス金
網)を反応器に充填してもよい。反応器内容積基準での
液空間速度(LHSV)は原料組成及び反応温度により
異なり通常0.1〜6(/hr)、好ましくは0.3〜
4(/hr)である。また本発明の方法は当然回分式あ
るいは半回分式でも実施できる。回分式における反応原
料は一度に仕込むこともできるが発熱を制御するために
アミン中へ炭酸エステルを逐次滴下する方が好ましい。
回分式の反応時間は仕込組成及び反応温度により異なり
通常0.5〜20時間好ましくは1〜10時間である。
【発明の効果】本発明の方法によれば従来必須とされて
いた触媒や水を用いることなく反応原料のみから高収率
かつ短時間で目的カルバメートを製造できる。しかも反
応速度が従来法に比べ著しく増加するため生産性の高い
連続流通式反応も可能となり反応装置及び反応操作を簡
素化できる。更には廃棄物も少なく目的カルバメートの
精製も容易となり生産コストは著しく低減される。特
に、従来のアルカノールアミンと炭酸エステルとの反応
では、高収率を得るのに非常に長時間を要し、また反応
時間を短縮するために、反応温度を上昇させると、目的
カルバメートの水酸基が反応点となり、N−アルキル化
物やオキサゾリドン類その他の副生物を多く生成してい
たが、本発明の方法によれば高収率かつ短時間で目的と
するヒドロキシアルキルカルバメートを製造できること
となった。
いた触媒や水を用いることなく反応原料のみから高収率
かつ短時間で目的カルバメートを製造できる。しかも反
応速度が従来法に比べ著しく増加するため生産性の高い
連続流通式反応も可能となり反応装置及び反応操作を簡
素化できる。更には廃棄物も少なく目的カルバメートの
精製も容易となり生産コストは著しく低減される。特
に、従来のアルカノールアミンと炭酸エステルとの反応
では、高収率を得るのに非常に長時間を要し、また反応
時間を短縮するために、反応温度を上昇させると、目的
カルバメートの水酸基が反応点となり、N−アルキル化
物やオキサゾリドン類その他の副生物を多く生成してい
たが、本発明の方法によれば高収率かつ短時間で目的と
するヒドロキシアルキルカルバメートを製造できること
となった。
【実施例】次に実施例により、本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、炭酸エステル基準またはアミン基準の転
化率、選択率、単流収率は次の定義に従った。 炭酸エステル基準の転化率(モル%)=(消費炭酸エス
テルのモル数/仕込み又は供給炭酸エステルのモル数)
×100 炭酸エステル基準の選択率(モル%)=(生成カルバメ
ートのモル数/消費炭酸エステルのモル数)×100 炭酸エステル基準の単流収率(モル%)=(生成カルバ
メートのモル数/仕込み又は供給炭酸エステルのモル
数)×100 アミン基準の転化率(モル%)=(消費アミンのモル数
/仕込み又は供給アミンのモル数)×100 アミン基準の選択率(モル%)=(生成カルバメートの
モル数/消費アミンのモル数)×100 アミン基準の単流収率(モル%)=(生成カルバメート
のモル数/仕込み又は供給アミンのモル数)×100 実施例1 ジムロート冷却器、滴下ロート及びマグネチックスター
ラーを備えた500mlのフラスコにn−ブチルアミン
219.4gを入れ、フラスコを60℃の油浴につけ
た。次いでジメチルカーボネート180.1gを1時間
で滴下した。7時間熟成した反応液(反応時間:8時
間)をガスクロマトグラフィーにより分析して炭酸エス
テル基準の転化率、選択率および収率を求めた。結果を
表1に示す。 比較例1 ジムロート冷却器、滴下ロート及びマグネチックスター
ラーを備えた300mlのフラスコにジメチルカーボネ
ート270.1gを入れ、フラスコを60℃の油浴につ
けた。次いでn−ブチルアミン146.2gを1時間で
滴下した。9時間熟成した反応液(反応時間:10時
間)をガスクロマトグラフィーにより分析してアミン基
準の転化率、選択率および収率を求めた。結果を表2に
示す。 実施例2 ジムロート冷却器、滴下ロート及びマグネチックスター
ラーを備えた500mlのフラスコにn−ブチルアミン
219.4g及びジエチルカーボネート118.1g入
れ、フラスコを130℃の油浴につけた。反応開始10
時間後の反応液をガスクロマトグラフィーにより分析し
て炭酸エステル基準の転化率、選択率および収率を求め
た。結果を表1に示す。 比較例2 n−ブチルアミン73.1g、ジエチルカーボネート3
54.3g及びチタンテトラブチレート5.21gを用
い、反応時間を20時間とした以外は実施例2と同様に
反応、分析を行い、アミン基準の転化率、選択率及び収
率を求めた。結果を表2に示す。 実施例3 n−プロピルアミン130.0g、ジメチルカーボネー
ト180.2gを用い、油浴温度を50℃、滴下2時
間、熟成3時間(反応時間:5時間)とした以外は実施
例1と同様に反応、分析を行い、表1に示す結果を得
た。 実施例4 2−ジメチルアミノエチルアミン176.3g、ジメチ
ルカーボネート90.1g、油浴温度を80℃、滴下1
時間、熟成3時間(反応時間:4時間)とした以外は実
施例1と同様に反応、分析を行い、表1に示す結果を得
た。 実施例5 2−メトキシエチルアミン150.2g、ジメチルカー
ボネート90.1gを用いた以外は実施例4と同様に反
応、分析を行い、表1に示す結果を得た。 実施例6 アリルアミン171.3g、ジメチルカーボネート9
0.1gを用い、滴下1時間、熟成8時間(反応時間:
9時間)とした以外は実施例1と同様に反応、分析を行
い、表1に示す結果を得た。
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、炭酸エステル基準またはアミン基準の転
化率、選択率、単流収率は次の定義に従った。 炭酸エステル基準の転化率(モル%)=(消費炭酸エス
テルのモル数/仕込み又は供給炭酸エステルのモル数)
×100 炭酸エステル基準の選択率(モル%)=(生成カルバメ
ートのモル数/消費炭酸エステルのモル数)×100 炭酸エステル基準の単流収率(モル%)=(生成カルバ
メートのモル数/仕込み又は供給炭酸エステルのモル
数)×100 アミン基準の転化率(モル%)=(消費アミンのモル数
/仕込み又は供給アミンのモル数)×100 アミン基準の選択率(モル%)=(生成カルバメートの
モル数/消費アミンのモル数)×100 アミン基準の単流収率(モル%)=(生成カルバメート
のモル数/仕込み又は供給アミンのモル数)×100 実施例1 ジムロート冷却器、滴下ロート及びマグネチックスター
ラーを備えた500mlのフラスコにn−ブチルアミン
219.4gを入れ、フラスコを60℃の油浴につけ
た。次いでジメチルカーボネート180.1gを1時間
で滴下した。7時間熟成した反応液(反応時間:8時
間)をガスクロマトグラフィーにより分析して炭酸エス
テル基準の転化率、選択率および収率を求めた。結果を
表1に示す。 比較例1 ジムロート冷却器、滴下ロート及びマグネチックスター
ラーを備えた300mlのフラスコにジメチルカーボネ
ート270.1gを入れ、フラスコを60℃の油浴につ
けた。次いでn−ブチルアミン146.2gを1時間で
滴下した。9時間熟成した反応液(反応時間:10時
間)をガスクロマトグラフィーにより分析してアミン基
準の転化率、選択率および収率を求めた。結果を表2に
示す。 実施例2 ジムロート冷却器、滴下ロート及びマグネチックスター
ラーを備えた500mlのフラスコにn−ブチルアミン
219.4g及びジエチルカーボネート118.1g入
れ、フラスコを130℃の油浴につけた。反応開始10
時間後の反応液をガスクロマトグラフィーにより分析し
て炭酸エステル基準の転化率、選択率および収率を求め
た。結果を表1に示す。 比較例2 n−ブチルアミン73.1g、ジエチルカーボネート3
54.3g及びチタンテトラブチレート5.21gを用
い、反応時間を20時間とした以外は実施例2と同様に
反応、分析を行い、アミン基準の転化率、選択率及び収
率を求めた。結果を表2に示す。 実施例3 n−プロピルアミン130.0g、ジメチルカーボネー
ト180.2gを用い、油浴温度を50℃、滴下2時
間、熟成3時間(反応時間:5時間)とした以外は実施
例1と同様に反応、分析を行い、表1に示す結果を得
た。 実施例4 2−ジメチルアミノエチルアミン176.3g、ジメチ
ルカーボネート90.1g、油浴温度を80℃、滴下1
時間、熟成3時間(反応時間:4時間)とした以外は実
施例1と同様に反応、分析を行い、表1に示す結果を得
た。 実施例5 2−メトキシエチルアミン150.2g、ジメチルカー
ボネート90.1gを用いた以外は実施例4と同様に反
応、分析を行い、表1に示す結果を得た。 実施例6 アリルアミン171.3g、ジメチルカーボネート9
0.1gを用い、滴下1時間、熟成8時間(反応時間:
9時間)とした以外は実施例1と同様に反応、分析を行
い、表1に示す結果を得た。
【表1】
【表2】 実施例7 管径10mm、管長250mmのステンレス製反応管に
ガラス玉(内径3mm)10ccを充填し100℃の湯
浴につけ後、2−ジメチルアミノエチルアミン10.6
g/hr、ジメチルカーボネート3.77g/hrの速
度(アミン/カーボネート=3/1モル比、LHSV=
0.8/hr)で原料を供給し入り口圧5.0kgf/
cm2で反応を開始し、反応管出口液をガスクロマトグ
ラフィーにより分析した。炭酸エステル基準の転化率、
メチル 2−ジメチルアミノエチルカルバメートの選択
率および収率はそれぞれ96%、98%、94%であっ
た。 実施例8 ジムロート冷却器、滴下ロート及びマグネチックスター
ラーを備えた500mlのフラスコにモノエタノールア
ミン134.4gを入れ、フラスコを30℃の湯浴につ
けた。次いでジメチルカーボネート180.2gを2時
間で滴下した。滴下終了後3時間熟成した反応液(反応
時間:5時間)をガスクロマトグラフィーにより分析し
て炭酸エステル基準の転化率、選択率及び収率を求め
た。結果を表3に示す。 比較例3 ジムロート冷却器、滴下ロート及びマグネチックスター
ラーを備えた500mlのフラスコにジメチルカーボネ
ート360.3gを入れ、フラスコを60℃の湯浴につ
けた。次いでモノエタノールアミン122.2gを2時
間で滴下した。滴下終了後6時間(反応時間:8時間)
熟成した反応液をガスクロマトグラフィーにより分析し
てアミン基準の転化率、選択率及び収率を求めた。その
結果、反応時間を8時間としたにもかかわらず、モノエ
タノールアミン基準の転化率は81モル%と低くまたオ
キサゾリドン、その他の副成物が多く、メチル ヒドロ
キシエチルカルバメートの選択率及び単流収率はそれぞ
れ90モル%、73モル%と低いものであった。 比較例4 ジムロート冷却器、滴下ロート及びマグネチックスター
ラーを備えた500mlのフラスコにモノエタノールア
ミン122.2gを入れ、フラスコを90℃の湯浴につ
けた。次いでジメチルカーボネート180.2gを2時
間で滴下した。滴下終了後6時間(反応時間:8時間)
熟成した反応液をガスクロマトグラフィーにより分析し
てアミン基準の転化率、選択率及び収率を求めた。その
結果、モノエタノールアミン基準の転化率は90モル%
と高いものの、オキサゾリドン、その他の副成物が多
く、メチル ヒドロキシエチルカルバメートの選択率及
び単流収率はそれぞれ85モル%、77モル%と低いも
のであった。 実施例9 モノエタノールアミン183.3g、ジメチルカーボネ
ート180.2gを用い、油浴温度を60℃、滴下1時
間、熟成2時間(反応時間:3時間)とした以外は実施
例8と同様に反応、分析を行い、表3に示す結果を得
た。 実施例10 モノエタノールアミン244.4g、ジメチルカーボネ
ート180.2gを用い、油浴温度を40℃、滴下1時
間、熟成2時間(反応時間:3時間)とした以外は実施
例8と同様に反応、分析を行い、表3に示す結果を得
た。 実施例11 モノエタノールアミン183.3g、ジメチルカーボネ
ート90.1gを用い、油浴温度を60℃、滴下1時間
終了直後の反応液(反応時間:1時間)を分析試料とし
た以外は実施例8と同様に反応、分析を行い、表3に示
す結果を得た。 実施例12 モノエタノールアミン183.3g、ジメチルカーボネ
ート180、2gを用い、油浴温度を100℃、滴下1
時間、熟成1時間(反応時間:2時間)とした以外は実
施例8と同様に反応、分析を行い、表3に示す結果を得
た。 実施例13 5−アミノ−1−ペンタノール103.2g、ジメチル
カーボネート30.0gを用い、油浴温度を100℃、
滴下1時間、熟成1時間(反応時間:2時間)とした以
外は実施例8と同様に反応、分析を行い、表3に示す結
果を得た。 実施例14 モノエタノールアミン183.3g、ジエチルカーボネ
ート118.1gを用い、油浴温度を100℃、滴下1
時間、熟成1時間(反応時間:2時間)とした以外は実
施例8と同様に反応、分析を行い、表3に示す結果を得
た。
ガラス玉(内径3mm)10ccを充填し100℃の湯
浴につけ後、2−ジメチルアミノエチルアミン10.6
g/hr、ジメチルカーボネート3.77g/hrの速
度(アミン/カーボネート=3/1モル比、LHSV=
0.8/hr)で原料を供給し入り口圧5.0kgf/
cm2で反応を開始し、反応管出口液をガスクロマトグ
ラフィーにより分析した。炭酸エステル基準の転化率、
メチル 2−ジメチルアミノエチルカルバメートの選択
率および収率はそれぞれ96%、98%、94%であっ
た。 実施例8 ジムロート冷却器、滴下ロート及びマグネチックスター
ラーを備えた500mlのフラスコにモノエタノールア
ミン134.4gを入れ、フラスコを30℃の湯浴につ
けた。次いでジメチルカーボネート180.2gを2時
間で滴下した。滴下終了後3時間熟成した反応液(反応
時間:5時間)をガスクロマトグラフィーにより分析し
て炭酸エステル基準の転化率、選択率及び収率を求め
た。結果を表3に示す。 比較例3 ジムロート冷却器、滴下ロート及びマグネチックスター
ラーを備えた500mlのフラスコにジメチルカーボネ
ート360.3gを入れ、フラスコを60℃の湯浴につ
けた。次いでモノエタノールアミン122.2gを2時
間で滴下した。滴下終了後6時間(反応時間:8時間)
熟成した反応液をガスクロマトグラフィーにより分析し
てアミン基準の転化率、選択率及び収率を求めた。その
結果、反応時間を8時間としたにもかかわらず、モノエ
タノールアミン基準の転化率は81モル%と低くまたオ
キサゾリドン、その他の副成物が多く、メチル ヒドロ
キシエチルカルバメートの選択率及び単流収率はそれぞ
れ90モル%、73モル%と低いものであった。 比較例4 ジムロート冷却器、滴下ロート及びマグネチックスター
ラーを備えた500mlのフラスコにモノエタノールア
ミン122.2gを入れ、フラスコを90℃の湯浴につ
けた。次いでジメチルカーボネート180.2gを2時
間で滴下した。滴下終了後6時間(反応時間:8時間)
熟成した反応液をガスクロマトグラフィーにより分析し
てアミン基準の転化率、選択率及び収率を求めた。その
結果、モノエタノールアミン基準の転化率は90モル%
と高いものの、オキサゾリドン、その他の副成物が多
く、メチル ヒドロキシエチルカルバメートの選択率及
び単流収率はそれぞれ85モル%、77モル%と低いも
のであった。 実施例9 モノエタノールアミン183.3g、ジメチルカーボネ
ート180.2gを用い、油浴温度を60℃、滴下1時
間、熟成2時間(反応時間:3時間)とした以外は実施
例8と同様に反応、分析を行い、表3に示す結果を得
た。 実施例10 モノエタノールアミン244.4g、ジメチルカーボネ
ート180.2gを用い、油浴温度を40℃、滴下1時
間、熟成2時間(反応時間:3時間)とした以外は実施
例8と同様に反応、分析を行い、表3に示す結果を得
た。 実施例11 モノエタノールアミン183.3g、ジメチルカーボネ
ート90.1gを用い、油浴温度を60℃、滴下1時間
終了直後の反応液(反応時間:1時間)を分析試料とし
た以外は実施例8と同様に反応、分析を行い、表3に示
す結果を得た。 実施例12 モノエタノールアミン183.3g、ジメチルカーボネ
ート180、2gを用い、油浴温度を100℃、滴下1
時間、熟成1時間(反応時間:2時間)とした以外は実
施例8と同様に反応、分析を行い、表3に示す結果を得
た。 実施例13 5−アミノ−1−ペンタノール103.2g、ジメチル
カーボネート30.0gを用い、油浴温度を100℃、
滴下1時間、熟成1時間(反応時間:2時間)とした以
外は実施例8と同様に反応、分析を行い、表3に示す結
果を得た。 実施例14 モノエタノールアミン183.3g、ジエチルカーボネ
ート118.1gを用い、油浴温度を100℃、滴下1
時間、熟成1時間(反応時間:2時間)とした以外は実
施例8と同様に反応、分析を行い、表3に示す結果を得
た。
【表3】 実施例15 管径10mm、管長250mmのステンレス製反応管に
ガラス玉(内径3mm)10ccを充填し60℃の油浴
につけた後、モノエタノールアミン23.0g/hr、
ジメチルカーボネート11.3g/hrの速度で原料を
供給し反応を開始した。反応管出口液をガスクロマトグ
ラフィーにより分析して炭酸エステル基準の転化率、選
択率および収率を求めた。結果を表4に示す。 実施例16 モノエタノールアミン10.8g/hr、ジメチルカー
ボネート5.35g/hrの速度で原料を供給した以外
は実施例15と同様に反応、分析を行い、表4に示す結
果を得た。 実施例17 管径10mm、管長250mmのステンレス製反応管を
80℃の油浴につけ、マグネチックスターラーを備えた
混合槽(モノエタノールアミン4.2g/hr、ジメチ
ルカーボネート4.2g/hrで供給)に室温で約30
分滞留させた混合原料を8.4g/hrの速度で反応管
に供給し、入口圧4.6kgf/cm2で反応を開始し
た。反応管出口液をガスクロマトグラフィーにより分析
して炭酸エステル基準の転化率、選択率および収率を求
めた。結果を表4に示す。 実施例18 管径10mm、管長250mmのステンレス製反応管を
130℃の油浴につけ、マグネチックスターラーを備え
た混合槽(モノエタノールアミン8.4g/hr、ジメ
チルカーボネート8.4g/hrで供給)に室温で約3
0分滞留させた混合原料を16.8g/hrの速度で反
応管に供給し、入口圧8.0kgf/cm2で反応を開
始した。反応管出口液をガスクロマトグラフィーにより
分析して炭酸エステル基準の転化率、選択率および収率
を求めた。結果を表4に示す。
ガラス玉(内径3mm)10ccを充填し60℃の油浴
につけた後、モノエタノールアミン23.0g/hr、
ジメチルカーボネート11.3g/hrの速度で原料を
供給し反応を開始した。反応管出口液をガスクロマトグ
ラフィーにより分析して炭酸エステル基準の転化率、選
択率および収率を求めた。結果を表4に示す。 実施例16 モノエタノールアミン10.8g/hr、ジメチルカー
ボネート5.35g/hrの速度で原料を供給した以外
は実施例15と同様に反応、分析を行い、表4に示す結
果を得た。 実施例17 管径10mm、管長250mmのステンレス製反応管を
80℃の油浴につけ、マグネチックスターラーを備えた
混合槽(モノエタノールアミン4.2g/hr、ジメチ
ルカーボネート4.2g/hrで供給)に室温で約30
分滞留させた混合原料を8.4g/hrの速度で反応管
に供給し、入口圧4.6kgf/cm2で反応を開始し
た。反応管出口液をガスクロマトグラフィーにより分析
して炭酸エステル基準の転化率、選択率および収率を求
めた。結果を表4に示す。 実施例18 管径10mm、管長250mmのステンレス製反応管を
130℃の油浴につけ、マグネチックスターラーを備え
た混合槽(モノエタノールアミン8.4g/hr、ジメ
チルカーボネート8.4g/hrで供給)に室温で約3
0分滞留させた混合原料を16.8g/hrの速度で反
応管に供給し、入口圧8.0kgf/cm2で反応を開
始した。反応管出口液をガスクロマトグラフィーにより
分析して炭酸エステル基準の転化率、選択率および収率
を求めた。結果を表4に示す。
【表4】 比較例5 管径10mm、管長250mmのステンレス製反応管を
155℃の油浴につけ、マグネチックスターラーを備え
た混合槽(モノエタノールアミン3.8g/hr、ジメ
チルカーボネート8.4g/hrで供給)に室温で約3
0分滞留させた混合原料を12.2g/hrの速度(ア
ミン/カーボネート=1/1.5モル比、LHSV=
0.6/hr)で反応管に供給し、入口圧8.0kgf
/cm2で反応を開始した。反応管出口液をガスクロマ
トグラフィーにより分析し、アミン基準の転化率、選択
率及び収率を求めた。その結果、モノエタノールアミン
基準の転化率は98モル%と高いものの、オキサゾリド
ン、その他の副成物が多く、メチルヒドロキシエチルカ
ルバメートの選択率及び単流収率はそれぞれ78モル
%、76モル%と低いものであった。
155℃の油浴につけ、マグネチックスターラーを備え
た混合槽(モノエタノールアミン3.8g/hr、ジメ
チルカーボネート8.4g/hrで供給)に室温で約3
0分滞留させた混合原料を12.2g/hrの速度(ア
ミン/カーボネート=1/1.5モル比、LHSV=
0.6/hr)で反応管に供給し、入口圧8.0kgf
/cm2で反応を開始した。反応管出口液をガスクロマ
トグラフィーにより分析し、アミン基準の転化率、選択
率及び収率を求めた。その結果、モノエタノールアミン
基準の転化率は98モル%と高いものの、オキサゾリド
ン、その他の副成物が多く、メチルヒドロキシエチルカ
ルバメートの選択率及び単流収率はそれぞれ78モル
%、76モル%と低いものであった。
Claims (4)
- 【請求項1】 一般式(I) R1−NH2 (I) (式中R1は炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数2〜
6のアルケニル基であり、該アルキル基及びアルケニル
基は置換基を有しても良い。)で表されるアミンと一般
式(II) (R2O)2CO (II) (R2は メチル基またはエチル基である。)で表される
炭酸エステルとの反応を炭酸エステルに対し過剰量のア
ミン存在下に行うことを特徴とする一般式(III)で表
されるカルバメートの製造法。 R1−NHCOOR2 (III) (式中R1、R2は前記一般式(I)、(III)と同じ基で
ある。) - 【請求項2】 アミンが一般式(IV) HO−R3−NH2 (IV) (式中R3は炭素数2〜6の直鎖または分岐鎖アルキレ
ン基である。)で表されるアルカノールアミンである請
求項1に記載のカルバメートの製造法。 - 【請求項3】 一般式(IV)で表されるアルカノールア
ミンがモノエタノールアミンである請求項2に記載のカ
ルバメートの製造法。 - 【請求項4】 反応が連続流通式である請求項1〜3に
記載のカルバメートの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8585493A JPH06298717A (ja) | 1993-04-13 | 1993-04-13 | カルバメートの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8585493A JPH06298717A (ja) | 1993-04-13 | 1993-04-13 | カルバメートの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06298717A true JPH06298717A (ja) | 1994-10-25 |
Family
ID=13870468
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8585493A Pending JPH06298717A (ja) | 1993-04-13 | 1993-04-13 | カルバメートの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06298717A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001089435A (ja) * | 1999-09-14 | 2001-04-03 | Nippon Zeon Co Ltd | カルバメート化合物の製造方法 |
JP2003252846A (ja) * | 2001-12-28 | 2003-09-10 | Mitsui Takeda Chemicals Inc | カルバメートの製造方法およびイソシアネートの製造方法 |
WO2011125429A1 (ja) * | 2010-04-02 | 2011-10-13 | 旭硝子株式会社 | カルバメート化合物の製造方法、カルバメート化合物、およびこれを用いたイソシアネート化合物の製造方法 |
JP2019189621A (ja) * | 2010-09-01 | 2019-10-31 | ハンツマン ペトロケミカル エルエルシーHuntsman Petrochemical LLC | ジメチルカーボネート/メタノール混合物からのジメチルカーボネートの反応的回収 |
JP2022078234A (ja) * | 2018-05-15 | 2022-05-24 | 旭化成株式会社 | カルバメートの製造方法及びイソシアネートの製造方法 |
-
1993
- 1993-04-13 JP JP8585493A patent/JPH06298717A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001089435A (ja) * | 1999-09-14 | 2001-04-03 | Nippon Zeon Co Ltd | カルバメート化合物の製造方法 |
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US8927756B2 (en) | 2010-04-02 | 2015-01-06 | Asahi Glass Company, Limited | Method for producing carbamate compound, carbamate compound, and method for producing isocyanate compound using same |
US9260383B2 (en) | 2010-04-02 | 2016-02-16 | Asahi Glass Company, Limited | Method for producing carbamate compound, carbamate compound, and method for producing isocyanate compound using same |
JP2019189621A (ja) * | 2010-09-01 | 2019-10-31 | ハンツマン ペトロケミカル エルエルシーHuntsman Petrochemical LLC | ジメチルカーボネート/メタノール混合物からのジメチルカーボネートの反応的回収 |
JP2022078234A (ja) * | 2018-05-15 | 2022-05-24 | 旭化成株式会社 | カルバメートの製造方法及びイソシアネートの製造方法 |
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