JPH06297758A - 走査線ピッチ計測方法 - Google Patents
走査線ピッチ計測方法Info
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- JPH06297758A JPH06297758A JP10991093A JP10991093A JPH06297758A JP H06297758 A JPH06297758 A JP H06297758A JP 10991093 A JP10991093 A JP 10991093A JP 10991093 A JP10991093 A JP 10991093A JP H06297758 A JPH06297758 A JP H06297758A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 光ビームを走査して画像記録を行うレーザプ
リンタ等の装置において走査線ピッチを高精度に計測す
ること。 【構成】 光ビームを所定のピッチで走査することによ
りこのピッチで濃淡が繰り返されて記録される画像の走
査線ピッチを計測する方法において、記録画像から求め
た走査線ごとの濃度変動を表わす信号中の1走査線に対
応する信号の波形の山の最高点における信号値と谷の最
低点における信号値との間に複数の閾値を設け、1走査
線に対応する濃度変動を表わす信号の信号値が各閾値と
等しくなる信号波形上の2つの点の中心点を閾値ごとに
求め、閾値のそれぞれに対して求めた中心点に対し直線
近似を行って近似直線を求め、この近似直線が信号波形
の山の最高点の信号値と等しい値を有する画像上の位置
を、1走査線の中心位置とみなし、隣接する走査線の中
心位置どうしの間隔を走査線ピッチとして計測する。
リンタ等の装置において走査線ピッチを高精度に計測す
ること。 【構成】 光ビームを所定のピッチで走査することによ
りこのピッチで濃淡が繰り返されて記録される画像の走
査線ピッチを計測する方法において、記録画像から求め
た走査線ごとの濃度変動を表わす信号中の1走査線に対
応する信号の波形の山の最高点における信号値と谷の最
低点における信号値との間に複数の閾値を設け、1走査
線に対応する濃度変動を表わす信号の信号値が各閾値と
等しくなる信号波形上の2つの点の中心点を閾値ごとに
求め、閾値のそれぞれに対して求めた中心点に対し直線
近似を行って近似直線を求め、この近似直線が信号波形
の山の最高点の信号値と等しい値を有する画像上の位置
を、1走査線の中心位置とみなし、隣接する走査線の中
心位置どうしの間隔を走査線ピッチとして計測する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光体上で光ビームを
走査して画像記録を行うレーザプリンタ等の装置におけ
る走査線ピッチを計測する走査線ピッチ計測方法に関す
る。
走査して画像記録を行うレーザプリンタ等の装置におけ
る走査線ピッチを計測する走査線ピッチ計測方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】感光体上で光ビームを走査して画像記録
を行うレーザプリンタ等の画像記録装置においては様々
な原因で走査線に直角方向の濃度むらが生ずることがあ
り、その原因の1つに光ビームの走査線間隔すなわちピ
ッチのむらが考えられている。そこで、画像濃度むらの
評価、従って画像記録装置の評価に当り、記録した画像
の走査線のピッチを定量的に測定する必要がある。記録
された画像から走査線ピッチを計測するためには、その
画像の平面の濃度を検出し、たとえば縦軸に画像の濃
度、横軸に画像平面上の位置を取って画像平面上の濃度
分布を求めた濃度分布曲線のある上側変曲点とそのとな
りの上側変曲点との間隔から走査線ピッチを算出する必
要がある。
を行うレーザプリンタ等の画像記録装置においては様々
な原因で走査線に直角方向の濃度むらが生ずることがあ
り、その原因の1つに光ビームの走査線間隔すなわちピ
ッチのむらが考えられている。そこで、画像濃度むらの
評価、従って画像記録装置の評価に当り、記録した画像
の走査線のピッチを定量的に測定する必要がある。記録
された画像から走査線ピッチを計測するためには、その
画像の平面の濃度を検出し、たとえば縦軸に画像の濃
度、横軸に画像平面上の位置を取って画像平面上の濃度
分布を求めた濃度分布曲線のある上側変曲点とそのとな
りの上側変曲点との間隔から走査線ピッチを算出する必
要がある。
【0003】従来、このような画像の濃度分布曲線から
画像記録時の走査線ピッチを求める方法としては、単
に、濃度分布曲線において濃度が最大値となる複数の点
を各走査線の中心位置とみなしてサンプリングし、この
複数の点どうしの間隔を走査線ピッチとみなす方法が知
られている。
画像記録時の走査線ピッチを求める方法としては、単
に、濃度分布曲線において濃度が最大値となる複数の点
を各走査線の中心位置とみなしてサンプリングし、この
複数の点どうしの間隔を走査線ピッチとみなす方法が知
られている。
【0004】また、別の方法としては、濃度分布曲線の
濃度の最大値と最小値との間に予め閾値を一つだけ定
め、濃度分布曲線の1つの山に注目して濃度分布曲線が
この閾値と交わる2点を取り、この2点の中間点を走査
線の中心位置とみなし、こうしてすべての山に対して走
査線の中心位置とみなす点を求め、この走査線の中心位
置とみなす点どうしの間隔を走査線ピッチとみなす方法
が知られている。
濃度の最大値と最小値との間に予め閾値を一つだけ定
め、濃度分布曲線の1つの山に注目して濃度分布曲線が
この閾値と交わる2点を取り、この2点の中間点を走査
線の中心位置とみなし、こうしてすべての山に対して走
査線の中心位置とみなす点を求め、この走査線の中心位
置とみなす点どうしの間隔を走査線ピッチとみなす方法
が知られている。
【0005】一方、医用の分野などで用いられるフィル
ムに画像を記録するレーザイメージャ等を評価するに
は、走査線ピッチを高い精度で求める方法が望まれる
が、従来、そのような方法は特になく、たとえば画像記
録用フィルムを搬送するユニットの速度むらや光ビーム
の走査むらなどピッチむらを引き起こす要因をユニット
単位ごとに検査して推定していた。
ムに画像を記録するレーザイメージャ等を評価するに
は、走査線ピッチを高い精度で求める方法が望まれる
が、従来、そのような方法は特になく、たとえば画像記
録用フィルムを搬送するユニットの速度むらや光ビーム
の走査むらなどピッチむらを引き起こす要因をユニット
単位ごとに検査して推定していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した濃度
分布曲線において濃度が極大となる複数の点を、各走査
線の中心位置とみなしてサンプリングし、この複数の点
どうしの間隔を走査線ピッチとみなす方法では、濃度が
極大となる点の付近では濃度値の変化量が小さいため、
走査線の中心位置を正確に見つけ出すことが困難であ
り、中心位置を見つけ出したとしても誤差が大きい。
分布曲線において濃度が極大となる複数の点を、各走査
線の中心位置とみなしてサンプリングし、この複数の点
どうしの間隔を走査線ピッチとみなす方法では、濃度が
極大となる点の付近では濃度値の変化量が小さいため、
走査線の中心位置を正確に見つけ出すことが困難であ
り、中心位置を見つけ出したとしても誤差が大きい。
【0007】また、上述した濃度分布曲線の濃度の最大
値と最小値との間に予め閾値を一つだけ定める方法で
は、濃度分布曲線の1つの山の形状が山の頂点に対して
線対称になっていない場合(走査線ピッチむらがある場
合)には測定誤差が大きくなってしまう。
値と最小値との間に予め閾値を一つだけ定める方法で
は、濃度分布曲線の1つの山の形状が山の頂点に対して
線対称になっていない場合(走査線ピッチむらがある場
合)には測定誤差が大きくなってしまう。
【0008】さらに、走査線ピッチむらの原因と考えら
れるユニットを予め単体で検査しておく方法では、各ユ
ニット単体では許容できる誤差しかなかったとしても他
のユニットで発生する誤差と合成されると記録画像には
走査線ピッチむらが生じてしまう場合がある。
れるユニットを予め単体で検査しておく方法では、各ユ
ニット単体では許容できる誤差しかなかったとしても他
のユニットで発生する誤差と合成されると記録画像には
走査線ピッチむらが生じてしまう場合がある。
【0009】本発明は上記の点にかんがみてなされたも
ので、光ビームを走査して画像記録を行うレーザプリン
タ等の装置において走査線ピッチを高精度に計測するこ
とを目的とする。
ので、光ビームを走査して画像記録を行うレーザプリン
タ等の装置において走査線ピッチを高精度に計測するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、光ビームを所定のピッチで走査すること
によりこのピッチで濃淡が繰り返されて記録される画像
の走査線ピッチを計測する方法において、記録画像から
求めた走査線ごとの濃度変動を表わす信号中の1走査線
に対応する信号の波形の山の最高点における信号値と谷
の最低点における信号値との間に複数の閾値を設け、前
記1走査線に対応する濃度変動を表わす信号の信号値が
各閾値と等しくなる信号波形上の2つの点の中心点を閾
値ごとに求め、前記閾値のそれぞれに対して求めた中心
点に対し直線近似を行って近似直線を求め、この近似直
線が前記信号波形の山の最高点の信号値と等しい値を有
する画像上の位置を、前記1走査線の中心位置とみな
し、隣接する走査線の中心位置どうしの間隔を走査線ピ
ッチとして計測する。
成するために、光ビームを所定のピッチで走査すること
によりこのピッチで濃淡が繰り返されて記録される画像
の走査線ピッチを計測する方法において、記録画像から
求めた走査線ごとの濃度変動を表わす信号中の1走査線
に対応する信号の波形の山の最高点における信号値と谷
の最低点における信号値との間に複数の閾値を設け、前
記1走査線に対応する濃度変動を表わす信号の信号値が
各閾値と等しくなる信号波形上の2つの点の中心点を閾
値ごとに求め、前記閾値のそれぞれに対して求めた中心
点に対し直線近似を行って近似直線を求め、この近似直
線が前記信号波形の山の最高点の信号値と等しい値を有
する画像上の位置を、前記1走査線の中心位置とみな
し、隣接する走査線の中心位置どうしの間隔を走査線ピ
ッチとして計測する。
【0011】また、前記走査線ごとの濃度変動を表わす
信号を、画像の濃度分布と画像の記録体の感度特性とに
基づいて求めた画像記録時の光ビーム強度分布を表わす
信号とした。
信号を、画像の濃度分布と画像の記録体の感度特性とに
基づいて求めた画像記録時の光ビーム強度分布を表わす
信号とした。
【0012】
【作用】本発明は以上の構成によって、走査線の中心位
置を高い精度で見つけ出すことができ、この中心位置ど
うしの間隔を求めることで走査線ピッチを高精度に計測
することができる。
置を高い精度で見つけ出すことができ、この中心位置ど
うしの間隔を求めることで走査線ピッチを高精度に計測
することができる。
【0013】
【実施例】以下本発明を図面に基づいて説明する。
【0014】図1は、本発明による走査線ピッチ計測方
法を適用した走査線ピッチむら計測装置のブロック線図
である。
法を適用した走査線ピッチむら計測装置のブロック線図
である。
【0015】1はHe−Neレーザであり、破線で示し
たレーザ光2を照射する。一点鎖線で示した筒3は、レ
ーザ光2の光路の周囲に設けられ、レーザ光2が空気の
ゆらぎの影響を受けて屈折し光路が変動してしまうのを
防いでいる。4はビームエキスパンダであり、レーザ光
2の径を拡大している。He−Neレーザ1で照射され
たレーザ光2の断面の直径は約0.8mmであり、ビー
ムエキスパンダ4で約4mmに拡大される。
たレーザ光2を照射する。一点鎖線で示した筒3は、レ
ーザ光2の光路の周囲に設けられ、レーザ光2が空気の
ゆらぎの影響を受けて屈折し光路が変動してしまうのを
防いでいる。4はビームエキスパンダであり、レーザ光
2の径を拡大している。He−Neレーザ1で照射され
たレーザ光2の断面の直径は約0.8mmであり、ビー
ムエキスパンダ4で約4mmに拡大される。
【0016】ビームエキスパンダ4で拡大されたレーザ
光2は、シリンドリカルレンズ5でその断面が縦長のス
リット状に変形された後、スリット6で上下がカットさ
れて、横が約20μm、縦が約1000μmのビーム光
になる。このように縦長のスリット光とすることで試料
の粒状性ノイズを抑制している。また、横径のビームウ
エストの少し手前(たとえば0.1mm前後He−Ne
レーザ1側)に試料面をセットすれば、収束状態のビー
ムが試料に照射されるためさらに効果的に粒状性ノイズ
を抑制できる。
光2は、シリンドリカルレンズ5でその断面が縦長のス
リット状に変形された後、スリット6で上下がカットさ
れて、横が約20μm、縦が約1000μmのビーム光
になる。このように縦長のスリット光とすることで試料
の粒状性ノイズを抑制している。また、横径のビームウ
エストの少し手前(たとえば0.1mm前後He−Ne
レーザ1側)に試料面をセットすれば、収束状態のビー
ムが試料に照射されるためさらに効果的に粒状性ノイズ
を抑制できる。
【0017】7は一軸メカニカルステージであり、CP
U15からの指令を受けたステージコントローラ12に
より制御され左右方向に移動するようになっている。一
軸メカニカルステージ7には、画像記録済の試料9が試
料ホルダ8に固定されて配置されており、一軸メカニカ
ルステージ7を左右に移動させることにより試料9を左
右に動かして、試料9をミクロトレースすることができ
る。
U15からの指令を受けたステージコントローラ12に
より制御され左右方向に移動するようになっている。一
軸メカニカルステージ7には、画像記録済の試料9が試
料ホルダ8に固定されて配置されており、一軸メカニカ
ルステージ7を左右に移動させることにより試料9を左
右に動かして、試料9をミクロトレースすることができ
る。
【0018】一軸メカニカルステージ7の位置(移動距
離)はレーザ測長器11により精密に測定されてCPU
15に報告される。本実施例で用いられる試料9はレー
ザイメージャで画像記録されたフィルムであり、この試
料9を透過するレーザ光2の光量に基づいて試料9の濃
度が測定される。レーザイメージャによる試料9への画
像の記録は、試料9を縦方向に搬送しながら光ビームを
試料9の横方向に反復的に走査をすることによって行わ
れる。このようにして画像記録された試料9は縦横を逆
にして試料ホルダ8に固定される。
離)はレーザ測長器11により精密に測定されてCPU
15に報告される。本実施例で用いられる試料9はレー
ザイメージャで画像記録されたフィルムであり、この試
料9を透過するレーザ光2の光量に基づいて試料9の濃
度が測定される。レーザイメージャによる試料9への画
像の記録は、試料9を縦方向に搬送しながら光ビームを
試料9の横方向に反復的に走査をすることによって行わ
れる。このようにして画像記録された試料9は縦横を逆
にして試料ホルダ8に固定される。
【0019】スリット6を通過したレーザ光2は試料9
を透過し、ホトダイオード10で受光される。ホトダイ
オード10は受光したレーザ光2の光量に応じた電流を
発生する。この電流は、アンプ13で電圧変換および増
幅されてA/D変換器14でデジタル値に変換された後
CPU15に入力される。16は表示装置であり、CP
U15に接続されており、本発明による走査線ピッチ計
測方法で求められた試料9の走査線ピッチを表示する。
を透過し、ホトダイオード10で受光される。ホトダイ
オード10は受光したレーザ光2の光量に応じた電流を
発生する。この電流は、アンプ13で電圧変換および増
幅されてA/D変換器14でデジタル値に変換された後
CPU15に入力される。16は表示装置であり、CP
U15に接続されており、本発明による走査線ピッチ計
測方法で求められた試料9の走査線ピッチを表示する。
【0020】CPU15は、A/D変換器14から入力
された透過光量とHe−Neレーザ1で照射された光源
光量とに基づき数1を用いて試料9の濃度を求める。数
1において、Dは試料の濃度、I0 は光源光量、Iは透
過光量である。
された透過光量とHe−Neレーザ1で照射された光源
光量とに基づき数1を用いて試料9の濃度を求める。数
1において、Dは試料の濃度、I0 は光源光量、Iは透
過光量である。
【0021】
【数1】D=log(I0 /I) 数1により求められた試料9の濃度は、レーザ測長器1
1で精密に測定された試料9上におけるレーザ光2の照
射位置と対応づけられてCPU15に備えられたメモリ
(図示せず)に記憶される。次に、CPU15はステー
ジコントローラ12に指令を与え、一軸メカニカルステ
ージ7を1μmだけ横方向に移動する。移動後一軸メカ
ニカルステージ7を一旦停止させ、上述したのと同様に
移動後の位置で試料9の濃度を求め、その濃度を、レー
ザ測長器11で精密に測定された試料9上におけるレー
ザ光2の照射位置と対応づけてCPU15に備えられた
メモリに記憶する。このように、試料9上の各位置にお
ける試料9の濃度を求め記憶していくことにより試料9
の濃度の分布を求めることができる。
1で精密に測定された試料9上におけるレーザ光2の照
射位置と対応づけられてCPU15に備えられたメモリ
(図示せず)に記憶される。次に、CPU15はステー
ジコントローラ12に指令を与え、一軸メカニカルステ
ージ7を1μmだけ横方向に移動する。移動後一軸メカ
ニカルステージ7を一旦停止させ、上述したのと同様に
移動後の位置で試料9の濃度を求め、その濃度を、レー
ザ測長器11で精密に測定された試料9上におけるレー
ザ光2の照射位置と対応づけてCPU15に備えられた
メモリに記憶する。このように、試料9上の各位置にお
ける試料9の濃度を求め記憶していくことにより試料9
の濃度の分布を求めることができる。
【0022】ところで、本実施例のように一軸メカニカ
ルステージ7を1μmづつ横方向に移動しながら試料9
の濃度を求めて濃度分布を作成した場合であってもほぼ
正確な濃度分布が求められるが、よりきめ細かい濃度分
布を求めるためにはより細かい間隔で濃度測定をすれば
よく、たとえば一軸メカニカルステージ7を0.1μm
だけ動かすごとに試料9の濃度を求めて濃度分布を作成
するようにすればよい。
ルステージ7を1μmづつ横方向に移動しながら試料9
の濃度を求めて濃度分布を作成した場合であってもほぼ
正確な濃度分布が求められるが、よりきめ細かい濃度分
布を求めるためにはより細かい間隔で濃度測定をすれば
よく、たとえば一軸メカニカルステージ7を0.1μm
だけ動かすごとに試料9の濃度を求めて濃度分布を作成
するようにすればよい。
【0023】図2は、試料9に画像記録する際に用いら
れるレーザイメージャの光ビームの光量を示す図であ
る。
れるレーザイメージャの光ビームの光量を示す図であ
る。
【0024】図2において、縦軸は光ビームの強度(光
量)であり、横軸は光ビームの断面の中心点からの距離
である。光ビームの強度の分布は断面の中心点が最も強
く図2に示すようなガウス分布の曲線で表わされる。こ
の光ビームの断面の半径は60μmであるが、断面の中
心点から60μm以上離れた点でも光ビームの強度があ
ることが図2からわかる。
量)であり、横軸は光ビームの断面の中心点からの距離
である。光ビームの強度の分布は断面の中心点が最も強
く図2に示すようなガウス分布の曲線で表わされる。こ
の光ビームの断面の半径は60μmであるが、断面の中
心点から60μm以上離れた点でも光ビームの強度があ
ることが図2からわかる。
【0025】また、試料9には光ビームの強度が強いほ
ど濃い画像が記録され、数1により濃度Dがわかれば、
試料9への画像記録時の光ビームの強度は数2から逆算
して求めることができる。数2において、γは試料9の
フィルムの感度特性、Eは試料9への画像記録時の光ビ
ームの強度である。
ど濃い画像が記録され、数1により濃度Dがわかれば、
試料9への画像記録時の光ビームの強度は数2から逆算
して求めることができる。数2において、γは試料9の
フィルムの感度特性、Eは試料9への画像記録時の光ビ
ームの強度である。
【0026】
【数2】D=γ・logE 試料9への画像記録時には、たとえば、図2に示した光
ビームを試料9上で横方向に走査し1本の走査線による
画像記録を行った後、試料9を縦方向に移動させて次の
1本の走査線による画像記録を行う。
ビームを試料9上で横方向に走査し1本の走査線による
画像記録を行った後、試料9を縦方向に移動させて次の
1本の走査線による画像記録を行う。
【0027】図3は、光ビームにより5回の走査を行っ
た場合について試料9で受光した光ビームの強度を示し
た図である。
た場合について試料9で受光した光ビームの強度を示し
た図である。
【0028】図3において、縦軸は光ビームの強度(光
量)を示し、横軸は試料9の縦方向の位置を示す。図
中、実線で示した曲線は、図2に示したのと同様の光ビ
ームを80μmの走査線ピッチで5回照射した場合の個
々の光ビームの強度の分布を示すものであり、一点鎖線
で示した曲線は、実線で示した曲線の光ビームの強度を
重ね合わせたもので、試料9で受光する光ビームの強度
分布曲線である。先にも説明したように、この一点鎖線
で示した光ビームの強度分布は、図1の説明で求めた試
料9の濃度分布から数2を用いて求めることができるの
で、試料9の濃度分布がわかれば、図3に一点鎖線で示
した画像記録時に試料9が受光した光ビームの強度分布
が求められる。
量)を示し、横軸は試料9の縦方向の位置を示す。図
中、実線で示した曲線は、図2に示したのと同様の光ビ
ームを80μmの走査線ピッチで5回照射した場合の個
々の光ビームの強度の分布を示すものであり、一点鎖線
で示した曲線は、実線で示した曲線の光ビームの強度を
重ね合わせたもので、試料9で受光する光ビームの強度
分布曲線である。先にも説明したように、この一点鎖線
で示した光ビームの強度分布は、図1の説明で求めた試
料9の濃度分布から数2を用いて求めることができるの
で、試料9の濃度分布がわかれば、図3に一点鎖線で示
した画像記録時に試料9が受光した光ビームの強度分布
が求められる。
【0029】ところで、本発明で求めたいのは走査線ピ
ッチであるので、たとえば、図3の一点鎖線の曲線の山
aの頂点である点a1 の位置ではなく、実線の曲線の山
bの頂点である点b1 の位置を求める必要がある。図3
は、各光ビームの強度が一定で走査線ピッチのむらがな
い状態の図であるために点a1 と点b1 の位置が一致し
ているが、各光ビームの強度にばらつきがあったり走査
線ピッチにむらがあると点a1 と点b1 の位置が一致し
ない場合がある。本発明による走査線ピッチ計測方法を
用いれば、従来の技術よりも高い精度で点b1 の位置を
求めることができる。
ッチであるので、たとえば、図3の一点鎖線の曲線の山
aの頂点である点a1 の位置ではなく、実線の曲線の山
bの頂点である点b1 の位置を求める必要がある。図3
は、各光ビームの強度が一定で走査線ピッチのむらがな
い状態の図であるために点a1 と点b1 の位置が一致し
ているが、各光ビームの強度にばらつきがあったり走査
線ピッチにむらがあると点a1 と点b1 の位置が一致し
ない場合がある。本発明による走査線ピッチ計測方法を
用いれば、従来の技術よりも高い精度で点b1 の位置を
求めることができる。
【0030】図4は、本発明による走査線ピッチ計測方
法のフローチャートである。
法のフローチャートである。
【0031】まず、図1の説明で求めた試料9の濃度分
布から、数2を用いて試料9に画像を記録した際の光ビ
ームの強度分布を求める(F−1)。
布から、数2を用いて試料9に画像を記録した際の光ビ
ームの強度分布を求める(F−1)。
【0032】図5は、図4のステップ(F−1)で求め
た試料9に画像を記録した際の光ビームの強度分布を示
す。
た試料9に画像を記録した際の光ビームの強度分布を示
す。
【0033】ここでは、図4に示したフローチャートに
従って、図5に示した山Gに対応する光ビームの中心点
の位置を求める方法を説明する。
従って、図5に示した山Gに対応する光ビームの中心点
の位置を求める方法を説明する。
【0034】図4のステップ(F−2)では、山Gの頂
点における光ビームの強度を0とし、山Gの両脇の谷の
うち低い方の谷の最低点における光ビームの強度を1と
してその間の強度を規格化する。本実施例では、山Gの
頂点から低い方の谷(図では山Gの左側にある)の最低
点までを0から1に規格化したときに規格化値が0.
4、0.5、0.6に対応する3つの閾値を設ける。
点における光ビームの強度を0とし、山Gの両脇の谷の
うち低い方の谷の最低点における光ビームの強度を1と
してその間の強度を規格化する。本実施例では、山Gの
頂点から低い方の谷(図では山Gの左側にある)の最低
点までを0から1に規格化したときに規格化値が0.
4、0.5、0.6に対応する3つの閾値を設ける。
【0035】ところで、本実施例では山Gの両脇の谷の
うち低い方の谷の最低点における光ビームの強度を1と
したが、本発明はこれに限らず、山Gの両脇の谷の最低
点の平均値における光ビームの強度を1としてもよい
し、山Gの両脇の谷のうち低くない方の谷の最低点にお
ける光ビームの強度を1としてもよい。
うち低い方の谷の最低点における光ビームの強度を1と
したが、本発明はこれに限らず、山Gの両脇の谷の最低
点の平均値における光ビームの強度を1としてもよい
し、山Gの両脇の谷のうち低くない方の谷の最低点にお
ける光ビームの強度を1としてもよい。
【0036】また、本実施例では閾値を3つ設けたが、
閾値の数と値はこれに限らず、たとえば規格化値が0.
4、0.5、0.6、0.7に対応する4つの閾値を設
けるようにしてもよい。
閾値の数と値はこれに限らず、たとえば規格化値が0.
4、0.5、0.6、0.7に対応する4つの閾値を設
けるようにしてもよい。
【0037】本実施例の説明に戻り、次に、図5に示し
た光ビームの強度分布曲線と、3つの閾値とが交わる点
の座標を求める(F−3)。この交点は、図5に示した
点GU6、GU5、GU4、GD4、GD5、GD6であり、それぞ
れの座標は、(U6 ,0.6)、(U5 ,0.5)、
(U4 ,0.4)、(D4 ,0.4)、(D5 ,0.
5)、(D6 ,0.6)である。
た光ビームの強度分布曲線と、3つの閾値とが交わる点
の座標を求める(F−3)。この交点は、図5に示した
点GU6、GU5、GU4、GD4、GD5、GD6であり、それぞ
れの座標は、(U6 ,0.6)、(U5 ,0.5)、
(U4 ,0.4)、(D4 ,0.4)、(D5 ,0.
5)、(D6 ,0.6)である。
【0038】ステップ(F−4)では、ステップ(F−
3)で求めた6つの点を用いて、同じ閾値での2点の中
点の座標を求める。つまり、同じ閾値0.6に対する2
つの点GU6と点GD6との中点C6 の座標(CUD6 ,0.
6)、同様に同じ閾値0.5に対する2つの点GU5と点
GD5との中点C5 の座標(CUD5 ,0.5)、同様に同
じ閾値0.4に対する2つの点GU4と点GD4との中点C
4 の座標(CUD4 ,0.4)を求める。ここで、C
UD4 、CUD5 、CUD6 の値はそれぞれ数3、数4、数5
で求めることができる。
3)で求めた6つの点を用いて、同じ閾値での2点の中
点の座標を求める。つまり、同じ閾値0.6に対する2
つの点GU6と点GD6との中点C6 の座標(CUD6 ,0.
6)、同様に同じ閾値0.5に対する2つの点GU5と点
GD5との中点C5 の座標(CUD5 ,0.5)、同様に同
じ閾値0.4に対する2つの点GU4と点GD4との中点C
4 の座標(CUD4 ,0.4)を求める。ここで、C
UD4 、CUD5 、CUD6 の値はそれぞれ数3、数4、数5
で求めることができる。
【0039】
【数3】CUD4 =(U4 +D4 )/2
【0040】
【数4】CUD5 =(U5 +D5 )/2
【0041】
【数5】CUD6 =(U6 +D6 )/2 次に、ステップ(F−4)で求めた中点C4 (CUD4 ,
0.4)、中点C5 (CUD5 ,0.5)、中点C6 (C
UD6 ,0.6)に対して最小2乗法で近似直線の式を求
める(F−5)。ここで、図5の横軸をx軸、縦軸をy
軸とすると、中点C4 、C5 、C6 に対する近似直線
は、数6、数7、数8の前提の元で数9の式で表わすこ
とができる。
0.4)、中点C5 (CUD5 ,0.5)、中点C6 (C
UD6 ,0.6)に対して最小2乗法で近似直線の式を求
める(F−5)。ここで、図5の横軸をx軸、縦軸をy
軸とすると、中点C4 、C5 、C6 に対する近似直線
は、数6、数7、数8の前提の元で数9の式で表わすこ
とができる。
【0042】
【数6】
【0043】
【数7】α=(3・f(x・y)−f(x)・f
(y))/(3・f(x2 )−f(x)2 )
(y))/(3・f(x2 )−f(x)2 )
【0044】
【数8】β=(f(x2 )・f(y)−f(x)・f
(x・y))/(3・f(x2 )−f(x)2 )
(x・y))/(3・f(x2 )−f(x)2 )
【0045】
【数9】y=α・x+β 次に、数9の式においてyを0(山Gの頂点における光
ビームの強度の規格化値)としたときのxの値を求め
(F−6)、この値を図5に示した山Gに対応する光ビ
ーム(走査線)の中心点の位置とする。上述したのと同
様の計算により、試料9に画像を記録した際の光ビーム
の強度分布におけるすべての山に関してそれぞれに対応
する光ビーム(走査線)の中心点の位置を求めることが
でき、こうして求めた各中心点の間隔を計算すれば走査
線のピッチが求まる(F−7)。
ビームの強度の規格化値)としたときのxの値を求め
(F−6)、この値を図5に示した山Gに対応する光ビ
ーム(走査線)の中心点の位置とする。上述したのと同
様の計算により、試料9に画像を記録した際の光ビーム
の強度分布におけるすべての山に関してそれぞれに対応
する光ビーム(走査線)の中心点の位置を求めることが
でき、こうして求めた各中心点の間隔を計算すれば走査
線のピッチが求まる(F−7)。
【0046】図6は、3本の走査線で走査線ピッチを変
えて画像記録した試料における画像記録時の光ビームの
強度の分布を示した図である。
えて画像記録した試料における画像記録時の光ビームの
強度の分布を示した図である。
【0047】詳しくは、山h、山j、山kのそれぞれに
対応する光ビームの強度はすべて1、直径はすべて12
0μmであり、山hに対応する光ビームの中心点と山j
に対応する光ビームの中心点との間隔は79μmであ
り、山jに対応する光ビームの中心点と山kに対応する
光ビームの中心点との間隔は80μmである。
対応する光ビームの強度はすべて1、直径はすべて12
0μmであり、山hに対応する光ビームの中心点と山j
に対応する光ビームの中心点との間隔は79μmであ
り、山jに対応する光ビームの中心点と山kに対応する
光ビームの中心点との間隔は80μmである。
【0048】図7は、図6の山jに対応する光ビームの
中心点の位置を、本発明による走査線ピッチ計測方法で
求めた場合の誤差を示す図である。ただし、この誤差
は、光ビームをガウス分布と仮定し、そのガウス曲線上
で求めた理論値である。
中心点の位置を、本発明による走査線ピッチ計測方法で
求めた場合の誤差を示す図である。ただし、この誤差
は、光ビームをガウス分布と仮定し、そのガウス曲線上
で求めた理論値である。
【0049】図7に示した直線は上述した最小2乗法で
求めた近似直線であり、この直線で横軸0のときの縦軸
の値が、本発明による走査線ピッチ計測方法で山jに対
応する光ビームの中心点を求めた場合の誤差であり、図
7では誤差が0.105μmであった。一方、上述した
従来技術の濃度分布曲線の縦軸の最大値と最小値との間
に予め閾値を一つだけ定め、濃度分布曲線の1つの山に
おいてこの閾値と交わる2点を取り、この2点の中間点
を光ビームの中心点とみなす方法を用いたところ、閾値
を光ビームの規格値で0.4に相当するところに設定し
た場合では0.434μmの誤差があり、閾値を光ビー
ムの規格値で0.5に相当するところに設定した場合で
は0.501μmの誤差があり、閾値を光ビームの規格
値で0.6に相当するところに設定した場合では0.5
96μmの誤差があった。このことから、本発明による
走査線ピッチ計測方法がいかに高精度であるかがわか
る。
求めた近似直線であり、この直線で横軸0のときの縦軸
の値が、本発明による走査線ピッチ計測方法で山jに対
応する光ビームの中心点を求めた場合の誤差であり、図
7では誤差が0.105μmであった。一方、上述した
従来技術の濃度分布曲線の縦軸の最大値と最小値との間
に予め閾値を一つだけ定め、濃度分布曲線の1つの山に
おいてこの閾値と交わる2点を取り、この2点の中間点
を光ビームの中心点とみなす方法を用いたところ、閾値
を光ビームの規格値で0.4に相当するところに設定し
た場合では0.434μmの誤差があり、閾値を光ビー
ムの規格値で0.5に相当するところに設定した場合で
は0.501μmの誤差があり、閾値を光ビームの規格
値で0.6に相当するところに設定した場合では0.5
96μmの誤差があった。このことから、本発明による
走査線ピッチ計測方法がいかに高精度であるかがわか
る。
【0050】図8は、3本の走査線で走査線ピッチを変
えるとともに光ビームの直径を図6とは変えて画像記録
した試料における画像記録時の光ビームの強度分布を示
したものである。
えるとともに光ビームの直径を図6とは変えて画像記録
した試料における画像記録時の光ビームの強度分布を示
したものである。
【0051】詳しくは、山m、山n、山pのそれぞれに
対応する光ビームの強度はすべて1、直径はすべて11
0μmであり、山mに対応する光ビームの中心点と山n
に対応する光ビームの中心点との間隔は79μmであ
り、山nに対応する光ビームの中心点と山pに対応する
光ビームの中心点との間隔は80μmである。
対応する光ビームの強度はすべて1、直径はすべて11
0μmであり、山mに対応する光ビームの中心点と山n
に対応する光ビームの中心点との間隔は79μmであ
り、山nに対応する光ビームの中心点と山pに対応する
光ビームの中心点との間隔は80μmである。
【0052】図9は、図8の山nに対応する光ビームの
中心点の位置を、本発明による走査線ピッチ計測方法で
求めた場合の誤差を示す図である。ただし、この誤差
は、光ビームをガウス分布と仮定し、そのガウス曲線上
で求めた理論値である。
中心点の位置を、本発明による走査線ピッチ計測方法で
求めた場合の誤差を示す図である。ただし、この誤差
は、光ビームをガウス分布と仮定し、そのガウス曲線上
で求めた理論値である。
【0053】図9に示した直線は上述した最小2乗法で
求めた近似直線であり、この直線で横軸0のときの縦軸
の値が、本発明による走査線ピッチ計測方法で山nに対
応する光ビームの中心点を求めた場合の誤差であり、図
9では誤差が0.029μmであった。一方、上述した
従来技術の濃度分布曲線の縦軸の最大値と最小値との間
に予め閾値を一つだけ定め、濃度分布曲線の1つの山に
おいてこの閾値と交わる2点を取り、この2点の中間点
を光ビームの中心点とみなす方法を用いたところ、閾値
を光ビームの規格値で0.4に相当するところに設定し
た場合では0.246μmの誤差があり、閾値を光ビー
ムの規格値で0.5に相当するところに設定した場合で
は0.290μmの誤差があり、閾値を光ビームの規格
値で0.6に相当するところに設定した場合では0.3
53μmの誤差があった。このことからも、本発明によ
る走査線ピッチ計測方法がいかに高精度であるかがわか
る。
求めた近似直線であり、この直線で横軸0のときの縦軸
の値が、本発明による走査線ピッチ計測方法で山nに対
応する光ビームの中心点を求めた場合の誤差であり、図
9では誤差が0.029μmであった。一方、上述した
従来技術の濃度分布曲線の縦軸の最大値と最小値との間
に予め閾値を一つだけ定め、濃度分布曲線の1つの山に
おいてこの閾値と交わる2点を取り、この2点の中間点
を光ビームの中心点とみなす方法を用いたところ、閾値
を光ビームの規格値で0.4に相当するところに設定し
た場合では0.246μmの誤差があり、閾値を光ビー
ムの規格値で0.5に相当するところに設定した場合で
は0.290μmの誤差があり、閾値を光ビームの規格
値で0.6に相当するところに設定した場合では0.3
53μmの誤差があった。このことからも、本発明によ
る走査線ピッチ計測方法がいかに高精度であるかがわか
る。
【0054】図10は、3本の走査線で光ビームの強度
を変えて画像記録した試料における画像記録時の光ビー
ムの強度分布を示したものである。
を変えて画像記録した試料における画像記録時の光ビー
ムの強度分布を示したものである。
【0055】詳しくは、山qに対応する光ビームの強度
は1.01であり、山sに対応する光ビームの強度は1
であり、山tに対応する光ビームの強度は0.99であ
る。また、山q、山s、山tのそれぞれに対応する光ビ
ームの直径はすべて120μmであり、山qに対応する
光ビームの中心点と山sに対応する光ビームの中心点と
の間隔は80μmであり、山sに対応する光ビームの中
心点と山tに対応する光ビームの中心点との間隔は80
μmである。
は1.01であり、山sに対応する光ビームの強度は1
であり、山tに対応する光ビームの強度は0.99であ
る。また、山q、山s、山tのそれぞれに対応する光ビ
ームの直径はすべて120μmであり、山qに対応する
光ビームの中心点と山sに対応する光ビームの中心点と
の間隔は80μmであり、山sに対応する光ビームの中
心点と山tに対応する光ビームの中心点との間隔は80
μmである。
【0056】図11は、図10の山sに対応する光ビー
ムの中心点の位置を、本発明による走査線ピッチ計測方
法で求めた場合の誤差を示す図である。ただし、この誤
差は、光ビームをガウス分布と仮定し、そのガウス曲線
上で求めた理論値である。
ムの中心点の位置を、本発明による走査線ピッチ計測方
法で求めた場合の誤差を示す図である。ただし、この誤
差は、光ビームをガウス分布と仮定し、そのガウス曲線
上で求めた理論値である。
【0057】図11に示した直線は上述した最小2乗法
で求めた近似直線であり、この直線で横軸0のときの縦
軸の値が、本発明による走査線ピッチ計測方法で山sに
対応する光ビームの中心点を求めた場合の誤差であり、
図11では誤差が0.007μmであった。一方、上述
した従来技術の濃度分布曲線の縦軸の最大値と最小値と
の間に予め閾値を一つだけ定め、濃度分布曲線の1つの
山においてこの閾値と交わる2点を取り、この2点の中
間点を光ビームの中心点とみなす方法を用いたところ、
閾値を光ビームの規格値で0.4に相当するところに設
定した場合では0.122μmの誤差があり、閾値を光
ビームの規格値で0.5に相当するところに設定した場
合では0.145μmの誤差があり、閾値を光ビームの
規格値で0.6に相当するところに設定した場合では
0.179μmの誤差があった。このことからも、本発
明による走査線ピッチ計測方法がいかに高精度であるか
がわかる。
で求めた近似直線であり、この直線で横軸0のときの縦
軸の値が、本発明による走査線ピッチ計測方法で山sに
対応する光ビームの中心点を求めた場合の誤差であり、
図11では誤差が0.007μmであった。一方、上述
した従来技術の濃度分布曲線の縦軸の最大値と最小値と
の間に予め閾値を一つだけ定め、濃度分布曲線の1つの
山においてこの閾値と交わる2点を取り、この2点の中
間点を光ビームの中心点とみなす方法を用いたところ、
閾値を光ビームの規格値で0.4に相当するところに設
定した場合では0.122μmの誤差があり、閾値を光
ビームの規格値で0.5に相当するところに設定した場
合では0.145μmの誤差があり、閾値を光ビームの
規格値で0.6に相当するところに設定した場合では
0.179μmの誤差があった。このことからも、本発
明による走査線ピッチ計測方法がいかに高精度であるか
がわかる。
【0058】本実施例では、試料9の濃度分布を試料9
への画像記録時の光ビームの強度分布に変換してから光
ビームの中心点を求めたが、試料9の濃度分布に閾値を
設け、最小2乗法で光ビームの中心点を求めるようにし
てもよい。ただし、光ビームの強度の分布に変換してか
ら光ビームの中心点を求めるようにしておけば、試料と
して扱うものがフィルムの感度特性の異なるものであっ
ても走査線ピッチを正確に計測することが可能である。
への画像記録時の光ビームの強度分布に変換してから光
ビームの中心点を求めたが、試料9の濃度分布に閾値を
設け、最小2乗法で光ビームの中心点を求めるようにし
てもよい。ただし、光ビームの強度の分布に変換してか
ら光ビームの中心点を求めるようにしておけば、試料と
して扱うものがフィルムの感度特性の異なるものであっ
ても走査線ピッチを正確に計測することが可能である。
【0059】また、本実施例では試料9の透過光によっ
て試料9の濃度を検出するようにしたが、本発明はこれ
に限らず、試料の反射光によって試料の濃度を検出する
場合にも適用できることはもちろんである。
て試料9の濃度を検出するようにしたが、本発明はこれ
に限らず、試料の反射光によって試料の濃度を検出する
場合にも適用できることはもちろんである。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光ビームを走査して画像記録を行うレーザプリンタ等の
装置の走査線ピッチを高精度に計測することができる。
光ビームを走査して画像記録を行うレーザプリンタ等の
装置の走査線ピッチを高精度に計測することができる。
【0061】また、本発明によれば、試料のフィルムの
感度特性によらず高精度な走査線ピッチの計測が可能で
ある。
感度特性によらず高精度な走査線ピッチの計測が可能で
ある。
【0062】さらに、本発明によれば、高精度に走査線
ピッチを計測できるので、試料に画像を記録するレーザ
イメージャ等の機器での記録画像濃度むらの要因を把握
することができ、レーザイメージャ等の機器の改良の精
度を向上させ、改良に要する時間を短縮させることがで
きる。
ピッチを計測できるので、試料に画像を記録するレーザ
イメージャ等の機器での記録画像濃度むらの要因を把握
することができ、レーザイメージャ等の機器の改良の精
度を向上させ、改良に要する時間を短縮させることがで
きる。
【図1】本発明による走査線ピッチ計測方法を適用した
走査線ピッチむら計測装置のブロック線図である。
走査線ピッチむら計測装置のブロック線図である。
【図2】試料に画像記録する際に用いられるレーザイメ
ージャの光ビームの光量を示す図である。
ージャの光ビームの光量を示す図である。
【図3】光ビームにより5回の走査を行った場合の試料
で受光した光ビームの強度を示す図である。
で受光した光ビームの強度を示す図である。
【図4】本発明による走査線ピッチ計測方法のフローチ
ャートである。
ャートである。
【図5】試料に画像を記録した際の光ビームの強度分布
を示す図である。
を示す図である。
【図6】3本の走査線で走査線ピッチを変えて画像記録
した試料における画像記録時の光ビームの強度分布を示
した図である。
した試料における画像記録時の光ビームの強度分布を示
した図である。
【図7】図6の山に対応する光ビームの中心点の位置
を、本発明による走査線ピッチ計測方法で求めた場合の
誤差を示す図である。
を、本発明による走査線ピッチ計測方法で求めた場合の
誤差を示す図である。
【図8】3本の走査線で走査線ピッチを変えるとともに
光ビームの直径を図6とは変えて画像記録した試料にお
ける画像記録時の光ビームの強度分布を示した図であ
る。
光ビームの直径を図6とは変えて画像記録した試料にお
ける画像記録時の光ビームの強度分布を示した図であ
る。
【図9】図8の山に対応する光ビームの中心点の位置
を、本発明による走査線ピッチ計測方法で求めた場合の
誤差を示す図である。
を、本発明による走査線ピッチ計測方法で求めた場合の
誤差を示す図である。
【図10】3本の走査線で光ビームの強度を変えて画像
記録した試料における画像記録時の光ビームの強度分布
を示した図である。
記録した試料における画像記録時の光ビームの強度分布
を示した図である。
【図11】図10の山に対応する光ビームの中心点の位
置を、本発明による走査線ピッチ計測方法で求めた場合
の誤差を示す図である。
置を、本発明による走査線ピッチ計測方法で求めた場合
の誤差を示す図である。
1 He−Neレーザ 2 レーザ光 3 筒 4 ビームエキスパンダ 5 シリンドリカルレンズ 6 スリット 7 一軸メカニカルステージ 8 試料ホルダ 9 試料 10 ホトダイオード 11 レーザ測長器 12 ステージコントローラ 13 アンプ 14 A/D変換器 15 CPU 16 表示装置
Claims (2)
- 【請求項1】 光ビームを所定のピッチで走査すること
により該ピッチで濃淡が繰り返されて記録される画像の
走査線ピッチを計測する方法において、 記録画像から求めた走査線ごとの濃度変動を表わす信号
中の1走査線に対応する信号の波形の山の最高点におけ
る信号値と谷の最低点における信号値との間に複数の閾
値を設け、 前記1走査線に対応する濃度変動を表わす信号の信号値
が各閾値と等しくなる信号波形上の2つの点の中心点を
閾値ごとに求め、 前記閾値のそれぞれに対して求めた中心点に対し直線近
似を行って近似直線を求め、 該近似直線が前記信号波形の山の最高点の信号値と等し
い値を有する画像上の位置を、前記1走査線の中心位置
とみなし、 隣接する走査線の中心位置どうしの間隔を走査線ピッチ
として計測することを特徴とする走査線ピッチ計測方
法。 - 【請求項2】 前記走査線ごとの濃度変動を表わす信号
が、画像の濃度分布と画像の記録体の感度特性とに基づ
いて求めた画像記録時の光ビーム強度分布を表わす信号
であることを特徴とする請求項1に記載の走査線ピッチ
計測方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10991093A JP3332468B2 (ja) | 1993-04-13 | 1993-04-13 | 走査線ピッチ計測方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10991093A JP3332468B2 (ja) | 1993-04-13 | 1993-04-13 | 走査線ピッチ計測方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06297758A true JPH06297758A (ja) | 1994-10-25 |
JP3332468B2 JP3332468B2 (ja) | 2002-10-07 |
Family
ID=14522253
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10991093A Expired - Fee Related JP3332468B2 (ja) | 1993-04-13 | 1993-04-13 | 走査線ピッチ計測方法 |
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---|---|
JP (1) | JP3332468B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19730157A1 (de) * | 1996-07-15 | 1998-01-29 | Ricoh Kk | Bildlesepositionsfehler-Meßeinrichtung |
US5892595A (en) * | 1996-01-26 | 1999-04-06 | Ricoh Company, Ltd. | Image reading apparatus for correct positioning of color component values of each picture element |
US5949922A (en) * | 1996-10-14 | 1999-09-07 | Ricoh Company, Ltd. | Image reading apparatus |
US5949924A (en) * | 1995-10-06 | 1999-09-07 | Ricoh Company, Ltd. | Image processing apparatus, method and computer program product |
JP2009018580A (ja) * | 2007-06-14 | 2009-01-29 | Fujifilm Corp | ドット計測方法及び装置並びにプログラム |
-
1993
- 1993-04-13 JP JP10991093A patent/JP3332468B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|---|---|---|
US5949924A (en) * | 1995-10-06 | 1999-09-07 | Ricoh Company, Ltd. | Image processing apparatus, method and computer program product |
US6078703A (en) * | 1995-10-06 | 2000-06-20 | Ricoh Company, Ltd. | Image processing apparatus, method and computer program product |
US6122412A (en) * | 1995-10-06 | 2000-09-19 | Ricoh Company, Ltd. | Image processing apparatus, method and computer program product |
US5892595A (en) * | 1996-01-26 | 1999-04-06 | Ricoh Company, Ltd. | Image reading apparatus for correct positioning of color component values of each picture element |
DE19730157A1 (de) * | 1996-07-15 | 1998-01-29 | Ricoh Kk | Bildlesepositionsfehler-Meßeinrichtung |
US6023537A (en) * | 1996-07-15 | 2000-02-08 | Ricoh Company, Ltd. | Image reading apparatus using an image reading position error measuring device |
US5949922A (en) * | 1996-10-14 | 1999-09-07 | Ricoh Company, Ltd. | Image reading apparatus |
JP2009018580A (ja) * | 2007-06-14 | 2009-01-29 | Fujifilm Corp | ドット計測方法及び装置並びにプログラム |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3332468B2 (ja) | 2002-10-07 |
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