JPH0629746U - 水平割金型装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高さ方向の設置スペースを低くすることがで
きると共に上金型を取付ける可動板及び上下金型を簡単
に機外に移動させることができる水平割金型装置を提供
することを目的とする。 【構成】 回転駆動機１９に連結された回転ナット６、
６とネジ棒７、７の係合によりネジ棒７、７を昇降させ
ることにより、これに連結されている可動板１３及び上
金型１１を昇降させて上下金型１１、１の開閉を行なわ
せる構成にすると共に上金型１１を取付けた可動板１３
をネジ棒７、７に対し着脱可能に連結して可動板１３及
び上下金型１１、１を簡単に機外に移動できるようにし
た水平割金型装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、下金型と上金型とを上下に型合わせしてその金型キャビティー内に 溶湯を供給充填して鋳造を行なう水平割の金型装置に関する。

【０００２】

【従来技術と問題点】

従来一般に使用されている水平割金型装置は、図５に示すように下金型５１を 上面に取付けた下部固定板５２と上部固定板５３との間位置に下面に上金型５４ を取付けた可動板５５を支持フレーム５６、５６を介して昇降可能に配設し、こ の可動板５５を上部固定板５３に取付けたシリンダ５７に連結して昇降させ上下 金型５４、５１を型合わせ開閉できるようにしている。 しかし、このような水平割金型装置は、装置の背丈が高くなり、高さ方向に大き なスペースをとる問題があった。 さらに金型の交換に伴う諸作業を可動板５５を吊り下げた状態のまま狭い場所で 行なう必要があり、厄介な作業になる問題もあった。 本考案は上記の問題に鑑みて成されたもので装置の高さ方向の設置スペースを低 くするこてができると共に上金型を取付ける可動板及び上下金型を機外に簡単に 取り出すことができる水平割金型装置を提供することを目的とするものである。

【０００３】

【問題解決のための手段】

上記の目的を達成するために、本考案における水平割金型装置は、上面に下金 型を取付けた固定板を脚部材を介して固定支持すると共に、該固定板の周縁部に 上下に貫通する貫通孔を複数穿設し、該固定板における貫通孔位置に回転ナット を該貫通孔に連通させると共に回転可能にして取付け、各回転ナット及び貫通孔 には、ネジ棒を螺合貫通させて係合し、該ネジ棒の上端間には下面に前記下金型 に型合せ可能な上金型を取付けた可動板を着脱可能に設けると共に前記各回転ナ ットと回転駆動機とを導伝手段を介して連結したことを特徴とするものである。

【０００４】

【作用】

本考案は上記のような解決手段を採用することにより、高い設置スペースを必 要とするシリンダを除去して設置スペースを低くすることができると共に、金型 交換時等には上下金型をボルトナットにより固定し、下金型と固定板との取付け をはずし、ネジ棒と可動板との取付けをはずすことによりフォークリフト等によ り可動板及び上下金型を若干すくい上げて機外に取り出すことができ、金型交換 等に伴う諸作業を広い機外において行なうことができるようになる。

【０００５】

【実施例】

以下本考案の実施例を図１〜図４に基づいて詳細に説明する。上面に下金型１ をボルトナット等を介して取付けた固定板２が４本の脚部材３、３を介して水平 状態にして固定されている。該固定板２の四隅位置より若干内側に入った位置に は図３に示すように上下に貫通する貫通孔３、３が穿設されており、、該固定板 ２における各貫通孔３、３に対応する下面には軸受ユニット４、４が固着されて いて各軸受ユニット４、４にはチェーンホィール５、５を取付けた回転ナット６ 、６が該貫通孔３、３に連通すると共に回転自在にして取付けられている。 該回転ナット６、６及び貫通孔３、３には台形ネジ棒７、７が螺合貫通して係合 されていて４本の台形ネジ棒７、７の下端間はフレーム８、８により固定連結さ れている。

【０００６】 各台形ネジ棒７、７の上端には細い丸長の連結杆９、９が一体的に連結されてい て、該連結杆９、９の上端部には左右方向に向けて貫通するテーパ状角孔１０、 １０が穿設されている。前記４本の台形ネジ棒７、７の上端間には下面に前記下 金型１に対応する上金型１１を取付けると共に四隅に上下に貫通して前記連結杆 ９、９に対応する丸孔１２、１２を穿設した可動板１３が該丸孔１２、１２に連 結杆９、９を貫通挿入した状態にして受座１４、１４を介して嵌め込まれており 、該可動板１３上には連結杆９、９のテーパ状角孔１０、１０に対応してシリン ダ１５、１５が設けられていて、該シリンダ１５、１５のピストンロッド１６、 １６先端に固着したクサビ１７、１７が前記テーパ状角孔１０、１０に嵌入され て可動板１３を受座１４、１４とクザビ１７、１７により固定した状態にされて いる。

【０００７】 さらに前記固定板２の下面にはブラケット１８を介して正逆回転サーボモータ １９が上向きに取付けられていて、該正逆回転サーボモータ１９の回転軸には２ 列のチェーンホィール２０が固着されており、該チェーンホィール２０は、前記 台形ネジ棒７、７の中間位置になるように配設されている。 また該チェーンホィール２０と左右の回転ナット６、６のチェーンホィール５、 ５との間及び前後の回転ナット６、６のチェーンホィール５、５間にはチェーン ２１、２１、２１が掛け廻してあり、正逆回転サーボモータ１９の作動により、 チエーンホィール５、５付きの回転ナット６、６、６、６の全てが同一方向に回 転し、台形ネジ棒７、７、７、７が同調して昇降するようになっている。

【０００８】 次に上記のように構成されたものの作動について説明する。図１の状態におい て正逆回転サーボモータ１９に通電してチェーンホィール２０を正回転させると チェーンホィール２１、２１、２１、２１を介してチェーンホィール５、５、５ 、５及び回転ナット６、６、６、６が同調回転し、これに伴って台形ネジ棒７、 ７、７、７が同調して上昇し、これに連結されている可動板１３及び上金型１１ が上昇し、型開きが成される。 尚上金型１１を所定位置で停止する場合には昇降物全体の重量に対応する上昇力 を台形ネジ棒７、７、７、７に発生させるだけのトルクをサーボモータ１９に発 生させておくことにより停止状態が維持される。 さらに前記型開きの状態から正逆回転サーボモータ１９を逆回転させれば台形ネ ジ棒７、７、７、７が同調下降し、可動板１３及び上金型１１が下降し型閉じが 成される。 また型閉じ後型閉じ力に対応するトルクをサーボモータ１９に発生させておくこ とにより型閉じ力が維持される。

【０００９】 さらに可動板１３及び上下金型１１、１を機外に移動させるには、図１の状態で 上下金型１１、１をボルトナット等で連結固定し、下金型１と固定板２との連結 固定を取りはずし、シリンダ１５、１５、１５、１５を作動させてクサビ１７、 １７、１７、１７を連結杆９、９、９、９のテーパ状角孔１０、１０、１０、１ ０より抜き出した後ホークリフト等の公知手段により可動板１３及び上下金型１ １、１を若干上昇させて可動板１３を連結杆９、９、９、９から抜き上げ機外に 運び出す。尚可動板１３と上金型１１、あるいは可動板１３のみを機外に移動さ せる場合には図１の状態のままにしておいたり、可動板１３と上金型１１との連 結を取りはずした後にシリンダ１５、１５、１５、１５によりクサビ１７、１７ 、１７、１７を抜き出してホークリフト等により抜き上げるようにすればよい。 このようにして機外に運び出された可動板１３及び上下金型１１、１は作業しや すい状態にされて金型の交換及びこれに伴う付属機器の取付け等必要な作業が成 された後前記と逆の作動を行なって機内にセットされる。 尚上記実施例においては回転駆動機としてサーボモータ１９を使用したが油圧モ ータを使用してもよい。さらに実施例において台形ネジ棒７を使用しているがボ ールネジ棒を使用してもよい。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は、上記の説明から明らかなように、回転駆動機に連結された回転ナッ トとネジ棒の係合によりネジ棒を昇降させることにより、これに連結された可動 板及び上金型を昇降させて型の開閉を行なうようにししたから、金型の開閉のた めの長いシリンダを排除することができ、装置の高さ方向の設置スペースを低く することができる。 また、上金型を取付けた可動板を昇降するネジ棒に対し着脱可能に連結した構成 にしたから可動板及び上下金型を簡単に機外に移動できるようになり金型交換等 に伴う諸作業がやりやすくなる等種々の効果があり利とするところは著大である

【提出日】平成５年９月１０日

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】段落番号００１０

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１０】

【考案の効果】

本考案は、上記の説明から明らかなように、回転駆動機に連結された回転ナッ トとネジ棒の係合によりネジ棒を昇降させることにより、これに連結された可動 板及び上金型を昇降させて型の開閉を行なうようにしたから、金型の開閉のため の長いシリンダを排除することができ、装置の高さ方向の設置スペ−スを低くす ることができる。 また、上金型を取付けた可動板を昇降するネジ棒に対し着脱可能に連結した構成 にしたから可動板及び上下金型を簡単に機外に移動できるようになり金型交換等 に伴う諸作業がやりやすくなる等種々の効果があり利とするところは著大である 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す一部切り欠き正面図であ
る。

【図２】本考案の実施例を示す平面図である。

【図３】図１におけるＡ部拡大断面図である。

【図４】図１におけるＢ−Ｂ矢視図である。

【図５】従来の水平割金型装置を示す正面図である。

【符号の説明】

１ 下金型 ５ 20 チェ−ンホィ−ル ６ 回転ナット ７ 台形ネジ棒 11 上金型 13 可動板 15 シリンダ 17 クサビ 19 正逆回転サ−ボモ−タ 21 チェ−ン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面に下金型を取付けた固定板を脚部材
   を介して固定支持すると共に、該固定板の周縁部に上下
   に貫通する貫通孔を複数穿設し、該固定板における貫通
   孔位置に回転ナットを該貫通孔に連通させると共に回転
   可能にして取付け、各回転ナット及び貫通孔にはネジ棒
   を螺合貫通させて係合し、該ネジ棒の上端間には下面に
   前記下金型に型合わせ可能な上金型を取付けた可動板を
   着脱可能に設けると共に前記各回転ナットと回転駆動機
   とを導伝手段を介して連結したことを特徴とする水平割
   金型装置。