JPH06296694A - 多機能型大動脈内バルーンカテーテル - Google Patents

多機能型大動脈内バルーンカテーテル

Info

Publication number
JPH06296694A
JPH06296694A JP5090074A JP9007493A JPH06296694A JP H06296694 A JPH06296694 A JP H06296694A JP 5090074 A JP5090074 A JP 5090074A JP 9007493 A JP9007493 A JP 9007493A JP H06296694 A JPH06296694 A JP H06296694A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
balloon
intra
catheter
balloon catheter
physiologically active
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5090074A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Sato
正喜 佐藤
Susumu Kashiwabara
進 柏原
Osamu Uemoto
修 上本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP5090074A priority Critical patent/JPH06296694A/ja
Publication of JPH06296694A publication Critical patent/JPH06296694A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)
  • External Artificial Organs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 急性心不全や循環不全患者に適用される大動
脈内バルーンカテーテルにおいて経皮的な挿入が容易
で、バル−ンの位置確認が容易で、かつ血栓形成等の可
能性が低く、安全に使用し得る大動脈内バルーンカテー
テルを提供することにある。 【構成】 バルーン構成膜内およびまたはバルーン内壁
部に、X線不透過な粉体を有することを特徴とし、また
血管内に挿入される外面部位全体、すなわちバルーン部
外面並びにカテーテル部外面にヘパリンなどの生理活性
物質を結合させた高分子素材のコーティング処理を施し
たことを特徴とする、大動脈内バルーンカテーテル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、重症心疾患の根治術後
や急性心筋梗塞後の心原性ショックに陥った患者の循環
補助の方法の一つである大動脈内バルーンパンピング法
に関して、バルーン構成膜内およびまたはバルーン内壁
部に、一定量のX線不透過の粉体を有し、バルーンの血
管内での位置が容易に確認でき、また、バルーン並びに
カテーテルの外面を血液凝固因子活性を抑制する生理活
性物質を固定化した高分子材料にてコーティングするこ
とにより、血栓の形成する可能性を低減させることがで
きる大動脈内バルーンカテーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、重症心不全や急性心筋梗塞に
陥った場合の全身循環補助法は、大動脈内バルーンパン
ピング法、静−動脈バイパス法および補助人工心臓等が
あり、当該患者の循環不全の状態により、これらの補助
循環法を併用もしくは適用している。上記の補助循環法
にうち、大動脈内バルーンパンピング法は、当該患者の
大腿動脈部より穿刺してバルーンカテーテルを挿入する
ことができる経皮的処置が可能な方法である。したがっ
て、本大動脈内バルーンカテーテルの適用範囲は、外科
的領域のみならず内科的領域の治療手法としても有用な
補助循環法になっている。このバルーンカテーテルを下
行大動脈内にバルーン部がくるように挿入した後、当該
患者の自己心の拍動に対して同期するように収縮・拡張
を繰り返すことにより、当該患者の血圧を上昇させると
ともに、自己心の冠状動脈の血流量を増加させる、とい
う機能を有する。また、この大動脈内バルーンパンピン
グ法は、全身循環の約15−20%程度の循環補助能力を有
しているため、これを越える重症心不全患者に対しては
前述の他の補助循環法を適用ないし併用することにな
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この大動脈内バルーン
カテーテルの適用期間は、10時間程度の急性期的適用か
ら数十日間の及ぶ長期適用まで、当該患者の循環不全状
態によって、その適用期間は異なる。しかしながら、大
動脈内バルーンカテーテルを下行大動脈内で収縮・拡張
させて駆動する場合、血管内でのバルーンの位置を正確
に把握しておく必要があるが、従来の方法では、経験豊
富な医師の技術により基本的に問題なく実施されてき
た。バルーン部を、弓部大動脈の近傍に位置させると、
頚動脈、腕頭動脈及び左骨下動脈などの主要な血管の血
流を阻害する危険性があり、特に頚動脈の血流を阻害し
た場合は血圧の異常な上昇により、脳出血を来たすとい
う重大な合併症を併発することが予想される。また、下
行大動脈の比較的下部に位置させると、腎動脈などの血
流を阻害することになり、腎不全等の合併症状を併発さ
せる危険性がある。
【0004】一方、この大動脈内バルーンカテーテルの
適用は、前述のように比較的長期間の使用に及ぶ場合が
あるが、この際、問題となるのが血栓の形成による合併
症である。このバルーン部は、収縮・拡張を繰り返すの
で耐屈曲疲労性が要求され、そのため医療用グレードの
ポリウレタン系の樹脂が使用されている場合が多いが、
当然ながら異物反応が起こり、結果として血液凝固因子
活性を増加させる危険性がある。血栓が発生し、バルー
ン部ないしカテーテル部に付着し、それが、末梢側へ血
流と共に流れた場合、下肢の血行を阻害することにな
り、その程度によっては、麻痺などの重大な合併症をき
たす危険性がある。本発明は、前記事情を改善するため
に考案されたものである。すなわち本発明の目的は、経
皮的な挿入が容易で、バル−ンの位置確認が容易な、か
つ血栓形成等の可能性が低い、安全に使用し得る、大動
脈内バルーンカテーテルを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を解決するため
の大動脈内バルーンカテーテルは、バルーン構成膜内お
よびまたはバルーン内壁部に、一定量のX線不透過の粉
体を有し、そのX線不透過能を有する粉体が、硫酸バリ
ウム、次炭酸ビスマス及びこれらの表面滑性を向上させ
る目的で、シリカ処理を施した粉体である造影剤であ
り、X線透視下において、挿入部位が明確、かつ容易に
判定できることを特徴とし、また、バルーン外面部並び
にそれに続く、血管内に挿入すべきカテーテル部の外面
を、血液凝固因子活性を抑制する生理活性物質、すなわ
ちヘパリン及びトロンボモジュリンを固定化するコーテ
ィング用部材としてポリウレタン系及び塩化ビニル系の
高分子材料であることを特徴とする、多機能型大動脈内
バルーンカテーテルである。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
大動脈内バルーンカテーテルにおいては、収縮・拡張を
繰り返し作動するバルーン構成膜内およびまたはバルー
ン内壁部に、一定量のX線不透過の粉体を有し、その粉
体が、硫酸バリウムまたは次炭酸ビスマスまたはこれら
の造影剤をシリカ処理した粉体である。
【0007】その粉体粒子の大きさは、直径が1から80
ミクロンが好ましく、さらに1から20ミクロンのものが
望ましい。したがって、従来の大動脈内バルーンカテー
テルでは不明瞭であった、バルーンの血管内挿入部位が
X線透視下において明確に判断できる。このカテーテル
部の材質は、ポリエチレン、ポリウレタン、好ましくは
セグメント化ポリエーテル型ポリウレタンまたはセグメ
ント化ポリエーテル型ポリウレタンウレア、ポリウレタ
ン−ポリジメチルシロキサングラフト共重合体、高分子
量ポリエステル可塑剤含有ポリ塩化ビニル、ポリスチレ
ン−ポリ(2-ヒドロキシエチル)メタクリレート共重合
体で形成されている。
【0008】さらに、この場合の可塑剤の種類として
は、ジエチルヘキシルフタレートや数平均分子量5000〜
20000 のポリエステル可塑剤を使用することが望まし
い。一方、バルーン部の材質は、ポリウレタン、好まし
くはセグメント化ポリエーテル型ポリウレタンまたはセ
グメント化ポリエーテル型ポリウレタンウレア、ポリウ
レタン−ポリジメチルシロキサングラフト共重合体等の
公知の耐屈曲疲労性を有する抗血栓性材料を使用してい
る。さらにバルーン部外面及びカテーテル外面を被覆す
る部材としては、第4級アミノ基を含有するポリウレタ
ン、好ましくは第4級アミノ基を含有するセグメント化
ポリエーテル型ポリウレタンまたはセグメント化ポリエ
ーテル型ポリウレタンウレア、ポリウレタン- ポリジメ
チルシロキサングラフト共重合体にヘパリン、トロンボ
モジュリンを固定化したものを使用している。
【0009】したがって、血管内に比較的長期に留置し
て使用される場合、従来の大動脈内バルーンカテーテル
で問題となり重篤な合併症である、血栓の形成する可能
性が低減するとともに、その結果として安全に使用する
ことができる。
【0010】
【実施例】本発明の大動脈内バルーンカテーテルは、た
とえば図2の実施例に示すように2つ以上のルーメンを
有するカテーテル部分の先端部にバルーン部が固定され
ている。2つあるルーメンのうち、1つはガイドワイヤ
ーを導入する部分であり、もう1つはバルーン部を収縮
・拡張させる部分である。
【0011】このカテーテル部の材質は、汎用のポリエ
チレン樹脂を基本部材として構成されている。一方、バ
ルーン部の基本部材として、セグメント化ポリエーテル
型ポリウレタンウレア、商品名「TM-3」で形成されてい
る。さらにバルーン部外面及びカテーテル外面を被覆す
る部材としては、第4級アミノ基を含有するセグメント
化ポリエーテル型ポリウレタンにヘパリンを固定化した
ものを使用している。また、ヘパリンを上記高分子材料
上に固定化する場合、2重量%の溶液にて固定化してい
る。また、バルーン構成膜内およびまたはバルーン内壁
部に、一定量のX線不透過の粉体、次炭酸ビスマスを使
用している。
【0012】バルーンカテーテル先端部には、ガイドワ
イヤーを通過させる孔が開いており、かつ、この部分で
動脈圧を計測できるような感知器を備えている。この先
端部の感知器は、ステンレスないし硬質の高分子材料に
て成形された支持体にて固定されており、これがバルー
ン部及びカテーテル部の不慮の屈曲を防止する役割を果
たしている。バルーンカテーテル末端部は、2つのルー
メンを分離する二方コネクターとなっており、バルーン
の駆動ラインには、駆動装置に接続すべくコネクターが
接続している。さらにもう一方のルーメンはガイドワイ
ヤーを通過させたり、何らかの薬液を注入することが可
能なラインとなっている。
【0013】バルーン部は、カテーテル部の先端部及び
バルーン部の末端部にて当該カテーテルに接着接合され
ているが、血管内に挿入されているカテーテル部全体を
覆うような構造を有しているものが好ましい。また、バ
ルーン部の循環補助性能についてはは、収縮・拡張を繰
り返し駆動する部分であり、耐久性が要求される部分で
ある一方、当該患者の血行動態に適合するべく応答性も
重要な因子である。以上明らかなように、本発明におい
ては、従来とは異なってバルーン内部に造影剤を導入し
ており、かつバルーン部外面及びカテーテル外面部に、
抗血栓性材料をベースとして、血液凝固因子活性を抑制
する生理活性物質を固定化しているので、X線透視下で
は、血管内におけるバルーン部の挿入位置を誤ることな
く使用することができかつ抗凝血療法等を行うことな
く、安全に使用することが出来るのである。
【0014】なお、本発明は前記実施例に限定されず、
要旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施するこ
とが可能である。例えば、先端部に血圧を検知する感知
器を装備しなくとも、使用することは可能であるし、ま
た、ルーメンの数を3ルーメンにすることも可能であ
る。このように、その仕様、形状を変更することによ
り、より適用に準じた形状のものとなる。
【0015】
【発明の効果】本発明の大動脈内バルーンカテーテル
は、血管内の造影性と生理活性物質による抗血栓性を付
与したバルーンカテーテルであり、使用手法並びに医学
的適用上、より安全に使用し得ることが出来る。さらに
固定化した生理活性物質が徐放した後でも基本部材が抗
血栓性材料で形成されているので一定の抗血栓性は保持
されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】X線不透過の粉体を有する部分の断面説明図で
ある。
【図2】本発明の大動脈内バルーンカテーテルの1 例を
示す断面説明図である。
【符号の説明】
1. バルーン構成膜内部 2. バルーン内壁部 3. バルーン先端固定部 4. バルーン末端固定部 5. 血圧計測用感知器装着部 6. カテーテル血管内留置部 7. ルーメン分割用コネクター部 8. 駆動ライン接続用コネクター部 9. ガイドワイヤー挿入用接続部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バルーン構成膜内およびまたはバルーン
    内壁部に、一定量のX線不透過の粉体を有していること
    を特徴とする大動脈内バルーンカテーテル。
  2. 【請求項2】 請求項1において、X線不透過能を有す
    る粉体が、硫酸バリウム、次炭酸ビスマスおよびこれら
    の表面滑性を向上させる目的で、シリカ処理を施したX
    線不透過能を有する粉体の少なくとも1種以上であるこ
    とを特徴とする大動脈内バルーンカテーテル。
  3. 【請求項3】 請求項1のバルーンの外面部、およびに
    それに続く、血管内に挿入すべきカテーテル部の外面
    を、血液凝固因子活性を抑制する生理活性物質を固定化
    した高分子材料、または上記物質を結合し、そして徐放
    する能力を有する高分子材料でコーティングされている
    ことを特徴とする、多機能型大動脈内バルーンカテーテ
    ル。
  4. 【請求項4】 請求項3の血液凝固因子活性を抑制する
    物質として、ヘパリン及びトロンボモジュリンであるこ
    とを特徴とし、かつ、これらの生理活性物質を固定化す
    るコーティング用部材としてポリウレタン系及び塩化ビ
    ニル系の高分子材料であることを特徴とする、大動脈内
    バルーンカテーテル。
JP5090074A 1993-04-16 1993-04-16 多機能型大動脈内バルーンカテーテル Pending JPH06296694A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5090074A JPH06296694A (ja) 1993-04-16 1993-04-16 多機能型大動脈内バルーンカテーテル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5090074A JPH06296694A (ja) 1993-04-16 1993-04-16 多機能型大動脈内バルーンカテーテル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06296694A true JPH06296694A (ja) 1994-10-25

Family

ID=13988384

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5090074A Pending JPH06296694A (ja) 1993-04-16 1993-04-16 多機能型大動脈内バルーンカテーテル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06296694A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002503528A (ja) * 1998-02-24 2002-02-05 ボストン サイエンティフィック リミテッド 高流速透析カテーテルおよび関連方法
JP2010535546A (ja) * 2007-08-10 2010-11-25 ベイジン アムシノ メディカル カンパニー リミテッド 電気生理焼灼装置
JP2011516139A (ja) * 2008-04-02 2011-05-26 ノウル、サイード 新規医療用脈動デバイス

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002503528A (ja) * 1998-02-24 2002-02-05 ボストン サイエンティフィック リミテッド 高流速透析カテーテルおよび関連方法
JP2010535546A (ja) * 2007-08-10 2010-11-25 ベイジン アムシノ メディカル カンパニー リミテッド 電気生理焼灼装置
US8454596B2 (en) 2007-08-10 2013-06-04 Beijing Amsino Medical Co., Ltd. Electrophysiology ablation device
JP2011516139A (ja) * 2008-04-02 2011-05-26 ノウル、サイード 新規医療用脈動デバイス

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5314418A (en) Cannula
US5269752A (en) Method of extracorporeal treatment using a kink resistant catheter
US7892162B1 (en) Arterial interface
US4701166A (en) Valved two-way catheter
US6136025A (en) Endoscopic arterial pumps for treatment of cardiac insufficiency and venous pumps for right-sided cardiac support
US5759175A (en) Intra-aortic balloon catheter
US6761700B2 (en) Extra-corporeal vascular conduit
EP0941740A2 (en) Attachment of biomolecules to surfaces of medical devices
JP4267066B2 (ja) 左冠状動脈用カテーテル
WO1997018005A9 (en) Intra-aortic balloon catheter
AU602696B2 (en) Anticoagulant permeable, bio-compatible, non-thrombogenic surface
US4240794A (en) Method of preforming vascular grafts of human and other animal origin
CN106668965A (zh) 带有瓣膜的球囊反搏驱动的机械辅助循环装置
JP3938418B2 (ja) ステント
JPH06296694A (ja) 多機能型大動脈内バルーンカテーテル
Scholz et al. Mechanical left ventricular unloading during high risk coronary angioplasty: first use of a new percutaneous transvalvular left ventricular assist device
Alcan et al. Comparison of wire-guided percutaneous insertion and conventional surgical insertion of intra-aortic balloon pumps in 151 patients
Vanholder et al. Vascular access for hemodialysis
Patel et al. Nonsurgical removal of a kinked right coronary catheter
BURKE et al. Application of materials in medicine and dentistry
JPS61360A (ja) 変形自在のカニユ−レ
Jensen et al. Double-lumen balloon catheter
JP3283908B2 (ja) バルーンカテーテル
WO1993017747A1 (en) Apparatus and method for retaining a catheter in a blood vessel in a fixed position
Windecker et al. Impella assisted high risk percutaneous coronary intervention