JPH06296558A - 炊飯器等の載置台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明によれば、構成が簡単で水蒸気の放散
の洩れが少なく、しかも取扱が容易で冷却効率の高い蒸
気放散防止機能を備えた炊飯器等の載置台を実現するこ
とことを目的とするものである。 【構成】 この発明は、上面に炊飯器等を載置する可動
台を取付け内部に露受け機構を取出し自在に収納した基
台部と、基台部の背面側に立設され内部に冷風により蒸
気を凝縮して凝縮された水を露受け機構に導く熱交換機
構を設けた柱体部と、柱体部の上部から水平方向に延設
され下面に炊飯器等から排出される蒸気を吸入して柱体
部に送くる吸気機構を配置した覆体部とよりなるほぼコ
字状の本体を備えた炊飯器等の載置台を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ジャーポットや炊飯器
等の載置台に係わり、更に詳しくは湯沸しや炊飯等で発
生する蒸気の放散を防止する蒸気放散防止機能を備えた
炊飯器等の載置台に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図５は従来のこの種の装置の構成説明図
で、実開平4-189311公報記載の炊飯装置が示されてい
る。図５において、１は角箱形の炊飯装置の本体、１ａ
は蒸気排出口、２は引出し部、２ａは摺動機構、３は炊
飯器である。炊飯器３は引出し部２上に固定され、上面
に蒸気孔３ａが設けられている。４は蒸気排出路、４ａ
は蒸気導入孔、４ｂは導滴路である。また、５は蒸気流
入路、５ａは蒸気流入孔、６は温度検出器、７は排気フ
ァン、８は露結水容器である。

【０００３】このような構成の従来の炊飯装置の動作
を、次に説明する。引出し部２に固定された炊飯器３を
Ａ矢方向に引出して水と米を入れてから、引出し部２の
蓋を閉めて炊飯器３を箱形の本体１内に収納して炊飯を
開始する。炊飯が進み炊飯器３内で発生した蒸気は、蒸
気孔３ａから蒸気流入孔５ａを通って蒸気流入路５内に
入る。この時、温度検知器６が蒸気による温度上昇を感
知して排気ファン７が起動し、蒸気が蒸気導入孔４ａを
通り蒸気排出路４内をＢ矢方向に上昇して排出口１ａか
ら排出される。

【０００４】蒸気流入孔５ａで捕捉できない蒸気は内部
を上昇して、Ｄ矢印のように蒸気流入路５から蒸気導入
孔４ａを通って同様に排出口１ａから排出される。蒸気
が蒸気排出路４内を通過する時に内壁と熱交換して冷却
され、一部が露結水となって蒸気排出路４と蒸気流入路
５内をＣ矢方向に流れ導滴板４ｂを伝わって露結水容器
８内に貯水される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来の炊飯装置は上記
のように、炊飯時に炊飯器３内に発生した蒸気が蒸気排
出路４内を通過する時に熱交換されて露結水容器８内に
貯水されるようになっている。このため、炊飯装置１の
周囲に熱い蒸気が放散されないので、火傷や付近の棚類
を汚損したり室内の湿度の上昇を防止できる長所があ
る。

【０００６】しかしながら、炊飯器３が蒸気を外に洩ら
さない密閉された箱形の本体１内に収容されるようにな
っているので、炊飯器３の炊飯動作の進行状態の監視や
操作部の操作に不都合を生じることが多い。特に、本体
の上面に操作部を設けた炊飯器の場合には本体１の上部
に蒸気排出路４や蒸気流入路５等が設けられているの
で、構造的に操作部の表示の監視が不可能になる。炊飯
状況の監視や操作部の操作の都度引出し部２を摺動して
本体１から引き出すと、蒸気が外に洩れて折角の熱交換
を利用した蒸気の露結水による回収方式の構成が無意味
になる等の問題点があった。

【０００７】本発明は、このような従来の炊飯装置の問
題点を解消するためになされたもので、構成が簡単で水
蒸気の放散の洩れが少なく、しかも取扱が容易な炊飯器
等の載置台を実現することを目的とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明は、上面に炊飯
器等を載置する可動台を取付け内部に露受け機構を取出
し自在に収納した基台部と、基台部の背面側に立設され
内部に冷風により蒸気を凝縮して凝縮された水を露受け
機構に導く熱交換機構を設けた柱体部と、柱体部の上部
から水平方向に延設され下面に炊飯器等から排出される
蒸気を吸入して柱体部に送くる吸気機構を配置した覆体
部とよりなるほぼコ字状の本体を備えた炊飯器等の載置
台を構成したものである。また、覆体部を移動可能にし
た炊飯器等の載置台を構成したものである。

【０００９】

【作用】可動台に載せられた炊飯器の炊飯が進行して内
釜内の水の温度が上昇すると、蒸気の発生が始まる。沸
騰点に達すると内釜の上部空間の蒸気圧力が高くなり、
蒸気が内蓋に開いた穴と蒸気室を通って蒸気口から外に
噴出される。外に吹き出した蒸気は外気と一緒に載置台
本体の覆体部から吸入されて、柱体部のジグザグ状に下
降する冷却路を有する熱交換機構に送り込まれる。

【００１０】柱体部に送り込まれた混合気体に含まれた
蒸気は、内部の熱交換機構の冷たい空気流によって凝縮
される。凝縮された蒸気は水滴になり、流れ落ちて下部
の管端から露受け内に滴下する。露受けに滴下して溜め
られた水は、露受けごと引き出されて廃棄される。この
ようにして、炊飯に伴って炊飯器等に発生した蒸気は、
載置台に内蔵された熱交換機構に基づく蒸気放散防止機
能が働いて水に凝縮されて周囲への放散が防止される。

【００１１】

【実施例】

実施例１ 図１は本発明実施例の構成説明図、図２は図１の前面図
である。

【００１２】図１と図２において、１は載置台の本体で
ある。本体１はぼコ字状に形成され、下方の基台部２と
背面に立設された柱体部３及びこの柱体部３から水平方
向に途中まで延長された覆体部４の３部分で構成されて
いる。２１は基台部２に設けられた可動台、２２は摺動
機構、２３はハンドルである。摺動機構２２にはコロや
ローラが用いられ、ハンドル２３により可動台２１が水
平方向に摺動して引き出される。２４は引出し式の露受
け、２５は露受け２４を検知する検知スイッチ、２６は
制御器である。制御器２６には検知スイッチ２５等の検
出信号が入力され、表示器や警報器等の出力端に操作信
号を出力する。２７は電源スイッチ、２８は表示ラン
プ、２９はブザーである。また、２０は基台部２の側面
に設けられた排気穴である。

【００１３】３０は熱交換機構で、柱体部３の内部に設
けられている。３１は熱交換器３０の仕切板、３２は導
水管である。仕切板３１は図２に示されているように、
柱体部３の上層部から下層部に向かって左右交互に方向
を変えながら順次下降している。そして、ジグザグ状の
冷却路３３より成る熱交換器３０が構成され、冷却路３
３の下部は導水管３２に集約されて露受け２４上に開口
している。４１は覆体部４の下面に設けられた吸入口、
４２は前面に形成された通気溝である。吸入口４１の付
近には要すれば、蒸気の吸入効率を良くするための集気
用のホーンが取り付けられる。また、４３はファン、４
４はファンモータ、４５は湿（温）度センサ、４６は照
明用のランプである。

【００１４】５は炊飯器である。炊飯器５の詳細図が、
図３と図４に示されている。５０は炊飯器５の本体、５
２は本体５０内に取付けられた外釜、５３は内釜であ
る。内釜５３の内面には水量を示す水位線等が刻設さ
れ、本体５０内に取出し可能に収容される。５５は内釜
３を加熱する炊飯ヒータ、５６は温度センサ、５７はコ
ードリールである。コードリール５７にはコードが巻き
込まれて格納され、先端には差込みプラグが接続されて
いる。５９は掛金機構、６０は押し釦、６１は掛け金で
ある。また、６２は電源基板である。電源基板６２には
制御部が設けられ、制御部により炊飯動作が制御され
る。

【００１５】６３は本体５０の上部を覆う蓋体、６４は
蓋枠、６５は反射板、６６は反射板６５に固定されたシ
ャフトである。６７と６８は環状パッキンと筒状パッキ
ン、６９は内蓋である。蓋体６３の閉蓋状態において
は、蓋枠６４と内釜５３のフランジとの接触面に環状パ
ッキン６７が介在して周辺からの蒸気洩れが防止され
る。７０は蒸気筒である。蒸気筒７０は蓋体６３内に設
けられ、炊飯時に内釜５３内に発生した蒸気が蒸気筒７
０を介して外部に噴出される。

【００１６】７２は正面側の蓋枠６４の一部で形成され
た掛金受け、７３は他端側に設けられたヒンジ機構、７
４はヒンジ軸、７５はヒンジバネである。８０は蓋体６
３の上面に配置された操作部、８１は操作シート、８２
は操作キー、８４はＬＥＤや液晶の表示器、８５は操作
基板である。操作シート８１上の文字や図形で区画され
た部分で可撓性の操作キー８２が形成され、半透明の部
分でＬＥＤや液晶の表示器８４の表示窓８３が構成され
る。表示器８４は操作基板８５に取付けられ、透孔を通
して表示窓８３に対向している。ｒは内釜３内の米、ｗ
は水である。

【００１７】上記のような構成の本発明実施例の動作
を、次に説明する。載置台の本体１から可動台２１を引
出して炊飯器５を載せ、電源コードをコードリール５７
から引き出してプラグを基台部２の背面に設けられたコ
ンセント（図示省略）に接続する。炊飯器の本体５０か
ら内釜５３を取り出して研いだ米ｒを移してから、指定
の水位線まで水ｗを入れる。蓋体６３を閉めて可動台２
１を押し込み、基台部２の前面の電源スイッチ２７を入
れてから操作部８０の炊飯スタートキー８２をタッチ入
力する。

【００１８】スタートキーが入力されると、炊飯ヒータ
５５が通電されて炊飯が開始される。通電で炊飯ヒータ
５５が発熱して、内部の水ｗの温度が上昇する。炊飯が
進んで水が沸騰し炊飯終了温度になると、温度センサ５
６が働いて炊飯ヒータ５５の通電が自動的に停止されて
ご飯が炊き上げられる。一方、炊飯の進行で内釜５３内
の水ｗの温度が上昇すると、水ｗの表面から蒸気の発生
が始まる。沸騰点に達すると内釜５３の上部空間の蒸気
圧力が高くなり、内蓋６９の穴を通って発生した蒸気が
蒸気筒７０から外部に噴出される。

【００１９】覆体部４の湿度センサ４５が蒸気筒７０か
ら噴出された蒸気を検出して、出力信号を制御器２６に
出力する。制御器２６は、操作信号をファンモータ４４
に送りファン４３が駆動される。ファン４３が回転する
と噴出された蒸気が吸入口４１から吸入されると共に、
通気溝４２から外気も導入される。そして、これら蒸気
と外気の暖冷の混合気体が、柱体部３の上部から熱交換
機構３０に送り込まれる。熱交換機構３０内に送り込ま
れた混合気体に含まれる蒸気は、交換機能により下降し
ながら冷却される。

【００２０】この結果、冷却された蒸気が凝縮されて水
滴になって冷却路３３の仕切板３１に沿って流下して、
下部の導水管３２から露受け２４内に滴下する。露受け
２４内に滴下して溜められた水は、適宜廃棄される。露
受け２４を検知する検知スイッチ２５の接点信号で電源
回路をオン・オフさせれば、露受け２４内に滴下する水
滴の垂れ流しを防ぐことができる。このようにして、炊
飯器５の炊飯に伴って発生した蒸気は、載置台の本体１
の蒸気放散防止機能によって水に凝縮されて周囲への放
散が防止される。

【００２１】また、炊飯の開始に伴い炊飯器５の操作部
８０のＬＥＤ表示器８４は、予熱・炊飯・蒸らしの各工
程に応じて順次緑・赤・オレンジの各色で点灯する。こ
れらの色分けされた炊飯行程の進行状態は、可動板２１
に載せられたままの炊飯器５上の操作部８０の表示窓８
３の表示で直視することができる。予約炊飯の設定時刻
を変更したいような場合も、同様に可動板２１上にセッ
トされたままの炊飯器５の操作部８０の操作キー８２を
操作して、予約済みの設定時刻をキャンセルして新しい
予約時刻に変更できる。また、検知スイッチ２５が露受
け２４を検知しないとき等の誤操作が発生すると、基台
部２の前面の表示ランプ２８が点滅したりブザー２９が
吹鳴して異常状態を報知する。

【００２２】なお、上述の実施例では仕切板をジグザグ
状にした熱交換器の場合を例示して説明したが、螺旋状
等の熱交換器に構成しもよい。また、覆体部を図１の２
点鎖線で示すように起伏自在にしてもよく、垂直軸を中
心に水平方向に回転させて移動可能にすることもでき
る。さらに、ジャーポットや炊飯器を載せる可動板も前
後方向に限らず左右の直線摺動や回転摺動させたり、覆
体部との距離Ｌ（図１）を可変にするために昇降自在に
するようにしてもよく、操作部の位置や露受け等の構造
も必ずしも実施例に限定するものではない。距離Ｌを可
変に構成すれば、高さの異なるジャーポットや炊飯器に
応じて覆体部の高さを選択できるばかりか、噴出する蒸
気の収集効率を高くできる利点もある。

【００２３】

【発明の効果】この発明は、上面に炊飯器等を載置する
可動台を取付け内部に露受け機構を取出し自在に収納し
た基台部と、基台部の背面側に立設され内部に冷風によ
り蒸気を凝縮して凝縮された水を露受け機構に導く熱交
換機構を設けた柱体部と、柱体部の上部から水平方向に
延設され下面に炊飯器等から排出される蒸気を吸入して
柱体部に送くる吸気機構を配置した覆体部とよりなるほ
ぼコ字状の本体を備えた炊飯器等の載置台を構成した。
また、覆体部を移動可能にした炊飯器等の載置台を構成
した。

【００２４】この結果、従来のように炊飯器等が箱形の
本体１内に収容されていないので、そのまま炊飯器３の
炊飯動作の進行状態の監視や操作部の操作を行うことが
できる。特に、噴出した蒸気を吸入する覆体部を移動可
能にしたり、覆体部の可動板空の距離を可変に構成すれ
ば、応用性が広くなるばかりか、蒸気の吸収効率も高く
することができる。

【００２５】よって、本発明によれば、構成が簡単で水
蒸気の放散の洩れが少なく、しかも取扱が容易で冷却効
率の高い蒸気放散防止機能を備えた炊飯器等の載置台を
提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例の構成説明図である。

【図２】この発明の実施例の前面図である。

【図３】この発明の実施例における炊飯器の断面説明図
である。

【図４】この発明の実施例における炊飯器の上面図であ
る。

【図５】従来装置の構成を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 載置台の本体 ２ 基台部 ３ 柱体部 ４ 覆体部 ５ 炊飯器 ２０ 排気口 ２１ 可動台 ２２ 摺動機構 ２３ ハンドル ２４ 露受け ２５ 検知スイッチ ２６ 制御器 ２７ 電源スイッチ ２８ 表示ランプ ２９ ブザー ３０ 熱交換機構 ３１ 仕切板 ３２ 導水管 ４１ 吸入口 ４２ 通気溝 ４３ ファン ４４ ファンモータ ４５ 湿（温）度センサ ４６ 照明用のランプ ５０ 炊飯器の本体 ５３ 内釜 ５５ 炊飯ヒータ ５６ 温度センサ ６０ 押し釦金 ６３ 蓋体 ６９ 内蓋 ７０ 蒸気筒 ７３ ヒンジ機構 ８０ 操作部 ８２ 操作キー ８３ 表示窓 ８４ 表示器 ｒ 米 ｗ 水

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面に炊飯器等を載置する可動台を取付
   け内部に露受け機構を取出し自在に収納した基台部と、
   該基台部の背面側に立設され内部に冷風により蒸気を凝
   縮して凝縮された水を前記露受け機構に導く熱交換機構
   を設けた柱体部と、該柱体部の上部から水平方向に延設
   され下面に前記炊飯器等から排出される蒸気を吸入して
   前記柱体部に送くる吸気機構を配置した覆体部とよりな
   るほぼコ字状の本体を備えたことを特徴とする炊飯器等
   の載置台。
2. 【請求項２】 前記覆体部を移動可能にしたことを特徴
   とする請求項１記載の炊飯器等の載置台。