JPH06295850A - 高反射誘電体マスクとその製造方法 - Google Patents

高反射誘電体マスクとその製造方法

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JPH06295850A
JPH06295850A JP8327593A JP8327593A JPH06295850A JP H06295850 A JPH06295850 A JP H06295850A JP 8327593 A JP8327593 A JP 8327593A JP 8327593 A JP8327593 A JP 8327593A JP H06295850 A JPH06295850 A JP H06295850A
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嘉文 松下
Masao Izumo
正雄 出雲
Nobuyuki Zumoto
信行 頭本
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 機能の低下ならびに寿命の短縮を防止するこ
とが可能な高反射誘電体マスクを得る。 【構成】 それぞれ屈折率の異なる第1および第2の誘
電体部材2、3を交互に積重して形成された誘電体多層
薄膜4と、この誘電体多層薄膜4を担持し且つレーザ光
を透過可能な透光性基板1との間に、誘電体多層薄膜4
を形成する両誘電体部材2、3より耐レーザ性の低い第
3の誘電体部材で形成された誘電体薄膜16を介挿する
とともに、誘電体多層薄膜4および誘電体薄膜16を貫
通して複数の穴17を所定のパターンに配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば紫外レーザ光
等のようなレーザ光を、被加工物の表面に照射して所望
のパターンを転写するために用いられる高反射誘電体マ
スクおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は例えば「実用レーザ技術」(19
91年4月1日・共立出版株式会社発行)に示される周
知の高反射誘電体ミラーの構成を示す断面図、図5は図
4に示す高反射誘電体ミラーを応用して形成される従来
の高反射誘電体マスクの構成を示す断面図、図6は図5
における高反射誘電体マスクの製造工程を示す図であ
る。図4において、1は紫外線が透過可能な例えば石
英、蛍石(CaF2)等で形成された透光性基板、2は
例えば酸化ハフニウム(HfO2)、酸化アルミニウム
(Al33)等のような屈折率の高い第1の誘電体部
材、3は例えば酸化けい素(SiO2)のような屈折率
の低い第2の誘電体部材であり、これら第1および第2
の誘電体部材2、3を透光性基板1上に交互に積重して
誘電体多層薄膜4が形成される。5は誘電体多層薄膜4
を透光性基板1で担持して構成される高反射誘電体ミラ
ーである。
【0003】又、図5において、図4に示す高反射誘電
体ミラーと同様な部分は同一符号を付して説明を省略す
る。6は誘電体多層薄膜4の所定の位置に貫通して形成
され、所望のパターンを形成する複数の穴であり、これ
ら透光性基板1、誘電体多層薄膜4および複数の穴6で
高反射誘電体マスク7が構成されている。
【0004】次に、上記のように構成される従来の高反
射誘電体マスクの製造方法を図6に基づいて説明する。
まず、図6(A)に示すように透光性基板1上にフォト
レジスト8を形成した後、図6(B)に示すようにこの
レジスト8の上にフォトマスク9を載置し、上方からフ
ォトマスク9を介してレジスト8上に電子ビーム10を
照射する。この時、フォトレジスト8は図6(C)に示
すように電子ビーム10が照射された部分8aのみが変
質する。
【0005】次いで、図6(D)に示すように変質した
部分8a以外の残部8bをエッチングにより除去し、変
質した部分8aのみを残してパターンを形成する。そし
て、この変質した部分8aによって形成されたパターン
上に、図6(E)に示すように誘電体多層薄膜4を形成
した後、最後に、変質した部分8aおよびこの部分8a
に対応した誘電体多層薄膜4の一部をエッチングにより
除去して、図6(F)に示すように複数の穴を設けるこ
とにより所望のパターンを形成し、高反射誘電体マスク
7が完成する。
【0006】なお、紫外レーザ光はフオトンコストが高
いので、紫外レーザ光を照射して被加工物の表面に所望
のパターンを転写するのに用いられるマスクには、反射
率と耐レーザ性の極めて高い誘電体薄膜を適用し、図7
に示すように、レーザ光源11から発射されマスク12
に入射される紫外レーザ光13の不要部13aを、マス
ク12の表面と反射ミラー14とによって多重反射させ
有効利用を図っている。このため、高反射率を有してパ
ターニングされたマスク、すなわち、高反射誘電体マス
ク7はますます必要となってくる。又、14はレンズ、
15は被加工物である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の高反射誘電体マ
スクは以上のように構成され、また製造されており、誘
電体多層薄膜4を形成後、透光性基板1とともにエッチ
ング液に浸漬してエッチングを行っているため、誘電体
多層薄膜4の耐レーザ性は初期値の半分近くまで低下す
ることもあり、その結果、高反射誘電体マスク7表面の
反射率が低下したり薄膜が損傷を受ける等して、機能の
低下ならびに寿命が短くなる等という問題点があった。
【0008】この発明は上記のような問題点を解消する
ために成されたもので、機能の低下ならびに寿命の短縮
を防止することが可能な高反射誘電体マスクおよびその
製造方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る高反射誘電体マスクは、それぞれ屈折率の異なる第1
および第2の誘電体部材を交互に積重して形成された誘
電体多層薄膜と、この誘電体多層薄膜を担持し且つレー
ザ光を透過可能な透光性基板と、誘電体多層薄膜と透光
性基板との間に介挿され誘電体多層薄膜を形成する両誘
電体部材より耐レーザ性の低い第3の誘電体部材で形成
された誘電体薄膜と、誘電体多層薄膜および誘電体薄膜
を貫通して形成され所定のパターンに配置された複数の
穴とを備えたものである。
【0010】又、この発明の請求項2に係る高反射誘電
体マスクは、第1の誘電体部材には酸化ハフニウム(H
fO2)または酸化アルミニウム(Al33)を、第2
の誘電体部材には酸化けい素(SiO2)を、第3の誘
電体部材には酸化ジルコニウム(ZrO2)をそれぞれ
用いたものである。
【0011】又、この発明の請求項3に係る高反射誘電
体マスクは、第3の誘電体部材は屈折率の大なる方の第
1の誘電体部材と同一材料のものが用いられるとともに
形成時の条件調整により耐レーザ性を第1の誘電体部材
の耐レーザ性より低くなされたものである。
【0012】又、この発明の請求項4に係る高反射誘電
体マスクの製造方法は、レーザ光を透過可能な透光性基
板上に第3の誘電体部材でなる誘電体薄膜を形成する工
程と、誘電体薄膜上にそれぞれ屈折率の異なる第1およ
び第2の誘電体部材を交互に積重して誘電体多層薄膜を
形成する工程と、ピンホール板の開口を介して透光性基
板側からレーザを照射し誘電体薄膜内に開口を結像する
とともに結像点におけるエネルギー密度を第1および第
2の誘電体部材の耐レーザ性より低く且つ第3の誘電体
部材の耐レーザ性より高く調整して誘電体薄膜および誘
電体多層薄膜の所定の部分を貫通するように除去して複
数の穴を形成することにより所望のパターンを形成する
工程とを包含したものである。
【0013】
【作用】この発明の請求項1における高反射誘電体マス
クの誘電体薄膜は、透光性基板を透過して照射されるレ
ーザ光の結像によりレーザショックを受け、アブレーシ
ョン現象によりレーザショックを受けた部分は、その上
方に積重された誘電体多層薄膜の上記レーザショックを
受けた部分に対応する部分共々除去される。
【0014】又、この発明の請求項2における高反射誘
電体マスクの酸化ジルコニウムで形成された誘電体薄膜
は、照射されるレーザ光によりレーザショックを受け、
アブレーション現象によりレーザショックを受けた部分
は、その上方に積重された酸化ハフニウムおよび酸化け
い素の薄膜でなる誘電体多層薄膜の上記レーザショック
を受けた部分に対応する部分共々除去される。
【0015】又、この発明の請求項3における高反射誘
電体マスクの誘電体薄膜は、形成時の条件調整により耐
レーザ性を、同一材料でなる誘電体多層薄膜の屈折率の
大なる方の誘電体部材の耐レーザ性より低くなされる。
【0016】又、この発明の請求項4における高反射誘
電体マスクの製造方法は、ピンホール板の開口を介して
透光性基板側からレーザを照射し誘電体薄膜内に開口を
結像するとともに結像点におけるエネルギー密度を第1
および第2の誘電体部材の耐レーザ性より低く且つ第3
の誘電体部材の耐レーザ性より高く調整して誘電体薄膜
および誘電体多層薄膜の所定の部分を貫通するように除
去して複数の穴を形成することにより、エッチングを行
うことなく所望のパターンを形成できる。
【0017】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例を図について説明す
る。図1はこの発明の実施例1における高反射誘電体マ
スクの構成を示す断面図である。図において、従来のも
のと同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。1
6は第1および第2の誘電体部材2、3を交互に積重し
て形成される誘電体多層薄膜4と、透光性基板1との間
に介挿される誘電体薄膜で、例えば酸化ジルコニウム
(ZrO2)等のように第1および第2の誘電体部材よ
り耐レーザ性の低い第3の誘電体部材で形成されてい
る。17は誘電体薄膜16および誘電体多層薄膜4を所
定の位置で貫通することにより、所望のパターンを形成
する複数の穴であり、これら透光性基板1、誘電体薄膜
16、誘電体多層薄膜4および複数の穴17で高反射誘
電体マスク20を構成している。
【0018】次に、上記のように構成された実施例1に
おける高反射誘電体マスクの製造方法を説明する。ま
ず、図1に示すように、透光性基板1の表面に実際に使
用する紫外レーザ光よりも強いレベルの耐レーザ性を有
する第3の誘電体部材としての酸化ジルコニウム(Zr
2)を、光学膜厚で使用レーザ波長のほぼ1/2波長
分被着させて誘電体薄膜16を形成する。次に、この誘
電体薄膜16上に高屈折率の第1の誘電体部材2として
の酸化ハフニウム(HfO2)および低屈折率の第2の
誘電体部材3としての酸化けい素(SiO2)を、それ
ぞれ光学膜厚で使用レーザ波長のほぼ1/4波長分交互
に数十層積重被着させて誘電体多層薄膜4を形成する。
なお、この段階で上記従来の技術の項で述べた高反射誘
電体ミラー5に相当するものが構成される。
【0019】次いで、図2に示すように、エキシマレー
ザ発振器21から出力される紫外レーザ光22をピンホ
ール板23に照射させる。そして、このピンホール板2
3の開口23aを通過した紫外レーザ光22を、ベンド
ミラー24で反射させた後結像レンズ25で集光して、
この集光された紫外レーザ光22を透光性基板1を介し
て誘電体薄膜16内に照射し、誘電体薄膜16内にピン
ホール板23の開口23aを結像させる。
【0020】この時、誘電体薄膜16を形成する第3の
誘電体部材としての酸化ジルコニウムは、誘電体多層薄
膜4を形成し高屈折率を有する第1の誘電体部材2とし
ての酸化ハフニウムよりも光吸収が大きいために、この
結像された部分はナノ秒(nsec)オーダの瞬間的な
レーザショックをパルス的に受け、アブレーション現象
により、誘電体薄膜16のレーザショックを受けた部分
および、この部分に対応する誘電体多層薄膜4の一部分
が透光性基板1から剥離して除去され穴が形成される。
そして、このような動作を繰り返すことによって、複数
の穴17が所定の位置に明けられ、所望のパターンが形
成されて高反射誘電体マスク20が完成する。
【0021】上記実施例1によれば、透光性基板1と誘
電体多層薄膜4との間に、誘電体多層薄膜4を形成する
部材のうち、屈折率の高い方の第1の誘電体部材2より
耐レーザ性の低い誘電体薄膜16を形成し、この誘電体
薄膜16に紫外レーザ光22を、ピンホール板23の開
口23aを介して照射することによって開口23aを結
像させ、これにより誘電体薄膜16にレーザショックを
パルス的に与え、アブレーション現象によって誘電体薄
膜16のレーザショックを与えられた部分および、この
部分に対応する誘電体多層薄膜4の一部を透光性基板1
から剥離することによって複数の穴17をあけ、パター
ンを形成するようにしているので、エッチングを行う必
要がなくなり、誘電体多層薄膜4の耐レーザ性を低下さ
せることもなくなる。
【0022】実施例2.なお、上記実施例1によれば、
誘電体多層薄膜4を構成する第1および第2の誘電体部
材2、3を、光学膜厚で使用レーザ波長のほぼ1/4波
長分で交互に積重することにより、理論上の反射率を最
高の状態にしているが、第1および第2の誘電体部材
2、3の光学膜厚を1/4波長分から若干ずらすように
すれば、実用上の反射率をほとんど低下させることなし
に、電界強度を減少させることができるという効果を得
ることができる。
【0023】実施例3.又、実施例2では、電界強度を
減少させるために、第1および第2の誘電体部材2、3
の光学膜厚を、1/4波長分から若干ずらすようにした
場合について説明したが、誘電体多層薄膜4の最上層に
酸化けい素等のような低屈折率の物質を、光学膜厚で1
/2波長分形成するようにしても、上記実施例2と同様
に電界強度を減少させることが可能になる。
【0024】実施例4.さらに又、上記実施例1によれ
ば、図2に示すように紫外レーザ光22を、ベンドミラ
ー24で一旦反射させた後、結像レンズ25を介して誘
電体薄膜16に導く構成としているが、ベンドミラー2
4を介すことなく直接導くように構成しても実施例1と
同様の効果を奏することは言うまでもない。
【0025】実施例5.図3はこの発明の実施例5にお
ける高反射誘電体マスクの構成を示す断面図である。図
において、図1に示す実施例1と同様な部分は同一符号
を付して説明を省略する。26は透光性基板1と誘電体
多層薄膜4との間に介挿される誘電体薄膜で、誘電体多
層薄膜4を形成する部材のうち、高屈折率の第1の誘電
体部材と同一の材質の部材が用いられ、又、誘電体多層
薄膜4を構成する第1および第2の誘電体部2、3共々
真空蒸着により形成されている。そして、真空蒸着時の
条件、例えば透光性基板1の温度、蒸着速度等を変える
ことによって、耐レーザ性を少なくとも第1の誘電体部
材2の耐レーザ性よりも低く調整されている。
【0026】上記実施例5によれば、誘電体薄膜26を
形成する誘電体部材を、第1の誘電体部材2と同一材質
のものにしているので、上記各実施例と同様の効果を奏
することは勿論のこと、誘電体薄膜26を形成するため
にわざわざ別の部材を用いることなく、第1および第2
の誘電体部材2、3の2種類を用意すれば良く、又、蒸
着準備から蒸着完了までの一連の作業が簡素化されると
いう効果を発揮する。
【0027】実施例6.上記実施例1では、紫外レーザ
光22を用いて誘電体薄膜16内にピンホール板23の
開口23aを結像させるようにしているが、これに限定
されるものではなく他のレーザ光を用いても、上記実施
例1と同様の効果を得ることは言うまでもない。
【0028】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1によ
ればそれぞれ屈折率の異なる第1および第2の誘電体部
材を交互に積重して形成された誘電体多層薄膜と、この
誘電体多層薄膜を担持し且つレーザ光を透過可能な透光
性基板と、誘電体多層薄膜と透光性基板との間に介挿さ
れ誘電体多層薄膜を形成する両誘電体部材より耐レーザ
性の低い第3の誘電体部材で形成された誘電体薄膜と、
誘電体多層薄膜および誘電体薄膜を貫通して形成され所
定のパターンに配置された複数の穴とを備え、
【0029】又、この発明の請求項2によれば第1の誘
電体部材には酸化ハフニウム(HfO2)または酸化ア
ルミニウム(Al33)を、第2の誘電体部材には酸化
けい素(SiO2)を、第3の誘電体部材には酸化ジル
コニウム(ZrO2)をそれぞれ用い、
【0030】又、この発明の請求項3によれば第3の誘
電体部材は屈折率の大なる方の第1の誘電体部材と同一
材料のものが用いられるとともに形成時の条件調整によ
り耐レーザ性を第1の誘電体部材の耐レーザ性より低く
なされ、
【0031】又、この発明の請求項4によればレーザ光
を透過可能な透光性基板上に第3の誘電体部材でなる誘
電体薄膜を形成する工程と、誘電体薄膜上にそれぞれ屈
折率の異なる第1および第2の誘電体部材を交互に積重
して誘電体多層薄膜を形成する工程と、ピンホール板の
開口を介して透光性基板側からレーザを照射し誘電体薄
膜内に開口を結像するとともに結像点におけるエネルギ
ー密度を第1および第2の誘電体部材の耐レーザ性より
低く且つ第3の誘電体部材の耐レーザ性より高く調整し
て誘電体薄膜および誘電体多層薄膜の所定の部分を貫通
するように除去して複数の穴を形成することにより所望
のパターンを形成する工程とを包含したので、機能の低
下ならびに寿命の短縮を防止することが可能な高反射誘
電体マスクおよびその製造方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1における高反射誘電体マス
クの構成を示す断面図である。
【図2】図1における高反射誘電体マスクの複数の穴を
形成する過程を示す図である。
【図3】この発明の実施例5における高反射誘電体マス
クの構成を示す断面図である。
【図4】一般に使用されている高反射誘電体ミラーの構
成を示す断面図である。
【図5】図4に示す高反射誘電体ミラーを応用して形成
される従来の高反射誘電体マスクの構成を示す断面図で
ある。
【図6】図5に示す高反射誘電体マスクの製造工程を示
す図である。
【図7】マスクとミラーとを併用して被加工物の表面に
紫外レーザ光を照射して有効利用を図る一般的な構成を
示す図である。
【符号の説明】
1 透光性基板 2 第1の誘電体部材 3 第2の誘電体部材 4 誘電体多層薄膜 6、17、27 穴 7、20、30 高反射誘電体マスク 16、26 誘電体薄膜
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年4月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 高反射誘電体マスクとその製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば紫外レーザ光
等のようなレーザ光を、被加工物の表面に照射して所望
のパターンを転写するために用いられる高反射誘電体マ
スクおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は例えば「実用レーザ技術」(19
91年4月1日・共立出版株式会社発行)に示される周
知の高反射誘電体ミラーの構成を示す断面図、図5は図
4に示す高反射誘電体ミラーを応用して形成される従来
の高反射誘電体マスクの構成を示す断面図、図6は図5
における高反射誘電体マスクの製造工程を示す図であ
る。図4において、1は紫外線が透過可能な例えば石
英、蛍石(CaF2)等で形成された透光性基板、2は
例えば酸化ハフニウム(HfO2)、酸化アルミニウム
(Al23等のような屈折率の高い第1の誘電体部
材、3は例えば酸化けい素(SiO2)のような屈折率
の低い第2の誘電体部材であり、これら第1および第2
の誘電体部材2、3を透光性基板1上に交互に積重して
誘電体多層薄膜4が形成される。5は誘電体多層薄膜4
を透光性基板1で担持して構成される高反射誘電体ミラ
ーである。
【0003】又、図5において、図4に示す高反射誘電
体ミラーと同様な部分は同一符号を付して説明を省略す
る。6は誘電体多層薄膜4の所定の位置に貫通して形成
され、所望のパターンを形成する複数の穴であり、これ
ら透光性基板1、誘電体多層薄膜4および複数の穴6で
高反射誘電体マスク7が構成されている。
【0004】次に、上記のように構成される従来の高反
射誘電体マスクの製造方法を図6に基づいて説明する。
まず、図6(A)に示すように透光性基板1上にフォト
レジスト8を形成した後、図6(B)に示すようにこの
レジスト8の上にフォトマスク9を載置し、上方からフ
ォトマスク9を介してレジスト8上に電子ビーム10を
照射する。この時、フォトレジスト8は図6(C)に示
すように電子ビーム10が照射された部分8aのみが変
質する。
【0005】次いで、図6(D)に示すように変質した
部分8a以外の残部8bをエッチングにより除去し、変
質した部分8aのみを残してパターンを形成する。そし
て、この変質した部分8aによって形成されたパターン
上に、図6(E)に示すように誘電体多層薄膜4を形成
した後、最後に、変質した部分8aおよびこの部分8a
に対応した誘電体多層薄膜4の一部をエッチングにより
除去して、図6(F)に示すように複数の穴を設けるこ
とにより所望のパターンを形成し、高反射誘電体マスク
7が完成する。
【0006】なお、紫外レーザ光はフオトンコストが高
いので、紫外レーザ光を照射して被加工物の表面に所望
のパターンを転写するのに用いられるマスクには、反射
率とレーザ耐力の極めて高い誘電体薄膜を適用し、図7
に示すように、レーザ光源11から発射されマスク12
に入射される紫外レーザ光13のマスク12の表面で反
射された光13aを、マスク12の表面と反射ミラー
とによって多重反射させ有効利用を図っている。この
ため、高反射率を有してパターニングされたマスク、す
なわち、高反射誘電体マスク7はますます必要となって
くる。又、14はレンズ、15は被加工物である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の高反射誘電体マ
スクは以上のように構成され、また製造されており、誘
電体多層薄膜4を形成後、透光性基板1とともにエッチ
ング液に浸漬してエッチングを行っているため、誘電体
多層薄膜4のレーザ耐力は初期値の半分近くまで低下す
ることもあり、その結果、高反射誘電体マスク7表面の
反射率が低下したり薄膜が損傷を受ける等して、機能の
低下ならびに寿命が短くなる等という問題点があった。
【0008】この発明は上記のような問題点を解消する
ために成されたもので、機能の低下ならびに寿命の短縮
を防止することが可能な高反射誘電体マスクおよびその
製造方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る高反射誘電体マスクは、それぞれ屈折率の異なる第1
および第2の誘電体部材を交互に積重して形成された誘
電体多層薄膜と、この誘電体多層薄膜を担持し且つレー
ザ光を透過可能な透光性基板と、誘電体多層薄膜と透光
性基板との間に介挿され誘電体多層薄膜を形成する両誘
電体部材よりレーザ耐力の低い第3の誘電体部材で形成
された誘電体薄膜と、誘電体多層薄膜および誘電体薄膜
を貫通して形成され所定のパターンに配置された複数の
穴とを備えたものである。
【0010】又、この発明の請求項2に係る高反射誘電
体マスクは、第1の誘電体部材には酸化ハフニウム(H
fO2)または酸化アルミニウム(Al23を、第2
の誘電体部材には酸化けい素(SiO2)を、第3の誘
電体部材には酸化ジルコニウム(ZrO2)をそれぞれ
用いたものである。
【0011】又、この発明の請求項3に係る高反射誘電
体マスクは、第3の誘電体部材は屈折率の大なる方の第
1の誘電体部材と同一材料のものが用いられるとともに
形成時の条件調整によりレーザ耐力を第1の誘電体部材
レーザ耐力より低くなされたものである。
【0012】又、この発明の請求項4に係る高反射誘電
体マスクの製造方法は、レーザ光を透過可能な透光性基
板上に第3の誘電体部材でなる誘電体薄膜を形成する工
程と、誘電体薄膜上にそれぞれ屈折率の異なる第1およ
び第2の誘電体部材を交互に積重して誘電体多層薄膜を
形成する工程と、ピンホール板の開口を介して透光性基
板側からレーザを照射し誘電体薄膜内に開口を結像する
とともに結像点におけるエネルギー密度を第1および第
2の誘電体部材のレーザ耐力より低く且つ第3の誘電体
部材のレーザ耐力より高く調整して誘電体薄膜および誘
電体多層薄膜の所定の部分を貫通するように除去して複
数の穴を形成することにより所望のパターンを形成する
工程とを包含したものである。
【0013】
【作用】この発明の請求項1における高反射誘電体マス
クの誘電体薄膜は、透光性基板を透過して照射されるレ
ーザ光の結像によりレーザダメージを受け、アブレーシ
ョン(光分解除去)現象によりレーザダメージを受けた
部分は、その上方に積重された誘電体多層薄膜の上記
ーザダメージを受けた部分に対応する部分共々除去され
る。
【0014】又、この発明の請求項2における高反射誘
電体マスクの酸化ジルコニウムで形成された誘電体薄膜
は、照射されるレーザ光によりレーザダメージを受け、
アブレーション現象によりレーザダメージを受けた部分
は、その上方に積重された酸化ハフニウムおよび酸化け
い素の薄膜でなる誘電体多層薄膜の上記レーザダメージ
を受けた部分に対応する部分共々除去される。
【0015】又、この発明の請求項3における高反射誘
電体マスクの誘電体薄膜は、形成時の条件調整により
ーザ耐力を、同一材料でなる誘電体多層薄膜の屈折率の
大なる方の誘電体部材のレーザ耐力より低くなされる。
【0016】又、この発明の請求項4における高反射誘
電体マスクの製造方法は、ピンホール板の開口を介して
透光性基板側からレーザを照射し誘電体薄膜内に開口を
結像するとともに結像点におけるエネルギー密度を第1
および第2の誘電体部材のレーザ耐力より低く且つ第3
の誘電体部材のレーザ耐力より高く調整して誘電体薄膜
および誘電体多層薄膜の所定の部分を貫通するように除
去して複数の穴を形成することにより、エッチングを行
うことなく所望のパターンを形成できる。
【0017】
【実施例】 実施例1.以下、この発明の実施例を図について説明す
る。図1はこの発明の実施例1における高反射誘電体マ
スクの構成を示す断面図である。図において、従来のも
のと同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。1
6は第1および第2の誘電体部材2、3を交互に積重し
て形成される誘電体多層薄膜4と、透光性基板1との間
に介挿される誘電体薄膜で、例えば酸化ジルコニウム
(ZrO2)等のように第1および第2の誘電体部材よ
レーザ耐力の低い第3の誘電体部材で形成されてい
る。17は誘電体薄膜16および誘電体多層薄膜4を所
定の位置で貫通することにより、所望のパターンを形成
する複数の穴であり、これら透光性基板1、誘電体薄膜
16、誘電体多層薄膜4および複数の穴17で高反射誘
電体マスク20を構成している。
【0018】次に、上記のように構成された実施例1に
おける高反射誘電体マスクの製造方法を説明する。ま
ず、図1に示すように、透光性基板1の表面に実際に使
用する紫外レーザ光よりも高いレベルのレーザ耐力を有
する第3の誘電体部材としての酸化ジルコニウム(Zr
2)を、光学膜厚で使用レーザ波長のほぼ1/2波長
分被着させて誘電体薄膜16を形成する。次に、この誘
電体薄膜16上に高屈折率の第1の誘電体部材2として
の酸化ハフニウム(HfO2)および低屈折率の第2の
誘電体部材3としての酸化けい素(SiO2)を、それ
ぞれ光学膜厚で使用レーザ波長のほぼ1/4波長分交互
に数十層積重被着させて誘電体多層薄膜4を形成する。
なお、この段階で上記従来の技術の項で述べた高反射誘
電体ミラー5に相当するものが構成される。
【0019】次いで、図2に示すように、エキシマレー
ザ発振器21から出力される紫外レーザ光22をピンホ
ール板23に照射させる。そして、このピンホール板2
3の開口23aを通過した紫外レーザ光22を、ベンド
ミラー24で反射させた後結像レンズ25により透光性
基板1を介して誘電体薄膜16内に照射し、誘電体薄膜
16内にピンホール板23の開口23aを結像させる。
【0020】この時、誘電体薄膜16を形成する第3の
誘電体部材としての酸化ジルコニウムは、誘電体多層薄
膜4を形成し高屈折率を有する第1の誘電体部材2とし
ての酸化ハフニウムよりも光吸収が大きいために、この
結像された部分はナノ秒(nsec)オーダの瞬間的な
レーザダメージをパルス的に受け、アブレーション現象
により、誘電体薄膜16のレーザダメージを受けた部分
および、この部分に対応する誘電体多層薄膜4の一部分
が透光性基板1から剥離して除去され穴が形成される。
そして、このような動作を繰り返すことによって、複数
の穴17が所定の位置に明けられ、所望のパターンが形
成されて高反射誘電体マスク20が完成する。
【0021】上記実施例1によれば、透光性基板1と誘
電体多層薄膜4との間に、誘電体多層薄膜4を形成する
部材のうち、屈折率の高い方の第1の誘電体部材2より
レーザ耐力の低い誘電体薄膜16を形成し、この誘電体
薄膜16に紫外レーザ光22を、ピンホール板23の開
口23aを介して照射することによって開口23aを結
像させ、これにより誘電体薄膜16にレーザダメージ
パルス的に与え、アブレーション現象によって誘電体薄
膜16のレーザダメージを与えられた部分および、この
部分に対応する誘電体多層薄膜4の一部を透光性基板1
から剥離することによって複数の穴17をあけ、パター
ンを形成するようにしているので、エッチングを行う必
要がなくなり、誘電体多層薄膜4のレーザ耐力を低下さ
せることもなくなる。
【0022】実施例2.なお、上記実施例1によれば、
誘電体多層薄膜4を構成する第1および第2の誘電体部
材2、3を、光学膜厚で使用レーザ波長のほぼ1/4波
長分で交互に積重することにより、理論上の反射率を最
高の状態にしているが、第1および第2の誘電体部材
2、3の光学膜厚を1/4波長分から若干ずらすように
すれば、実用上の反射率をほとんど低下させることなし
に、電界強度を減少させることができるという効果を得
ることができる。
【0023】実施例3.又、実施例2では、電界強度を
減少させるために、第1および第2の誘電体部材2、3
の光学膜厚を、1/4波長分から若干ずらすようにした
場合について説明したが、誘電体多層薄膜4の最上層に
酸化けい素等のような低屈折率の物質を、光学膜厚で1
/2波長分形成することによりレーザ耐力を向上させる
ことが可能になる。
【0024】実施例4.さらに又、上記実施例1によれ
ば、図2に示すように紫外レーザ光22を、ベンドミラ
ー24で一旦反射させた後、結像レンズ25を介して誘
電体薄膜16に導く構成としているが、ベンドミラー2
4を介すことなく直接導くように構成しても実施例1と
同様の効果を奏することは言うまでもない。
【0025】実施例5.図3はこの発明の実施例5にお
ける高反射誘電体マスクの構成を示す断面図である。図
において、図1に示す実施例1と同様な部分は同一符号
を付して説明を省略する。26は透光性基板1と誘電体
多層薄膜4との間に介挿される誘電体薄膜で、誘電体多
層薄膜4を形成する部材のうち、高屈折率の第1の誘電
体部材と同一の材質の部材が用いられ、又、誘電体多層
薄膜4を構成する第1および第2の誘電体部2、3共々
真空蒸着により形成されている。そして、真空蒸着時の
条件、例えば透光性基板1の温度、蒸着速度等を変える
ことによって、レーザ耐力を少なくとも第1の誘電体部
材2のレーザ耐力よりも低く調整されている。
【0026】上記実施例5によれば、誘電体薄膜26を
形成する誘電体部材を、第1の誘電体部材2と同一材質
のものにしているので、上記各実施例と同様の効果を奏
することは勿論のこと、誘電体薄膜26を形成するため
にわざわざ別の部材を用いることなく、第1および第2
の誘電体部材2、3の2種類を用意すれば良く、又、蒸
着準備から蒸着完了までの一連の作業が簡素化されると
いう効果を発揮する。
【0027】実施例6.上記実施例1では、紫外レーザ
光22を用いて誘電体薄膜16内にピンホール板23の
開口23aを結像させるようにしているが、これに限定
されるものではなく他のレーザ光を用いても、上記実施
例1と同様の効果を得ることは言うまでもない。
【0028】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1によ
ればそれぞれ屈折率の異なる第1および第2の誘電体部
材を交互に積重して形成された誘電体多層薄膜と、この
誘電体多層薄膜を担持し且つレーザ光を透過可能な透光
性基板と、誘電体多層薄膜と透光性基板との間に介挿さ
れ誘電体多層薄膜を形成する両誘電体部材よりレーザ耐
の低い第3の誘電体部材で形成された誘電体薄膜と、
誘電体多層薄膜および誘電体薄膜を貫通して形成され所
定のパターンに配置された複数の穴とを備え、
【0029】又、この発明の請求項2によれば第1の誘
電体部材には酸化ハフニウム(HfO2)または酸化ア
ルミニウム(Al23を、第2の誘電体部材には酸化
けい素(SiO2)を、第3の誘電体部材には酸化ジル
コニウム(ZrO2)をそれぞれ用い、
【0030】又、この発明の請求項3によれば第3の誘
電体部材は屈折率の大なる方の第1の誘電体部材と同一
材料のものが用いられるとともに形成時の条件調整によ
レーザ耐力を第1の誘電体部材のレーザ耐力より低く
なされ、
【0031】又、この発明の請求項4によればレーザ光
を透過可能な透光性基板上に第3の誘電体部材でなる誘
電体薄膜を形成する工程と、誘電体薄膜上にそれぞれ屈
折率の異なる第1および第2の誘電体部材を交互に積重
して誘電体多層薄膜を形成する工程と、ピンホール板の
開口を介して透光性基板側からレーザを照射し誘電体薄
膜内に開口を結像するとともに結像点におけるエネルギ
ー密度を第1および第2の誘電体部材のレーザ耐力より
低く且つ第3の誘電体部材のレーザ耐力より高く調整し
て誘電体薄膜および誘電体多層薄膜の所定の部分を貫通
するように除去して複数の穴を形成することにより所望
のパターンを形成する工程とを包含したので、機能の低
下ならびに寿命の短縮を防止することが可能な高反射誘
電体マスクおよびその製造方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1における高反射誘電体マ
スクの構成を示す断面図である。
【図2】 図1における高反射誘電体マスクの複数の穴
を形成する過程を示す図である。
【図3】 この発明の実施例5における高反射誘電体マ
スクの構成を示す断面図である。
【図4】 一般に使用されている高反射誘電体ミラーの
構成を示す断面図である。
【図5】 図4に示す高反射誘電体ミラーを応用して形
成される従来の高反射誘電体マスクの構成を示す断面図
である。
【図6】 図5に示す高反射誘電体マスクの製造工程を
示す図である。
【図7】 マスクとミラーとを併用して被加工物の表面
に紫外レーザ光を照射して有効利用を図る一般的な構成
を示す図である。
【符号の説明】 1 透光性基板、2 第1の誘電体部材、3 第2の誘
電体部材、4 誘電体多層薄膜、6、17、27 穴、
7、20、30 高反射誘電体マスク、16、26 誘
電体薄膜。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八木 俊憲 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社生産技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ屈折率の異なる第1および第2
    の誘電体部材を交互に積重して形成された誘電体多層薄
    膜と、この誘電体多層薄膜を担持し且つレーザ光を透過
    可能な透光性基板と、上記誘電体多層薄膜と上記透光性
    基板との間に介挿され上記誘電体多層薄膜を形成する両
    誘電体部材より耐レーザ性の低い第3の誘電体部材で形
    成された誘電体薄膜と、上記誘電体多層薄膜および上記
    誘電体薄膜を貫通して形成され所定のパターンに配置さ
    れた複数の穴とを備えたことを特徴とする高反射誘電体
    マスク。
  2. 【請求項2】 第1の誘電体部材には酸化ハフニウム
    (HfO2)または酸化アルミニウム(Al33)を、
    第2の誘電体部材には酸化けい素(SiO2)を、第3
    の誘電体部材には酸化ジルコニウム(ZrO2)をそれ
    ぞれ用いたことを特徴とする請求項1記載の高反射誘電
    体マスク。
  3. 【請求項3】 第3の誘電体部材は屈折率の大なる方の
    第1の誘電体部材と同一材料のものが用いられるととも
    に形成時の条件調整により耐レーザ性を第1の誘電体部
    材の耐レーザ性より低くなされていることを特徴とする
    請求項1記載の高反射誘電体マスク。
  4. 【請求項4】 レーザ光を透過可能な透光性基板上に第
    3の誘電体部材でなる誘電体薄膜を形成する工程と、上
    記誘電体薄膜上にそれぞれ屈折率の異なる第1および第
    2の誘電体部材を交互に積重して誘電体多層薄膜を形成
    する工程と、ピンホール板の開口を介して上記透光性基
    板側からレーザを照射し上記誘電体薄膜内に上記開口を
    結像するとともに上記結像点におけるエネルギー密度を
    上記第1および第2の誘電体部材の耐レーザ性より低く
    且つ上記第3の誘電体部材の耐レーザ性より高く調整し
    て上記誘電体薄膜および誘電体多層薄膜の所定の部分を
    貫通するように除去して複数の穴を形成することにより
    所望のパターンを形成する工程とを包含したことを特徴
    とする高反射誘電体マスクの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009288608A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Toppan Printing Co Ltd 光学部品の製造方法およびカラーフィルタ
CN108508517A (zh) * 2018-04-27 2018-09-07 厦门信达光电物联科技研究院有限公司 用于深紫外线的反射膜及其制备方法、反射件和led装置

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