JPH0629540A - 不揮発性メモリセルの浮動ゲート部材を形成する方法および浮動ゲート部材 - Google Patents

不揮発性メモリセルの浮動ゲート部材を形成する方法および浮動ゲート部材

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JPH0629540A
JPH0629540A JP22849191A JP22849191A JPH0629540A JP H0629540 A JPH0629540 A JP H0629540A JP 22849191 A JP22849191 A JP 22849191A JP 22849191 A JP22849191 A JP 22849191A JP H0629540 A JPH0629540 A JP H0629540A
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floating gate
polysilicon layer
layer
oxide
thin
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JP22849191A
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English (en)
Inventor
Been-Jon Woo
ビーン−ヨン・ウー
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 電気的にプログラムかつ消去可能なメモリセ
ル用の浮動ゲートおよびその製造方法。 【構成】 浮動ゲート38aは三層構造である。浮動ゲ
ートの第1の層は厚さが約300〜500オングストロ
ームの薄いポリシリコン層である。第2の層は約20〜
30オングストロームの二酸化シリコン層、第3の層は
約1000〜1500オングストローム厚さのポリシリ
コン層である。第3の層はりんをドープされる。このド
ーパントは酸化物層を通じてドライブされて、別の拡散
工程または以後の高温処理で第1の薄いポリシリコン層
をドープする。第1の薄いポリシリコン層が薄いこと
と、ドーピング濃度が低いために、その層中の粒子寸法
は小さく、ゲート間で一様である。このために、ポリシ
リコンの粒子寸法と向きの変動によるゲート間のしきい
値電圧の変動が小さい。この結果として歩留まりとサイ
クリングの耐久性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は浮動ゲートを用いる半導
体メモリ装置の分野およびそれらの装置を製造する装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】1つの種類の不揮発性半導体メモリは浮
動ゲート、すなわち、二酸化シリコンのような絶縁層に
より完全に囲まれているゲートを用いる。典型的には、
浮動ゲートを形成するために多結晶シリコン(ポリシリ
コン)層が用いられる。それらのゲートは、最もしばし
ば、各種のメカニズムを介してそれらのゲートとの間で
電荷をやり取りすることにより、充電させられる。この
電荷の有無は記憶されている2進情報を表わす。そのよ
うな装置の初期の例が米国特許第3,500,142号
に示されている。
【0003】浮動ゲートを用いる最も初期の商用の電気
的にプログラム可能な読出し専用メモリ(EPROM)
は、電子なだれ注入によりプログラムされるpチャネル
装置を用いていた。紫外線のような電磁放射にアレイを
さらすことにより、それらの装置から電荷が除去され
る。後で、EPROMはnチャネル装置を用い、浮動ゲ
ートへ電荷を注入するためのメカニズムとしてチャネル
注入に依存した(米国特許第3,984,822号参
照)。現在の技術で製造される多くのEPROMは、浮
動ゲート中への電荷の転送のためにチャネル注入にいぜ
んとして依存し、かつゲート消去用に放射に依存してい
る。
【0004】別の種類の半導体浮動ゲートメモリ装置は
電気的にプログラム可能であり、かつ電気的に消去可能
である。そのような装置が米国特許第4,203,15
8号に示されている。薄い酸化物領域を通じてのトンネ
ル作用によって浮動ゲートとの間の電荷の転送が行われ
る。それらのメモリにおいては、各メモリセルに対して
2つの装置が要求される。1つの装置は浮動ゲートを含
み、別の装置(典型的には通常の電界効果トランジス
タ)は各種のメモリサイクル中に浮動ゲート装置を分離
するために用いられる。
【0005】より最近の種類の浮動ゲートメモリ装置
は、浮動ゲートを充電するためにチャネル注入を用い、
浮動ゲートから電荷を除去するためにトンネル効果を用
いる。ここでは、各メモリセルは1つの装置だけを有
し、メモリアレイ全体が1度に消去される、すなわち、
現在のEPROMとは異なって、個々のセルまたはセル
群は別々には消去できない。それらのメモリは時には
「フラッシュ」EPROMすなわちEEPROMと呼ば
れる。
【0006】不揮発性メモリにおいては、プログラミン
グ機能と消去機能はトンネル酸化物を介して行われる。
消去のためにトンネル注入メカニズムを用いる装置にお
いては、ソースへ約10〜15ボルトが加えられ、ドレ
イン領域は浮動状態にされ、制御ゲートは接地される。
消去中は、電子は浮動ゲートからトンネル酸化物をトン
ネル効果によりソースへ移動する。
【0007】電子がトンネル酸化物をトンネル効果で通
ることができることの相対的な容易さは、トンネル酸化
物の厚さと、トンネル酸化物の品質と、浮動ゲートのド
ーピングと、浮動ゲートのポリシリコンの粒子の寸法
と、粒子の向きを含めたいくつかの要因に依存する。縁
部および鋭い突起部の局所化された領域において縁部や
鋭い突起部が電界を強くすることにより全体の電界を歪
ませるから、浮動ゲートとトンネル酸化物の境界の近く
に粒子の鋭い突出部がない時より、浮動ゲートとトンネ
ル酸化物の境界の近くに鋭い突起部が存在するように粒
子が向けられている時の方が、より低い電圧で電子のト
ンネル作用が起こる。ポリシリコン粒子の寸法が大きい
ポリシリコンゲートにおいては、大きい粒子では電界の
歪が大きいために、必要な消去電圧がセルごとに変化す
る。トンネル領域内にはそのように大きい粒子は少ない
から、それら少数の粒子の向きは消去電圧に大きな衝撃
を及ぼす。そのような装置のアレイ中のセルの間で大き
な変動があるものとすると、同じ消去条件において証明
された電圧までより速く消去するそれらの浮動ゲートは
「テールビット」と呼ばれる。テールビットの存在によ
り歩留まりとサイクリングの耐久性が制限される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】必要とするものは、消
去電圧がセルごとに一様で、チップの歩留まりが高く、
かつサイクリングの耐久性が高くなるように、浮動ゲー
トとトンネル酸化物の境界の近くの粒子寸法が一様で小
さいポリシリコン浮動ゲートを形成する方法である。
【0009】
【課題を解決するための手段】この明細書では、電気的
にプログラム可能で、電気的に消去可能な浮動ゲートメ
モリ装置については説明する。本発明の方法で形成され
た浮動ゲートの粒子寸法は、浮動ゲートとトンネル酸化
物の境界面において一様に小さい。
【0010】従来の技術を用いて第1の薄いポリシリコ
ン層を付着する。この第1のポリシリコン層の厚さは約
300〜500オングストロームである。次に、約20
〜30オングストロームの薄い酸化物を薄いポリシリコ
ン層の上に付着する。最後に、第1のポリシリコン層の
上の酸化物の上に約1000〜1500オングストロー
ムの厚さの第2のポリシリコン層を付着する。上記の浮
動ゲートの形成に続いて、たとえばりん(P31)を注入
することによって第2のポリシリコン層にドープする。
第2のポリシリコン層に注入されるドーパントのあるも
のは、後で薄い酸化物を通って第1のポリシリコン層中
にドライブされる。
【0011】薄いポリシリコン層中の粒子寸法は厚いポ
リシリコン層中の粒子寸法より大きい。トンネル酸化物
に接触するポリシリコンはたった300〜500オング
ストロームであるから、トンネル酸化物の近くのポリシ
リコンの粒子寸法は小さくて、一様である。この薄いポ
リシリコン層を浮動ゲートのより厚いポリシリコン部分
から分離する薄い酸化物は、薄いポリシリコン層がより
大きな粒子を形成するのを阻止する役目を行う。このよ
うな粒子は、本発明の第1と第2の層の結合した厚さに
等しいポリシリコン層の後でおこなわれる再結晶として
発生するものである。
【0012】酸化物は比較的薄いから、ドーパントを上
側のポリシリコン層から酸化物を通って下側のポリシリ
コン層へドライブし、浮動ゲートの厚さ全体にわたって
正しくドーピングできるようにする。本発明に従って形
成された浮動ゲート内では、浮動ゲートの下側のポリシ
リコン層、すなわち、トンネル酸化物に接触している層
は、通常の浮動ゲートの下側部分よりも低濃度にドープ
される。低濃度にドープされたポリシリコン層の粒子寸
法は高濃度にドープされた層の粒子寸法よりも小さいか
ら、それは、本発明により形成された浮動ゲートの下側
の部分のより小さい粒子寸法に寄与する。
【0013】トンネル酸化物の領域内のポリシリコンの
粒子寸法は小さくて一様であるから、各セルを消去する
ために必要な電圧は、メモリ装置を形成するそのような
セルのアレイ内のセルごとに一様である。消去電圧が一
様であるから、テールビットは無くされ、または減少さ
せられ、歩留まりおよびサイクリングの耐久性は本発明
において高くされる。
【0014】この明細書においては、電気的にプログラ
ム可能で、電気的に消去可能な浮動ゲートメモリ装置に
ついて説明する。本発明を完全に理解できるようにする
ために、以下の説明においては、ドーピングレベル等の
ような特定の事項の詳細について数多く述べてある。し
かし、そのような特定の詳細事項なしに本発明を実施で
きることが当業者には明らかであろう。その他の場合に
は、本発明を不必要に詳しく説明して本発明をあいまい
にしないようにするために、周知の処理工程は説明しな
い。
【0015】
【実施例】本発明のメモリセルは標準的な金属酸化膜半
導体(MOS)処理を用いて製造する。本発明の好適な
実施例においては、セルを含むアレイはp形基板の上に
nチャネル装置として製造する。周辺回路はnチャネル
装置または相補MOS(CMOS)装置を採用できる。
しかし、本発明はn形基板の上にpチャネル装置のアレ
イを製造するために使用することもできる。この場合に
は、周辺回路はpチャネル装置またはCMOS装置を採
用できる。
【0016】本発明の浮動ゲートの製造を特定のメモリ
アレイ、とくにビット線埋め込み非接触アレイ、の製造
に関連して説明するが、浮動ゲートを用いる任意の種類
の不揮発性メモリ装置の浮動ゲートを製造するために本
発明を使用できることがわかるであろう。また、完成さ
れる装置の製造中のいくつかの点、たとえばフィールド
酸化物の前または後、ソース/ドレインの形成または打
ち込みの前または後、等において、本発明の方法を用い
て浮動ゲートを製造できること、および以下に説明する
シーケンスに必ずしも限らないことがわかるであろう。
【0017】最初に、基板全体を「パッド酸化物」とし
て知られている薄い二酸化シリコン(SiO2 )層で覆
い、その後でより厚い窒化シリコン(Si34)層で覆
う。ここで図1を参照して、p形単結晶シリコン基板2
0のアレイ領域の一部がパッド酸化物26で覆われてい
る。このアレイ領域内では、窒化物のエッチング中にマ
スクとして通常のフォトレジスト部材24を用いること
により、平行に離隔された細長いストリップ23を形成
するために窒化シリコンがエッチングされている。窒化
シリコンストリップ23とフォトレジスト24の下側の
領域は、ストリップ23の間の領域にひ素が矢印25で
示すように注入される時に、保護される。ここで説明す
る好適な実施例においては、ひ素は1×1015/cm2
5×1015/cm2 のレベルに注入される。これによって
基板中に平行に離隔された細長いドープされた領域が形
成される。ひ素の注入の後で、フォトレジスト部材24
を除去する。
【0018】次に、図2に示すように、窒化シリコン部
材23の間の(領域28のような)1つおきの細長い領
域をフォトレジスト部材30で覆う。したがって領域2
8はフォトレジスト部材30で覆われ、領域22は窒化
シリコンストリップ23により保護されたままである。
細長い領域27は露出させ、n形ドーパントを注入す
る。ここで説明している実施例においては、領域27に
りんを約0.2×1015/cm2〜0.8×1015/cm2
レベルにドープする。
【0019】低電圧動作のためのプログラミングを強め
るために別のドーピング工程(図示せず)を用いること
もできる。フォトレジスト部材30を除去した後で、領
域28(ドレイン領域)を露出する付加マスキング部材
を形成できる。
【0020】ここで基板を高温度(800〜900℃)
に加熱して酸化する。そうすると、細長いドープされた
領域27と28の上に比較的厚いフィールド酸化物領域
が成長して、酸化物領域32(図3)を形成する。ここ
で説明する好適な実施例においては、それらの酸化物領
域の厚さは約2000オングストロームである。窒化物
部材23が領域22内で酸化物が形成されることを阻止
することに注目されたい。高温度酸化工程により、ひ素
とりんが活性化されてソース領域34(領域27に)と
ドレイン領域35(領域28に)を形成する。図3に示
すように、ソース領域34はドレイン領域35より深い
ことに注目されたい。りんドーパントはひ素よりも急速
にシリコン中に拡散して、それらの領域をより深くす
る。更に、ソース領域に関連するドーパントの傾きは、
ドレイン領域に関連するドーパントよりも緩やか(段階
的)である。
【0021】従来の技術により窒化シリコン部材23を
除去した後で、パッド酸化物が付着されている基板に、
注入を調節するしきい値電圧を印加する。次に図4を参
照して、線36で示されているホウ素を約1×1013
cm2 のレベルに注入する。チャネル注入は低エネルギー
ホウ素注入と高エネルギー注入の組み合わせで行うこと
ができる。
【0022】従来の技術を用いてパッド酸化物26を除
去した後で、ぎせい的な酸化物層を成長させ、領域22
から除去して、トンネル酸化物の成長のためにそれらの
領域の準備をする。ここで説明している好適な実施例に
おいては、約920℃の温度の通常の炉の内部でトンネ
ル酸化物39を約110オングストロームの厚さに成長
させる。図5はトンネル酸化物39が上に形成された基
板を示す。
【0023】次に、従来の単一ポリシリコン層ゲート3
8が示されている図6を参照する。領域50は、電子が
浮動ゲート38からそれを通ってソース34へトンネル
効果で移動するような区域である。領域50内の浮動ゲ
ート38のポリシリコンの粒子寸法と向きは、浮動ゲー
ト38を消去するためにソース34へ加えねばならない
電圧に影響を及ぼす。
【0024】鋭い点または縁部がトンネル酸化物を指す
ようにポリシリコン粒子が向けられるとすると、ソース
34に印加された予め決められている電圧に対する局部
化された領域50内の電界が強くされる。したがって、
より低い電圧においては電子はトンネル酸化物をトンネ
ル効果で通り抜ける。トンネル酸化物39を指す鋭い点
または縁部がないように粒子が向けられる、すなわち、
粒子が水平方向に向けられたとすると、与えられた電圧
に対する局部化された領域50内の電界は弱くされ、消
去中に電子を浮動ゲート38からソース34へトンネル
効果で移動させるためにより高い電圧が求められる。
【0025】浮動ゲート38内のポリシリコン粒子が大
きいとすると、この効果はアレイ中のゲートの間で大き
く異なる。ポリシリコンの粒子が大きいと、小さい粒子
の突起部の近くよりも大きな鋭い突起部の近くの方が電
界は強い。また、粒子の大きい浮動ゲートにおいては、
粒子の小さいゲートにおけるよりも領域50における粒
子の数が少ない。したがって、この領域内の粒子の向き
は、その浮動ゲートを消去するために要する電圧に大き
な影響を及ぼす。領域50内の全ての粒子またはほとん
ど全ての粒子がトンネル酸化物39へ向けられている浮
動ゲートは低い電圧で消去されるが、領域内の全てまた
はほとんど全ての粒子がトンネル酸化物39に沿って配
置されている浮動ゲートは高い電圧で消去される。ある
粒子がトンネル酸化物39へ向けられ、別の粒子がゲー
ト/トンネル酸化物境界に沿っているような浮動ゲート
は中間の電圧で消去される。与えられた消去電圧に対し
て、粒子の寸法と向きが変化するとアレイ中のセルは互
いに異なる速さで消去される。
【0026】これとは逆に、ポリシリコン粒子が小さい
ゲートにおいては、小さい粒子の鋭い突起部の近くの電
界の増大が、大きい粒子の鋭い突起部の近くの電界の増
大のようには大きくないから、粒子の向きの影響は小さ
い。また、領域50にはそのような粒子が多数あるか
ら、領域50内の粒子の全てまたはほとんど全てがトン
ネル酸化物39へ向けられたり、または、その領域内の
粒子の全てまたはほとんど全てがトンネル酸化物へ向け
られないということは非常に少ない。粒子はランダムに
向けられ、鋭い突起部および縁部はあらゆる向きに向け
られる。その結果として、粒子が小さい浮動ゲートを消
去するために必要な電圧は、トンネル酸化物39へ向け
られている大きい粒子で構成されている浮動ゲートを消
去するために要する電圧と、トンネル酸化物/ポリシリ
コンの境界面に沿って全て向けられている大きな粒子で
構成されている浮動ゲートの中間の電圧となる。
【0027】したがって、図6に示す浮動ゲート38中
のポリシリコンの粒子寸法を制御するための努力が行わ
れないとすると、消去電圧はアレイ中の浮動ゲートごと
に大きく変化する。ある浮動ゲートの粒子は大きくて、
トンネル酸化物39へ向けられるから、与えられた電圧
で急速に消去するが、別の浮動ゲートの粒子は大きく
て、トンネル酸化物39と浮動ゲート38の境界に沿っ
て向けられるから、よりゆっくりと消去するために消去
時間は長い。
【0028】ゲートの間で粒子寸法がこのように変わる
と装置の製造歩留まりと性能が大きな影響を受ける。装
置の性能の測定はしきい値電圧により行われる。しきい
値電圧というのは、ドレインにおいて1マイクロアンペ
アの電流を読み取らせるためにドレインが低い電圧に保
たれている間に、制御電圧へ加えねばならない電圧のこ
とである。あるアレイに対するしきい値電圧の分配にお
いては、しきい値電圧の低いゲートは「テールビット」
として知られている。それらのテールビットは歩留まり
を制限する。というのは、ある値、たとえば2ボルト、
より低いしきい値を有する浮動ゲートが大きい洩れ電流
を経験する、すなわち、ソースに非常に低い電圧が加え
られて浮動ゲートは消去される。また、サイクリングの
耐久性、すなわち、アレイ中のセルがプログラミングお
よび消去のサイクルをくり返し行った後で、機能を続け
ることができる能力、は悪影響を受ける。プログラミン
グと消去をくり返し行った後では、しきい値電圧は低く
なることが良く知られている。したがって、テールビッ
トが広く分布しているメモリ装置では、それらのテール
ビットのしきい値電圧が正しく機能するために必要な電
圧より低くなるから、サイクリング中に多くのセルが故
障する。
【0029】本発明の浮動ゲートにおいては、ポリシリ
コン粒子の寸法は小さく、ゲートの間で一様である。こ
のために、ポリシリコンの粒子寸法の変化と向きの変化
の少なくとも一方による、消去後のゲート間のしきい値
電圧の変化が大幅に減少し、その結果としてしきい値電
圧の消去分布が一層密になる。
【0030】したがって、求められている値より低いし
きい値電圧を有するテールビットの数、またはサイクリ
ング後に故障するテールビットの数が大幅に減少する。
【0031】本発明における消去時間も同様に改善され
る。従来の装置においては、トンネル酸化物39をあま
り薄くすることはできない。というのは、トンネル酸化
物39をあまり薄くすると、大きな粒子がトンネル酸化
物39へ向けられている多くの浮動ゲートのしきい値電
圧が低くなりすぎるからである。しかし、トンネル酸化
物39が厚くなると消去時間が長くなる。本発明におい
ては、粒子寸法は小さくて、ゲートの間で一様であるか
ら、しきい値電圧の低いセルのために歩留まりが過大に
低下することなしに消去時間を短くするために、トンネ
ル酸化物39の厚さを最適にできる。
【0032】図7は本発明の浮動ゲートの構造を示す。
フィールド酸化物32が形成された後でゲートが製造さ
れたように示されているが、フィールド酸化物32の形
成前に浮動ゲートを製造でき、または下記のように浮動
ゲートの製造中にフィールド酸化物32を製造できる。
【0033】まず、従来の技術を用いて図7の薄いポリ
シリコン層45を付着する。好適な実施例においては、
ポリシリコン層45の厚さは約300〜500オングス
トロームであって、約200〜700オングストローム
の範囲にできる。前記のように、ポリシリコン粒子の寸
法は層の厚さにより制限される。薄いポリシリコン層4
5の厚さは、好適な実施例においては、浮動ゲートの全
ポリシリコン厚さの約20%にすぎないから、この層中
の最大粒子寸法は、単一のポリシリコン層から形成され
た同じ全ポリシリコン厚さの浮動ゲートの最大粒子寸法
よりはるかに小さい。これはトンネル酸化物39に接触
している浮動ゲート部分であるから、従来の装置におけ
るよりもはるかに小さく、より狭い分布に限定される。
【0034】次に、図7の薄い酸化物層46を、従来の
技術を用いて薄いポリシリコン層45の上に成長させ
る。たとえば、薄い酸化物層46を低温(700〜80
0℃)のN2 アニールにより成長させることができ、ま
たは薄いポリシリコン層45を室温で短時間放置させる
ことにより薄い酸化物層46を形成できる。好適な実施
例においては、薄い酸化物層46の厚さは約20〜30
オングストロームであるが、約15〜50オングストロ
ームの範囲にできる。後で行う高温処理中にポリシリコ
ン層の付着(後述)に関連して薄いポリシリコン層45
が再結晶することを阻止するのに十分な厚さを薄い酸化
物層46は持たねばならないが、後のポリシリコン層内
に注入されたドーパントがその薄い酸化物層46を薄い
ポリシリコン層45まで通せるように十分に薄くなけれ
ばならない。薄い酸化物層の厚さが上記した15〜50
オングストロームの範囲内であれば、その厚さは上記2
つの要求に適合する。別の実施例においては、約15〜
50オングストロームの厚さの薄い窒化物(Si34
を薄い酸化物層46の代わりに付着することにより、本
発明を実施できる。
【0035】次に、従来の技術を用いて厚いポリシリコ
ン層47を薄いポリシリコン層46の上に付着する。厚
いポリシリコン層47の厚さは、好適な実施例において
は、約1000〜1500オングストロームであるが、
浮動ゲートの希望の全厚さに応じて、約800〜200
0オングストロームの範囲にできる。
【0036】次に、図7の基板を従来の技術を用いてパ
ターン化およびエッチングし、浮動ゲートの1つの寸法
を形成する。図8に示すように、チャネル領域22の上
に平行に離隔された細長いストリップ38aを層45,
46,47から形成する。ストリップ38aはチャネル
領域22をこえて延長して酸化物領域32の上に重なり
合う。
【0037】パターン化およびエッチングに続いて、従
来の技術を用いてドーパントをストリップ38aに注入
する。ドーパントとしては従来のドーパントのいずれも
用いることができる。この好適な実施例においては、ス
トリップ38aにりん(P31)を約(1〜8)×1014
/cm2 の範囲のレベルまで注入する。注入は約20〜4
0KeVの範囲のエネルギーで行う。ドーパントは後の
高温処理でドライブでき、または別々の拡散工程でドラ
イブできる。前記のように、拡散工程中にドーパントが
薄い酸化物層46を通って薄いポリシリコン層45へ拡
散するように、薄い酸化物層45は十分薄くなければな
らない。薄いポリシリコン層45には、装置が正しく機
能するために適切なレベルまで、そのようにしてドープ
できる。しかし、この層内のドーパントは図6に示す従
来の浮動ゲート38の対応する部分におけるドーパント
より全体として少ない。高濃度にドープされたポリシリ
コンは、低い濃度にドープされた後で高温処理されたポ
リシリコンよりも大きな寸法の粒子を生ずることが良く
知られている。したがって、本発明においては、薄いポ
リシリコン層45を低濃度にドープすることにより、薄
いポリシリコン層中のポリシリコン粒子の寸法が更に小
さくなる。したがって、ストリップ38aの薄いポリシ
リコン層45から形成された部分、すなわち、トンネル
酸化物39に最も近い部分の粒子寸法は、この層の薄い
ことと、低濃度にドープされたことから、小さくなる。
【0038】次に、ポリシリコンストリップ38aの上
に酸化物層41を付着する。好適な実施例においては、
酸化物層41は、第1の酸化物層と、窒化シリコン層
と、第2の酸化物層とで構成された多層構造(ONO)
である。酸化物層41の形成に続いて、第2のポリシリ
コン層を基板上に付着する。この第2のポリシリコン層
はエッチングにより付着して、ソース領域とドレイン領
域に全体として垂直な、平行に離隔された細長いポリシ
リコンストリップを形成する。次に、層45,46,4
7から形成した細長いストリップ38aをストリップ4
2に整列してエッチングすることにより、複数の浮動ゲ
ート38bを形成する。
【0039】それから周知の方法で金属層と接点を形成
してメモリを完成する。4〜7ボルトの電圧をドレイン
領域35へ印加し、制御ゲート(線42)へ比較的高い
電圧(10〜15ボルト)を加えることにより、セルは
プログラムされる。浮動ゲート38bを消去するため、
すなわち、浮動ゲート38bからソース34へ電荷をト
ンネル効果で移動させるために、ソース領域34へ比較
的高い電圧(10〜15ボルト)を加え、ドレイン領域
35を浮動させ、制御ゲート42を接地する。この装置
の消去についての詳細は米国特許第4,797,856
号を参照されたい。
【0040】上記の処理により、本発明の浮動ゲート3
8は、浮動ゲート38b/トンネル酸化物39の境界面
の領域内に小さい一様な粒子を有する。それによりテー
ルビットの分布が狭くなって、歩留まりおよびサイクリ
ングの耐久性が高くなる。
【0041】以上、電気的にプログラム可能で、電気的
に消去可能な読出し専用メモリセルの、小さくて一様な
粒子寸法を有する新規な浮動ゲートについて説明した。
【図面の簡単な説明】
【図1】ひ素注入中の、パッド酸化物と、窒化物ストリ
ップと、第1のフォトレジスト部材とが上に形成されて
いる半導体基板の横断面図である。
【図2】第1のフォトレジスト部材を除去し、窒化物ス
トリップの間の1つおきの領域上に第2のフォトレジス
ト部材が形成された図1の半導体基板のりんの注入中の
横断面図である。
【図3】窒化物ストリップの間の領域内でフィールド酸
化物が成長させられた後の図2の半導体基板の横断面図
である。
【図4】窒化物ストリップが除去された図3の半導体基
板のホウ素注入中の横断面図である。
【図5】パット酸化物が除去され、上にトンネル酸化物
が形成された後の図4の半導体基板の横断面図である。
【図6】浮動ゲートが上に形成されている従来の半導体
装置の横断面図である。
【図7】浮動ゲート製造中の図5の半導体基板の横断面
図である。
【図8】浮動ゲート部材の1つの寸法が上に形成されて
いる図7の半導体基板の横断面図である。
【図9】浮動ゲート部材の上に酸化物が形成され、その
上に第2のゲート部材が形成されている図8の半導体基
板の横断面図である。
【符号の説明】
20 基板 23 窒化物ストリップ 24,30 フォトレジスト部材 26 パッド酸化物 34 ソース領域 35 ドレイン領域 38 浮動ゲート 39 トンネル酸化物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電荷を蓄積するための浮動ゲート部材を
    含む不揮発性メモリセルを製造する方法において、 第1のポリシリコン層をトンネル酸化物の上に付着する
    工程と、 前記第1のポリシリコン層の上に絶縁層を形成する工程
    と、 前記絶縁層の上に第2のポリシリコン層を形成する工程
    と、 前記第2のポリシリコン層にドーパントを入れる工程
    と、 を備える不揮発性メモリセルの浮動ゲート部材を形成す
    る方法。
  2. 【請求項2】 不揮発性メモリ装置において、トンネル
    酸化物の上に付着された第1のポリシリコン層と、 前記第1のポリシリコン層の上に付着された絶縁層と、 この絶縁層の上に付着された第2のポリシリコン層と、 を備えることを特徴とする電荷を蓄積するための浮動ゲ
    ート部材。
  3. 【請求項3】 浮動ゲートメモリ装置のアレイにおい
    て、各装置は、トンネル酸化物層の上に付着された第1
    のポリシリコン層と、 前記第1のポリシリコン層の上に付着された絶縁層と、 この絶縁層の上に付着された第2のポリシリコン層と、 を備えることを特徴とする浮動ゲート部材。
JP22849191A 1990-08-15 1991-08-15 不揮発性メモリセルの浮動ゲート部材を形成する方法および浮動ゲート部材 Pending JPH0629540A (ja)

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JP22849191A Pending JPH0629540A (ja) 1990-08-15 1991-08-15 不揮発性メモリセルの浮動ゲート部材を形成する方法および浮動ゲート部材

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5639679A (en) * 1994-07-29 1997-06-17 Nec Corporation Method of manufacturing a semiconductor device comprising a non-volatile memory cell having a multi-layered floating gate
US6287915B1 (en) 1997-11-19 2001-09-11 Nec Corporation Semiconductor device and manufacturing method therefor
US8132795B2 (en) 2006-10-23 2012-03-13 Panasonic Corporation Bathroom sauna device

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