JPH06294681A - 遅延時間測定装置 - Google Patents

遅延時間測定装置

Info

Publication number
JPH06294681A
JPH06294681A JP10512993A JP10512993A JPH06294681A JP H06294681 A JPH06294681 A JP H06294681A JP 10512993 A JP10512993 A JP 10512993A JP 10512993 A JP10512993 A JP 10512993A JP H06294681 A JPH06294681 A JP H06294681A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound
delay time
signal
unit
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10512993A
Other languages
English (en)
Inventor
Hikari Kawabata
光 川畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alpine Electronics Inc
Original Assignee
Alpine Electronics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alpine Electronics Inc filed Critical Alpine Electronics Inc
Priority to JP10512993A priority Critical patent/JPH06294681A/ja
Publication of JPH06294681A publication Critical patent/JPH06294681A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 通常の音楽ソース再生により、スピーカから
の音遅延時間を測定する。 【構成】 オーディオソース11から出力される音楽信
号の遅延時間を遅延部15でβ監視制御部17により段
階的に遅延させ、その都度得られた音楽信号にβ乗算部
24で推定倍率βを乗算し、乗算して得られた音楽信号
とマイク検出信号とを微分回路23、24でそれぞれ微
分し、微分により得られる2つの信号の差分が小さくな
るように、β補正回路26で推定倍率βに補正をかけ、
該推定倍率βをβ監視制御部17により所定時間監視
し、一定値となったときの音遅延時間を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遅延時間測定装置に係
わり、特に音場に設けたマイク検出信号に基づき音場内
の音遅延時間を測定する遅延時間測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数のスピーカを備えたオーディオシス
テムにおいては、聴取者の位置に音像を定位させた音場
特性を作り出すことが望ましい。すなわち、各スピーカ
から出力された音が同時に聴取者の耳に届くことが望ま
しい。従来、音像を定位させるために必要な遅延時間の
測定は、例えば、音場内のスピーカからインパルス信号
を発生させて測定点に配置されているマイクがインパル
ス信号を受信するまでの時間を測定するようにしてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
遅延時間測定装置において、インパルス信号等の特別な
テスト信号を記録したテスト用記録媒体を用意し、該テ
スト用記録媒体をオーディオシステムにセットして再生
させなければならず、しかも、これらテスト信号の再生
によってユーザーが不快な音を聞かされるという問題が
あった。以上から、本発明の目的は、特別なテスト信号
を用いなくても、通常の音楽ソース再生により、スピー
カからの音遅延時間を測定することができる遅延時間測
定装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題は本発明におい
ては、オーディオソースから出力される音信号をスピー
カより音場に出力し、音場に設けられたマイクにより音
場内の音を検出し、該マイク検出信号に基づきスピーカ
からマイクまでの音遅延時間を測定する遅延時間測定装
置において、オーディオソースから出力される音信号の
遅延時間を変化させるための遅延部と、該遅延部で得ら
れた音信号に所定係数を乗算する係数乗算部と、該係数
乗算部で得られた音信号とマイク検出信号とをそれぞれ
微分する微分処理部と、前記微分により得られる2つの
信号の差分が小さくなるように前記所定係数を補正する
係数補正部と、前記遅延部の音遅延時間を段階的に制御
すると共に、その都度係数補正部の所定係数を所定時間
監視し、該所定係数が一定値となったときの音遅延時間
を出力する監視制御部とにより達成される。
【0005】
【作用】上記構成によれば、オーディオソースから出力
される音信号を段階的に遅延させ、その都度得られた音
信号に所定係数を乗算し、乗算して得られた音信号とマ
イク検出信号とをそれぞれ微分し、微分により得られる
2つの信号の差分が小さくなるように補正しながら、所
定係数を所定時間監視し、該所定係数が一定値となった
ときの音遅延時間を出力する。
【0006】
【実施例】
〔原理説明〕図1は本発明に係る遅延時間測定装置の原
理説明図である。11はCDプレーヤ等のオーディオソ
ース、12はオーディオソースから出力される音楽信号
S(t)を増幅するアンプ(AMP)、13はスピーカ、
14は車内の音声を検出するマイク、15はオーディオ
ソース11から出力される音楽信号段階的に遅延させる
ための遅延部、16はマイク検出信号X(t)より音楽信
号、及びノイズ信号を分離する音楽信号・ノイズ分離
部、17は遅延部15の音遅延時間を段階的に制御する
と共に、その都度音楽信号・ノイズ分離部16の係数β
(推定倍率という)を所定時間監視し、該係数βが一定
値となったときの音遅延時間を出力するβ監視制御部で
ある。
【0007】音楽信号・ノイズ分離部16において、2
3はマイク検出信号X(t)を微分する微分回路、24は
オーディオソースから出力される音楽信号S(t)に係数
βを乗算するβ乗算回路、25は係数βを乗算して得ら
れた音楽信号βS(t)を微分する微分回路、26は微分
により得られる2つの信号の差分が小さくなるように係
数βを補正するβ補正回路である。
【0008】ここで、原理動作の説明をする。すなわ
ち、アンプ12やスピーカ13等の特性及び車内の周波
数特性を考慮すると、マイク14の設置位置における音
楽信号はαS(t)(α:正の定数であり、正解倍率とい
う)となるから、ノイズ信号をN(t)とすればマイク検
出信号X(t)はαS(t)+N(t)となる。また、オーディ
オソース11から出力される音楽信号S(t)は該遅延時
間を遅延部15でβ監視制御部17により段階的に制御
され、その都度得られた音楽信号S(t)にβ乗算回路2
4で係数βを乗算される。そして、乗算して得られた音
楽信号S(t)とマイク検出信号X(t)はそれぞれ微分回路
23、微分回路24で微分される。
【0009】そこで、β補正回路26は微分により得ら
れた2つの信号の差分が小さくなるように推定倍率βに
補正をかける。補正をかける推定倍率βはβ監視制御部
17により一定値となるまで監視される。そして、推定
倍率βが一定値となったとき、すなわち正解倍率αと一
致したときに、β監視制御部17が音遅延時間を出力す
る。該音遅延時間がスピーカ13からマイク14までの
音遅延時間となる。また、係数βがβ=αとなったとき
に、β乗算回路の出力βS(t)は、αS(t)と等しくなり
車内の音楽信号となる。このように、音遅延時間が音楽
信号により求められるので、音像の定位制御を音楽聴取
時に自動的にできる。
【0010】また、正解倍率αはマイク検出信号X(t)
の接線の傾きの一成分であり、推定倍率βはβ乗算回路
出力の接線の傾きの一成分であるから、後者の接線の傾
きを前者の接線の傾きに近づければ、βがαに近づくこ
とになり、結果としてβ乗算回路出力の微分値を求め、
β補正回路26においてこれらの差分が零になるように
βを補正し、β乗算回路出力βS(t)を車内の音楽信号
として出力する。さらに、マイク検出信号X(t)よりβ
乗算回路出力βS(t)を減算してノイズ信号N(t)を出力
することも可能である。
【0011】また、微分結果の差分に係数μを乗算して
β補正値を求め、該β補正値を今回の係数βに加算して
T時間後の次のβを決定するようにすると、β補正値が
大きい場合、短時間で目標値(=α)に近づくが該目標
値を中心に振動し、一方、β補正値が小さい場合、目標
値に近づくまでに時間がかかるが、目標値で振動しな
い。そこで、係数μの値を最初大きくしておき(ゲイン
が大きい)、時間と共に一定値(ゲイン小)に減少する
ように制御すれば、目標値に速やかに収束することがで
きる。
【0012】〔全体の構成〕図2は本発明の一実施例と
しての遅延時間測定装置の要部ブロック図である。な
お、以下において、サフィックスLFは左側チャンネル
前、LRは左側チャンネル後、RFは右側チャンネル
前、RRは右側チャンネル後を意味する。図中、11は
CDプレーヤ等のオーディオソース、12はオーディオ
ソースから出力される音楽信号S(t)を増幅するアンプ
(AMP)、13LF、13LR、13RF、13RR
はスピーカ、14は車内の音声(音楽、ノイズを含む)
を検出するマイク、15はオーディオソース11から出
力される音楽信号S(t)を遅延させるための遅延部、1
6はマイク検出信号X(t)より音楽信号、及びノイズ信
号を分離する音楽信号・ノイズ分離部である。17は遅
延部15の音遅延時間を段階的に制御すると共に、その
都度音楽信号・ノイズ分離部16のβ演算部26dの推
定倍率βを所定時間監視し、該推定倍率βが一定値とな
ったときの音遅延時間を出力するβ監視制御部である。
18は左側チャンネルと右側チャンネルとを切り換える
ためのチャンネル切換部である。
【0013】さて、マイク14により検出される信号成
分には、音楽成分だけでなく室内や、室外から室内に入
るノイズ成分も含まれる。そこで、マイク14の設置位
置における音楽信号はアンプ12やスピーカ13LF、
13LR、13RF、13RR等の特性及び車内の周波
数特性を考慮すると、αS(t)となる。従って、ノイズ
信号をN(t)とすればマイク14により検出されるマイ
ク検出信号X(t)は次式 X(t)=αS(t)+N(t) (1) と表現される。
【0014】ここで、音楽信号・ノイズ分離部16にお
いて、21、22はそれぞれマイク検出信号X(t)及び
オーディオソースから出力される音楽信号S(t)を整流
して出力するレベル交換器、23はマイク検出信号X
(t)を微分する微分回路、24はオーディオソース11
から出力される音楽信号S(t)に推定倍率βを乗算して
出力するβ乗算回路、26は微分により得られる2つの
信号の差分が小さくなるように推定倍率βを補正するβ
補正回路、27はマイク検出信号X(t)によりβ乗算回
路出力βS(t)を減算してノイズ信号N(t)を出力する演
算部である。
【0015】すなわち、推定倍率βをβ=αとなるよう
に決定することができれば、β乗算回路24の出力βS
(t)はαS(t)と等しくなり車内の音楽信号となる。正解
倍率αはマイク検出信号X(t)の接線の傾きの一成分で
あり、推定倍率βはβ乗算回路出力の接線の傾きの一成
分であるから、後者の接線の傾きを前者の接線の傾きに
近づければ、βがαに近づくことになり、結果としてβ
乗算回路24の出力信号βS(t)を車内の音楽信号とす
ることができる。そこで、微分回路23、25におい
て、マイク検出信号X(t)の微分値とβ乗算回路出力の
微分値を求め、β補正回路26においてこれらの差分が
零になるようにβを決定し、β乗算回路24の出力信号
βS(t)を車内の音楽信号として出力する。
【0016】β補正回路26において、26aはマイク
検出信号X(t)の微分値とβ乗算回路の出力信号βS(t)
の微分値の差分とを演算する演算部、26bはオーディ
オソース11から出力される音楽信号S(t)を微分する
微分回路、26cは演算部26a出力と微分回路26b
出力とを乗算する乗算部、26dは推定倍率βを演算す
るβ演算部であり、乗算部出力を−C、今回のβ値をβ
(T)とすれば、次回のβ値を次式 β(T+1)=β(T)+μC (2) により演算する。ただし、μは定数。
【0017】〔音楽信号推定原理〕マイク検出信号をX
(t)、β乗算回路24の出力信号(推定音楽信号とい
う)をY(t)(=βS(t))とすれば、各関数の任意の時
刻での傾きx(t)、y(t)は、 x(t)=dX(t)/dt y(t)=dY(t)/dt となる。両者の差分を Z(t)=x(t)−y(t) とおき、
E(t)=Z2(t)=x2(t)−2x(t)y(t)+y2(t) (3) とすると、E(t)はx(t)、y(t)の二次関数となる。推
定音楽信号Y(t)のレベルをマイク14で検出した音楽
信号のレベルに近づけるということは、Z(t)を零に
近づけることであり、これは、E(t)の最小値を求める
ことに他ならない。
【0018】したがって、E(t)に関係するパラメータ
で変更できるのはβだけであり、βはy(t)に関係する
パラメータであるからβの変化量に対するE(t)の変化
量は次式 dE(t)/dβ=(dE(t)/dy(t))・(dy(t)/dβ) (4) で表せる。E(t)は、βをパラメータとする二次関数で
あり、dE(t)/dβは、任意のβでのE(t)の傾きを表し
ている。推定音楽信号のレベルと実際にマイクにより検
出した音楽信号のレベルとの差を小さくすることは、E
(t)が最小となるβ(=βo)を求めることであるか
ら、dE(t)/dβが零となる方向へβを変更すれば良い
ことになる。
【0019】すなわち、変更前のβをβ(T)、変更後の
βをβ(T+1)とすると、 β(T+1)=β(T)−μ(dE(t)/dβ) (2)′ によりβ値を変更し、このβ値変更操作を繰り返せばE
(t)が最小となるβoに近づけることができる。この
(2)′式は、−dE(t)/dβ=Cとすれば(2)式と
なる。尚、μは正の定数でありβの補正量を決定するも
のであり、μを大きくすれば、β(T+1)はβoに早く近
づくが、βo近傍で振動してしまう。一方、μを小さく
取れば、βo近傍での振動の可能性は小さくなるが、任
意のβの状態からβoへ近づく時間が遅くなる。
【0020】さて、ノイズ信号N(t)のレベルを一定と
すれば、(4)式の右辺dE(t)/dy(t)、dy(t)/dβ
はそれぞれ dE(t)/dy(t)=−2x(t)+2y(t) =−2[α(dS(t)/dt)−β(dS(t)/dt)] dy(t)/dβ=dS(t)/dt となる。従って、 dE(t)/dβ=−2[α(dS(t)/dt)−β(dS(t)/d
t)](dS(t)/dt)(5)となる。(5)式を
(2)′式に代入すると、 β(T+1)=β(T)+2μ[α(dS(t)/dt)−β(dS(t)/dt)](dS(t)/dt ) (6) となるから、(6)式の演算を行ってβを変更する。
【0021】なお、(5)、(6)式はノイズ信号レベ
ルを一定とした場合であるが、一定でなく時間により変
化するものとすれば、dE(t)/dβは dE(t)/dβ=−2[α(dS(t)/dt)+(dN(t)/dt)−β(dS(t)/dt) ]・(dS(t)/dt) ・・・ (5)′ となる。(5)′式を(2)′式に代入すると、 β(T+1)=β(T)+2μ[α(dS(t)/dt)+(dN(t)/dt)−β(dS(t)/dt )]・(dS(t)/dt) ・・・ (6)′ となり、βの値にノイズの変化量が影響を与えることに
なる。しかし、ノイズN(t)は音楽信号と異なり周期性
は極めて少なくランダムな周期で交番するため、ある時
はβ値を大きくするように、次には小さくするように交
互に作用し、平均すると互いに打ち消しあってβ値に対
する影響はニア零となる。このため、ノイズが変化して
も(6)′式によりβ値をβ=αに近づけることができ
る。
【0022】〔全体の動作〕 レベル変換器21はマイク検出信号X(t)を整流して微
分回路23に入力し、該微分回路はマイク検出信号X
(t)を微分して出力する。・・・(6)′式の右辺第2
項におけるα(dS(t)/dt)+(dN(t)/dt)の演算 以上と並行して、レベル変換器22はオーディオソース
11、チャンネル切換部18、遅延部15を介して出力
される音楽信号S(t)を整流してβ乗算回路24と微分
回路26bに入力する。β乗算回路24は音楽信号S
(t)に係数βを乗算して微分回路25に入力し、微分回
路25はβ乗算回路出力を微分する。・・・(6)′式
の右辺第2項におけるβ(dS(t)/dt)の演算 又、微分回路26bは音楽信号S(t)を微分して出力す
る。・・・(6)′式の右辺第2項におけるdS(t)/dt
の演算
【0023】β補正回路26の演算部26aはマイク検
出信号X(t)の微分値とβ乗算回路出力βS(t)の微分値
との差分を演算し、乗算部26cは演算部26aの出力
と微分回路26bの出力とを乗算する。ついで、β演算
部26dは乗算部26cの出力と、定数μと、今回のβ
(T)を用いて、(6)′式によりT時間後の次の演算に
用いるβ値(=β(T+1))を演算し、β(T+1)をβ乗算回
路24に入力する。すなわち、β決定部26は、マイク
検出信号X(t)の微分値とβ乗算回路出力βS(t)の微分
値との差分が小さくなるように、換言すればβ=αとな
るようにβを決定してβ乗算回路24にフィードバック
する。
【0024】以後、決定された新たな係数β(T+1)を用
いて上記処理を順次繰り返せば、所定時間後に前記差分
が零に近づき、βとαが略等しくなり、β乗算回路24
の出力βS(t)を車室内の音楽信号αS(t)とみなすこと
ができるようになる。又、演算部27はマイク検出信号
X(t)よりβ乗算回路出力βS(t)を減算してノイズ信号
N(t)を出力する。
【0025】ここで、β監視制御部17が例えばスピー
カの左側チャンネル(13LF、13LR)からマイク
14までの遅延時間を求める動作を具体的に説明する。
すなわち、β監視制御部17はチャンネル切換部15を
切り換え、測定チャンネルとして左側チャンネルを選択
し、左側チャンネルにより音楽信号を遅延部15に入力
させる。そして、遅延部15の音遅延時間を段階的に制
御すると共に、その都度音楽信号・ノイズ分離部16の
β演算部26dの推定倍率βを所定時間監視し、該推定
倍率βが一定値となったときの音遅延時間を出力するよ
うにしている。
【0026】図3は上記測定結果を説明するための推定
倍率変化曲線である。図3を参照すると、β監視制御部
17により遅延部15で設定された音遅延時間が、スピ
ーカ13LF、あるいはスピーカ13LRからマイク1
4までの音遅延時間と一致した場合に、推定倍率は、徐
々に増加し、所定時間(t0)経過後に、やがて一定値
となる。(a)、(b)は遅延時間が一致し、推定倍率
が収束した場合を示している。すなわち、(a)は遅延
時間d1のときの推定倍率変化曲線であり、β1に収束し
ており、また、(b)は遅延時間d2のときの推定倍率
変化曲線であり、β2に収束している。遅延時間が一致
しない場合には、(c)の遅延時間d3のときの推定倍
率曲線のように不安定となり、収束しない。そこで、β
監視制御部17はt0経過後の推定倍率の変化状態によ
り遅延時間d1、d2を遅延時間一致とする。
【0027】ここで、遅延時間d1とd2を比較する。例
えば、d1>d2として測定結果が得られたとすると、遅
延時間d1、d2がスピーカ13LFからマイク14まで
の遅延時間か、スピーカ13LRからマイク14までの
遅延時間であるかは、実際のスピーカ位置により判断さ
れる。すなわち、d1がd2より時間がかかっているの
で、遅延時間d1が後方位置に配置されたスピーカ13
LRであり、遅延時間d2は前方位置に配置されたスピ
ーカ13LFであることがわかる。また、β1はスピー
カ13LRからの音楽信号の正解倍率に等しく、β2は
スピーカ13LFに等しい。
【0028】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、オーディオソースから出力される音信号を段階的に
遅延させ、その都度得られた音信号に所定係数を乗算
し、乗算して得られた音信号とマイク検出信号とをそれ
ぞれ微分し、微分により得られる2つの信号の差分が小
さくなるように補正しながら所定係数を所定時間監視
し、該所定係数が一定値となったときの音遅延時間を出
力することができるので、音楽信号によりスピーカから
マイクまでの音遅延時間を自動的に測定でき、音楽聴取
を妨げることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遅延時間測定装置の原理説明図で
ある。
【図2】本発明に係る一実施例である遅延時間測定装置
の構成図である。
【図3】推定倍率変化曲線である。
【符号の説明】
11 オーディオソース 13 スピーカ 14 マイク 15 遅延部 16 音楽信号・ノイズ分離部 17 β監視制御部 23 マイク検出信号X(t)を微分する微分回路 24 β乗算回路 25 音楽信号β・S(t)を微分する微分回路 26 β補正回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オーディオソースから出力される音信号
    をスピーカより音場に出力し、音場に設けられたマイク
    により音場内の音を検出し、該マイク検出信号に基づき
    スピーカからマイクまでの音遅延時間を測定する遅延時
    間測定装置において、 オーディオソースから出力される音信号を遅延させるた
    めの遅延部と、 該遅延部で得られた音信号に所定係数を乗算する係数乗
    算部と、該係数乗算部で得られた音信号とマイク検出信
    号とをそれぞれ微分する微分処理部と、 前記微分により得られる2つの信号の差分が小さくなる
    ように前記所定係数を補正する係数補正部と、 前記遅延部の音遅延時間を段階的に制御すると共に、そ
    の都度係数補正部の所定係数を所定時間監視し、該所定
    係数が一定値となったときの音遅延時間を出力する監視
    制御部と、 を備えたことを特徴とする遅延時間測定装置。
JP10512993A 1993-04-07 1993-04-07 遅延時間測定装置 Withdrawn JPH06294681A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10512993A JPH06294681A (ja) 1993-04-07 1993-04-07 遅延時間測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10512993A JPH06294681A (ja) 1993-04-07 1993-04-07 遅延時間測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06294681A true JPH06294681A (ja) 1994-10-21

Family

ID=14399169

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10512993A Withdrawn JPH06294681A (ja) 1993-04-07 1993-04-07 遅延時間測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06294681A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5450494A (en) Automatic volume controlling apparatus
US20050244012A1 (en) Measuring apparatus and method, and recording medium
JP2005151403A (ja) 自動音場補正装置及びそのためのコンピュータプログラム
JP3994788B2 (ja) 伝達特性測定装置、伝達特性測定方法、及び伝達特性測定プログラム、並びに増幅装置
JP4184420B2 (ja) 特性測定装置及び特性測定プログラム
JP2002330499A (ja) 自動音場補正装置及びそのためのコンピュータプログラム
JP2002135897A (ja) 音場計測装置および音場計測方法
US20060050896A1 (en) Method and apparatus to compensate a phase of a subwoofer channel signal
JP3069535B2 (ja) 音響再生装置
EP1511358A2 (en) Automatic sound field correction apparatus and computer program therefor
JP4283645B2 (ja) 信号遅延時間測定装置及びそのためのコンピュータプログラム
JP3339799B2 (ja) 騒音感応自動音量調節装置
JPH06294681A (ja) 遅延時間測定装置
JP4830343B2 (ja) 自動音場補正システムおよび自動音場補正方法
JP2001112100A (ja) 遅延時間測定装置及びオーディオ装置
JP6115160B2 (ja) 音響機器、音響機器の制御方法及びプログラム
JPH09116362A (ja) 自動音量制御装置
JPH06334457A (ja) 自動音量制御装置
JP3556427B2 (ja) オーディオ装置の制御帯域決定方法
JPH0646499A (ja) 音場補正装置
JPH09215085A (ja) 音響再生装置および受聴周波数特性補正方法
JP2000114899A (ja) 自動音質音量制御装置
JP6115161B2 (ja) 音響機器、音響機器の制御方法及びプログラム
JPH0847099A (ja) スピ−カ遅延時間の設定方法
JPH05121983A (ja) 車載音響装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000704