JPH0629426A - 回路用絶縁基板及びその製造方法 - Google Patents

回路用絶縁基板及びその製造方法

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JPH0629426A
JPH0629426A JP20752592A JP20752592A JPH0629426A JP H0629426 A JPH0629426 A JP H0629426A JP 20752592 A JP20752592 A JP 20752592A JP 20752592 A JP20752592 A JP 20752592A JP H0629426 A JPH0629426 A JP H0629426A
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JP
Japan
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tungsten
metal
silicon carbide
silicon nitride
circuit
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Pending
Application number
JP20752592A
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English (en)
Inventor
Noriyasu Sugimoto
典康 杉本
Yukihiro Kimura
幸広 木村
Masaharu Seto
政晴 瀬戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】低誘電率、気密性及びSi近似の熱膨張係数の
3特性を兼備する。 【構成】タングステンW及びタングステン化合物のうち
から選ばれる1種以上を、タングステンWに換算して3
〜10重量%含有する窒化珪素系セラミックスよりなる
ことを特徴とする回路用絶縁基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回路用絶縁基板及びそ
の製造方法に関するもので、特に半導体パッケージなど
の絶縁容器に好適に利用され得る。
【0002】
【従来の技術】回路用絶縁基板においては、信号伝播速
度の高速化、回路の高集積化が要求される。信号伝搬速
度の高速化を図るためには、電気信号の伝播遅延時間t
と比誘電率εの平方根との間に比例関係があることか
ら、比誘電率の小さい絶縁材料を用いる必要がある。ま
た、高集積化のためにシリコンチップをセラミック多層
基板に直接搭載する構造のものがあるが、その場合チッ
プの接続不良や剥離を未然に防止するため、絶縁材料の
熱膨張係数は、シリコンチップのそれ(3.4×10-6
/℃)に近いものが望ましい。加えて絶縁基板には、I
/Oピンや外部金属リードとの接合(通常、鑞付け)に
耐える機械的強度も必要である。
【0003】一方、従来より、比誘電率の小さい絶縁材
料として、窒化珪素系セラミックスがあり、Si34
焼結助剤としてガラスを5〜30%添加した焼結体(特
開昭57−162393号公報)やSi34にアルミ
ナ、窒化アルミニウムを固溶させたサイアロンと称する
焼結体(特開昭62−30663号公報)が知られてい
る。そして、これら各公報に記載された焼結体は、窒素
ガス中常圧で焼成されたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、窒化珪素は難
焼結材料であるから、導電ビアやメタライズ配線を備え
る必要のある回路用絶縁基板の製造方法に、上記公報に
記載されているような常圧焼成法を適用すると、主成分
の窒化珪素がメタライズインクと十分に反応せず、導電
ビアや層間メタライズ配線の部分の気密性に欠けてしま
う。また、基板形状にするには、焼成前のセラミックス
粉末に有機質バインダーを添加してグリーンシートに成
形する必要があるが、この有機質バインダーは、成形工
程の後の脱脂工程で完全に除去することはできず、炭化
した状態で残存する。
【0005】かといって、通常の方法で加圧焼結(ホッ
トプレス)すると、焼成治具にカーボン型を用いて成形
体を包囲している関係で有機質バインダーの除去がます
ます困難となる。
【0006】かくして残存する有機質バインダーの炭化
によって生成する残留カーボンが、焼成時に原料の窒化
珪素と反応して炭化珪素SiCを生成してしまうことが
本発明者の研究により判明した。こうして生成された炭
化珪素は、誘電率を高くし、絶縁抵抗を下げる弊害を招
くばかりで、今のところ有害無益の成分である。残留カ
ーボンを除去する方法として、主成分がアルミナであれ
ば、水素ガス中に小量の水蒸気を混合した還元雰囲気中
で常圧焼成し、メタライズ金属を酸化させないようにし
てカーボンのみ酸化させCOもしくはCO2ガスとして
放出する方法が知られているが、前記の通り窒化珪素セ
ラミックスよりなる回路用絶縁基板に常圧焼成法を適用
できない以上、同方法を転用する訳にはいかない。
【0007】本発明の目的は、このような従来技術の課
題を解決し、低誘電率、気密性及びSi近似の熱膨張係
数の3特性を兼備した回路用絶縁基板及びその製造方法
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】その第1の手段は、タン
グステンW及びタングステン化合物のうちから選ばれる
1種以上を、タングステンWに換算して3〜10重量%
含有する窒化珪素系セラミックスよりなることを特徴と
する回路用絶縁基板にある。
【0009】第2の手段は、下記の反応(1)によって
生成された場合に、その生成エネルギーΔGが、下記の
反応(2)における炭化珪素SiCの生成エネルギーΔ
Gよりも小さい関係にある金属炭化物及びそのような金
属炭化物を生成する金属のうちから選ばれる1種以上を
含有する、窒化珪素系セラミックスよりなることを特徴
とする回路用絶縁基板。 M + C → MC (1) (M:金属元素) Si34 + 3C → 3SiC + 2N2 (2) にある。
【0010】この第1、第2の手段において、窒化珪素
Si34系セラミックスとは、アルミナ、イットリア、
マグネシア等の公知の焼結助剤を含んで焼結されたもの
である。これら焼結助剤の一部は、ガラス化したり、窒
化珪素に固溶してサイアロンを形成してもよい。
【0011】同じく課題を解決する製造手段は、窒化珪
素Si34を主原料とするセラミックス粉末、下記の反
応(1)によって生成された場合に、その生成エネルギ
ーΔGが、下記の反応(2)における炭化珪素SiCの
生成エネルギーΔGよりも小さい関係にある金属炭化物
を生成する金属(但し、タングステンを除く)及びタン
グステンWのうちから選ばれる1種以上、並びに有機質
バインダーを含有するグリーンシートを、焼成すること
を特徴とする回路用絶縁基板の製造方法。 M + C → MC (1) (M:金属元素) Si34 + 3C → 3SiC + 2N2 (2) にある。
【0012】この製造手段において望ましい手段は、金
属及びタングステンのうちから選ばれる1種以上とし
て、少なくともタングステンが選ばれ、且つその含有量
が、セラミックス粉末との合計量に対して3〜10重量
%である製造方法にある。
【0013】ここで、有機質バインダーを含有するグリ
ーンシートとは、セルロースアセテート、ポリメタアク
リレート、ポリビニールブチラール等の公知のバインダ
ーを添加して成形されたものをいい、一枚でもよいし、
複数枚積層して圧着した多層構造のものでもよい。ま
た、W,Mo等のメタライズインクを用いて表面もしく
は積層体の内層に配線パターンが形成されたものでもよ
い。
【0014】
【作用】本発明製造方法において、窒化珪素Si34
主原料とするセラミックス粉末、炭化珪素SiCよりも
生成エネルギーΔGの低い金属炭化物を生成する金属及
びタングステンWのうちから選ばれる1種以上3〜10
重量%、並びに有機質バインダーを含有するグリーンシ
ートを、焼成することにより、後の焼成過程で炭化珪素
の生成が抑制される。
【0015】すなわち、炭化珪素SiCよりも生成エネ
ルギーΔGの低い金属炭化物を生成する金属がグリーン
シート中に存在するので、残存する有機質バインダーの
炭化によって生成する残留カーボンが、焼成時に原料の
窒化珪素と反応して炭化珪素SiCを生成してしまう前
に当該金属と優先的に反応し、炭化珪素以外の金属炭化
物となって固定される。しかもそのような金属炭化物
は、炭化珪素と異なり、誘電率を高くし、絶縁抵抗を下
げる弊害を招くことがない。
【0016】炭化珪素よりも優先的に製造される金属炭
化物として典型的なものは、炭化タングステンWCであ
る。炭化タングステンは、適量であれば、絶縁抵抗を下
げること無く、熱膨張係数が窒化珪素のそれとほぼ一致
するばかりか、焼結体全体の誘電率を更に低くする利点
をもたらす。但し、未反応タングステンとの合計で、そ
の含有量が、タングステンに換算して3重量%に満たな
いと誘電率を下げる作用に乏しく、10重量%を越える
と絶縁抵抗が低下して回路基板としての実用が困難とな
る。
【0017】
【実施例】純度99.9%、平均粒径0.9μmのα型
窒化珪素、純度99.9%、平均粒径0.7μmの酸化
アルミニウム、純度99.9%、平均粒径2.1μmの
酸化イットリウム、純度99.9%、平均粒径2.1μ
mのタングステン及び純度99.9%、平均粒径1.0
μmのチタニウムを表1の組成となるように秤量し、こ
の秤量物100重量部に対して有機質バインダーとして
ポリビニルブチラールを12重量部添加し、ボールミル
を用いてアセトン中で混合し、ドクターブレードにて厚
さ0.4mmのグリーンシートに成形した。これらのグ
リーンシートをX線回折にかけて分析したところ、タン
グステンWまたはチタニウムTiの回折ピークは確認さ
れたが、WC,TiC等の炭化物のピークは一切確認さ
れなかった。
【0018】次にこれらのグリーンシートを5枚または
18枚積層し熱圧着し大きさ35×35×2mmまたは
35×35×7mmに切断後、大気中温度600℃、保
持時間20時間の条件で脱脂し、温度1600℃、圧力
200kg/cm2、保持時間30分の条件でホットプ
レスすることによって、大きさ35×35×1mmまた
は35×35×3.5mmのセラミックス焼結体No.
1〜6を製造した。これらセラミックス焼結体をX線回
折にかけて分析したところ、No.1のものを除いてβ
型窒化珪素のピークのほかにWCまたはTiCのピーク
が確認された。
【0019】
【表1】 これら焼結体No.1〜6について、熱膨張係数、絶縁
抵抗及び誘電率を測定した結果を表2に示す。尚、熱膨
張係数の測定は、前記厚さ3.5mmの焼結体を大きさ
3×3×20mmに切断したものを試料とした。また、
絶縁抵抗及び誘電率の測定は、前記厚さ1mmの焼結体
を用いて行った。
【0020】
【表2】 表2の結果から、本発明焼結体は、熱膨張係数が3.0
×10-6/℃前後で、誘電率が11.4〜19.2と、
金属を添加していない従来の焼結体No.1の誘電率1
9.6よりも低誘電率となった。尚、本発明範囲内で絶
縁抵抗が1010Ωcmまで低下したものがあったが、回
路用絶縁基板として使用するのに支障の無いものであ
る。
【0021】
【発明の効果】本発明回路用絶縁基板は、有機質バイン
ダーを成形助剤として用いて製造されたものであって
も、有害な炭化珪素の生成が抑制されて、窒化珪素を主
成分とする誘電率の小さいものであるから、信号伝播の
高速化を図ることができる。また、本発明製造方法で
は、有機質バインダーを除去するのに、特別注意を払っ
て脱脂する必要がないし、有機質バインダーの材質を特
定する必要もない。従って、生産効率が向上する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タングステンW及びタングステン化合物
    のうちから選ばれる1種以上を、タングステンWに換算
    して3〜10重量%含有する窒化珪素系セラミックスよ
    りなることを特徴とする回路用絶縁基板。
  2. 【請求項2】 下記の反応(1)によって生成された場
    合に、その生成エネルギーΔGが、下記の反応(2)に
    おける炭化珪素SiCの生成エネルギーΔGよりも小さ
    い関係にある金属炭化物及びそのような金属炭化物を生
    成する金属のうちから選ばれる1種以上を含有する、窒
    化珪素系セラミックスよりなることを特徴とする回路用
    絶縁基板。 M + C → MC (1) (M:金属元素) Si34 + 3C → 3SiC + 2N2 (2)
  3. 【請求項3】 窒化珪素Si34を主原料とするセラミ
    ックス粉末、下記の反応(1)によって生成された場合
    に、その生成エネルギーΔGが、下記の反応(2)にお
    ける炭化珪素SiCの生成エネルギーΔGよりも小さい
    関係にある金属炭化物を生成する金属(但し、タングス
    テンを除く)及びタングステンWのうちから選ばれる1
    種以上、並びに有機質バインダーを含有するグリーンシ
    ートを、焼成することを特徴とする回路用絶縁基板の製
    造方法。 M + C → MC (1) (M:金属元素) Si34 + 3C → 3SiC + 2N2 (2)
  4. 【請求項4】 請求項3の回路用絶縁基板の製造方法に
    おいて、金属及びタングステンのうちから選ばれる1種
    以上として、少なくともタングステンが選ばれ、且つそ
    の含有量が、セラミックス粉末との合計量に対して3〜
    10重量%である製造方法。
JP20752592A 1992-07-08 1992-07-08 回路用絶縁基板及びその製造方法 Pending JPH0629426A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62100580A (ja) * 1985-10-25 1987-05-11 Casio Comput Co Ltd 液晶組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62100580A (ja) * 1985-10-25 1987-05-11 Casio Comput Co Ltd 液晶組成物

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