JPH06293854A - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物

Info

Publication number
JPH06293854A
JPH06293854A JP10624493A JP10624493A JPH06293854A JP H06293854 A JPH06293854 A JP H06293854A JP 10624493 A JP10624493 A JP 10624493A JP 10624493 A JP10624493 A JP 10624493A JP H06293854 A JPH06293854 A JP H06293854A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
block copolymer
isoprene
butadiene
molecular weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10624493A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2837061B2 (ja
Inventor
Mizuho Maeda
瑞穂 前田
Hideo Takamatsu
秀雄 高松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP10624493A priority Critical patent/JP2837061B2/ja
Publication of JPH06293854A publication Critical patent/JPH06293854A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2837061B2 publication Critical patent/JP2837061B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱硬化性樹脂に特定の構造を有するブロック
共重合体を配合することで、硬化し成形体とした際に制
振性能に優れた成形体が得られる。 【構成】 熱硬化性樹脂10〜95重量部にビニル芳香
族モノマーからなるブロックとイソプレンブタジエンも
しくはイソプレン−ブタジエンからなるブロックを有す
るブロック共重合体およびその水添物5〜90重量部を
配合した組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱硬化性樹脂組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエス
テル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹
脂、メラミン樹脂等が知られている。
【0003】これらの熱硬化性樹脂は、熱可塑性樹脂に
比べて成形性、リサイクル性の点で難点はあるが、これ
らの持つ優れた物性、例えば耐熱性、電気的性質、寸法
安定性から広い分野で使用されている。成形材料として
はFRP用のベースレンジとして用いられている。FR
Pは軽量化、デザインの多様化にともない、外板、構造
部品などに金属材料の代わりに多く採用されるようにな
ってきた。最近では、自動車、船舶分野の用途では、消
費者の高級志向により静粛性への要求も高まってきてい
ることから、制振性も重要な課題となっている。従来こ
の目的では制振材料を貼付けたりすることで対応してい
たが、この場合には軽量化の点で問題があった。FRP
を用いることで、金属材料を用いる場合に比べ軽量化、
静粛性について改良はされたが、満足すべきものではな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、制振性に優
れた硬化物が得られる熱硬化性樹脂組成物を提供するも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記課
題は、(a)熱硬化性樹脂10〜95重量部、および
(b)少なくとも1個のビニル芳香族モノマーからな
り、数平均分子量が2500〜40000のブロック
(A)と、イソプレン、ブタジエンもしくはイソプレン
−ブタジエンからなり、3,4結合および1,2結合含
有量が30%以上であり、数平均分子量が10000〜
200000のブロック(B)より構成される数平均分
子量が30000〜300000のブロック共重合体ま
たはその水添物5〜90重量部を含んでなることを特徴
とする熱硬化性樹脂組成物により達成される。
【0006】以下に本発明をさらに詳しく説明する。
【0007】本発明で(a)成分として用いられる熱硬
化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、フェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0008】不飽和ポリエステル樹脂は、飽和二塩基
酸、不飽和二塩基酸と多価アルコールとを重縮合反応す
ることによって得られ、不飽和ポリエステルをビニル単
量体に溶解したものに硬化剤、無機充填剤、ガラス繊維
補強剤及び顔料等を配合して硬化させることにより、繊
維強化熱硬化性樹脂(FRP)として使用される。
【0009】二塩基酸成分としては、例えば、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン
酸、塩素化マレイン酸、グルタコン酸等、またはこれら
の酸無水物である。飽和二塩基酸としてはフタル酸、ハ
ロゲン化フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸テトラ
ヒドロフタル酸、ヘット酸、エンドメチレンテトラヒド
ロフタル酸、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、セバ
チン酸、ピメリン酸等、またはこれらの酸無水物があ
る。また、必要に応じてアクリル酸、メタクリル酸等の
一塩基酸やトリメリット酸、ヘミメリット酸、トリメシ
ン酸等の多塩基酸を併用することもできる。
【0010】多価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、
ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、
ポリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、
テトラメチレングリコール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール、水素化ビスフェノールA、ビスフェノー
ルAのエチレンオキサイド及び/またはプロピレンオキ
サイド付加物等が挙げられる。また、必要に応じてアミ
ルアルコール、ヘキシルアルコールペンチルアルコー
ル、オクチルアルコール等の高級脂肪族アルコール、テ
トラヒドロフルフリルアルコール等の1価アルコール、
グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビット等の多
価アルコールとの併用もできる。
【0011】ビニル単量体は架橋剤として作用する。こ
の例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニル
トルエン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、ハ
ロゲン化スチレン、tert−ブチルスチレン、スチレ
ンスルホン酸塩、アミノスチレン、p−ベンジルスチレ
ン、p−フェノキシスチレン等のビニル芳香族化合物、
アクリル酸またはメタクリル酸とメチルアルコール、エ
チルアルコール、プロピルアルコール、オクチルアルコ
ール、ヘキサノール、テトラヒドロフルフリルアルコー
ル、エチレングリコール、プロピレングリコール等の脂
肪族アルコールとのエステル、2−アミノエチル−メタ
クリレート、N,N−ジメチルアミノ−メタクリレート
等のアクリル酸またはメタクリル酸誘導体、マレイン
酸、イタコン酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸または
これらの酸無水物、ジエチル−およびジオクチルフマレ
ートのようなフマル酸エステル、この他に種々のビニル
マノマーおよびビニリデンモノマー、共役ジエン化合
物、多官能性架橋性ビニルモノマー等が挙げられる。
【0012】架橋剤としては、有機パーオキサイド、有
機ハイドロパーオキサイドおよびアゾ化合物が挙げられ
る。例えば、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパ
ーオキサイド、ジクミルパーオコサイド、ジアゾアミノ
ベンゼン、N,N−ジクロロアゾジカルボン酸アミド、
アゾビス(イソブチロニトリル)等が挙げられる。
【0013】フェノール樹脂は、フェノール類とアルデ
ヒド類を縮合することで得られ、加熱するか、酸または
アルカリあるいは硬化剤を加えることで硬化物が得られ
る。
【0014】フェノール類としては、フェノール、クレ
ゾール、キシレノールおよびtert−ブチルフェノー
ル等の低級アルキルフェノール、ノニルフェノール、カ
シュー油、リグニン等の高級フェノール、レゾルシン、
カテコール等の二価フェノール等が挙げられる。
【0015】また、アルデヒド類としては、ホルムアル
デヒド、パラホルムアルデヒド等が挙げられる。
【0016】硬化剤としては、ヘキサメチレンテトラミ
ン等が挙げられる。
【0017】エポキシ樹脂は、分子中に平均2個以上の
エポキシ基、オキシラン基またはエトキシリン基を有す
る樹脂であり、種々の硬化剤により架橋重合することで
硬化物が得られる。
【0018】エポキシ樹脂としては、ビスフェノール
A、ビスフェノールF、テトラプロモビスフェノール
A、テトラフェニロールエタン、フェノールノボラッ
ク、o−クレゾールノボラックなどのフェノール系のグ
リシジルエーテル型、ポリプロピレングリコール、水添
ビスフェノールAなどのアルコール系のグリシジルエー
テル型、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ダイマー酸などの
グリシジルエステル型、ジアミノジフェニルメタン、イ
ソシアヌル酸、ヒダントインなどのグリシジルアミンな
どのグリシジルアミン型等が挙げられる。
【0019】また、硬化剤としてはジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチル
ピペラジン、イソホロンジアミン、ビス(4−アミノ−
3−メチルシクロヘキシル)メタン、メタンジアミン等
の脂肪族ポリアミン、m−フェニレンジアミン、4,
4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ
ジフェニルスルホン、m−キシレンジアミンなどの芳香
族ポリアミン、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル
酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、
無水ピロメリット酸、ベンゾフェノン無水テトラカルボ
ン酸、無水クロレンリック酸、ドデシニル無水コハク
酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメ
チレンテトラヒドロ無水フタル酸などの酸無水物、三フ
ッ化ホウ素−アミン錯体、トリス(ジメチルアミノメチ
ル)フェノール、ベンジルジメチルアミン、2−エチル
−4−メチルイミダゾール、ジシアンジアミド、アジピ
ン酸ジヒドラジド等の触媒性の硬化剤等が挙げられる。
【0020】本発明の(b)成分としてのブロック共重
合体中のビニル芳香族ブロック(A)の成分としては例
えば、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフ
タレン、2−ビニルナフタレン、3−メチルスチレン、
4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、
4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチ
レン、4−(フェニルブチル)スチレン等があるが、最
も好ましいのはスチレンである。ビニル芳香族ブロック
(A)の数平均分子量は2500〜40000の範囲で
ある。
【0021】また、このビニル芳香族ブロック(A)の
ブロック共重合体中での割合は5〜50重量%の範囲が
好ましい。この割合が5%より小さいとブロック共重合
体の機械的性質が不十分となり、逆に50%を越えると
粘度が著しく高くなるため混合等の加工性が困難とな
る。また、制振性能も低下する。
【0022】本発明において用いられるブロック共重合
体の(B)成分はイソプレン、ブタジエンもしくはイソ
プレン−ブタジエンからなることが好ましく、イソプレ
ン−ブタジエンを用いる場合の形態としてはランダム、
ブロック、テーパードのいずれでもよい。
【0023】また、ブロック共重合体のブロック(B)
の3,4結合及び1,2結合含有量(以下これらを総称
してビニル結合含有量ということがある)は30%以上
であることが必要である。ビニル結合含有量が30%よ
り少ない場合には、通常の使用温度領域で十分な制振性
能が得られず好ましくない。
【0024】このブロック共重合体は、粘弾性測定によ
り得られるtanδ(損失正接)の主分散のピーク温度
が−10℃以上であることが好ましい。このtanδの
値は制振性能の尺度であり、使用温度域で高い値を示さ
ないと十分な制振硬化を発揮し得ない。このため、−1
0℃よりも低い温度にピークがある場合には通常の温度
領域で十分な制振性能が得られないことがある。
【0025】また、ブロック共重合体のブロック(B)
の数平均分子量は10000〜200000の範囲にあ
ることを要する。分子量が10000より小さい場合に
は、弾性的性質を損ない好ましくない。また、2000
00より大きい場合には、流動性が悪くなり好ましくな
い。
【0026】本発明において(b)成分として用いられ
るブロック共重合体の数平均分子量は30000〜30
0000の範囲にあるものが用いられる。分子量が30
000より小さいとブロック共重合体自体の破断強度、
伸度等の機械的性質が低下し、組成物とした場合にその
強度を低下させ好ましくない。また、300000を越
えると加工性が悪くなり、熱硬化性樹脂との混合がうま
くいかず、十分な性能を有する組成物が得られない。こ
の観点からブロック共重合体の分子量はより好ましくは
80000〜250000の範囲にあるのがよい。
【0027】また、ブロック共重合体は、A(BA)n
、(AB)n で示されるブロック形態のものが好適に
用いられる。ここでAは芳香族ビニルモノマーからなる
ブロック、Bはイソプレン、ブタジエンまたはイソプレ
ン−ブタジエンからなるブロックを示し、nは1以上の
整数である。このうち、A−B−Aの形態のものが最も
好ましく用いられる。
【0028】本発明に用いられるブロック共重合体は次
の種々の方法により得られる。
【0029】まず、ブロック共重合体の製造は、(イ)
アルキルリチウム化合物を開始剤としてビニル芳香族モ
ノマーを、続いてイソプレン、ブタジエンまたはイソプ
レン−ブタジエンを逐次重合させる方法、(ロ)ビニル
芳香族モノマー、続いてイソプレン、ブタジエンまたは
イソプレン−ブタジエンを重合し、これをカップリング
剤によりカップリングする方法、あるいは(ハ)ジリチ
ウム化合物を開始剤としてイソプレン、ブタジエンまた
はイソプレン−ブタジエン、次いでビニル芳香族モノマ
ーを逐次重合させる方法等が挙げられる。
【0030】アルキルリチウム化合物の例としてはアル
キル残基の炭素原子数が1〜10のアルキル化合物が挙
げられるが、特にメチルリチウム、エチルリチウム、ペ
ンチルリチウム、ブチルリチウムが好ましい。カップリ
ング剤としては、ジクロロメタン、ジブロムメタン、ジ
クロロエタン、ジブロムエタン、ジブロムベンゼン等が
用いられる。ジリチウム化合物の例としてはナフタレン
ジリチウム、ジリチオヘキシルベンゼン等が挙げられ
る。使用量は求める分子量により決定される性質のもの
であるが、重合に用いられる全モノマー100重量部に
対し、概ね開始剤0.01〜0.2重量部、カップリン
グ剤を用いる場合には0.04〜0.8重量部程度の範
囲で用いられる。
【0031】イソプレン、ブタジエンまたはイソプレン
−ブタジエンブロックのミクロ構造としてビニル結合を
30%以上にするためには、イソプレン、ブタジエンま
たはイソプレン−ブタジエンの重合の際に共触媒として
ルイス塩基が用いられる。ルイス塩基の例としてはジメ
チルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン
等のエーテル類、エチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコ
ールエーテル類、トリエチルアミン、N,N,N,N−
テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、N−メ
チルモルホリン等のアミン系化合物が挙げられる。これ
らのルイス塩基の使用量は重合開始剤のリチウムのモル
数に対して概ね0.1〜1000倍の範囲で用いられ
る。
【0032】重合の際には制御を容易にするために溶媒
を使用するのが好ましい。溶媒としては重合開始剤に対
して不活性な有機溶媒が用いられる。特に炭素数が6〜
12の脂肪族、脂環族、芳香族炭化水素が好ましく用い
られる。その例としてはヘキサン、ヘプタン、シクロヘ
キサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン等が挙げられ
る。
【0033】重合はいずれの重合法による場合にも0〜
80℃の温度範囲で行われ、0.5〜50時間の範囲で
行われる。
【0034】ブロック共重合体は公知の方法により水添
される。水添反応は水添触媒および反応に不活性な溶媒
に溶解した状態で公知の水添触媒により分子状態の水素
を反応させる方法が好ましく用いられる。使用される触
媒としては、ラネーニッケルあるいはPt、Pd、R
u、Rh、Ni等の金属をカーボン、アルミナ、珪藻土
等の担体に担持させたもの等の不均一触媒、または遷移
金属とアルキルアルミニウム化合物、アルキルリチウム
化合物等の組み合わせからなるチーグラー系の触媒等が
用いられる。反応は、水素圧が常圧ないし200kg/
cm2 、反応温度が常温ないし250℃、反応時間が
0.1ないし100時間の範囲で行われる。
【0035】反応後のブロック共重合体は、反応液をメ
タノール等により凝固させた後、加熱あるいは減圧乾燥
させるか、反応液を沸騰水中に注ぎ溶媒を共沸させて除
去した後、加熱あるいは減圧乾燥することにより得られ
る。
【0036】水添率は要求される物性のレベルによって
決定されるが、耐熱性および耐候性を重視する場合には
50%以上、好ましくは70%以上に水添するのがよ
い。
【0037】本発明の熱硬化性樹脂組成物の製造方法の
例を以下に示す。
【0038】不飽和ポリエステル樹脂の場合は、不飽和
ポリエステル樹脂と架橋剤を含んだ混合物(1)と、ブ
ロック共重合体と架橋剤を含んだ混合物(2)とを混合
し、この際にあらかじめ混合物(1)、(2)のいずれ
か一方あるいは両方に硬化剤と必要に応じて充填剤、繊
維補強剤、増粘剤、離型剤等の添加剤を混合することで
組成物が得られる。この組成物は、シート状あるいは塊
状として取扱われ、圧縮成形、射出成形等の成形法によ
り硬化物とする。
【0039】フェノール樹脂の場合には、フェノール樹
脂、ブロック共重合体と必要に応じてを可塑剤、離型
剤、着色剤、木粉、繊維補強材等をニーダーにより混合
し、混合の終了直前に硬化剤を滴加することで組成物が
得られ、圧縮成形、トランスファー成形、射出成形等の
成形法により硬化物とする。
【0040】エポキシ樹脂の場合には、フェノール樹脂
と同様にニーダーにより混合し組成物を得、圧縮成形、
トランスファー成形、射出成形等により成形し、硬化物
を得ることが可能である。
【0041】本発明の組成物は、その性質を損なわない
程度であれば各種添加剤を含有することができる。その
例としては、充填剤、可塑剤、離型剤、着色剤、繊維補
強剤、等が挙げられる。
【0042】本発明の組成物はその趣旨を損なわない範
囲であれば他のポリマーを併用することも可能である。
その例としては、スチレン−ジエン共重合体とその水添
物、カルボキシル基あるいはエポキシ基変性スチレン−
ジエン共重合体とその水添物、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、カルボキシル基、アミノ基あるいはエポキシ基
末端ブタジエンーアクリルニトリル共重合体、メタクリ
ル酸メチルあるいはエポキシ変性天然ゴムなどが挙げら
れる。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。
【0044】参考例および実施例においてブロック共重
合体の分子量はGPCにより求めた。また、水添率は水
添反応前後でのブロック共重合体のヨウ素価の比より算
出した。
【0045】制振性能の評価は25℃でのtanδの値
を測定することにより行った。tanδの値が大きい方
が優れた制振性能を有することを示す。tanδの測定
はオリエンテック社製のレオバイブロンDDV−III に
より求めた。 参考例1 乾燥し窒素で置換された耐圧反応器で、溶媒としてシク
ロヘキサン、重合開始剤としてs−ブチルリチウム、ビ
ニル化剤にTMEDAを用い、スチレンモノマー、イソ
プレンモノマー、スチレンモノマーの順に添加して重合
し、A−B−A型ブロック共重合体(I)を得た。表1
に分子特性を示した。
【0046】
【表1】 参考例2 参考例1で得られたブロック共重合体(I)をシクロヘ
キサン中で、水添触媒としてPd−Cを用い、水素圧2
0kg/cm2 で水添反応を行い、表1に示す分子特性
を有する水添ブロック共重合体(II)を得た。 実施例1、2および比較例1 無水フタル酸1.0モル、無水マレイン酸3.0モル、
プロピレングリコール4.4モルを窒素雰囲気中で20
0℃に加熱して、脱水縮合して酸価32の不飽和ポリエ
ステル樹脂を得た。この不飽和ポリエステル樹脂をスチ
レンに溶解して、固形分濃度70%の溶液とした。
【0047】参考例で得られたブロック共重合体(I)
または水添ブロック共重合体(II)をスチレンに溶解
し、固形分濃度30%の溶液とした。
【0048】不飽和ポリエステル樹脂のスチレン溶液、
ブロック共重合体(I)、または水添ブロック共重合体
(II)のスチレン溶液、t−ブチルパーオキシベンゾエ
ート、ステアリン酸亜鉛、炭酸カルシウムおよび酸化マ
グネシウムを表2に示した処方で配合し、組成物を得
た。
【0049】
【表2】 得られた組成物を40℃で24時間熟成し、シート状に
した後に、圧縮成形機で140℃に加熱された金型によ
り、3分間、60kg/cm2 の圧力で成形した。この
成形物を用いて制振性能を測定評価した。また、制振性
能の指標として、25℃のtanδ(損失正接)の値を
求めた。その測定結果を表5に示した。 実施例3、4および比較例2 ホルマリン130gにフェノール112gを混合し、触
媒として塩酸を0.26g添加して還流温度で1時間縮
合させ、ノボラックを得た。得られたノボラックに参考
例で得られたブロック共重合体(I)または水添ブロッ
ク共重合体(II)、木粉、ステアリン酸マグネシウム、
酸化マグネシウム、ヘキサメチレンテトラミンを表3に
示した処方で配合し、組成物を得た。
【0050】
【表3】 得られた組成物を170℃に加熱された金型により、3
分間、60kg/cm2 の圧力で成形した。成形物につ
いて実施例1、2と同様に制振性能の評価を行った。そ
の測定結果を表5に示した。 実施例5、6および比較例3 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート828)
に参考例で得られたブロック共重合体(I)または水添
ブロック共重合体(II)、硬化剤(アンカーアミンK−
54)およびシリカ粉を表4に示した処方で配合し、組
成物を得た。
【0051】
【表4】 得られた組成物を100℃に加熱された金型により、4
時間、60kg/cm2 の圧力で成形した。成形物につ
いて実施例1、2と同様に制振性能の評価を行った。そ
の測定結果を表5に示した。
【0052】表5の結果から、得られた熱硬化性樹脂の
硬化物は、いずれも制振性能に優れていることがわか
る。
【0053】
【表5】
【0054】
【発明の効果】熱硬化性樹脂と特定の構造を有するブロ
ック共重合体とを組合わせたことを特徴とする本発明の
組成物は、硬化し成形体とすることで振動あるいは騒音
の発生を低減した材料として使用することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)熱硬化性樹脂10〜95重量部、
    および(b)少なくとも1個のビニル芳香族モノマーか
    らなり、数平均分子量が2500〜40000のブロッ
    ク(A)と、イソプレン、ブタジエンもしくはイソプレ
    ン−ブタジエンからなり、3,4結合および1,2結合
    含有量が30%以上であり、数平均分子量が10000
    〜200000のブロック(B)より構成される数平均
    分子量が30000〜300000のブロック共重合体
    またはその水添物5〜90重量部を含んでなることを特
    徴とする制振性能に優れた熱硬化性樹脂組成物。
JP10624493A 1993-04-08 1993-04-08 熱硬化性樹脂組成物 Expired - Lifetime JP2837061B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10624493A JP2837061B2 (ja) 1993-04-08 1993-04-08 熱硬化性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10624493A JP2837061B2 (ja) 1993-04-08 1993-04-08 熱硬化性樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06293854A true JPH06293854A (ja) 1994-10-21
JP2837061B2 JP2837061B2 (ja) 1998-12-14

Family

ID=14428705

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10624493A Expired - Lifetime JP2837061B2 (ja) 1993-04-08 1993-04-08 熱硬化性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2837061B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001016231A1 (en) * 1999-08-27 2001-03-08 General Electric Company Sound damping polyester molding compositions
US6291574B1 (en) 1999-08-27 2001-09-18 General Electric Company Polyester molded articles
EP1256453A1 (en) 2001-05-10 2002-11-13 Canon Kabushiki Kaisha Ink container package

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001016231A1 (en) * 1999-08-27 2001-03-08 General Electric Company Sound damping polyester molding compositions
US6291574B1 (en) 1999-08-27 2001-09-18 General Electric Company Polyester molded articles
EP1256453A1 (en) 2001-05-10 2002-11-13 Canon Kabushiki Kaisha Ink container package
US6719416B2 (en) 2001-05-10 2004-04-13 Canon Kabushiki Kaisha Ink container package

Also Published As

Publication number Publication date
JP2837061B2 (ja) 1998-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5362799A (en) Unsaturated polyester-flexible polymer network composition
AU623487B2 (en) Tough epoxy resins
US5376721A (en) Low-profile additives for thermosetting polyester compositions
WO2007009957A1 (en) Toughened compositon
CN1297465A (zh) 包含一种羟基官能化聚醚或聚酯和一种无机填料的聚合物复合材料及其制备方法
EP1023394A1 (en) Water resistant unsaturated polyester resin compositions
JPS6016470B2 (ja) 改良された成形コンパウンド
JPH0237930B2 (ja)
WO2004058888A1 (en) Toughened polyoxymethylene resin composition
JP2837061B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物
JP3310333B2 (ja) 樹脂組成物
JPS6365108B2 (ja)
Yadav et al. Studies on cardanol-based epoxidized novolac resin and its blends
JPH05194821A (ja) 樹脂組成物
US4409362A (en) Resin-oil shale composite reaction product
JPH10298404A (ja) 成形材料用樹脂組成物及びこれを硬化させて得られる成形品
JPS60252643A (ja) ゴム組成物
JPS6310187B2 (ja)
KR101412291B1 (ko) 비닐방향족 탄화수소-공액디엔 블록 공중합체로 개질한 폴리에틸렌 엘라스토머 및 이의 제조방법
US3245977A (en) Epoxidized condensation product of a conjugated diene and a polyalkyl aromatic compound
US4859737A (en) Polymeric composition
JP3400101B2 (ja) ポリフェニレンエーテル樹脂組成物
JP3357180B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPS63118319A (ja) ポリエステル成形材料
CA1042581A (en) Epoxy resin compositions having improved impact resistance

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071009

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081009

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091009

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101009

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111009

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111009

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121009

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131009

Year of fee payment: 15