JPH06293755A - アミノ配糖体生理活性物質、その製造法及びそれを有効成分として含有する殺虫・殺ダニ剤 - Google Patents

アミノ配糖体生理活性物質、その製造法及びそれを有効成分として含有する殺虫・殺ダニ剤

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JPH06293755A
JPH06293755A JP5345464A JP34546493A JPH06293755A JP H06293755 A JPH06293755 A JP H06293755A JP 5345464 A JP5345464 A JP 5345464A JP 34546493 A JP34546493 A JP 34546493A JP H06293755 A JPH06293755 A JP H06293755A
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aminoglycoside
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soluble
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Koichi Tsuchiya
耕一 土屋
Kenji Kobayashi
賢司 小林
Sumiko Fukushima
須美子 福島
Mikio Saito
三樹男 斉藤
Tatsumi Hayaoka
辰巳 早岡
Takashi Kurokawa
隆史 黒川
Taizo Nakagawa
泰三 中川
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ストレプトミセスエスピー(Streptomyces s
p.) が産生する農業用殺虫・殺ダニ剤として有用な新規
生理活性物質であるNK−11687に関する。 【効果】該生理活性物質NK−11687はコナガ、ウ
ンカなどの害虫、ナミハダニ、ミカンハダニなどのダニ
類に対し良好な殺虫・殺ダニ効果を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規アミノ配糖体生理活
性物質NK11687その製造法及びそれを有効成分と
して含有することを特徴とする殺虫・殺ダニ剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、殺虫・殺ダニ剤として有機リン
剤、カーバメート剤等が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、使用されている
殺虫・殺ダニ剤は効力、毒性などの点で不十分であり、
また耐性菌などの問題もあり、新しい殺虫・殺ダニ剤が
求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは微生
物の代謝産物について種々検索した結果、式
【0005】
【化2】 で示されるアミノ配糖体例えば新規生理活性物質NK1
1687が優れた殺虫・殺ダニ活性を有することを見出
した。なお該新規生理活性物質NK11687はストレ
プトミセス属に属する一菌株産生するものである。
【0007】上記新規生理活性物質NK11687はス
トレプトミセス属に属するNK11687生産菌を培養
し、生理活性物質NK11687を生成蓄積せしめ、こ
の培養物より生理活性物質NK11687を採取するこ
とにより得られる。生理活性物質NK11687の生産
菌の代表的な1例は次の菌学的および生理学的性質を有
する。
【0008】1.形態的性質 27℃で2週間後に観察した結果、気菌糸は単純分岐
し、その先端はらせん状あるいはフック状である。胞子
のう及び輪生糸の形成は認められない。また、遊走子も
認められない。胞子表面は平滑または粗面で、胞子はシ
リンダー型で、大きさ0.7 〜0.9 ×0.9 〜1.4 μmであ
る。また10個以上の連鎖をなして胞子が形成される。
【0009】2.各種培地における生育 各種培地上、27℃、2週間後の生育状態を下記表1に
示す。
【0010】
【表1】
【0011】3.生理学的性質 1 生育適度範囲 : 27〜37℃ 2 硝酸塩の還元 : 陰性 3 ゼラチンの液化(グリコース・ペプトン・ゼラチン
培地上、20℃): 陽性 4 スターチの加水分解(スターチ・無機塩寒天培
地): 陽性 5 脱脂牛乳の凝固 : 陰性 6 脱脂牛乳のペプトン化 : 陽性 7 メラニン様色素の生成 : 陰性 4.炭素源の利用生(プリドハム・ゴドリーブ寒天培地
上) L−アラビノース + D−キシロース + D−グルコース + D−フラクトース + シュクロース + イノシトール + L−ラムノース + ラフィノース + D−マニトール +
【0012】5.細胞壁中のジアミノピメリン酸 LL−ジアミノピメリン酸である。以上を要約すると、
本菌株の細胞壁がLL−ジアミノピメリン酸であり、イ
ンターナショナル・ストレプトミセス属・プロジェクト
(略称ISP)の方法によれば、胞子形成菌糸の形態
は、セクションス・スパイラルズ(Spairales)に属し、
胞子表面は平滑あるいは粗面で、成熟した菌糸の色は灰
色系統(Gray color-series)である。また、メラニン様
色素は生産しない。基生菌糸の色は淡黄色あるいは淡褐
色を呈する。炭素源としてはL−アラビノース、D−グ
ルコース、D−フラクトース、ラフィノース、D−マノ
ース、D−マニトール、D−キシロース、イノシトー
ル、シュクロースを利用する。
【0013】以上の性質をもとにアール・イー・ブッフ
ァナン・アンド・エヌ・イー・ギボンズ編、バージース
・マニュアル・オブ・デタミネーティブ・バクテリオロ
ジー(Bergey's Manual of Determinative Bacteriolog
y)第8版、1974年に従って検索を行った結果、上記NK
11687株はストレプトミセス属に属することが判明
した。よって、本菌をストレプトミセス、エスピー(St
reptomyces sp.)NK11687と命名した。該菌株
は、工業技術院微生物工業技術研究所に、微工研菌寄第
13207号として寄託されている。
【0014】本発明の生理活性物質は、上記NK116
87株を利用して有利に製造できる。また、一般に放線
菌は自然にまたは人工的にその生態が変異し易いもので
あり、本発明はNK11687株の変異株を利用しても
製造でき、更に上記に限らずストレプトミセス属に属す
る公知の各種菌を利用することによっても製造できる。
【0015】本発明によりNK11687を製造するに
は、まず前記菌株を放線菌が利用し得る栄養物を含有す
る培地で好気的に培養する。栄養源としては、従来から
放線菌の培養に利用されている公知のものが利用でき、
たとえば、炭素源としてはグルコース、フラクトース、
グリセリン、シュクロース、デキストリン、ガラクトー
ス、有機酸など単独かまたは組み合わせて用いることが
できる。無機及び有機窒素源としては塩化アンモニウ
ム、硫酸アンモニウム、尿素、硝酸アンモニウム、硝酸
ナトリウム、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、乾燥酵
母、コーン・スチープ・リカー、大豆粉、綿実油カス、
カザミノ酸、パクトソイトン、ソリュブル、ペジタブ
ル、プロテイン、オートミールなどを単独または組み合
わせて用いることができる。その他必要に応じて食塩、
炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸銅、硫酸鉄、硫
酸亜鉛、塩化マンガン、リン酸塩などの無機塩類を加え
ることができるほか有機物、たとえばアミノ酸類、ビタ
ミン類、核酸類や無機物を適当に添加できる。培養法と
しては液体培養法、特に深部攪拌法が最も適している。
培養温度は20〜45℃、pHは微酸性ないし微アルカ
リ性で培養することが望ましい。液体培養では通常1〜
5日間培養を行うとNK11687物質が培養液中に生
成蓄積される。培養液中の生成量が最大に達したときに
培養を停止し、菌体を濾別して得られる培養液中より目
的物を精製単離する。
【0016】培養ろ液からの本物質の単離精製には一般
的に微生物代謝産物をその培養液から単離するために用
いられる分離精製の方法が用いられる。たとえば、培養
液をろ過法によりろ液と沈澱物とに分離する。そのろ液
を適当な吸着剤、たとえば活性炭、Diaion HP-20R (Mit
ubishi Chemical Industries) 、またはAmberlite RXAD
(Rohm &Haas Co.) 上へ直接吸着によって本物質を培養
液から分離できる。NK11687は、これらの吸着剤
から、水、メタノール、アセトン、アセトニトリルまた
はこれらの適当な混合物のような移動相を用いて溶出さ
せることができる。
【0017】上述の活性溶出液を濃縮し、NK1168
7を含む油状物質を得る。この粗物質はさらに水溶性の
精製に通常用いる公知の方法、たとえは、活性炭、Diai
on HP-20、Amberlite XAD による再吸着および溶出;Se
phadex LH-20R またはGシリーズゲル(Pharmacia Fine
Chemicals AB)により溶出液として水、メタノール、ア
セトンまたはこれらの適当な配合物を用いたゲルろ過;
Dowex 50w (H+ ) を用い、溶出液を2.8 %アンモニア水
としたイオン交換クロマトグラフィー;CM-Sephadex(Ph
armacia Fine Chemicals AB)を用い、溶出液を食塩水と
したイオン交換クロマトグラフィー法を単独あるいは組
み合わせることにより精製する。精製に好適な例として
CM-Sephadex を用い食塩水のグラジェント溶出(0.1〜1.
0 M-NaCl) によるクロマトグラフィーがあげられる。こ
こで得られた活性画分を活性炭などを用いて脱塩をし、
濃縮乾固することによりNK11687の白色粉末を得
ることができる。
【0018】以上のようにして得られるNK11687
の物理化学的性状を次に示す。 (1)外観 : 白色粉末 (2)融点 : 174℃ (3)比旋光度:〔α〕D 20 +49.0° (c O.1,H2O) (4)マススペクトル:m/z=591 ([M+H] + ,FAB-MS) (5)分子式 : C2138217 (6)紫外部吸収スペクトル:末端吸収(水溶液中で測
定) (7)赤外部吸収スペクトル:KBr中(図1) 主な吸収波数を示す(cm-1) 3412,1607,1414,1327,1256,1154,1071,1032 (8)13C−核磁気共鳴スペクトル:100MHz(図
3) 重水中下記のシグナルを示す δ(ppm):178.1(C=O),101.3(CH),100.6(CH),80.1
(CH),79.0(CH),76.7(CH),76.5(CH),75.9(CH),74.9(CH),
71.1(CH),69.8(CH),69.6(CH),69.3(CH),69.1(CH),68.7
(CH),67.1(CH),64.3(CH),61.6(CH2),60.9(CH2),60.6(CH
2),52.3(CH) (9) 1H−核磁気共鳴スペクトル:400MHz(図
2) 重水中 (10)溶解性 易溶:水 可溶:酸性メタノール、酢酸 難溶:酢酸エチル、クロロホルム、n−ヘキサン (11) 薄層クロマトグラフィー シリカゲル薄層(Kiesel gel 60 F254 0.2mm Merk)を使
用し、n-BuOH:EtOH:CHCl3:NH3(4:5:2:8) を用いて展開
するとRf値は0.2 付近である。 (12) 呈色反応 硫酸、バニリン−硫酸、ニンヒドリに陽性 (13) 物質の区分 塩基性水溶性物質
【0019】本発明NK11687を殺虫剤として使用
する場合、使用目的に応じてそのままか又は効果を助長
あるいは安定にするために農薬製造補助剤を混用して、
農薬製造分野において一般に行なわれている方法によ
り、粉剤、細粒剤、粒剤、水和剤、フロアブル剤、マイ
クロカプセル剤、油剤、エアゾール、加熱燻蒸剤(蚊取
線香、電気蚊取など)、フォッキングなどの煙霧剤、非
加熱燻蒸剤、毒餌などの任意の製剤形態にして使用でき
る。これらの種々の製剤は実際の使用に際しては直接そ
のまま使用するか、または水で所望の濃度に希釈して使
用することができる。
【0020】また、これらの製剤は、有効成分として、
本発明のNK11687を0.1 〜99.9%好ましくは0.2
〜80%含有するように、通常の製剤方法に従って調整
する。上記の農薬補助剤としては担体(希釈剤)および
その他の補助剤たとえば展着剤、乳化剤、湿展剤、分散
剤、固着剤、崩壊剤等をあげることができる。担体のう
ち液体担体としては、トルエン、キシレンなどの芳香族
炭化水素、メタノール、ブタノール、グリコールなどの
アルコール類、アセトン等のケトン類、ジメチルホルム
アミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホ
キシド類、メチルナフタレン、シクロヘキサン、動植物
油、脂肪酸、脂肪酸エステルなど、また灯油、軽油等の
石油分留物などがあげられる。
【0021】固体担体としてはクレー、カオリン、タル
ク、珪藻土、シリカ、炭酸カルシウム、モンモリロナイ
ト、ベントナイト、長石、石英、アルミナ、鋸屑などが
あげられる。また乳化剤または分散剤としては通常界面
活性剤が使用され、たとえば高級アルコール硫酸ナトリ
ウム、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ラウリ
ルベタインなどの陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界
面活性剤、非イオン系界面活性剤、両性イオン系界面活
性剤があげられる。又、展着剤としてはポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウ
リルエーテルなどがあげられ、湿展剤としてはポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテルジアルキルスルホサ
クシネートなどがあげられ、固着剤としてカルボキシメ
チルセルロース、ポリビニルアルコールなどがあげら
れ、崩壊剤としてはリグニンスルホン酸ナトリウム、ラ
ウリル硫酸ナトリウムなどがあげられる。いずれの製剤
もそのまま単独で使用できるのみならず、他の農園芸用
殺菌剤、殺虫剤、植物成長調節剤、殺ダニ剤と混合して
使用することもできる。
【0022】本発明のNK11687を殺虫剤として施
用する場合、その施用量は通常10アールあたり有効成
分量で10〜300g、好ましくは15〜200gが使
用される。その施用濃度は水和剤、液剤等水で希釈して
施用する場合、0.001 〜0.4 %の範囲が好ましい。ま
た、粉剤、粒剤、微粒剤等の場合は、剤型、使用する方
法、時期、その他の条件によって異なり、さらに上記の
範囲にこだわることなく増減し、濃度を変更してもよ
い。
【0023】次に本発明の殺虫剤の適用できる具体的な
害虫名を挙げる。半翅目〔Hemiptera 〕からたとえばツ
マグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps) 、セジロウ
ンカ(Sogatella furcifera)、トビイロウンカ(Nilapa
rvata lug-ens)、ヒメトビウンカ(Laodelphax striate
llus) 、ホソヘリカメムシ(Ripto-rtus clavatus)、ミ
ナミアオカメムシ(Nezara viridula)、ナシグンバイ
(Ste-phanitis nashi) 、オンシツコナジラミ(Trialeu
rodes vaporarorum)、ワタアブラムシ(Aphis gossypi
i)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、ヤノネカイ
ガラムシ(Unaspisyanonensis) 、鱗翅目〔Lepidoptera
〕からたとえばキンモンホソガ(Phyllonorycter ring
oneella) 、コナガ(Plutella xylostella) 、ワタミガ
(Promalactis inonisema) 、リンゴコカクモンハマキ(A
doxopyes orana) 、マメシングイガ(Leguminivora glyc
inivorella) 、コブノメイガ(Cnaphalocro-cis medinal
is)、
【0024】ニカメイガ(Chilo suppessalis)、アワノ
メイガ(Ostrinia furnacalis) 、ヨトウガ(Mamestra br
assicae)、アワヨトウ(Pseudaletia separata)、ハスモ
ンヨトウ(Spodoptera litura) 、イネツトムシ(Parnara
guttata) 、モンシロチョウ(Pieris rapae crucivor
a)、鞘翅目〔Coleoptera〕からたとえばドウガネブイブ
イ(Anomala cuprea) 、マメコガネ(Popillia japonic
a)、イネゾウムシ(Echi-nocnemus suqameus)、イネミズ
ゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、イネドロオイ
ムシ(Oulema oryzae) 、ヒメマルカツオブシムシ(Anthr
enus verbasci)、コクヌスト(Tenebroides mauritanicu
s)、コクゾウムシ(Sitophilus zeamais)、ニジュウヤホ
シテントウ(Henosepilachna vigintioctopunctata)、ア
ズキゾウムシ(Callosobruchus chinensis)、マツノマダ
ラカミキリ(Monochamus alternatus) 、ウリハムシ(Aul
acophora femoralis) 、膜翅目〔Hymenoptera 〕とし
て、たとえばカブラハバチ(Athalia rosae japonensi
s)、ルリチュウレンジハバチ(Arge similis)、双翅目
〔Diptera 〕としてたとえばネツタイイエカ(Culex pip
iensf-atigans)、ネッタイシマカ(Aedes segypti) 、ダ
イズサヤタマバエ(Asphondylia sp.) 、タネバエ(Hylem
ya platura) 、
【0025】イエバエ(Musca domestica vicina) 、ウ
リミバエ(Dacus cucurbitae)、イネハモグリバエ(Agrom
yza oryzae) 、隠翅目〔Aphaniptera 〕としてヒトノミ
(Pule-xirritans)、ケオプスネズミノミ(Xenopsylla ch
eopis)、イヌノミ(Ctenocepha-lides canis)、総翅目
〔Thysanoptera〕としてチャノキイロアザミウマ(Scir
t-othrips dorsalis) 、ネギアザミウマ(Thrips tabac
i) 、ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)、イネア
ザミウマ(Baliothrips biformis)、シラミ目〔Anopl-ur
a 〕として、たとえばコロモジラミ(Pediculus humanu
s corporis) 、ケジラミ〔Pthirus pubis 〕、
【0026】チャタテムシ目〔Psocoptera〕として、た
とえばコチャタテ(Trogium pulsato-rium) 、ヒラタチ
ャタテ(Liposcelis bostrychophilus)、直翅目〔Orthop
tera〕としてケラ(Gryllotalpa africana) 、トノサマ
バッタ(Locusta migratoria)、コバネイナゴ(Oxya yazo
ensis)、チャバネゴキブリ(Blattella germanica) 、ク
ロゴキブリ(Periplaneta fuliginosa) 、
【0027】線虫ではハリセンチュ目〔Tylenchida〕か
ら、たとえばダイズシストセンチュウ(Heterodera gly
cines)、イネシストセンチュウ(Heterodera elachist
a)、サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incogni
ta) 、ムギネグサレンセンチュウ(Ptatylenchus neglec
tus)、イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides bessry
i)、ハガレセンチュウ(Aphelenchoides ritzemabosi)、
マツノザイセンチュウ(Bu-rsaphelenchus lignicolus)
、さらには土壌害虫のコーン・ルートワームとして、
たとえばDiabrotica undecimpunctata howardi Barb
er, Diabrotica lon-giconrnis(say), Diabrotica vi
rgifera Lec., Diabrotica balteata Lec., Diabrot
ica undecimpunctata Mann,あるいはハリガネムシと
して、たとえばMeleanotus spp.。但しこれらに限定さ
れるものではない。ダニ目〔Acarian 〕として、たとえ
ばナミハダニ(Tetranychus urticae)、ミカンハダニ(P
anonychus citri)、ニセナミハダニ(Tetranychus cinua
barinus)、カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)、ネ
ダニ(Rhizoglyphus echinopus)。
【0028】
【発明の効果】本発明により生理活性物質NK1168
7が提供され、該生理活性物質は殺虫活性が優れてい
る。
【0029】
【実施例】以下本発明の実施例を示すが、これは単なる
一例であって何等本発明を限定するものではなく、種々
の変法が可能である。
【0030】製造例 ロータリー型振とう機用500ml容三角フラスコにスタ
ーチ2.0 %、グルコース0.1 %、ペプトン0.3 %、酵母
エキス0.5 %、肉エキス0.3 %、炭酸カルシウム0.4 %
の培地(pH7.0)100mlを分注し、120℃、20分間
オートクレーブ滅菌した。これをNK11687株(微
工研菌寄13207号)の一白金耳を接種し、27℃、
220回転/分、2日間振とうした。これとは別にロー
タリー型振とう機容500ml容三角フラスコにスターチ
2.0 %、グルコース0.1 %、ペプトン0.3 %、酵母エキ
ス0.5 %、肉エキス0.3 %、炭酸カルシウム0.4 %の培
地(pH7.0)100mlを分注し、120℃、20分間オー
トクレーブ滅菌し、前記培養液2mlを移植し、27℃、
220回転/分の条件下で4日間振とう培養した。培養
液をろ過し、ろ液5Lを得た。活性炭(和光純薬工業
(株))500mlに吸着させ、水−メタノールのグラジ
ェント溶出により活性画分を得た。これをDowex 50W H
+ (50ml)に吸着し、0.46〜0.93% アンモニア水で溶出し
た。この活性画分を濃縮後、0.10M 食塩水で充填したCM
-Sephadex に吸着し、0.10〜1.00M-NaClのグラジェント
溶出を行い、活性画分を得た。これを活性炭で脱塩後、
SephadexG-10を用いてゲルろ過を行い、活性画分を凍結
乾燥してNK11687の白色粉末(0.113g) を得た。
NK11687は前記の物理化学データを有し、式
【0031】
【化3】
【0032】を有する。
【0033】製剤例1 農園芸用水和剤 本発明NK11687、20部をカオリン75部と高級
アルコール硫酸ナトリウム3部およびポリアクリル酸ナ
トリウム2部とを混合粉砕し、水和剤とする。 製剤例2 農園芸用乳剤 本発明NK11687、30部をキシレン53部に溶解
し、これにアルキルフェノールエチレンオキシド縮合物
とアルキルベンゼンスルホン酸カルシウムの混合物
(8:2)17部を混合溶解して乳剤とする。本剤は水
で薄めて、乳濁液として使用する。
【0034】製剤例3 農園芸用粉剤 本発明NK11687、1部にタルクと炭酸カルシウム
の混合物(1:1)97部を加え混合磨砕して充分均等
に分散配合した後、さらに無水珪酸2部を添加し、混合
粉砕し粉剤とする。本剤はこのまま散布して使用する。 製剤例4 農園芸用粒剤 本発明NK11687、2部をベントナイト微粉末48
部、タルク48部、リグニンスルホン酸ナトリウム2部
と混合した後、水を加え均等になるまで混練する。次に
射出成型機を通して造粒し、整粒機、乾燥機篩を通すこ
とにより粒径0.6 〜1mmの粒剤とする。本剤は直接水田
面および土壌面に散粒して使用する。 製剤例5 農園芸用油剤 本発明NK11687、0.1 部にピペロニルブトキサイ
ド0.5 部を加え白灯油に溶解し、全体を100部とする
と油剤ができる。本剤はこのまま使用する。
【0035】製剤例6 エアゾール 本発明NK11687、0.4 部、ピペロニルブトキサイ
ド20部、キシレン6部、脱臭灯油7.6 部を混合溶解
し、エアゾール容器に充てんし、バルブ部分を取り付け
た後、バルブ部分を通じてフレオン86部を加圧充てん
すればエアゾールとなる。 製剤例7 加熱繊維燻蒸殺虫組成物 本発明NK11687、0.05g を適量のクロロホルムに
溶解し、25cm×1.5cm厚さ0.3mm の石綿の表面に均等
に吸着させると熱板上加熱繊維燻蒸殺虫組成物となる。 製剤例8 蚊取線香 本発明、NK11687、0.5 を20mlのメタノールに
溶解し、線香用担体(タブ粉:粕粉:木粉を3:5:1
の割合で混合)を99.5g と均一に攪拌混合しメタノール
を蒸発させた後、水150mlを加えて充分練り合わせた
ものを成型乾燥すれば蚊取線香となる。
【0036】次に本発明の効果を試験例により具体的に
説明する。
【0037】実験例1 ナミハダニに対する効果 本発明NK−11687を水で所定濃度に希釈し、供試
薬剤とした。試験方法:径4cmのポットにインゲンを播
種し、展開した子葉を1.5cm ×1.5cmに切り、供試葉と
した。処理はリーフディピング方により、供試葉をNK
−11687の所定濃度希釈液に数秒間浸漬した。風乾
後一定数のナミハダニ成虫を供試葉上に放し、処理3日
後に成虫の致死率を、10日後に成虫の産卵したフ化幼
虫の致死率を調査した。結果は表2に示した。
【0038】
【表2】
【0039】実験例2 コナガ幼虫に対する殺虫効果 本発明NK−11687を水で所定濃度に希釈し、供試
薬剤とした。 試験方法:キャベツ本葉を径4cmのコルクボーラーで打
ち抜き、供試葉とした。処理は供試葉2枚をNK−11
687の所定濃度希釈液に数秒間浸漬した。風乾後、供
試葉をプラスチックス容器に入れ、コナガ3令幼虫を1
0頭放し、処理3日後に幼虫の致死率を調査した。結果
は表3に示した。
【0040】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】NK11687の赤外線吸収スペクトル(KB
r法)を示す。
【図2】NK11687の 1H−核磁気共鳴スペクトル
(CDCl3 中)を示す。
【図3】NK11687の13C核磁気共鳴スペクトル
(CDCl3 中)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:465) (72)発明者 早岡 辰巳 埼玉県与野市上落合1039 (72)発明者 黒川 隆史 埼玉県上尾市上尾村404−1 上尾東団地 1−201 (72)発明者 中川 泰三 埼玉県大宮市三橋4−671−3

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 で示されるアミノ配糖体生理活性物質。
  2. 【請求項2】アミノ配糖体生理活性物質が下記の物理化
    学的性質を有する請求項1に記載の生理活性物質NK1
    1687 (1)融点 : 174℃(分解) (2)分子式: C21382 17 (3)紫外部吸収スペクトル:末端吸収(水溶液中で測
    定) (4)赤外部吸収スペクトル:KBr錠で測定したスペ
    クトルは図1に示すとおりである。主な吸収波数を示す
    (cm-1) 3412,1607,1414,1327,1256,1154,1071,1032 (5)1H−核磁気共鳴スペクトル:重水中で測定した
    400MHz水素核磁気共鳴スペクトルは図2に示すと
    おりである。 (6)13C−核磁気共鳴スペクトル:重水中で測定した
    100MHz炭素核磁気共鳴スペクトルは図3に示すと
    おりである。 δ(ppm):178.1(C=O),101.3(CH),100.6(CH),80.1
    (CH),79.0(CH),76.7(CH),76.5(CH),75.9(CH),74.9(CH),
    71.1(CH),69.8(CH),69.6(CH),69.3(CH),69.1(CH),68.7
    (CH),67.1(CH),64.3(CH),61.6(CH2),60.9(CH2),60.6(CH
    2),52.3(CH)
  3. 【請求項3】ストレプトミセス属に属しアミノ配糖体生
    理活性物質NK11687を生産し得る能力を有する微
    生物を培地に培養し、培養物中にNK11687を生
    成、蓄積せしめ、これを採取することを特徴とするアミ
    ノ配糖体生理活性物質NK11687の製造法。
  4. 【請求項4】請求項1記載の式(1)のアミノ配糖体生
    理活性物質を有効成分として含有することを特徴とする
    殺虫・殺ダニ剤。
  5. 【請求項5】アミノ配糖体が生理活性物質NK1168
    7である請求項4に記載の殺虫・殺ダニ剤。
JP5345464A 1993-01-06 1993-12-22 アミノ配糖体生理活性物質、その製造法及びそれを有効成分として含有する殺虫・殺ダニ剤 Pending JPH06293755A (ja)

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