JPH06293709A - 芳香族ニトロ化合物の製造方法 - Google Patents

芳香族ニトロ化合物の製造方法

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JPH06293709A JP8329293A JP8329293A JPH06293709A JP H06293709 A JPH06293709 A JP H06293709A JP 8329293 A JP8329293 A JP 8329293A JP 8329293 A JP8329293 A JP 8329293A JP H06293709 A JPH06293709 A JP H06293709A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 芳香族化合物を、操業上の安全性を確保しつ
つ、従来法より廃酸の少ない条件下で、高収率に芳香族
ニトロ化合物を製造する方法の提供。 【構成】 芳香族化合物を三酸化硫黄の存在下に窒素酸
化物単独又は窒素酸化物とプロトン酸(硫酸等)の組合
せによってニトロ化することを特徴とする芳香族ニトロ
化合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香族ニトロ化合物の
製造方法に関する。更に詳しくは、大量の廃酸の処理を
必要としないで、高い収率で芳香族ニトロ化合物を製造
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ニトロ化合物は有機化学品の中間
体として重要な化合物であり、一般には濃硝酸あるいは
濃硝酸と濃硫酸の混合物である混酸を用いて製造されて
いる。
【0003】しかし、この従来方法では、高濃度の酸を
大量に使用するため、操作上の危険がある上に、大量の
廃酸の処理に多額の経費が必要である。また、エステル
基等の酸に弱い置換基を有する芳香族化合物のニトロ化
には使用できない。
【0004】上記方法の改良方法として本出願人等が既
に出願した特開平4−217645号公報には芳香族化
合物を有機溶媒の存在下に窒素酸化物とオゾンを含む酸
素又は空気とを作用させる芳香族ニトロ化合物の製造法
が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記特
開平4−217645号公報の方法をより改良すべく鋭
意研究を重ねた結果、芳香族化合物を三酸化硫黄の存在
下に窒素酸化物単独又は窒素酸化物とプロトン酸の組合
せによってニトロ化すれば、オゾンを含む酸素又は空気
を用いずに、高収率で芳香族ニトロ化合物が得られるこ
とを見出し、本発明を完成させた。三酸化硫黄の存在下
に芳香族化合物をニトロ化する例としてアントラキノン
について、硝酸及び/又は硫酸量を減少させて反応させ
た例が特開昭49−55654に見られるが、目的の1
−ニトロアントラキノン収率は60%に過ぎない。
【0006】本発明の目的は、操業上の安全性を確保し
つつ、従来法より廃酸の少ない条件下での高収率な芳香
族ニトロ化合物の製造法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は芳香族化
合物を三酸化硫黄の存在下、窒素酸化物をニトロ化剤と
して反応させることを特徴とする芳香族ニトロ化合物の
製造法に関する。
【0008】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明の製造法において反応条件を選択することにより、高
い収率、選択率で目的の芳香族ニトロ化合物が得られ
る。
【0009】本発明の製造法において原料として用いら
れる芳香族化合物の具体例としてはベンゼン、トルエ
ン、キシレン(オルト、メタ、パラ)及びこれらのモノ
ニトロ化合物又はジニトロ化合物、炭素数1又はそれ以
上の炭素数の複数のアルキル基で置換されたベンゼン及
びこれらのモノニトロ化合物又はジニトロ化合物、モノ
クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼ
ン等のハロゲン化ベンゼン及びこれらのモノニトロ化
物、又はジニトロ化物、アルキル基及びハロゲンで置換
されたベンゼン及びそれらのモノニトロ化物又はジニト
ロ化物、アルコキシ基で置換されたベンゼン及びそれら
のモノニトロ化物又はジニトロ化物、カルボニル基及び
シアノ基で置換されたベンゼン及びそれらのモノニトロ
化物又はジニトロ化物、安息香酸及びその誘導体、フェ
ノールのエステル類、フェニル酢酸のエステル類、ナフ
トールのエステル類、ナフタレン及びその誘導体、アン
トラセン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導
体、ピレン及びその誘導体、アルキル基、アルコキシ
基、又はハロゲンで置換されていてもよいアセトアニリ
ド誘導体、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、2
−エチルピリジン等が挙げられる。
【0010】本発明で触媒として用いる三酸化硫黄は、
常温で液体又は固体のいずれの形態のものでも構わな
い。
【0011】触媒の使用量は、原料の芳香族化合物に対
し10〜500モル%、好ましくは20〜300モル%
である。
【0012】本発明で用いる窒素酸化物としては、四酸
化二窒素、二酸化窒素、一酸化窒素等が使用され、これ
らは混合して用いても良い。窒素酸化物の使用量は、原
料の芳香族化合物に対し10〜500モル%好ましくは
30〜300モル%である。
【0013】さらに、本発明では、プロトン酸を添加す
ることによって、反応が促進する。プロトン酸として
は、硝酸、硫酸、塩酸、燐酸、クロルスルホン酸、スル
ファミン酸等に代表される無機酸、又は、メタンスルホ
ン酸、エタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン
酸等に代表される有機酸の中から選ばれた少なくとも一
種以上が用いられる。これらの中で、硝酸及び硫酸が特
に好ましい。プロトン酸の使用量は、原料の芳香族化合
物に対し10〜500モル%である。
【0014】芳香族化合物のニトロ化に際し溶媒を用い
た方が、芳香族ニトロ化合物の収率及び安全上好まし
い。溶媒としては、本発明の反応条件で、ニトロ化を受
けないもの、例えば、ハロゲン化脂肪族化合物、スルホ
ラン、ニトロメタン等の有機溶媒及び反応温度で液体で
あるニトロ化剤の四酸化二窒素が挙げられる。これらの
中で特に好ましいのは、ハロゲン化脂肪族化合物であ
り、具体的には、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化
炭素、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタ
ン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,2,2−
テトラクロルエタン、ペンタクロルエタン、1,2−ジ
クロルプロパン、1,3−ジクロルプロパン、1,2,
3−トリクロルプロパン、1,1,2,3−テトラクロ
ルプロパン、1,1,3,3−テトラクロルプロパン、
1,1,1,2,2,3,3−ヘプタクロルプロパン、
1,1,1,2,3,3,3−ヘプタクロルプロパン、
1,2−ジクロロブタン及び1,4−ジクロロブタン等
が挙げられる。これらの中で特に好ましいのは、塩化メ
チレン、1,2−ジクロロエタン等である。これらは単
独で、又は一種以上を混合して用いても良い。
【0015】溶媒の使用量は、原料の芳香族化合物に対
し1〜50重量倍、好ましくは3〜20重量倍である。
【0016】さらに、本反応は懸濁反応なので、界面活
性剤の添加により反応を促進することができる。界面活
性剤としては、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク
酸ナトリウム(別名:スルホコハク酸ジオクチルナトリ
ウム)に代表される各種のアルキルスルホコハク酸塩、
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(商品名ノ
ナール210;東邦化学)に代表されるポリオキシエチ
レンアルキルアリルエーテル、及びテトラブチルアンモ
ニウムブロマイドに代表される四級塩等が挙げられる。
中でもアルキルスルホコハク酸塩の効果が、特に大き
い。
【0017】反応は次のようにして行われる。所定温度
で芳香族化合物及び必要により有機溶媒を仕込んだ反応
器に攪拌下にまず三酸化硫黄を添加する。続いて攪拌下
にガス状又は液状の窒素酸化物を加える。
【0018】尚、三酸化硫黄と溶媒の混合液に、予め窒
素酸化物を加えた後、芳香族化合物を添加しても良い。
【0019】本反応は、三酸化硫黄の存在下、窒素酸化
物単独でも高選択率で転化するが、更にプロトン酸を添
加することによって、反応が促進される。
【0020】反応温度は、通常は−20℃から室温付近
の範囲が好ましいが、溶媒を用いる時は、常圧又は加圧
で溶媒の沸点まで加温も可能である。一般には反応温度
が高くなると反応速度は速くなるが、副生物が増加する
傾向にある。
【0021】反応時間は、反応物中の原料である芳香族
化合物の残量を分析把握し決定するが、通常は2時間か
ら20時間が好ましい。
【0022】反応後、必要により反応液を中和した後、
水洗や蒸留や晶析等の通常の方法に依って効率よく目的
物の純度を高めることができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を更に詳細に説
明する。
【0024】実施例1 1,2−ジクロロエタン(EDC)52gにアントラキ
ノン5.2g(25ミリモル)を懸濁し、5℃で攪拌し
ながら三酸化硫黄4gを滴下した。続いて二酸化窒素ガ
スを四酸化二窒素換算で100ミリモル/時間の流速
で、15分間吹き込んだ。さらにその混合液中に94%
硝酸3.4gを滴下した。その後しだいに室温(23
℃)に戻しながら3時間攪拌を続けた。3時間目の懸濁
液を液体クロマトグラフィーで分析した結果、次の組成
であった。
【0025】 組成比 (%) アントラキノン(未反応分) 2.8 1−ニトロアントラキノン 83.9 2−ニトロアントラキノン 7.1 ジニトロアントラキノン 5.8 続いて、水20ミリリットルを添加し反応を停止させた
後、そのままろ過を行った。ケーキを水洗後乾燥するこ
とにより5.1gの1−ニトロアントラキノンの結晶が
得られた。この結晶を分析した結果、純度94.1%
(収率75.9%)であった。
【0026】また、ろ液のEDC層と水層を分液し、E
DC層を水洗後、濃縮、乾燥して結晶1.4gが得られ
た。この結晶を同様に分析した結果、1−ニトロアント
ラキノン含量は34.9%(収率7.7%)であった。
【0027】実施例2 1,2−ジクロロエタン(EDC)52gにアントラキ
ノン5.2g(25ミリモル)を懸濁し、5℃で攪拌し
ながら三酸化硫黄4gを滴下した。続いて二酸化窒素ガ
スを四酸化二窒素換算で100ミリモル/時間の流速
で、30分間吹き込んだ。その後しだいに室温(25
℃)に戻しながら6時間攪拌を続けた。6時間目の懸濁
液を液体クロマトグラフィーで分析した結果、次の組成
であった。
【0028】 組成比 (%) アントラキノン(未反応分) 23.4 1−ニトロアントラキノン 66.2 2−ニトロアントラキノン 6.9 ジニトロアントラキノン 3.5 実施例3 1,2−ジクロロエタン(EDC)26gにアントラキ
ノン2.6g(12.5ミリモル)を懸濁し、5℃で攪
拌しながら60%発煙硫酸3.3gを滴下した。続い
て、液体二酸化窒素(四酸化二窒素)2.3gを滴下し
た。その後、しだいに室温(20℃)に戻しながら10
時間攪拌を続けた。10時間目の懸濁液を液体クロマト
グラフィーで分析した結果、次の組成であった。
【0029】 組成比 (%) アントラキノン(未反応分) 6.7 1−ニトロアントラキノン 81.0 2−ニトロアントラキノン 8.5 ジニトロアントラキノン 3.8 実施例4 実施例3に於いて、更に94%硝酸0.84gを添加
し、反応時間を7時間とした他は、全く同様に行った。
7時間目の懸濁液を液体クロマトグラフィーで分析した
結果、次の組成であった。
【0030】 組成比 (%) アントラキノン(未反応分) 4.2 1−ニトロアントラキノン 82.0 2−ニトロアントラキノン 7.3 ジニトロアントラキノン 6.5 実施例5 1,2−ジクロロエタン(EDC)26gにアントラキ
ノン2.6g(12.5ミリモル)を懸濁し、5℃で攪
拌しながら三酸化硫黄1.4gを滴下した。続いて液体
二酸化窒素(四酸化二窒素)1.4gを滴下した。さら
にその混合液中に94%硝酸0.84gを滴下し、その
後も5℃で7時間30分攪拌を続けた。7時間30分目
の懸濁液を液体クロマトグラフィーで分析した結果、次
の組成であった。
【0031】 組成比 (%) アントラキノン(未反応分) 2.6 1−ニトロアントラキノン 86.6 2−ニトロアントラキノン 5.9 ジニトロアントラキノン 4.8 実施例6 1,2−ジクロロエタン(EDC)26gにアントラキ
ノン2.6g(12.5ミリモル)を懸濁し、5℃で攪
拌しながら三酸化硫黄1gを滴下した。続いて、液体二
酸化窒素(四酸化二窒素)1.2gを滴下した。更に9
4%硝酸0.84gを加え、しだいに室温(22℃)に
戻しながら3時間攪拌を続けた。3時間目の懸濁液を液
体クロマトグラフィーで分析した結果、次の組成であっ
た。
【0032】 組成比 (%) アントラキノン(未反応分) 21.4 1−ニトロアントラキノン 70.0 2−ニトロアントラキノン 6.7 ジニトロアントラキノン 1.9 実施例7 液体二酸化窒素(四酸化二窒素)10gにアントラキノ
ン2.6g(12.5ミリモル)を懸濁し、5℃で攪拌
しながら三酸化硫黄1gを滴下した。しだいに室温(1
8℃)に戻しながら7時間30分攪拌を続けた。7時間
30分目の懸濁液を液体クロマトグラフィーで分析した
結果、次の組成であった。
【0033】 組成比 (%) アントラキノン(未反応分) 56.4 1−ニトロアントラキノン 39.4 2−ニトロアントラキノン 2.9 ジニトロアントラキノン 1.3 実施例8 1,2−ジクロロエタン(EDC)26gにアントラキ
ノン2.6g(12.5ミリモル)を懸濁し、5℃で攪
拌しながら三酸化硫黄1gを滴下した。続いて、液体二
酸化窒素(四酸化二窒素)1.2gを滴下した。更にメ
タンスルホン酸1.2gを加え、しだいに室温(20
℃)に戻しながら2時間攪拌を続けた。2時間目の懸濁
液を液体クロマトグラフィーで分析した結果、次の組成
であった。
【0034】 組成比 (%) アントラキノン(未反応分) 41.6 1−ニトロアントラキノン 49.2 2−ニトロアントラキノン 5.5 ジニトロアントラキノン 3.7 実施例9 1,2−ジクロロエタン(EDC)78gに、氷冷下、
攪拌しながら結晶三酸化硫黄4.1gを添加した。続い
てアントラキノン7.8g(37.5ミリモル)を加え
た。さらに液体二酸化窒素(四酸化二窒素)4gを滴下
した。15分攪拌後に、その混合液中に94%硝酸2.
5gを滴下した。その後3℃で10時間攪拌を続けた。
10時間目の懸濁液を液体クロマトグラフィーで分析し
た結果、次の組成であった。
【0035】 組成比 (%) アントラキノン(未反応分) 3.9 1−ニトロアントラキノン 86.6 2−ニトロアントラキノン 5.8 ジニトロアントラキノン 3.7 続いて、水20ミリリットルを添加し反応を停止させた
後、そのままろ過を行った。ケ−キを水洗後乾燥するこ
とにより8.5gの1−ニトロアントラキノンの結晶が
得られた。この結晶を分析した結果、純度91.2%
(収率81.5%)であった。
【0036】また、ろ液のEDC層と水層を分液し、E
DC層を水洗後、濃縮、乾燥して結晶1.6gが得られ
た。この結晶を同様に分析した結果、1−ニトロアント
ラキノン含量は29.5%(収率5%)であった。
【0037】実施例10 1,2−ジクロロエタン(EDC)78gに、氷冷下、
攪拌しながら結晶三酸化硫黄4.3gを添加した。続い
てアントラキノン7.8g(37.5ミリモル)を加え
た。さらに液体二酸化窒素(四酸化二窒素)4.2gを
滴下した。15分攪拌後に、その混合液中に94%硝酸
2.5gを滴下した。その後10℃で8時間攪拌を続け
た。8時間目の懸濁液を液体クロマトグラフィーで分析
した結果、次の組成であった。
【0038】 組成比 (%) アントラキノン(未反応分) 1.8 1−ニトロアントラキノン 86.9 2−ニトロアントラキノン 6.9 ジニトロアントラキノン 4.4 実施例11 1,2−ジクロロエタン(EDC)78gに、氷冷下、
攪拌しながら結晶三酸化硫黄4.1gを添加した。続い
てアントラキノン7.8g(37.5ミリモル)を加え
た。さらに液体二酸化窒素(四酸化二窒素)4gを滴下
した。15分攪拌後に、界面活性剤としてジ(2−エチ
ルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム0.17gを加
え、さらに、その混合液中に94%硝酸2.5gを滴下
した。その後、7℃で4時間攪拌を続けた。4時間目の
懸濁液を液体クロマトグラフィーで分析した結果、次の
組成であった。
【0039】 組成比 (%) アントラキノン(未反応分) 4.4 1−ニトロアントラキノン 85.3 2−ニトロアントラキノン 7.1 ジニトロアントラキノン 3.2 実施例12 1,2−ジクロロエタン(EDC)47gに、氷冷下、
攪拌しながら結晶三酸化硫黄4.1gを添加した。続い
てアントラキノン7.8g(37.5ミリモル)を加え
た。さらに液体二酸化窒素(四酸化二窒素)4gを滴下
した。15分攪拌後に、界面活性剤としてジ(2−エチ
ルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム0.17gを加
え、さらに、その混合液中に94%硝酸2.5gを滴下
した。その後、10℃で4時間30分攪拌を続けた。4
時間30分目の懸濁液を液体クロマトグラフィーで分析
した結果、次の組成であった。
【0040】 組成比 (%) アントラキノン(未反応分) 4.1 1−ニトロアントラキノン 84.7 2−ニトロアントラキノン 7.1 ジニトロアントラキノン 4.1
【0041】
【発明の効果】芳香族化合物を三酸化硫黄の存在下に窒
素酸化物単独又は窒素酸化物とプロトン酸の組合せによ
ってニトロ化することにより、操業上の安全性を確保し
つつ、従来法より廃酸の少ない条件下で、高収率に芳香
族化合物を得る方法を確立した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋場 功 千葉県船橋市坪井町722番地1 日産化学 工業株式会社中央研究所内 (72)発明者 石川 誠 千葉県船橋市坪井町722番地1 日産化学 工業株式会社中央研究所内 (72)発明者 鈴木 文夫 千葉県船橋市坪井町722番地1 日産化学 工業株式会社中央研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族化合物を三酸化硫黄の存在下、窒
    素酸化物をニトロ化剤として反応させることを特徴とす
    る芳香族ニトロ化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 三酸化硫黄の存在下、窒素酸化物をニト
    ロ化剤として反応させる際に、プロトン酸を添加する請
    求項1記載の芳香族ニトロ化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 プロトン酸が硝酸、硫酸、燐酸、塩酸、
    メタンスルホン酸、ハロゲン化メタンスルホン酸の中か
    ら選ばれた少なくとも一種である請求項2記載の芳香族
    ニトロ化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 ニトロ化を溶媒中で行う請求項1乃至請
    求項3のいずれかに記載の芳香族ニトロ化合物の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 溶媒がハロゲン化脂肪族化合物、スルホ
    ラン、四酸化二窒素から選ばれた少なくとも一種である
    請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の芳香族ニトロ
    化合物の製造方法。
  6. 【請求項6】 ニトロ化を界面活性剤の存在下に行う請
    求項1乃至請求項5のいずれかに記載の芳香族ニトロ化
    合物の製造方法。
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