JPH06293520A - オキシ塩化ジルコニウム結晶の製造法 - Google Patents

オキシ塩化ジルコニウム結晶の製造法

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JPH06293520A
JPH06293520A JP8062493A JP8062493A JPH06293520A JP H06293520 A JPH06293520 A JP H06293520A JP 8062493 A JP8062493 A JP 8062493A JP 8062493 A JP8062493 A JP 8062493A JP H06293520 A JPH06293520 A JP H06293520A
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zirconium oxychloride
crystals
crystal
oxychloride crystal
zro
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JP8062493A
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Hiroshi Iwasaki
浩 岩崎
Michiji Okai
理治 大貝
Masayuki Murakami
正行 村上
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Tosoh Corp
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Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】オキシ塩化ジルコニウム結晶分離母液に、不純
物を含むオキシ塩化ジルコニウム結晶および塩酸を添加
して 10<[ZrO2換算濃度(wt%)] ≦38.2−1.92×[遊離塩酸濃度(wt%)] [遊離塩酸濃度(wt%)]≧11 の関係を満たす混合液をえ、結晶のすべてが溶解するま
で加熱し、ついで40℃以下に冷却し、えられた懸濁液
からオキシ塩化ジルコニウム結晶を分離することからな
る、オキシ塩化ジルコニウム結晶の製造法。 【効果】不純なオキシ塩化ジルコニウム結晶から、濾過
性のよい粗大なかつ純度のよいオキシ塩化ジルコニウム
結晶を収率よく製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不純物を含むオキシ塩
化ジルコニウム結晶を晶析によって精製して粗大なオキ
シ塩化ジルコニウム結晶を製造する方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、オキシ塩化ジルコニウム結晶(Z
rOCl2・8H2O)は、一般に、ジルコンサンドをナ
トリウム化合物と共にアルカリ融解し、これを水洗した
後、酸で分解抽出し、不溶解物を分離除去した溶液を濃
縮しまたは冷却して晶析することにより製造されてい
る。
【0003】該製法を用いて得られるオキシ塩化ジルコ
ニウム結晶は、通常多量の不純物を含有し、一般に再晶
析操作を繰り返すなどの操作を経なければ、高純度ジル
コニア用原料となりうるオキシ塩化ジルコニウム結晶は
得ることはできない。
【0004】特公昭63−21222号公報には、ジル
コンサンドをアルカリ融解し、該融解物を水浸出した
後、pH2〜8で酸浸出したジルコニウム濃縮物を酸で
溶解し、残渣を濾過分離し、該濾液を冷却晶析するオキ
シ塩化ジルコニウム製造方法が開示されている。
【0005】また、特公平2−279504号公報で
は、ジルコンサンドとCaOを加熱溶融した後、急冷
し、希塩酸水溶液と接触させて珪酸カルシウム分を選択
的に溶出分離し、ジルコニウム分を濃塩酸と接触溶解
し、不溶分を分離した後、塩化カルシウムを添加してオ
キシ塩化ジルコニウムを晶析する方法が開示されてい
る。
【0006】このように従来の技術は、オキシ塩化ジル
コニウム塩酸溶液からオキシ塩化ジルコニウムを晶析さ
せるものであり、主にオキシ塩化ジルコニウムの回収率
を上げる目的から、晶析母液組成をオキシ塩化ジルコニ
ウムの溶解度が最小となる組成が選択される(遊離塩酸
濃度8〜9モル/lでオキシ塩化ジルコニウム溶解度Z
rO2換算10g/l以下(特開平2−279522号
公報))。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
では、冷却速度を適正に制御しても、えられる結晶が微
細であって濾過性がわるく、分離した結晶は付着母液が
多く、したがって高純度のオキシ塩化ジルコニウム結晶
をうるのが困難であった。
【0008】本発明は、これらの問題を解決するために
純度の低いオキシ塩化ジルコニウム結晶を晶析によって
精製するにあたり濾過性のよい粗大なオキシ塩化ジルコ
ニウム結晶を晶出させ、しかも高い収率でオキシ塩化ジ
ルコニウム結晶を工業上簡便な操作で製造することがで
きる方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、晶析によって
えられたオキシ塩化ジルコニウム結晶分離母液に、不純
物を含むオキシ塩化ジルコニウム結晶および塩酸を添加
して 10<[ZrO2]≦38.2−1.92×[f−HC
l] および [f−HCl]≧11 (ここに、[ZrO2]はZrO2換算濃度(wt%)
を、[f−HCl]は遊離塩酸濃度(wt%)を意味す
る。以下、同じ)の関係を満たす混合液をえ、該混合液
をオキシ塩化ジルコニウム結晶のすべてが溶解するまで
加熱し、ついで40℃以下に冷却し、えられた懸濁液か
らオキシ塩化ジルコニウム結晶を分離することからな
る、オキシ塩化ジルコニウム結晶の製造法、を要旨とす
るものである。
【0010】以下、本発明の詳細について説明する。
【0011】前述のアルカリ融解などの方法によってえ
られるオキシ塩化ジルコニウム結晶は、たとえばFe2
3 40ppm程度、TiO2 80ppm程度などの
不純物を含むことが多いが、本発明はこのような低純度
のオキシ塩化ジルコニウム結晶に好適に適用することが
できる。
【0012】本発明に使用するオキシ塩化ジルコニウム
結晶の分離母液としては、本発明におけるオキシ塩化ジ
ルコニウム結晶の分離母液の一部を循環して使用すれば
よい。このように分離母液を循環させて本発明を繰り返
し実施する場合、その循環量が多いほど原料結晶に含ま
れていた不純物の系内における濃度が高くなる。したが
って、この母液の循環量が多いほど、当然、収率は高く
なるが、製品結晶の純度は低くなるので、その循環量は
所望の製品純度や該純度と収率との兼ね合いによって定
めればよい。もっとも、本発明によってえられる結晶は
粒径が大きいので、比較的純度のよい製品が得られ、し
たがって上記母液の循環量を大きくしうる。塩酸につい
ては、収率を上げるためには高濃度なほど有利ではある
が、通常は工業上用いられる35%塩酸水溶液を用いる
ことが実機操業上扱い易く望ましい。
【0013】晶析に供される混合液中のオキシ塩化ジル
コニウムのZrO2換算濃度は、 10<[ZrO2]≦38.2−1.92×[f−HCl]………(1) の式を満足するものでなければならない。この濃度が低
すぎるとオキシ塩化ジルコニウム結晶の収量が低くなり
すぎ、いっぽう、 38.2−1.92×[f−HCl]…………………………………(2) wt%をこえると、濾過性のよい粗大な結晶がえられな
いからである。また、その遊離塩酸濃度は、11wt%
以上でなければならない。11wt%未満では、オキシ
塩化ジルコニウムの溶解度が高すぎて、晶析によるオキ
シ塩化ジルコニウムの析出量が少なすぎるからである。
もっとも、[f−HCl]が約14.7をこえると式
(2)の値は10より小さくなって式(1)を満足する
ことができなくなるので、遊離塩酸濃度は11wt%〜
約14.7wt%の範囲内の値でなければならない。
【0014】以上の条件を満たす組成の混合液をその組
成で飽和濃度となる温度以上に加熱して、オキシ塩化ジ
ルコニウム結晶のすべてを溶解させる。この組成の範囲
で飽和濃度となる温度の範囲は、約50℃〜約100℃
である。回分法による場合は結晶がすべて溶解すれば直
ちに加熱を止め冷却に入ればよいが、連続法による場合
は溶解槽と晶出槽とを別個におかねばならないので、液
が溶解槽から晶出槽に供給される前に冷却して結晶が析
出することがないように溶解温度は十分高くしなければ
ならない。次に、適当な撹拌を与えながら40℃以下好
ましくは20〜40℃に冷却してオキシ塩化ジルコニウ
ム結晶を析出させねばならない。この温度が高すぎると
収量が少なくなりすぎるからである。ただし、20℃よ
り低くするには通常冷凍設備が必要となるので、工業用
水のみによって達しうる20℃以上とするのが有利であ
る。冷却速度は、速いとえられる結晶が小さくなり、遅
いと生産性が低下するのに加え、冷却過程で微細な二次
核が発生する。したがって、冷却速度は結晶成長に見合
った適度のものとすべきであり、とくに核発生領域を3
〜10℃/hrの速度で冷却するのが望ましい。
【0015】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
簡便な操作によって、不純なオキシ塩化ジルコニウム結
晶から、濾過性のよい粗大なかつ純度のよいオキシ塩化
ジルコニウム結晶を収率よく製造することができる。
【0016】
【実施例】以下、実施例を示し具体的に説明するが、本
発明の方法は、これに限定されるものではない。
【0017】実施例 オキシ塩化ジルコニウム塩酸溶液(ZrO2 3.29
wt%、遊離HCl15.4wt%、Fe23 29p
pm、TiO2 48ppm)19.9kgに35wt
%塩酸0.945kgおよび低純度オキシ塩化ジルコニ
ウム(ZrO2 35.1wt%、Fe23 800p
pm、TiO2 1700ppm、多少塩酸溶液が付着
していた)10kgを加え、90℃まで昇温して完全に
溶解した後(その分取したものの分析値[ZrO2]=
13.5、[f−HCl]=11.5)、撹拌下に核発
生領域を約5℃/hrの冷却速度で制御しながら、外熱
方式で40℃まで冷却した。一次核の発生は、約70〜
75℃付近であった。
【0018】そこで、得られた結晶を光学顕微鏡で観察
したところ、長さ約450μmの粗大柱状結晶であっ
た。また、該スラリーを遠心分離して得られたオキシ塩
化ジルコニウム結晶は、9.79kgであった。該結晶
を組成分析したところ、ZrO2 35.1wt%、F
23 15ppm、TiO2 31ppmであった。
【0019】比較例 オキシ塩化ジルコニウム塩酸溶液(ZrO2 0.7w
t%、遊離HCl24.8wt%、Fe23 69pp
m、TiO2 119ppm)125kgに35wt%
塩酸1.3kgおよび低純度オキシ塩化ジルコニウム
(ZrO235.1wt%、Fe23 800ppm、
TiO2 1700ppm、多少塩酸溶液が付着してい
た)10kgを加え、90℃まで昇温して完全に溶解し
た後(その分取したものの分析値[ZrO2]=3.
2、[f−HCl]=23.2)、70℃から55℃ま
でを5℃/hrの冷却速度で、外熱方式で20℃まで冷
却した。
【0020】一次核の発生は、約65〜70℃付近であ
った。そこで、得られた結晶を光学顕微鏡で観察したと
ころ、長さ約50μmの微細な針状結晶であった。
【0021】また、該スラリーを実施例と同条件で遠心
分離したところ、結晶9.74kgが得られたが、濾過
性がわるくケークは泥状を呈していた。
【0022】該結晶を組成分析したところ、ZrO2
32.6wt%、Fe23 20ppm、TiO2
8ppmであった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】晶析によってえられたオキシ塩化ジルコニ
    ウム結晶分離母液に、不純物を含むオキシ塩化ジルコニ
    ウム結晶および塩酸を添加して 10<[ZrO2]≦38.2−1.92×[f−HC
    l] および [f−HCl]≧11 (ここに、[ZrO2]はZrO2換算濃度(wt%)
    を、[f−HCl]は遊離塩酸濃度(wt%)を意味す
    る)の関係を満たす混合液をえ、該混合液をオキシ塩化
    ジルコニウム結晶のすべてが溶解するまで加熱し、つい
    で40℃以下に冷却し、えられた懸濁液からオキシ塩化
    ジルコニウム結晶を分離することを特徴とする、オキシ
    塩化ジルコニウム結晶の製造法。
JP8062493A 1993-04-07 1993-04-07 オキシ塩化ジルコニウム結晶の製造法 Pending JPH06293520A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100343174C (zh) * 2005-05-25 2007-10-17 宜兴新兴锆业有限公司 高纯超细氧化锆的生产工艺
CN115448362A (zh) * 2022-08-29 2022-12-09 焦天棋 从氯氧化锆母液中分离制备锆盐及制备氧化锆固体的方法

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