JPH062931B2 - 電子装置部品用ステンレス系非磁性鋼 - Google Patents

電子装置部品用ステンレス系非磁性鋼

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JPH062931B2
JPH062931B2 JP58180832A JP18083283A JPH062931B2 JP H062931 B2 JPH062931 B2 JP H062931B2 JP 58180832 A JP58180832 A JP 58180832A JP 18083283 A JP18083283 A JP 18083283A JP H062931 B2 JPH062931 B2 JP H062931B2
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Sanwa Needle Bearing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の背景) 本発明は、電子装置部品用ステンレス系非磁性鋼、特に
溶接後あるいは冷間加工後にあっても透磁率が小さく、
テレビ、ビデオ、オーディオ、コンピュータ等に代表さ
れる電子装置に用いられるシャフト、案内軸、ガイド、
ガイドロール等の部品を対象としたステンレス系非磁性
鋼に関する。
テレビ、テープレコーダー、ビデオカメラ、ビデオカセ
ット、電子複写機、コンピューター等の電子装置やその
多磁気テープや磁気ディスク等を使用する装置(以下、
電子装置という)の部品には非磁性材料が多く使用され
る。すなわち、テープレコーダー、ビデオカメラ、ビデ
オカセット、さらにコンピュ―ターなどにみられる。磁
気ディスクおよび磁気テープのガイド用ローラおよびシ
ャフト等、さらには磁気を利用した複写機用のローラ等
には透磁率の低い非磁性鋼が利用されている。
これらの装置あるいは設備には各種の磁場が生じるが、
使用される部品が、普通鋼等の強磁性体であると、部品
自体が磁化されるため磁場に乱れが生じ、装置あるいは
設備の性能を著しく劣化させる場合がある。したがっ
て、かかる用途には上述のような非磁性材料が使用され
るのである。通常の強さの磁場での透磁率が1.02以下で
あることが必要とされている。
なお、適用材料としては、Ti、Alなどの非鉄系の材料も
あるが、価格、加工性、耐摩耗性等に問題があり、一般
には上述の鉄系の非磁性材料が利用されている。
これらの電子装置用の部品は、TIG溶接等により組立て
られるか、プレス加工、曲げ加工、抽伸、圧延などの冷
間加工を施して、所定の形状に仕上げられる。強度を上
昇させたり、耐摩耗性を向上させるために、冷間加工ま
ま使用される場合もある。形状と複雑なものは、精密鋳
造等により鋳物とし、更に機械加工して使用される場合
がある。したがって、これらの部品としては、所定の加
工が終了した段階においても、通常の強さの磁場での透
磁率が1.02以下、好ましくは1.01以下でないと十分な性
能が得られない。つまり、そのためには、冷間加工ある
いは溶接または鋳造による成形を行った後での透磁率を
可及的に低くしなければならない。
しかも、今日のように前述の電子装置の機能が高度化す
るに従いその性能も向上し、それにつれて、それに使用
する材料の透磁率低下の要求も年々厳しくなっているた
め、それを満足する材料開発が要望されている。
(従来技術) 電子装置用部品として現在一般的に使用されている鉄系
材料としては、SUS304およびSUS316(JIS)があるが、
すでによく知られているように、例えばSUS304は冷間加
工により透磁率は急激に上昇し、一方SUS316は冷間加工
による透磁率の上昇は少ないが、溶接部の透磁率が高く
なる。そのため従来この種の材料にあっても高Ni化等に
よる対策がとられていたがそれでも不十分であった。
その他の材料としては、高Mn非磁性鋼があるが、これ
は、雑誌「鉄と鋼」1981年,vol.67,2号、A85−A88頁お
よび雑誌「住友金属」1981年,vol.33,NO.1,1〜14頁
に記載のように、冷間加工による透磁率上昇は小さい
が、耐食性はステンレス系鋼に比べて劣るため前述のよ
うな電子装置部品用には利用できない。
従来にあっても、前述の高Ni化以外にもSUS304鋼の非磁
性特性を改善するためのいくつかの提案がされている。
例えば、特開昭54−89916号はN添加によりオーステナ
イト相の安定化を図った18〜20%Crの18−8系ステンレ
ス鋼を開示している。しかし、これはばね鋼として使用
されるものであり、その具体的開示内容からすれば、S
≦0.01%であって本質的にMo添加を必須とする。得られ
る透磁率もかなり高く、電子装置部品用としては十分で
はない。そのような用途にあっては、非磁性バネとは要
求される性能、合金成分に対する考え方が異なる。すな
わち、バネ材料では鋼塊において、少々フェライトが生
成していても続く熱間加工によりフェライトは消滅して
しまうため、高いバネ性を付与するために加えられる最
終冷間加工時におけるマルテンサイトの生成を抑え、冷
間加工時の透磁率上昇を防止すればよいのである。例示
すると、Moはマルテンサイトの生成を抑えるために有効
でありバネ用非磁性鋼については有用な合金元素である
が、溶接部の溶金においてフェライトを生成させ易くす
るため、本発明の対象となる電子装置用部品においては
有害元素である。しかも、それらの部品においては、バ
ネ性は要求されない。
また、特開昭54−112719号も同様組成のステンレス系非
磁性鋼を開示しているが、これは例えば核融合炉等の高
い磁場内に置かれる構造部材として使用されるものであ
って、電子ビーム溶接時のブローホールの発生を防止す
るためにN含有量を0.05%以下に制限している。
(発明の目的) 本発明者らは、電子装置部品用のステンレス系非磁性鋼
を開発すべく、種々検討を加えたところ、電子装置部品
用としては非磁性特性を満足するばかりでなく、熱間加
工性をも満足することが必要であることを知見した。こ
の点、従来のようにN添加によりオーステナイト相の安
定化を図るだけでは十分な非磁性特性が得られず、また
加工性も劣化を免れない。
ここに、N添加による加工性劣化は、SおよびP低減に
より確保することができ、それぞれ0.006%および0.030
%以下に制限することにより所期の加工性が確保される
ばかりでなく、オーステナイト相の安定化も促進され、
得られる鋼の非磁性特性が予想外にも大幅に改善される
ことが分かった。
さらに、本発明者らは溶接あるいは冷間加工時の組織の
変化と透磁率変化との関連を検討して、従来のオーステ
ナイト系ステンレス鋼に認められた透磁率上昇の原因で
ある、マルテンサイト相および/またはδフェライト相
の生成量について、透磁率を1.02以下、好ましくは1.01
以下に制限する条件について次のような知見を得た。
溶接部(溶接金属)の透磁率上昇: 非磁性鋼であるオーステナイト鋼の透磁率が溶接後に上
昇するのは、溶接部に強磁性のδフェライト相が発生す
るためである。溶接部の透磁率を1.02以下とするために
は、発生するδフェライトを実質的に0%とする必要が
ある。これを満足させるためには、次の式1)を満足さ
せる必要があることが分かった。
17×(%C)+15×(%N)−0.5×(%Si)+0.1×
(%Mn)+(%Ni)−0.9×(%Cr)−1.4×(%Mo)−
2.5×(%V)−2×(%Al)+3.5≧0 冷間加工による透磁率の上昇: 冷間に加工による透磁率の上昇は冷間での圧延、鍛造の
ような加工更には機械加工により強磁性のマルテンサイ
ト相が発生するためである。
冷間加工後の透磁率を1.02以下とするためには、冷間加
工率が20%というような苛酷な条件下でもマルテンサイ
ト相を生成しない合金組成を選ぶ必要があり、そのため
には次の式2)を満足するように合金元素を配合する必
要があることが分かった。
78×(%C)+94×(%N)+2×(%Si)+4×(%
Mn)+6×(%Ni)+2.5×(%Cr)+3.0×(%Mo)+
2.5×(%V)+5×(%Al)≧130 なお、上述のような各鋼組成条件を満足することによっ
て、鋳造による成形を行った部品についても透磁率が1.
02以下、通常1.01以下となることが確認された。
(発明の要約) かくして、本発明は、オーステナイト安定化元素として
Nを添加するとともに、Nの添加により劣化する熱間加
工性を確保するために、Mo、P、Sをそれぞれ低減する
とともに、溶接後および冷間加工後の透磁率を1.02以下
とするためにその鋼組成をさらに制限するものであっ
て、その要旨とするところは、 重量%で、 C:0.04〜0.10%、Si:0.70%以下、 Mn:2.0%以下、Cr:15.0以上18.0%未満、 Ni:10.0〜13.0%、Al:0.2%以下、 P:0.030%以下、S:0.006%以下、 N:0.06〜0.20%以下、 必要により、V:0.5%以下および/またはCa、Mg、
Y、REMの1種または2種以上、合計で、0.0005〜0.030
%を含有し、 残部実質的にFeから成り、かつ下記式1)および2)を
満足する組成を有する、電子装置部品用ステンレス系非
磁性鋼である。
式1): 17×(%C)+15×(%N)−0.5×(%Si)+0.1×(%Mn)
+(%Ni)−0.9×(%Cr)−1.4×(%Mo)−2.5×(%V)
−2×(%Al)+3.5≧0 式2): 78×(%C)+94×(%N)−2×(%Si)+4×(%Mn)+
6×(%Ni)+2.5×(%Cr)+3.0×(%Mo)+2.5×(%
V)+5×(%Al)≧130 (発明の態様) ここに、本発明に係る鋼組成を上述のように限定する理
由は次の通りである。
C、N: これらの元素の存在は、冷間加工による透磁率の上昇お
よびδフェラト相の生成を抑制し、溶接部の透磁率の上
昇を防止する。
しかし、Cはその上限である0.10%を越えると耐食性が
劣化する。また、基地組織に固溶しなくなり透磁率を高
くし、溶接性、熱間加工性を劣化させる。なお、Cを低
くしてもNi量を増加させれば、透磁率は十分低い値とな
るが、経済性を考慮すると0.04%以上が望ましい。
Nは、15.0〜19.0%Crと高いCrを含む鋼では、Cと異な
り、基地に固溶し易く、オーステナイト相を安定化す
る。しかも、硬度を高め、耐摩耗性を向上させるなど有
効な添加元素である。0.06%未満ではその効果は十分で
ない。一方、0.20%を越えると、鋼塊を製造する段階ま
たは熱間で加工する段階で割れが生じ、また、溶接性を
劣化させる。
Ni、Mn: これらの元素は共に透磁率に対しては、C、Nと同様の
作用効果がある。
Mnは2.0%以下、好ましくは、1.0〜2.0%である。Mnに
はδフェライト相の生成を抑制する作用は小さいが、冷
間加工による透磁率上昇を防止するのに有効であるた
め、好ましくは1.0%以上含有させるが、一方、2.0%を
越えると透磁率に対する効果は維持されるが、溶接性が
劣化するため、本発明にあってはMn添加の上限を2.0%
とする。
Niは本発明における重要な合金元素で、10%未満になる
と冷間加工や溶接による透磁率上昇は避けられない。逆
に13.0%を越えると透磁率に対する効果が飽和するた
め、経済性の点からその上限は13.0%とする。
Cr: Crは15.0%未満では耐食性、耐銹性が劣り、しかも冷間
加工による透磁率上昇を防止できない。一方、Cr含有量
が18.0%以上としても実用面での耐食性、耐銹性に大き
い改善効果がなく、しかも溶接時にδフェライト相が発
生するの防止できず透磁率は高くなる。したがって、本
発明においてCrは15.0%以上18.0%未満に制限する。
Si、Al: これらの元素は、脱酸元素として必要である。そのため
にはSiO.70%以下、Al0.2%以下を必要とするが、その
効果は、それぞれ0.70%、0.2%を越えると飽和し、し
かもSiの場合は、溶接性を劣化させ、一方、Alの場合は
透磁率を上昇させる。
なお、最近のステンレス鋼は電気炉または転炉にて溶製
後VODまたはAOD脱ガス処理を行うため、低Si溶製(Si≦
0.1%)が可能となっているが、本発明の鋼に対しては
低Si化により溶接部の割れ感受性は低くなるが、必ずし
も経済的でなく、Si0.20%以上で必要な性能は十分得ら
れる。したがって、一般に本発明にあってSiは0.20〜0.
50%である。
P、S: 本発明に係る鋼は溶製時または溶接時にδフェライト相
が発生しないため、既存のSUS304、SUS316鋼に比べ、溶
製時の凝固割れ、熱間加工時の割れ、さらは溶接時の割
れ感受性が著しく高い。通常の条件下ではほとんど加
工、溶接ができない程である。
しかしながら、本発明によれば、特にSおよびpの低下
は、Nを添加した鋼の熱間加工性を著しく向上させるば
かりでなく、オーステナイト相の一層の安定化を図るこ
とができ、非磁性特性の予想外の改善を達成できる。こ
のために本発明にあっては、P、Sの上限をそれぞれ0.
030%、0.006%とした。連続鋳造、高速溶接等が適用さ
れる場合を考えると、それぞれ上限を0.015%、0.002%
以下に規制することが望ましい。
V: Vは、母材および溶接部の強化に有効で部品の耐摩耗性
の向上に効果がある。しかしながら、0.5%を越えると
溶金のフェライト生成を容易とし、透磁率を高くするの
で0.5%以下とする。
なお、本発明において、MoはVのような強化作用はな
く、しかも溶金のフェライトを生成させ、透磁率を高く
するので、Moは不純物として0.1%以下に抑える必要が
ある。
Ca、Mg、Y、REM: 溶製時、熱間加工時の割れを防止するには、P、Sの制
限に加えて、Ca、Ma、Y、REMの一種または2種以上、
合計で0.0005〜0.030%の添加が望ましい。それぞれ上
限を越えると溶接性が低下し、また熱間加工性もかえっ
て劣化する。合計で0.0005%未満では上記の効果が認め
られない。
次に、本発明の鋼組成において式1)はδフェライト相
の生成を実質上0%とするための条件である。
ここに、第1図に示すのは一連の供試鋼について、式
1): 17×(%C)+15×(%N)−0.5×(%Si)+0.1×(%Mn)
+(%Ni)−0.9×(%Cr)−1.4×(%Mo)−2.5×(%V)
−2×(%Al)+3.5・・・(1) の値に対してTIG溶接部の透磁率をプロットして得たグ
ラフである。これより式1)≧0で、1.01以下の透磁率
が得られるのが分かる。
なお、このときのTIG溶接条件はつぎの通り。
電流:100〜150A 電圧:10〜13V 溶接速度:2〜4m/min 本発明の鋼組成において式2)は冷間加工によっても強
磁性を示すマルテンサイト相が実質上生成しない範囲を
規定するものである。
ここに、第2図に示すのは同じく一連の供試鋼につい
て、式2): 78×(%C)+94×(%N)+2×(%Si)+4×(%Mn)+
6×(%Ni)+2.5×(%Cr)+3.0×(%Mo)+2.5×(%
V)+5×(%Al)・・・(2) の値に対し、冷間加工後の透磁率をプロットして得たグ
ラフである。これより式2)>130のときに1.01以下の
透磁率が得られるのが分かる。
なお、このときの冷間加工条件は次の通り。つまり、外
径10mmで肉厚1.0mmの管を断面減少率において20%およ
び40%の冷間加工を抽伸にて与えた。
すでに述べたところからも明らかなように、本発明に係
る鋼は冷間加工後あるいは溶接部にみられる小さな透磁
率と優れた冷間加工性とから小型電子部品装置用部品と
して特に適するものである。
なお、ここに本発明に係る鋼は、鋼材ばかりでなく鋳鋼
をも包含するものであることはすでに当業者には明らか
なところである。
次に、実施例によって本発明をさらに説明するが、それ
ら単に本発明を例示するために示すもので、それによっ
て本発明が制限されることはない。なお、本文中、特に
ことわりがない限り「%」は「重量%」である。また、
「透磁率」も正確には「比透磁率」である。
実施例 1 第1表に示す鋼組成を有する一連の供試鋼を溶製して、
通常の鍛造・分塊圧延を経て100mm厚のスラブとし、次
いでこれを7mmまで熱間圧延を行ってから、一部は20%
冷間圧延を行い、また一部はTIG溶接を行い、それぞれ
供試材とした。
各供試材ついての透磁率および溶接熱間圧延時の加工割
れについての試験結果を同じく第1表にまとめて示す。
表中の加工割れは、溶接部についてはバレストレイン試
験を行い、割れ長さの総和が8mmを越えるものを
「×」、8mm以下のもを「○」として判定した。熱間圧
延については供試鋼を作成する際に、100mm厚スラブか
ら7mmに熱間圧延を行ったが、そのとき、表面、端面に
割れの発生したものを「×」、発生しなかったものを
「○」とした。
これらの結果からも明らかなように、本発明鋼は溶接部
の透磁率、ならびに冷間加工後の透磁率が1.010以下と
極めて低く、例えば実験NO.23、24に示す従来鋼(それぞ
れJIS SUS304およびSUS316鋼に対応)に比べて、透磁率
が著しく改善されているのが分かる。また本発明鋼は、
製造時の割れ(溶接、熱間圧延)も発生せず良好な特性
を示している。
実施例 2 第2表に示す鋼組成の鋳込みままの一連の供試材につい
て、S含有量を変えて1200℃の高温ねじり試験を行っ
た。結果は第3図にS含有量に対してグラフで示す。こ
れより明らかなように、S≦0.006%で優れた耐ねじれ
性を示すことが分かる。図中、●は0.005%Ca添加した
場合を示すが、Ca添加によって耐ねじ性が著しく改善さ
れるのが分かる。
(発明の効果) 本発明は、以上説明したように構成されているから、透
磁率が低く、加工性、耐摩耗性にすぐれた材料であっ
て、電子装置の部品製造に最適のものであり、産業上極
めて有用である。
【図面の簡単な説明】 第1図は、TIG溶接後の溶接部の透磁率と鋼組成との関
係を示すグラフ; 第2図は、冷間加工後の冷間加工材の透磁率と鋼組成と
の関係を示すグラフ;および 第3図は、高温ねじり回数と鋼中のS含有量との関係を
示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 州彦 兵庫県尼崎市西長洲本通1丁目3番地 住 友金属工業株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 三浦 実 兵庫県尼崎市西長洲本通1丁目3番地 住 友金属工業株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 小西 良和 大阪府大阪市東区北浜5丁目15番地 住友 金属工業株式会社内 (72)発明者 金井 良昭 東京都葛飾区青戸5丁目30番4号 (56)参考文献 特開 昭57−98625(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で、 C:0.04〜0.10%、Si:0.70%以下、 Mn:2.0%以下、 Cr:15.0%以上18.0%未満、 Ni:10.0〜13.0%、Al:0.2%以下、 P:0.030%以下、S:0.006%以下、 N:0.06〜0.20%以下、 残部実質的にFeから成り、かつ下記式1)および2)を
    満足する組成を有する、電子装置部品用ステンレス系非
    磁性鋼。 式1): 17×(%C)+15×(%N)−0.5×(%Si)+0.1×(%M
    n)+(%Ni)−0.9×(%Cr)−1.4×(%Mo)−2.5×(%
    V)−2×(%Al)+3.5≧0 式2): 78×(%C)+94×(%N)+2×(%Si)+4×(%Mn)
    +6×(%Ni)+2.5×(%Cr)+3.0×(%Mo)+2.5×
    (%V)+5×(%Al)≧130
  2. 【請求項2】重量%で、 C:0.04〜0.10%、Si:0.70%以下、 Mn:2.0%以下、 Cr:15.0%以上18.0%未満、 Ni:10.0〜13.0%、Al:0.2%以下、 P:0.030%以下、S:0.006%以下、 N:0.06〜0.20%以下、 さらにV:0.5%以下、 残部実質的にFeから成り、かつ下記式1)および2)を
    満足する組成を有する、電子装置部品用ステンレス系非
    磁性鋼。 式1): 17×(%C)+15×(%N)−0.5×(%Si)+0.1×(%M
    n)+(%Ni)−0.9×(%Cr)−1.4×(%Mo)−2.5×(%
    V)−2×(%Al)+3.5≧0 式2): 78×(%C)+94×(%N)+2×(%Si)+4×(%Mn)
    +6×(%Ni)+2.5×(%Cr)+3.0×(%Mo)+2.5×
    (%V)+5×(%Al)≧130
  3. 【請求項3】重量%で、 C:0.04〜0.10%、Si:0.70%以下、 Mn:2.0%以下、 Cr:15.0%以上18.0%未満、 Ni:10.0〜13.0%、Al:0.2%以下、 P:0.030%以下、S:0.006%以下、 N:0.06〜0.20%以下、 さらにCa、Mg、Y、REMの1種または2種以上を合計で
    0.0005〜0.030%、 残部実質的にFeから成り、かつ下記式1)および2)を
    満足する組成を有する、電子装置部品用ステンレス系非
    磁性鋼。 式1): 17×(%C)+15×(%N)−0.5×(%Si)+0.1×(%M
    n)+(%Ni)−0.9×(%Cr)−1.4×(%Mo)−2.5×(%
    V)−2×(%Al)+3.5≧0 式2): 78×(%C)+94×(%N)+2×(%Si)+4×(%Mn)
    +6×(%Ni)+2.5×(%Cr)+3.0×(%Mo)+2.5×
    (%V)+5×(%Al)≧130
  4. 【請求項4】重量%で、 C:0.04〜0.10%、Si:0.70%以下、 Mn:2.0%以下、 Cr:15.0%以上18.0%未満、 Ni:10.0〜13.0%、Al:0.2%以下、 P:0.030%以下、S:0.006%以下、 N:0.06〜0.20%以下、 V:0.5%以下、 さらにCa、Mg、Y、REMの1種または2種以上を合計で
    0.0005〜0.030%、 残部実質的にFeから成り、かつ下記式1)および2)を
    満足する組成を有する、電子装置部品用ステンレス系非
    磁性鋼。 式1): 17×(%C)+15×(%N)−0.5×(%Si)+0.1×(%M
    n)+(%Ni)−0.9×(%Cr)−1.4×(%Mo)−2.5×(%
    V)−2×(%Al)+3.5≧0 式2): 78×(%C)+94×(%N)+2×(%Si)+4×(%Mn)
    +6×(%Ni)+2.5×(%Cr)+3.0×(%Mo)+2.5×
    (%V)+5×(%Al)≧130
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