JPH06293108A - 印刷金属板の製造方法 - Google Patents

印刷金属板の製造方法

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JPH06293108A
JPH06293108A JP8192393A JP8192393A JPH06293108A JP H06293108 A JPH06293108 A JP H06293108A JP 8192393 A JP8192393 A JP 8192393A JP 8192393 A JP8192393 A JP 8192393A JP H06293108 A JPH06293108 A JP H06293108A
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JP8192393A
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Kenji Osawa
健次 大沢
Toyofumi Fuka
豊文 府賀
Yasuhide Yoshida
安秀 吉田
Takaaki Kondo
隆明 近藤
Takeo Kusaka
武夫 日下
Yutaka Okubo
豊 大久保
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電子写真法を基本とし、現像剤の密着性に優
れ、現像剤の剥離が生じ難い印刷金属板を得ることがで
きる印刷金属板の製造方法を提供することを目的とす
る。 【構成】感光体30上に形成された静電潜像を現像剤に
よって現像し、この現像された画像を中間画像形成媒体
60上に転写し、中間画像形成媒体60上に転写された
画像をこの媒体60から剥離して金属板70に転写しか
つ定着して、印刷金属板を得る。この際に、金属板70
表面に予め熱硬化型接着剤又はエネルギー線硬化型接着
剤を塗布しておき、この金属板70に現像剤による画像
を転写した後、金属板70に熱又はエネルギー線を施し
て接着剤を硬化させ、金属板上の現像剤を定着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真法を適用して帯
状又は複数枚の金属板に印刷を施して印刷金属板を製造
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷金属板は、建材、各種化粧板、金属
容器等に広く用いられている。この印刷金属板を製造す
るには、まず鋼板、各種メッキ鋼板、アルミニウム板な
どの金属板を用意し、これにホワイトコーティング(ベ
ースコート層)を施して、紙印刷と同様の効果を与える
ようにし、次いでデザインをカラー印刷する(プリント
層)。そして、最後に透明な仕上げ塗装(トップコーテ
ィング層)をして、金属板の印刷面(プリント層)を保
護する。この場合、ホワイトコーティングの前にその金
属板への密着性をよくするため、サイジングコーティン
グがなされることもある。ホワイトコーティングには、
例えば仕上げワニス中に酸化チタンの微粉末を練合せた
ものを用いる。仕上げ塗装のための仕上げワニスには、
アルキド樹脂系、耐熱性に富むポリエステル系などが用
いられる。
【0003】上記プリント層は、金属表面が硬くて直接
印刷が困難であるため、従来の印刷金属板はオフセット
印刷又はグラビア印刷で形成されている。オフセット印
刷は、画像を一旦弾力のあるゴムブランケットシートに
印刷し、次いでこれをゴムブランケットシートから金属
面に転移するものである。また、グラビア印刷は、写真
製版法による凹版印刷である。
【0004】しかし、これらの方法はいずれも有版方式
のため、製版のための納期や少量多品種の金属板を製造
する場合の経済性などに問題がある。また、デザインご
とに版をおこさなければならないので、版替毎に長時間
の印刷機の洗浄が必要となり、また、版替作業時に長時
間設備を休止しなければならないなど、多品種少量の印
刷には不経済、非能率で不向きである。さらに、ウエッ
ト方式のため、色調調整作業が繁雑で難しく、金属板が
塗料の非吸収面であるため、塗り重ねに制約があり、印
刷鮮明性に限界があるとともに、溶剤系インキを使用す
るため環境が悪化する。さらにまた、印刷インク層が数
μmと薄く、かつインキの皮膜強度が低いため、「こす
れ」による印刷薄れが生じやすい。さらにまた、ホワイ
トコーティングの上にこれらの印刷法を適用する場合、
色調を一定以上に鮮明にすることはできない。従って製
品の高付加価値化に難点がある。またこれらの印刷イン
キを加熱乾燥して固化するには、長時間を要する。
【0005】そこで近時、電子写真法を適用して印刷金
属板を製造する方法が提案されている(特開昭64−5
833号、特開平1−163747号、特開平3−22
1447号)。
【0006】しかし、これらの方法は、金属板にトナー
粒子を直接定着するものであり、金属板表面へのトナー
の定着は主にトナー自体の溶融によって行われるため、
金属板表面とトナーとの十分な密着が得られず、長期的
にトナーの剥離による像のぼけが生じたり、印刷後の曲
げ加工によりトナーが剥離するため、加工用には使用す
ることができず用途が限られてしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる事情に
鑑みてなされたものであって、電子写真法を基本とし、
現像剤の密着性に優れ、現像剤の剥離が生じ難い印刷金
属板を得ることができる印刷金属板の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決する手段及び作用】本発明は、上記課題を
解決するために、感光体上に形成された静電潜像を現像
剤によって現像する工程と、この現像された画像を中間
画像形成媒体上に転写する工程と、中間画像形成媒体上
に転写された画像をこの媒体から剥離して金属板に転写
しかつ定着する工程とを具備する印刷金属板の製造方法
であって、前記金属板表面に予め熱硬化型接着剤又はエ
ネルギー線硬化型接着剤を塗布しておき、この金属板に
現像剤による画像を転写した後、金属板に熱又はエネル
ギー線を施して前記接着剤を硬化させ、金属板上の現像
剤を定着させることを特徴とする印刷金属板の製造方法
を提供する。
【0009】この発明における印刷金属板の製造方法
は、特開昭64−5833号に記載された、カラーゼロ
グラフィー技術の原理に基づいている。このようなカラ
ーゼログラフィー技術を用いることにより、従来の印刷
法より格段に色調の階調を増加させることができ、色調
を鮮明にすることができる。また、この技術は無版のド
ライ印刷であるため、多品種少量の印刷をリアルタイム
で行うことができる。さらにまた、この技術によれば、
印刷装置をコンピュータと連動させることにより、コン
ピュータグラフィックスによってデザインの版を容易に
作成することができ、かつこれを自動的に組み込むこと
ができる。
【0010】この発明においては、通常の電子写真技術
に従って、先ず、予め得ようとする画像に応じて感光体
ドラム上に形成された静電潜像を現像剤(トナー)によ
って現像する。次いで、感光体上のトナー像を画像形成
用中間媒体上に転写する。そして最後に、中間媒体上の
トナー像を剥離して金属板に転写し、定着する。
【0011】このような中間媒体を用いることにより、
金属板に直接印刷層を形成する場合の不都合を解消する
ことができる。すなわち、金属板に直接印刷層を形成す
る場合は感光体の損耗が激しく、また、印刷層の密着性
及び耐磨耗性が悪いという問題があるが、中間媒体を適
切に選択することにより密着性の良い印刷層を比較的厚
く印刷することができるのでこのような不都合が解消さ
れるのである。
【0012】中間媒体は、感光体上のトナー像が転写可
能であり、かつトナーの剥離性が良好なもので熱又はエ
ネルギー線の透過性が良好なものであればよく、樹脂フ
ィルム、紙など種々のものが適用可能であるが、フッ素
樹脂フィルム、PETやPEN等のポリエステル樹脂フ
ィルム、シリコンオイル又はシリコン樹脂やフッ素樹脂
を表面にコーティングした樹脂フィルム又は紙が好適で
ある。この際の転写は通常の電子写真技術に従って行わ
れる。
【0013】そして、中間媒体に転写されたトナー画像
を剥離して金属板に転写し定着する。本発明において
は、金属板表面に予め熱硬化型樹脂又はエネルギー線硬
化型接着剤を塗布しておき(接着剤に揮発分が含まれて
いる場合は予め加熱等で、塗布された接着剤を乾燥さ
せ、揮発分を除去しておく。)、この金属板にトナーに
よる画像を転写し、金属板に熱を付与するか又はエネル
ギー線を照射して同接着剤を反応硬化させることにより
トナー画像を定着する。なお、必要に応じてトナー画像
転写後の接着剤の硬化反応を促進し、トナー画像の金属
板への接着、定着性を良くするために、トナー画像を転
写する前に予め、金属板に塗布された接着剤を加熱する
か又はエネルギー線を照射しても良い。ただし、この予
備加熱又はエネルギー線照射では、接着剤の硬化反応が
完結するまで行ってはならない。また、接着剤の塗布方
法は、特に限定されるものではないが、ロールコート、
フローコートなどを用いることができる。
【0014】本発明においては接着剤として、熱硬化型
又はエネルーギー線硬化型のものを用いるが、これは金
属板へのトナー画像の転写、定着性が良く、また、これ
らの硬化時間が短く生産性が高いのに対し、接着剤を用
いない場合や、他の接着剤を用いる場合はそれらの点で
劣っており、金属板に十分な印刷を行えないからであ
る。なお、エネルギー線硬化型接着剤としては、紫外線
硬化型のもの、電子線硬化型のものなどが用いられる。
これら接着剤の具体的な樹脂としては、以下のものが例
示される。
【0015】(1)熱硬化型樹脂: a.ポリエステル樹脂又はその各種変性樹脂にアミノ樹
脂又は各種ブロック化されたイソシアネート、必要に応
じ有機酸触媒を混合したもの、 b.アクリル樹脂又はその変性樹脂にアミノ樹脂又は各
種ブロック化されたイソシアネート、必要に応じ有機酸
触媒を混合したもの、 c.エポキシ樹脂又はその変性樹脂にアミノ樹脂又は各
種ブロック化されたイソシアネート、必要に応じ有機酸
触媒を混合したもの、 d.フェノール樹脂にエポキシ樹脂を混合したもの、等
が挙げられる。
【0016】(2)紫外線硬化型樹脂:分子構造中に二
重結合の重合性官能基を持つプレポリマー、反応性希釈
剤(モノマー)、及び光重合開始剤からなり、例として
は、不飽和ポリエステル樹脂プレポリマーとスチレンモ
ノマー、又はポリエステルアクリレート、ポリエーテル
アクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリ
レート、スピランアクリレート、ポリブタジエンアクリ
レート等の不飽和アクリル樹脂と各種アクリルモノマー
に対し、ベンゾインアルキルエーテル類、ベンゾフェノ
ン類、アセトフェノン類、ミヒェラーケトン類等の光重
合開始剤を混合したもの、あるいは、ポリエンにポリチ
オールを混合し、これに光重合開始剤としてベンゾフェ
ノン類を混合したもの、あるいは、エポキシ樹脂とエポ
キシ系希釈剤(モノマー)に光重合開始剤としてルイス
酸ジアゾニウム塩類を混合したもの等が挙げられる。各
種アクリルモノマーの例としては、ラウリルメタクリレ
ート、シクロヘキシルメタクリレート、ポリプロピレン
グリコールメタクリレート、n−ブトキシエチルメタク
リレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジ
プロピレングリコールジメタクリレート、ネオペンチル
グリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート、テトラメチロールメタントリメタ
クリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレ
ート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート等
が挙げられる。
【0017】(3)電子線硬化型樹脂:上記紫外線硬化
型樹脂、又はそれらから光重合開始剤を除いたもの。
【0018】また、これらの接着剤は、クリヤーで用い
てもよいし、顔料を配合して白色、黄色など各種色彩に
着色してもよい。
【0019】なお、中間媒体に転写されたトナー画像を
金属板に転写するためには転写ロールが用いられる。こ
の場合の転写ロールとしては、めっきや研磨等でロール
面を平滑にした金属ロール又はフッ素ゴムやシリコンゴ
ムで被覆された金属ロールを用いることが好ましい。
【0020】金属板としては、印刷用として用いられる
ものであればいかなるものでもよい。例えば、冷延鋼
板、亜鉛めっき鋼板、合金化亜鉛めっき鋼板、アルミニ
ウム−亜鉛合金めっき鋼板、亜鉛−ニッケル合金めっき
鋼板、アルミニウムめっき鋼板、錫めっき鋼板、クロム
めっき鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、合金元
素としてMn、Cu、Si、Mg、Znの一種以上から
なる元素を含むアルミニウム合金板、チタン板などであ
り、必要に応じてアルカリ脱脂等で表面を清浄化した
後、これらを直接使用するか、又は化成処理を施した後
に使用される。さらに、化成処理した後又は化成処理な
しで着色塗料を塗装(ベースコート)して使用してもよ
い。ここでは、化成処理としては、通常の塗装用前処理
として用いられる処理であればいずれでもよく、塗布型
クロメート、反応型クロメート、電解クロメート等のク
ロメート処理や、リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸カルシ
ウム、リン酸マンガン等のリン酸塩処理や、ニッケルと
コバルトとを含有する処理などの複合酸化被膜処理や、
シランカップリング剤などによるカップリング剤処理な
どを適用することができる。また、ベースコート用塗料
としては、ポリエステル樹脂系、エポキシ樹脂系、アク
リル樹脂系、シリコン変性ポリエステル樹脂系、エポキ
シフェノール樹脂系、ウレタン樹脂系、エポキシウレタ
ン樹脂系、ポリエステルウレタン樹脂系、アクリルウレ
タン樹脂系、塩化ビニル樹脂系など、プレコート鋼板用
塗料を使用することができ、また、ホットメルト型接着
剤と主成分が同じものを使用することができる。また、
色彩については、印刷図柄に合わせて各種色彩のものを
選択することができる。
【0021】トナーの材料としては、通常の電子写真技
術で用いられているものを採用することができ、例えば
ポリエステル樹脂系やアクリル樹脂系、スチレン樹脂
系、フェノール樹脂系、エポキシ樹脂系、塩化ビニル樹
脂系、フッ素樹脂系、ナイロン樹脂系のものが用いられ
るが、これらに限るものではなく、その他の樹脂系のも
のや無機系のものでもよい。
【0022】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明の実施例
について説明する。図1は本発明に係る印刷金属板の製
造方法を実施するための装置を示す概略構成図である。
この装置は、本体10を有し、その上部に光学系12が
設けられている。光学系12は、ランプ14、複数の反
射ミラー16,18,20、レンズ22、色分解フィル
ター24を備えている。そしてこの光学系12は移動し
て、本体10上に置かれた原稿(図示せず)の画像を順
次走査するようになっている。本体10の内部には感光
ドラム30が設けられ、感光ドラム30の周囲には、帯
電装置32(帯電コロトロン)、現像装置34、転写装
置36(転写コロトロン)、清掃装置38(清掃コロト
ロン)、クリーニング装置40が順次配置されている。
【0023】感光ドラム30の下方には転写用中間媒体
60が感光ドラム30と転写装置36との間を感光ドラ
ム30に接した状態で走行するように配置されている。
【0024】転写用中間媒体(紙又はフィルム)60
は、繰出し装置50から繰り出され、位置調整ローラー
52、ルーパ53、転写ローラー54、剥離ローラー5
5、ローラー56を介して巻き取り装置58で巻き取ら
れるようになっている。
【0025】本体10の側方には塗布装置72が設けら
れ、金属板70例えば鋼板がこの塗布装置72を通過す
る際に、熱硬化型接着剤又はエネルギー線硬化型接着剤
がその表面に塗布される。そして、このような接着剤が
塗布された金属板70は、塗布装置の下流側に設けられ
ている予備乾燥・硬化装置73により、必要に応じて加
熱されるか又はエネルギー線が照射される。そして金属
板70は、転写ローラー54を通って、ここで転写用中
間媒体60に接触し、しかる後その下流であって、転写
ローラ54と剥離ローラー55との間に設けられている
硬化装置74により、金属板70に熱又はエネルギー線
が付与されて金属板70状に塗布された接着剤が硬化
し、転写されたナー画像が金属板70に定着され硬質印
刷被膜が形成される。なお、硬化装置74の下流側に
は、必要に応じて冷却装置78を設けることができ、こ
の冷却装置78により転写用中間媒体60や金属板70
が昇温した場合にそれらを冷却し、剥離ローラー55の
位置での転写用中間媒体60の剥離を容易にする。
【0026】このように構成された印刷金属板の製造装
置においては、先ず、ランプ14からの光を所望の画像
を形成した原稿(図示せず)に反射させ、その反射光を
レンズ22等を通し、色分解フィルター24を通して
赤、青及び緑の光に分解する。そして、感光体ドラム3
0に投影する。感光体ドラム30には、帯電コロトロン
32によって電荷が与えられており、投影された光によ
り静電潜像が形成される。次いで現像装置34において
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブ
ラック(B)の4色の現像剤によって感光体ドラム30
上の静電潜像を現像する。ここでは各トナーはいずれも
上述の熱硬化樹脂を主成分とするものであり、シアント
ナーはフタロシアニンブルーBで、マゼンタトナーはリ
トールマルーンで、イエロートナーはハンザイエローG
で着色したものを用いる。
【0027】感光体ドラム30上の静電潜像は、転写コ
ロトロン36によって転写ドラム56上の転写用中間媒
体60に転写される。転写用中間媒体60は、繰出し装
置50に巻き取られており、ここから繰り出されて、感
光体ドラム30の所定の位置からイエロー(Y)がまず
転写される。転写後、転写用中間媒体60が所定の位置
に戻されて、マゼンタ(M)が転写される。転写後、同
様に転写用中間媒体60が所定の位置に戻されて、シア
ン(C)が転写され、さらに同様にしてブラック(B)
が転写される。
【0028】次いで、転写ローラ54から剥離ローラー
55までの間において、転写用中間媒体60に転写され
たトナー像を剥離して金属板70に転写し、接着及び定
着する。転写ローラー54を通過した金属板70は、硬
化装置74で熱又はエネルギー線が付与される。金属板
70には、予め転写ロ−ラ54に至る前に塗布装置72
により熱硬化型接着剤又はエネルギー線硬化型接着剤が
塗布されているため、その後硬化装置74により熱又は
エネルギー線を付与することにより接着剤が硬化され、
トナー画像が金属板70に定着される。これにより硬質
印刷被膜が得られる。
【0029】トナー像を金属板70に転写した後の転写
用中間媒体60は、剥離ローラー55、ローラー56を
通り、巻取装置58に巻き付けられる。なお、この後感
光体ドラム30については、清掃コロトロン38でドラ
ム30上に残った電荷を除去した後、クリーニング装置
40によって清掃される。
【0030】金属板70は一定速度で移動し、転写用中
間媒体60は往復の動きをしながら順次前進するように
なっているので、金属板70の所望位置に所望の画像を
形成するために、位置調整ローラ52を矢印方向に動か
して調整する。
【0031】なお、金属板70の入側及び出側にルーパ
ーを設けることにより、これを調整することによって、
金属板70を連続して走行させた状態で印刷することが
できる。
【0032】この実施例によれば、ドライ方式である電
子写真法により印刷金属板を製造することができるので
リアルタイム印刷が可能になる。また、転写用中間媒体
60を用いるので、その材質を適切に選択することによ
り、トナーによる印刷層を5〜30μmと直接金属板に
転写する場合に比較して厚く付着することが可能であ
る。また、金属板に熱硬化型接着剤又はエネルギー線硬
化型接着剤を塗布して、これを硬化させることによりト
ナー画像を定着するので、トナー画像の金属板との密着
性が高く、剥離し難い。従って、上記実施例のような簡
便な設備構成で従来の印刷鋼板と遜色のない製品を製造
することができる。このように、上記方法により、従来
のウエット式の印刷方式そのものの問題点が改善され
る。
【0033】次に、具体的な実施例について説明する。
【0034】(実施例1)先ず、金属板として、白色の
ポリエステル樹脂塗料を15μm塗装した厚さ0.5mm
の電気亜鉛めっき鋼板を用いた。接着剤としては紫外線
硬化樹脂であるポリエステルアクリレート系のものを用
い、ロールコートにより1〜15μmの厚さで塗装鋼板
上に塗布した。転写用中間媒体としてポリエチレンテレ
フタレート樹脂フィルムを用い、同中間媒体から塗装鋼
板にトナー画像を転写し、紫外線ランプにより紫外線を
1秒間照射した。その結果、接着剤が硬化してトナー画
像が定着された。なお、紫外線は、長さ50cmの水銀ラ
ンプ(出力120W/cm)を用い、塗装鋼板及び転写用
中間媒体の10cm上方から照射した。また、トナーとし
てはスチレンアクリル酸樹脂系トナーを用いた。
【0035】このようにトナー画像を定着した後、鋼板
表面を観察した結果、トナー画像(すなわち印刷層)
は、印刷画像のぶれやぼけもなく表面が平滑で美麗な印
刷外観を示すと共に、極めて良好な密着性を示している
ことが確認され、極めて剥離しにくいものであった。
【0036】(実施例2)金属板として、塗布型クロメ
ート処理を施した厚さ0.6mmの溶融亜鉛めっき鋼板
を用いた。接着剤としては酸化チタンで白色に着色した
エポキシアクリレート樹脂塗料による電子線硬化型塗料
を用い、カーテンフローコートにより20μmの厚さで
鋼板上に塗布した。転写用中間媒体としてポリエチレン
ナフタレート樹脂フィルムを用い、同中間媒体から鋼板
にトナー画像を転写し、電子線照射機により電子線を3
秒間照射した。その結果、接着剤が硬化してトナー画像
が定着された。なお、電子線は、15Mradの吸収線
量になるように照射した。また、トナーとしては、ポリ
メチルメタクリレート樹脂系トナーを用いた。
【0037】(実施例3)金属板としては実施例1と同
じ塗装鋼板、接着剤としてはポリエステル樹脂(Mn1
1000、OH価35)80部とメチレン化メラミン樹
脂20部にパラトルエンスルフォン酸による酸触媒0.
3部及びトルエン、キシレン、ソルベッソ、シクロヘキ
サノン等による混合溶剤100部を加えた熱硬化型接着
剤を用いた。接着剤はロールコートにより、乾燥膜厚が
7μmになるように塗布した。塗布された接着剤は、溶
剤を蒸発させると同時に接着剤の硬化反応を促進するた
め、転写用中間媒体から塗装鋼板にトナー画像を転写す
る前に予め熱風炉で加熱した。また、転写用中間媒体と
しては、四フッ化エチレン樹脂フィルムを用い、同中間
媒体から塗装鋼板にトナー画像を転写し、インダクショ
ンヒーターで塗装鋼板の温度が20秒で240℃になる
ように加熱した。加熱後自然放冷し、中間媒体を剥離し
たところ、接着剤が硬化し、トナー画像が定着されてい
た。なお、トナーとしてはポリエステル樹脂系トナーを
用いた。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、電子写真法を基本と
し、現像剤の密着性に優れ、現像剤の剥離が生じ難いた
印刷金属板を得ることができる印刷金属板の製造方法が
提供される。これにより高付加価値の高級印刷金属板を
リアル・タイムで製造することができ、かつ多品種少量
生産にも迅速に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための製造装置の一実施例を
示す概略図。
【符号の説明】
10…本体、12…光学系、14…ランプ、16,1
8,20…反射ミラー、22…レンズ、24…色分解フ
ィルター、30…感光ドラム、32…帯電コロトロン、
34…現像装置、36…転写装置、38…清掃装置、4
0…クリーニング装置、50…巻き戻し装置、52…位
置調整ローラー、53…ルーパー、54…転写ローラ
ー、55…剥離ローラー、56…ローラー、58…巻き
取り装置、60…転写用中間媒体、70…鋼板、72…
塗布装置、73…予備乾燥・硬化装置、74…硬化装
置、78…冷却装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 隆明 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 日下 武夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 大久保 豊 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体上に形成された静電潜像を現像剤
    によって現像する工程と、この現像された画像を中間画
    像形成媒体上に転写する工程と、中間画像形成媒体上に
    転写された画像をこの媒体から剥離して金属板に転写し
    かつ定着する工程とを具備する印刷金属板の製造方法で
    あって、前記金属板表面に予め熱硬化型接着剤又はエネ
    ルギー線硬化型接着剤を塗布しておき、この金属板に現
    像剤による画像を転写した後、金属板に熱又はエネルギ
    ー線を施して前記接着剤を硬化させ、金属板上の現像剤
    を定着させることを特徴とする印刷金属板の製造方法。
JP8192393A 1993-04-08 1993-04-08 印刷金属板の製造方法 Pending JPH06293108A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006011437A (ja) * 2004-06-25 2006-01-12 Xerox Corp 電子ビーム硬化性トナー及びその製造及び使用プロセス

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JP2006011437A (ja) * 2004-06-25 2006-01-12 Xerox Corp 電子ビーム硬化性トナー及びその製造及び使用プロセス

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