JPH06291792A - デジタル変調信号のクロック再生装置 - Google Patents

デジタル変調信号のクロック再生装置

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JPH06291792A
JPH06291792A JP5073900A JP7390093A JPH06291792A JP H06291792 A JPH06291792 A JP H06291792A JP 5073900 A JP5073900 A JP 5073900A JP 7390093 A JP7390093 A JP 7390093A JP H06291792 A JPH06291792 A JP H06291792A
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signal
clock
window function
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reference clock
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Toshiyuki Matsuda
俊幸 松田
Masasane Hanatachi
将実 花立
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Anritsu Corp
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  • Time-Division Multiplex Systems (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 デジタル変調信号の所定の測定時間区間を抽
出して、この区間の変調信号に含まれるデジタルデータ
信号の伝送クロックを精度良く再生する。 【構成】 直交復調部にて復調されたベースバンド信号
の2乗信号を算出し、デジタルデータ信号のクロック周
波数にほぼ等しい周波数を有する基準クロック信号を出
力し、算出された2乗信号に基準クロック信号を乗算し
て得られた位相信号を測定時間区間に亘って積分し、積
分された積分値及び基準クロック信号を用いてデジタル
データ信号の再生クロックを算出する。そして、前記位
相信号を得るために用いられる2つの信号のうちの少な
くとも一方の信号に対して測定時間区間に亘る時間窓関
数を乗算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は搬送波をデジタルデータ
信号で変調した信号に含まれるデジタルデータ信号の伝
送クロックを時間窓関数を用いて正確に再生するデジタ
ル変調信号のクロック再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、JDC(日本デジタル自動車電
話),ADC(米国デジタル自動車電話),GSM(欧
州デジタル自動車電話),JDCT(日本デジタルコー
ドレス電話)等においては、通信回線を有効に使用する
ために、通信方式としてTDMA(時分割多元接続)方
式が採用されている。
【0003】このようなTDMA方式においは、親局と
各子局との間には、図7に示すような、1信号周期T0
内に信号区間T1 と無信号区間T2 とが組込まれたバー
スト信号aが送受信される。このようなバースト信号a
においては、伝送すべき[1]または[0]で構成され
たデジタルデータDaは伝送クロック(周期Tb)でデ
ジタルデータ信号bに変換され、このデジタルデータ信
号bで搬送波cを位相変調して、位相変調信号dを作成
する。そして、この位相変調信号dが前記バースト信号
aの信号区間T1 (タイムスロット)に挿入される。
【0004】このような位相変調信号を含むバースト信
号aが正しくデジタルデータを伝送しているか、または
規格に合致する正しい信号特性を有しているか等を測定
するデジタル変調信号解析装置は例えば図8に示すよう
に構成されている。なお、図8は直交変調信号(QPS
K信号)を解析する装置を例示している。入力端子から
入力されたバースト信号aは信号抽出部1へ入力され
る。信号抽出部1は入力されたバースト信号aにおける
信号区間T1 内に設定された測定時間区間TM の信号、
すなわち位相変調信号eを抽出する。信号抽出部1で抽
出された位相変調信号eは直交復調部2でもって一対の
ベースバンド信号I(t) ,Q(t) に復調される。復調さ
れたベースバンド信号I(t) ,Q(t) はサンプリング部
3へ入力されると共にクロック再生回路4へ入力され
る。
【0005】クロック再生回路4は、各ベースハンド信
号I(t) ,Q(t) からデジタルデータ信号を再生するた
めのクロックを再生する。再生された再生クロック信号
gはサンプリング部3へ入力される。サンプリング部3
は、雑音や歪み成分を多く含んでいるベースバンド信号
I(t) ,Q(t) を再生クロック信号gに同期してサンプ
リンクして、各サンプリングデータとして次の信号復号
部5へ送出する。信号復号部5は、例えば、入力された
2つのベースバンドデータを並列/直列変換して4つの
デジタルデータ信号に復号して、データ解析部6へ送出
する。
【0006】データ解析部6は、QPSK信号eの変調
強度、又はQPSK信号eによってデジタルデータが正
しく伝送されたか否かを評価すると共に、必要に応じ
て、変調精度等を測定する。前記クロック再生回路4は
例えば図9に示すように構成されている。図8の直交復
調部2から出力されたベースバンド信号I(t) ,Q(t)
はぞれぞ2乗演算器7a,7bで2乗演算されのち合成
器8で信号合成される。合成器8から出力された合成信
号(I2 +Q2 )は、次の乗算器9a,9bへ送出す
る。
【0007】基準クロック発生器10はデジタルデータ
信号の伝送クロック周波数f0 にほぼ一致する周波数を
有する基準クロック信号hを出力する。この基準クロッ
ク信号hは直接一方の乗算部9aへ入力されると共に、
π/2移相器11でもって位相が90°(π/2)だけ
移相された後、他方の乗算器9bへ入力される。位相検
波器としての各乗算器9a,9bは入力された合成信号
(I2 +Q2 )と直交する2つの基準クロック信号hと
乗算して各位相信号I1 (t) ,Q1 (t)を出力する。各
位相信号I1 (t) ,Q1 (t) は次の各積分器12a,1
2bへ入力される。各積分器12a,12bは入力され
た各位相信号I1 (t) ,Q1 (t)を前記測定時間区間T
M に亘って積分する。
【0008】積分器12a,12bはその積分値i,q
を次の位相差算出回路13へ送出する。位相差算出回路
13は各積分値i,qから各ベースバンンド信号I(t)
,Q(t) の基準クロック信号hに対する位相差ψを算
出して次のタイミング算出部14へ送出する。 ψ= Tan-1(q/i) タイミング算出部14は、基準クロック発生器10から
出力される基準クロック信号hの基準位相から位相ψに
達した時点で、再生クロック信号gをサンプリング部3
へ送出する。よって、クロック再生回路4は入力された
位相変調信号eに含まれるデジタルデータ信号の伝送ク
ロックを再生する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9に
示すように構成されたデジタル変調信号のクロック再生
回路4においてもまだ改良すべき次のような課題があっ
た。すなわち、直交復調部2にて直交復調され、2乗演
算器7a,7bで2乗演算されたのち合成器8で信号合
成された合成信号(I2 +Q2 ;エンベロープ信号)を
周波数分析すると図10に示すようなデジタルデータ信
号の伝送クロック周波数f0 を有する希望する希望波A
と、前記伝送クロック周波数f0 の整数倍の周波数位置
に存在する多数の他の周波数成分Bとが得られる。
【0010】また、信号抽出部1でバースト信号aの信
号区間T1 に含まれる位相変調信号eを例えばタイムゲ
ート等を用いて測定時間区間TM で切出しているので、
時間軸の両端における不連続部に起因する高周波成分も
発生する。このような希望波A,他の周波数成分Bはベ
ースバンド信号I(t) ,Q(t) が有する位相特性に大き
く影響を与える。したがって、このベースバンド信号I
(t) ,Q(t) を2乗して加算した合成信号(I2
2 )に対して乗算器9a.9bで乗算して得られた各
位相信号I1 (t) ,Q1 (t) には上記多数の他の周波数
成分Bに起因する雑音成分が混入する。
【0011】このような雑音成分を含む各位相信号I1
(t) ,Q1 (t) を各積分器12a,12bで測定時間区
間TM に亘って積分して、積分値i.qを算出しても、
高いS/Nを有した積分値i.qを得ることができな
い。その結果、この各積分値i.qを用いて位相差算出
回路13で位相差ψ=[ Tan-1(q/i)]を算出した
としても伝送クロックの基準クロック信号hからの正し
い位相差ψ0 が得られないので、結果的に正しい再生ク
ロックgが得られない。
【0012】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、乗算部へ入力される2乗信号又は基準クロ
ック信号に時間窓関数を乗算することによって、結果的
に位乗算部にて得られる位相信号に帯域制限を加えるこ
とができ、簡単な構成で、精度よくかつ高速に伝送クロ
ックを再生できるデジタル変調信号のクロック再生装置
を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解消するため
に、本発明は、デジタルデータ信号で変調された信号の
所定の測定時間区間を抽出して復調する直交復調部にて
復調されたベースバンド信号の2乗信号を算出する2乗
算出手段と、デジタルデータ信号のクロック周波数にほ
ぼ等しい互いに直交する2つの基準クロック信号を出力
する基準クロック発生手段と、2乗信号と各基準クロッ
ク信号とを乗算して各位相信号を出力する乗算手段と、
乗算手段から出力された各位相信号を測定時間区間に亘
って積分する積分手段と、積分種手段にて積分された積
分値及び基準クロック信号を用いてデジタルデータ信号
の再生クロックを算出する再生クロック算出手段とを有
するデジタル変調信号のクロック再生装置において、乗
算手段に入力される基準クロック信号及び2乗信号のう
ちの少なくとも一方の信号に対して測定時間区間に亘る
時間窓関数を乗算する窓関数乗算手段を備えたものであ
る。
【0014】
【作用】このように構成されたデジタル変調信号のクロ
ック再生装置においては、直交復調部にて復調されたベ
ースバンド信号は、前述したように、図10に示すよう
な希望波Aと他の周波数成分Bとを有する。一方、時間
窓関数W(t)は、一般的に図2に示すように、時刻t
に対して山形形状特性を有している。したがって、例え
ば一定振幅を有する有限時間長さの信号に対してこの時
間窓関数W(t)を乗算すると、図5に示すように、信
号の包絡線が山形波形となる。この包絡線が山形波形を
有する有限時間長さの信号を周波数分析した場合には、
信号の両端の振幅が小さいので、高周波成分は大幅に抑
制される。
【0015】したがって、デジタル変調信号における所
定の測定時間区間を切出した有限時間長さの信号を復調
して得られるベースバンド信号の2乗信号に対してこの
時間窓関数W(t)を乗算することによって、このベー
スバンド信号に含まれる高周波成分を抑制することがで
きる。その結果、乗算手段にて得られる位相信号に含ま
れる雑音成分を低減できるので、積分手段における積分
値のC/Nを向上できる。よって、再生クロックの精度
が向上する。
【0016】また、上述した窓関数乗算手段を乗算手段
の他方の入力信号である基準クロック信号に適用しても
よい。すなわち、乗算手段は乗算機能で構成されている
ので、前述した測定時間区間が特定できれば、2乗信号
と基準クロック信号とのいずれの信号に時間窓関数が乗
算されても、位相検波手段から出力される位相信号に対
して同一の帯域制御効果を得ることができる。
【0017】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を用いて説明す
る。図3は実施例のデジタル変調信号のクロック再生装
置が組込まれたデジタル変調信号解析装置の概略構成を
示すブロック図である。なお、この実施例装置は一種の
情報処理装置で構成されている。
【0018】入力端子21から入力された図4に示す波
形を有するバースト信号aは中間周波数変換器22へ入
力され、この中間周波数変換器22にて搬送波の周波数
が中間周波数に周波数変換される。周波数変換されたバ
ースト信号a1 はA/D変換器23にて所定のサンプリ
ング周期でデジタルのバースト信号a2 へ変換される。
A/D変換器23でA/D変換されたデジタルのバース
ト信号a2 は波形メモリ24へ印加される。
【0019】測定区間演算部25a内には、図4に示す
ように、バースト信号aの1信号周期T0 (データ数N
0 )より若干広い読取時間TR (データ数NR )、信号
区間TI (テータ数N1 )より短くかつこの信号区間T
1 の中央位置に設定された測定時間区間TM (データ数
M )、信号区間TI 内の測定時間区間TM の前後に設
定された各有余時間T3 (データ数N3 )が記憶されて
いる。
【0020】なお、読取時間TR は1信号周期T0 内に
おいて、任意の時間位置から開始可能であるが、測定時
間区間TM は、1信号周期T0 内において固定時間位置
である。メモリ制御部25は、外部から測定開始信号が
入力すると波形メモリ24へ読取開始信号mを送出し
て、A/D変換器23から出力されたデジタルのバース
ト信号a2 を構成する各サンブリングデータを波形メモ
リ24の先頭アドレスから順番に書き込んでいく。そし
て、メモリ制御部25は、読取時間TR に相当するNR
個のデータのデータ波形メモリ24への書込処理が終了
すると、測定時間区間演算部25aを起動する。
【0021】測定時間区間演算部25aは、波形メモリ
24に記憶されている、1信号周期T1 のデータ数N1
を越える読取区間TR のNR 個のデータDA のうちの測
定時間区間TM に対応するNM 個のデータDA を特定し
て、その測定時間区間TM の先頭データDA のアドレス
を算出する。なお、この開始アドレスを算出する手段と
しては、読取ったNR 個の各データを順番に閥値と比較
して信号区間T1 の先頭位置を検出する等が考えられ
る。測定時間区間演算部25aは算出した測定時間区間
M の開始アドレスをメモリ制御部25へ送出する。
【0022】メモリ制御部25は、開始アドレスを受領
すると、波形メモリ24に開始アドレスを指定した読出
開始信号jを送出して、開始アドレスから各アドレスに
記憶されている各データDA を順番に読出していく。そ
して、NM 個のデータの読出処理が終了すると動作を停
止する。メモリ制御部25は読出開始信号jを波形メモ
リ24へ送出すると共に、起動信号pを基準信号発生部
27及びクロック再生装置30へ送出する。
【0023】波形メモリ24から順次読出された測定時
間区間TM の各データは抽出されたQPSK信号a3
して次の乗算部26a,26bへ入力される。基準信号
発生部27はサイン波形を記憶したROMで構成されて
おり、前記起動信号pが入力されると、このROMの各
アドレスに記憶された振幅値を順番に読出すことによっ
て、最終的に中間周波数fC に一致する周波数を有する
基準信号kを出力する。この基準信号kは直接一方の乗
算部26aへ入力されると共に、π/2移相部28でも
って位相が90°(π/2)だけ移相された後、他方の
乗算部26bへ入力される。
【0024】各乗算部26a,26bは、入力されたQ
PSK信号a3 と直交する二つの基準信号kとを乗算し
て、復調出力として、ベースバンド信号I(t) ,Q(t)
を出力する。乗算部26a,26bから出力されたベー
スバンド信号I(t) ,Q(t)はそれぞれサンプリング部
29a,29bへ入力される。また、ベースバンド信号
I(t) ,Q(t) はクロック再生装置30へ入力される。
【0025】クロック再生装置30は、前記起動信号p
が入力されると、各ベースハンド信号I(t) ,Q(t) か
らデジタルデータ信号を再生するためのクロックを再生
する。再生された再生クロックg1 は各サンプリング部
29a,29bへ入力される。各サンプリング部29
a,29bはベースバンド信号I(t) ,Q(t) を再生ク
ロックg1 に同期してサンプリングして、各サンプリン
グデータとして次の信号復号部31へ送出する。信号復
号部31は、例えば、入力された2つのベースバンドデ
ータを並列/直列変換して4つのデジタルデータ信号に
復号して、データ解析部32へ送出する。
【0026】データ解析部32は、QPSK信号a3
よってデジタルデータが正しく伝送されたか否かを評価
すると共に、必要に応じて、変調精度等を測定する。な
お、図3におけるメモリ制御部25,測定区間演算部2
5a,各乗算部26a,26b,π/2移相部28,各
サンプリング部29a,29b,クロック再生装置3
0,信号復号部31,及びデータ解析部32は前述した
情報処理装置におけるプログラム上にソフト的に構成さ
れた各タスク(処理業務)で構成されている。
【0027】前記クロック再生装置30は、例えば、図
1に示すように複数のソフト的処理部で構成されてい
る。図2における変調部としての各乗算部26a,26
bから出力されたベースバンド信号I(t) ,Q(t) は2
乗演算部41a,41bで2乗演算されて合成部42で
信号合成される。合成部42から出力された合成信号
(I2 +Q2 )は、次の窓関数乗算部43へ入力され
る。
【0028】この窓関数乗算部43内には、図2に示す
ように、時間幅が前記測定時間区間TM (データ数
M )に設定された時間窓関数W(t)が記憶されてい
る。具体的には、この時間窓関数W(t)はハニングの
時間窓関数と呼ばれ、測定時間区間TM の開始近傍と終
了近傍とが値が小さく、中央部近傍が値が大きい。した
がって、測定時間区間TM (データ数NM )で制限され
る有限時間長さの信号S(t)に時間窓関数W(t)を
乗算すると、出力信号[S(t)W(t)]は図5に示
すような包絡線特性を有した信号波形となる。
【0029】そして、窓関数乗算部43は、前記起動信
号pが入力されされると、合成信号(I2 +Q2 )に対
して時間窓関数W(t)を乗算開始する。時間窓関数W
(t)が乗算された合成信号(I2 +Q2 )は位相検波
手段としての各乗算部44a,44bへ送出する。基準
クロック発生部45はサイン波形を記憶したROMで構
成されており、前記起動信号pが入力されると、このR
OMの各アドレスに記憶された振幅値を順番に読出すこ
とによって、最終的に伝送クロック周波数f0 にほぼ一
致する周波数f01を有する基準クロック信号h1 を出力
する。
【0030】この基準クロック信号h1 は直接一方の乗
算部44aへ入力されると共に、π/2移相部46でも
って位相が90°(π/2)だけ移相された後、他方の
乗算部44bへ入力される。よって、基準クロック発生
部45及びπ/2移相部46は互いに直交する2つの基
準クロック信号を出力する基準クロック発生手段を構成
する。
【0031】各乗算部44a,44bは入力された合成
信号(I2 +Q2 )と基準クロック信号h1 とを乗算し
て、位相信号I2 (t) ,Q2 (t) を出力する、各乗算部
44a,44bから出力された位相信号I2 (t) ,Q2
(t) はそれぞれ積分部47a,47bへ入力される。積
分部47a,47bは入力された各位相信号I2 (t),
2 (t) を前記測定時間区間TM (データ個数NM )に
亘って積分する。
【0032】積分部47a,47bはその積分値i,q
を次の位相差算出部48へ送出する。位相差算出部48
は、各積分値i,qから各ベースバンド信号I(t) ,Q
(t)の基準クロック信号h1 に対する位相差ψを算出し
て次のタイミング算出部49へ送出する。 ψ= Tan-1(q/i) タイミング算出部49は、基準クロック発生部44から
出力される基準クロックh1 の基準位相から位相ψに達
した時点で、再生クロックg1 を各サンプリング部29
a,29bへ送出する。
【0033】このような構成のクロック再生装置30に
おいて、図4の測定時間区間TM にて時間幅が制限され
たQPSK信号a3 から復調したベースバンド信号I
(t) ,Q(t) を各2乗演算部41a,41bで2乗演算
して合成部42で加算して合成信号(I2 +Q2 )にし
た後、窓関数乗算部43において、時間窓関数W(t)
を乗算すると、図5に示すような両端近傍で振幅が小さ
くなる包絡線特性を有した信号となる。このような有限
時間長さを有した信号を周波数分析すると、有限時間区
間T1 で切出したことに起因する高周波成分等は低減さ
れる。
【0034】したがって、この時間窓関数W(t)を合
成信号(I2 +Q2 )に乗算することはこの合成信号
(I2 +Q2 )を一種のLPFで周波数制限することと
等価になる。よって、乗算部49a,49bへ印加され
る合成信号(I2 +Q2 )に含まれるスプリアス成分や
高周波成分を低減できる。その結果、乗算部44a.4
4bから出力されて積分部47a,47bへ入力される
各位相信号I2 (t) ,Q2 (t) に含まれる雑音成分を低
減できる。
【0035】積分部47a,47bは、各位相信号I2
(t) ,Q2 (t) を測定時間区間TM(データ数NM )に
亘って積分するので、得られる積分値i,qのC/Nを
向上できる。よって、伝送クロック信号の基準クロック
信号h1 からの位相差ψの算出精度が向上し、最終的に
このクロック再生装置30にて再生されるクロックg1
の精度が向上する。
【0036】また、情報処理装置等のデジタル演算手法
を用いて時間窓関数W(t)を制御対象のデジタル信号
に乗算して高周波成分を除去する処理手順は、同一技術
的効果を得るために、デジタルローパスフィルタを用い
て制御対象のデジタル信号の高周波成分を除去する処理
手順に比較して、格段に簡素化される。したがって、制
御プログラムが簡素化されると共に、演算処理能率を大
幅に向上できる。
【0037】図6は本発明の他の実施例に係わるデジタ
ル変調信号のクロック再生装置の概略構成を示すブロッ
ク図である。図1に示した実施例装置と同一部分には同
一符号が付してある。したがって、重複する部分の詳細
説明は省略されている。また、この実施例装置が組込ま
れデジタル変調信号解析装置全体の構成も図3に示した
実施例と同じである。
【0038】この実施例装置においては、図1の実施例
における窓関数乗算部43を除去して、代りに、基準ク
ロック発生部45の出力段に、先の窓関数乗算部43と
ほぼ同一仕様を有する窓関数乗算部43aを設けてい
る。このように構成されたクロック再生装置において
は、起動信号pが入力されると、基準クロック発生部4
5から前記測定時間区間TM に対応する時間だけ伝送ク
ロック周波数f0 にほぼ一致する周波数f01を有する基
準クロック信号h1 が出力される。この基準クロック信
号h1 は窓関数乗算部43aにおいて、図2に示した時
間窓関数W(t)が乗算される。その結果、各乗算部4
4a,44bに入力される基準クロック信号h2 は図5
に示した包絡線特性を有する。
【0039】位相検波手段としての各乗算部44a,4
4bは、具体的には。合成信号(I2 +Q2 )と基準ク
ロック信号h2 とを各サンプリング時刻において乗算す
るので、結果的に、合成信号(I2 +Q2 )における両
端部の出力信号に対する寄与率が小さくなるので、出力
される位相信号I2 (t) ,Q2 (t) に含まれる雑音成分
を低減できる。したがって、図1に示した先の実施例装
置とほぼ同様の技術的効果を得ることができる。
【0040】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではない。図6の実施例装置においては、基準ク
ロック発生部45と窓関数乗算部43aとを個別に構成
したが、例えば、測定時間区間TM に亘って出力される
基準クロック信号h1 の波形を示すNM 個の各サンプリ
ングデータと図2に示す測定時間区間TM の時間窓関数
W(t)を構成するNM 個の各サンプリングデータとを
各時刻毎にそれぞれ乗算して、NM 個の乗算値を別のR
OMのテーブルに予め設定しておくことによって。起動
指令pが入力すると、即座に時間窓関数W(t)が乗算
された基準クロック信号h2 を各乗算部44a,44b
へ送出できる。したがって、この場合、より演算処理能
率を向上できる。
【0041】さらに、各実施例装置においては、装置全
体を一種の情報処理装置として、各構成要件をRAM等
の記憶素子とプログラム上におけるソフト的なタスク
(処理業務)で構成したが、各構成部材をそれぞれ独立
したアナログ回路で構成してもよい。また、実施例装置
においては、測定対象の位相変調信号をQPSK信号と
したが、例えば、QAM信号,GMSK信号であっても
よい。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明のデジタル変
調信号のクロック再生装置によれば、乗算部へ入力され
る2乗信号又は基準クロック信号に時間窓関数を乗算し
ている。したがって、結果的に位相検波部にて得られる
位相信号に帯域制限を加えることができ、簡単な構成
で、精度よくかつ高速に伝送クロックを再生できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係わるデジタル変調信号
のクロック再生装置の概略構成を示すブロック図。
【図2】 同実施例装置で用いられる時間窓関数を示す
図。
【図3】 同実施例装置が組込まれたデジタル変調信号
解析装置の概略構成を示すブロック図。
【図4】 同実施例装置に適用されるバースト信号の信
号周期と各区間との関係を示す図。
【図5】 時間窓関数の動作を説明するための模式図。
【図6】 本発明の他の実施例に係わるデジタル変調信
号のクロック再生装置の概略構成を示すブロック図。
【図7】 一般的なパースト信号波形図。
【図8】 一般的な位相変調信号解析装置の概略構成
図。
【図9】 従来のクロック再生回路の概略構成を示すブ
ロック図。
【図10】 同従来回路におけるベースバンド信号の周
波数特性図。
【符号の説明】
22…中間周波数変換器、23…A/D変換器、24…
波形メモリ、25…メモリ制御部、25a…測定区間演
算部、26a,26b,44a,44b…乗算部、27
…基準信号発生部、29a,29b…サンプリング部、
30…クロック再生装置、31…信号復号部、32…デ
ータ解析部、41a,41b…2乗演算部、42…合成
部、43,43a…窓関数乗算部、45…基準クロック
発生部、47a,47b…積分部、48…位相差算出
部、49…タイミング算出部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタルデータ信号で変調された信号の
    所定の測定時間区間を抽出して復調する直交復調部( 22
    〜27) にて復調されたベースバンド信号の2乗信号を算
    出する2乗算出手段(41a,41b,42)と、前記デジタルデー
    タ信号のクロック周波数にほぼ等しい互いに直交する2
    つの基準クロック信号を出力する基準クロック発生手段
    (45,46) と、前記2乗信号と前記各基準クロック信号と
    を乗算して各位相信号を出力する乗算手段(44a,44b)
    と、この乗算手段から出力された各位相信号を前記測定
    時間区間に亘って積分する積分手段(47a,47b) と、この
    積分種手段にて積分された積分値及び前記基準クロック
    信号を用いて前記デジタルデータ信号の再生クロックを
    算出する再生クロック算出手段(48,49) とを有するデジ
    タル変調信号のクロック再生装置において、 前記乗算手段に入力される前記基準クロック信号及び前
    記2乗信号のうちの少なくとも一方の信号に対して前記
    測定時間区間に亘る時間窓関数を乗算する窓関数乗算手
    段(43,43a)を備えたデジタル変調信号のクロック再生装
    置。
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