JPH0629155A - 電解コンデンサー用セパレーター - Google Patents
電解コンデンサー用セパレーターInfo
- Publication number
- JPH0629155A JPH0629155A JP13102993A JP13102993A JPH0629155A JP H0629155 A JPH0629155 A JP H0629155A JP 13102993 A JP13102993 A JP 13102993A JP 13102993 A JP13102993 A JP 13102993A JP H0629155 A JPH0629155 A JP H0629155A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fiber
- separator
- paper
- main
- cross
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Paper (AREA)
Abstract
ーにおいて、該コンデンサー製造上並びに製造後での取
り扱いに困難性を伴わず、製品歩留りを良好に維持する
ことができるような紙力を保持しつつ、これまでにない
低密度とし、もつて、極めて低減されたインピーダンス
特性を有するセパレーターを提供せんとするもの。 【構成】 難溶解性のポリビニルアルコール系繊維を主
体繊維とし、易溶解性のポリビニルアルコール系繊維を
バインダーとして結着させた紙あるいは不織布からなる
電解コンデンサー用セパレーターであつて、該主体繊維
はその単繊維繊度が1デニール以下であつて、該主体繊
維の少なくとも10重量%が、繊維横断面での形状が3
〜6個の凸部を有する断面異形の難溶解性ポリビニルア
ルコール系繊維であり、該セパレーターの密度が0.2
5g/cm3以下であることを特徴とする電解コンデン
サー用セパレーター。
Description
パレーターに関し、特に該セパレーターが低密度である
が故にコンデンサーのインピーダンス等の性質に優れ、
しかも高強度であるが故にコンデンサーの製造に際して
の作業性に優れ、シヨート不良率をも改善したセパレー
ターに関する。
を構成する金属箔、例えばアルミニウムやタンタルなど
からなる金属箔の間に、一般に紙あるいは不織布(以下
本明細書では両者を並記する代りに、単に紙と略記する
場合もある)からなるセパレーターを挟み、これを巻回
積層してコンデンサー素子を構成し、これに電解液を含
浸させ、ケースに封入して構成されている。
セパレーターが該コンデンサーの諸特性の向上に大きく
影響することはよく知られ、またその電解コンデンサー
の性能向上のために低インピーダンス化、低tanδ化
を図ることもよく知られている。
パレーターに要求される条件としては、両極を通ずる電
気の通路が真直ぐであつて最短の距離であること、セパ
レーターを構成する繊維が電流を妨害せずセパレーター
のほとんど全面積が電流の通路となるように構成される
ことが理想である。これは、より具体的には、(1)セ
パレーターの空隙断面積が大きいこと、(2)セパレー
ターが出来るかぎり薄いこと、(3)セパレーターを構
成する繊維断面の形状が出来るかぎり円形に近いこと、
(4)繊維断面の径が出来るかぎり小さいこと等であ
る。
(1)、(2)の条件と、それを構成する繊維に要求さ
れる(3)、(4)の条件とは、両者を同時に満足させ
ることは、現実的には難しい。合成繊維は(3)、
(4)を満足するものが得られるので、その点では原理
的には好ましいが、しかしそのような合成繊維を用い
て、低インピーダンス化のために(1)、(2)を満足
させるセパレーターを製造しようとしても、強力が極め
て弱いものとなり、コンデンサー製造工程での巻取作業
の困難性を生じさせるばかりか製造後でのコンデンサー
の取扱いにも支障をきたし、シヨート不良率が上がる結
果となるのである。
ーターに用いられている繊維素材は、天然植物繊維が主
体であり、マニラ麻とクラフトパルプで全体の90〜9
5%を占めているといわれている。
エチレン、ポリエステルなどの合成繊維を混合してセパ
レーターとすることも試みられているが、その密度はせ
いぜい0.3g/cm3程度であり、しかもこの程度の密
度となると強力はせいぜい0.5kg/15mmでしか
なく、前記のように、巻取作業上並びにその後の取扱上
でも支障を来し、製品歩留まりを悪くしてしまう。しか
もインピーダンスもたいして低減されない。
己結着させた不織布をセパレーターとする発明も公知で
あるが、合成繊維自体で強力のある低密度紙を作成する
ことが難しく、しかもそのセパレーターの構成素材が疎
水性合成繊維であるために電解液に対する親和性が乏し
く、目的とする低インピーダンス化が難しい。この非親
和性の欠点を解消するために、界面活性剤を付着させる
ことも考えられるが、これは実用上採用できる処理手段
とはなつていない。
アルコール(以下PVAと略記する)系繊維は、基本的
には親水性のポリマーからなるものであり、前記合成繊
維の如き電解液に対する非親和性の問題は解消され、抄
紙性が良好であることと相増つて、高強力で低密度の紙
を得やすい。しかしこの場合でも、通常のPVA繊維を
用いたのでは、紙力を繊維した状態での紙密度の低減に
は限度があり、せいぜい0.28g/cm3程度であり、
したがつてそのインピーダンスは、従来の麻紙の場合に
比べればはるかに向上するが、一定限度(インピーダン
ス比で80%程度)であるのである。
コンデンサー用のセパレーターにおいて、該コンデンサ
ー製造上並びに製造後での取扱に困難性を伴なわず、製
品歩留まりを良好に維持することができるような紙力を
保持しつつ、これまでにない低密度紙とし、したがつて
極めて低減されたインピーダンスとし、よつてインピー
ダンスが極めて低減されたコンデンサーとなしうる優れ
たセパレーターを提供せんとするものである。
を主体繊維とし、易溶解性のPVA系繊維をバインダー
として結着させた紙からなる電解コンデンサー用セパレ
ーターであつて、該主体繊維はその単繊維繊度が1デニ
ール(dr)以下であつて、該主体繊維の少なくとも1
0重量%が、繊維横断面での形状が3〜6個の凸部を有
する断面異形の難溶解性PVA系繊維であり、該セパレ
ーターの密度を0.25g/cm3以下とすることにより
後述定義するマニラ麻単独使用セパレーターを基準とし
たインピーダンス比約60〜約50%と極めて低インピ
ーダンスの電解コンデンサー用セパレーターを容易に得
るもとができる。
を通ずる電気の通路を最短距離とするためには、その通
路が真直ぐであるように、セパレーターを構成する繊維
の断面が出来るかぎり円形に近く、かつまたその径が小
さいことが理想である。
ーを構成する主体PVA繊維の断面を異形断面のものを
用いることは、上記考え方とは矛盾する方向である。し
かし本発明者は、セパレーターとしての紙が、強力を維
持した上で、出来るかぎり低密度のものが作成できるの
であれば、その低密度の点によるインピーダンス低減化
効果が、構成繊維の断面形状、繊維径によるインピーダ
ンス低減化効果よりも、はるかに大きく支配的ではない
か、との考えのもとに検討を進め、本発明に至つたもの
である。
ターを構成する主体繊維として、代表的には横断面形状
がY形形状といつた、断面異形のPVA系繊維を用い、
かつバインダーもPVA系繊維を用いたことであり、こ
れによつて、その目付量を大幅に減らしていつても、異
形断面繊維による繊維同志のからみ効果と、同質バイン
ダーによる接着効果とが両者相増つて効いているのか、
詳細は不明であるが、実用紙力を維持した上で、極めて
低密度のセパレーターを得たこと、すなわち、これまで
にないインピーダンス低減化効果の優れた電解コンデン
サー用セパレーターを実現させたものである。
繊維横断面の形状は、繊維のほぼ中心の軸から周辺に向
つて放射状に伸びる3〜6個、好ましくは3〜5個、殊
に好ましくは3個、の凸部を有する異形である。
断面、図3はX字形異形断面、図4は星形異形断面、図
5は一字形異形断面の例を示す。
いては、特に限定されるものではないが、一般的には、
これまでによく知られている湿式紡糸法によつて製造す
ればよい。即ち、PVA水溶液を紡糸原液とし、これを
例えば、カセイソーダと芒硝を含むアルカリ凝固浴中へ
ノズルから吐出させ、常法にしたがつて、乾燥、延伸、
熱処理並びに必要に応じてアセタール化を行うことによ
つて得られる。
ポリマーであり、これを原料として、コンデンサーのセ
パレーターとして形状を維持するための、難溶解性の繊
維とするためには、上記延伸、熱処理工程で結晶化度、
結晶配向度を高めればよく、したがつて必ずしもアセタ
ール化処理は必要ではないが、一般的には、アセタール
化までを行い、ホルムアルデヒド等のアルデヒド類で非
晶領域に存在する水酸基をアセタール化して製造する。
このアセタール化度はほぼ10モル%以上とすればよ
い。
造工程中並びにコンデンサー中で電解液を含浸した状態
で溶解せず、紙としての形態を維持できればよい、とい
つた意味での難溶度を意味する。
造工程でアセタール化処理を行なわずに得られるもの
で、要は、紙の製造工程中適度の昇温状態で水に溶解状
態となり、主体繊維を接着できるものであればよく、こ
の様な物性は前記延伸、熱処理工程での処理条件を調整
することによつて得られる。具体的には、水中溶解温度
が50〜90℃の繊維とすればよい。
る難溶解性の主体繊維は、繊度1dr以下、好ましくは
0.8dr以下の、横断面形状が異形である難溶解性ポ
リビニルアルコール系繊維を、主体繊維中10重量%以
上、好ましくは30重量%以上、配合使用することが重
要である。
面で見て繊維のほぼ中心の軸から周辺に向かつて放射状
に伸びる凸部(腕部)が3ケ以上6ケ以下出ている形状
をいう。その内、より具体的な好ましい異形繊維として
は、横断面がT型、Y型、X型、星型等の形状を有する
繊維である。
の繊維断面の形状そのものによつて紙の密度を低くする
ことができ、しかも、詳細な理由は不明であるが、から
み合つた繊維と繊維とのほぐれが少なく出来るためか、
PVA系のバインダーとの併用によつて、結果的に、強
度を実用的に維持しつつその密度の大幅に低下させるこ
とが可能となるからである。
得られる所謂断面まゆ形繊維では、本発明のこの目的は
達成されない。繊維横断面で見て繊維のほぼ中心の軸か
ら凸部(腕部)が2ケ伸びた形の、いわゆる偏平型、ま
ゆ型、U型、L型等の繊維は、例えば抄紙時には、最大
開口部を下に繊維が並んだ状態となり、その並んだ繊維
の高さは、凸部(腕部)が3ケ以上ある繊維に比し、低
くなり、その結果紙が高密度のものとなつてしまう。も
つとも、該凸部(腕部)が7ケ以上も出ている形の繊維
となると、(外接円を描いたとき、該外接円の中での繊
維分の占める面積が広くなり、)円形と同等になり、効
果を失う。
いことが要求され、したがつて出来るだけ薄いことが必
要である。しかしその薄さを減らしていけば、内部短絡
によるシヨート不良が多くなり、セパレーターとしての
セパレート機能の低下がおこることと、さらにその製造
工程での取扱上の支障も発生している。したがつてこの
セパレーターの薄さとセパレート機能とを両立させるこ
とは難しい問題である。セパレーターを構成する繊維繊
度が大きい場合、その繊維で構成されるセパレーターの
細孔は、繊度の小さい繊維使用の場合に比べて大きくな
らざるを得ず、したがつてその大きな細孔により内部短
絡を抑止し難くなる。この不都合を補うためには、セパ
レーターとしての厚みを厚くすればよいが、それはセパ
レーターに要求される基本的な要求に矛盾する方向であ
る。さらにまた、セパレーターを構成する繊維繊度を細
くするほど、当然セパレーターの細孔は小さくなり、セ
パレート機能を向上させることが出来るが、細孔を小さ
くすることは、すなわち、紙の密度を上昇させることと
なり、これも前述の如く、繊維が正・負両極を通ずる電
流を妨害せず、セパレーターとしてその全面積が電流の
通路となるように構成する、という基本的な要求に合わ
ない不都合を生ずる。
構成する主体繊維としては、断面異形で、その単糸繊度
が1dr以下、より好ましくは0.8dr以下、さらに
好ましくは0.4〜0.6drの異形断面PVA繊維を用
いることが有効であることがわかつた。
に比べて、その直径は該円形断面繊維の直径に比し大き
く、電流通路を短くするという観点からすれば、逆方向
であるが、その形状により紙密度を低くし、かつ紙力は
高め得るのであり、しかも上記の如き単糸繊度とすれ
ば、セパレーターとしての厚みの増大も防ぐことが出来
るのである。
中に数パーセントを配合しただけでも既に認められるも
のであるが、より十分な効果発現のために主体繊維中1
0重量%以上配合する。30重量%以上であればより好
ましく、100重量%迄であつてもよい。
度は低くて紙力は高いものとする本発明の目的のため
に、異形断面繊維並びにバインダーと同質のPVA系繊
維であることが必要で、しかも単繊維繊度1dr以下、
より好ましくは0.8dr以下、さらに好ましくは0.4
〜06drのものであることが肝要であるが、この繊維
は上記異形断面繊維の如き異形であることは要せず、円
形等の通常の断面形状の難溶解性PVA系繊維であれば
よい。
繊維の難溶解性PVA繊維を出来るだけ少ない量で結合
出来ることが望ましい。すなわち、結合して得られる紙
の細孔がバインダーで漬され、フイルム状とならない様
に、いわば点接触状態で結合させることが望ましい。結
合して得られる紙としては、そのバインダー繊維が繊維
としての形態を残してもよいが、残していることは必ず
しも必要ではなく、要は上記目的のために、出来るだけ
細い繊度であることが望ましく、1.0dr以下、より
好ましくは0.8dr以下、さらに好ましくは0.6dr
以下のものを用いることが推奨される。
の重量比は、97:3ないし50:50、好ましくは9
7:3ないし60:40、特に好ましくは97:3ない
し70:30である。主体繊維に対してバインダー繊維
の重量比が3%未満となるとセパレーターとしての強度
が不足してくることとなり、また50%を越える量とな
ると、紙中で融着状態のバインダー成分が多くなり、こ
れは紙密度の低減化を阻害することとなるのでいずれも
好ましくない。
る方法は、湿式抄造法と乾式抄造法とがある。前者の方
法においては、主体繊維とバインダー繊維とを水中によ
く分散せしめ、これを短網抄紙機あるいは円網抄紙機な
どで抄紙し、この湿紙を加熱ドラムに導き乾燥すること
によつてバインダー繊維の溶解を起こさせ、主体繊維間
を結着させ紙を得るものである。この場合、前記主体繊
維並びにバインダー繊維は1〜10mmに切断されてい
るのが好ましく、特に良好な抄紙性を得る点では2〜5
mmがより好ましい。また後者の乾式法とは、主体繊維
とバインダー繊維とを、例えばホツパーミキサーで混合
し、梳綿機を通して一様の厚さのウエブをつくり、この
ウエブに加熱された水蒸気を吹き付け、加熱ドラムを通
して乾燥することによつて主体繊維をバインダー繊維で
結着させ不織布を得るものである。この場合の繊維長と
して10〜100mmのものが用いられ、30〜70m
mのものが好ましい。
るいは不織布の密度を0.25g/cm3以下、紙あるい
は不織布の引張強度を1.0kg/15mm以上、好ま
しくは1.5kg/15mm以上とすることにより、コ
ンデンサー用セパレーターとして容易に使用でき、かつ
インピーダンスが極めて低い紙が得られる。
比とは、マニラ麻100%からなる厚さ40μm、密度
0.50g/cm3のセパレーターを用いた場合の抵抗値
を基準とし、これを100とした場合に対するセパレー
ターのインピーダンスの比率を求めたものである。
定によつた。
モニウムを溶解させた電解液(比抵抗100オーム・セ
ンチメーター)を含浸させ、白金電極(5cm 2)では
さみ、上に200gの荷重をのせ、この電極間の抵抗
を、20±0.5℃、A.C.10V、100KHzに
おいてコーラツシユブリツジを用いて測定した。
説明する。
PVAに対し1.5重量%添加して紡糸原液とした。こ
れを開孔形状がY字形のノズル孔を穿つた紡糸口金から
水酸化ナトリウム30g/l、芒硝300g/lからな
る凝固浴に湿式紡糸し、常法によりローラー延伸、中
和、湿熱延伸、水洗を行つた後乾燥し、その後230℃
で全延伸倍率が10倍となるように乾熱延伸し、続いて
ホルムアルデヒド、硫酸、芒硝がそれぞれ30g/l、
200g/l、150g/lの濃度の70℃の水溶液で
ホルマール化処理し、単繊維繊度0.5dr、水中溶解
温度103℃以上の難溶解性PVA繊維を製造した。な
おこの繊維は、ノズル孔形状に極めてよく相似する図1
の断面Y形の繊維であつた。・・・この繊維を主体繊維
Aとする。
ル孔の形状を円形にかえた点のみを異にする製造条件
で、単繊維繊度0.5dr、水中溶解温度103℃以上
の図2の断面円形の難溶解性PVA繊維を製造した。・
・・この繊維を主体繊維Bとする。
をX字形のものに置き換えて紡糸する以外は同一の方法
により、単繊維繊度0.6dr、水中溶解温度103℃
以上の難溶解性PVA繊維を製造した。断面形状は図3
の通りである。この繊維を主体繊維Dとする。
を星形のものに置き換えて紡糸する以外は同一の方法に
より、単繊維繊度0.5dr、水中溶解温度103℃以
上の難溶解性PVA繊維を製造した。断面形状は図4の
通りである。この繊維を主体繊維Eとする。
を一字形のものに置き換えて紡糸する以外は同一の方法
により、単繊維繊度0.6dr、水中溶解温度103℃
以上の難溶解性PVA繊維を製造した。断面形状は図5
の通りである。この繊維を主体繊維Fとする。
液とした。これを開孔形状が円形のノズル孔を穿つた紡
糸口金から飽和芒硝浴からなる凝固浴に湿式紡糸し、常
法によりローラー延伸、湿熱延伸、を行つた後乾燥し、
単繊維繊度0.6dr、水中溶解温度70℃の容溶解性
PVA繊維を製造した。・・・この繊維をバイダンー繊
維Cとする。
部と、同じくあらかじめ繊維長3mmに切断したバイン
ダー繊維C20重量部とを、水中によく分散せしめ、円
網式抄紙機で湿式抄紙した。この湿紙を次に加熱ドラム
に導き、バインダー繊維Cを溶解して主体繊維A間を接
着し、本発明のセパレーターを構成させた。このセパレ
ーターは、厚み40μmで、その密度は0.16g/c
m3、紙力は2.1kg/15mmであり、マニラ麻から
なるセパレーターでの20℃、100KHzでのインピ
ーダンスにたいして、インピーダンス比は49%であつ
た。
部と、同じく、あらかじめ繊維長3mmに切断したバイ
ンダー繊維C20重量部とを、水中によく分散せしめ、
円網式抄紙機で湿式抄紙し、この湿紙を次に加熱ドラム
に導いて加熱乾燥し、主体繊維B間を接着してなるセパ
レーターを構成させた。この例は、セパレーターとし
て、その密度が低密度となるように製造したものである
が、厚み40μmで、密度は0.29g/cm3、紙力は
0.9kg/15mmと高く出来るものの密度の低減は
頭打ちとなり、不十分となる。この比較例でのマニラ麻
からなるセパレーターに対するインピーダンス比は80
%であつた。
量部と、同じく、あらかじめ繊維長40mmに切断した
バインダー繊維C5重量部とをミキサー中で混合し、梳
綿機を通してウエブをつくつた。次にこのウエブに10
0℃の水蒸気を吹き付け、その湿潤ウエブを加熱ドラム
上に導き、バインダー繊維Cを溶解させて不織布を得
た。
は0.18g/cm3、紙力は1.6kg/15mmであ
り、麻からなるセパレーターのインピーダンスに対し
て、インピーダンス比は55%と、優れたものであつ
た。
結果と、麻使用セパレーターの性能を対照表示したもの
である。表1で示されるように、本発明セパレーターの
特性は、このマニラ麻からなるセパレーター使用の場合
の電解コンデンサーに比しそのインピーダンスの低下は
顕著である。また通常のPVA系繊維からなるセパレー
ターに比しても強力を同程度あるいはそれ以上に高めた
上で密度をこの場合もさらに一段と低下させ、したがつ
てそのコンデンサーのインピーダンスも大きく低減化さ
せ得るものである。
量部、主体繊維B50重量部と、同じくあらかじめ繊維
長3mmに切断したバインダー繊維C20重量部とを、
水中によく分散せしめ、実施例1と同様に円網式抄紙機
で湿式抄紙し、この湿紙を次に加熱ドラムに導き、主体
繊維AおよびBからなる本発明のセパレーターを構成さ
せた。このセパレーターは、厚み40μmで、その密度
は0.22g/cm3、紙力は2.6kg/15mmであ
り、麻からなるセパレーターでの20℃、100kHz
でのインピーダンスにたいして、インピーダンス比は5
8%であつた。
部、主体繊維Bを68重量部と、同じく予め繊維長3m
mに切断したバインダー繊維C20重量部とを、水中に
よく分散せしめ、円網式抄紙機で湿式抄紙した。この湿
紙を次に加熱ドラムに導き、バインダー繊維Cを溶解し
て主体繊維間を接着し、本発明のセパレーターを構成さ
せた。このセパレーターは、厚み40μmで、その密度
は0.24g/cm3、紙力は1.1kg/15mmであ
り、マニラ麻からなるセパレーターでの20℃、100
kHzでのインピーダンスに対して、インピーダンス比
は59%であつた。
と、同じく予め繊維長3mmに切断したバインダー繊維
C20重量部とを、水中によく分散せしめ、円網式抄紙
機で湿式抄紙した。この湿紙を次に加熱ドラムに導き、
バインダー繊維Cを溶解して主体繊維間を接着し、本発
明のセパレーターを構成させた。このセパレーターは、
厚み40μmで、その密度は0.17g/cm3、紙力は
2.4kg/15mmであり、マニラ麻からなるセパレ
ーターでの20℃、100kHzでのインピーダンスに
対して、インピーダンス比は53%であつた。
部、主体繊維Bを50重量部と、同じく予め繊維長3m
mに切断したバインダー繊維C20重量部とを、水中に
よく分散せしめ、円網式抄紙機で湿式抄紙した。この湿
紙を次に加熱ドラムに導き、バインダー繊維Cを溶解し
て主体繊維間を接着し、本発明のセパレーターを構成さ
せた。このセパレーターは、厚み40μmで、その密度
は0.23g/cm3、紙力は3.1kg/15mmであ
り、マニラ麻からなるセパレーターでの20℃、100
kHzでのインピーダンスに対して、インピーダンス比
は59%であつた。
と、同じく、予め繊維長3mmに切断したバインダー繊
維C20重量部とを、水中によく分散せしめ、実施例1
と同様に円網式抄紙機で湿式抄紙し、この湿紙を次に加
熱ドラムに導き、バインダー繊維Cを溶解して主体繊維
間を接着し、セパレーターを構成した。このセパレータ
ーは、厚み40μmで、その密度は0.23g/cm3、
紙力は2.8kg/15mmであり、マニラ麻からなる
セパレーターでの20℃、100kHzでのインピーダ
ンスにたいして、インピーダンス比は60%であつた。
と、同じく予め繊維長3mmに切断したバインダー繊維
C20重量部とを、水中によく分散せしめ、実施例1と
同様に円網式抄紙機で湿式抄紙し、この湿紙を次に加熱
ドラムに導き、バインダー繊維Cを溶解して主体繊維間
を接着し、セパレーターを構成させた。このセパレータ
ーは、厚み40μmで、その密度は0.30g/cm3、
紙力は3.6kg/15mmであり、マニラ麻からなる
セパレーターでの20℃、100kHzでのインピーダ
ンスに対して、インピーダンス比は86%であつた。
サー用セパレーターとして、異形断面のPVA系繊維を
主体繊維とし、それにPVA系繊維をバインダーとして
用いて、全体としてPVA系繊維で構成するので、高強
度を維持しつつ極めて低密度のセパレーターとすること
が出来、これにより、極めて優れた低インピーダンス比
を実現出来、高性能で、かつ工業的生産に関しても作業
性がよく、シヨート発生率が少ないコンデンサーを容易
に製造出来るという大きな効果を有するものである。
Claims (4)
- 【請求項1】 難溶解性のポリビニルアルコール系繊維
を主体繊維とし、易溶解性のポリビニルアルコール系繊
維をバインダーとして結着させた紙あるいは不織布から
なる電解コンデンサー用セパレーターであつて、該主体
繊維はその単繊維繊度が1デニール以下であつて、該主
体繊維の少なくとも10重量%が、繊維横断面での形状
が3〜6個の凸部を有する断面異形の難溶解性ポリビニ
ルアルコール系繊維であり、該セパレーターの密度が
0.25g/cm3以下であることを特徴とする電解コン
デンサー用セパレーター。 - 【請求項2】 主体繊維の単繊維繊度が0.8デニール
以下であることを特徴とする請求項1に記載の電解コン
デンサー用セパレーター。 - 【請求項3】 断面異形の難溶解性ポリビニルアルコー
ル系繊維の横断面形状がT型、Y型、X型、星型のいず
れかの形状であることを特徴とする請求項1あるいは2
に記載の電解コンデンサー用セパレーター。 - 【請求項4】 主体繊維中での断面異形の難溶解性ポリ
ビニルアルコール系繊維の割合が30重量%以上である
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電解
コンデンサー用セパレーター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13102993A JP3390994B2 (ja) | 1992-05-12 | 1993-05-10 | 電解コンデンサー用セパレーター |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14643492 | 1992-05-12 | ||
JP4-146434 | 1992-05-12 | ||
JP13102993A JP3390994B2 (ja) | 1992-05-12 | 1993-05-10 | 電解コンデンサー用セパレーター |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0629155A true JPH0629155A (ja) | 1994-02-04 |
JP3390994B2 JP3390994B2 (ja) | 2003-03-31 |
Family
ID=26465987
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13102993A Expired - Fee Related JP3390994B2 (ja) | 1992-05-12 | 1993-05-10 | 電解コンデンサー用セパレーター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3390994B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7667953B2 (en) | 2004-04-13 | 2010-02-23 | Rubycon Corporation | Electrolytic capacitor |
TWI397199B (zh) * | 2005-06-21 | 2013-05-21 | Japan Science & Tech Agency | 用於製造經偏光發光二極體之封裝技術 |
JP2014212199A (ja) * | 2013-04-18 | 2014-11-13 | 三洋電機株式会社 | 電解コンデンサの製造方法 |
-
1993
- 1993-05-10 JP JP13102993A patent/JP3390994B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7667953B2 (en) | 2004-04-13 | 2010-02-23 | Rubycon Corporation | Electrolytic capacitor |
TWI397199B (zh) * | 2005-06-21 | 2013-05-21 | Japan Science & Tech Agency | 用於製造經偏光發光二極體之封裝技術 |
JP2014212199A (ja) * | 2013-04-18 | 2014-11-13 | 三洋電機株式会社 | 電解コンデンサの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3390994B2 (ja) | 2003-03-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI290593B (en) | Polyvinyl alcohol fibers, and nonwoven fabric comprising them and method for manufacture nonwoven fabric | |
EP1522620B1 (en) | Nonwoven fabric or nonwoven web comprising ultra-fine continuous fibres, and production process and applications thereof | |
JP4410415B2 (ja) | 溶融ブロー繊維蓄電池隔離板 | |
JP3246669B2 (ja) | バッテリ・セパレータ | |
KR20040081305A (ko) | 폴리 비닐 알코올계 바인더 섬유 및 그것을 함유하는 종이및 부직포 | |
JP6119797B2 (ja) | 繊維集合体及び紙 | |
WO2018003936A1 (ja) | キャパシタ用セパレータ | |
JP2009224100A (ja) | 電池用セパレーター | |
WO1997044511A1 (fr) | Fibre aisement fibrillable | |
JP4185748B2 (ja) | 不織布及びリチウムイオン二次電池用セパレータ | |
JP3390994B2 (ja) | 電解コンデンサー用セパレーター | |
JP6680780B2 (ja) | 易フィブリル化ポリビニルアルコール繊維およびその製造方法 | |
JP2984561B2 (ja) | 電池セパレータおよびその製造方法 | |
EP0569938B1 (en) | Separator for electrolytic capacitors | |
JPH06163324A (ja) | 電解コンデンサー用セパレーター | |
JPH08284021A (ja) | ポリビニルアルコールとセルロース系ポリマーよりなる易フィブリル化繊維 | |
JP3354804B2 (ja) | 電池用セパレーター | |
JP2003059482A (ja) | セパレータ材料とその製造方法および電池 | |
JPH10102322A (ja) | 易フィブリル化繊維 | |
JPH09320564A (ja) | 電池用セパレーター | |
JPH1064504A (ja) | 電池用セパレーター | |
WO2018123891A1 (ja) | フィブリル化ポリビニルアルコール繊維およびその製造方法 | |
US20240102216A1 (en) | Wet-laid nonwoven fabric sheet | |
JP4102632B2 (ja) | スルホン化解離又は粉砕物及びその不織シート状物 | |
JP2004308038A (ja) | 低密度湿式不織布 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 6 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090124 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090124 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 7 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100124 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 8 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110124 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |