JPH0629131Y2 - 樹脂製バンパーの取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、乗用車等に装着される樹脂製バンパーの取
付構造の改良に関する。

（従来の技術） 近年、乗用車等に装着されるバンパーは、加工の多様性
や外観上の装飾性から樹脂製のものが多用されており、
その車体への取り付けは樹脂製バンパーの上面の熱によ
る変形を防止するために、本体上面フランジの後端に隠
蔽部及び挟持部を延設すると共に、バンパービームのリ
ブ嵌合孔に上記挟持部から突設した嵌合リブを嵌合さ
せ、さらに挟持部によってバンパービームの取付部端縁
を挟持することで保持してなるもの（特開昭５８−２２
４８３４号）等がある。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、上記従来のものにおいて、特開昭５８−
２２４８３４号の場合、リブ嵌合孔とリブとを外面側か
らボルトで固定する必要性があり、外観を著しく損ねる
こととなるとともに、ボルト固定を行うためにボルト間
における金属製バックアップビームと樹脂製バンパーと
の熱による線膨張差を逃がす工夫が別途必要であった。

そこでこの考案は上記従来のもののもつ欠点を改善する
と共に、加工上の形状の制約やそれに伴う外観上の損失
を防ごうとするものである。

（課題を解決するための手段） そのために、樹脂製バンパーの本体上部に形成するフラ
ンジの後部内側に断面くの字形挟持リブを設け、二重に
折返した支持枠の屈曲部を該挟持リブとフランジ後端部
の隠蔽リブとの間に嵌合させるとともに、該挟持リブの
裏面屈曲部に支持枠より突出する支持片を当接し、バン
パーと支持枠を係合してなるものである。

（作用） 上記構成を具えるので、バンパーと支持枠は、前後方向
には離脱することなく巾方向（バンパー長手方向）には
スライド可能となり、支持枠（及びバンパービーム）と
樹脂製バンパーとの熱による線膨張差を吸収して樹脂製
バンパーの確実な上面変形防止を図ることができるとと
もに、外観を損ねることなく、バンパーと支持枠を取付
けることができる。

（実施例） この考案を図に示す実施例により更に説明する。（１）
は、この考案の実施例である樹脂製バンパーであり、こ
の樹脂製バンパー（１）の本体上部であるフランジ
（２）の後部内側に断面くの字形の挟持リブ（３）を設
けるとともに、挟持リブ（３）の上方にフランジ（２）
後端より延設、配置される隠蔽リブ（４）を設ける。
（７）は支持枠であって、バックアップビーム（６）と
ボルト（１１）によって固定され、この樹脂製バンパー
（１）は、車体側のバンパー取付部であるバックアップ
ビーム（６）上端縁に取付けた横方向に伸びる支持枠
（７）のＵ字部（８）が挟持リブ（３）を挟持した上、
隠蔽リブ（４）と挟持リブ（３）間に屈曲部（９）が嵌
合するとともに、挟持リブ（３）の下方に位置する支持
枠（７）部分より、任意の間隔で上方へ突出する支持片
（１０）が挟持リブ（３）の裏面屈曲部（５）に当接係
止することによりバンパー（１）に係合される。バンパ
ー（１）と係合した支持枠（７）は、ボルト（１１）に
よりバックアップビーム（６）に固定され、このバック
アップビーム（６）を介して車体に固定される。

（考案の効果） 以上のとおり、構成されるので、バンパーと支持枠は確
実に当接係止されるから外観を損なうことなくバンパー
上面の変形を防止でき、又、取付工程もクリップオン方
式で能率化が図れるとともに、支持枠自体が、バンパー
本体とボルト固定されないため、軽衝突時等のバンパー
への加圧を支持枠はその弾性により吸収することができ
支持枠自体の変形を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例である樹脂製バンパーの斜視
図、第２図はそのＡ〜Ａ断面図、さらに第３図はバンパ
ーの分解斜視図であり、第４図は支持枠の斜視図を示
し、第５図はバンパー上部フランジ部分の拡大縦断面図
を示す。 １……樹脂製バンパー、２……フランジ、３……挟持リ
ブ、４……隠蔽リブ、５……裏面屈曲部 ６……バックアップビーム、７……支持枠 ８……Ｕ字部、９……屈曲部、１０……支持片 １１……ボルト

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】樹脂製バンパーの本体上部に形成するフラ
   ンジの後部内側に断面くの字形挟持リブを設け、二重に
   折返した支持枠の屈曲部を該挟持リブとフランジ後端部
   に延設される隠蔽リブとの間に嵌合させるとともに、該
   挟持リブの裏面屈曲部に支持枠より突出する支持片を当
   接係合してなる樹脂製バンパーの取付構造。